JPH0694923B2 - 流動床装置のガス分散板への付着物の付着防止方法およびそのガス分散板 - Google Patents

流動床装置のガス分散板への付着物の付着防止方法およびそのガス分散板

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JPH0694923B2
JPH0694923B2 JP9626089A JP9626089A JPH0694923B2 JP H0694923 B2 JPH0694923 B2 JP H0694923B2 JP 9626089 A JP9626089 A JP 9626089A JP 9626089 A JP9626089 A JP 9626089A JP H0694923 B2 JPH0694923 B2 JP H0694923B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、砂等の流動媒体で形成される流動床中で例え
ばビール粕等の高含水残渣物を燃焼させる流動床燃焼装
置や、該流動床中で石炭等の燃料を燃焼させる流動床ボ
イラ等の流動床装置のガス分散板への付着物の付着防止
方法およびそのガス分散板に係り、詳しくは、ガス分散
板に取り付けられるガス分散パイプやガス分散キャップ
への燃焼灰等の付着物の付着を効果的に防げるようにし
た流動床装置のガス分散板への付着物の付着防止方法お
よびそのガス分散板に関するものである。
〔従来の技術〕
例えばビール粕等の高含水残渣物を流動燃焼させる流動
床装置としての流動床燃焼装置は第13図に概略を示すよ
うな構成にされている。
第13図において、流動床燃焼装置1は最下段に空気取入
口2aおよび助燃用バーナ2bを備えた空気室2、中段に一
次流動燃焼室3、最上段に二次流動燃焼室4が備えられ
て構成されている。空気室2と一次流動燃焼室3との
間、および、一次流動燃焼室3と二次流動燃焼室4との
間には、それぞれガス分散板5、6が装置を横断して設
けられている。一次流動燃焼室3内において、ガス分散
板5の上部では粒径が例えば0.5〜1mmの砂等の流動媒体
7がガス分散板5から供給される空気によって流動化さ
れて一次燃焼流動床8が形成され、この流動床8中に高
含水残渣物12がスクリューフィーダ供給機13から投入さ
れて燃焼される。ガス分散板5は、詳細を第14図に示す
ように、装置を横断して設けられた仕切板16に、多数の
垂直状のガス分散パイプ14と、これを挟むようにして水
平状の水冷管17とが取り付けられて構成されており、ガ
ス分散パイプ14の上端にはガス分散パイプ14内への流動
媒体7の流入、落下を防ぎガスを上方へ分散させるため
のガス分散キャップ15が取り付けられ、ガス分散キャッ
プ15のやや下方のガス分散パイプ14にはその円周方向に
複数個(例えば円周方向均等間隔で4個)のガス噴出孔
14aが穿設されている。この各々のガス噴出孔14aの開口
径はガス分散パイプ14部で所要の通風抵抗を付与するた
めにかなり小さい径とされている。これは流動媒体7を
流動化させて流動床部8(10)を形成するための通風抵
抗(圧損)が流動床の面に対して局部的に変動した場合
でも、各々のガス分散パイプ14部に所要の通風抵抗を付
与しておくことにより、ガス分散パイプ14部と流動床部
8(10)でのトータルの通風抵抗に対する流動床部8
(10)での通風抵抗の変動範囲の割合をなるべく小さい
値として流動床の面に対する局部的な吹き抜け等を防止
し、流動床全面にわたって流動化をなるべく安定化して
良好な燃焼効率を維持させるためである。
仕切板16の下部には所定厚みのキャスタブル等の耐火物
18が取り付けられている。なお、一次流動燃焼室3と二
次流動燃焼室4との間のガス分散板6もこのガス分散板
5と同様に構成されている。一次流動燃焼室3の一次燃
焼流動床8の上部空間は一次燃焼空間9とされている。
一方、一次流動燃焼室3の上段の二次流動燃焼室4内に
おいて、ガス分散板6の上部では流動媒体7がガス分散
パイプ14のガス噴出孔14aから供給される燃焼ガスによ
って流動化されて二次燃焼流動床10が形成され、その上
部は二次燃焼空間11とされている。また、その二次燃焼
流動床中には水管19が設置されている。なお、一次流動
燃焼室3に供給される高含水残渣物12の含有水分が極め
て多い場合や、高含水残渣物12が燃焼しにくい残渣物で
ある場合には、この水管19は設置されないこともある。
このような構成の流動床燃焼装置1の作動を説明する。
空気室2の、助燃用バーナ2bからの燃焼ガスと空気取入
口2aからの流動化兼燃焼用空気をガス分散板5のガス分
散パイプ14のガス噴出孔14aから一次流動燃焼室3内に
供給して一次燃焼流動床8を形成させ、水分を例えば70
%含んだビール粕などの高含水残渣物12をスクリューフ
ィーダ13で一次燃焼流動床8中に供給すると、一次燃焼
流動床8と一次燃焼空間9とで例えば残渣物12は例えば
約70%燃焼される。なお、一次燃焼流動床8の温度は75
0〜900℃に保たれており、この中に投入された高含水残
渣物12は砂(流動媒体7)と直接接触することにより瞬
時に蒸発し、水分を失った残渣物12は砂で撹拌されつつ
容易に燃焼する。残りの約30%の未燃分と一次流動燃焼
室3内で発生したアッシュ(灰)は上部のガス分散板6
のガス分散パイプ14内に入り、さらにそのガス噴出孔14
aから二次流動燃焼室4内に導入され、ここで流動媒体
7が流動化されて二次燃焼流動床10が形成される。この
二次燃焼流動床10とその上部の二次燃焼空間11で残りの
約30%の未燃分が燃焼される。そして、燃焼ガスの保有
熱は二次燃焼流動床10部の水管19で吸収されて蒸気また
は温水として回収され、有効に利用される。
〔本発明が解決しようとする課題〕
第13図に示したような高含水残渣物を流動燃焼させる流
動床燃焼装置1においては、一次流動燃焼室3でビール
粕などの高含水残渣物を燃焼させると、一次流動燃焼室
3で発生した未燃分や灰は燃焼ガスと共に一次流動燃焼
室3と二次流動燃焼室4との間のガス分散板6のガス分
散パイプ14内へ導入され、さらにその上部のガス分散キ
ャップ15下方の複数個のガス噴出孔14aを通過して二次
流動燃焼室4内へ流入するが、この過程において第14図
に示すようにガス分散パイプ14内を上昇した灰を伴った
燃焼ガスはガス分散パイプ14頂部のガス分散キャップ15
の下面にまず衝突し、その後ガス流が反転して開口面積
の狭いガス噴出孔14aへ高速で流れ込んで排出されるた
め、前記ガス分散キャップ15の下面へのガスの衝突によ
りガス分散キャップ15の下面(図中A部)やガスが噴出
孔14aを出た後にガス分散キャップ15の外周部下面(図
中B部)へ灰が付着する。この付着は温度条件によって
溶着したり、運転の中断や再開に伴って固着することも
ある。この現象は運転を続行していく間に漸次進行して
いき、付着や溶着が成長して積層されてついにはガス噴
出孔14aが閉塞されてしまう。また、ガス噴出孔14aが詰
まり勝手になると、ガス分散パイプ14内の流速が落ちガ
ス分散パイプ14の内壁にも付着が進行するようになる。
なお、このような灰の溶着や付着は灰の溶融点が低い残
渣物を燃焼させる場合に特に著しい。このようなガス噴
出孔14aの閉塞、ガス分散パイプ14内壁への付着が発生
すると、ガス分散板6を通してガスが一次流動燃焼室3
から二次流動燃焼室4へ供給されにくくなって供給ガス
量が減少され、かつ、ガス分散板6における差圧が大き
くなり、流動燃焼ができなくなるという問題がある。ま
た、多数のガス分散パイプ14について灰の付着や溶着状
態が異なる時には部位によってガスが流れ易い個所がで
きたり、流れ難い個所ができたりして、流動床の部位に
よって圧力が異なり、圧力変動が起こり、一様な流動化
が行えず効率的な流動燃焼が行えないという問題があ
る。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであ
り、ガス分散板に取り付けられるガス分散キャップやガ
ス分散パイプへの燃焼灰等の溶着や付着を効果的に防げ
るようにした流動床装置のガス分散板への付着物の付着
防止方法およびそのガス分散板を提供することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、 ガス分散板のガス分散パイプの内部にガス分散パイプ内
を通過するガスにより流動媒体の一部を吸い込ませてガ
スとともにガス分散パイプ内を上方へ通過させてガス分
散パイプ上部から排出させることにより、ガス分散パイ
プ内およびガス分散キャップへの付着物の付着を防止す
るようにしたものである。また、 ガス分散板のガス分散パイプの内部にガスの高速域を形
成し、この高速域またはこの付近からガス分散パイプ内
へ流動媒体の一部を吸い込ませるようにしたものであ
る。
〔作 用〕
ガス分散パイプを通過する灰等の付着物を伴ったガスは
流動媒体の一部をガス分散パイプ内へ吸い込み、流動媒
体はガスとともにガス分散パイプ内を上方へと通過して
ガス分散キャップ部へと導かれ、この間にガス分散パイ
プ内面やガス分散キャップと接触および衝突して該部に
付着した付着物が掻き落とされるとともに、また、該部
に付着しようとする付着物の付着が防止される。
さらに、ガス分散パイプの内部にガスの高速域を設け
て、ここから、またはこの付近から流動媒体を吸い込ま
せる場合は、流動媒体のガス分散パイプ内への流動媒体
の吸い込みがより安定して行われ、ガス分散パイプの内
面やガス分散キャップの下面の清掃がより確実に行われ
る。
そして、本発明では、上記いずれの場合も、ガス分散パ
イプ内への流動媒体の吸い込みは流動床装置に本来用い
られる流動媒体を利用して運転中に自ずと行われ、ガス
分散板への付着物の付着防止作用、即ち、ガス分散板の
浄化作用が自ずと行われる。即ち、自浄作用が行われ、
付着防止が効果的に行われる。
〔実施例〕
次に、図面に基づき本発明の実施例を説明する。本実施
例では第13図に示したような流動床燃焼装置の一次流動
燃焼室3と二次流動燃焼室4との間に設けられるガス分
散板6について説明する。また、以下に示す実施例図面
において、前述の第13図および第14図と同一部分および
相当する部分には同一符号を付し、その説明は省略す
る。
まず、第1図及び第2図に示した実施例を説明する。第
1図はガス分散板の部分拡大縦断面図(一部正面図)、
第2図は第1図のII−II線矢視平面図(一部断面図)で
ある。
ガス分散板6は次のように構成されている。
水平状に渡された複数本の水冷管17が仕切板16によって
連結され、隣合う水冷管17と17との中間部の仕切板16に
は所定の高さを有したガス分散パイプ20が立設されて取
り付けられている。仕切板16の下面には耐火物18が取り
付けられている。仕切板16の上方とガス分散パイプ20の
上端20c(図中レベルL1)との間は流動媒体7の固定静
置部24であり、粒径が0.5〜1mmの砂が充填されて、運転
中でも流動化されない部分である。また、この固定静置
部24の上方は運転時、流動媒体7が流動化され二次燃焼
流動床10が形成される流動部25である。ガス分散パイプ
20の上方にはその上端20cと間隔を空けられ全周隙間21c
を形成して下端21aを位置させたガス分散キャップ21が
円周方向に等間隔で複数本(例えば4本)配置された支
持材21bによって取り付けられている。このガス分散キ
ャップ21は球面の一部とした逆皿型形状に形成されてお
り、このガス分散キャップ21の内面に下方から衝突した
燃焼ガスや流動媒体7が下方から上昇して衝突し、反転
してガス分散キャップ21の内面に沿って下降し、全周の
隙間21cから二次流動燃焼室4内へ分散、排出されるよ
う構成されている。また、このガス分散キャップ21は二
次燃焼流動床10の流動媒体7がガス分散パイプ20の上端
20cからその内部に流入しないような直径の大きさとさ
れている。
一方、ガス分散パイプ20の内部の下部にはガス分散パイ
プ20内のガス通路20bの内径よりも小径にされ、所要の
長さを付与したガス通路20aを有した絞り部22が取り付
けられており、ここで所要の通風抵抗が安定的に付与さ
れるようになされている。絞り部22の下端には下に開く
テーパ部22aが形成され、燃焼ガスの流入に際してガス
の挙動変化を少なくしてガス流を円滑にして灰等の付着
物の付着が極力少なくなるように形成されている。ま
た、絞り部22の上端には上に開くテーパ部22bが形成さ
れ、燃焼ガスが絞り部22を出てガス分散パイプ20のガス
通路20b内へ円滑に流出するように構成されている。そ
して、仕切板16よりも上方のガス分散パイプ20の側面
(側壁)には流動媒体7の吸込口23aが形成されてお
り、この吸込口23aには長さがLの短管からなる流動媒
体7の吸込管23が取り付けられている。この吸込管23は
図示したように流動媒体7が充填されている固定静置部
7の内部に位置し、かつ、運転中止時に流動媒体7が安
息角によって管23内へ流れ込む長さlに余裕長さαを加
えた長さLとされ、運転中止した時に流動媒体7が吸込
口23aを通ってガス分散パイプ20の内部に入って下方の
一次流動燃焼室3内へ落下しないように構成されてい
る。
このような構成の、ガス分散キャップ21を有するガス分
散パイプ20は2箇所しか図示していないが、実際にはガ
ス分散板6に点在させて多数設けられている。
次に、このような構成にされた流動床燃焼装置に用いら
れるガス分散板6の作用を説明する。
一次流動燃焼室3でビール粕などの高含水残渣物12を燃
焼されるとその燃焼ガスが灰(アッシュ)と未燃分(未
燃カーボン)を伴ってガス分散板6が多数設けられた各
々のガス分散パイプ20の絞り部22内へそのテーパ部22a
を通り円滑に流入し、通路20aを通りテーパ部22bからガ
ス分散パイプ20のガス通路20b内へ高速で流入する。こ
の絞り部22では所要のガス通風抵抗が付与される。ここ
では燃焼ガスは高速で通過するが、直進流であるため灰
等の付着は殆ど生じることはない。絞り部22を通過し高
速を保った燃焼ガスは吸込管23の開口端から固定静置部
24に充填されている流動媒体7を吸込み、吸込口23aか
らガス分散板パイプ20内へ流動媒体7が流入し、燃焼ガ
スと流動媒体7は一緒になって通路20b内を上昇して上
端21cから排出され、さらにガス分散キャップ21内面に
衝突して反転しガス分散キャップ21の内面に沿って下降
し、燃焼ガスは全周の隙間21cから二次流動燃焼室4内
へ分散、排出される。しかして、このように流動媒体7
がガス分散パイプ20の内部に吸い込まれてガス分散キャ
ップ21から排出される間に流動媒体7はガス分散パイプ
20内壁やガス分散キャップ21の内面と衝突又は接触し、
そこに付着した付着物や付着しようとする付着物を掻き
落としてここのガス分散パイプ20の上端部分やガス分散
キャップ21におけるガス排出部が衝突、反転部分の最も
付着の生じ易い部分のガス通過部を清浄な状態に保つ。
即ち、自浄作用が行われる。なお、本実施例ではガス分
散キャップ21部で燃焼ガスの衝突反転動作があるもの
の、ガス分散キャップ21からのガス排出に当たっては全
周に形成された広い隙間21cからガスが低速度で安定し
て円滑に流れて排出されるので、従来のように狭いガス
噴出口からガスの衝突反転後に排出させる場合のような
ガス流の急激な挙動変化は起こらず付着度合は激減され
る。ガス分散キャップ21から二次燃焼流動室4内へ排出
された燃焼ガスはガス分散パイプ20上端よりも上方の流
動部25にある流動媒体7を流動化させて二次燃焼流動床
10を形成し、この中で未燃物が燃焼される。また、ガス
分散キャップ21部からの燃焼ガスの排出に伴って排出さ
れる流動媒体7の一部分は燃焼ガスと共に上部へ飛散さ
れて流動化され前記二次燃焼流動床10の一部となるが、
大部分はガス分散キャップ21との衝突により下方の固定
静置部24に戻され、循環使用される。そして、従来装置
のようにガス分散パイプ14のガス排出部でのガス方向転
換部で通風抵抗を持たせる必要もなくなり、ガス分散パ
イプ20の下部の絞り部22ではガス流が直進流であるため
付着物の付着は殆ど生じことなく、ここで安定してガス
分散板6に所要の通風抵抗が与えられるので、一次、二
次燃焼流動床8、10部で外部要因等によってガスの圧力
変動が生じても全体の通風抵抗に対する変動割合が安定
して小さく抑えられて流動化が安定して行われる。この
ため、前記の自浄作用によるガス分散パイプ20のガス分
散キャップ21の付着防止と相まって流動床燃焼装置の運
転が安定して円滑に行われる。
なお、第3図に示すように流動媒体7の吸込管23を第1
図に示した位置よりも仕切板16側に下げてガス分散パイ
プ20へ取り付け、ガス分散パイプ20内面を長い距離にわ
たって砂(流動媒体)7と接触させて清掃するようにす
ることもできる。また、第3図に示すように絞り部22を
第1図のものよりも上方に設け、吸込管23と絞り部22と
を近づけて配置するようにすると、吸込管23からの流動
媒体7の吸い込み作用が強くなり自浄作用が一層安定し
て確実に行われる。
また、第1図および第3図に示した流動媒体の吸込管23
を第4図および第5図に示すように開口端側の上部から
斜め下方に沿って切り落とし(図中鎖線27bで示す部
分)で開口端を形成することにより、流動媒体7の吸い
込み面積が広くなり、流動媒体7が吸い込まれ易くな
る。なお、吸込管23の切り落とす底部の距離は少なくと
も運転を止めた時に流動媒体7がその安息角で流入する
距離lを確保することにより、運転を中止したときに流
動媒体7のガス分散パイプ20内への落下を防ぐことがで
きる。
つぎに、第6図および第7図に示した実施例を説明す
る。なお、第7図は第6図のVII〜VII線矢視平面図(一
部断面図)である。
この実施例は、流動媒体の吸込管28をガス分散パイプ20
に傾斜させて取り付け、流動媒体7がガス分散パイプ20
内へ流入し易くするとともに、吸込管28に導入管29を継
手31によって接続して立設し、さらに、導入管29の上端
部に継手31を介して上方に開口した流動媒体7の取入用
の漏斗30を接続させて取り付けたものである。この漏斗
30の上端開口高さは運転中止時の流動媒体7の静置部26
の高さ(図中、レベルL2)よりも上方に位置されてい
る。
このような構成にすると、運転中に流動化して踊ってい
る流動媒体7の一部が漏斗30内に取り入れられた導入管
29内を下降し、傾斜した吸込管28内を自重で滑り落ち吸
込口28aからガス分散パイプ20内へ導かれるので吸い込
みが確実に行われる。また、この場合、漏斗30部の圧力
はガス分散パイプ20内の圧力よりも高いので、流動媒体
7は漏斗30内に容易に吸い込まれる。また、運転中止時
には漏斗30の上端は流動媒体7の運転中止時の静置部26
の上端レベルL2よりも上方に位置するので流動媒体7が
漏斗30、導入管29および吸込管28を通ってガス分散パイ
プ20内に入り込んで下方の一次流動燃焼室3内へ落下す
ることはない。この場合も第3図に示すように絞り部22
を上方へ寄せて吸込口28aに近づけて取り付けることも
できる。
つぎに、第8図および第9図に示した実施例を説明す
る。なお、第9図は第8図のIX〜IX線矢視断面図であ
る。
この実施例は流動媒体の吸込口32をガス分散パイプ20の
側面の仕切板16が位置する部分に形成し、ガス分散パイ
プ20内を最長にわたって自浄させるようにしたものであ
る。吸込口32は対称位置に2個所設けられ、吸込口32の
上部のガス分散パイプ20の外面には全周にわたってフラ
ンジ状の邪魔板33が取り付けられており、運転中止時に
流動媒体7が吸込口32に流入しないように構成されてい
る。吸込口32は勿論1個所でもよい場合もあり、また、
吸込口32はさらに直角方向の対称位置に2個所形成する
こともできる。また、勿論、邪魔板33は吸込口32が形成
されている部分のみのガス分散パイプ20の外面に取り付
けてもよい。邪魔板33は吸込口32位置における流動媒体
7の直圧を防いで吸込口32への流動媒体7の流入を円滑
にし、流動媒体7を案内しながら吸込口32に導く作用も
する。
以上の実施例では絞り部22の上方に流動媒体7の吸込口
23a、27a、28a、32を取り付けた場合を示したが、これ
はガス分散パイプ20内の燃焼ガス速度が流動媒体7の粒
子の終末速度以上である場合には絞り部22のガス流入
側、即ち絞り部の下方位置に流動媒体7の吸込口を設け
ることもできる。この場合は絞り部22はガス分散板6に
所要のガス風圧抵抗を持たせることを主体とするもので
ある。なお、この場合は絞り部22を流動媒体が通過する
ので絞り部22自体の清浄も行える。
さらに、第10図に示すように、絞り部22自体の側壁とそ
れと同一位置のガス分散パイプ20の側壁に流動媒体の吸
込孔を穿設して吸込管23を挿通し、絞り部22と吸込管23
とを同位置に設けることもできる。この場合、吸込孔が
最もガスの高速部分に設けられるので流動媒体7の吸い
込み作用は一層強く行われる。なお、勿論、この吸込管
は第4、5図に示したような開口端側を斜めに切り落と
した吸込管27であってもよいし、また、第6図に示した
ような傾斜した吸込管28であってもよい。さらに、第8
図に示したと同様に仕切板16の取付位置に絞り部22とそ
の吸込口23aのみ開口させて設け、ガス分散パイプ22を
最長にわたって清浄するようにしてもよい。
以上の第1〜7図および第10図に示した流動媒体の吸込
口23a、27a、28aおよび吸込管23、27、28はガス分散パ
イプ20に1箇所だけ取り付けた場合を説明したが、例え
ば対称位置に2個所取り付けたり、または周囲の複数個
所に取り付けて、ガス分散パイプ20内へより均等に流動
媒体7を吸い込ませるようにすることもできる。
また、本発明にあっては、ガス分散板6部での風圧抵抗
をガス分散パイプ20自体の内径を小さくすることにより
付与するようにし、かつ、ガス分散パイプ20内の燃焼ガ
ス速度が流動媒体7の粒子の終末速度以上である場合等
には絞り部22は設けなくても良い。この場合でも吸込口
23a、27a、28aから流動媒体7の粒子が吸い込まれてガ
ス分散パイプ20内を燃焼ガスと共に上昇してガス分散パ
イプ20内やガス分散キャップ21と接触し、該部が清掃さ
れる。
第11図および第12図はガス分散パイプ20上端部分のガス
排出部のそれぞれ異なる他の構造を示すものである。
第11図は裏面に逆円錐部35aを形成したガス分散キャッ
プ35をガス分散パイプ20の上端開口20cと間隔を開けて
位置させ、全周に開口する広い面積のガス排出口35cを
形成し、円周方向に等間隔で複数本(例えば4本)配置
した支持材35bによって取り付けたものである。燃焼ガ
スと流動媒体7はガス分散パイプ20の上端開口20cから
排出されるとガス分散キャップ35の逆円錐部35aの円錐
面に沿ってガス排出口35cへと導かれ円滑に流れて排出
され、流動媒体7はガス分散キャップ35の裏面と接触
し、付着を防止する。なお、この場合、燃焼ガスの反転
がないので付着防止条件も良くなる。
第12図はガス分散パイプ20の上端に面積の広いガス排出
口35dを円周方向に等間隔で複数個(本実施例では4
個)形成し、ガス分散パイプ20の上端に第11図と同様な
ガス分散キャップ35をその裏面を当接させて取り付けた
ものである。この場合も流動媒体7との接触によってガ
ス分散パイプ20内はもとより、そのガス排出口35d自体
およびその付近のガス分散パイプ20内面およびガス分散
キャップ35の裏面における付着が効果的に防止される。
以上の実施例では、流動床装置が高含水残渣物12を流動
燃焼させる流動床燃焼装置1である場合を説明したが、
本発明は流動床装置が、一次流動燃焼室3内に燃料とし
て石炭等の固形又は液体燃料が供給され、かつ、この一
次流動燃焼室3内に流動床と接触するボイラチューブを
設け、このボイラチューブで燃料の燃焼熱を流動床から
吸収して蒸気を発生するようにし、一方、二次流動燃焼
室4を石灰石等の脱硫剤を流動媒体とする脱硫室とし、
一次流動燃焼室3の燃焼排ガスの脱硫を行わせるように
した流動床ボイラであってもよい。この場合、前記各々
の実施例に示したガス分散板6は前記一次流動燃焼室3
と脱硫室との間に設けられ、石炭等の燃料から出される
灰分等の付着物のガス分散キャップ21、35やガス分散パ
イプ20への付着を防止することができる。また、流動床
燃焼装置や流動床ボイラから装置外へ排出される排ガス
を再度第13図に示す空気室2へ循環させてさらにその上
の一次流動燃焼室3内へ導入してその排ガス中に含まれ
る未燃分を燃焼させたり、または排ガスの有する熱量を
利用するようにする場合には、空気室2と一次流動燃焼
室3との間にも前記各々の実施例に示したガス分散板6
を設けるようにすることができる。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、流動
床装置に本来用いられる流動媒体を利用して流動媒体を
運転中に自ずとガス分散パイプ内へ導入し、循環させて
ガス分散パイプの内面やガス分散キャップへ接触、衝突
させて該部を清浄にする、即ち、自浄作用をさせること
ができるため、該部への付着物の付着を効果的に防ぐこ
とができる。
さらに、ガス分散パイプの内部に絞り部を設けてガスの
高速域を形成し、この高速域またはこの付近からガス分
散パイプ内に流動媒体を吸い込ませるようにした場合
は、流動媒体の吸い込み作用をより確実に行わせること
ができ、ガス分散パイプの内面やガス分散キャップの自
浄作用を一層確実に行わせることができる。
そして、このため、流動媒体の流動化を安定して行わせ
て運転することのできる流動床燃焼装置や流動床ボイラ
ーなどの流動床装置のガス分散板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第12図は本発明のそれぞれ異なる実施例を示す
ものであり、第1図はガス分散板の部分拡大縦断面図
(一部正面図)、第2図は第1図のII〜II線矢視平面図
(一部断面図)、第3図はガス分散板の部分拡大縦断面
図、第4図は吸込管の他の実施例を示す縦断面図、第5
図は第4図のV〜V線矢視断面図、第6図はガス分散板
の部分拡大縦断面図(一部正面図)、第7図は第6図の
VII〜VII線矢視断面図(一部平面図)、第8図はガス分
散板の部分拡大縦断面図、第9図は第8図のIX〜IX線矢
視断面図、第10図は絞り部に吸込管を取り付けた状態を
示す縦断面図、第11図および第12図はそれぞれ異なる他
のガス分散パイプのガス排出部の構造を示す縦断面図、
第13図は従来の流動床装置としての流動床燃焼装置の概
略を示す縦断面図、第14図は第13図のガス分散板の部分
拡大縦断面図である。 1……流動床燃焼装置、2……空気室、3……一次流動
燃焼室、4……二次流動燃焼室、5、6……ガス分散
板、7……流動媒体、8……一次燃焼流動床、10……二
次燃焼流動床、16……仕切板、17……水冷管、20……ガ
ス分散パイプ、21、35……ガス分散キャップ、22……絞
り部、23、27、28……流動媒体の吸込管、23a、27a、28
a、32……流動媒体の吸込口、29……導入管、30……漏
斗、24……固定静置部、25……流動部、26……運転中止
時静置部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流動室内を横断して取り付けられ、上部に
    ガス分散キャップを取り付けたガス分散パイプを多数有
    し、この各々のガス分散パイプからガスを噴出させて流
    動媒体を流動化させる流動床装置のガス分散板への付着
    物の付着防止方法であって、前記ガス分散板のガス分散
    パイプの内部にガス分散パイプ内を通過するガスにより
    流動媒体の一部を吸い込ませてガスとともにガス分散パ
    イプ内を上方へ通過させてガス分散パイプ上部から排出
    させることにより、ガス分散パイプ内およびガス分散キ
    ャップへの付着物の付着を防止するようにしたことを特
    徴とする流動床装置のガス分散板への付着物の付着防止
    方法。
  2. 【請求項2】流動室内を横断して取り付けられ、上部に
    ガス分散キャップを取り付けたガス分散パイプを多数有
    し、この各々のガス分散パイプからガスを噴出させて流
    動媒体を流動化させる流動床装置のガス分散板への付着
    物の付着防止方法であって、前記ガス分散板のガス分散
    パイプの内部にガスの高速域を形成し、この高速域また
    はこの付近からガス分散パイプ内に流動媒体の一部を吸
    い込ませ、ガスとともにガス分散パイプ内を上方へ通過
    させてガス分散パイプ上部から排出させることにより、
    ガス分散パイプ内およびガス分散キャップへの付着物の
    付着を防止するようにしたことを特徴とする流動床装置
    のガス分散板への付着物の付着防止方法。
  3. 【請求項3】流動室内を横断して取り付けられ、上部に
    ガス分散キャップを取り付けたガス分散パイプを多数有
    し、この各々のガス分散パイプからガスを噴出させて流
    動媒体を流動化させる流動床装置のガス分散板におい
    て、前記ガス分散パイプに流動媒体の吸込口を流動床装
    置の内部に存在する流動媒体と連通させて形成したこと
    を特徴とする流動床装置のガス分散板。
  4. 【請求項4】流動室内を横断して取り付けられ、上部に
    ガス分散キャップを取り付けたガス分散パイプを多数有
    し、この各々のガス分散パイプからガスを噴出させて流
    動媒体を流動化させる流動床装置のガス分散板におい
    て、前記ガス分散パイプの内部にガス分散パイプの内径
    よりも小径の通路を形成した絞り部を設け、さらに、こ
    の絞り部にまたは絞り部付近のガス分散パイプに開口す
    る流動媒体の吸込口を流動床装置の内部に存在する流動
    媒体と連通させて設けたことを特徴とする流動床装置の
    ガス分散板。
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