JPH07111539B2 - 複写機の照明装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は複写機の照明装置に関し、さらに詳細にいえ
ば、ランプを交換可能に支持している照明装置に関す
る。

〈従来の技術〉 従来から、本体フレームとの間に所定間隔を形成した状
態で取付けられた枠体に反射鏡を取付けるとともに、枠
体の所定位置に形成した開口を通して配設されたランプ
の両端をランプ受けにより支持させた構成の照明装置が
提供されていた。

また、上記開口に、ランプの交換とともに取外し得るキ
ャップを取付けた構成の照明装置も提供されていた（特
開昭60-14226号公報参照）。

〈発明が解決しようとする問題点〉 上記前者の構成の照明装置においては、枠体と本体フレ
ームとの間から、開口を通して空気が流入し、ランプの
冷却を行なうことができるという利点を有しているので
あるが、複写機本体の内部においては、クリーナから吹
上げられるトナー、現像装置から吹上げられるトナーが
空気中に浮遊しているので、この空気が開口を通って流
入することにより、トナーがランプ、反射鏡に付着し、
原稿照射光量が減少するという問題点がある。

また、上記後者の構成の照明装置においては、開口をキ
ャップで閉塞しているので、トナーによりランプ、反射
鏡が汚されるという問題を解消させることができるので
あるが、開口を通して流入する空気量が零となり、ラン
プの効果的な冷却が行なえなくなってしまうという問題
がある。

また、上記何れの構成の照明装置においても、ランプへ
の電圧印加端子を兼ねるランプ受けが直接本体フレーム
と対向しているため、ランプ受けが本体フレームに近接
すると、この部分に近接する状態で取付けられている制
御部が誤動作する危険性が高いという問題があるととも
に、ランプ受けが本体フレームに接触する危険性が高
く、この接触の危険性を抑制しようとすれば、ランプ受
けと本体フレームとの間隔を広くせざるを得ず、複写機
が全体として大型化してしまうという問題がある。

〈発明の目的〉 この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
ランプの冷却効率を高く維持することができ、しかもラ
ンプ、反射鏡へのトナー付着量を著しく減少させること
ができる照明装置を提供することを目的としている。

〈問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するための、この発明の照明装置は、
本体フレームとの間に所定間隔を形成した状態で取付け
られた枠体に反射鏡を取付けてあるとともに、上記枠体
の所定位置に形成した開口を通して配設されたランプの
両端がランプ受けにより支持されてあり、さらに、上記
枠体と本体フレームとの間に、複写処理部からの空気が
上記開口に直接流入することを防ぐ遮蔽板が設けられて
おり、この遮蔽板は、上記複写処理部からの空気の流れ
の下流側に位置する遊端と上記枠体との間に所定の間隔
が形成されるように上記枠体に取付けてあることを特徴
とする。

但し、上記遮蔽板としては、絶縁材料で構成されている
ことが好ましい。

〈作用〉 以上の構成の照明装置であれば、複写処理部からのトナ
ーを含む空気が遮蔽板と本体フレームとの間を通って流
れ、上記トナーのうちかなりの量が本体フレームおよび
遮蔽板に付着し、遮蔽板と本体フレームとの間を通過し
た後、トナー含有量が大幅に減少した上記空気が拡散さ
れ、トナー含有割合が大幅に減少させられる。そして、
本体フレームの開口部等から流入する空気（上記トナー
含有量が大幅に減少した空気が拡散させられた空気）
が、自然対流等により、遮蔽板と枠体との間から開口を
通って流入し、ランプ、反射鏡へのトナーの付着量を大
幅に抑制した状態で効果的なランプの冷却を行なわせる
ことができる。そして、遮蔽板により、ランプ受けと本
体フレームとの直接対峙状態を回避することができる。

また、遮蔽板が絶縁材料で構成されている場合には、ラ
ンプ受けと本体フレームとの間の絶縁状態を確実に保持
させることができる。

〈実施例〉 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。

第５図はこの発明の照明装置を組込んだ複写機の内部機
構を示す概略図であり、複写機本体（１）の上面に原稿
台（11）を往復動可能に取付け、複写機本体の内部に光
学系（２）、複写処理部（３）、および複写紙搬送部
（４）を取付けている。

上記複写処理部（３）は、一方に回転する感光体ドラム
（31）の周囲に、帯電チャージャ（34）、現像装置（3
3）、転写チャージャ（34）、分離チャージャ（35）、
およびクリーナ（36）をこの順に配設したものであり、
帯電チャージャ（32）により一様帯電させられた感光体
ドラム（31）の表面に原稿からの反射光を導いて静電潜
像を形成し、現像装置（33）によりトナー像に顕像化
し、転写チャージャ（34）によりトナー像を複写紙上に
転写し、分離チャージャ（35）により複写紙を剥離さ
せ、残留トナーをクリーナ（36）により回収することが
できる。

上記複写紙搬送部（４）は、給紙コロ（41）、給紙路
（42）、レジストローラ（43）、搬送ベルト（44）、定
着装置（45）、および排出ローラ（46）をこの順に配設
したものであり、給紙コロ（41）により給紙カセット
（12）から複写紙を１枚ずつ送り込み、レジストローラ
（43）により、静電潜像の先端と同期させて複写機の二
次給紙を行ない、分離チャージャ（35）により剥離され
た複写紙を搬送ベルト（44）により定着装置（45）に導
いてトナー像を定着させた後、排出ローラ（46）により
受け皿（13）上に排出することができる。

尚、（47）（48）は複写紙検出スイッチである。

第１図から第３図は光学系（２）を詳細に示す図であ
り、ハロゲンランプ（21）、および反射鏡（22）からな
る照明装置（２′）と、原稿からの反射光を感光体ドラ
ム（31）に導くセルフォックレンズ等からなる結像素子
（23）とを有している。

さらに詳細に説明すると、本体フレーム（14）間に架設
される基台（24）の両端寄り所定位置に、本体フレーム
（14）と所定距離離間させて側板（25）を取付けている
とともに、側板（25）同士の間に、下半部、および上半
部から構成される反射鏡（22）を取付けているととも
に、結像素子（23）を取付け、さらに、側板（25）の所
定位置に形成した開口（26）を通してハロゲンランプ
（21）を配設している。また、側板（25）の所定位置に
取付けた端子台（27）にねじ止めされた、電源供給端子
を兼ねるランプ受け（28）の先端部を、上記開口（26）
を通して突出したハロゲンランプ（21）の両端部と係合
させることにより、ハロゲンランプ（21）を支持させて
いる。そして、ランプ受け（28）の基部側において側板
（25）と、密閉状に連結され、他側において側板（25）
から離された遮蔽板（20）を取付けている。

さらに、上記基台（24）の所定位置、側板（25）の所定
位置、および本体フレーム（14）の所定位置に、それぞ
れ帯電チャージャ（32）を抜き取り可能に挿通する凹溝
（29a）、切欠部（29b）、および開口（29c）を形成
し、これらにより形成される空間に帯電チャージャ（3
2）を緩挿できるようにしている。

上記の構成の複写機の動作は次のとおりである。

ハロゲンランプ（21）を点灯させて原稿台（11）を往復
動させることにより、原稿の全面を順次露光し、感光体
ドラム（31）上に静電潜像を形成して、トナー像に顕像
化し、トナー像を複写紙上に転写し、定着することによ
り複写物を得ることができる。

そして、以上の動作を遂行している間、現像装置（3
3）、およびクリーナ（36）からトナーが吹上げられ
（トナー回収タンク（図示せず）が本体フレーム（14）
の外方に位置する場合には本体フレーム（14）の外方の
空間にもトナーが吹上げられ）、本体フレーム（14）と
遮蔽板（20）との間を矢印Ａ方向に流れる空気等ととも
に移動する。

但し、トナーは殆どが本体フレーム（14）および遮蔽板
（20）の本体フレーム（14）に対向している面に付着
し、遮蔽板（20）の遊端側を通り過ぎてしまうことは殆
どない。

また、遮蔽板（20）の遊端側を通り過ぎた空気は、その
部分に既に存在している空気（例えば本体フレーム（1
4）の開口（図示せず）等を通して流入した空気等）の
中で拡散させられ、全体としてトナー含有割合が非常に
小さい状態になる。そして、この部分における空気は、
自然対流等の影響を受けて、遮蔽板（20）と側板（25）
との間を通り、さらに開口（26）を通してハロゲンラン
プ（21）、および反射鏡（22）を取付けてある空間に流
入し、ハロゲンランプ（21）を効果的に冷却するが、ト
ナーが殆ど除去された空気であるから、ハロゲンランプ
（21）、および反射鏡（22）を汚すことはない。

尚、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えば、第４図に示すように遮蔽板（20）を斜めに
取付けること（但し先端部は上記実施例と同様に本体フ
レーム（14）と側板（25）とのほぼ中間に位置させて双
方向の空気の流通を良好にしている）が可能である他、
ランプ受け（28）の外面、或は本体フレーム（14）の内
面に絶縁シートを貼り付けることにより、ランプ受け
（28）と本体フレーム（14）との絶縁を良好に確保する
こと、遮蔽板（20）をポリエステムフィルム等の絶縁材
料で構成することにより絶縁を良好に確保すること、遮
蔽板（20）を、両ランプ受け（28）と本体フレーム（1
4）との間に取付けること等が可能であり、その他、こ
の発明の要旨を変更しない範囲内において種々の設計変
更を施すことが可能である。

〈発明の効果〉 以上のようにこの発明は、複写処理部から吹上げられる
トナーを含む空気を直接には開口を通してランプ、反射
鏡に流入させないようにしているので、上記トナーのう
ち、かなりの量が本体フレームおよび遮蔽板等に吸着さ
れ、清浄な空気のみを枠体内部に流入させて、ランプ、
反射鏡を殆ど汚すことなく、効果的な冷却を行なわせる
ことができるという特有の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の照明装置の一実施例を示す分解斜視
図、 第２図は縦断面図、 第３図は本体フレームに対する取付状態を示す縦断面
図、 第４図は他の実施例を示す概略図、 第５図は複写機の内部機構を示す概略図。 （14）……本体フレーム、（20）……遮蔽板、（21）…
…ランプ、（22）……反射鏡、（25）……側板（枠
体）、（26）……開口、（28）……ランプ受け

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上土井 一臣 大阪府大阪市東区玉造１丁目２番28号 三 田工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−14226（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】本体フレームとの間に所定間隔を形成した
   状態で取付けられた枠体に反射鏡を取付けてあるととも
   に、上記枠体の所定位置に形成した開口を通して配設さ
   れたランプの両端がランプ受けにより支持されてあり、
   さらに、上記枠体と本体フレームとの間に、複写処理部
   からの空気が上記開口に直接流入することを防ぐ遮蔽板
   が設けられており、この遮蔽板は、上記複写処理部から
   の空気の流れの下流側に位置する遊端と上記枠体との間
   に所定の間隔が形成されるように上記枠体に取付けてあ
   ることを特徴とする複写機の照明装置。
2. 【請求項２】遮蔽板が絶縁材料で構成されている上記特
   許請求の範囲第１項記載の複写機の照明装置。