JPH071107U - コンクリート構造物用目地板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 コンクリート構造物に目地板を簡便に強固に
設置する。 【構成】 コンクリート構造物用目地板１の表面にブチ
ルゴム系の両面粘着テープ２を貼りつける。 【効果】 ブチルゴム系の両面接着テープを使用するた
め、コンクリート面、目地板面に密着性が良好で、かつ
コンクリートと目地板との伸縮量の差異による剥離、脱
落を防止する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本発明はコンクリート構造物に使用される目地板に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

コンクリート構造物用目地板は主にコンクリートの伸縮を緩衝する目的でコン クリートの打設の際に継ぎ目部分に使用されている。 使用の際、主に構造物の大きさに合わせて切断して、既設のコンクリート構造 物等に仮固定するためコンクリート釘で打ち着けている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

コンクリート構造物等の構築現場では作業性、作業時間の短縮、且つ現場作業 者の負担軽減のため、コンクリート構造物を構築するさい、プレキャスト・コン クリート等のコンクリート２次製品の使用が増えてきている。コンクリート構造 物には目地部を設けるにプレキャスト・コンクリート等のコンクリート２次製品 に目地板を釘で打ちつけて、次のコンクリートを打設するがコンクリート２次製 品は硬く、釘が立たない。ために、目地板をコンクリート構造物に仮固定する場 合に数箇所を釘で打ち止めるが充分な仮固定強度が得られず、かつ釘を打つにも 熟練を必要とし、釘の無駄打ちが多く、ために同一姿勢での継続した作業が強い られ作業性、効率ともに悪い。

【０００４】 目地板をコンクリート構造物に釘で打ち止めした場合に、釘の頭の部分まで打 ち込まないために釘穴の摩擦による保持力だけで仮固定しているが仮止め力は低 く、各種目地板のなかには釘穴の摩擦による保持能力の低いもの（ゴム発泡体目 地板、樹脂発泡体目地板等）があり、コンクリート打設時に再度の仮止めの手直 しを必要とする場合もあった。

【０００５】 目地板をコンクリート構造物に打ち止めするに、作業工程を考慮して、一度に 数１００ｍもの距離を釘で仮止めする場合が多々あるが、この場合、釘等の数は 多数を一度に必要とし、且つそれに伴う道具等の持ち運びにも多大な労力を必要 とする。

【０００６】 釘等でコンクリート構造物等に仮固定した場合に、目地板とコンクリート構造 物とに、膨張率に相違が見られるために、目地板を仮固定してコンクリート打設 まで時間をおくと釘等の金物で固定部分はコンクリート構造物に固定され、その 間の目地板の膨張、収縮は自由であるので目地板に歪みによる浮き上がり、捩じ れ等ができ、手直しが必要な場合がある。場合によってはプレキャスト・コンク リート等のコンクリート２次製品の場合には釘にて充分な仮固定が出来ないので 目地板の伸縮に釘の固定力が追従出来ず剥げ落ちる場合もある。

【０００７】 また、固定に釘を使用した場合には、釘の部分において目地板を挟んでいるコ ンクリート構造物の両方に釘が残り、作業者により問題とする場合もあった。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本発明は、コンクリート構造物用目地板を釘で仮固定する代わりにブチルゴム 系等両面接着テープを接着して、コンクリートに目地板を面接着するコンクリー ト構造物用目地板とした。

【０００９】

【作用】

コンクリート構造物用目地板およびコンクリート構造物の接着面が粗面である ため低反発弾性であるブチルゴム系等両面接着テープを加圧接着することによつ て表面に順応し、粗面に密着性が良好であり、目地板表面、コンクリート表面か ら剥離することはなくなる。

【００１０】 両面接着テープを設置された目地板は釘等の仮固定金物を使用する必要性がな く、また仮固定に使用する道具も必要がなく、目地板をコンクリート構造物用表 面に設置するに両面接着テープのセパレーター（剥離紙）を剥がして貼りつける だけで作業が完了する。そのため作業時間の短縮、運搬・設置労務の軽減、しい ては、他の関連作業工程との同時進行が可能となり作業工程の短縮になる。

【００１１】 コンクリート構造物と目地板との間に反発弾性の低いブチルゴム等を設置する ことでコンクリートと目地板との膨張率の差異をブチルゴムが歪み（剪断歪み） により吸収して目地板の浮き上がり、剥離といった現象がない。

【００１２】 釘等の金物を使用しないため、釘を打ち込む時のコンクリートのヒビ割れ、金 物による各種の応力を考える必要がない。

【００１３】

【考案の効果】

以上、記載したようにコンクリート構造物用目地板の片面及び両面にブチルゴ ム系等の両面接着テープを設置した本願の目地板は、何ら作業工具、金物を必要 とせずにコンクリート構造物に貼りつけでき、工場で製造されたプレキャスト・ コンクリート等のコンクリート２次製品にも容易に目地板を設置できる。

【００１４】 コンクリートと目地板との伸び、縮みの差は歴然としたものがあるが、ブチル ゴム系等両面接着テープが低反発弾性であるためにコンクリート構造物と目地板 との間に伸縮率の差異が生じても両面接着テープに剪断歪みが発生して両面接着 テープの接着力に影響を及ぼす事はなく、安定してコンクリート構造物上に接着 力を保持できる。

【００１５】 目地板によっては、コンクリート構造物の打設後、硬化した後、コンクリート の収縮した時、脱落したり抜け落ちる場合があったが、ブチルゴム系等両面接着 テープを設置することによりコンクリート構造物に対する継続した接着力、密着 性が維持出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を設置した本願コンクリート構造物用目地板である。

【図２】コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を縦方向に部分設置した本願コンクリート構造物用目地
板である。

【図４】コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を横方向に部分設置した本願コンクリート構造物用目地
板である。

【符号の説明】

１ コンクリート構造物用目地板 ２ ブチルゴム等粘着部分 ３ セパレーター（剥離紙）

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【手続補正書】

【提出日】平成６年２月２３日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図面の簡単な説明

【補正方法】変更

【補正内容】

【図面の簡単な説明】

【図１】コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を設置した本願コンクリーート構造物用目地板である。

【図２】コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を縦方向に部分設置した本願コンクリート構造物用目地
板である。

【図３】 コンクリート構造物用目地板に両面接着テープ
を横方向に部分設置した本願コンクリート構造物用目地
板である。

【符号の説明】 １ コンクリート構造物用目地板 ２ ブチルゴム等粘着部分 ３ セパレータ（剥離紙）

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンクリート構造物に使用される目地板
   に０．５ｍｍ〜１．５ｍｍの厚さを持つブチルゴム系等
   両面接着テープを接着し両面接着テープの片面は相互、
   または他の物品に接着しないように離型紙等のセパレー
   タを接着し、使用時にセパレータを剥がして使用するコ
   ンクリート構造物用目地板
2. 【請求項２】 コンクリート構造物用目地板がコンクリ
   ートに接着を維持できる程度以上の面積に部分的に両面
   接着テープを接着した「請求項１」のコンクリート構造
   物用目地板
3. 【請求項３】 両面接着テープがドライエッジ（粘着部
   より大きい離型紙等のセパレータ部分）をもった両面接
   着テープを使用している「請求項１」「請求項２」のコ
   ンクリート構造物用目地板