JPH0711107Y2 - 手動式チェンブロックの操作装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は手動式チェンブロックの
操作装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、手動式チェンブロックは人力でハ
ンドチェンを引降しハンドホイルを回すと共に、この回
転力を減速機を介して増大してロードホイルを回し、ロ
ードチェンを巻上げていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】しかし乍ら、ロードチ
ェンを巻上げるのにハンドチェンを繰返し引降し操作す
る必要があり、作業時の疲労度が極めて大きいという課
題を持っている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】然るに、本考案は、手動
式チェンブロックのハンドチェン中間を巻掛けるホイル
と、該ホイルを回転させる可逆電動モータとを備え、前
記ハンドチェンを電動で引降し操作する手動式チェンブ
ロックにおいて、前記ホイルのホイル軸と同一軸芯上
に、ホイルを保持する左右の把手を設けると共に、前記
ホイルのチェン巻掛部外周にローラ状のチェン押えを、
チェンの移動方向に回転自在に配設したものである。

【０００５】

【作 用】従って本考案によれば、手動式チェンブロ
ックによる荷物の持上げ作業が電動で楽にしかも迅速に
行い得、この作業性が飛躍的に向上するもので、ホイル
の中央部となるホイル軸の左右同一軸芯上の把手によっ
て、このホイルなどを有するハンドチェン電動操作部を
無理なく自然に把持して、長時間の作業においても疲れ
ることのない安全にして良好な作業を可能とさせると共
に、前記チェン押えの自由回転によってホイルはチェン
の引張方向の影響を受けることなく、チェンの引張方向
に自然に追従させる状態とさせて、チェンを途中弛ませ
たり躍らせるなどの不都合なく、常にホイルに適正に巻
掛けてチェンの良好な外れ防止を可能とさせ、極めて取
扱い性と安全性に秀れて実用的なものである。

【０００６】

【実施例】以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述す
る。図１は手動式チェンブロックの全体側面図であり、
図中（１）は手動式チェンブロックで、ハンドホイル、
減速機、ブレーキ、ロードホイルなどを内装するチェン
ブロック本体（２）と、該本体（２）を吊下げ棒（３）
に吊下げる上フック（４）と、荷物を吊下げる下フック
（６）を先端に取付けるロードチェン（７）と、該チェ
ン（７）を巻上げ操作するハンドチェン（８）などから
成る周知のものである。

【０００７】また、図中（９）は前記チェンブロック
（１）と別体に設けてハンドチェン（８）を電動で連続
的に引降し操作するハンドチェン電動操作機である。

【０００８】図２及び図３に示す如く、前記操作機
（９）は、前記ハンドチェン（８）中間に巻掛けるホイ
ル（１０）と、該ホイル（１０）を回転させる可逆電動
モータ（１１）と、ウォーム（１２）及びウォームホイ
ル（１３）を内装するウォームギヤケース（１４）とを
備え、該ケース（１４）に前記モータ（１１）を一体取
付けし、該モータ軸（１５）に前記ウォーム（１２）を
係合軸支させると共に、前記ウォームホイル（１３）を
係合軸支させるホイル軸（１６）を前記ケース（１４）
の一側に突出させ、該ホイル軸（１６）の突出端に前記
ホイル（１０）を係合軸支させ、前記モータ軸（１５）
の回転をウォーム（１２）、ウォームホイル（１３）、
ホイル軸（１６）を介して前記ホイル（１０）に伝達す
るように構成している。

【０００９】また、前記操作機（９）を保持する左右の
取手（１７）（１８）を備え、前記ホイル（１０）取付
け側と反対側のケース（１４）側面で前記ホイル軸（１
６）と同一軸芯上に左側の取手（１７）を着脱自在にボ
ルト固定すると共に、前記ホイル軸（１６）のホイル
（１０）取付け側端に右側の取手（１８）を着脱自在に
螺着接続し、左右の取手（１７）（１８）を前記ホイル
軸（１６）と同一軸芯上で前記操作機（９）両側に突出
させている。

【００１０】なお、右側の取手（１８）外周には握り筒
（１９）が回転自在に嵌合され、前記ホイル軸（１６）
と一体に回転する前記取手（１８）を保持できるように
している。

【００１１】図２及び図４に示す如く、前記ホイル（１
０）のＹ字形溝（１０ａ）に前記ハンドチェン（８）を
噛込ませるチェン押え（２０）と、チェン押え取付けデ
ィスク（２１）とを備え、該ディスク（２１）外周部に
長孔（２２）を半径方向に形成すると共に、該長孔（２
２）を略６０度間隔に設け、前記ディスク（２１）をケ
ース（１４）とホイル（１０）間でホイル軸（１６）上
に回転自在に配設し、前記ホイル（１０）側のディスク
（２１）側面に各長孔（２２）及びボルト（２３）及び
ナット（２４）を介して前記チェン押え（２０）を取付
け、前記ホイル（１０）外周側に６個のチェン押え（２
０）…を接離自在に支持させ、エンドレス状の前記ハン
ドチェン（８）中間の巻上げ操作側（８ａ）と巻下し操
作側（８ｂ）とを前記ホイル（１０）外周にチェン押え
（２０）…を介して略１２０度ずつ巻掛けるように構成
している。

【００１２】本実施例は上記のように構成するものにし
て、上記のハンドチェン電動操作機（９）を取手（１
７）（１８）を介して手動式チェンブロック（１）のハ
ンドチェン（８）中間部に保持すると共に、該ハンドチ
ェン（８）の巻上げ操作側（８ａ）と巻下し操作側（８
ｂ）とを前記操作機（９）のホイル（１０）外周にチェ
ン押え（２０）…を介して略１２０度ずつ巻掛け、前記
操作機（９）のモータ（１１）に通電して前記ホイル
（１０）を正逆転させることにより、該ホイル（１０）
の回転方向により前記ハンドチェン（８）の巻上げ操作
側（８ａ）又は巻下し操作側（８ｂ）を電動で連続的に
引降し操作することができ、従来のように人力でハンド
チェン（８）を引降し操作するのに比べ、ロードチェン
（７）の巻上げ又は巻下しが楽にしかも迅速に行われ
る。

【００１３】また、前記ホイル（１０）に対するハンド
チェン（８）の着脱は、前記チェン押え（２０）…の取
付けボルト（２３）及びナット（２４）を緩め、該チェ
ン押え（２０）…とホイル（１０）との隙間を調節する
ことにより簡単に行うことができると共に、ハンドチェ
ン（８）の引降し操作側（８ａ）又は（８ｂ）と反対側
の戻り側（８ｂ）又は（８ａ）も前記ホイル（１０）に
巻掛けておくことにより、該戻り側（８ｂ）又は（８
ａ）のチェン振れを抑えることができる。

【００１４】

【考案の効果】以上実施例からも明らかなように本考案
は、手動式チェンブロック（１）のハンドチェン（８）
中間を巻掛けるホイル（１０）と、該ホイル（１０）を
回転させる可逆電動モータ（１１）とを備え、前記ハン
ドチェン（８）を電動で引降し操作する手動式チェンブ
ロックにおいて、前記ホイル（１０）のホイル軸（１
６）と同一軸芯上に、ホイル（１０）を保持する左右の
把手（１７）（１８）を設けると共に、前記ホイル（１
０）のチェン巻掛部外周にローラ状のチェン押え（２
０）を、チェン（８）の移動方向に回転自在に配設した
ものであるから、手動式チェンブロック（１）による荷
物の持上げ作業を楽にしかも迅速に行うことができ、こ
の作業性が飛躍的に向上する許りでなく、手動式チェン
ブロック（１）自体を電動化するものではないから、安
価で小型という該手動式チェンブロック（１）の特徴を
損うことなく、手動式チェンブロック（１）に電動チェ
ンブロックと略同じ性能を持たせることが可能にできる
もので、ホイル（１０）の中央部となるホイル軸（１
６）の左右同一軸芯上の把手（１７）（１８）によっ
て、このホイル（１０）などを有するハンドチェン電動
操作部を無理なく自然に把持して、長時間の作業におい
ても疲れることのない安全にして良好な作業が可能にで
きると共に、前記チェン押え（２０）の自由回転によっ
てホイル（１０）はチェン（８）の引張方向の影響を受
けることなく、チェン（８）の引張方向に自然に追従さ
せる状態とさせて、チェン（８）を途中弛ませたり躍ら
せるなどの不都合なく、常にホイル（１０）に適正に巻
掛けてチェン（８）の良好な外れ防止も可能にできて、
極めて取扱い性と安全性に秀れて実用的であるなどの顕
著な効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】手動式チェンブロックの全体側面図。

【図２】ハンドチェン電動操作機の全体断面図。

【図３】ハンドチェン電動操作機の部分断面図。

【図４】ハンドチェンの巻掛け説明図。

【符号の説明】

（１） 手動式チェンブロック （８） ハンドチェン （９） ハンドチェン電動操作機 （１０） ホイル （１１） 可逆電動モータ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手動式チェンブロック（１）のハンドチ
   ェン（８）中間を巻掛けるホイル（１０）と、該ホイル
   （１０）を回転させる可逆電動モータ（１１）とを備
   え、前記ハンドチェン（８）を電動で引降し操作する手
   動式チェンブロックにおいて、前記ホイル（１０）のホ
   イル軸（１６）と同一軸芯上に、ホイル（１０）を保持
   する左右の把手（１７）（１８）を設けると共に、前記
   ホイル（１０）のチェン巻掛部外周にローラ状のチェン
   押え（２０）を、チェン（８）の移動方向に回転自在に
   配設したことを特徴とする手動式チェンブロックの操作
   装置。