JPH07110510B2 - トグル式射出成形機の型締力設定方法 - Google Patents

トグル式射出成形機の型締力設定方法

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JPH07110510B2
JPH07110510B2 JP3149441A JP14944191A JPH07110510B2 JP H07110510 B2 JPH07110510 B2 JP H07110510B2 JP 3149441 A JP3149441 A JP 3149441A JP 14944191 A JP14944191 A JP 14944191A JP H07110510 B2 JPH07110510 B2 JP H07110510B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トグル式射出成形機の
型締力設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的なトグル式射出成形機を図6及び
7に示す。図6は、固定側金型106及び可動側金型1
08を固定盤102及び可動盤104にそれぞれ固定
し、かつ型閉じした、型締力設定前の状態を示してい
る。すなわち、それまで固定盤102及び可動盤104
にそれぞれ取り付けられていた金型(図示せず)の固定
を緩め、型締シリンダ110のピストンロッド114側
の油室に低圧の油圧を供給してピストン112を図6
中、左方に移動させることにより、可動盤104を図示
位置よりも左方の型開位置に位置させる。使用済みの金
型を搬出して、これよりもたとえば厚さ方向の合計寸法
が大きい固定側金型106及び可動側金型108を新た
に搬入し、型締シリンダ110のピストンヘッド側の油
室に低圧の油圧を供給してピストン112を図示の位置
まで移動させることにより、可動盤104を型閉位置に
位置させる。これにより固定側金型106及び可動側金
型108が図示の位置に位置するので、これらを固定盤
102及び可動盤104にボルト(図示せず)により固
定する。従来のトグル式射出成形機の型締力設定方法
は、次のように行われていた。まず、図6に示す状態か
ら型開し、図7に示すナット駆動モータ116を駆動し
て歯車機構118、ウォーム120を介してタイバー1
30にねじ込まれているタイバーナット122を所定量
だけ、たとえば(金型厚さ寸法がそれまでのものよりも
大きくなった場合)緩め方向に回転させる。これにより
トグル機構全体が、図6中、左方に移動し(後退)、ト
グルリンク126及び128の折れ曲がりが伸びて直線
に近くなる。トグル機構全体の移動量は、ウォーム12
0の軸に連結されたポテンショメータ132によって検
出されている。再び低圧で型閉じを行い、トグルリンク
126及び128が伸び切っており、かつ両金型106
及び108間に所定のすき間がある状態になったかどう
かを調べ、上記の状態になるまで、型開、タイバーナッ
ト122の回転、型閉じを繰り返す。上記の状態になっ
たところで、この状態のままナット駆動モータ116を
反対方向に駆動してトグル機構全体を両金型106及び
108が密着するまで前進させる。両金型106及び1
08が密着した後は、ナット駆動モータ116の負荷が
増大するので、これを検知してナット駆動モータ116
を停止させる。これにより型締力設定の零点が検出され
る。この状態では、トグルリンク126及び128が伸
びきっているので、型締シリンダ110のピストンヘッ
ド側の油室に高圧油を供給しても、可動盤104がそれ
以上は前進しない。したがって両金型106及び108
は密着(型閉)しているだけであり、型締力は発生しな
い。次にもう一度型開をしてから、タイバーナット12
2を回転させることにより、トグル機構全体を所定寸法
だけ前進させる。以上の手順で型締力が設定されたこと
になる。この所定寸法の大きさは、所定の型締力を発生
させるために必要な型締装置各部の変形寸法(タイバー
130の伸び、トグルリンク126・128などの収
縮、固定盤102・可動盤104のたわみなど)を足し
合わせたものに相当し、あらかじめ実測又は計算により
求めておくことができる。これにより型締力を所定の大
きさに設定することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のトグル式射出成形機の型締力設定方法に
は、トグルリンク126及び128が伸び切っており、
かつ両金型106及び108間に所定のすき間がある状
態に位置させるまでの作業の繰り返しが多くて時間がか
かるという問題点があった。そこで、特公昭61−35
924号公報に示されるような方法が行われるようにな
っている。これに示されるトグル式射出成形機の型締力
設定方法は、図8に示すように両金型106及び108
が固定盤102及び可動盤104にそれぞれ固定された
状態から、まず型締シリンダ110のピストンヘッド側
の油室に低圧油を供給して型閉じ動作を継続しながらタ
イバーナット122を回転させることによりトグル機構
全体を後退させる。これにより両金型106及び108
を密着(型閉じ)させた状態を保ちながらトグルリンク
126及び128が徐々に伸長する。このときピストン
ロッド114の前進により、ラック136及びピニオン
138を介してポテンショメータなどの型締力信号発生
装置140を作動させて得られる測定型締力信号を制御
装置146に出力する。制御装置146は、入力された
測定型締力信号を、あらかじめ設定されている設定型締
力信号と比較し、両信号が一致した時点で、タイバーナ
ット122の回転及び低圧油の供給を停止させる。以上
の手順で型締力の設定が行われたことになる。これによ
り、繰り返し動作をすることなく、短時間で型締力の設
定を行うことができる。しかしながら、上記いずれの型
締力設定方法によっても、たとえば図9に示すような、
いわゆる、ばね付き3枚金型(金型組立体)を用いる場
合に、これの型締力設定が行えないという問題点があ
る。すなわち、ばね付き3枚金型は、固定側金型106
及び可動側金型108間に中間金型142を有してお
り、固定側金型106及び中間金型142間には、これ
らを互いに引き離す力を作用させた複数(通常4個)の
圧縮ばね144が配置されている。ばね付き3枚金型
は、固定側金型106及び中間金型142間に形成され
るスプルー及びランナを、中間金型142及び可動側金
型108間で成形される成形品から確実に分離し、かつ
成形品、スプルー及びランナを各金型からそれぞれ離脱
させることができるので、近年使用されることが多くな
っているが、金型同士を密着させたときの圧縮ばね14
4の力が1つにつき数百kg重と大きい。このため、従
来の型締力設定方法では、3枚の金型106、142及
び108が互いに密着しないうちに密着完了の信号が出
てナット駆動モータ116が停止してしまったり、特公
昭61−35924号公報に示される方法の場合には、
型締力設定時の型締シリンダ110に作用させる低圧力
では、金型同士を密着させる力が足りない、などの不具
合が発生して、結局、所定の型締力を設定することがで
きないことになる。3枚の金型106、142及び10
8を圧縮ばね144の力に抗して互いに密着させたと
き、密着完了の信号を出力させるようにすることも可能
であるが、これに伴って大きい負荷が掛かった状態のタ
イバーナット122を回転する必要が生じるため、ナッ
ト駆動モータ116及び歯車機構118などを大形のも
のに交換する必要があるだけでなく、タイバー130と
タイバーナット122のねじ部にかじりや焼付きを生じ
るおそれがある。また、特公昭61−35924号公報
に示される方法の場合には、型締力設定時の型締シリン
ダ110に作用させる圧力を高圧にすれば、3枚の金型
106、142及び108を互いに密着させることはで
きるが、この場合もナット駆動モータ116及び歯車機
構118などを大形のものに交換する必要があり、ま
た、上記と同様にタイバー130及びタイバーナット1
22間でかじりや焼付きを生じるおそれがある。本発明
はこのような課題を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、トグル機構が
力を伝達するときの特性を利用して、型締シリンダから
トグル機構を介して可動盤に伝えられる力の拡大率(以
下、「トグル拡大力率」と呼ぶ)が1.5倍以下の範囲
の小さい力によってばね等を有する金型組立体を密着さ
せることにより上記課題を解決する。一般的なトグル式
型締装置においては、第4図に示すごとく、型締シリン
ダのピストンロッドの移動とともに可動盤が移動する
が、ピストンロッド移動量の増加に対して可動盤移動量
が増加する割合は、ピストンロッド移動量の最大位置近
傍で急激に減少する。一方、トグル拡大力率は、上記の
可動盤移動量が増加する割合とほぼ反比例し、ピストン
ロッド移動量の最大位置近傍で急激に増大する。発生型
締力が最大になるように設定された場合の金型タッチ点
(金型同士を引き離す力がないと仮定したときの各金型
が互いに接触した状態)における可動盤移動量は、トグ
ル機構及び各部寸法によって異なるが、一般に小型機の
場合で最大位置より1〜5mm少なく、大型機の場合で
最大位置より5〜10mm少なくなる。そしてその位置
でのトグル拡大力率は5倍前後と比較的大きい。ところ
が、可動盤移動量が上記の金型タッチ点より更に5〜1
0mm以上少ない位置(すなわちばね等を内蔵しない通
常の金型を使用した場合には金型が5〜10mm開いて
いる位置)でのトグル拡大力率は0.5〜1.5倍と小
さい。このトグル拡大力率が1.5倍以下の領域で型締
シリンダのピストンヘッド側油室に高圧油を供給する
と、ばね付き3枚金型を密着させるに十分な大きさの型
閉じ力になるが、タイバーの引張り反力に打ち勝って型
締工程を完了するだけの大きな型締力にはならない。本
発明では、この型閉じ動作を利用して型締力設定を行
う。すなわち本発明のトグル式射出成形機の型締力設定
方法は、圧縮ばね等によって金型同士を引き離す力が作
用しており、各金型に外力が作用していないときに金型
間がすき間を生じる形式の金型組立体を交換した場合の
トグル式射出成形機の型締力を設定する方法を対象にし
ており、あらかじめ型締シリンダのピストンロッドの基
準位置からの移動量に対する可動盤の移動量のデータ、
及び金型タッチ点(金型同士を引き離す力がないと仮定
したときの各金型が互いに接触した状態)における可動
盤移動量と型締動作終了後の発生型締力との関係のデー
タを記憶しておき、金型組立体を取り付けない状態で可
動盤を前進させたとき可動盤及び固定盤間の間隔寸法が
金型組立体密着厚さ寸法よりもあらかじめ設定した所定
量だけ小さくなるように型厚調整した後、金型組立体を
取り付け、次に高圧で型閉じさせることによりトグル拡
大力率(型締シリンダからトグル機構を介して可動盤に
伝えられる力の拡大率)が1.5倍以下の範囲の小さい
力で金型組立体を密着させ、このときの型締シリンダの
ピストンロッド移動量を検出し、上記データより金型組
立体が取り付けられていないと仮定したときの可動盤移
動量を算出し、この算出された可動盤移動量と設定型締
力に対応する金型タッチ点における可動盤移動量との差
を求め、型開後に上記差だけトグル機構全体を移動させ
るようにしている。
【0005】
【作用】あらかじめ型締シリンダのピストンロッドの基
準位置からの移動量に対する可動盤移動量のデータ、及
び金型タッチ点における可動盤移動量と型締め動作終了
後の発生型締め力との関係のデータを記憶しておく。型
厚を金型厚さよりもあらかじめ設定した所定量だけ小さ
く調整し、型開きして固定盤及び可動盤間に金型組立体
を搬入する。次に低圧で型閉じし、固定側金型及び可動
側金型を固定盤及び可動盤にそれぞれ取り付けた後に、
高圧で型閉じし、金型に内蔵された圧縮ばねなどによる
力に抗して各金型を密着させる。この状態で型締シリン
ダのピストンロッド移動量を検出する。上記データより
検出されたピストンロッド移動量に対応する可動盤移動
量を算出する。またあらかじめ求めた金型タッチ点にお
ける可動盤移動量と発生型締力との関係データより、設
定型締力に対応する金型タッチ点での可動盤移動量を算
出する。2つの可動盤移動量の差が設定型締力を発生す
るために必要なトグル機構全体の移動量となる。型開き
した後、トグル機構全体を上記差だけ移動させる。これ
により型締力の設定が行われたことになる。成形作業時
には、金型組立体は設定型締力で型締される。これによ
り成形品を射出成形することができる。本発明方法によ
れば、金型同士を引き離す力が作用しており、金型に外
力が作用していないときに金型間にすき間が生じる形式
の金型組立体であっても、トグル機構を駆動する機構を
大形のものにすることなく、これの型締力を設定するこ
とができる。
【0006】
【実施例】図1〜3に本発明方法を実施するトグル式射
出成形機を示す。ベース10上に固定盤12が固定され
ている。固定盤12に対向して可動盤14が配置されて
いる。可動盤14の図1中、左側に型締ハウジング16
が配置されている。固定盤12、可動盤14及び型締ハ
ウジング16を貫通して4本のタイバー18が配置され
ている(なお、図1には2本しか見えていない)。タイ
バー18の両端部にはねじ部18aがそれぞれ形成され
ており、これにタイバーナット20及び22がねじ込ま
れている。図中、左側のタイバーナット22の外周に
は、後述するウォーム66とかみ合うウォームホィール
部22aが形成されている(図3参照)。固定盤12に
は固定側金型24が固定されており、また可動盤14に
は可動側金型26が固定されている。固定側金型24及
び可動側金型26間に中間金型28が配置されている。
固定側金型24の中間金型28に対向する面には4本の
案内棒30が固定されている(なお、図1には2本しか
見えていない)。案内棒30は、中間金型28にはめ合
わされており、中間金型28の軸方向の移動を案内可能
である。固定側金型24及び中間金型28間には、これ
らを互いに引き離すように作用させた圧縮ばね32が配
置されている。圧縮ばね32は、案内棒30と同数設け
られている。固定側金型24、圧縮ばね32、中間金型
28、可動側金型26などによって金型組立体が構成さ
れている。可動盤14の金型取付面とは反対側の面に4
つのリンク取付具34がそれぞれ固定されている(な
お、図1には2つしか見えていない)。リンク取付具3
4には、長リンク36の一端がそれぞれ連結されてい
る。長リンク36の他端には、短リンク38の一端がそ
れぞれ連結されている。短リンク38の他端は、型締ハ
ウジング16側のリンク取付具40にそれぞれ連結され
ている。リンク取付具40は型締ハウジング16にそれ
ぞれ固定されている。長リンク36及び短リンク38の
相互の連結部にはクロスリンク42の一端がそれぞれ連
結されている。クロスリンク42の他端はクロスヘッド
44の外周にそれぞれ連結されている。型締ハウジング
16のリンク取付具40が配置されている面とは反対側
の面に型締シリンダ48が固定されている。型締シリン
ダ48のピストンロッド52は、型締ハウジング16を
貫通しており、これの端部は、クロスヘッド44に固定
されている。長リンク36、短リンク38、クロスリン
ク42、クロスヘッド44、型締シリンダ48などによ
ってトグル機構46が構成されている。型締シリンダ4
8のピストンヘッド側油室及びピストンロッド側油室の
いずれか一方に油圧を加えることにより、ピストンロッ
ド52を突出し又は引込み可能である。これによりトグ
ル機構46を伸縮させることが可能である。すなわち型
閉じ・型締動作又は型開動作をさせることが可能であ
る。ピストンロッド52の端部には第1ラック54が固
定されている。型締ハウジング16には、第1支持部材
58の一端が固定されている。第1支持部材58の他端
には第1ラック54にかみ合う第1ピニオン56が回転
可能に支持されている。第1支持部材58には、回転形
の第1ポテンショメータ60も取り付けられている。こ
れの回転軸は、第1ピニオン56の軸と一体的に回転可
能である。第1ポテンショメータ60は、ピストンロッ
ド52のストロークを検出して後述する比較演算器86
にストローク信号として出力可能である。第1ラック5
4、第1ピニオン56、第1ポテンショメータ60など
によってピストンロッド移動量検出手段が構成されてい
る。図3に示すように、型締ハウジング16には、ナッ
ト駆動モータ62が取り付けられている。ナット駆動モ
ータ62の軸には歯車64が固定されている。型締ハウ
ジング16には、2本のウォーム66が回転可能に支持
されており、これの一端には歯車68がそれぞれ固定さ
れている。ウォーム66は、タイバーナット22の外周
のウォームホィール部22aにそれぞれかみ合ってい
る。歯車64は2つの歯車68にそれぞれかみ合わされ
ている。ナット駆動モータ62を駆動することにより、
歯車64、歯車68及びウォーム66を介してタイバー
ナット22をそれぞれ回転可能である。すなわちナット
駆動モータ62は、4つのタイバーナット22を同期さ
せながら回転可能である。これにより型締ハウジング1
6、トグル機構46、可動盤14などからなるトグル機
構全体を図中左右方向に移動可能である。型締ハウジン
グ16の型締シリンダ48が固定されている面には、第
2ラック70が固定されている。ベース10には「L」
字形の第2支持部材72の一端が固定されている。第2
支持部材72の他端には、第2ピニオン74が回転可能
に支持されている。第2ピニオン74は第2ラック70
にかみ合わされている。第2支持部材72には、回転形
の第2ポテンショメータ76も取り付けられている。こ
れの回転軸は第2ピニオン74の軸と一体的に回転可能
である。第2ポテンショメータ76は、ベース10(固
定部)に対する型締ハウジング16の移動量を出力可能
である。第2ラック70、第2ピニオン74、第2ポテ
ンショメータ76などによって型締ハウジング移動量検
出手段が構成されている。射出成形機の制御盤78に
は、金型厚さ設定器80、型締力設定器82、記憶器8
4、比較演算器86、制御出力器88、型厚調整スター
ト押しボタン90、型締力設定スタート押しボタン92
などが配置されている。金型厚さ設定器80には、金型
の厚み寸法を設定することが可能である。型締力設定器
82には、必要とする型締力を設定可能である。記憶器
84には、後述する各データをあらかじめ記憶させてお
くことが可能である。比較演算器86は、第2ポテンシ
ョメータ76からのストローク信号と金型厚さ設定器8
0からの金型厚さ信号とを比較演算して型閉じ位置にお
いて型厚調整終了信号を出力したり、第1ポテンショメ
ータ60からのストローク信号と型締力設定器82から
の設定型締力信号とを記憶器84からのデータに基づい
てそれぞれ可動盤移動量に換算し、両者が一致した時点
で型締力設定終了信号を出力したりすることが可能であ
る。制御出力器88は、上記の各信号を入力して型締シ
リンダ48及びナット駆動モータ62を停止するための
信号を出力可能である。次に、この実施例の作用を説明
する。あらかじめ記憶器84には、図4(a)に示す型
締シリンダ48のピストンロッド52の基準位置(たと
えばピストンロッド52が最も後退した位置)からの移
動量に対する可動盤移動量、及び図5に示す金型タッチ
点における可動盤移動量と型締動作終了後の発生型締力
との関係などのデータが記憶されている。ピストンロッ
ド移動量に対する可動盤移動量のデータは、トグル機構
各部の幾何学的位置関係より求めた関係計算式又は近似
計算式そのものでもよいし、それらの計算式又は実際の
測定により求めた複数の断続点データ(断続点の間は補
間法により演算する)でもよい。また金型タッチ点にお
ける可動盤移動量と型締動作終了後の発生型締力とは、
ほぼ直線的な関係になるので、そのデータは関係計算式
そのものでもよいし、その計算式又は実際の測定により
求めた複数の断続点データ(断続点の間は補間法により
演算する)でもよい。なお、図4の数値及び特性線は一
例を示したものである。まず金型を取り外した状態で、
次に使用する圧縮ばね付き金型組立体94の厚さ寸法
(各金型が密着したときの寸法)を金型厚さ設定器80
に入力する。また、必要な型締力を型締力設定器82に
入力する。次に型厚調整スタート押しボタン90を押す
と、この信号が制御出力器88を経て図示してない射出
成形機本体の制御装置に伝えられ、ナット駆動モータ6
2が駆動される。これにより歯車64,68及びウォー
ム66を介してタイバーナット22が回転し、型締ハウ
ジング16が前進又は後退する。このときの型締ハウジ
ング16の移動方向及び移動量は、金型厚さ設定器80
に入力された金型厚さと、第1ポテンショメータ60に
よって検出された実際の型厚(あらかじめ設定した基準
型厚時の型締ハウジング16の位置に対する変位量が、
基準型厚に加えられて実際の型厚として検出される。以
下この値を実際型厚と称する)と比較され、最終的に実
際型厚が金型厚さよりもあらかじめ設定された所定量
(圧縮ばね等を内蔵していない通常の金型を使用して型
閉じさせ、金型同士が密着した時点においてトグル拡大
力率が1.5倍以下になるようにあらかじめ設定される
量で、トグル機構及び構成部品の寸法等によって異な
り、小型機の場合で10〜15mm、大型機の場合で1
5〜20mm程度)だけ小さくなるように制御される。
その後、型締シリンダ48のピストンロッド側油室に低
圧油が供給されて型開きが行われる。これにより型厚調
整が終了する。なお、上記の所定量を更に5mm程度大
きく設定すれば、金型厚さの5mm程度の入力誤差が許
容できるので、実用性が高くなる。次に金型組立体94
をクレーンなどにより固定盤12及び可動盤14間に搬
入し、型締シリンダ48のピストンヘッド側油室に低圧
油を供給する。これにより可動側金型26及び中間金型
28間は密着するが、中間金型28及び固定側金型24
間は圧縮ばね32の力によって開いた状態となる。この
状態でボルトなどを用いて固定盤12に固定側金型24
を固定し、また可動盤14に可動側金型26を固定す
る。次に型締力設定スタート押しボタン92を押す。こ
の信号が制御出力器88を経て図示してない射出成形機
本体の制御装置に伝えられ、型締シリンダ48のピスト
ンヘッド側油室に高圧油が供給され、中間金型28及び
固定側金型24間は圧縮ばね32の力に抗して密着す
る。すなわち型閉じが行われる。しかしながら、この状
態では図4(b)に示すようにトグル拡大力率1.5倍
以下の範囲の小さい力によって金型タッチが行われてお
り、このときの型閉じ力は最終的な型締力の1/20〜
1/30とされており、いわゆる型締動作は行われな
い。この状態で第1ポテンショメータ60により検出さ
れた型締シリンダ48のピストンロッド移動量が、比較
演算器86に入力され、記憶器84に記憶されたピスト
ンロッド移動量と可動盤移動量との関係データと比較さ
れて、検出されたピストンロッド移動量に対応する可動
盤14の検出移動量が演算される。なお、比較演算器8
6では、記憶器84に記憶された金型タッチ点における
可動盤移動量と型締動作終了後の発生型締力との関係デ
ータから、設定型締力に対応する金型タッチ点での可動
盤移動量すなわち基準移動量があらかじめ演算されてお
り、この可動盤14の基準移動量と検出移動量との差、
すなわち設定型締力を発生させるために必要な型締ハウ
ジング16を含むトグル機構46全体の必要移動量が演
算される。次に型締シリンダ48のピストンロッド側油
室に低圧油が供給されて型開した後に、ナット駆動モー
タ62が駆動されてタイバーナット22が回転され、ト
グル機構46全体が後退する。このときの移動量が第2
ポテンショメータ76により検出され比較演算器86に
伝えられる。上記の必要移動量に達した時点で、停止信
号が比較演算器86から制御出力器88を経て射出成形
機本体の制御装置に出力され、ナット駆動モータ62の
回転が停止される。これにより、型締力の設定が終了す
る。なお、停止信号が出力されてからナット駆動モータ
62が回転停止するまでの間に発生するオーバラン量
は、あらかじめ必要移動量から減じておくようにされ
る。成形作業時には、型締シリンダ48のピストンヘッ
ド側の油室に高圧油を供給することにより、金型24、
26及び28は、圧縮ばね32の力に抗して、大きいト
グル拡大力率(通常20倍以上)で、すなわち設定型締
力で型締されることになる。なお、上記説明では、金型
組立体94として圧縮ばね32を有する3枚金型24,
26及び28を用いるものとしたが、金型に外力が作用
していないときに金型間にすき間を生じる形式のもので
あればよく、たとえば金型間に反発磁力を作用させて金
型同士を離間させるようにしたものに対しても、本発明
方法を適用することができる。また上記説明では、ポテ
ンショメータ60及び76を使用したが、パルス発生器
(エンコーダ)等を使用することもできる。さらに、ポ
テンショメータ60の出力信号と、記憶器84に記憶さ
れているピストンロッド移動量と可動盤移動量との関係
データとを利用して可動盤14の位置を検出することに
より、型閉じ及び型開きの速度を制御することもでき
る。なお、上記型締力設定方法及び特公昭61−359
24号公報に示される型締力設定方法を、切換スイッチ
などにより選択して実施できるように構成すれば、圧縮
ばね32を有する金型及び圧縮ばねのない形式の金型の
両方に対して型締力を設定することができる。なお、本
発明方法によって圧縮ばねのない形式の金型の型締力設
定を行うことも可能であるが、特公昭61−35924
号公報に示される方法の方が、型開動作が1回少ないの
で設定時間が短くて済み、また設定作業に高圧油を用い
ないため安全であるなどの利点がある。
【0007】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
金型同士を引き離す力が作用している金型組立体を用い
る場合であっても、ナット駆動モータや歯車機構を大形
のものにすることなく、また短時間に型締力の設定を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するトグル式射出成形機の金
型を開いた状態を示す図である。
【図2】金型を閉じた状態を示す図である。
【図3】トグル式射出成形機を型締シリンダ側から見た
図である。
【図4】型締シリンダのピストンロッド移動量に対する
トグル拡大力率及び可動盤移動量の関係を示す図であ
る。
【図5】金型タッチ点における可動盤移動量と、型締動
作終了後の発生型締力との関係を示す図である。
【図6】従来のトグル式射出成形機を示す図である。
【図7】従来のトグル式射出成形機を型締シリンダ側か
ら見た図である。
【図8】従来の他のトグル式射出成形機を示す図であ
る。
【図9】圧縮ばね付き3枚金型(金型組立体)を示す図
である。
【符号の説明】
14 可動盤 24 固定側金型 26 可動側金型 28 中間金型 32 圧縮ばね 46 トグル機構 94 金型組立体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮ばね等によって金型同士を引き離す
    力が作用しており、各金型に外力が作用していないとき
    に金型間がすき間を生じる形式の金型組立体を交換した
    場合のトグル式射出成形機の型締力設定方法において、
    あらかじめ型締シリンダのピストンロッドの基準位置か
    らの移動量に対する可動盤の移動量のデータ、及び金型
    タッチ点(金型同士を引き離す力がないと仮定したとき
    の各金型が互いに接触した位置)における可動盤移動量
    と型締動作終了後の発生型締力との関係のデータを記憶
    しておき、金型組立体を取り付けない状態で可動盤を前
    進させたとき可動盤及び固定盤間の間隔寸法が金型組立
    体密着厚さ寸法よりもあらかじめ設定した所定量だけ小
    さくなるように型厚調整した後、金型組立体を取り付
    け、次に高圧で型閉じさせることによりトグル拡大力率
    (型締シリンダからトグル機構を介して可動盤に伝えら
    れる力の拡大率)が1.5倍以下の範囲の小さい力で金
    型組立体を密着させ、このときの型締シリンダのピスト
    ンロッド移動量を検出し、上記データより金型組立体が
    取り付けられていないと仮定したときの可動盤移動量を
    算出し、この算出された可動盤移動量と設定型締力に対
    応する金型タッチ点における可動盤移動量との差を求
    め、型開後に上記差だけトグル機構全体を移動させるこ
    とを特徴とするトグル式射出成形機の型締力設定方法。
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