JP7275929B2 - 型締装置および型締力の調整方法 - Google Patents

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本発明は、トグルリンク機構を備える型締装置に関する。
トグルリンク機構を備える型締装置は、射出成形機、ダイカストマシンなどの一対の金型に型締力を生じさせる。例えば射出成形機であれば、型締力が加えられた一対の金型のキャビティに溶融樹脂を高圧で射出することより所定形状の成形品を得ることができる。所望する型締力は、高圧の溶融樹脂が金型から漏れ出さないことを前提に設定される。
型締力は、使用される金型、樹脂、射出条件等に応じて設定される。例えば、特許文献1に記載されるように、基準となる金型(基準金型)について必要とされる型締力を求めておき、実際の射出成形に用いられる金型(実金型)についての型締力を設定することができる。ただし、この型締力の設定方法は、基準金型と実金型の寸法と剛性が一致することを前提としている。これに対して特許文献1は、実金型の寸法および剛性が基準金型のそれと異なる場合でも、実金型において基準金型の場合と同一の型締力を発生することができるトグルリンク機構における型締力の調整方法を提案する。
型締装置のトグルリンク機構は、固定盤、可動盤およびリンクハウジングを貫通するタイバーを、クロスヘッドの前進・後退により、伸張・屈曲可能なトグルリンクを伸張させて、可動盤とリンクハウジングの間で直線状に突っ張らせる。これによりタイバーを伸張させ、その弾性力により型締力を発生させる。
固定盤および可動盤の四隅を貫通するタイバーの伸張により発生する型締力は、固定盤および可動盤を通じてそれぞれの略中央に配置された固定金型および可動金型に加えられる。
したがって、型締力を加えると固定盤および可動盤には、それぞれに取り付けられた金型を中心とする曲げ応力が生じる。この曲げ応力が大きくなると固定盤および可動盤が弯曲変形してしまい、その分だけタイバーの伸長量が不足して所望する型締力が得られなくなる。タイバーの伸長量の不足を補うためには、想定されていた値よりもリンクハウジングの追い込み量(可動盤側への移動量)を増やして、後述する金型タッチ状態におけるトグルリンクの屈曲角度を増やす必要がある。
特開2001-239563号公報
固定盤および可動盤に生じる曲げ応力は、典型的には、想定されている寸法よりも小さい金型を用いると大きくなる。この寸法とは、固定盤および可動盤に取り付けられる金型の取り付け面の平面積、あるいは、金型の上下方向の寸法および型開閉方向と直交する水平方向の寸法をいう。上述したように、固定盤および可動盤が弯曲変形してしまった場合でも、リンクハウジングの追い込み量を増やすことで所望する型締力を得ることができる。しかし、これは可動盤、固定盤およびタイバーに偏荷重、過荷重を与えることになるので、この状態で型締装置を使用し続けると、可動盤、固定盤およびタイバーの寿命が短くなったり、機械的な損傷が生じたりしかねない。そのため、トグルリンク機構を備える型締装置を採用する射出成形機やダイカストマシンの製造メーカでは、採用する型締装置のサイズに応じて、型締時に固定盤および可動盤に生じる曲げ応力を抑制可能な最小の金型寸法を想定し、取扱説明書等に、金型の適正な寸法として記載することが一般的である。
以上より、本発明は、適正な寸法よりも小さい金型を用いることにより生じる可動盤、固定盤およびタイバーなどの負荷部材の損傷を未然に防止するのに寄与する型締装置および型締方法を提供することを目的とする。
本発明の型締装置は、固定金型を支持する固定盤と、固定盤に対して進退移動可能に設けられ、可動金型を支持する可動盤と、その弾性力により固定盤および可動盤を介して固定金型と可動金型に型締力を生じさせる複数のタイバーと、複数のタイバーに弾性力を生じさせるトグルリンク機構と、トグルリンク機構の動作を制御する制御部と、を備える。
本発明の型締装置における制御部は、型締力調整動作における実パラメータと予め記憶されている基準パラメータとを比較することにより、使用されている固定金型と可動金型が適正な寸法より小さいか否かの判定を行う。
本発明の型締装置において、好ましくは、トグルリンク機構を支持するリンクハウジングを備え、実パラメータおよび基準パラメータは、リンクハウジングの追い込み量で特定される。リンクハウジングの追い込み量は、金型の設定型締力の調整時における、リンクハウジングの可動盤側への移動量である。設定型締力の調整は、異なる型厚の金型に変更する場合の他に、同じ型厚の金型を継続して使う場合にも行われる。
本発明の型締装置において、制御部は、好ましくは、型締力調整動作において特定される設定型締力に対応するリンクハウジングの基準追い込み量と、型締力調整動作において設定型締力に到達するのに要したリンクハウジングの実追い込み量との差分に基づいて、判定を行う。
本発明の型締装置において、制御部は、好ましくは、適正な寸法より小さい旨の判定の結果の回数を記憶する記憶部と、適正な寸法より小さい旨の判定の結果の回数を表示する表示部と、を備える。この回数は累積の回数である。
本発明の型締装置において、記憶部は、好ましくは、判定の結果を、固定金型および可動金型の識別情報と関連付けて記憶し、表示部は、判定結果の回数を、識別情報と関連付けて表示する。
本発明の型締装置において、好ましくは、記憶部は、判定の結果と型締力調整を伴う固定金型および可動金型の交換回数とを識別情報と関連付けて記憶し、表示部は、判定結果の回数を、識別情報および交換回数と関連付けて表示する。
本発明の型締装置において、好ましくは、記憶部は、判定の結果と型締力調整動作を伴う固定金型および前記可動金型の型締回数とを識別情報と関連付けて記憶し、表示部は、判定の結果の回数を、識別情報および型締回数と関連付けて表示する。
本発明は、トグルリンク機構を備える型締装置における型締力の調整方法を提供する。本発明の型締力の調整方法は、型締力調整の動作における実パラメータを算出する算出ステップと、算出された実パラメータと予め記憶されている基準パラメータとを比較して、使用されている固定金型と可動金型が、適正寸法よりも小さいことの判定をする判定ステップと、を備える。
本発明の型締装置によれば、型締力調整の工程において、使用されている金型が適正寸法よりも小さいか否かを判定できる。したがって、型締装置のユーザは、この判定結果を参照することにより、意図しないで適正寸法よりも小さい金型を使用したとしても、固定盤、可動盤およびタイバーなどの負荷部材の機械的な損傷を予知することができる。
本実施形態のトグルリンク機構を備える型締装置の側面から視た構成を示す概略図である。 本実施形態の型締装置の正面から視た構成を示す概略図である。 本実施形態の型締装置の制御部の構成を示す図である。 本実施形態の記憶部に記憶される情報を表形式で示す図である。 本実施形態の判定部でなされる判定の内容を表形式で示す図である。 本実施形態の型締装置における型締めの動作を説明する図である。 図6に続いて、本実施形態の型締装置における型締めの動作を説明する図である。 本実施形態の型締装置における型締力の調整手順を示すフロー図である。 本実施形態の記憶部に記憶される他の情報の例および表示例を示す図である。 本実施形態の記憶部に記憶されるさらに他の情報の例および表示例を示す図である。
以下、本発明に係る型締方法の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る型締方法が適用されるトグルリンク機構を備える型締装置1の一例について説明した後に、本実施形態に係る型締方法について言及する。本実施形態に係る型締装置1は、射出成形機、ダイカスト鋳造装置など、一対の金型を型締する装置類に広く適用される。
[型締装置1の構成]
本実施形態に係る型締装置1は、図1に示すように、主に、互いに平行となるように型開閉方向xに間隔を空けて並列に設けられた固定盤10および可動盤20を備える。また、型締装置1は、固定盤10および可動盤20への型締力を発生するトグルリンク機構50と、可動盤20とともにトグルリンク機構50を支持するリンクハウジング30と、を備える。固定盤10、可動盤20およびリンクハウジング30は、それぞれの四隅にタイバー3を貫通させた状態で、床面に据付けられたマシンベース2の上に載せられている。以下、それぞれの構成要素を順に説明する。なお、型締装置1において、図1に示すように型開閉方向xおよび高さ方向yが特定される。
[固定盤10および可動盤20]
固定盤10および可動盤20は、それぞれ対向する面が金型取付面11,21を構成する。固定盤10の金型取付面11には固定金型13が支持され、可動盤20の金型取付面21には可動金型23が支持されている。
固定盤10はマシンベース2に対して位置が固定されているのに対して、可動盤20はマシンベース2の上を固定盤10に対して型開閉方向xに進退移動可能にマシンベース2に設置されている。例えば、マシンベース2の上に設けられたシューやスライドレールなどの支持手段に可動盤20は摺動可能に載置される。リンクハウジング30のマシンベース2に対する載置も同様である。リンクハウジング30は、型厚駆動部35が駆動されることにより、タイバー3に案内されて、可動盤20および後述するトグルリンク機構50と一体で、マシンベース2の上を型開閉方向xに移動が可能である。
固定盤10の、固定金型13が支持される面の反対側の中央部には、図示を省略する射出装置の射出ノズルが挿入され得る可能な射出用孔が形成される。
可動盤20およびリンクハウジング30は、トグルリンク機構50により連結される。トグルリンク機構50が伸張・屈曲することにより、固定盤10に対して可動盤20が接近または離間する(型開閉方向x)。
[トグルリンク機構50]
トグルリンク機構50は、可動盤20とリンクハウジング30との間に架け渡された上下一対のリンク部材51と、型開閉方向xに移動することにより上下一対のリンク部材51をそれぞれ伸縮させるクロスヘッド62と、を備える。また、トグルリンク機構50は、クロスヘッド62を型開閉方向xに移動させるクロスヘッド駆動装置70を備えている。
それぞれのリンク部材51は、可動盤20の型盤側リンク支持部材52に、リンクピン55によって一端側が揺動可能に連結されるトグルリンク54を備える。また、それぞれのリンク部材51は、リンクハウジング30のハウジング側リンク支持部材56に、リンクピン59によって一端側が揺動可能に連結されるミッドリンク58を備える。トグルリンク54の他端側とミッドリンク58の他端側はリンクピン61により互いに揺動可能に連結される。
クロスヘッド62は、上下一対のミッドリンク58,58の間に設けられる。クロスヘッド62は、その両端にはクロスヘッドリンク63の一端がリンクピン64によって揺動可能に連結され、クロスヘッドリンク63の他端はリンクピン65によってミッドリンク58,58に揺動可能に連結される。
リンク部材51は、トグルリンク54およびミッドリンク58がそれぞれ各リンクピン55、59を中心として揺動運動し、クロスヘッド62が型開閉方向xに移動することにより伸張または屈曲するように構成されている。
クロスヘッド駆動装置70は、図1および図2に示すように、クロスヘッド62に埋設されたボールねじナット71と、リンクハウジング30を貫通して回転可能に設けられ、ボールねじナット71が螺合されたボールねじ軸72と、を備える。また、クロスヘッド駆動装置70は、ボールねじ軸72の基端部に取り付けられるチェーン用スプロケット73と、リンクハウジング30のトグルリンク機構50の取付面と反対の面側に取り付けられた電動モータ74と、を備える。また、クロスヘッド駆動装置70は、電動モータ74の回転軸に取り付けられたモータスプロケット75と、チェーン用スプロケット73とモータスプロケット75との間に張り渡されたチェーン76と、を備えている。電動モータ74の回転力はチェーン76を介してボールねじ軸72に伝達される。電動モータ74には、エンコーダが内蔵されており、このエンコーダによって、クロスヘッド62の移動方向、型開閉方向xの移動量および移動速度などが検出されるように構成されている。
[タイバー3]
複数、典型的には4本のタイバー3は、固定盤10、可動盤20およびリンクハウジング30の四隅を貫通して架け渡され、その弾性力により固定盤10と可動盤20を介して、固定金型13および可動金型23に型締力を生じさせる。
固定盤10の金型取付面11と反対側の面の四隅には、各タイバー3の一端部と嵌合される固定ナット15が設けられる。この固定ナット15により、各タイバー3に対する型開閉方向xの相対移動と、各タイバー3の長手方向中心軸回りの回転運動と、が規制されている。リンクハウジング30の背面の四隅には、各タイバー3の他端部に形成されたねじ部(図示せず)と噛み合う駆動ナット31が設けられている。この駆動ナット31は、リンクハウジング30に回転可能に支持されると共に、型厚駆動部35により回転し、各タイバー3のねじ部を螺進するように構成されている。これにより、リンクハウジング30ならびにこれに連結されたトグルリンク機構50および可動盤20が型開閉方向xに往復移動するように構成されている。
[型厚駆動部35]
型厚駆動部35は、図1および図2に示すように、リンクハウジング30の上面に取り付けられたダイハイトモータ36と、ダイハイトモータ36の回転軸に取り付けられたモータスプロケット38と、を備える。また、型厚駆動部35は、4つの駆動ナット31の周囲部にそれぞれ取り付けられたチェーン用スプロケット40と、リンクハウジング30のトグルリンク機構50の取付面と反対側の面上に回転可能に取り付けられた伝達歯車42と、を備える。さらに、型厚駆動部35は、モータスプロケット38と伝達歯車42との間に張り渡されたチェーン44と、4つのチェーン用スプロケット40と伝達歯車42に張り渡されたチェーン46とを備える。型厚駆動部35は、チェーン44、46を介してダイハイトモータ36の回転力を各駆動ナット31に伝達させる。なお本実施形態において、上述したようなチェーン式の型厚駆動部以外に、ダイハイトモータの回転力を各駆動ナットに伝達させるギア式の型厚駆動部を採用できる。特許文献1(特開2001-239563号公報)の図3にギア式の型厚駆動部の一例が開示されている。
[制御部80]
制御部80は、型厚駆動部35の駆動の制御を通じて、可動金型23を支持する可動盤20、トグルリンク機構50およびリンクハウジング30の型開閉方向xへの移動を制御する。また、制御部80は、クロスヘッド駆動装置70の駆動の制御を通じて、固定盤10に支持される固定型13に対する、可動盤20に支持される可動金型23の型閉じ、型締めおよび型開きの動作を制御する。型締装置1は、型締めの動作を制御するために、型締力を検出する手段、例えばロードセルを備えており、固定盤10と可動盤20の間、つまり固定金型13と可動金型23の間に付与される実型締力を検出できる。ロードセルはタイバー3に取り付けられ、タイバー3のひずみ(型締時のタイバー3の伸張量)を計測し、この計測値に基づき制御部80において実型締力を算出する。
[制御部80の構成]
制御部80は、図3に示すように、必要な情報を表示するための表示部81と、オペレータにより操作され、例えば金型厚さ情報や型締力情報等の入力を受け付ける入力部83とを備える。制御部80は、各種の情報を記憶する記憶部85と、型締装置1の各動作の指示をする指示部87と、適正な寸法の金型よりも寸法の小さい金型が使用されていることを判定する判定部89とを備えている。なお、ここでは判定部89の存在を明確にするため指示部87と独立させているが、判定部89の機能を併せ持った指示部87とすることもできる。この制御部80は、コンピュータ装置で構成され、入力部83はソフトキー又はハードキーからなり、表示部81は例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなる。
[記憶部85]
記憶部85は、適正な寸法の金型よりも寸法の小さい不適正な金型が使用されていることを判定するのに必要な情報を記憶している。なお、この判定を以下では金型の適否判定と略記することがある。図4の上段には識別情報(金型ID)として♯M1の金型に関する記憶情報が表形式で示されている。この記憶情報は、設定型締力F11,F12,F13…F1n、リンクハウジング30の基準追い込み量D11c、D12c、D13c…D1ncおよび許容範囲S11、S12、S13…S1nが関連付けて記憶されている。例えば、設定型締力F11と設定型締力F11を得るためのリンクハウジング30の基準送り込み量D11cとが関連付けて記憶されており、設定型締力F11が入力されるとリンクハウジング30は基準送り込み量D11cだけ送り込みがなされる。なお、リンクハウジング30の送り込み量とは、設定型締力の調整時における、リンクハウジング30の可動盤20の側への移動量である。言い換えれば、トグルリンク54およびミッドリンク58が所定の角度で屈曲している状態(金型タッチ状態)のリンクハウジング30の位置と、トグルリンク54およびミッドリンク58を直線状に突っ張らせて、タイバー3を伸張量λだけ伸張させた状態のリンクハウジング30の位置との差異である。金型タッチ状態については後述する。また、設定型締力F11、基準送り込み量D11cに許容範囲S11が関連付けて記憶されている。型締力調整時に、設定型締力F11を得るために、最終的に必要であったリンクハウジング30の実追い込み量D11r(図5参照)と基準送り込み量D11cの差分が許容範囲S11を超えるか否かの判定に用いられる。実追い込み量については後述する。この判定は、判定部89においてなされ、その結果は指示部87の指示により記憶部85に記憶される。なお、実追い込み量D11rと基準送り込み量D11cは、追い込み量D11r>送り込み量D11cの関係を有することを前提とする。
また、記憶部85は、上述した差分が許容範囲S11を超える場合の判定結果を記憶する。この判定結果は、設定型締力F11に関連付けて記憶されているが、図4には記憶された回数(X1)が記憶されている。
以上の図4に示すように、記憶部85には、識別情報(金型ID)が♯M2,♯M3,…,♯Mnの金型のそれぞれと関連付けて、設定型締力、基準送り込み量、許容範囲および判定回数が記憶されている。以下においては、設定型締力、基準送り込み量、許容範囲および判定回数に言及するときには、原則として識別情報(金型ID)が♯Mnの金型を例にする。
また、記憶部85は、ダイハイトモータ36、電動モータ74の動作を指示するのに必要な情報、その他の情報を記憶する。
[指示部87]
指示部87はオペレータからの指示、選択にしたがって、記憶部85に記憶されている種々の情報を読み出して、動作指令情報を生成するとともに、生成した動作指令情報を型厚駆動部35、クロスヘッド駆動装置70の電動モータ74などの各駆動部に向けて送信する。本実施形態における動作指令情報としては、後述する型締力の調整動作のための情報が該当する。
指示部87は、型締力の調整動作のときに、例えば前述したロードセルからのひずみ情報εを取得して現時点で生じている型締力(実型締力)Fを算出し、実型締力Fと設定型締力Fnnと比較する。指示部87は、この比較結果に基づき算出されたリンクハウジング30の送り込み量をダイハイトモータ36に指示してリンクハウジング30の送り込みを実施し、実型締力Fが設定型締力Fnnに達するとリンクハウジング30の送り込みを終了する。なお、実型締力Fは以下の式(1)により求められる。
ここで、型締力には、タイバー3の他に可動盤20、リンクハウジング30などの部材を含む型締装置1の全体が関与する。しかし、型締装置1において、実型締力Fは、以下の式(1)に示すように、タイバー3の仕様に基づいて求められることが一般的である。
実型締力F=A×E×λ/L1=A×E×ε…式(1)
A:タイバー3の断面積 E:タイバー3のヤング率 λ:タイバー3の伸長量
L1:自由状態のタイバー3の長さ
ε:タイバー3の歪み
また、指示部87は、判定部89で判定した結果に基づいて判定結果情報を生成し、生成した判定結果情報を記憶部85に記憶させるとともに表示部81に表示させる。
[判定部89]
判定部89は、例えば図5に示すように、記憶部85に関連付けて記憶されている設定型締力F1n、リンクハウジング30の基準送り込み量D1ncおよび許容範囲S1nを読み出すとともに、実送り込み量D1nrを取得して基準送り込み量D1ncとの差分ΔD1n(D1nr-D1nc)を求める。判定部89は、この差分と許容範囲S1nとを上述したように比較することにより、金型の適否判定を行い、この判定結果は指示部87に伝えられる。
[型締装置1の動作]
次に、図6および図7を参照して型締装置1における型締の動作の一例を説明する。図6(a)は型開きの状態を示し、図6(b)は型タッチまでの途中を示す。また、図7(a)は型タッチの状態を示し、図7(b)は型締めの状態を示している。
先行する射出成形が終わると、クロスヘッド駆動装置70の電動モータ74を駆動してクロスヘッド62を後退させ、図6(a)に示すように、型締めされていた可動金型23を固定金型13から離す。このとき、トグルリンク機構50のトグルリンク54およびミッドリンク58はその延長線が互いに交差するように屈曲する。
次に、図6(b)に示すように、電動モータ74を駆動してクロスヘッド62を前進させることにより、可動金型23が固定金型13に接近するとともに、トグルリンク54およびミッドリンク58がなす角度が小さくなる。
次に、ダイハイトモータ36を駆動させて、可動金型23を支持する可動盤20、トグルリンク機構50およびリンクハウジング30を固定金型13側に前進させると、図7(a)に示すように、可動金型23が固定金型13に接触する。ダイハイトモータ36に流れる電流が所定値に到達すると、可動金型23が固定金型13に密着したものとみなし、ダイハイトモータ36による可動金型23の前進を停止させる。この可動金型23を固定金型13に対して密着させた状態を、金型タッチ(金型タッチ状態)と呼称する。また、トグルリンク54およびミッドリンク58を所定角度で屈曲させたクロスヘッド62の位置は金型タッチ位置、あるいは、昇圧切換位置と称される。
次に、電動モータ74を駆動させて、図7(a)に示す、所定角度で屈曲させた状態のトグルリンク54およびミッドリンク58を、クロスヘッド62を前進させて、図7(b)に示すように、可動盤20とリンクハウジング30の間で直線状に突っ張らせる。これにより、リンクハウジング30と固定盤10の間に係止されているタイバー3を伸張量λだけ伸張させる。図7(b)に示すように、このタイバー3の伸張量λに対応する引張応力がトグルリンク機構50を介して可動盤20と固定盤10の間に圧縮応力として作用し、固定金型13および可動金型23に実型締力Fを生じさせる。実型締力Fは、前述した式(1)により求められる。
型締調整時には、実際に生じている実型締力が予め設定されている設定型締力に達するまで、リンクハウジングの追い込み量(可動盤側への移動量)を増やして、あるいは減らして、金型タッチ状態におけるトグルリンクの屈曲角度を増減させて、型締力調整が行われる。
ここで、型締装置1において、設定型締力は、適正な寸法を有する固定金型13および可動金型23を用いることを前提としている。適正な寸法とは、トグルリンク機構を備える型締装置を採用する射出成形機やダイカストマシンの製造メーカにおいて、採用する型締装置1の寸法に応じて、型締時に固定盤10および可動盤20に生じる曲げ応力を抑制可能であることを意味する。そのため、実型締力の算出に、型締時に発生する固定盤10および可動盤20の弯曲変形等を考慮せず、先に説明した式(1)に示すように、タイバー3の仕様のみに基づいて求められることが一般的である。このような金型の寸法としては、トグルリンク機構を備える型締装置を採用する射出成形機やダイカストマシンの製造メーカ毎に様々であるが、例えば、分かり易く、タイバー間隔の2/3以上等を取扱説明書に記載している事例も見受けられる。以下では、固定金型13および可動金型23を金型Mと総称することがある。型締力を生じさせるとき、適正寸法の金型Mを用いていれば、先に説明した、取り付けられた金型を中心とする曲げ応力による固定盤10および可動盤20の弯曲変形は微小で、それ故に、型締力調整時の設定型締力に対応するリンクハウジング30の基準追い込み量と実追い込み量との差異は無視できる程度に小さなものになるはずである。ところが、適正寸法より小さい不適正な金型Mを用いると、固定盤10および可動盤20の弯曲変形が過剰となる場合がある。この両盤の弯曲変形はタイバー3の伸張量λの一部を実型締力に作用させずに消費するため、設定型締力に対応させたタイバー3の伸張量λに応じた型締力が得られなくなる。したがって、固定盤10および可動盤20の弯曲変形を補填するのに必要なだけのタイバー3の伸張量(型締力)を得るために、金型タッチ状態におけるトグルリンクの屈曲角度を増加させるためのリンクハウジング30の実追い込み量を増やす調整動作が必要である。この場合、固定盤10および可動盤20並びにタイバー3に過剰な荷重が付加されるなどの不具合が生じる。
本実施形態の型締装置1は、この不具合の発生の原因である適正寸法より小さい金型Mを使用したことを型締力の調整の段階で認識するとともに、型締装置1のオペレータに認知させることができる。また、型締装置1は、適正寸法より小さい金型Mを使用した累積の回数を型締装置1のオペレータに認知させることができる。以下、この手順を、図8を参照して説明する。型締力の調整は、型厚駆動部35のおよびクロスヘッド駆動装置70の動作を組み合わせることで行われる。
[型締力調整動作の手順]
型締力の調整を行うには、はじめにオペレータが設定型締力Fnnを入力する(S101)。
設定型締力Fnnは、入力部83から入力され、指示部87は設定型締力Fnnを取得する。指示部87は、設定型締力Fnnを取得すると、記憶部85に記憶されている図4(a)の情報を参照して、設定型締力Fnnに対応付けられている基準追い込み量Dnncを特定する。基準追い込み量Dnncは、設定型締力Fnnに対応付けられているタイバー3の伸び量と概ね等しい。言い換えれば、トグルリンク54およびミッドリンク58が所定の角度で屈曲している状態のリンクハウジング30の位置と、トグルリンク54およびミッドリンク58を直線状に突っ張らせて、タイバー3を伸張量λだけ伸張させた状態のリンクハウジング30の位置との差異である。
なお、ここでは図4(a)の設定型締力Fnnを代表例として説明するが、他の設定型締力F11などが適用されることもあることは言うまでもない。
指示部87は、ダイハイトモータ36を駆動することにより、追い込み量がDnncになるようにリンクハウジング30(LH)の位置の追い込みを行う(S103)。リンクハウジング30の追い込み時は、リンクハウジング30が、トグルリンク機構50および可動盤20と一緒に固定盤10の側に移動する。
金型タッチがなされた後に、トグルリンク機構50を屈曲状態から直線状に突っ張らせるように動作させることにより、型締を実行する(S105)。この型締を実行している間、指示部87はロードセルからタイバー3のひずみ情報εを連続的に取得して実型締力Fを算出する(S105)。
指示部87は、算出された実型締力Fと先に入力されている設定型締力Fnnとを比較し、実型締力Fが設定型締力Fnnに到達したか否かを判定する(S107)。
実型締力Fが設定型締力Fnnに到達すれば(S107 Yes)、先に特定された基準追い込み量Dnncで設定型締力Fnnが得られたことになる。これは、固定盤10および可動盤20に過剰な変形が生じていないこと、つまり用いられている金型Mが適正な寸法を有していることを意味する。したがって、この場合には、トグルリンク機構50のクロスヘッド62の前進を停止させて、型締力の調整を終了する。
一方、実型締力Fが設定型締力Fnnに到達していなければ(S107 No)、設定型締力Fnnを得るのに基準追い込み量Dnncでは足りないので、追い込み量Dnncを超えてさらに追い込み(再追い込み)を行う(S109)。再追い込みにおける追い込み量は、例えば、以下のようにして特定される。制御部80において、実型締力Fおよび設定型締力Fnnの差異から、不足する型締力の増圧分に相当するタイバー3の追加伸張量を算出する。この追加伸張量に対応して、トグルリンク54およびミッドリンク58の屈曲角度を増加させて、リンクハウジング30を可動盤20側へ移動させる距離を算出することにより特定できる。この再追い込みを行う前には、トグルリンク機構50のトグルリンク54およびミッドリンク58は直線状に突っ張らせた状態から屈曲状態に戻される。また、一度の型締力調整での、再追い込みにおける追い込み量の上限値を設定したり、再追い込みにおける追い込み量を、基準追い込み量の何%増加のように予め設定したりして、当初より、複数回で設定型締力に到達させる形態であってもよい。
所定量の再追い込みを行った後に、トグルリンク機構50を屈曲状態から直線状に突っ張らせるように動作させて型締を実行する(S111)。この間に、実型締力Fの算出を行う(S111,算出ステップ)とともに、実型締力Fが設定型締力Fnnに到達したか否かの判定(S113)を行う。この判定は実型締力Fが設定型締力Fnnに到達するまで継続される(S113 No)。
実型締力Fが設定型締力Fnnに到達すれば(S113 Yes)、型締力の自動調整の動作は完了する(S115)。
判定部89は、型締力の自動調整が完了した時点、つまり実型締力Fが設定型締力Fnnに到達した時点における最終的な実追い込み量Dnnrと先に特定されている基準追い込み量Dnncとの差分ΔDnn(Dnnr-Dnnc)を算出する。判定部89は、算出された差分ΔDnnが先に読み出されている許容範囲Snnの範囲内にあるか否かを判定する(S117,判定ステップ)。許容範囲Snnは、特定の数値を用いることもできる。また、許容範囲Snnは、例えば基準追い込み量Dnncの例えば5%、10%というように基準追い込み量Dnncに基づいて定めることができる。
実追い込み量Dnnrは、設定追い込み量Dnncに再追い込みによる追い込み量を加えた値である。
この判定において、差分ΔDnnが許容範囲Snの範囲外であれば(S117 No)、使用された金型Mが適正寸法よりも小さく、固定盤10および可動盤20ならびにタイバー3に与える機械的な負荷が大きいものとみなす。そうすると、指示部87は、この判定結果を記憶部85に記憶させる(S119、図4(b))。また、指示部87は、今回の判定結果を含め、設定型締力Fnnについて、差分ΔDnnが許容範囲Snの範囲外となった積算の回数を図3に示すように表示部81に表示させる。
一方、この判定において、差分ΔDnnが許容範囲Snの範囲内にあれば(S117 Yes)、使用された金型Mが適正寸法よりも小さかったとしても、その程度が小さいために、固定盤10および可動盤20ならびにタイバー3に与える機械的な負荷が小さいものとみなす。
[型締装置1の効果]
次に、型締装置1が奏する効果について説明する。
型締装置1は、型締力調整の動作において、使用されている金型Mが適正寸法よりも小さいか否かを判定する。
したがって、型締装置1のユーザは、この判定結果を参照することにより、適正な寸法の金型Mの使用が促される。また、型締装置1のユーザは、許容範囲を超えて適正寸法よりも小さい金型Mを仮に意図しないで使用したとしても、固定盤10および可動盤20ならびにタイバー3の機械的な損傷を予知することにより、損傷に至るのを防止できる。特に、型締装置1によれば、適正寸法よりも許容範囲を超えて小さい金型Mを使用した回数を記憶し、かつ表示できるので、損傷の危険性の予知の精度を上げることができる。
また、型締装置1のユーザに限らず、型締装置1を提供するメーカの担当者が型締装置1の例えば保守、点検を行う際にこの判定結果を参照することにより、使用する金型について適切な提案をユーザに行うことができる。
つまり、本実施形態における判定結果は、ユーザとメーカが共有することができるので、固定盤10および可動盤20ならびにタイバー3などの負荷部材の損傷を未然に防止する効果が顕著となる。
また、型締装置1は、金型Mの寸法を計測することなく、適正寸法よりも許容範囲を超えて小さい金型Mを使用したことを判定できる。したがって、ユーザが型締装置1の金型Mの具体的な寸法を公開しなくても、メーカ側が固定盤10および可動盤20ならびにタイバー3などの部材の損傷を予知できる。
また、許容範囲を設け、使用されている金型Mが適正寸法よりも小さいか否かの判定を行う。したがって、タイバー3の歪みεの測定誤差などによって、適正寸法よりも小さいか金型Mが使用されたといった誤判定が生じるのを防止できる。なお、これらの効果は、型厚駆動部の形態が、本実施形態で説明したチェーン式型厚駆動部であろうと、特許文献1に開示されているようなギア式型厚駆動部であろうと、同様に奏することは言うまでもない。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
以上の実施形態は、型締力調整の動作までのことを説明したが、本発明は型締力調整を行った後の型締装置1の射出成形などの実際の生産を考慮した実施形態を提案する。この提案は、金型Mの交換の頻度が高いユーザに有効な第1形態と、金型Mの交換の頻度が低いユーザに有効な第2形態とに区別できる。
第1形態は、金型Mの交換回数も、金型Mの識別情報(金型ID:♯Mn)および判定の回数に関連付けて記憶部85に記憶する。また、第1形態は、図9に示すように、金型Mの識別情報、判定の回数および交換回数を関連付けて表示部81に表示させる。このように判定の回数と金型Mの交換回数とを表示させると、金型Mの交換回数に対して判定の回数が多いか否かを認識できる。なお、この交換回数は、型締力調整動作を伴うものである。第2形態も同様である。
第2形態は、型締の回数も、金型M(識別情報Mn)および判定の回数に関連付けて記憶部85に記憶する。また、第2形態は、図10に示すように、金型M(識別情報Mn)、判定回数および型締回数を関連付けて表示部81に表示させる。このように判定の回数と型締めの回数とを表示させると、金型Mが使用された型締回数に対して判定の回数が多いか否かを認識できる。
また、以上で説明した実施形態においては、基準パラメータと実パラメータの例としてリンクハウジングの基準追い込み量、実追い込み量について説明した。しかし、先に説明したように、リンクハウジングの追い込み量とタイバーの伸びとはほぼ等しく、また、タイバー3の伸びは下記のように式(1)の変形により算出できる。したがって、基準パラメータと実パラメータとしてタイバー3の基準伸長量と実伸長量を採用できる。
λ=L1×ε…式(1)
λ:タイバー3の伸長量 L1:タイバー3の長さ ε:ひずみ
また、以上で説明した実施形態においては、実追い込み量Dnnrと基準追い込み量Dnncの差分ΔDnn(Dnnr-Dnnc)に基づいて判定を行ったが、これは本発明における判定基準の一例にすぎない。例えば、実追い込み量Dnnrがしきい値よりも大きいか小さいかによって、当該判定を行うこともできる。
また、以上で説明した実施形態においては、判定の結果を表示部81に表示させるのに留めているが、型締装置1の動作を停止させることもできる。この場合、型締装置1が射出成形機で使用されていれば、以後の射出成形の動作を停止することができる。ただし、当該判定がなされる度に型締装置1の動作を停止させると、型締装置1の使い勝手がよくない。したがって、当該判定の累積の回数がしきい値に達するなどの型締装置1の動作を停止する条件を設定することが推奨される。
1 型締装置
2 マシンベース
3 タイバー
10 固定盤
11 金型取付面
13 固定金型
15 固定ナット
20 可動盤
21 金型取付面
23 可動金型
30 リンクハウジング
31 駆動ナット
35 型厚駆動部
36 ダイハイトモータ
38 モータスプロケット
40 チェーン用スプロケット
42 伝達歯車
44,46 チェーン
50 トグルリンク機構
51 リンク部材
52 型盤側リンク支持部材
54 トグルリンク
55 リンクピン
56 ハウジング側リンク支持部材
58 ミッドリンク
59,61,64,65 リンクピン
62 クロスヘッド
63 クロスヘッドリンク
70 クロスヘッド駆動装置
71 ナット
72 ボールねじ軸
73 チェーン用スプロケット
74 電動モータ
75 モータスプロケット
76 チェーン
80 制御部
81 表示部
83 入力部
85 記憶部
87 指示部
89 判定部
x 型開閉方向
y 高さ方向

Claims (7)

  1. 固定金型を支持する固定盤と、
    前記固定盤に対して進退移動可能に設けられ、可動金型を支持する可動盤と、
    その弾性力により前記固定盤および前記可動盤を介して前記固定金型と前記可動金型に型締力を生じさせる複数のタイバーと、
    複数の前記タイバーに前記弾性力を生じさせるトグルリンク機構と、
    前記トグルリンク機構の動作を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    型締力調整動作における実パラメータと予め記憶されている基準パラメータとを比較することにより、使用されている前記固定金型と前記可動金型が適正な寸法より小さいか否かの判定を行い、
    さらに、前記適正な寸法より小さい旨の前記判定の結果の回数を記憶する記憶部と、
    前記適正な寸法より小さい旨の前記判定の結果の回数を表示する表示部と、を備える、
    ことを特徴とする型締装置。
  2. 前記トグルリンク機構を支持するリンクハウジングを備え、
    前記実パラメータおよび前記基準パラメータは、前記リンクハウジングの追い込み量で特定される、請求項1に記載の型締装置。
  3. 前記制御部は、
    前記型締力調整動作において特定される設定型締力に対応する前記リンクハウジングの基準追い込み量と、前記型締力調整動作において前記設定型締力に到達するのに要した前記リンクハウジングの実追い込み量との差分に基づいて、前記判定を行う、請求項2に記載の型締装置。
  4. 前記記憶部は、
    前記固定金型および前記可動金型の識別情報と関連付けて前記判定の結果を記憶し、
    前記表示部は、
    前記判定の結果の回数を、前記識別情報と関連付けて表示する、
    請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の型締装置。
  5. 前記記憶部は、
    前記判定の結果と前記型締力調整動作を伴う前記固定金型および前記可動金型の交換回数とを前記識別情報と関連付けて記憶し、
    前記表示部は、
    前記判定の結果の回数を、前記識別情報および前記交換回数と関連付けて表示する、
    請求項に記載の型締装置。
  6. 前記記憶部は、
    前記判定の結果と前記型締力調整動作を伴う前記固定金型および前記可動金型の型締回数とを前記識別情報と関連付けて記憶し、
    前記表示部は、
    前記判定の結果の回数を、前記識別情報および前記型締回数と関連付けて表示する、
    請求項または請求項に記載の型締装置。
  7. トグルリンク機構を備える型締装置における型締力の調整方法であって、
    型締力調整動作における実パラメータを算出する算出ステップと、
    算出された前記実パラメータと予め記憶されている基準パラメータとを比較して、使用されている固定金型と可動金型が適正な寸法より小さいか否の判定をする判定ステップと、
    前記適正な寸法より小さい旨の前記判定の結果の回数を記憶する記憶ステップと、
    前記適正な寸法より小さい旨の前記判定の結果の回数を表示する表示ステップと、を備える型締力の調整方法。

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