JPH07108986B2 - 炭素質微粉体の水スラリ−用添加剤 - Google Patents
炭素質微粉体の水スラリ−用添加剤Info
- Publication number
- JPH07108986B2 JPH07108986B2 JP62095068A JP9506887A JPH07108986B2 JP H07108986 B2 JPH07108986 B2 JP H07108986B2 JP 62095068 A JP62095068 A JP 62095068A JP 9506887 A JP9506887 A JP 9506887A JP H07108986 B2 JPH07108986 B2 JP H07108986B2
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- Japan
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- polymer
- group
- fine powder
- additive
- sulfonic acid
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- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、石炭や石油コークスに代表されるような炭素
質微粉体の水スラリーに用いられる添加剤に関する。
質微粉体の水スラリーに用いられる添加剤に関する。
従来技術 石油価格の高騰やエネルギー資源の多様化の観点から、
近年、石炭の利用が注目されている。石炭は固体燃料で
ありハンドリングの点で難点があるので、これを微粉砕
して水スラリーとすることが提案されてきた。石炭や石
油コークスのような固体燃料を水スラリーとすることに
より、パイプ輸送が可能となり液体燃料と同様に取り扱
うことができるが、輸送効率を向上するために、高濃度
化することが必要となる。しかし、石炭や石油コークス
などの炭素質微粉体をそのまま水中に分散しただけでは
50%以上の高濃度スラリーを得ることが困難であり、ま
た、静置しておくと炭素質微粉体が沈降して不均一にな
り貯蔵安定性の点でも問題がある。
近年、石炭の利用が注目されている。石炭は固体燃料で
ありハンドリングの点で難点があるので、これを微粉砕
して水スラリーとすることが提案されてきた。石炭や石
油コークスのような固体燃料を水スラリーとすることに
より、パイプ輸送が可能となり液体燃料と同様に取り扱
うことができるが、輸送効率を向上するために、高濃度
化することが必要となる。しかし、石炭や石油コークス
などの炭素質微粉体をそのまま水中に分散しただけでは
50%以上の高濃度スラリーを得ることが困難であり、ま
た、静置しておくと炭素質微粉体が沈降して不均一にな
り貯蔵安定性の点でも問題がある。
そこで、スラリー中に分散安定剤を添加して高濃度化お
よび分散安定性を改善することが提案されてきている。
このような添加剤としては、たとえば、ナフタレンスル
ホン塩ホルマリン縮合物(特開昭56−21636号公報)、
エチレンオキシドを付加したポリエーテルとスチレンス
ルホン酸/スチレン共重合体塩との2成分系(特開昭60
−250096号公報)、エチレンオキシドを付加したポリエ
ーテルとポリスチレンスルホン酸塩との2成分系(特開
昭60−250097号公報)などが報告されているが、スラリ
ーの高濃度化および静置安定性が不十分であった。
よび分散安定性を改善することが提案されてきている。
このような添加剤としては、たとえば、ナフタレンスル
ホン塩ホルマリン縮合物(特開昭56−21636号公報)、
エチレンオキシドを付加したポリエーテルとスチレンス
ルホン酸/スチレン共重合体塩との2成分系(特開昭60
−250096号公報)、エチレンオキシドを付加したポリエ
ーテルとポリスチレンスルホン酸塩との2成分系(特開
昭60−250097号公報)などが報告されているが、スラリ
ーの高濃度化および静置安定性が不十分であった。
静置安定性の改良のために粘土鉱物等のコロイド粒子を
添加する方法(特開昭59−53597号公報、特開昭61−607
88号公報)が知られているが、使用量が10〜20重量%と
多く、その効果が不十分であった。また、ナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩等と
粘土とを併用して安定性を改良する方法(特開昭58−23
890号公報)が報告されているが、スラリーの高濃度化
および静置安定性が不十分であった。
添加する方法(特開昭59−53597号公報、特開昭61−607
88号公報)が知られているが、使用量が10〜20重量%と
多く、その効果が不十分であった。また、ナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物、リグニンスルホン酸塩等と
粘土とを併用して安定性を改良する方法(特開昭58−23
890号公報)が報告されているが、スラリーの高濃度化
および静置安定性が不十分であった。
発明の目的 本発明は、炭素質微粉体の水スラリーに添加したとき、
少量の添加でも高濃度かつ静置安定性に優れたスラリー
が得られる添加剤を提供するものである。
少量の添加でも高濃度かつ静置安定性に優れたスラリー
が得られる添加剤を提供するものである。
発明の構成 本発明の炭素質微粉体の水スラリー用添加剤は、以下の
(A)成分および(B)を含有することを特徴とする。
(A)成分および(B)を含有することを特徴とする。
(A):次の(A1)および(A2)の重合体の中から選ば
れる1種または2種以上のスルホン酸基含有芳香族炭化
水素系重合体あるいはその塩。
れる1種または2種以上のスルホン酸基含有芳香族炭化
水素系重合体あるいはその塩。
(A1)(a)重合性芳香族スルホン酸系モノマー群およ
び(b)重合性炭化水素系モノマー群の中から選ばれた
1種または2種以上のモノマーを重合して得られる重合
体であって、前記(a)群モノマーを必須成分として含
む重合体。
び(b)重合性炭化水素系モノマー群の中から選ばれた
1種または2種以上のモノマーを重合して得られる重合
体であって、前記(a)群モノマーを必須成分として含
む重合体。
(A2)重合性炭化水素系モノマー群の中から選ばれた1
種または2種以上のモノマーを重合して得られるポリマ
ーであって、重合性芳香族系モノマーを少なくとも1種
必須成分として含むポリマーをスルホン化して得られる
重合体。
種または2種以上のモノマーを重合して得られるポリマ
ーであって、重合性芳香族系モノマーを少なくとも1種
必須成分として含むポリマーをスルホン化して得られる
重合体。
(B):スメクタイトまたは複鎖構造型粘土鉱物あるい
はその両方を主要構成成分とする粘土。
はその両方を主要構成成分とする粘土。
本発明の(A)成分の重合体は、分子内にスルホン酸基
を含む芳香族炭化水素を構成単位として含むものであ
る。そして、このスルホン酸基がモノマーに由来するも
の、即ち、スルホン酸基を含む芳香族炭化水素モノマー
を単独であるいは他のモノマーとともに重合せしめたも
のが、(A1)の重合体である。一方、モノマーを重合し
て重合体を得たのちに、重合体中の芳香族基にスルホン
酸基を導入したものが、(A2)の重合体である。
を含む芳香族炭化水素を構成単位として含むものであ
る。そして、このスルホン酸基がモノマーに由来するも
の、即ち、スルホン酸基を含む芳香族炭化水素モノマー
を単独であるいは他のモノマーとともに重合せしめたも
のが、(A1)の重合体である。一方、モノマーを重合し
て重合体を得たのちに、重合体中の芳香族基にスルホン
酸基を導入したものが、(A2)の重合体である。
(A1)の重合体は、以下の(a)群および(b)群の中
から選ばれた1種以上のモノマーからなる重合体であっ
て、少なくとも(a)群モノマーに由来する構成単位を
含むものである。
から選ばれた1種以上のモノマーからなる重合体であっ
て、少なくとも(a)群モノマーに由来する構成単位を
含むものである。
(a)重合性芳香族スルホン酸系モノマー (b)重合性炭化水素系モノマー (A1)の重合体中における(a)群の芳香族スルホン酸
系モノマーの占める割合は、40〜100モル%が好まし
く、より好ましくは50〜100モル%である。このように
(b)群のモノマーを用いることなく、(a)群の芳香
族スルホン酸系モノマーだけで、(A1)の重合体を構成
することもできる。
系モノマーの占める割合は、40〜100モル%が好まし
く、より好ましくは50〜100モル%である。このように
(b)群のモノマーを用いることなく、(a)群の芳香
族スルホン酸系モノマーだけで、(A1)の重合体を構成
することもできる。
(a)群モノマーの具体例としてはスチレンスルホン
酸、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンス
ルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸が挙げられる。
酸、α−メチルスチレンスルホン酸、ビニルトルエンス
ルホン酸、ビニルナフタレンスルホン酸が挙げられる。
(b)群モノマーの具体例としては、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、ブテン、ブ
タジエン、ジイソブチレン、シクロペンタジエン、ジシ
クロペンタジエンが挙げられる。
チルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、ブテン、ブ
タジエン、ジイソブチレン、シクロペンタジエン、ジシ
クロペンタジエンが挙げられる。
(a)群モノマーと(b)群モノマーとの共重合体とし
ては、スチレンスルホン酸・スチレン共重合体、スチレ
ンスルホン酸・ブタジエン共重合体、スチレンスルホン
酸・ブテン共重合体、α−メチルスチレンスルホン酸・
エチレン共重合体、α−メチルスチレンスルホン酸・ジ
イソブチレン共重合体が例示される。
ては、スチレンスルホン酸・スチレン共重合体、スチレ
ンスルホン酸・ブタジエン共重合体、スチレンスルホン
酸・ブテン共重合体、α−メチルスチレンスルホン酸・
エチレン共重合体、α−メチルスチレンスルホン酸・ジ
イソブチレン共重合体が例示される。
(A2)の重合体は、炭化水素系モノマーの少なくとも1
種のポリマーであって、芳香族系モノマーを少なくとも
1種を必須成分として含むポリマーのスルホン化物、ま
たはその塩である。この芳香族系モノマーとしては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニル
ナフタレン、インデンなどが挙げられ、また、芳香族系
以外の炭化水素系モノマーとしては、エチレン、ブテ
ン、ブタジエン、ジイソブチレン、シクロペンタジエ
ン、ジシクロペンタジエンが挙げられる。これらモノマ
ーの重合体中に占める芳香族系モノマーの割合は30〜10
0モル%が適当であり、好ましくは50〜100モル%であ
る。この重合体の具体例としては、ポリスチレン、スチ
レン・エチレン共重合体、スチレン・ジイソブチレン共
重合体、スチレン・ジシクロペンタジエン共重合体、ス
チレン・ビニルトルエン・α−メチルスチレン・インデ
ン共重合体のような石油樹脂が挙げられる。このような
重合体をスルホン化し、またはさらに塩とすることによ
り(A2)の重合体が得られる。スルホン化は、無水硫
酸、クロルスルホン酸、無水硫酸・ルイス塩基錯体など
のスルホン化剤を用い、任意のスルホン化方法を適用す
ることにより行うことができる。
種のポリマーであって、芳香族系モノマーを少なくとも
1種を必須成分として含むポリマーのスルホン化物、ま
たはその塩である。この芳香族系モノマーとしては、ス
チレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニル
ナフタレン、インデンなどが挙げられ、また、芳香族系
以外の炭化水素系モノマーとしては、エチレン、ブテ
ン、ブタジエン、ジイソブチレン、シクロペンタジエ
ン、ジシクロペンタジエンが挙げられる。これらモノマ
ーの重合体中に占める芳香族系モノマーの割合は30〜10
0モル%が適当であり、好ましくは50〜100モル%であ
る。この重合体の具体例としては、ポリスチレン、スチ
レン・エチレン共重合体、スチレン・ジイソブチレン共
重合体、スチレン・ジシクロペンタジエン共重合体、ス
チレン・ビニルトルエン・α−メチルスチレン・インデ
ン共重合体のような石油樹脂が挙げられる。このような
重合体をスルホン化し、またはさらに塩とすることによ
り(A2)の重合体が得られる。スルホン化は、無水硫
酸、クロルスルホン酸、無水硫酸・ルイス塩基錯体など
のスルホン化剤を用い、任意のスルホン化方法を適用す
ることにより行うことができる。
(A)成分のスルホン酸基含有芳香族炭化水素系重合体
の分子量は、重量平均分子量で1000〜20万が好ましい。
の分子量は、重量平均分子量で1000〜20万が好ましい。
本発明の(A1)または(A2)の重合体は、その重合時に
架橋剤を用いることができ、架橋剤としてはジビニルベ
ンゼン、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチルロールプロパンジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、ジアリルフタレー
トなどが例示できる。(A1),(A2)重合体のいずれの
場合でも、架橋剤は0〜5モル%用いるのが適当であ
り、好ましくは0.01〜3モル%である。架橋剤の配合量
が多くなりすぎると水溶性が低下し、好ましくない。
架橋剤を用いることができ、架橋剤としてはジビニルベ
ンゼン、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコ
ールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタク
リレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
トリメチルロールプロパンジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリメタクリレート、ジアリルフタレー
トなどが例示できる。(A1),(A2)重合体のいずれの
場合でも、架橋剤は0〜5モル%用いるのが適当であ
り、好ましくは0.01〜3モル%である。架橋剤の配合量
が多くなりすぎると水溶性が低下し、好ましくない。
本発明の添加剤では、これらのスルホン酸基含有芳香族
炭化水素系重合体が遊離の酸または塩の形で用いられ
る。
炭化水素系重合体が遊離の酸または塩の形で用いられ
る。
(A)成分における塩としては、1価の塩としてリチウ
ム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、エチル
アミン、ブチルアミン、ヤシ油アミン、牛脂アミン等の
有機アミン塩;2価の塩としてカルシウム、マグネシウ
ム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン塩等の有機アミン塩;3価の
塩としてアルムニウム塩、ジエチレントリアミンなどの
有機アミン塩;あるいはポリエチレンイミンなどの多価
有機アミン塩が挙げられる。
ム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、あるいはモノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、エチル
アミン、ブチルアミン、ヤシ油アミン、牛脂アミン等の
有機アミン塩;2価の塩としてカルシウム、マグネシウ
ム、バリウム等のアルカリ土類金属塩、エチレンジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン塩等の有機アミン塩;3価の
塩としてアルムニウム塩、ジエチレントリアミンなどの
有機アミン塩;あるいはポリエチレンイミンなどの多価
有機アミン塩が挙げられる。
(B)成分の粘土鉱物類の具体例としては、例えば、モ
ンモリロナイト、ノントロナイト、ヘクトライト、バー
ミキュライト、アタパルジャイト、セピオライトおよび
これらの混合物などを挙げることができる。
ンモリロナイト、ノントロナイト、ヘクトライト、バー
ミキュライト、アタパルジャイト、セピオライトおよび
これらの混合物などを挙げることができる。
本発明の添加剤においては、上記(A)成分と(B)成
分とを、重量比で95/5〜50/50の範囲で用いることが望
ましく、これにより炭素質微粉体水スラリーの流動性と
静置安定性の双方をより効果的に改善することができ
る。
分とを、重量比で95/5〜50/50の範囲で用いることが望
ましく、これにより炭素質微粉体水スラリーの流動性と
静置安定性の双方をより効果的に改善することができ
る。
本発明の添加剤の(A)成分は、炭素質微粉体の水スラ
リー中に0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%の
範囲で含まれるように添加するのが適当である。
リー中に0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%の
範囲で含まれるように添加するのが適当である。
また、添加剤の(B)成分は、添加量が少ないとスラリ
ーの静置安定性が悪くなり、逆に添加量が多い場合には
スラリーの粘度が上昇する傾向がある。したがって、炭
素質微粉体の水スラリー中に0.01〜2重量%、好ましく
は0.05〜1重量%の範囲で含まれるように添加すること
が適用である。
ーの静置安定性が悪くなり、逆に添加量が多い場合には
スラリーの粘度が上昇する傾向がある。したがって、炭
素質微粉体の水スラリー中に0.01〜2重量%、好ましく
は0.05〜1重量%の範囲で含まれるように添加すること
が適用である。
炭素質微粉体としては、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐
炭などの石炭;石油コークス、化学プラントから副生す
るカーボンブラック、有機物を炭化して得られるカーボ
ンブラック、木炭などエネルギー源として用いられるも
のが使用される。
炭などの石炭;石油コークス、化学プラントから副生す
るカーボンブラック、有機物を炭化して得られるカーボ
ンブラック、木炭などエネルギー源として用いられるも
のが使用される。
また、石炭のように灰分を多く含むものは、浮選法、水
中造粒法(Oil Agglomeration法)などを適用して脱灰
ならびに脱硫処理を施し、クリーン化することが好まし
い。これらの炭素質は、実質上1mm以上のものが含まれ
ないように微粉化されるが、燃料としての燃焼性を考慮
して74μm以下の含有量が50重量%以上とすることが好
ましく、さらに好ましくは60〜100重量%である。
中造粒法(Oil Agglomeration法)などを適用して脱灰
ならびに脱硫処理を施し、クリーン化することが好まし
い。これらの炭素質は、実質上1mm以上のものが含まれ
ないように微粉化されるが、燃料としての燃焼性を考慮
して74μm以下の含有量が50重量%以上とすることが好
ましく、さらに好ましくは60〜100重量%である。
炭素質微粉体の水スラリーは、乾式粉砕法または湿式粉
砕法により炭素質を粉砕して水スラリー化することに得
ることができ、添加剤は最終水スラリーに含まれるよう
に適宜の工程で分散することができる。たとえば、乾式
粉砕法で炭素質微粉体を得た場合は、添加剤を水に溶解
または分散させ、これに微粉体を加えて適当な混合装置
により高濃度水スラリーを調製すればよい。また、湿式
粉砕法を採用する場合は、湿式粉砕に用いる水中に添加
剤を予め分散するようにしてもよいし、湿式粉砕中もし
くは粉砕後に分散するようにしてもよい。
砕法により炭素質を粉砕して水スラリー化することに得
ることができ、添加剤は最終水スラリーに含まれるよう
に適宜の工程で分散することができる。たとえば、乾式
粉砕法で炭素質微粉体を得た場合は、添加剤を水に溶解
または分散させ、これに微粉体を加えて適当な混合装置
により高濃度水スラリーを調製すればよい。また、湿式
粉砕法を採用する場合は、湿式粉砕に用いる水中に添加
剤を予め分散するようにしてもよいし、湿式粉砕中もし
くは粉砕後に分散するようにしてもよい。
発明の効果 本発明の添加剤によれば、スルホン酸基含有芳香族炭化
水素系重合体またはその塩と特定の粘土とを併用するこ
とにより、炭素質微粉体水スラリーの静置安定性および
高濃度化性を著しく改善することができる。よって、従
来よりも高濃度の水スラリーが得られるとともに、長期
に亘って安定に貯蔵することができる。また、本発明の
添加剤は、灰分が少ない(例えば8重量%以下)脱灰炭
に対して特に著しい効果を発揮する。
水素系重合体またはその塩と特定の粘土とを併用するこ
とにより、炭素質微粉体水スラリーの静置安定性および
高濃度化性を著しく改善することができる。よって、従
来よりも高濃度の水スラリーが得られるとともに、長期
に亘って安定に貯蔵することができる。また、本発明の
添加剤は、灰分が少ない(例えば8重量%以下)脱灰炭
に対して特に著しい効果を発揮する。
本発明の添加剤を添加した炭素質微粉体水スラリーは、
電力や一般産業用のボイラー燃料としてのみならず、製
鉄分野における高炉や冶金炉で使用されるコークスの節
減のための助燃剤などとしても有用である。
電力や一般産業用のボイラー燃料としてのみならず、製
鉄分野における高炉や冶金炉で使用されるコークスの節
減のための助燃剤などとしても有用である。
実施例 所定の添加剤を水に溶解し、これに炭素質微粉体を所定
量(乾燥基準)になるように少量づつ加えた。全量加え
終った後、ホモミキサー(特殊機化工業製)にて3,000r
pmで10分間撹拌して高濃度水スラリーを約600g調製し
た。
量(乾燥基準)になるように少量づつ加えた。全量加え
終った後、ホモミキサー(特殊機化工業製)にて3,000r
pmで10分間撹拌して高濃度水スラリーを約600g調製し
た。
次に、このスラリーの流動性および静置安定性を評価し
た。
た。
(1)流動性 ブルックフィールド型粘度計を用い、25℃にて粘度を測
定した(ロータNo.3,60回転、1分間後に測定)。得ら
れた結果から、以下のように流動性を評価した。
定した(ロータNo.3,60回転、1分間後に測定)。得ら
れた結果から、以下のように流動性を評価した。
○:良 好 △:不十分 ×:不 良 (2)静置安定性 上記高濃度水スラリー500gを内径6cmの500mlプラスチッ
ク製シリンダーに入れ、25℃にて30日間静置保存した
後、直径5mm、重量50gのステンレス棒をスラリー中に静
に入れ、その沈降状態を観察し、評価した。
ク製シリンダーに入れ、25℃にて30日間静置保存した
後、直径5mm、重量50gのステンレス棒をスラリー中に静
に入れ、その沈降状態を観察し、評価した。
さらに、このシリンダーを−10℃に冷却してスラリーを
凍結させ、シリンダーの底部から2cmの高さで水平に切
断し、下部(下層)のスラリーの炭素質濃度を測定し、
調製直後の濃度と比較した。得られた結果から静置安定
性を以下のように評価した。
凍結させ、シリンダーの底部から2cmの高さで水平に切
断し、下部(下層)のスラリーの炭素質濃度を測定し、
調製直後の濃度と比較した。得られた結果から静置安定
性を以下のように評価した。
◎:極めて良好(圧密なく、棒が自然落下する) ○:良 好(圧密ないが、棒が自然落下しない) △:不十分(圧密微小) ×:不 良(圧密大) 水スラリーの調製に用いた炭素質微粉体の粒度分布を表
−1に、また、性状分析値を表−2に示した。
−1に、また、性状分析値を表−2に示した。
本発明の添加剤の(A)成分の性状を表−3に、(B)
成分の性状を表−4に示した。
成分の性状を表−4に示した。
(A)および(B)成分を配合した本発明の添加剤を用
いた水スラリーの測定結果を表−5に示した。また、表
−6に比較例として、添加剤無添加のもの、本発明の
(A)または(B)成分を単独で使用したもの、公知の
添加剤の代表例についての測定結果を示した。
いた水スラリーの測定結果を表−5に示した。また、表
−6に比較例として、添加剤無添加のもの、本発明の
(A)または(B)成分を単独で使用したもの、公知の
添加剤の代表例についての測定結果を示した。
Claims (1)
- 【請求項1】(A):次の(A1)および(A2)の重合体
の中から選ばれる1種または2種以上のスルホン酸基含
有芳香族炭化水素系重合体あるいはその塩 (A1):(a)重合性芳香族スルホン酸系モノマー群お
よび(b)重合性炭化水素系モノマー群の中から選ばれ
た1種または2種以上のモノマーを重合して得られる重
合体であって、前記(a)群モノマーを必須成分として
含む重合体 (A2):重合性炭化水素系モノマー群の中から選ばれた
1種または2種以上のモノマーを重合して得られるポリ
マーであって、重合性芳香族系モノマーを少なくとも1
種必須成分として含むポリマーをスルホン化して得られ
る重合体 と、 (B):スメクタイトまたは複鎖構造型粘土鉱物あるい
はその両方を主成分とする粘土。 とを含むことを特徴とする炭素質微粉体の水スラリー用
分散剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62095068A JPH07108986B2 (ja) | 1987-04-20 | 1987-04-20 | 炭素質微粉体の水スラリ−用添加剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62095068A JPH07108986B2 (ja) | 1987-04-20 | 1987-04-20 | 炭素質微粉体の水スラリ−用添加剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63260988A JPS63260988A (ja) | 1988-10-27 |
JPH07108986B2 true JPH07108986B2 (ja) | 1995-11-22 |
Family
ID=14127684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62095068A Expired - Lifetime JPH07108986B2 (ja) | 1987-04-20 | 1987-04-20 | 炭素質微粉体の水スラリ−用添加剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07108986B2 (ja) |
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GB9926560D0 (en) * | 1999-11-09 | 2000-01-12 | Unilever Plc | Improving the crease recovery of fabrics |
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1987
- 1987-04-20 JP JP62095068A patent/JPH07108986B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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