JPH07111570B2 - ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラ−写真感光材料の処理方法

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JPH07111570B2
JPH07111570B2 JP17358187A JP17358187A JPH07111570B2 JP H07111570 B2 JPH07111570 B2 JP H07111570B2 JP 17358187 A JP17358187 A JP 17358187A JP 17358187 A JP17358187 A JP 17358187A JP H07111570 B2 JPH07111570 B2 JP H07111570B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法
に関する。更に詳しくは、漂白液の補充量を低減しても
復色性が損われないハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理方法に関するものである。
[従来技術] 感光材料の処理は基本的には発色現像と脱銀の2工程か
らなり、脱銀は漂白と定着工程又は漂白定着工程からな
っている。この他に付加的な処理工程としてリンス処
理、安定処理等が加えられる。
発色現像において、露光されたハロゲン化銀は還元され
て銀になると同時に酸化された芳香族第1級アミン現像
主薬はカプラーと反応して色素を形成する。この過程
で、ハロゲン化銀の現像によって生じたハロゲンイオン
が現像液中に溶出し蓄積する。又ハロゲン化銀写真感光
材料中に含まれる抑制剤等の成分も発色現像液中に溶出
して蓄積される。脱銀工程では現像により生じた銀は酸
化剤により漂白され、次いで全ての銀塩が定着剤により
可溶性銀塩として、写真感光材料中より除去される。
ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理における漂白能
を有する処理液には、画像銀を漂白するための酸化剤と
して、赤血塩、重クロム酸塩等の無機の酸化剤が広く用
いられている。
しかし、これらの無機の酸化剤を含有する漂白能を有す
る処理液には、いくつかの重大な欠点が指摘されてい
る。例えば赤血塩及び重クロム酸塩は画像銀の漂白力と
いう点では比較的すぐれているが、光により分解して人
体に有害なシアンイオンや六価のクロムイオンを生成す
る恐れがあり、公害防止上好ましくない性質を有してい
る。さらにこれらの無機の酸化剤を含む処理液は、処理
後の廃液を捨てることなく再生使用することが困難であ
るという欠点を有している。
これに対し、公害上の問題も少なく、処理の迅速化、簡
素化、および廃液の再生使用可能等の要請にかなうもの
として、アミノポリカルボン酸金属錯塩等の有機酸の金
属錯塩を酸化剤とした処理液が使用されるようになって
きた。しかし、有機酸の金属錯塩を使用した処理液は、
酸化力が緩慢なために、現像工程で形成された画像銀
(金属銀)の漂白速度(酸化速度)が遅いという欠点を
有している。例えば、アミノポリカルボン酸金属錯塩の
中で漂白力が強いと考えられているエチレンジアミン四
酢酸鉄(III)錯塩は、一部で漂白液および漂白定着液
として実用化されているが、臭化銀、沃臭化銀乳剤を主
体とする高感度ハロゲン化銀カラー写真感光材料、特に
ハロゲン化銀としてヨウ化銀を含有し、高銀量の撮影用
カラーペーパー及び撮影用のカラーネガティブフィル
ム、カラーリバーサルフィルムでは、漂白力が不足し、
漂白工程に長時間を要するという欠点を有している。
また、このように感光材料を処理することにより、漂白
液においては、その前浴である発色現像液成分が感光材
料に付着し、持ち込まれ蓄積する。
従って多量のハロゲン化銀写真感光材料を自動現像機等
により連続処理する現像処理方法においては、成分濃度
の変化による漂白液の性能の悪化を避けるために、処理
液の成分を一定濃度の範囲に保つための手段が必要であ
る。かかる手段として通常は不足成分を補い不要な増加
成分を稀釈するための補充液を補充する方法がとられて
いる。この補充液の補充により必然的に多量のオーバー
フローが生じ、廃棄されるために、この方法は経済上お
よび公害上大きな問題となっている。それ故に近年では
前記オーバーフロー液を減少させるため、これらの補充
液を濃厚化し少量補充する所謂濃厚低補充方式や、又別
にはオーバーフロー液に再生剤を加え再び補充液として
用いる方法も提案されてきている。
特に漂白液においては、現像銀を漂白することによって
生じた有機酸第一鉄錯塩、たとえばエチレンジアミン四
酢酸鉄(II)錯塩をエアレーションによってエチレンジ
アミン四酢酸鉄(III)錯塩、すなわち有機酸第二鉄錯
塩に酸化して戻し、さらに不足成分を補うための再生剤
を加えて再び補充液として使用する方法が実用化されて
いる。
しかしながら近年、短時間処理化、集配コストの低減の
ためにいわゆるコンパクトラボ(別名、ミニラボ)が台
頭して来ており、このようなラボにおいては、処理の簡
易化及び現像機の設置面積の減少化のニーズが高く、煩
雑な手間と管理が必要であり、また処理スペースも必要
とする再生処理は好ましくない。
[発明が解決しようとする問題点] 従って再生処理を行わず、低補充を行う濃厚低補充方式
が好ましいが、漂白液の補充量を極端に減少させると漂
白液中に持ち込まれる発色現像液成分の濃度が上昇し、
また蒸発による濃縮の影響も受け易くなり、ますます発
色現像液成分の蓄積が増加する。このように、漂白液中
の発色現像液成分の濃度が上昇すると、還元成分である
発色現像主薬や亜硫酸塩等の混入比率が高まり、漂白反
応が抑制されたり、さらに重大な問題としては発色色
素、特にシアン色素がロイコ化し易く、充分に顕色しな
い。所謂復色不良を生じ易いという欠点がある。この現
象は高銀量でヨウ化銀を主体とする高感度の感光材料に
おいて特に顕著にあらわれる。また、この現象は漂白工
程の短時間処理においても強調される。再生処理も実質
的に補充量の減少する方法であるが、エアレーションを
実施できることと、ストックタンク等漂白タンク槽以外
での滞留時間が長く空気と接触時間が長いために実質的
にエアレーションされているためと、従来は漂白工程の
処理時間が6分以上と長いために、上記の様な欠点は生
じにくかった。
しかるに、近年、低公害化、低コスト化等の要請から、
さらなる低補充化が望まれており、さらには受付から数
時間でユーザーに返還するというサービス(1 Hour Pho
to)さえも要求されてきている。かかる状況下では前記
問題点は益々大きな問題となってきている。
また、別なる問題として、漂白液が低補充化された際に
は、前記した如く漂白液中に蓄積する発色現像液成分の
増大によって、感光材料に漂白ステインの発生が生じて
くる。この問題は、近年のコンパクトラボ等の低処理量
ラボでは漂白液の更新率が悪く蒸発量が多くなることに
よって、漂白ステインの問題は益々顕在化してきている
のが実状である。
[発明の目的] そこで本発明の第1の目的は漂白処理工程が迅速で、か
つ低補充処理が可能なハロゲン化銀カラー写真感光材料
の処理方法の提供にある。第2の目的は銀漂白性能が優
れ、シアン色素のロイコ化の発生が改良されたハロゲン
化銀カラー写真感光材料の処理方法の提供にある。さら
に第3の目的は、濃厚低補充処理時にも、漂白ステイン
の発生が改良されたハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理方法の提供にある。第4の目的は、煩雑な操作や、
処理液管理も少ないハロゲン化銀カラー写真感光材料の
処理方法の提供にある。
[発明の構成] 本発明者等は前記問題点を解決すべく鋭意研究した結
果、少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有するハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光した後、少なく
とも発色現像工程及び漂白工程を含み、漂白定着工程を
含まない処理工程でハロゲン化銀カラー写真感光材料を
処理する方法において、前記ハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも一層に下記一般式[M]で示されるマゼンタカプ
ラーの少なくとも一つを含有し、また前記漂白工程に用
いられる漂白液が有機酸第2鉄錯塩を少なくとも一種含
有しており、且つ前記有機酸第2鉄錯塩の含有量の10モ
ル%以下の範囲で有機酸第2鉄錯塩を形成する有機酸を
少なくとも一種含有し、さらに前記漂白工程の補充量が
ハロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当り30mlなしい、
300mlである際に、上記目的を達成できることを見い出
し、本発明をなすに至ったものである。
一般式[M] [式中、Zは含窒素複素を形成するに必要な非金属原子
群を表し、該Zにより形成される環は置換基を有しても
よい。
Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との反応によ
り離脱しうる置換基を表す。
またRは水素原子または置換基を表わす。] また本発明の好ましい効果は、本発明の漂白液中にさら
に下記一般式[I]〜[X]で示される化合物の少なく
とも一種を含有させることによって得られる。
一般式[I] [式中、Qは含窒素ヘテロ環(5〜6員の不飽和環が縮
合しているものも含む)を形成するに必要な原子群を表
わし、R1は水素原子、炭素原子数1〜6個のアルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(5〜
6員の不飽和環が縮合しているものも含む)またはアミ
ノ基を表わす。] 一般式[II] [式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子、炭素原子数1
〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミ
ノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、アリール基または
アルケニル基を表わす。
Aは 又はn1価のヘテロ環残基(5〜6員の不飽和環が縮合し
ているものも含む)を表わし、Xは=S、=Oまたは=
NR″を表わす。ここで、RおよびR′はそれぞれR2およ
びR3と同義、X′はXと同義、Zは水素原子、アルカリ
金属原子、アンモニウム基、アミノ基、含窒素ヘテロ環
残基、アルキル基、または を表わし、Mは2価の金属原子を表わし、R″は水素原
子、炭素原子数1〜6のアルキル基、シクロアルキル
基、アリール基、ヘテロ環残基(5〜6員の不飽和環が
縮合しているものも含む)またはアミノ基を表わし、n1
〜n6およびm1〜m5はそれぞれ1〜6の整数を表わす。B
は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表わし、Yは−N
または−CHを表わし、R4およびR5はそれぞれR2および
R3と同義である。但し、R4およびR5はそれぞれ−B−SZ
を表わしてもよく、またR2とR3、RとR′、R4とR5はそ
れぞれ結合して環を形成してもよい。
なお、該式で表わされる化合物はエノール化体およびそ
の塩も含む。] 一般式[III] [式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子、炭素原子数1
〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミ
ノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、アリール基、アル
ケニル基または−B1−S−Z1を表わす。但し、R6とR7
結合して環を形成してもよい。Y1はN−、 またはCH−を表わし、B1は炭素原子数1〜6のアルキ
レン基を表わし、Z1は水素原子、アルカリ金属原子、ア
ンモニウム基、アミノ基、含窒素テヘロ環残基または を表わす。n7は1〜6の整数を表わす。] 一般式[IV] [式中、R8およびR9はそれぞれ を表わし、R10はアルキル基または−(CH2)n8SO3 -を表わ
す。(但し、R10が−(CH2)n8SO3 -のとき、lは0を表わ
し、アルキル基のとき1を表わす。)G はアニオンを
表わす。n8は1〜6の整数を表わす。] 一般式[V] [式中、Q1は含窒素テヘロ環(5〜6員の不飽和環また
は飽和環が縮合しているものも含む)を形成するに必要
な原子群を表わし、R11は水素原子、アルカリ金属原
子、 またはアルキル基を表わす。但し、Q′はQ1と同義であ
る。] 一般式[VI] [式中、D1、D2、D3およびD4はそれぞれ単なる結合手、
炭素原子数1〜8のアルキレン基またはビニレン基を表
わし、q1、q2、q3およびq4はそれぞれ0,1または2を表
わす。また硫黄原子と共に形成する環はさらに5〜6員
飽和または不飽和の環と縮合してもよい。] 一般式[VII] [式中、X2は−COOM′、−OH、−SO3M′、−CONH2、−
SO2NH2、−NH2、−SH、−CN、−CO2R16、−SO2R16、−O
R16、−NR16R17、−SR16、−SO3R16、−NHCOR16、−NHS
O2R16、−OCOR16又は−SO2R16を表わし、Y2または水素原子を表わし、m9およびn9はそれぞれ1〜10
の整数を表わす。R11、R12、R13、R14、R15、R17および
R18はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、アシル基ま
たは を表わし、R16は低級アルキル基を表わし、R19は−NR20
R21、−OR22または−SR22を表わし、R20およびぴR21
それぞれ水素原子または低級アルキル基を表わし、R22
はR18と結合して環を形成するのに必要な原子群を表わ
す。R20またはR11はR18と結合して環を形成してもよ
い。M′は水素原子またはカチオンを表わす。] 一般式[VIII] [式中、Arは2価のアリール基またはアリール基と酸素
原子および/もしくはアルキレン基とを組みあわせた2
価の有機基を表わし、B2およびB3はそれぞれ低級アルキ
レン基を表わし、R23、R24、R25およびR26はそれぞれヒ
ドロキシ置換低級アルキル基を表わし、xおよびyはそ
れぞれ0または1を表わす。G′はアニオンを表わし、
zは0、1または2を表わす。] 一般式[IX] [式中、R29およびR30はそれぞれ水素原子、アルキル
基、アリール基またはヘテロ環基を表わし、R31は水素
原子またはアルキル基を表わし、R32は水素原子または
カルボキシ基を表わす。] 一般式[X] YS−L1J1)kL2)lZ)mL3)n−* *J2L4)p(G)q]r 式中L1〜L4は各々2価の炭化水素基を表わし、J1及びJ2
は各々−O−、−COO−、−CONR1−、−SO2NR1−、−NR
1−CO−NR2−、−SO2−、−N=N−、−NR1−又は−CO
−を表わし、Yは水素原子、2価の結合手又はアミジノ
基を表わし、Zは複素環基を表わし、Gはスルホン酸
基、カルボキシル基を表わし、R1及びR2は各々水素原
子、アルキル基又はアリール基を表わし、k、m、nは
0〜2の整数、pは0〜4の整数、qは1〜4の整数、
rは1〜2の整数をそれぞれ表わす。
但し、Gはガルボキシル基の場合は、mは1〜2の整数
を表わし、Yが2価の結合手を表わす場合は、rは2を
表わす。
[発明の具体的構成] 以下、本発明に更に詳細に説明する。
従来、漂白液の再生処理においては、エアレーション時
における有機酸第2鉄錯塩に基因する沈澱及び分解を防
止するため安定剤として、フリーの有機酸を多量添加し
ていた。ところが本発明者等は、漂白液中のフリーの有
機酸の濃度を、漂白剤である有機酸第2鉄錯塩に対して
モル分率(モル%)である10モル%以下にし、感光材料
中に特定のマゼンタカプラーを使用することにより、前
記本発明の目的を達成できることを見い出した。濃厚低
補充方式を採用した際に、強制的なエアレーション、又
は漂白液がストックタンク内等で滞留する時間が長いこ
とにより、空気との接触時間が長くなり、実質的なエア
レーションが行なわれても、前記有機酸第2鉄錯塩に基
因する沈澱ないし分解が、改善されることが判った。さ
らに漂白液中に蓄積する発色現像液成分による、つま
り、カラー現像主薬の酸化物に基因する漂白ステインも
軽減されることは驚くべきことである。
本発明に係る漂白液の補充量はハロゲン化銀カラー写真
感光材料1m2当り30mlないし、300mlであるが、さらに
好ましくは40mlないし250mlであり、最も好ましくは50m
lないし200mlである。
本発明に係る有機酸及び有機酸第2鉄錯塩を形成する有
機酸としては、好ましくはアミノカルボン酸系化合物及
びアミノホスホン酸系化合物であり、それぞれ少なくと
も2個以上のカルボン酸基を有するアミノ化合物及び少
なくとも2個以上のホスホン酸基を有するアミノ化合物
を表し、好ましくは、下記一般式[XI]及び[XII]で
表わされる化合物である。
一般式[XI] 一般式[XII] 式中、Eは置換または未置換のアルキレン基、シクロア
ルキレン基、フェニレン基、−R83OR83OR83−、−R83ZR
83−を表し、Zは>N−R83−A6、>N−A6を表し、R79
〜R83は置換または未置換のアルキレン基を表し、A2〜A
6は水素原子、−OH、−COOM−PO3M2を表し、Mは水素原
子、アルカリ金属原子を表す。
次に、これら一般式[XI]及び[XII]で表される化合
物の好ましい具体的例示化合物を以下に挙げる。
[例示化合物] [XI−1]エチレンジアミンテトラ酢酸 [XI−2]ジエチレントリアミンペンタ酢酸 [XI−3]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシエ
チル)−N,N′,N′−トリ酢酸 [XI−4]プロピレンジアミンテトラ酢酸 [XI−5]トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸 [XI−6]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸 [XI−7]1,2−ジアミノプロパンテトラ酢酸 [XI−8]1,3−ジアミノプロパン−2−オール−テト
ラ酢酸 [XI−9]エチルエーテルジアミンテトラ酢酸 [XI−10]グリコールエーテルジアミンテトラ酢酸 [XI−11]エチレンジアミンテトラプロピオン酸 [XI−12]フェニレンジアミンテトラ酢酸 [XI−13]エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム塩 [XI−14]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラ(トリメ
チルアンモニウム)塩 [XI−15]エチレンジアミンテトラ酢酸テトラナトリウ
ム塩 [XI−16]ジエチレントリアミンペンタ酢酸ペンタナト
リウム塩 [XI−17]エチレンジアミン−N−(β−ヒドロキシエ
チル)−N,N′,N′−トリ酢酸ナトリウム塩 [XI−18]プロピレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム塩 [XI−19]エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸 [XI−20]シクロヘキサンジアミンテトラ酢酸ナトリウ
ム塩 [XI−21]ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホ
ン酸 [XI−22]シクロヘキサンジアミンテトラメチレンホス
ホン酸 [XII−1]ニトリロトリ酢酸 [XII−2]イミノジ酢酸 [XII−3]ヒドロキシエチルイミノジ酢酸 [XII−4]ニトリロトリプロピオン酸 [XII−5]ニトリロトリメチレンホスホン酸 [XII−6]イミノジメチレンホスホン酸 [XII−7]ヒドロキシエチルイミノジメチレンホスホ
ン酸 [XII−8]ニトリロトリ酢酸トリナトリウム塩 これらアミノカルンボン酸系化合物及びアミノホスホン
酸系化合物の中で本発明の目的の効果の点から特に好ま
しく用いられる化合物としては (XI−1)、(XI−2)、(XI−5)、(XI−8)、
(XI−19)、(XII−1)、(XII−3)、(XII−5)
が挙げられる。
これら本発明の有機酸として用いられるアミノカルボン
酸系化合物又はアミノホスホン酸系化合物の添加量は、
漂白液中に共存する有機酸第2鉄錯塩のモル濃度の10%
以下で用いられるが、本発明の効果をさらに効果的に発
揮させるためには、0〜5%が好ましく、さらに特に好
ましくは0〜2%である。
本発明に係わる有機酸の第2鉄錯塩は、フリーの酸(水
素塩)、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のア
ルカリ金属塩、もしくはアンモニウム塩、または水溶性
アミン塩例えばトリエタノールアミン塩等として使われ
るが、好ましくはカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモ
ニウム塩が使われる。これらの第2鉄錯塩は少なくとも
1種用いればよいが、2種以上を併用することもでき
る。その使用量は任意に選ぶことができ、処理する感光
材料の銀量及びハロゲン化銀組成等によって選択する必
要があるが、例えば、使用液1当り0.01モル以上で使
用でき、好ましくは0.05〜0.6モルで使用される。な
お、補充液においては濃厚低補充化のために溶解度いっ
ぱいに濃厚化して使用することが望ましい。
本発明に係わる漂白液に、前述の如く前記一般式[I]
〜[X]で示される化合物の少なくとも一種を含有せし
めると、本発明の効果をより一層良好ならしめることが
できる。さらに漂白液中の銀に基因する沈澱も改善され
ることが判った。
以下に前記一般式[I]〜[IX]で示される化合物の代
表的な具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されな
い。
例示化合物 (II−6) H2N−CSNHNHCS−NH2 (II−7) H2N−CSNH(CH2)2NHCS−NH2 (III−1) H2N−CH2CH2−SH (III−4) HOOC−CH2CH2−SH (VII−14) HSCH2CH2NHCH2CH2OH 一般式[X]において、L1〜L4で表わされる2価の炭化
水素基としては例えばアルキル基、アリーレン基、アラ
ルキレン基が挙げられ、アルキレン基としてはC1〜C15
の鎖状及び環状のものが好ましく、例えばメチレン、エ
チレン、プロピレン、ペンタンメチレン、ドデカメチレ
ン、1,6−シクロヘキシレン等の各基が挙げられる。
L1、L2で表わされるアリーレン基としては例えば1,4−
フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,4
−アントラキノリレン等の各基があり、アラルキレン基
としてはベンジレン、フェネチレン等の各基が挙げられ
る。
Yで表わされるアミジノ基は、置換を有するものを含
み、置換基としては例えばアルキル基(メチル、エチ
ル、ベンジル等の各基)、アリール基(フェニル、p−
トリル、サフチル等の各基)、複素環基(2−チアゾリ
ル、2−ピリジル、4−イミダゾリル等の各基)等が挙
げられる。
Zで表わされる複素環基は、好ましくは5員〜7員の環
状基であり、ベンゼン環、ナフタレン環、5〜6員の複
素環又は5〜6員の脂肪族環と縮合したものも包含し、
具体的にはフラン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェ
ン、イミダゾール、ベンズイミダゾール、ピロール、S
−トリアジン、ピリミジン、キノリン、インドール、ベ
ンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール等の各複素環が挙
げられる。
R1、R2で表わされるアルキル基としては、例えばメチ
ル、エチル、プロピル等の各基が挙げられ、アリール基
としては例えばフェニル、ナフチル等の各基が挙げられ
る。
更にL1〜L4で表わされる2価の炭化水素基、R1、R2で表
わされるアルキル基、アリール基、並びにZで表わされ
る複素環基は置換基を有するものを含み、置換基として
は例えばアルキル基(メチル、エチル、sec−プロピル
等の各基)、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、sec
−プロピル、t−オクチル等の各基)、アミノ基(メチ
ルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、n−ブチルアミノ等
のの各基)、アリール基(トリル、フェニル等の各
基)、アリールオキシ基(フェノキシ、ナフトキシ等の
各基)メルカプト基、スルホン酸基、カルボキシル基、
シアノ基、カルボモイル基、スルファモイル基、アミド
基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等の各基)、ス
ルホニル基(メタンスルホニル、ベンゼンスルホニル等
の基、アルコキシカルボニル基(エトキシカルボニル
基)、アリールオキシカルボニル(フェニルオキシカル
ボニル)、アシル基(アセチル、ベンゾイル、プロピオ
ニル等の各基)、複素環基(チエニル、オキサゾリル、
シンノリル等の各基)の他、例えば−J2L4G、−J1−L1
−SH(J1、J2、L1、L4、Gは前述と同義)が挙げられ
る。
Gで表わされるカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸
基は酸フリーであっても対塩を形成していても良く、対
塩としてはアルカリ金属(Na、K、Li)、アルカリ土類
金属(Ca、Mg)、アンモニウム等の無機カチオン、ある
いはピリジニウム、トリエチルアンモニウム、トリエタ
ノールアンモニウム、グアニジウム等の有機アンモニウ
ムがある。さらに分子内塩を形成しても良い。
一般式[X]で示される本発明に用いられる化合物はY
の選択によってメルカプト置換アニオン誘導体[X−
I]、プソイドチウロニウム分子内塩誘導体[X−I
I]、ジスルフィド誘導体[X−III]に区別されるが、
これらについて代表的な具体例を以下に示す。本発明は
これらに限定されるものではない。
X−I−19 HSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SO3H・N(C2H5)3 X−I−25 HS(CH2)2SO3H X−I−27 HS(CH2)4SO3K X−I−28 NaS(CH2)5SO3Na X−I−30 HSCH2CH2CO(CH2)3OPO(OH)2 一般式[X]で示される化合物は例えばJ.Am.Chem.So
c.,77,6231(1955),J.Heterocycl.Chem.1968,(3)
319−22,Arm.Khim.Zh.1967,20(10),832−5等の文献
を参照することによって容易に合成できる。
即ち一般的には下記スキームに従って水溶性溶媒中(例
えばメタノール、エタノール、含水エタノール)で付加
反応させることによってプソイドチウロニウム分子内塩
誘導体[X−II]を得ることができる。
本発明の化合物の一部であるスルフィド誘導体[X−
I]は上記スキームに示される[X−II]を緩和なアル
カリ雰囲気下で加水分解させることによって合成され
る。具体的にはアンモニア水溶液中で加温することによ
ってグアニジウム塩として単離できる。グアニジウム塩
はイオン交換処理あるいは塩交換操作によって任意の塩
に変えることができる。
スルフィド誘導体[X−I]は酸化によって本発明のも
う一つの化合物であるジスルフィド誘導体[X−III]
へ導かれる。
式[I],[X−I],[X−II]及び[X−III]中
のL1〜L4,J1〜J2,Z,G,k,l,m,n,p,q及びrは一般式
[X]に同義であり、S1,S2は各々1であり、S3は2で
ある。
式[A]中Nuは求核基を表わし、例えば塩素原子、臭素
原子、沃素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基トリ
フルオロメチルスルホニルオキシ等が挙げられる。
式[B]中のR3及びR4は各々水素原子、アルキル基、ア
リール基、複素環基を表わす。
これら本発明の前記一般式[I]〜[X]で示される化
合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を併用しても
よく、この化合物を漂白液に添加する際の添加量は一般
に処理液1当り約0.01〜100gの範囲で好結果が得られ
る。しかしながら、一般に添加量が過小のときには漂白
促進効果が小さく、また添加量が必要以上に過大のとき
には沈澱を生じて処理するハロゲン化銀カラー写真感光
材料を汚染したりすることがあるので、処理液1当り
0.05〜50gが好ましく、さらに好ましくは処理液1当
り0.05〜15gである。
本発明の前記一般式[I]〜[X]で示される化合物を
漂白浴に添加する場合には、そのまま添加溶解してもよ
いが、水、アルカリ、有機酸等に予め溶解して添加する
のが一般的であり、必要に応じてメタノール、エタノー
ル、アセトン等の有機溶媒を用いて溶解して添加して
も、その漂白促進効果及び前記効果にはなんら影響はな
い。
本発明の漂白液において、ハロゲン化銀カラー写真感光
材料を漂白処理する処理時間としては、本発明の効果を
より効果的に発揮させるために、短時間処理が好まし
い。
好ましい漂白処理時間としては6分以内であり、さらに
好ましくは4分以内である。
本発明の漂白液はpH0.2から9.5で使用でき、好ましくは
2.0以上8.0以下、より好ましくは4.0以上7.0以下で用い
られる。処理の温度は80℃以下で使用されるが、望まし
くは55℃以下で蒸発等を抑えて使用する。
本発明の漂白液には、臭化アンモニウムの如きハロゲン
化物を通常添加して用いる。
なお本発明の漂白液には、硼酸、硼砂、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、
重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、酢酸、酢酸ナトリ
ウム、水酸化アンモニウム等の各種の塩からなるpH緩衝
剤を単独であるいは2種以上組合せて含有せしめること
ができる。さらにまた、各種の螢光増白剤や消泡剤ある
いは界面活性剤や防ばい剤を含有せしめることもでき
る。
本発明の発色現像液に好ましく用いられる芳香族第1級
アミン発色現像主薬は、種々のカラー写真プロセスにお
いて広範囲に使用されている各種のものが包含される。
これらの現像剤はアミノフェノール系及びp−フェニレ
ンジアミン系誘導体が含まれる。これらの化合物は遊離
状態より安定のため一般に塩の形、例えば塩酸塩または
硫酸塩の形で使用される。また、これらの化合物は、一
般に発色現像液1について約0.1g〜約30gの濃度、更
に好ましくは1について約1g〜約15gの濃度で使用す
る。
アミノフェノール系現像剤としては例えば、o−アミノ
フェノール、p−アミノフェノール、5−アミノ−2−
オキシ−トリエン−、2−アミノ−3−オキシ−トルエ
ン、2−オキシ−3−アミノ−1,4−ジメチル−ベンゼ
ン等が含まれる。
本発明の目的の効果の点から特に有用な芳香族第1級ア
ミン発色現像剤は少なくとも1つの水溶性基を有するア
ミノ基を有した芳香族第1級アミン発色現像剤であり、
特に好ましくは下記一般式[XIII]で示される化合物で
ある。
一般式[XIII] 式中、R13は水素原子、ハロゲン原子またはアルキル基
を表わし、このアルキル基は直鎖または分岐の炭素数1
〜5のアルキル基を表わし、置換基を有していてもよ
い。R14及びR15は水素原子またはアルキル基またはアリ
ール基を表わすが、これらの基は置換基を有していても
よい。そしてR14及びR15の少なくとも1つは水酸基、カ
ルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基、スルホンアミド
基等の水溶性基が置換したアルキル基またはCH2q
OpR16である。このアルキル基は更に置換基を有して
いてもよい。
なお、R16は水素原子またはアルキル基を表し、アルキ
ル基としては直鎖または分岐の炭素数1〜5のアルキル
基を表し、p及びqは1〜5の整数を表す。
次に前記一般式[XIII]で示される化合物を挙げるが、
これらに限定されるものではない。
〔例示化合物〕
これら一般式[XIII]で示されるp−フェニレンジアミ
ン誘導体は有機酸及び無機酸の塩として用いることがで
き、例えば塩酸塩、硫酸塩、燐酸塩、p−トルエンスル
ホン酸塩、亜硫酸塩、シュウ酸塩、ベゼンジスルホン酸
塩等を用いることができる。
本発明において用いられる発色現像液には、更に通常添
加されている種々の成分、例えば水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム等のアルカリ剤、アルカリ金属亜硫酸塩、
アルカリ金属亜硫酸塩水素塩、アルカリ金属チオシアン
酸塩、アルカリ金属ハロゲン化物、ベンジルアルコー
ル、水軟化剤、濃厚化剤および現像促進剤等を任意に含
有させることもできる。
次に本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料のハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも一層に含有せしめられるマゼ
ンタカプラーについて説明する。
本発明に用いられるマゼンタカプラーは前述の如く下記
一般式[M]で表わされる。
一般式[M] ここに於いて、Zは含窒素複素環を形成するに必要な非
金属原子群を表し、該Zにより形成される環は置換基を
有してもよい。
Xは水素原子または発色現像主薬の酸化体との反応によ
り離脱しうる置換基を表す。
前記Rの表す置換基としては、例えばハロゲン原子、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロア
ルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、
アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホスホニル
基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、ス
ピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シロキシ
基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミノ
基、アシルアミノ基、スリホンアミド基、イミド基、ウ
レイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボ
ニルアミノ基、アリールオキカルボニルアミノ基、アル
コキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基が挙げ
られる。
ハロゲン原子としては、例えば塩素原子、臭素原子が挙
げられ、特に塩素原子が好ましい。
Rで表されるアルキル基としては、炭素数1〜32のも
の、アルケニル基、アルキニル基としては炭素数2〜32
のもの、シクロアルキル基、シクロアルケニル基として
は炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルキ
ル基、アルケニル基、アルキニル基は直鎖でも分岐でも
よい。
また、これらアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基は置換基
〔例えばアリール、シアノ、ハロゲン原子、ヘテロ環、
シクロアルキル、シクロアルケニル、スピロ化合物残
基、有橋炭化水素化合物残基の他、アシル、カルボキ
シ、カルバモイル、アルコキシカルボニル、アリールオ
キシカルボニルの如くカルボニル基を介して置換するも
の、更にはヘテロ原子を介して置換するもの{具体的に
はヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、ヘテロ環
オキシ、シロキシ、アシルオキシ、カルバモイルオキシ
等の酸素原子を介して置換するもの、ニトロ、アミノ
(ジアルキルアミノ等を含む)、スルファモイルアミ
ノ、アルコキシカルボニルアミノ、アリールオキシカル
ボニルアミノ、アシルアミノ、スルホンアミド、イミ
ド、ウレイド等の窒素原子を介して置換するもの、アル
キルチオ、アリールチオ、ヘテロ環チオ、スルホニル、
スルフィニル、スルファモイル等の硫黄原子を介して置
換するもの、ホスホニル等の燐原子を介して置換するも
の等}〕を有していてもよい。
具体的には例えばメチル基、エチル基、イソピロピル
基、t−ブチル基、ベンタデシル基、ヘプタデシル基、
1−ヘキシルノニル基、1,1′−ジペンチルノニル基、
2−クロル−t−ブチル基、トリフルオロメチル基、1
−エトキシトリデシル基、1−メトキシイソプロピル
基、メタンスルホニルエチル基、2,4−ジ−t−アミル
フェノキシメチル基、アニリノ基、1−フェニルイソプ
ロピル基、3−m−ブタンスルホンアミノフェノキシプ
ロピル基、3−4′−{α−〔4″(p−ヒドロキシベ
ンゼンスルホニル)フェノキシ〕ドデカノイルアミノ}
フェニルプロピル基、3−{4′−〔α−(2″,4″−
ジ−t−アミルフェノキシ)ブタンアミド〕フェニル}
−プロピル基、4−〔α−(o−クロルフェノキシ)テ
トラデカンアミドフェノキシ〕プロピル基、アリル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
Rで表されるアリール基としてはフェニル基が好まし
く、置換基(例えば、アルキル基、アルコキシ基、アシ
ルアミノ基等)を有していてもよい。
具体的には、フェニル基、4−t−ブチルフェニル基、
2,4−ジーt−アミルフェニル基、4−テトラデカンア
ミドフェニル基、ヘキサデシロキシフェニル基、4′−
〔α−(4″−t−ブチルフェノキシ)テトラデカンア
ミド〕フェニル基等が挙げられる。
Rで表されるヘテロ環基としては5〜7員のものが好ま
しく、置換されていてもよく、又縮合していてもよい。
具体的には2−フリル基、2−チエニル基、2−ピリミ
ジニル基、2−ベンゾチアゾリル基等が挙げられる。
Rで表されるアシル基としては、例えばアセチル基、フ
ェニルアセチル基、ドデカノイル基、α−2,4−ジ−t
−アミルフェノキシブタノイル基等のアルキルカルボニ
ル基、ベンゾイル基、3−ペンタデシルオキシベンゾイ
ル基、p−クロルベンゾイル基等のアリールカルボニル
基等が挙げられる。
Rで表されるスルホニル基としてはメチルスルホニル
基、ドデシルスルホニル基の如きアルキルスルホニル
基、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基
の如きアリールスルホニル基等が挙げられる。
Rで表されるスルフィニル基としては、エチルスルフィ
ニル基、オクチルスルフィニル基、3−フェノキシブチ
ルスルフィニル基の如きアルキルスルフィニル基、フェ
ニルスルフィニル基、m−ペンタデシルフェニルスルフ
ィニル基の如きアリールスルフィニル基等が挙げられ
る。
Rで表されるホスホニル基としてはブチルオクチルホス
ホニル基の如きアルキルホスホニル基、オクチルオキシ
ホスホニル基の如きアルコキシホスホニル基、フェノキ
シホスホニル基の如きアリールオキシホスホニル基、フ
ェニエルホスホニル基の如きアリールホスホニル基等が
挙げられる。
Rで表されるカルバモイル基は、アルキル基、アリール
基(好ましくはフェニル基)等が置換していてもよく、
例えばN−メチルカルバモイル基、N,N−ジブチルカル
バモイル基、N−(2−ペンタデシルオクチルエチル)
カルバモイル基、N−エチル−N−ドデシルカルバモイ
ル基、N−{3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシ)
プロピル}カルバモイル基等が挙げられる。
Rで表されるスルファモイル基はアルキル基、アリール
基(好ましくはフェニル基)等が置換していてもよく、
例えばN−プロピルスルファモイル基、N,N−ジエチル
スルファモイル基、N−(2−ペンタデシルオキシエチ
ル)スルファモイル基、N−エチル−N−ドデシルスル
ファモイル基、N−フェニルスルファモイル基等が挙げ
られる。
Rで表されるスピロ化合物残基としては例えばスピロ
[3.3]ヘプタン−1−イル等が挙げられる。
Rで表される有橋炭化化合物残基としては例えばビシク
ロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル、トリシクロ[3.3.1.1
3,7]デカン−1−イル、7,7−ジメチル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタン−1−イル等が挙げられる。
Rで表されるアルコキシ基は、更に前記アルキル基への
置換基として挙げたものを置換していてもよく、例えば
メトキシ基、プロポキシ基、2−エトキシエトキシ基、
ペンタデシルオキシ基、2−ドデシルオキシエトキシ
基、フェネチルオキシエトキシ基等が挙げられる。
Rで表されるアリールオキシ基としてはフェニルオキシ
が好ましく、アリール核は更に前記アリール基への置換
基又は原子として挙げたもので置換されていてもよく、
例えばフェノキシ基、p−t−ブチルフェノキシ基、m
−ペンタデシルフェノキシ基等が挙げられる。
Rで表されるヘテロ環オキシ基としては5〜7員のヘテ
ロ環を有するものが好ましく該ヘテロ環は更に置換基を
有していてもよく、例えば、3,4,5,6−テトラヒドロピ
ラニル−2−オキシ基、1−フェニルテトラゾール−5
−オキシ基が挙げられる。
Rで表されるシロキシ基は、更にアルキル基等で置換さ
れていてもよく、例えば、トリメチルシロキシ基、トリ
エチルシロキシ基、ジメチルブチルシロキシ基等が挙げ
られる。
Rで表されるアシルオキシ基としては、例えばアルキル
カルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基等が
挙げられ、更に置換基を有していてもよく、具体的には
アセチルオキシ基、α−クロルアセチルオキシ基、ベン
ゾイルオキシ基等が挙げられる。
Rで表されるカルバモイルオキシ基は、アルキル基、ア
リール基等が置換していてもよく、例えばN−エチルカ
ルバモイルオキシ基、N,N−ジエチルカルバモイルオキ
シ基、N−フェニルカルバモイルオキシ基が挙げられ
る。
Rで表されるアミノ基はアルキル基、アリール基(好ま
しくはフェニル基)等で置換されていてもよく、例えば
エチルアミノ基、アニリノ基、m−クロルアニリノ基、
3−ペンタデシルオキシカルボニルアニリノ基、2−ク
ロル−5−ヘキサデカンアミドアニリノ基等が挙げられ
る。
Rで表されるアシルアミノ基としては、アルキルカルボ
ニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基(好ましく
はフェニルカルボニルアミノ基)等が挙げられ、更に置
換基を有してもよく具体的にはアセトアミド基、α−エ
チルプロパンアミド基、N−フェニルアセトアミド基、
ドデカンアミド基、2,4−ジ−t−アミルフェノキシア
セトアミド基、α−3−t−ブチル4−ヒドロキシフェ
ノキシブタンアミド基等が挙げられる。
Rで表されるスルホンアミド基としては、アルキルスル
ホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基等が挙げ
られ、更に置換基を有してもよい。具体的にはメチルス
ルホニルアミノ基、ペンタデシルスルホニルアミノ基、
ベンゼンスルホンアミド基、p−トルエンスルホンアミ
ド基、2−メトキシ−5−t−アミルベンゼンスルホン
アミド基等が挙げられる。
Rで表されるイミド基は、閉鎖状のものでも、環状のも
のでもよく、置換基を有していてもよく、例えばコハク
酸イミド基、3−ヘプタデシルコハク酸イミド基、フタ
ルイミド基、グルタルイミド基等が挙げられる。
Rで表されるウレイド基は、アルキル基、アリール基
(好ましくはフェニル基)等により置換されていてもよ
く、例えばN−エチルウレイド基、N−メチル−N−デ
シルウレイド基、N−フェニルウレイド基、N−p−ト
リルウレイド基等が挙げられる。
Rで表されるスルファモイルアミノ基は、アルキル基、
アリール基(好ましくはフェニル基)等で置換されてい
てもよく、例えばN,N−ジブチルスルファモイルアミノ
基、N−メチルスルファモイルアミノ基、N−フェニル
スルファモイルアミノ基が挙げられる。
Rで表されるアルコキシカルボニルアミノ基としては、
更に置換基を有していてもよく、例えばメトキシカルボ
ニルアミノ基、メトキシエトキシカルボニルアミノ基、
オクタデシルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられ
る。
Rで表されるアリールオキシカルボニルアミノ基は、置
換基を有していてもよく、例えばフェノキシカルボニル
アミノ基、4−メチルフェノキシカルボニルアミノ基が
挙げられる。
Rで表されるアルコキシカルボニル基は更に置換基を有
していてもよく、例えばメトキシカルボニル基、ブチル
オキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、オ
クタデシルオキシカルボニル基、エトキシメトキシカル
ボニルオキシ基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙げ
られる。
Rで表されるアリールオキシカルボニル基は更に置換基
を有していてもよく、例えばフェノキシカルボニル基、
p−クロルフェノキシカルボニル基、m−ペンタデシル
オキシフェノキシカルボニル基等が挙げられる。
Rで表されるアルキルチオ基は、更に置換基を有してい
てもよく、例えば、エチルチオ基、ドデシルチオ基、オ
クタデシルチオ基、フェネチルチオ基、3−フェノキシ
プロピルチオ基が挙げられる。
Rで表されるアリールチオ基はフェニルチオ基が好まし
く更に置換基を有してもよく、例えばフェニルチオ基、
p−メトキシフェニルチオ基、2−t−オクチルフェニ
ルチオ基、3−オクタデシルフェニルチオ基、2−カル
ボキシフェニルチオ基、p−アセトアミノフェニルチオ
基等が挙げられる。
Rで表されるヘテロ環チオ基としては、5〜7員のヘテ
ロ環チオ基が好ましく、更に縮合環を有してもよく、又
置換基を有していてもよい。例えば2−ピリジルチオ
基、2−ベンゾチアゾリルチオ基、2,4−ジフェノキシ
−1,3,5−トリアゾール−6−チオ基が挙げられる。
Xの表す発色現像主薬の酸化体との反応により離脱しう
る置換基としては、例えばハロゲン原子(塩化原子、臭
素原子、フッソ原子等)の他炭素原子、酸素原子、硫黄
原子または窒素原子を介して置換する基が挙げられる。
炭素原子を介して置換する基としては、カルボキシル基
の他例えば一般式 (R1′は前記Rと同義であり、Z′は前記Zと同義であ
り、R2′及びR3′は水素原子、アリール基、アルキル基
又はヘテロ環基を表す。)で示される基、ヒドロキシメ
チル基、トリフェニルメチル基が挙げられる。
酸素原子を介して置換する基としては例えばアルコキシ
基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキ
シ基、スルホニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキ
シ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アルキルオ
キサリルオキシ基、アルコキシオキサリルオキシ基が挙
げられる。
該アルコキシ基は更に置換基を有してもよく、例えば、
エトキシ基、2−フェノキシエトキシ基、2−シアノエ
トキシ基、フェネチルオキシ基、p−クロルベンジルオ
キシ基等が挙げられる。
該アリールオキシ基としては、フェノキシ基が好まし
く、該アリール基は、更に置換基を有していてもよい。
具体的にはフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、3
−ドデシルフェノキシ基、4−メタンスルホンアミドフ
ェノキシ基、4−〔α−(3′−ペンタデシルフェノキ
シ)ブタンアミド〕フェノキシ基、ヘキシデシルカルバ
モイルメトキシ基、4−シアノフェノキシ基、4−メタ
ンスルホニルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、p
−メトキシフェノキシ基等が挙げられる。
該ヘテロ環オキシ基としては、5〜7員のヘテロ環オキ
シ基が好ましく、縮合環であってもよく、又置換基を有
していてもよい。具体的には、1−フェニルテトラゾリ
ルオキシ基、2−ベンゾチアゾリルオキシ基等が挙げら
れる。
該アシルオキシ基としては、例えばアセトキシ基、ブタ
ノルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基、シンナ
モイルオキシ基の如きアルケニルカルボニルオキシ基、
ベンゾイルオキシ基の如きアリールカルボニルオキシ基
が挙げられる。
該スルホニルオキシ基としては、例えばブタンスルホニ
ルオキシ基、メタンスルホニルオキシ基が挙げられる。
該アルコキシカルボニルオキシ基としては、例えばエト
キシカルボニルオキシ基、ベンジルオキシカルボニルオ
キシ基が挙げられる。
該アリールオキシカルボニル基としてはフェノキシカル
ボニルオキシ基等が挙げられる。
該アルキルオキサリルオキシ基としては、例えばメチル
オキサリルオキシ基が挙げられる。
該アルコキシオキサリルオキシ基としては、エトキシオ
キサリルオキシ基等が挙げられる。
硫黄原子を介して置換する基としては、例えばアルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アルキルオ
キシチオカルボニルチオ基が挙げられる。
該アルキルチオ基としては、ブチルチオ基、2−シアノ
エチルチオ基、フェネチルチオ基、ベンジルチオ基等が
挙げられる。
該アリールチオ基としてはフェニルチオ基、4−メタン
スルホンアミドフェニルチオ基、4−ドデシルフェネチ
ルチオ基、4−ノナフルオロペンタンアミドフェネチル
チオ基、4−カルボキシフェニルチオ基、2−エトキシ
−5−t−ブチルフェニルチオ基等が挙げられる。
該ヘテロ環チオ基としては、例えば1−フェニル−1,2,
3,4−テトラゾリル−5−チオ基、2−ベンゾチアゾリ
ルチオ基等が挙げられる。
該アルキルオキシチオカルボニルチオ基としては、ドデ
シルオキシチオカルボニルチオ基等が挙げられる。
上記窒素原子を介して置換する基としては、例えば一般
で示されるものが挙げられる。ここにR4′及びR5′は水
素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、スルフ
ァモイル基、カルバモイル基、アシル基、スルホニル
基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニ
ル基を表し、R4′とR5′は結合してヘテロ環を形成して
もよい。但しR4′とR5′が共に水素原子であることはな
い。
該アルキル基は直鎖でも分岐でもよく、好ましくは、炭
素数1〜22のものである。又、アルキル基は、置換基を
有していてもよく、置換基としては例えばアリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、ア
リールチオ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、
アシルアミノ基、スルホンアミド基、イミノ基、アシル
基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、カ
ルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルオキシカ
ルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ
基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、ハロ
ゲン原子が挙げられる。該アルキル基の具体的なものと
しては、例えばエチル基、オキチル基、2−エチルヘキ
シル基、2−クロルエチル基が挙げられる。
R4′又はR5′で表されるアリール基としては、炭素数6
〜32、特にフェニル基、ナフチル基が好ましく、該アリ
ール基は、置換基を有してもよく置換基としては上記
R4′又はR5′で表されるアルキル基への置換基として挙
げたもの及びアルキル基が挙げられる。該アリール基と
して具体的なものとしては、例えばフェニル基、1−ナ
フチル基、4−メチルスルホニルフェニル基が挙げられ
る。
R4′又はR5′で表されるヘテロ環基としては5〜6員の
ものが好ましく、縮合環であってもよく、置換基を有し
てもよい。具体例としては、2−フリル基、2−キノリ
ル基、2−ピリミジル基、2−ベンゾチアゾリル基、2
−ピリジル基等が挙げられる。
R4′又はR5′で表されるスルファモイル基としては、N
−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルフ
ァモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジ
アリールスルファモイル基等が挙げられ、これらのアル
キル基及びアリール基は前記アルキル基及びアリール基
について挙げた置換基を有していてもよい。スルファモ
イル基の具体例としては例えばN,N−ジエチルスルファ
モイル基、N−メチルスルファモイル基、N−ドデシル
スルファモイル基、N−p−トリルスルファモイル基が
挙げられる。
R4′又はR5′で表されるカルバモイル基としては、N−
アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイ
ル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリール
カルバモイル基等が挙げられ、これらのアルキル基及び
アリール基は前記アルキル基及びアリール基について挙
げた置換基を有していてもよい。カルバモイル基の具体
例としては例えばN,N−ジエチルカルバモイル基、N−
メチルカルバモイル基、N−ドデシルカルバモイル基、
N−p−ジアノフェニルカルバモイル基、N−p−トリ
ルカルバモイル基が挙げられる。
R4′又はR5′で表されるアシル基としては、例えばアル
キルカルボニル基、アリールカルボニル基、ヘテロ環カ
ルボニル基が挙げられ、該アルキル基、該アリール基、
該ヘテロ環基は置換基を有していてもよい。アシル基と
して具体的なものとしては、例えばヘキサフルオロブタ
ノイル基、2,3,4,5,6−ペンタフルオロベンゾイル基、
アセチル基、ベンゾイル基、ナフトエル基、2−フリル
カルボニル基等が挙げられる。
R4′又はR5′で表されるスルホニル基としては、アルキ
ルスルホニル基アリールスルホニル基、ヘテロ環スルホ
ニル基が挙げられ、置換基を有してもよく、具体的なも
のとしては例えばエタンスルホニル基、ベンゼンスルホ
ニル基、オクタンスルホニル基、ナフタレンスルホニル
基、p−クロルベンゼンスルホニル基等が挙げられる。
R4′又はR5′で表されるアリールオキシカルボニル基
は、前記アリール基について挙げたものを置換基として
有してもよく、具体的にはフェノキシカルボニル基等が
挙げられる。
R4′又はR5′で表されるアルコキシカルボニル基は、前
記アルキル基について挙げた置換基を有してもよく、具
体的なものとしてはメトキシカルボニル基、ドデシルオ
キシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等が挙
げられる。
R4′及びR5′が結合して形成するヘテロ環としては5〜
6員のものが好ましく、飽和でも、不飽和でもよく、
又、芳香族性を有していても、いなくてもよく、又、縮
合環でもよい。該ヘテロ環としては例えばN−フタルイ
ミド基、N−コハク酸イミド基、4−N−ウラゾリル
基、1−N−ヒダントイニル基、3−N−2,4−ジオキ
ソオキサゾリジニル基、2−N−1,1−ジオキソ−3−
(2H)−オキソ−1,2−ベンズチアゾリル基、1−ピロ
リル基、1−ピロリジニル基、1−ピラゾリル基、1−
ピラゾリジニル基、1−ピペリジニル基、1−ピロリニ
ル基、1−イミダゾリル基、1−イミダゾリニル基、1
−インドリル基、1−イソインドリニル基、2−イソイ
ンドリル基、2−イソインドリニル基、1−ベンゾトリ
アゾリル基、1−ベンゾイミダゾリル基、1−(1,2,4
−トリアゾリル)基、1−(1,2,3−トリアゾリル)
基、1−(1,2,3,4−テトラゾリル)基、N−モルホリ
ニル基、1,2,3,4−テトラヒドロキノリル基、2−オキ
ソ−1−ピロリジニル基、2−1H−ピリドン基、フタラ
ジオン基、2−オキソ−1−ピペリジニル基等が挙げら
れ、これらヘテロ環基はアルキル基、アリール基、アル
キルオキシ基、アリールオキシ基、アシル基、スルホニ
ル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アシルア
ミノ基、スルホンアミノ基、カルバモイル基、スルファ
モイル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ウレイド
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基、イミド基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル
基、ハロゲン原子等により置換されていてもよい。
またZ又はZ′により形成される含窒素複素環として
は、ピラゾール環、イミダゾール環、トリアゾール環ま
たはテトラゾール環等が挙げられ、前記環が有してもよ
い置換基としては前記Rについて述べたものが挙げられ
る。
又、一般式[M]及び後述の一般式[XIV]〜[XXI]に
於ける複素環上の置換基(例えば、R,R1〜R8)が 部分(ここにR″,X及びZ″は一般式[M]におけるR,
X,Zと同義である。)を有する場合、所謂ビス体型カプ
ラーを形成するが勿論本発明に包含される。又、Z,Z′,
Z″及び後述のZ1により形成される環は、更に他の環
(例えば5〜7員のシクロアルケン)が縮合していても
よい。例えば一般式[XVII]においてはR5とR6が、一般
式[XVIII]においてR7とR8とが、互いに結合して環
(例えば5〜7員のシクロアルケン、ベンゼン)を形成
してもよい。
一般式[M]で表されるものは更に具体的には例えば下
記一般式[XIV]〜[XIX]により表される。
一般式[XIV] 一般式[XV] 一般式[XVI] 一般式[XVII] 一般式[XVIII] 一般式[XIX] 前記一般式[XIV]〜[XIX]に於いてR1〜R8及びXは前
記R及びXと同義である。
又、一般式[M]の中でも好ましいのは、下記一般式
[XX]で表されるものである。
一般式[XX] 式中R1,X及びZ1は一般式[M]におけるR,X及びZと同
義である。
前記一般式[XIV]〜[XIX]で表されるマゼンタカプラ
ーの中で特に好ましいものは一般式[XIV]で表される
マゼンタカプラーである。
又、一般式[M]及び[XIV]〜[XX]における複素環
上の置換基についていえば、一般式[M]においてはR
が、また一般式[XIV]〜[XX]においてはR1が下記条
件1を満足する場合が好ましく更に好ましいのは下記条
件1及び2を満足する場合であり、特に好ましいのは下
記条件1,2及び3を満足する場合である。
条件1 複素環に直結する根元原子が炭素原子である。
条件2 該炭素原子に水素原子が1個だけ結合してい
る、または全く結合していない。
条件3 該炭素原子と隣接原子との間の結合が全て単結
合である。
前記複素環上の置換基R及びR1として最も好ましいの
は、下記一般式[XXI]により表されるものである。
一般式[XXI] 式中R9,R10及びR11はそれぞれ水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シ
クロアルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ
環基、アシル基、スルホニル基、スルフィニル基、ホス
ホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ
基、スピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、シロ
キシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アミ
ノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、イミド基、
ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカル
ボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基
を表し、R9,R10及びR11の少なくとも2つは水素原子で
はない。
又、前記R9,R10及びR11の中の2つ例えばR9とR10は結
合して飽和又は不飽和の環(例えばシクロアルカン、シ
クロアルケン、ヘテロ環)を形成してもよく、更に該環
にR11が結合して有橋炭化水素化合物残基を構成しても
よい。
R9〜R11により表される基は置換基を有してもよく、R9
〜R11により表される基の具体例及び該基が有してもよ
い置換基としては、前述の一般式〔M〕におけるRが表
す基の具体例及び置換基が挙げられる。
又、例えばR9とR10が結合して形成する環及びR9〜R11
より形成される有橋炭化水素化合物残基の具体例及びそ
の有してもよい置換基としては、前述の一般式〔M〕に
おけるRが表すシクロアルキル、シクロアルケニル、ヘ
テロ環基有橋炭化水素化合物残基の具体例及びその置換
基が挙げられる。
一般式〔XXI〕の中でも好ましいのは、 (i)R9〜R11の2つがアルキル基の場合、 (ii)R9〜R11の中の1つ例えばR11が水素原子であっ
て、他の2つR9とR10が結合して根元炭素原子と共にシ
クロアルキルを形成する場合、 である。
更に(i)の中でも好ましいのは、R9〜R11の中の2つ
がアルキル基であって、他の1つが水素原子またはアル
キル基の場合である。
ここに該アルキル、該シクロアルキルは更に置換基を有
してもよく該アルキル、該シクロアルキル及びその置換
基の具体例としては前記一般式〔M〕におけるRが表す
アルキル、シクロアルキル及びその置換基の具体例が挙
げられる。
また前記カプラーの合成はJournal of the Chemical So
ciety,Perkin I(1977),2047〜2052、米国特許3,725,0
67号、特開昭59−99437号及び特開昭58−42045号等を参
考にして合成を行った。
本発明のカプラーは通常ハロゲン化銀1モル当り1×10
-3モル乃至5×10-1モル、好ましくは1×10-2モル乃至
5×10-1モルの範囲で用いることができる。
前記本発明に係わるマゼンタカプラーは単独で用いて
も、また、その他の本発明外のマゼンタカプラーと組合
わせて用いてもよい。
組合わせて用いてもよい写真用マゼンタカプラーとして
は、ピラゾロン系、ピラゾリノベンツイミダゾール系、
インドゾロン系などの化合物が挙げられる。ピラゾロン
系マゼンタカプラーとしては、米国特許2,600,788号、
同3,062、653号、同3,127,269号、同3,311,476号、同3,
419,391号、同3,519,429号、同3,558,318号、同3,684,5
14号、同3,888,680号、特開昭49−29639号、同49−1116
31号、同49−129538号、同50−13041号、特公昭53−471
67号、同54−10491号、同55−30615号に記載されている
化合物。耐拡散性のカラードマゼンタカプラーとしては
一般的にはカラーレスマゼンタカプラーのカップリング
位にアリールアゾ置換した化合物が用いられ、例えば、
米国特許2,801,171号、同2,983,608、同3,005,712号、
同3,684,514号、英国特許937,621号、特開昭49−123625
号、同49−31448号、に記載されている化合物が挙げら
れる。
更に米国特許3,419,391号に記載されているような現像
主薬の酸化体との反応で色素が処理液中に流出していく
タイプのカラードマゼンタカプラーも用いることができ
る。
写真用イエローカプラーとしては、従来より開鎖ケトメ
チレン化合物が用いられており、一般に広く用いられて
いるベンゾイルアセトアニリド方イエローカプラー、ピ
ロパイルアセトニトリド方イエローカプラーを用いるこ
とができる。更にカップリング位の炭素原子がカップリ
ング反応時に離脱することができる置換基と置換されて
いる2当量型イエローカプラーも有利に用いられてい
る。
これらの例は米国特許2,875,057号、同3,265,506号、同
3,664,841号、同3,408,194号、同3,277,155号、同3,44
7,928号、同3,415,652号、特公昭49−13576号、特開昭4
8−29432号、同48−68834号、同49−10736号、同49−12
2335号、同50−28834号、同50−132926号などに合成法
とともに記載されている。
本発明における上記耐拡散性カプラーの使用量は、一般
に感光性ハロゲン化銀乳剤層中の銀1モル当り0,05〜2.
0モルである。
本発明において上記耐拡散性カプラー以外にDIR化合物
が好ましく用いられている。
さらにDIR化合物以外に、現像にともなって現像抑制剤
を放出する化合物も本発明に含まれ、例えば米国特許3,
297,445号、同3,379,529号、西独特許出願(OLS)2,41
7,914号、特開昭52−15271号、同53−91116号、同59−1
23838号、同59−127038号等に記載のものが挙げられ
る。
本発明において用いられるDIR化合物は発色現像主薬の
酸化体と反応して現像抑制剤を放出することができる化
合物である。
このようなDIR化合物の代表的なものとしては、活性点
から離脱したときに現像抑制剤を有する化合物を形成し
得る基をカプラーの活性点に導入せしまたDIRカプラー
があり、例えば、英国特許935,454号、米国特許3,227,5
54号、同4,095,984号、同4,149,886号等に記載されてい
る。
上記のDIRカプラーは、発色現像主薬の酸化体とカプリ
ング反応した際に、カプラー母核は色素を形成し、一
方、現像抑制剤を放出する性質を有する。また本発明で
は米国特許3,652,345号、同3,928,041号、同3,958,993
号、同3,961,959号、同4,052,213号、特開昭53−110529
号、同54−13333号、同55−161237号等に記載されてい
るような発色現像主薬の酸化体とカプリング反応したと
きに、現像抑制剤を放出するが、色素は形成しない化合
物も含まれる。
さらにまた、特開昭54−145135号、同56−114946号及び
同57−154234号に記載のある如き発色現像主薬の酸化体
と反応したときに、母核は色素あるいは無色の化合物を
形成し、一方、離脱したタイミング基が分子内求各核置
換反応あるいは離脱反応によって現像抑制剤を放出する
化合物であるいわゆるタイミングDIR化合物も本発明に
含まれる。
また特開昭58−160954号、同58−162949号に記載されて
いる発色現像主薬の酸化体と反応したときに、完全に拡
散性の色素を生成するカプラー母核に上記の如きタイミ
ング基が結合しているタイミングDIR化合物をも含むも
のである。
感光材料に含有されるDIR化合物の量は、銀1モルに対
して1×10-4モル〜10×10-3モルの範囲が好ましく用い
られる。
さらにまた本発明の別なる好ましい実態態様としては、
前記ハロゲン化銀写真感光材料が下記一方式[XXII]で
示される化合物の少なくとも1種を含有することによっ
て、本発明の目的をより効果的に達成しうることを見い
出した。
一般式[XXII] 式中、Z11およびZ21はそれぞれ、オキサゾール環に縮合
したベンゼン環またはナフタレン環を形成するのに必要
な原子群を表わす。R41およびR42は、それぞれアルキル
基、アルケニル基、またはアリール基を表わし、R
42は、水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル基を
表わす。
は陰イオンを表わし、nは0または1を表わす。
以下一般式[XXII]について詳述する。
一般式[XXII] 式中、Z11およびZ21は、それぞれ、オキサゾール環に縮
合したベンゼン環またはナフタレン環を形成するのに必
要な原子群を表わす。形成される複素環核は、種々の置
換基で置換されていてよく、これらの好ましい置換基
は、ハロゲン原子、アリール基、アルケニル基、アルキ
ル基またはアルコキシ基である。更に好ましい置換基
は、ハロゲン原子、フェニル基、メトキシ基であり、最
も好ましい置換基はフェニル基である。
好ましくは、Z11およびZ21が共にオキサゾール環に縮合
したベンゼン環を表わし、これらベンゼン環のうち少な
くとも1つのベンゼン環の五位がフェニル基、他のベン
ゼン環の5位がハロゲン原子で置換されていることであ
る。R1およびR2は、それぞれ、アルキル基、アルケニル
基またはアリール基を表わし、好ましくはアルキル基を
表わす。更に好ましくは、R1およびR2は、それぞれ、カ
ルボキシル基またはスルホ基で置換されたアルキル基で
あり、最も好ましくは、炭素原子数1〜4のスルホアル
キル基である。更に最も好ましくはスルホエチル基であ
る。R3は水素原子または炭素原子数1〜3のアルキル
基、好ましくは水素原子またはエチル基を表わす。X
は陰イオンを表わし、nは0または1を表わす。
また、本発明で使用される一般式[XXII]で表わされる
増感色素は、他の増感色素と組合わせて、所謂強色増感
的組合わせとして用いることもできる。この場合には、
それぞれの増感色素を、同一のまたは異なる溶媒に溶解
し、乳剤への添加に先だって、これらの溶液を混合し、
あるいは別々に乳剤に添加してもよい。別々に添加する
場合には、その順序、時間間隔は自的により任意に決め
ることができる。
一般式[XXII]で表わされる増感色素の具体的化合物を
以下に示すが、本発明に用いられる増感色素はこれらの
化合物に限定されるものではない。
本発明に用いられる、前記一般式[XXII]で表わされる
増感色素を乳剤へ添加する時期は、乳剤製造工程中のい
かなる時期でもよいが、化学熟成中あるいは化学熟成後
が好ましい。その添加量はハロゲン化銀1モル当り2×
10-6モル〜1×10-3モル用いるのが好ましく、更には5
×10-6モル〜5×10-4モル用いるのがよい。
本発明において使用し得るハロゲン化銀乳剤としては、
塩化銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、塩沃化銀、沃臭化
銀、塩沃臭化銀の如きいずれのハロゲン化銀を用いたも
のであってもよい。また、これらのハロゲン化銀の保護
コロイドとしては、ゼラチン等の天然物の他、合成によ
って得られる種々のものが使用できる。ハロゲン化銀乳
剤には、安定剤、増感剤、硬膜剤、増感色素、界面活性
剤等通常の写真用添加剤が含まれてもよい。
本発明に係わる処理方法は、カラーペーパー、カラーネ
ガフィルム、カラーポジフィルム、スライド用カラー反
射フィルム、映画用カラー反転フィルム、TV用カラー反
転フィルム、反転カラーペーパー等のハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料にいずれにも適用することができるが、
特に沃化銀を0.1モル%以上含有する沃臭化銀又は塩沃
臭化銀で総塗布銀量が20mg/dm2以上である高感度カラー
写真感光材料の処理に最も適している。
[実施例] 以下、実施例によって本発明の詳細を説明するが、これ
により本発明の実施態様が限定されるものではない。
実施例1 トリアセテートフィルムベース上にハレーション防止層
及びゼラチン層を設けたこの上に赤感性ハロゲン化銀乳
剤増、緑感性ハロゲン化銀乳剤層、黄色コロイド銀を含
有するフィルター層及び青感性ハロゲン化銀乳剤層、保
護層を順次塗設し、総体の銀量が100m2当り72mgになる
ようにした。上記の乳剤層は沃化銀のモル%が約4.3%
の沃臭化銀であり、この際、青感性ハロゲン化銀乳剤層
に下記黄色カプラー(Y−1)を、緑感性ハロゲン化銀
乳剤層には前記例示マゼンタカプラー(5)を、更に赤
感性ハロゲン化銀乳剤層には下記シアンカプラー(C′
−1)を用いた。
ただし、緑感性ハロゲン化銀乳剤層には下記増感色素
(Z−1)を使用した。
また適宜、高沸点溶媒、増感色素、硬膜剤及び延展剤等
通常の添加剤を用いた。このようにして得られたカラー
ネガフィルムをそれぞれ常法により露光をした後、下記
の現像処理工程でランニング処理を行った。
処理工程 処理温度(℃) 処理時間 1.発色現像 37.8 3分15秒 2.漂白 37.8 3分30秒 3.定着 37.8 3分15秒 4.水洗 30〜34 2分 5.安定 30〜34 1分 6.乾燥 40〜60 発色現像液、漂白液、定着液及び安定液は以下のものを
使用した。
[発色現像液] 炭酸カリウム 30g 炭酸水酸化ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 5.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 2mg ヒドロキシアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 2.5g 4−アミノ−3−メチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アニリン硫酸塩 4.8g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1に仕上げ、水酸化カリウムまたは20%硫
酸にてpH10.06に調整した。
[漂白液及び漂白補充液] エチレンジアミン四酢酸鉄(III) 錯塩 0.35モル エチレンジアミン四酢酸 0〜0.2モル (表1記載) 臭化アンモニウム 140g アンモニア水(28%溶液) 10ml 水を加えて1に仕上げ、酢酸及びアンモニア水にてpH
5.9に調整した。
[定着液及び定着補充液] チオ硫酸アンモニウム 170g 亜硫酸アンモニウム 16g 水を加えて1に仕上げ、酢酸及びアンモニア水にてpH
7.0に調整した。
[安定液及び安定補充液] ホルマリン(37%水溶液) 2ml コニダックス(小西六写真工業社製) 5ml 水を加えて1に仕上げる。
[発色現像補充用液] 炭酸カリウム 35g 炭酸水酸化ナトリウム 3.0g 亜硫酸カリウム 7.0g 臭化ナトリウム 0.9g ヒドロキシアミン硫酸塩 3.1g ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム 3.2g 4−アミノ−3−メチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アニリン硫酸塩 5.4g 水酸化カリウム 2.0g 水を加えて1に仕上げ、水酸化ナトリウムまたは20%
硫酸にてpH10.12に調整した。
漂白補充液、定着補充液、安定補充液については、各々
そのタンク液と同一の組成のものを用いた。また漂白液
中に含有される有機酸の一例であるエチレンジアミン四
酢酸の濃度は表−1に示す如く変化した。
発色現像補充液は、カラーネガフィルム1m2当り1.5lの
発色現像浴に補充され、定着補充液はカラーネガフィル
ム1m2当り1定着浴に補充される。又安定補充用液は
カラーネガフィルム1m2当り1補充、水洗水は1m2
り15l流した。また漂白補充液は表−1に示した補充量
で補充を行った。
連続的にカラーネガフィルム40m2をランニング処理を行
ったが、その際漂白液のpHは適宜6.0に補正した。ラン
ニング処理終了後38℃で3日間放置した処理液で処理し
た試料はサクラ光電濃度計PDA−65(小西六写真工業社
製)を用いて最高濃度部のシアン色素濃度を測定した。
なお、復色性は赤血塩溶液で再処理したものとのシアン
濃度の差でその特性を求めた。更に最高濃度部の残存銀
量を測定した。以上の結果をまとめて表−1に示す。
前記表−1の結果より明らかなように、漂白液の補充量
をカラーネガフィルム1m2当り300ml以下に低減するシ
アン色素の復色性と脱銀性が大巾に悪化するが、漂白液
中のエチレンジアミン四酢酸の濃度を本発明の範囲にし
た漂白液では、復色性、脱銀性とも大巾に改良されるこ
とが判る。
実施例2 実施例1で作成したフィルム試料中に用いたマゼンタカ
プラー(5)を、下記比較カプラー(M′−1),
(M′−2)にそれぞれ変更して、比較用試料を作成し
た。
さらに、例示マゼンタカプラー(18),(44),(5
9),(7),(22),(104),(127)及び(1)を
用い本発明のフィルム試料を作成した。実施例1,実験N
o.19の漂白液に用いて3日間保存後処理を行なった。
未露光部のマゼンタステイン及び脱銀性を測定した。
結果を下記表−2に示す。
その結果、本発明に係わるマゼンタカプラーを用いたも
のは、本発明外のマゼンタカプラーとくらべ、いずれも
0.04〜0.06マゼンタステインが少なく、かつ脱銀性も良
好であることが判かる。
実施例3 実施例1.実験No.16(比較例)及びNo.19(本発明例)で
用いたランニング処理終了後の漂白液に下記表−3に示
すが如く前記一般式[I]〜[X]で示される化合物を
それぞれ2g/l添加し、さらに漂白処理工程の処理時間を
2分10秒にして、他は同様にして実施例1の実験を行な
った。シアン色素の復色性及び脱銀性を実施例1と同様
にして求めた。その結果をまとめて下記表−3に示す。
上記表−3より、本発明に係わる漂白液(No.19)に、
前記一般式[I]〜[X]で示される化合物を組合せて
使用した際には、本発明の目的の効果(復色性及び脱銀
性)がとりわけ良好となることが判かる。
実施例4 実施例1で使用したフィルム試料の緑感性ハロゲン化銀
乳剤層に例示化合物(XXII−1),(XXII−4),(XX
II−6)及び(XXII−11)をそれぞれ用いて漂白液とし
て実施例1の実験No.19を用い、漂白処理時間を3分に
し、他は同じにして、フィルム試料を作成し、実施例1
と同様な実験を行ない、その未露光部イエローステイン
と残留銀量を測定した。結果を表−4に示す。
表−4の結果より、本発明の漂白液と本発明に係る増感
色素を組合せて用いた際には、残留銀量がさらに減少
し、未露光部のイエローステインも改良された。
実施例5 実施例1の実験No.19で使用した発色現像液中の発色現
像主薬(例示E−2)を下記(D−1)又は(D−2)
の塩酸塩にそれぞれ変更し、同様な実験を行なった。更
に(E−2)を(E−1)の硫酸塩、(E−4)のp−
トルエンスルホン酸塩、(E−8)の硫酸塩、(E−1
1)のp−トルエンスルホン酸塩に変更し、同様な実験
を行なった。
ただし、漂白液には核発色現像液を漂白液総量に対し、
それぞれ35%添加し、室温にて1週間保存した後、処理
を行なった。処理後のフィルム試料の残留銀量及びマゼ
ンタステイン(漂白ステイン)を測定し、さらに漂白液
中のタールの発生状況を観察した。結果をまとめて表−
5に示す。
表−5より、本発明に係わる発色現像主薬を組合せて用
いると、脱銀性、漂白ステイン及びタールの発生のいず
れも、より改良されることが判かる。
比較例 実施例1において、処理工程の漂白、定着を、漂白定着
に変え、処理温度を37.8℃、処理時間を6分45秒とし、
漂白液及び漂白液補充液並びに定着液及び定着補充液を
次の定着補充液に変えた以外は、実施例1と同様にして
カラーネガフィルムを処理した。結果を表−6の「比
較」として示す。
漂白定着液 母液 補充液 エチレンジアミン4酢酸・2ナトリウム・2水温5.0g
母液に同じ エチレンジアミン4酢酸・Fe[III]・アンモニウム・
1水塩 15.0g 亜硫酸ナトリウム 15.0g チオ硫酸アンモニウム(700g/1) 160ml 2−メルカプト−1,3,4−トリアゾール 0.5g 水を加えて 1000ml pH 6.50 pHは、酢酸又はアンモニア水で調整した。
但し、実験例18〜20は、漂白液使用の場合の実施例1の
データである。表−6の結果から定着漂白液を用いたの
では漂白液を用いた本願発明の実験例18〜20に較べて復
色性も残量銀量も悪いことが判る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料を像様露光した
    後、少なくとも発色現像工程と漂白工程を含み、漂白定
    着工程を含まない処理工程で前記ハロゲン化銀カラー写
    真感光材料を処理する方法において、前記ハロゲン化銀
    乳剤層の少なくとも一層に下記一般式[M]で示される
    マゼンタカプラーの少なくとも一つを含有し、かつ前記
    漂白工程に用いられる漂白液が有機酸第2鉄錯塩の少な
    くとも一種を含有しており、さらに前記漂白液が、該漂
    白液に含有される前記有機酸第2鉄錯塩の含有量の10モ
    ル%以下の有機酸第2鉄錯塩を形成する有機酸を少なく
    とも一種含有し、さらに前記漂白工程の補充量が前記ハ
    ロゲン化銀カラー写真感光材料1m2当たり30mlないし30
    0mlであることを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感
    光材料の処理方法。 一般式[M] [式中、Zは含窒素複素環を形成するに必要な非金属原
    子群を表し、該Zにより形成される環は置換基を有して
    いてもよい。 Xは水素原子または発色現像主薬を酸化体との反応によ
    り離脱しうる置換基を表す。 またRは水素原子または置換基を表す。]
  2. 【請求項2】前記漂白液がさらに下記一般式[I]〜
    [X]で示される化合物を少なくとも一種複含有するこ
    とを特徴とする特許請求範囲第1項記載のハロゲン化銀
    カラー写真感光材料の処理方法。 一般式[I] [式中、Qは含窒素ヘテロ環(5〜6員の不飽和環が縮
    合しているものも含む)を形成するに必要な原子群を表
    わし、R1は水素原子、炭素原子数1〜6個のアルキシ
    基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロ環基(5〜
    6員の不飽和環が縮合しているものも含む)またはアミ
    ノ基を表わす。] 一般式[II] [式中、R2およびR3はそれぞれ水素原子、炭素原子数1
    〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミ
    ノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、アリール基または
    アルケニル基を表わす。 Aは 又はn1価のヘテロ環残基(5〜6員の不飽和環が縮合し
    ているものも含む)を表わし、Xは=S、=Oまたは=
    NR″を表わす。ここで、RおよびR′はそれぞれR2およ
    びR3と同義、X′はXと同義、Zは水素原子、アルカリ
    金属原子、アンモニウム基、アミノ基、含窒素ヘテロ環
    残基、アルキル基、または を表わし、Mは2価の金属原子を表わし、R″は水素原
    子、炭素原子数1〜6のアルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、ヘテロ環残基(5〜6員の不飽和環が
    縮合しているものも含む)またはアミノ基を表わし、n1
    〜n6およびm1〜m5はそれぞれ1〜6の整数を表わす。B
    は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表わし、Yは−N
    または−CHを表わし、R4およびR5はそれぞれR2および
    R3と同義である。但し、R4およびR5はそれぞれ−B−SZ
    を表してもよく、またR2とR3、RとR′、R4とR5はそれ
    ぞれ結合して環を形成してもよい。 なお、該式で表される化合物はエノール化体およびその
    塩も含む。] 一般式[III] [式中、R6およびR7はそれぞれ水素原子、炭素原子数1
    〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミ
    ノ基、炭素原子数1〜3のアシル基、アリール基、アル
    ケニル基または−B1−S−Z1を表わす。但し、R6とR7
    結合して環を形成してもよい。Y1はN−、 またはCH−を表わし、B1は炭素原子数1〜6のアルキ
    レン基を表わし、Z1は水素原子、アルカリ金属原子、ア
    ンモニウム基、アミノ基、含窒素テヘロ環残基または を表わす、n7は1〜6の整数を表わす。] 一般式[IV] [式中、R8およびR9はそれぞれ を表わし、R10はアルキル基または−(CH2)n8SO3 -を表わ
    す。(但し、R10が−(CH2)n8SO3 -のとき、lは0を表わ
    し、アルキル基のとき1を表わす。)G-はアニオンを表
    わす。n8は1〜6の整数を表わす。] 一般式[V] [式中、Q1は含窒素テヘロ環(5〜6員の不飽和環また
    は飽和環が縮合しているものも含む)を形成するに必要
    な原子群を表わし、R11は水素原子、アルカリ原子、 またはアルキル基を表わす。但し、Q′はQ1と同義であ
    る。] 一般式[VI] [式中、D1、D2、D3およびD4はそれぞれ単なる結合手、
    炭素原子数1〜8のアルキレン基またはビニレン基を表
    わし、q1、q2、q3およびq4はそれぞれ0,1または2を表
    わす。また硫黄原子と共に形成する環はさらに5〜6員
    飽和または不飽和の環と結合してもよい。] 一般式[VII] [式中、X2は−COOM′、−OH、−SO3M′、−CONH2、−
    SO2NH2、−NH2、−SH、−CN、−CO2R16、−SO2R16、−O
    R16、−NR16R17、−SR16、−SO3R16、−NHCOR16,−NHS
    O2R16、−OCOR16又は−SO2R16を表わし、Y2または水素原子を表わし、m9およびn9はそれぞれ1〜10
    の整数を表わす。R11、R12、R13、R14、R15、R17および
    R18はそれぞれ水素原子、低級アルキル基、アシル基ま
    たは を表わし、R16は低級のアルキル基を表わし、R19は−NR
    20R21、−OR22または−SR22を表わし、R20およびR21
    それぞれ水素原子または低級アルキル基を表わし、R22
    はR18と結合して環を形成してもよい。M′は水素原子
    またはカチオンを表わす。] 一般式[VIII] [式中、Arは2価のアリール基またはアリール基と酸素
    原子および/もしくはアルキレン基とを組みあわせた2
    価の有機基を表わし、B2およびB3はそれぞれ低級アルキ
    レン基を表わし、R23、R24、R25およびR26はそれぞれヒ
    ドロキシ置換低級アルキル基を表わし、xおよびyはそ
    れぞれ0または1を表わす。G′はアニオンを表わし、
    zは0、1または2を表わす。] 一般式[IX] [式中、R29およびR30はそれぞれ水素原子、アルキル
    基、アリール基またはヘテロ環基を表わし、R31は水素
    原子またはアルキル基を表わし、R32は水素原子または
    カルボキシ基を表わす。] 一般式[X] YS−L1J1)kL2)lZ)mL3)n−* *J2L4)p(G)q]r [式中、L1〜L4は各々2価の炭化水素基を表わし、J1
    びJ2は各々−O−、−COO−、−CONR1−、SO2NR1−、−
    NR1−CO−NR2−、−SO2−、−N=N−、−NR1−又は−
    CO−を表わし、Yは水素原子、2価の結合手又はアミジ
    ノ基を表わし、Zは複素環基を表わし、Gはスルホン酸
    基、カルボキシル基を表わし、R1及びR2は各々水素原
    子、アルキル基又はアリール基を表わし、k、l、m、
    nは0〜2の請求、pは0〜4の整数、qは1〜4の整
    数、rは1〜2の整数をそれぞれ表わす。 但し、Gがカルボキシル基の場合は、mは1〜2の整数
    を表わし、Yが2価の結合手を表わす場合は、rは2を
    表わす。]
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