JPH07108939B2 - ポリエーテルポリオールの製造法 - Google Patents

ポリエーテルポリオールの製造法

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JPH07108939B2
JPH07108939B2 JP1280375A JP28037589A JPH07108939B2 JP H07108939 B2 JPH07108939 B2 JP H07108939B2 JP 1280375 A JP1280375 A JP 1280375A JP 28037589 A JP28037589 A JP 28037589A JP H07108939 B2 JPH07108939 B2 JP H07108939B2
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    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はポリエーテルポリオールの製造法に関する。本
発明のポリオールを用いると硬質ポリウレタンフォーム
製造におけるフロン使用量が少なくなる。
従来の技術および課題 硬質ポリウレタンフォームは、良好な断熱材であり、ま
た成形性、加工性にも優れているところから電気冷蔵庫
の断熱をはじめビル、低温倉庫、貯蔵タンク、冷凍船、
配管等の断熱に至るまで広い分野に用いられている。
かかる硬質ポリウレタンフォームを製造するには、ポリ
オール、触媒、整泡剤、発泡剤を主成分とするA成分
と、イソシアネートを主成分とするB成分とを混合反応
させ、発泡プロセスと硬化プロセスとを並行して進行さ
せてフォームを形成するワンショット法が一般に用いら
れる。
このようなポリウレタンフォームの製造に用いられる発
泡剤としては、主としてフロン−11(または、フロン−
12:フロス法)があり、また水はイソシアネートと反応
してCO2を発生するところから化学的発泡剤としてフロ
ン−11と併用されることが多い。
しかしながら、従来発泡剤として用いられているフロン
ガスは化学的に安定であるため成層圏まで拡散し、成層
圏に存在するオゾン層を破壊する。その結果、太陽から
放射された紫外線がオゾン層で吸収されず地表に達し、
皮膚ガンの発生を増大するなどの問題が近年重大な環境
問題として取り上げられるに至っている。このため1989
年以降フロンの使用規制が実施される予定であり、ポリ
ウレタン用のフロン−11も規制を受けることとなる。
そこで、このようなフロンガスに代わる発泡剤について
の検討が種々行われているが、現在フロン−11に代わる
適当な発泡剤は出現していない。例えば、フロン−12
3、141b等がフロン−11の代替品として提案されている
が、未だ工業的生産がなされるに至らず、工業上有効な
フロンの削減方法が得られていない。
本発明者らは、前記の社会的要請に対応すべく、トルエ
ンジアミンにアルキレンオキサイドを付加した種々のポ
リエーテルを用いたウレタンフォームについて鋭意研究
を行なったところ、特定の製法および構造的特徴をそな
えたポリオールを原料として用いることによりポリウレ
タンフォーム製造時のフロン使用量の削減をはかりうる
との知見を得た。
すなわち、ウレタンフォームのセル内のガス組成を検討
したところ、発泡に際して水を用いていない場合であっ
ても炭酸ガスが検出された(硬質フォームは独立気泡で
あり、短時日では外部の空気と置換しないので、セル内
のガス組成は発泡剤組成に等しい)。もっとも発泡原料
に水を積極的に添加しない場合も若干の水(0.1%以
下)が存在することは避けられないが、実際に検出され
たCO2量はそのような水に由来する理論量をはるかに越
えるものである。従って、発泡時に何らかの機構でCO2
を発生する副反応が生じていると推定される。
また、さらに研究を続けた結果、驚くべきことに副生す
るCO2は発泡に際し、発泡剤としての作用(硬化反応と
並行して起こる)があり、しかもこのCO2発生量は、特
定構造のポリオールを使用することにより飛躍的に増大
しうることを見い出した。
なお、トルエンジアミン類にアルキレンオキサイドを付
加して得られるポリエーテル及びそれらの混合物につい
ては、英国特許972772号等により公知である。また、2,
3/3,4−トルエンジアミン(オルソトルエンジアミン;
以下、OTDともいう)を使用するポリオールについては
特公昭48−32597号公報等に開示されている。また、OTD
に特定の比率でエチレンオキサイド(EO)あるいはプロ
ピレンオキサイド(PO)を付加したポリエーテル、又は
これらの混合物については特公昭51−8676号公報、米国
特許4,562,290号、特開昭58−134109号公報等により公
知のものもある。さらにOTD、2,4、2,6−トルエンジア
ミン(以下、TDAという)に関しては、特開昭57−13912
0号、特公昭62−5935号、特公昭56−32327号および特開
昭50−1196号公報等に記載がある。
しかしながら、これらの文献は、一般に粘度の改善、表
面フライアビリティー、断熱性、湿熱劣化等、いわゆる
ポリオールの性質及び得られるフォームの物性改善を中
心に検討がなされているにすぎず、ポリエーテルの製造
にあたって触媒添加時期、添加量を限定し、かつEO、PO
の付加量を本発明に規定する範囲に限定することにより
トルエンジアミンへのEO、PO付加の形態を規制するこ
と、およびかかる製造法により得られたポリオールを用
いることによりフロンの使用量を削減しうることについ
ては何等言及されていない。また、米国特許4,562,290
号には、触媒の添加時期を規定し、かつ触媒量の添加量
(1.0部以上)、EOおよびPOの付加量を限定して得られ
た近接基を有するトルエンジアミンのアルキレンオキサ
イド付加物が開示されているが、フロンの使用量を削減
することについての記載はない。このため、これらの公
知文献に記載の種々の組成のポリオールを用いたウレタ
ンフォーム製造の実施例、比較例においても、本発明の
ような密度低減の効果が顕著に現れているものは全く存
在しない。
したがって、本発明の目的は、ポリエーテルとイソシア
ネートとから発泡剤フロンの使用量の少ない硬質ポリウ
レタンフォームを製造することのできるポリエーテルポ
リオールの製造法を提供することにある。
課題を解決するための手段 すなわち、本発明は2,3−トルエンジアミン、3,4−トル
エンジアミンまたはこれらの混合物1モルに対し、エチ
レンオキサイド3.0〜4.0モルを無触媒で付加し、つぎに
前記トルエンジアミンに対し0.8重量%以下のアルカリ
金属水酸化物の存在下にプロピレンオキサイド2.8〜4.8
モルを付加することを特徴とするポリエーテルポリオー
ルの製造法を提供するものである。
このようにして得られた水酸基価390〜530mgKOH/gのポ
リエーテルポリオール50重量%以上、および2〜8個の
ヒドロキシル基を含むポリオール0〜50%からなる混合
ポリオールと、イソシアネートとを発泡剤、整泡剤およ
び触媒の存在下に反応させることにより硬質ポリウレタ
ンフォーム製造時のフロン使用量を削減することができ
る。
つぎに、本発明について詳細に説明する。
(i)ポリエーテルポリオール 本発明にて用いられるポリエーテルポリオールは、トル
エンジアミンを開始剤とし、これにエチレンオキサイド
を、ついでプロピレンオキサイドを特定量付加する。
本発明にて用いられるトルエンジアミンは、2,3−トル
エンジアミン、3,4−トルエンジアミン、またはこれら
の混合物であってよい。かかるオルソトルエンジアミン
(以下、OTDともいう)に対し、まず無触媒にてエチレ
ンオキサイド(以下、EOともいう)を付加する。かかる
EOの付加反応自体は公知の方法によって行なってよく、
OTD1モルに対し理論量のEOを加えて反応を行なう。
OTDに対するEOの付加量は3.0〜4.0モルである。EOの付
加量が3.0モル未満ではウレタンフォーム形成時の発泡
剤量を充分に削減できず本発明の目的が達せられない。
一方、EOの付加量が4.0モルを越えるとEOの付加量が多
くなりすぎてEO−EOの結合が生じ、付加しうるPO量が少
なくなる。
つぎに、EOを付加したOTDにアルカリ金属水酸化物を触
媒として公知の方法によりプロピレンオキサイド(以
下、POともいう)を付加する。アルカリ金属水酸化物と
しては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどかかる
目的に従来公知の触媒がいずれも用いられてよいが、特
に水酸化カリウムのフレークまたは水溶液を用いるのが
好ましい。該触媒の添加量は、得られるポリオールの水
酸基価、粘度の観点からトルエンジアミンに対し0.8重
量%以下であるのが好ましい。
プロピレンオキサイドの付加量は、得られるポリエーテ
ルポリオールの水酸基価が390〜530mgKOH/gとなるよう
に付加する。プロピレンオキサイドの付加量が多く、す
なわち水酸基価が390mgKOH/g未満となると、ウレタンフ
ォーム製造時の発泡剤の削減効果が少なくなる。一方、
プロピレンオキサイドの付加量が少なく、したがって水
酸基価が530mgKOH/gを越えると、EO由来の末端一級水酸
基が多くなり、イソシアネートとの反応が速くなりすぎ
て反応の制御が困難となり実用に適さない。すなわち、
ウレタンフォームの二次的膨張(膨れ)が増大し、キュ
アー性が低下し、さらに反応が極端に速くなるためスコ
ーチも発生しやすくなる。また、ポリオールの粘度も著
しく高くなり取り扱いが困難となる。
かかる観点から、プロピレンオキサイドの付加量として
は2.8〜4.8モルが採用される。
このように本発明のポリオールの製造法では、触媒の添
加時期、EO、POの付加モル数が限定される。すなわち、
これら付加反応の条件の相異により得られるポリエーテ
ルポリオールの構造が大きく異なるものと考えられる。
このような触媒添加時期と得られるポリオールとの関係
について試験した結果をつぎの試験例に示す。
試験例(触媒添加時期と生成ポリオール) (i)攪拌機、コンデンサー、温度計、アルキレンオキ
サイド導入口を設けた5l四つ口フラスコにOTD1,220g、K
OHフレーク15gを仕込み、エチレンオキサイド920gを反
応させた。次いでプロピレンオキサイド1800gを反応さ
せた。シュウ酸により中和後、濾過、脱水を行いポリオ
ール(CF−1)を得た。OTD1モルに対する付加量は、EO
2.1モル、PO3.1モルであった。
(ii)前記(i)と同じ装置にOTD1220gを仕込み、EO90
0gを反応させた。ついで15gのKOHフレークを投入し、PO
の反応を行った。1850gのPOを反応させた後、前記
(i)と同様に処理しポリオール(CF−2)を得た。
(iii)KOHの添加量を7.5gとした以外は前記(ii)同様
の方法で反応を行いポリオール(CF−3)を得た。
なお、ポリオールCF−1〜3は、OTD/EO/POの比率にお
いてはほとんど同じであるが、その性状は下表のとおり
であり、全く別の構造を有するポリオールと考えられ、
触媒の添加時期、添加量がEO、POの付加形態に大きな影
響を及ぼすことがわかる。
すなわち、OTDは、下式: に示されるようにオルソ位にNH2基が並んでおり、EO、P
Oが付加した場合、第3、第4番目に付加するEO、POは
立体障害を受け付加が非常に困難である。一般に触媒と
して用いられる水酸化カリウム等は、−OH基とアルキレ
ンオキサイドの付加反応を促進するが、−NH2とアルキ
レンオキサイドとの反応には関与しない。従って、EO付
加の当初からKOHを添加すれば、トルエンジアミンに付
加したEOにさらにEOが付加する反応が優先的に進行し、
OTDに対しEO3〜4モルを付加した場合、直接OTDに結合
するEOの数が少なくなる。
一般的には、触媒は反応速度のみを制御し、反応生成物
には影響を与えないものと考えられている。しかしなが
ら、OTDを開始剤とする付加反応によるポリオールの製
造においては、−NH2に対する付加と−OHに対する付加
との競争反応であり、しかも反応点付近の立体障害も大
きため前記試験例に示すごとく触媒の添加時期、触媒量
によって非常に異なるポリオールが得られる。
なお、ポリオールの合成触媒としては、本発明のアルカ
リ金属水酸化物の他に特開昭50−1196号に示されるよう
な塩類、特公昭51−8676号の実施例にあるようなアミン
触媒も提案されている。しかし、アルカリ金属の水酸化
物以外は実用性に乏しく、アルカリ金属の中でも特に水
酸化カリウムが好ましい。すなわち、アミン触媒を使用
する場合は、中和精製工程を含まないため残存POやPOの
異性体等不純物が多く残存し、スコーチやセル荒れの発
生、あるいは独立気泡率が低下するなど、良好な低密度
ポリウレタンフォームを得ることが困難である。
(ii)他のポリオール 前記の本発明方法により得られたポリエーテルポリオー
ルとともに使用される2〜8個のヒドロキシル基を含む
他のポリオールとしては、イソシアネートと反応してポ
リウレタンの製造に用いられる従来公知のポリオールで
あればいかなるものであってもよく、一般に汎用される
庶糖−グリセリンを開始剤にするもの(アクトコールGR
−84、武田薬品工業(株)製)、グリセリンを開始剤と
するもの、エチレンジアミンを開始剤とするもの、その
他の芳香族アミンを用いたポリオール等が用いられる。
また、ポリエステルポリオール(例えばAPP−315、UCC
社製)、あるいはFyrol−6(アクゾ社製)のような含
リンポリオールであってもよい。
また、本発明で用いられる混合ポリオールは、このよう
な2種以上のポリオールのブレンドに限らず、OTDへのE
O、POの付加時にOTDとともに他の開始剤を用い、OTDへ
の付加と同時に他の開始剤へのEO、POの付加重合を行な
って得た混合ポリオールであってもよい。
混合ポリオール中のOTD系ポリオールの混合割合は、50
%以上であることが必要である。OTDポリオールの配合
量が50%より少ないとフロン削減の効果が少ない。
また、混合ポリオールの水酸基価は、380〜650mgKOH/g
であるのが好ましい。水酸基価が380mgKOH/g未満である
と、硬質フォームとしての強度、寸法安定性が充分でな
い。また、水酸基価が650mgKOH/gを越えると得られたウ
レタンフォームが脆くなり好ましくない。
前記単独または混合ポリオールより硬質ポリウレタンフ
ォームを製造するには、これらポリオールとイソシアネ
ートとを用い、発泡剤、整泡剤、ウレタンフォーム化触
媒等の存在下、公知の方法により反応を行う。
発泡に際しては必要に応じさらに、トリクロロエチルホ
スフェート、トリクロロプロピルホスフェート等の難燃
剤、トナー等の着色剤等、その他公知の添加剤を添加し
てもよい。
(iii)イソシアネート ウレタンフォーム製造に用いるイソシアネートは、クル
ードMDI、クルードTDI、TDI−プレポリマー及びそれら
の混合物であれば何でもよい。TDI−80を一部それらに
混合してもよい。但し、反応性の関係からIPDI(イソホ
ロンジイソシアネート)等、脂肪族イソシアネートは好
ましくない。イソシアネートの使用量は通常の硬質ポリ
ウレタンフォームの場合とほぼ同様であり、NCO/OH比=
0.9〜1.5程度であるのが好ましい。
(iv)整泡剤 整泡剤としては、公知の硬質フォーム用整泡剤として市
販のものがいずれも用いらる。例えばB−8404、B−84
07、B−8425(ゴールドシュミット社製)、F−305、
F−345、F−373(信越化学(株)製)、SH−193(東
レシリコーン(株)製)、L−5420、L−5430、L−53
50(日本ユニカー(株)製)等が挙げられる。硬質フォ
ーム用シリコンの他に、より活性の高い一般軟質フォー
ム用シリコン(例えばB−8017等)を用いても、フォー
ム製造の上で特に問題はない。整泡剤の使用量は、通常
使用される量でよく、ポリオール100部に対して0.5〜5.
0部が使用される。
(vi)ウレタンフォーム化触媒 ウレタンフォーム化触媒としては、公知のアミン触媒、
スズ触媒及びそれらの組み合わせであればよく、例えば
テトラメチルヘキサンジアミン、トリエチレンジアミ
ン、ジメチルシクロヘキシルアミン等であり、DBUのよ
うな複雑な構造のものでもよい。
(vii)発泡剤 発泡剤としては、フロン−11が一般的であり、CO2を発
生させる化学的発泡剤である水が共存することが好まし
い。ポリウレタンフォームが同一密度である場合、水を
使用することによりフロン−11の使用量を少なくするこ
とができ、本発明の目的がより達成され、またCO2副生
反応も促進される。但し、水の使用量があまり多いと、
フォームが脆くなり好ましくない。さらに、他のフロン
類、例えば、フロン−123、フロン−141b、またはジブ
ロモジフルオロメタン等と併用してもよい。好ましい水
の使用量は、ポリオール100部に対し1.0〜3.0部であ
る。
なお、製造するウレタンフォームのフリーフォーム密度
(以下、単に密度という)は、好ましくは20〜36kg/m3
である。あまり低密度であると、一般の硬質ポリウレタ
ンフォームと同様にフォームの強度に問題があり、また
あまり高密度であれば、副反応によるスコーチが生じや
すい。
発明の効果 本発明の製造法により得られたポリオールを用いると硬
質ポリウレタンフォームの製造に際し、フロン使用量が
10〜30%削減できる。
実施例 以下に本発明を実施例、比較例、参考例によりさらに具
体的に説明する。
(I)ポリオールの製造 実施例I−1 加熱、攪拌装置を備えた反応釜(70l)にOTD 12.2kg(1
00モル)を仕込み、100〜110℃にてEO 17.6kg(400モ
ル)を反応させた。次いで、KOH水溶液(50%)120gを
添加し、100〜110℃にてPO 26.1kg(450モル)を反応さ
せた。2時間熟成させた後、残留する微量の未反応POを
ストリップし、次いで60gのシュウ酸を水溶液として添
加しKOHを中和した。生じたシュウ酸カリを濾過後、脱
水を行い安定剤として2,6−ジターシャリーブチル−4
−メチルフェノール(BHT)500ppmを加えた。得られた
ポリエーテルポリオールは水酸基価408mgKOH/g、粘度1
1,000cps(25℃)であった。また、OTD 1モルに対し、E
O 4モル、PO 4.5モルが付加した。触媒量は、OTDに対し
て0.49%であった。
比較例I−1 前記実施例I−1にて用いたと同じ装置にOTD 12.2kgを
仕込み、EO 9.68kgを反応させた。次いで400gのKOH水溶
液を添加し、100〜110℃にてPO 29kgを反応させた。実
施例I−1と同様にシュウ酸を用いて中和後、濾過、脱
水し、BHTを加えてポリオールを得た。得られたポリオ
ールは水酸基価403mgKOH/g、粘度6100cps(25℃)であ
った。EO付加量は2.2モル、PO付加量は5.0モル、触媒量
はOTD対し、1.6%であった。
比較例I−2 前記実施例I−1と同じ装置を用い、OTD 12.2kgに無触
媒でPO 12.8kgを反応させた。400gのKOH水溶液を加えた
後、PO 20.9kgを反応させた。2時間熟成後、EO 4.9kg
を付加し、前記と実施例I−1と同様に中和精製した。
得られたポリエーテルは、水酸基価407mgKOH/g、粘度1
5,300cps、EOの直接付加量0モル、PO付加量5.8モル、E
O付加量1.1モルであった。
実施例I−2 前記実施例I−1と同じ装置にOTD 12.2kgを仕込み無触
媒で17.6kgのEOを反応させた。次いでトリエタノールア
ミン3.1kgおよびKOH 50%溶液160gを添加し、PO 22kgを
付加した。反応後前記と同様に中和精製を行い、水酸基
価468mgKOH/g、粘度8,900cpsのポリオールを得た。この
ポリオールのOTD部分の付加量は、OTD(1モル)に対
し、EO 4モル、PO 3.1モルであった。
比較例I−3 前記実施例I−2においてOTDを2,4−、2,6−トルエン
ジアミンに代えた以外は、全く同様にしてポリオールを
製造した。得られたポリオールは水酸基価465mgKOH/g、
粘度9,500cps(25℃)であった。
実施例I−3 実施例I−1と同じ装置にOTD 12.2kgを仕込み無触媒で
EO 14.1kgを付加した。次いでKOH水溶液(50%)130gお
よびトリエタノールアミン6.0kgを加えた後、24.3kgのP
Oを反応させた。前記と同様に中和、精製を行いポリオ
ールを得た。
得られたポリオールは水酸基価510mgKOH/g、粘度8,700c
ps(25℃)であった。また、OTDに対し、EO付加量3.2モ
ル、PO付加量3.1モルであった。
比較例I−4 実施例I−1と同じ装置にOTD 12.2kgを仕込み無触媒で
EO18.5kgを反応させた。さらにKOH水溶液(50%)130
g、PO 8.7kgを加え、前記と同様に中和精製してポリエ
ーテルポリオールを得た。このポリオールは水酸基価53
5、粘度36,000であった。OTDに対する付加量は、EO4.2
モル、PO1.5モルであった。
(II)硬質ウレタンフォームの製造 前記実施例および比較例にて得られたポリオールを用
い、ハンドミキシング法のフリー発泡により硬質ウレタ
ンフォームを製造した。すなわち、前記ポリオール200
〜300gに対し、整泡剤、触媒、発泡剤および他の添加剤
を前もってブレンドし、液温を20±1℃にコントロール
し、次いで、別に20±1℃に保持しておいた必要量のイ
ソシアネートを前記ポリオールプレミックスに加え、す
ばやくタービン型ミキサー(1600rpm)を用いて3〜5
秒間攪拌し、該混合液を上方が開口した箱(25cm×25cm
×25cm)に注入してウレタンフォームを製造した。
実施例II〜1〜3及び比較例II−1〜3 前記の実施例I−1及び比較例I−1にて得られたポリ
オールを用い、第2表に示す処方でウレタンフォームを
製造した。
また、第1図に発泡剤として使用したフロン量と得られ
たウレタンフォームの密度との関係を示す。第1図より
明らかなごとく、同一密度のウレタンフォームを製造す
る場合、実施例I−1のポリオールを用いると比較例I
−1のポリオールを用いた場合に比べて約7部のフロン
を節約することができる(15〜20%削減)。
また、実施例I−1のポリオールを用いた場合は、同一
密度での寸法安定性がよくフォーム物性に優れる。
実施例II−4〜5及び比較例II−4〜7 第3表に示す処方にしたがい、発泡剤として水を併用し
ないでウレタンフォームの製造を行った。結果を第3表
に合わせ示す。
実施例にて得られたウレタンフォームは、比較例にて得
られたものより密度が1.2〜1.5kg/m3小さい。発泡剤と
してフロン単独とし、反応性を変えても実施例I−1の
ポリオールが発泡剤を削減するうえで明らかに優れてい
る。
実施例II−6〜8及び比較例II−8〜13 実施例I−2のポリオール、比較例I−3(メタ−TD
A)のポリオール及び汎用ポリオールを用い、前記と同
様にしてウレタンフォームを製造した。結果を後記第4
表に示す。また、フロン量とウレタンフォームの密度と
の関係を第2図に示す。
第2図より明らかなごとく、同一密度のウレタンフォオ
ームを製造するにあって、実施例I−2のポリオールを
使用すれば、従来市販のポリオールを使用した場合に比
べて10〜15部程度のフロン量の削減、すなわちフロンの
削減率として20〜40%の顕著な削減が可能となる。
実施例II−9〜10及び比較例II−14〜17 実施例I−3および比較例I−4にて得られたポリオー
ルを用いて前記と同様にしてウレタンフォームを製造し
た。結果を第5表に示す。
実施例II−9、10のウレタンフォームは、グラフを用い
るまでもなく、比較例II−14、15に比して顕著にフロン
量が削減されている。
また、比較例II−17のウレタンフォームは、硬化後もボ
ックスから抜き出すことができず、無理に抜き出すと大
きなフラックが生じ、内部に著しいスコーチが認められ
た。その原料である比較例I−4のポリオールは反応性
が高すぎ、触媒を使用することができず、従って反応性
のコントロールもできないため全く有用性がない。
実施例II−11及び比較例II−18、19 実施例I−2のポリオールを他のポリオールとブレンド
して混合ポリオールを調製し、ウレタンフォームを製造
した。結果を第6表に示す。第6表より明らかなごと
く、実施例I−2のポリオールを一定以上配合した混合
ポリオールは、ウレタンフォームの低密度化に有効であ
る。実施例II−11において実施例I−2のポリオール
(OTDポリオール)含量は52%に当たる。
比較例II−18はOTDポリオール含量(25%)が少なく、
ポリウレタンフォーム密度の充分な低密度化は達成され
ない。
参考例 第7表に示す処方にて、実施例I−2のポリオール及び
アクトコールGR−84を用いて、ウレタンフォームを製造
した。フォーム製造時の発熱温度はフォーム中に熱伝対
を入れて測定した。また、CO2(%)の測定は、得られ
たウレタンフォームを裁断してアルミラミネート袋に真
空パックして圧壊し、60℃に加熱した後、マイクロシリ
ンジを用いて内部ガスをサンプリングしてCO2/フロン
比をガスクロにて測定することにより行った。結果を第
7表に示す。フォームA中にはフォームBに比してCO2
が多く、また反応時の最高温度も高い。この結果、何等
かの副反応によりCO2が発生していることが示唆され
る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、いずれも発泡剤として使用した
フロン量と得られたポリウレタンフォームの密度との関
係を示すグラフである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−165425(JP,A) 特開 昭57−168918(JP,A) 特開 昭57−168917(JP,A) 特開 昭54−85300(JP,A) 特開 昭57−139120(JP,A) 特開 平1−188525(JP,A) 特開 昭57−118(JP,A) 特開 昭57−168919(JP,A) 特開 昭49−51397(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,3−トルエンジアミン、3,4−トルエンジ
    アミンまたはこれらの混合物1モルに対し、エチレンオ
    キサイド3.0〜4.0モルを無触媒で付加し、つぎに前記ト
    ルエンジアミンに対し0.8重量%以下のアルカリ金属水
    酸化物の存在下にプロピレンオキサイドを水酸基価390
    〜530mgKOH/gとなるまで付加することを特徴とするポリ
    エーテルポリオールの製造法。
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