JP3542280B2 - 流動床式焼却炉 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ごみや産業廃棄物などを焼却する流動床式焼却炉に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃焼室およびフリーボード空間を形成する炉本体の床面上に流動媒体が載置され、床面側から噴出される分散空気により流動媒体が流動されて流動層が形成される従来の流動床式焼却炉は、本発明者等が特開平9−292113号公報に焼却物の緩慢燃焼を行え、流動層を効果的に昇温できる構造を提案した。
【0003】
この流動床式焼却炉は、燃焼室の幅方向に中央部流動層と左右の側部流動層とに3つに区画し、分散空気供給手段により噴出される分散空気により、流動媒体を投入口側の中央部流動層→灰排出口側の中央部流動層→灰排出口側の側部流動層→投入口側の側部流動層→投入口側の中央部流動層の順に循環させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成において、炉内燃焼室の温度調整は、流動媒体を流動化させる流動化空気の供給量を調整することにより行っており、温度上昇が顕著な場合には、流動層内に冷却水を噴射することにより温度を下げていた。このため、熱回収するボイラの熱回収量が低下するという問題があった。
【0005】
これを解決するために、流動層内に熱回収用の水管を配置して層内温度を制御することが考えられるが、流動層内には不燃異物も流動しており、この不燃異物が水管に引っかかると、層材の流動性を阻害して燃焼が不安定になるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決して、熱回収効率を低下させることなく、燃焼室の温度を制御できる流動床式焼却炉を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、燃焼室およびフリーボード空間が形成された炉本体の床面上に流動媒体が載置され、床面側から噴出される分散空気により流動媒体が流動されて流動層が形成される流動床式焼却炉において、低い流動速度で焼却物を緩慢燃焼させて乾燥およびガス化を行う乾燥・熱分解ベッドと、比較的速い流動速度で完全燃焼を行う燃焼ベッドと、この燃焼ベッドとの間で循環される流動媒体から熱回収する熱回収配管を有する熱回収ベッドとを具備し、前記燃焼ベッドと熱回収ベッドとの間に配置されて上部に層材流入部が形成されるとともに、下部に層材排出部が形成された隔壁と、前記熱回収ベッドへの流動媒体の循環量を制御する層材循環調整手段と、前記層材流入部に、幅方向に一定間隔ごとに配置されて不燃物の流入を防止する水管支柱を有するスクリーン部材とを設け、熱回収配管を、隔壁から熱回収ベッドに突出するように配設し、前記熱回収配管と水管支柱とを接続して前記隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とを一体に構成するとともに、これらを炉本体に着脱自在としたものである。
【0008】
上記構成によれば、燃焼室の温度が上昇した時には、熱回収ベッドへの流動媒体の循環量が増大するように層材循環調整手段を調整し、これにより層材の潜熱を奪って燃焼室の温度を下げることができ、緩慢燃焼に悪影響を与えることがなく、熱回収効率を低下させることもない。またスクリーン部材により流動媒体に同伴された不燃異物が熱回収ベッドに流入するのを防止することができ、熱回収配管に引っかかって流動媒体の流れを阻害することもない。
また、熱回収配管をスクリーン部材の水管支柱に接続することにより、スクリーン部材の焼損を未然に防止できるとともに、熱回収することができる。また隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とが一体構成されているので、メンテナンスや部品交換時に一括して炉本体内から離脱、装着することができ、作業を容易化することができる。
【0009】
また請求項2記載の発明は、上記構成において、スクリーン部材を、水管支柱と、これら水管支柱に上下方向に一定間隔ごとに取付けられた水平方向のガイド板からなる格子スクリーンにより構成したものである。
上記構成によれば、格子スクリーンにより、熱回収配管に引っかかって障害を起こしやすい空缶などの軽不燃異物の侵入を確実に防止することができる。
【0010】
さらに請求項3記載の発明は、層材循環調整手段の一部を、スクリーン部材に配設されて熱回収ベッド側から燃焼ベッド側に空気を噴射し層材の流入を減少させる流入抑制空気ノズルにより構成したものである。
上記構成によれば、スクリーン部材の層材流入部に、流入を減少させる空気を噴射できるので、流動媒体の流入制御をより効果的に行うことができる。
【0011】
さらにまた請求項4記載の発明は、燃焼室およびフリーボード空間が形成された炉本体の床面上に流動媒体が載置され、床面側から噴出される分散空気により流動媒体が流動されて流動層が形成される流動床式焼却炉において、低い流動速度で焼却物を緩慢燃焼させて乾燥およびガス化を行う乾燥・熱分解ベッドと比較的速い流動速度で完全燃焼を行う燃焼ベッドと、この燃焼ベッドとの間で循環される流動媒体から熱回収する熱回収配管を有する熱回収ベッドとを具備し、前記燃焼ベッドと熱回収ベッドとの間に配置されて上部に層材流入部が形成されるとともに、下部に層材排出部が形成された隔壁と、前記熱回収ベッドへの流動媒体の循環量を制御する層材循環調整手段と、前記層材流入部に配置されて不燃物の流入を防止するスクリーン部材とを設け、前記層材循環調整手段の一部を、スクリーン部材に配設されて熱回収ベッド側から燃焼ベッド側に空気を噴射し層材の流入を減少させる流入抑制空気ノズルにより構成したものである。
【0012】
上記構成によれば、燃焼室の温度が上昇した時には、熱回収ベッドへの流動媒体の循環量が増大するように層材循環調整手段を調整し、これにより層材の潜熱を奪って燃焼室の温度を下げることができ、緩慢燃焼に悪影響を与えることがなく、熱回収効率を低下させることもない。またスクリーン部材により流動媒体に同伴された不燃異物が熱回収ベッドに流入するのを防止することができ、熱回収配管に引っかかって流動媒体の流れを阻害することもない。
またスクリーン部材の層材流入部に、流入を減少させる空気を噴射できるので、流動媒体の流入制御をより効果的に行うことができる。
【0013】
また請求項5記載の発明によれば、熱回収配管をスクリーン部材の水管支柱に接続することにより、スクリーン部材の焼損を未然に防止できるとともに、熱回収することができる。また隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とが一体構成されているので、メンテナンスや部品交換時に一括して炉本体内から離脱、装着することができ、作業を容易化することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係る流動床式焼却炉の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0015】
この流動床式焼却炉は、図1,図2に示すように、炉本体1は燃焼室2とその上方に連続するフリーボード空間3とが形成されており、前壁1aに焼却物であるごみを投入するごみ投入口4が形成されるとともに、下部に灰排出口5が形成されている。また流動媒体である珪砂(以下砂という)からなる層材Sを保持する燃焼室2の炉底部は、投入口4側で低い流動速度により低混合低温となり緩慢燃焼させて乾燥および熱分解ガス化を図る熱分解ベッドAを形成する傾斜床壁6と、灰排出口5の上方で比較的速い流動速度でごみを完全燃焼させる燃焼ベッドBを形成する燃焼床部7と、投入口4の反対側で層材Sから熱回収して燃焼室2の温度調整する熱回収ベッドCを形成する熱回収床部8とで構成されている。
【0016】
前記傾斜床壁6には、流動化空気を噴出させる前後方向の複数の低速分散管6aが燃焼ベッドB側が下方となるように傾斜して互いに平行に配置されるとともに、その下部に低速分散管6aに分散用空気を供給する乾燥熱分解部風箱6bが設けられている。また主燃焼床部7に、流動化空気を噴出させる幅方向の複数の高速分散管7aが互いに平行に配置されるとともに、その下部に灰排出シュート9を介して灰排出口5が設けられている。この灰排出口5には、砂と焼却灰と不燃物とを排出する層材排出装置であるスクリューフィーダ10aが配設されており、スクリューフィーダ10aにより配設された排出物が、分級装置10bにより砂と焼却灰、不燃物とに分離され、分離された砂が循環ライン10cを介して燃焼室2に戻され循環される。
【0017】
熱回収ベッドCと燃焼ベッドBとの間には、隔壁11が配設されており、この隔壁11の上端部は、流動する層材Sの上面近傍になるように設定され、その上方の空間部が層材流入部12に形成されるとともに、スクリーン部材である格子スクリーン21が配置されている。また隔壁11の下部に、層材排出部である層材排出口13が全長にわたって貫通形成されている。熱回収床部8には、燃焼ベッドB側下方に傾斜して底壁上に配設され層材Sを保持する複数の流動用分散管14が互いに平行に配置され、熱回収部風箱16から流動用分散管14に分散用空気が供給されている。
【0018】
前記隔壁11は、図3に示すように、上端部が熱回収ベッドC側ほど低い流入傾斜面11aに形成され、また下端部が燃焼ベッドB側ほど上位となる排出ガイド面11bに形成され、燃焼ベッドBと熱回収ベッドCとの間で層材Sがスムーズに循環できるように構成されている。また隔壁11の下部には、伝熱媒体である水または蒸気を送る熱回収流入ヘッダー18が幅方向に沿って内設され、熱回収流入ヘッダー18から熱回収ベッドCの流動層内に延びる複数の熱回収配管15が設けられている。
【0019】
前記格子スクリーン21は、図3〜図6に示すように、隔壁11の上端部と後壁1bの垂れ下がり部1cに形成された溝部1dとの間に垂設されており、幅方向に一定間隔ごとに垂設された水管支柱22と、これら水管支柱22に缶などの軽不燃異物の通過を阻止可能な上下間隔L=30〜100mmごとに取付けられたガイド板23とで格子状に形成されている。このガイド板23は、水管支柱22の前面にブラケット24を介して熱回収ベッドC側が下位に傾斜するように取り付けられて、燃焼ベッドBから流入してくる層材Sを熱回収ベッドC内に案内するように構成されている。また水管支柱22は下端部が熱回収配管15に接続され、上端部は溝部1dに着脱可能に配置された熱回収排出ヘッダー19にそれぞれ接続されている。これにより、熱回収ベッドCの流動層内で熱回収配管15により熱回収された蒸気が流送され、格子スクリーン21を冷却して焼損を防止するとともに、さらに熱回収して蒸気を過熱することができる。
【0020】
この焼却炉には、熱回収ベッドCと燃焼ベッドBとの間で層材Sの循環量を調整する層材循環調整手段が設けられており、この層材循環調整手段は、隔壁11の上部に配設された循環阻害空気ノズル31と、層材排出口13の底部に配設された循環用空気ノズル32と、格子スクリーン21の下部に幅方向に沿って配設された流入抑制ノズル33と、各ノズル31〜33から噴射する空気量を制御する制御機構(図示せず)で構成されている。
【0021】
すなわち、循環阻害空気ノズル31は、阻害用空気管31aが隔壁11の上部に上下2段に幅方向に内設され、循環阻害空気供給管31aの下部に形成された複数のノズル口が、燃焼ベッドB側に幅方向に沿って開口された噴射溝31bに連通して開口されている。また流入抑制ノズル33は格子スクリーン21の背面に所定間隔をあけて上下2段に抑制用空気管33aが取付けられ、流入抑制空気管33aに一定間隔ごとに多数のノズル口33bが燃焼ベッドB側下方に向けて噴射するように形成されている。
【0022】
したがって、噴射溝31bから燃焼ベッドBの層材S中に吹込まれた循環阻害空気流Nが、燃焼ベッドBの層材Sが内部から隔壁11の層材流入部12に向かう循環流Mを遮って上方に吹き上げさせ迂回させる。また、流入抑制ノズル33から噴射された空気流Kが格子スクリーン21を介して噴射されて熱回収ベッドCに流入しようとする層材Sを押し戻す。これにより、燃焼ベッドBから熱回収ベッドCに流入する層材を抑制することができる。
【0023】
また循環用空気ノズル32は、図7(a),(b)に示すように、層材排出口13の底壁13aに、層材排出方向に沿う複数の分散空気管32aが接続され、これら分散空気管32aの側面にそれぞれ燃焼ベッドB側に向って斜め前方に循環用空気を噴射する多数の分散空気口32bが穿設されている。そして、底壁13aの下部に取付けられた循環用風箱34が空気送入孔35を介して分散空気管32aに連通され、循環用空気により、熱回収ベッドCから燃焼ベッドBに移動する層材Sの循環を促進させることができる。
【0024】
さらに図4に示すように、これら隔壁11と熱回収配管15と格子スクリーン21とが互いに一体に構成されており、メンテナンス時や部品交換時に、炉本体1の側壁に設けた点検口(図示せず)を開けて一体に取り外すことができるように構成されている。したがって、メンテナンス作業や修理などの作業性が大幅に向上される。
【0025】
上記構成において、ごみが投入口4から燃焼室2内に投入されると、熱分解ベッドAでは、ごみに層材Sが被せられて低速で混合、加熱され、乾燥されるとともに熱分解される。この熱分解ガスは上方のフリーボード空間3で燃焼され、この時の輻射熱が乾燥熱分解ゾーンAの層材Sとごみを加熱する。
【0026】
そしてごみは層材Sと共に燃焼ゾーンBに送られて比較的高速で混合攪拌されて完全燃焼される。この時に生じる焼却灰は燃焼床部7の高速分散管7aの間を通過して下降され、灰排出口5からスクリュフィーダ10aにより排出される。そして分級装置10bにより砂と焼却灰、不燃物とに分離され、砂は砂循環ライン10cを介して燃焼室2に投入されて再使用される。また燃焼ガスはフリーボード空間3において二次空気ノズルから吹き込まれた二次燃焼用空気により燃焼され、さらに三次空気ノズルから吹き込まれた三次燃焼用空気により完全燃焼される。この二段燃焼により、排ガス中のCOやNOX が低減される。
【0027】
燃焼室2の燃焼温度が高くなると、循環阻害ノズル31および循環抑制ノズル33から吹き出される空気量を絞って多くの層材Sを燃焼ベッドBから熱回収ベッドCに流入させ、さらに循環用空気ノズル32からの空気量を増大して層材Sの排出量を増加させて層材Sの循環量を増大させる。この時、層材Sに空缶などの軽不燃異物が混入されていても、格子スクリーン21により熱回収ベッドCへの流入が防止されるため、このような不燃異物が熱回収配管15に引っ掛かって層材Sの流れを阻害することがなく、安定した燃焼および熱回収ができる。したがって、これにより層材Sと熱回収配管15との接触量を増大させて熱回収量を増加させ、層材Sの潜熱を奪うことで層材Sの温度を下げ、熱回収効率(ボイラ効率)を下げることなく、また熱分解ベッドAにおける緩慢燃焼に影響をあたえることなく、燃焼室2の層材Sや排ガスの温度を抑制することができる。
【0028】
また燃焼室2の温度が低い場合には、先の操作と逆に、循環阻害ノズル31および循環抑制ノズル33からの空気量を増大させることにより熱回収ベッドCへの層材Sの流入量を抑制し、さらに循環用空気ノズル32からの空気量を減少させて層材Sの循環量を減少させることにより、燃焼室2の温度低下を防止することができる。
【0029】
上記実施の形態によれば、緩慢な速度で安定した燃焼により、一酸化炭素やダイオキシンの抑制が可能な流動床式焼却炉に、熱回収ベッドCを設けることにより、層材Sから熱回収することで、二次空気による冷却や冷却水による冷却を実施しなくても、流動層や排ガスの温度を十分に制御することができ、二次空気や冷却水による制御に比較してボイラ効率を低下させることもない。
【0030】
また循環阻害ノズル31および循環用空気ノズル32ならびに循環抑制ノズル33により、熱回収ベッドCに循環移動する層材Sの量を容易かつ効果的に制御することができて、流動層や排ガスの温度制御を容易に行うことができる。また循環抑制ノズル33は格子スクリーン21の下部で層材流入部12の中央部に配置することができ、より効果的に層材Sの流入を低減することができる。
【0031】
さらに層材流入部12に格子スクリーンを配置したので、熱回収配管15に引っ掛かりやすい空缶などの軽不燃異物が熱回収ベッドCに流入するのを確実に防止することができる。またこの格子スクリーン21の水管支柱22を熱回収配管に接続して、熱回収配管15で加熱された水蒸気を流送するので、格子スクリーン21を冷却して溶損を防止できるとともに、蒸気を過熱することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載の発明によれば、燃焼室の温度が上昇した時には、熱回収ベッドへの流動媒体の循環量が増大するように層材循環調整手段を調整し、これにより層材の潜熱を奪って燃焼室の温度を下げることができ、緩慢燃焼に悪影響を与えることがなく、熱回収効率を低下させることもない。またスクリーン部材により流動媒体に同伴された不燃異物が熱回収ベッドに流入するのを防止することができ、熱回収配管に引っかかって流動媒体の流れを阻害することもない。
また、熱回収配管をスクリーン部材の水管支柱に接続することにより、スクリーン部材の焼損を未然に防止できるとともに、熱回収することができる。また隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とが一体構成されているので、メンテナンスや部品交換時に一括して炉本体内から離脱、装着することができ、作業を容易化することができる。
【0033】
請求項2記載の発明によれば、格子スクリーンにより、熱回収配管に引っかかって障害を起こしやすい空缶などの軽不燃異物の侵入を確実に防止することができる。
請求項3記載の発明によれば、スクリーン部材の層材流入部に、流入を減少させる空気を噴射できるので、流動媒体の流入制御をより効果的に行うことができる。
【0034】
請求項4記載の発明によれば、燃焼室の温度が上昇した時には、熱回収ベッドへの流動媒体の循環量が増大するように層材循環調整手段を調整し、これにより層材の潜熱を奪って燃焼室の温度を下げることができ、緩慢燃焼に悪影響を与えることがなく、熱回収効率を低下させることもない。またスクリーン部材により流動媒体に同伴された不燃異物が熱回収ベッドに流入するのを防止することができ、熱回収配管に引っかかって流動媒体の流れを阻害することもない。
またスクリーン部材の層材流入部に、流入を減少させる空気を噴射できるので、流動媒体の流入制御をより効果的に行うことができる。
請求項5記載の発明によれば、熱回収配管をスクリーン部材の水管支柱に接続することにより、スクリーン部材の焼損を未然に防止できるとともに、熱回収することができる。また隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とが一体構成されているので、メンテナンスや部品交換時に一括して炉本体内から離脱、装着することができ、作業を容易化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る流動床式焼却炉の実施の形態を示す全体縦断面図である。
【図2】同流動床式焼却炉の平面断面図である。
【図3】同流動床式焼却炉の隔壁部分を示す拡大側面断面図である。
【図4】同流動床式焼却炉の熱回収ベッドを示す側面断面図である。
【図5】同流動床式焼却炉の格子スクリーンを示す平面部分断面図である。
【図6】同流動床式焼却炉の格子スクリーンを示す部分正面図である。
【図7】(a),(b)は同流動床式焼却炉の循環用空気ノズルを示し、(a)は部分平面図、(b)は横断面図である。
【符号の説明】
A 熱分解ベッド
B 燃焼ベッド
C 熱回収ベッド
1 炉本体
2 燃焼室
3 フリーボード空間
4 ごみ投入口
5 灰排出口
6 傾斜底壁
7 燃焼床部
8 熱回収床部
11 隔壁
12 層材流入部
13 層材排出口
15 熱回収配管
21 格子スクリーン
22 水管支柱
23 ガイド板
31 循環阻害ノズル
32 循環用空気ノズル
33 循環抑制ノズル

Claims (5)

  1. 燃焼室およびフリーボード空間が形成された炉本体の床面上に流動媒体が載置され、床面側から噴出される分散空気により流動媒体が流動されて流動層が形成される流動床式焼却炉において、
    低い流動速度で焼却物を緩慢燃焼させて乾燥およびガス化を行う乾燥・熱分解ベッドと、
    比較的速い流動速度で完全燃焼を行う燃焼ベッドと、
    この燃焼ベッドとの間で循環される流動媒体から熱回収する熱回収配管を有する熱回収ベッドとを具備し、
    前記燃焼ベッドと熱回収ベッドとの間に配置されて上部に層材流入部が形成されるとともに、下部に層材排出部が形成された隔壁と、
    前記熱回収ベッドへの流動媒体の循環量を制御する層材循環調整手段と、
    前記層材流入部に、幅方向に一定間隔ごとに配置されて不燃物の流入を防止する水管支柱を有するスクリーン部材とを設け、
    熱回収配管を、隔壁から熱回収ベッドに突出するように配設し、
    前記熱回収配管と水管支柱とを接続して前記隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とを一体に構成するとともに、これらを炉本体に着脱自在にとした
    ことを特徴とする流動床式焼却炉。
  2. スクリーン部材を、水管支柱と、これら水管支柱に上下方向に一定間隔ごとに取付けられた水平方向のガイド板からなる格子スクリーンにより構成した
    ことを特徴とする請求項1記載の流動床式焼却炉。
  3. 層材循環調整手段の一部を、スクリーン部材に配設されて熱回収ベッド側から燃焼ベッド側に空気を噴射し層材の流入を減少させる流入抑制空気ノズルにより構成した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の流動床式焼却炉。
  4. 燃焼室およびフリーボード空間が形成された炉本体の床面上に流動媒体が載置され、床面側から噴出される分散空気により流動媒体が流動されて流動層が形成される流動床式焼却炉において、
    低い流動速度で焼却物を緩慢燃焼させて乾燥およびガス化を行う乾燥・熱分解ベッドと
    比較的速い流動速度で完全燃焼を行う燃焼ベッドと、
    この燃焼ベッドとの間で循環される流動媒体から熱回収する熱回収配管を有する熱回収ベッドとを具備し、
    前記燃焼ベッドと熱回収ベッドとの間に配置されて上部に層材流入部が形成されるとともに、下部に層材排出部が形成された隔壁と、
    前記熱回収ベッドへの流動媒体の循環量を制御する層材循環調整手段と、
    前記層材流入部に配置されて不燃物の流入を防止するスクリーン部材とを設け、
    前記層材循環調整手段の一部を、スクリーン部材に配設されて熱回収ベッド側から燃焼ベッド側に空気を噴射し層材の流入を減少させる流入抑制空気ノズルにより構成した
    ことを特徴とする流動床式焼却炉。
  5. 熱回収配管を、隔壁から熱回収ベッドに突出するように配設し、
    前記熱回収配管と水管支柱とを接続して前記隔壁と熱回収配管とスクリーン部材とを一体に構成するとともに、これらを炉本体に着脱自在とした
    ことを特徴とする請求項4記載の流動床式焼却炉。
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