JPH07109282B2 - 流動床熱回収装置及びその散気装置 - Google Patents

流動床熱回収装置及びその散気装置

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JPH07109282B2
JPH07109282B2 JP1111326A JP11132689A JPH07109282B2 JP H07109282 B2 JPH07109282 B2 JP H07109282B2 JP 1111326 A JP1111326 A JP 1111326A JP 11132689 A JP11132689 A JP 11132689A JP H07109282 B2 JPH07109282 B2 JP H07109282B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は流動床ボイラ等の流動床熱回収装置に関するも
のである。
〔従来技術〕
従来、流動床ボイラは例えば、石炭、選炭スラッジ、オ
イルコークス、バガス、バーク、汚泥等大型不燃物を含
まない燃料を使用するために開発され、実用化されてき
た。この装置の良好な燃焼性を利用して、他の不燃物を
含んだ各種産業廃棄物を燃料として使用することが考え
られ、内部循環式ボイラが開発された。この装置では燃
焼により加熱された流動媒体を熱回収室及び燃焼室の相
互間に循環させて熱回収を行なう。更に熱回収室内の散
気風量を0〜3Gmf(流動開始質量速度)好ましくは0.5
〜2Gmfとすることで、流動媒体の循環量及び伝熱係数を
制御することで熱回収量を制御している(例えば、特開
昭63-187001号)。この時熱回収室入口スクリーンを設
置することにより、熱回収室への大物不燃焼物の浸入を
避けている。また、このスクリーンを通過した不燃物が
熱回収用の伝熱管にひっかかるのを避けるために、伝熱
管相互の水平方向の隙間がスクリーンの隙間より大きく
とっている。
また、石炭等を燃料とすると流動層ボイラの伝熱管のピ
ッチは通常、流動媒体を十分冷却できるピッチとなって
いるが、炉の構造上の問題から、マンホール等の付近で
伝熱管ピッチの広い部分ができることがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
流動床ボイラにおいて、上記の如く熱回収部の伝熱管ピ
ッチの広い部分ができると、この部分にクリンカが生じ
ることがある。即ち、この部分に石炭などの燃料が入り
込み、空気が少ない状態で燃焼すると局部的に高温を発
し流動媒体の一部が溶融し、クリンカを生じるのであ
る。また、流動化空気の量が少ない時にはこの部分の流
動媒体の冷却が悪くなること及び流動状態がゆるやかに
なることもクリンカを生じる原因となっている。このク
リンカは一旦生じると成長し、流動媒体の流動を阻害
し、熱回収を不能にしたり、クリンカを除去するために
場合によっては炉自体の運転を停止せざるを得ない状況
を引き起こす。
また、伝熱管が配置されている熱回収室の流動媒体を流
動化する空気量は、熱回収量を制御する目的で変化させ
る場合があるが、特に熱回収量を小さくするために流動
化空気の量を少なくする時に、伝熱管が無い部分にクリ
ンカを生じやすい。一方、クリンカを生じないように空
気量を増やすと、こんどは熱回収量の制御が不可能とな
ったり、伝熱管の磨耗が激しくなったりするという問題
があった。ここで、伝熱管の摩耗を減らすために、伝熱
管真下に散気口を設けないようにした場合もあるが、熱
回収量の制御を悪くするだけであった。
前記のように伝熱管ピッチが広い部分は、流動床ボイラ
の構造上マンホールの設置等により必然的に生じる。ま
た都市ゴミ、産業廃棄物等の不燃物を含む燃料を使用す
る場合には、伝熱管に不燃物がひっかかるのを防ぐため
に伝熱管ピッチを意図的に広くする場合がある。このよ
うな伝熱管ピッチの広い部分を有する流動床において、
産業廃棄物に石炭などの燃料を併用すると上記と同様の
トラブルを生じる。
一方、都市ゴミ、産業廃棄物等の不燃物を含んだものを
燃料として使用する時には、これらから生じる不燃物が
熱回収室の散気装置に堆積して熱回収室内の流動媒体の
流動を阻害するという問題点があった。これらは特に散
気装置に散気管を使用する場合や、散気ノズルを上面に
備えた場合に、この散気管や散気ノズルに不燃物がひっ
かかり易いという問題が生じやすかった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、伝熱管ピッ
チが広い部分においてもクリンカが生じることがなく、
且つ伝熱管ピッチが狭い部分においても不燃物の堆積に
より熱回収率及び熱回収制御が疎外されるといことのな
い流動床熱回収装置及びその散気装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため本発明は流動床熱回収装置を下
記のように構成した。
流動床熱回収部の流動媒体層内に熱回収用の伝熱管を配
置すると共に、該流動媒体層の流動媒体を流動させるガ
スを噴出する散気装置を伝熱管の下方に配置した流動床
熱回収装置において、散気装置は流動媒体層内の伝熱管
の水平方向の配置密度が低い部分又は低くせしめた部分
へのガス噴出量を多くし、伝熱管の水平方向の配置密度
が高い部分又は高くせしめた部分及び/又は伝熱管の真
下部分へのガス噴出量を少なくするように構成したこと
を特徴とする。
また、散気装置は流動媒体層内の伝熱管の水平方向の配
置密度が低い部分又は低くせしめた部分へのガス噴出量
を流動媒体の流動化開始質量速度の2倍以上とし、伝熱
管の水平方向の配置密度が高い部分又は高くせしめた部
分及び/又は伝熱管の真下部分へのガス噴出量は流動化
開始質量速度の0乃至2倍の範囲で且つ伝熱管の水平方
向の配置密度が低い部分又は低くせしめた部分へのガス
噴出量より少なくなるように構成したことを特徴とす
る。
また、散気装置は流動媒体層中にガスを噴出する口径の
略等しい散気穴を複数具備し、ガス噴出量の多少の調整
又は該散気穴の単位面積当たりの個数を変えることによ
り行なうことを特徴とする。
また、散気装置は流動媒体層中にガスを噴出する散気穴
を複数具備し、ガス噴出量の多少の調整は該散気穴の口
径を変えることにより行なうことを特徴とする。
また、上記構成の流動床熱回収装置の散気装置を下記の
ように構成した。
流動床熱回収部の流動媒体層内に熱回収用の伝熱管を配
置すると共に、該流動媒体層内の流動媒体を流動させる
ガスを噴出する散気装置を伝熱管の下方に配置した流動
床熱回収装置の該散気装置において、上面を水平に対し
て5°乃至45°の傾きを有する部材により傾斜面を形成
し、該傾斜面に略水平方向に開口したガスを噴出する散
気穴又は略水平方向に開口したガス噴出穴を有する散気
ノズルを設けたことを特徴とする。
また、散気装置の上面を水平にして5°乃至45°の傾き
を有する部材により階段状に形成し、該階段状の略垂直
部分の面に散気穴又は散気ノズルを設けたことを特徴と
する。
〔作用〕
流動床熱回収装置を上記の如く構成することにより、流
動媒体層内の伝熱管の密度が比較的高い部分で散気ガス
量を少なくするので伝熱管付近の熱は伝熱管により短時
間に吸収され、熱回収率が向上すると同時にクリンカを
生じることがない。また、マンホールの設置等、炉の構
造上或いは粗大な不燃物のひっかかり防止等の理由で層
内伝熱管のピッチが広い部分の流動媒体層内に散気ガス
量を多くするので、流動媒体は流動化し、熱回収部の流
動媒体層中に入り込んだ燃料が空気の少ない状態で燃焼
して局部的に高温を発し流動媒体の一部を溶融してクリ
ンカを生成する恐れがなくなる。
また、散気装置の上面を水平に対して5°乃至45°の傾
きを有する部材により形成し、該部材の垂直部分の上表
面に水平方向に開口した前記散気穴又は散気ノズルを設
けた構造とするので、熱回収部の流動媒体に不燃物が混
入した場合でも、該不燃物は散気装置の上面の傾きを有
する部材上を滑り下降するので、従来のように散気管
や、散気ノズルにこれらの不燃物がひっかかることによ
る問題がなくなる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係る流動床熱回収装置を用いる流動床
ボイラの略構成を示す図である。図示するように、上部
が多数の空気噴出穴が形成された散気板11を設けた空気
室15を有しており、該空気室15に図示しない送風機か
ら、バルブ16を通して空気を吹き込むことにより、該散
気板11の空気噴出穴から流動化空気を噴出し、砂等の流
動媒体を流動させ流動層12を形成している。該流動層12
の流動媒体層内には伝熱管13が配置されている。
石炭等の固形燃料はスプレッダ14により流動層12内に投
下される。この図に示す流動床熱回収装置では流動層12
内で燃焼と熱回収の両者が同時に行なわれる。
第2図(a)は第1図のA−A断面図であり、同図
(b)は散気板11の空気噴出穴の配置状態を示す図であ
る。図示するように、同一の空気室上部に設けられた散
気板11に形成する空気噴出穴は伝熱管13の真下に位置す
る空気噴出穴11aの口径を小さくし、この部分の流動媒
体層へ噴出する散気風量を少なくしている。また、伝熱
管13の位置しない部分には空気噴出穴11bの口径を大き
くし、この部分の流動媒体層へ噴出する散気風量を多く
している。
第3図(a)は第1図のA−A断面の別の態様を示す図
であり、同図(b)は散気板11の空気噴出穴の配置状態
を示す図である。図示するように、散気板11に形成され
る空気噴出穴11aの口径を略等しく、伝熱管13の真下に
位置する空気噴出穴11aの数を少なくし(図では1
個)、この部分の流動媒体層へ噴出する散気風量を少な
くしている。また、伝熱管13の位置しない部分の空気噴
出穴11aの数を多くし(図では3個)、この部分の流動
媒体層へ噴出する散気風量を多くしている。
尚、空気・噴出穴の口径は、空気噴出穴の数で風量を変
えられればよく、略等しくなくともよい。
上記構成の流動床熱回収装置において、熱回収量の大き
い場合でも、伝熱管13の真下の散気風量は特開昭63-187
001号と同様の熱回収制御を行なうため最大でも2Gmf以
下(流動化開始質量速度の2倍以下)とし、伝熱管13の
無い所はそれ以上とするので、第8図に示される散気風
量と磨耗の割合からもわかるように伝熱管13の磨耗は小
さくなる。また、熱回収量が少ない場合には、伝熱管13
のある部分は必要な伝熱量に応じた散気風量となるが、
伝熱管13の無い部分には最低でも2Gmf以上(流動化開始
速度の2倍以上)の空気が入るため、流動層12内に石炭
などが未燃焼室状態で入りこみ燃焼しても局部的に高温
となり、砂等の流動媒体が溶けてクリンカを生成すると
いう恐れはない。
また、流動床炉の構造上の問題からマンホール等の付近
で伝熱管13のピッチの広い部分がある。この広い部分に
第2図に示すように散気板11の散気風量の大きい空気噴
出穴11bを配置するか、或いは第3図に示すように口径
の等しい空気噴出穴11aを複数個配置する。これにより
伝熱管13のピッチの広い部分への散気風量が多くなりク
リンカが生成するおそれがない。
第4図は本発明を使用した流動床ボイラの例の一例を示
す図である。図示するように、空気室32の上部に多数の
空気噴出穴が形成された散気板21が設けられており、該
空気室32にバルブ34を通して図示しない送風機により空
気を吹き込むことにより、散気板21の空気噴出穴から流
動化空気が噴出し、散気板21上の砂等の流動媒体が流動
化し、流動層22が形成される。23は仕切壁であり、熱回
収室27は該仕切壁23と炉壁26とで囲まれて形成されてい
る。該熱回収室27の流動媒体層内には伝熱管28が配置さ
れている。また、熱回収室27の下部には流動媒体を流動
させる流動化空気を噴出させる散気装置29が配置されて
いる。上記構成の流動床ボイラにおいて、石炭等の固形
燃料はスプレッダ等の投入装置24にて、廃棄物はスクリ
ューフィーダ等の給塵装置25にて燃焼室の流動層22中に
投入される。ここで高温に熱せられた流動媒体の一部は
仕切壁23の上部を越えて熱回収室27に入り込む。伝熱管
28により熱回収された流動媒体は仕切壁23の下方の間を
通って燃焼室に戻る。燃焼は主として燃焼室で行なわれ
るが、燃焼対象物の一部は流動媒体と共に、熱回収室27
に入り込むのでこの熱回収室27でも行なわれることがあ
る。第5図は散気装置29の構造を示す図であり、同図
(a)は側面図、同図(b)は散気ノズル取付部の外観
図、同図(c),(d)は散気装置の一部正面図(矢印
C方向から見た図)である。図示するように、散気装置
29は上面を水平に対して5°〜45°の傾きを有する板状
部材29aで形成し、該板状部材29aに水平方向に陥没した
凹部29bを設け、該凹部29bの後端の略垂直面29cに水平
方向に開口した空気噴出穴を有す散気ノズル30が設けら
れている。この散気ノズル30は第5図(c)に示す例で
は、その空気噴出穴30aの口径は略等しくなっており、
伝熱管の真下の部分には一個の散気ノズル30を配置し、
伝熱管の無い部分のにはDに示すように複数個(図では
3個)の散気ノズル30を配置されている。即ち、伝熱管
の真下には単位面積当りの散気ノズル30の数を少なく
し、伝熱管の無い部分の下には単位面積当りの散気ノズ
ル30数を多くする。
また、第5図(d)に示す例では散気ノズル30に口径の
大きい空気噴出穴30bを有する散気ノズル30−1と口径
の小さい空気噴出穴30aを有する散気ノズル30−2とが
あり、伝熱管の真下の部分には口径の小さい空気噴出穴
30aを有する散気ノズル30−2を配置し、伝熱管の無い
部分の下の場合は口径の大きい空気噴出穴30bの散気ノ
ズル30−1が配置されている。
第6図は他の散気装置の構造を示す図であり、同図
(a)は側面図、同図(b),(c)は散気装置29の一
部正面図(矢印E方向から見た図)である。図示するよ
うに、散気装置29は上面を水平に対して5°〜45°の傾
きを有する板状部材29dを階段状に形成し、該板状部材2
9dの階段状の垂直部分29eの各面に散気ノズル30が設け
られている。この散気ノズル30は第6図(b)に示す例
では、その空気噴出穴30aの口径は略等しくなってお
り、伝熱管の真下の部分には一個の散気ノズル30を配置
し、伝熱管の無い部分の下の場合はDに示すように複数
個(図では3個)の散気ノズル30を配置されている。即
ち、伝熱管の真下には単位面積当りの散気ノズル30の数
を少なくし、伝熱管の無い部分の下には単位面積当りの
散気ノズル30数を多くする。
また、第6図(c)に示す例では散気ノズル30は口径の
大きい空気噴出穴30aを有する散気ノズル30−1と口径
の小さい空気噴出穴30aを有する散気ノズル30−2とが
あり、伝熱管の真下の部分には口径の小さい空気噴出穴
30aを有する散気ノズル30−2を配置し、伝熱管の無い
部分の下の場合は口径の大きい空気噴出穴30aの散気ノ
ズル30−1を配置されている。
上記構成の流動床ボイラの熱回収室27において、伝熱管
28の真下部分の散気風量は最大でも2Gmf以下とし、伝熱
管28の無い部分には最低でも2Gmf以上とする。これによ
り、熱回収室27の流動媒体層22内に石炭等どの未燃焼料
が入りこみ燃焼しても砂等の流動媒体が局部的に高温と
なり溶けてクリンカを生成するという心配はなくなる。
また、上記熱回収室27内においても炉の構造上の問題か
ら、伝熱管28のピッチの広い部分を生じる場合がある。
この場合、この広いピッチ部分には口径の大きい空気噴
出穴30bを有する散気ノズル30−1を配置するか、或い
は口径の小さい空気噴出穴30aを有する散気ノズル30を
複数個配置し、散気風量を多くする。
上記構造の流動床ボイラにおいて、都市ゴミや産業廃棄
物のように、炉内に投入される燃焼物に不燃物が含まれ
ている場合、この不燃物も砂等の流動媒体と共に熱回収
室27に入りこむ場合がある。そしてこの不燃物は熱回収
室27の流動媒体層中を沈降し散気装置29の上部に堆積し
ようとするが、散気装置29の上面は水平に対して5°〜
45°の傾きを有する板状部材29a,29dにより傾斜面状或
いは階段状に形成されているから、流動媒体の下降にと
もないこの不燃物は沈下し、散気装置29の傾斜した上面
を滑り、仮に上面に留まろうとしても噴出穴からの噴出
空気により積極的に移動させられ、不燃物排出口31から
炉外に排出される。また、散気ノズル30は水平方向に開
口した空気噴出穴を有し、該散気ノズル30を上面を水平
に対して5°〜45°の傾きを有する板状部材29aに水平
方向に陥没した凹部29bの後端の略垂直面に設けるか、
或いは上面を水平に対して5°〜45°の傾きを有する板
状部材29dの階段状の垂直部分29eの各面に設けているか
ら、該散気ノズル30に不燃物がひっかかるということは
なく、不燃物の体積等により流動媒体の流動を阻害され
ることはない。従って、熱回収室27の流動媒体の下降量
を熱回収量に合わせて制御することにより、常に負荷に
応じた熱回収を行なうことが可能となる。
なお、板状部材a,bの傾きを5°未満とすると不燃物の
堆積が起こる。
本来の熱回収のための散気風量の制御が難しくなる。ま
た、45°より大きい傾きとすると、熱回収室の容積を狭
くすることになり、散気装置から吹き出す散空空気の熱
回収室水平断面に占める割合が少なくなり、熱回収室水
平面断面全面に散気することが難しくなる。
なお、散気装置29の板状部材29a,29dの垂直面29c,29eに
は散気ノズル30に代え単に空気が噴出する散気穴を形成
しても良い。
また、上記例では散気ノズルの空気噴出穴或いは散気穴
は水平方向に開口しているので、散気装置を停止した場
合でも、この空気噴出穴或いは散気ノズルに砂等の流動
媒体が詰まることがない。
第7図は本発明を使用した流動床ボイラの一例を示す図
である。同図において、51,52は水管列により形成され
た水管群であり、53は多数の水管53bをヒレ板53aで連結
した水管列で形成された炉壁53であり、前記水管群51と
該炉壁53により熱回収室55が形成され、水管群52と同じ
く炉壁53より熱回収室56が形成されている。即ち、該水
管群51,52により囲まれた燃焼室54の両側に熱回収室55,
56が配置された構成である。熱回収室55上部の水管群51
は燃焼室54側に下向きに傾斜しており、この傾斜部分は
耐火物51aで覆われ屋根状に形成されている。また、熱
回収室56上部の水管群52は燃焼室54側に下向きに傾斜し
ており、この傾斜部分も耐火物52aで覆われ屋根状に形
成されている。また、水管群51,52の熱回収室55,56の下
部には耐火物で覆われることなく水管と水管との間は開
口され、熱回収室55,56の下部と燃焼室54を連結する下
部開口F,Gを形成している。この下部開口Fの上部の水
管群51は耐火物51bで覆われて仕切壁51−1を形成し、
下部開口Gの上部の水管群51は耐火物51bで覆われて仕
切壁51−2を形成している。仕切壁51−1,52−1の上部
の管群51,52は水管と水管の間が開口し、熱回収室55,56
の上部と燃焼室54の上部を連結する上部開口H,Iを形成
している。
熱回収室55の流動媒体層内には伝熱管57が配置され、熱
回収室56の流動媒体層内には伝熱管58が配置されてい
る。熱回収室55の底部には仕切壁51−1の上面に沿っ
て、散気装置59が配置されており、また熱回収室56の底
部には仕切壁52−1の上面に沿って散気装置60が配置さ
れている。該散気装置59及び散気装置60は第6図に示す
散気装置と略同じ構造の散気装置で、上面は水平に対し
て5°〜45°の傾きを有する板状の部材により階段状に
形成し、該階段状の略垂直部分の各面に散気ノズルが設
けられている。そして散気ノズルは径の小さい空気噴出
穴が形成されたものと径の大きい空気噴出穴を有するも
のがあり、伝熱管の真下では散気風量を小さくするため
径の小さい空気噴出穴を有する散気ノズルを配置し、伝
熱管の無い所は散気風量を大きくするため径の大きい空
気噴出穴が形成された散気ノズルが配置されている。な
お、61及び62はそれぞれ散気装置59及び散気装置60に流
動化空気を送るパイプである。
なお、61,62の開口F,Gにむき出しとなった部分には、斜
め下方に散気穴があり、熱回収室水平断面全面にわたっ
て、散気空気がいきわたるようにしている。
上記散気装置59,60は第5図に示す構造のものであって
もよい。
また、熱回収室55の底部には下部開口Fを挟んで散気装
置59の対向側に散気装置63が配置され、熱回収室56の底
部には下部開口Gを挟んで散気装置60の対向側に散気装
置64が配置されている。この散気装置63及び散気装置64
も第6図に示す散気装置と略同じ構造の散気装置で、上
面は水平に対して5°〜45°の傾きを有する板状の部材
により階段状に形成し、該階段状の略垂直部分の各面に
散気ノズルが設けられた構造のものである。なお、65及
び66はそれぞれ散気装置63及び散気装置64に流動化空気
を送るパイプである。
上記散気装置63,64は第5図に示す構造のものであって
もよい。
燃焼室54の下部には流動媒体を流動させるための空気を
噴出する多数の空気噴出穴が形成された散気板67が配置
され、該散気板67の下には空気室68,69,70が形成されて
いる。また、空気室68,69,70はそれぞれバルブ71,72,73
を通して流動化空気を送るパイプ76が接続されている。
なお、74,75はそれぞれ不燃物排出口である。
上記構成の流動床ボイラにおいて、パイプ76から流動化
空気を空気室68,69,70に送り散気板67の空気噴出穴よ
り、空気を噴出させることにより、流動媒体は図中矢印
で示すように流動させる。燃焼室54に図示しないスプレ
ッダ等の投入装置から石炭等の固形燃料を投入、或いは
同じく図示しない給塵装置から都市ゴミ或いは産業廃棄
物を投入することにより、これらは燃焼室54で燃焼す
る。その熱により加熱された流動媒体は上部開口H,Iの
水管群51,52の水管と水管の間を通って熱回収室55,56に
浸入する。浸入した流動媒体の熱は伝熱管57,58で熱交
換され、回収される。
この熱回収室55,56に浸入する流動媒体中には石炭等の
燃料或いは廃棄物等が混入しているが、上述のように第
5図又は第6図に示す構造と同じ構造の散気装置59,60,
63,64が設けられているから、これらの燃焼物が流動媒
体層中で燃焼し、局部的に高温となりクリンカが生成す
る心配はない。また、浸入する流動媒体中に不燃物が混
入していても、散気装置59,60,63,64がそれぞれその上
面が水平に対して5°〜45°の傾きを有する板状の部材
により傾斜面状或いは階段状に形成されており、且つ強
制的に流動媒体等を下降させる散気ノズル又は散気穴を
設けているので、これらの不燃物が熱回収室55,56に堆
積することはなく、さらに散気ノズルは階段状の垂直部
分の各面に設けられているから、散気ノズル不燃物にひ
っかかる心配もない。
熱回収室55及び熱回収室56においては、散気装置63及び
散気装置64からは常時は流動開始空気量の2倍以下の一
定の空気量を流動媒体中に噴出させ、散気装置59及び散
気装置60の空気量をボイラ負荷に応じて制御し、ボイラ
負荷に応じた熱回収を行なうようにする。
なお、第7図のように炉壁53.53が炉床の際81,82より奥
まっている場合には、散気装置63,64から常に空気を吹
き出すようにし、その上部の流動媒体中にクリンカ等を
生じる原因となる流動媒体の移動しない固定層を作らな
いようにしているが、炉壁53.53が炉床の際81,82と同一
の位置にある場合にはこの散気装置63,64を設けなくと
もよい。
なお、上記実施例で流動化空気は散気板67からの空気噴
出穴から噴出されるように構成しているが、この散気板
にかえ空気室68,69,70に連通する多数の空気噴出ノズル
を配置し、該ノズルの空気噴出穴から流動化空気を噴出
させてもよいことは当然である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、下記のような優れ
た効果が得られる。
(1) 散気装置から噴出する散気ガス量を流動媒体層
内の伝熱管の水平方向密度が低い部分又は低くせしめた
部分へのガス噴出量を多く、前記伝熱管の水平方向密度
が高い部分又は高くせしめた部分及び又は前記伝熱管の
真下部分へのガス噴出量を少なくするので、伝熱管の熱
回収効率を疎外することなく、伝熱管の密度が低い部分
でもクリンカが生成される恐れがない。また、伝熱管の
磨耗が少ないことから伝熱管の寿命が長くなる。
(2) また、散気装置の上面を水平に対して5°乃至
45°の傾きを有する部材により傾斜面を形成し、該傾斜
面に水平方向に開口したガスを噴出する散気穴又は水平
方向に開口したガス噴出穴を有する散気ノズルを設け、
或いは該水平方向に対して5°乃至45°の傾きを有する
部材により階段状に形成し、該階段状の略水平部分の面
に散気穴又は散気ノズルを設けるので、熱回収部の流動
媒体に不燃物が混入した場合でも、該不燃物は散気装置
の上面の傾きを有する部材上を滑り下降するから、従来
のように散気管や、散気ノズルにこれらの不燃物がひっ
かかるとによる問題がなくなる。また、散気装置から噴
出されるガスが流動媒体や不燃物を積極的に下降させる
作用を奏するから、不燃物の排出とクリンカ発生防止を
効果的に行なうことができる。更に、この流動媒体の下
降量と伝熱係数とを熱回収量に合わせて制御することが
容易になるから、常に負荷に応じた熱回収が可能とな
る。
(3) また、散気装置の散気ノズルの空気噴出穴或い
は散気穴は水平方向に開口しているので、散気装置を停
止した場合でも、この空気噴出穴或いは散気穴に砂等の
流動媒体が詰まることがない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る流動床熱回収装置を用いる流動床
ボイラの略構成を示す図、第2図(a)は第1図のA−
A断面図、同図(b)は散気板の空気噴出穴の配置状態
を示す図、第3図(a)は第1図のA−A断面の別の態
様を示す図、同図(b)はその散気板の空気噴出穴の配
置状態を示す図、第4図は本発明を使用した流動床ボイ
ラの一例を示す図、第5図は散気装置の構造を示す図
で、同図(a)は側面図、同図(b)は散気ノズル取付
部の外観図、同図(c),(d)は散気装置の一部正面
図、第6図は他の散気装置の構造を示す図で、同図
(a)は側面図、同図(b),(c)は散気装置の一部
正面図、第7図は本発明を使用した流動床ボイラの一例
を示す図、第8図は内部循環型流動床ボイラの流動化質
量速度と磨耗速度の関係を示す図である。 図中、11……散気板、12……流動層、13……伝熱管、14
……スプレッダ、15……空気室、21……散気板、22……
流動層、23……仕切壁、24……スプレッダ、25……スク
リューフィーダ、26……炉壁、27……熱回収室、28……
伝熱管、29……散気装置、30……散気ノズル、51,52…
…水管群、51−1,52−1……仕切壁、53……炉壁、54…
…燃焼室、55……熱回収室、56……熱回収室、57……伝
熱管、58……伝熱管、59,60,63,64……散気装置、67…
…散気板。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永東 秀一 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 三好 敬久 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (56)参考文献 実開 昭62−75313(JP,U)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動床熱回収部の流動媒体層内に熱回収用
    の伝熱管を配置すると共に、該流動媒体層の流動媒体を
    流動させるガスを噴出する散気装置を前記伝熱管の下方
    に配置した流動床熱回収装置において、 前記散気装置は前記流動媒体層内の伝熱管の水平方向の
    配置密度が低い部分又は低くせしめた部分へのガス噴出
    量を多くし、前記伝熱管の水平方向の配置密度が高い部
    分又は高くせしめた部分及び/又は前記伝熱管の真下部
    分へのガス噴出量を少なくするように構成したことを特
    徴とする流動床熱回収装置。
  2. 【請求項2】前記散気装置は前記流動媒体層内の伝熱管
    の水平方向の配置密度が低い部分又は低くせしめた部分
    へのガス噴出量を流動媒体の流動化開始質量速度の2倍
    以上とし、前記伝熱管の水平方向の配置密度が高い部分
    又は高くせしめた部分及び/又は前記伝熱管の真下部分
    へのガス噴出量は流動化開始質量速度の0乃至2倍の範
    囲で且つ前記伝熱管の水平方向の配置密度が低い部分又
    は低くせしめた部分へのガス噴出量より少なくなるよう
    に構成したことを特徴とする請求項(1)記載の流動床
    熱回収装置。
  3. 【請求項3】前記散気装置は前記流動媒体層中にガスを
    噴出する口径の略等しい散気穴を複数具備し、前記ガス
    噴出量の多少の調整は該散気穴の単位面積当たりの個数
    を変えることにより行なうことを特徴とする請求項
    (1)又は(2)記載の流動床熱回収装置。
  4. 【請求項4】前記散気装置は前記流動媒体層中にガスを
    噴出する散気穴を複数具備し、前記ガス噴出量の多少の
    調整は該散気穴の口径を変えることにより行なうことを
    特徴とする請求項(1)又は(2)記載の流動床熱回収
    装置。
  5. 【請求項5】流動床熱回収部の流動媒体層内に熱回収用
    の伝熱管を配置すると共に、該流動媒体層の流動媒体を
    流動させるガスを噴出する散気装置を前記伝熱管の下方
    に配置した流動床熱回収装置の該散気装置において、 上面を水平に対して5°乃至45°の傾きを有する部材に
    より傾斜面を形成し、該傾斜面に略水平方向に開口した
    ガスを噴出する散気穴又は略水平方向に開口したガスを
    噴出する穴を有する散気ノズルを設けたことを特徴とす
    る流動床熱回収装置の該散気装置。
  6. 【請求項6】前記散気装置の上面を水平に対して5°乃
    至45°の傾きを有する部材により階段状に形成し、該階
    段状の略垂直部分の面に前記散気穴又は散気ノズルを設
    けたことを特徴とする請求項(5)記載の流動床熱回収
    装置の該散気装置。
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