JPH07108813B2 - 誘電体磁器組成物及びその製造方法 - Google Patents

誘電体磁器組成物及びその製造方法

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JPH07108813B2
JPH07108813B2 JP3075852A JP7585291A JPH07108813B2 JP H07108813 B2 JPH07108813 B2 JP H07108813B2 JP 3075852 A JP3075852 A JP 3075852A JP 7585291 A JP7585291 A JP 7585291A JP H07108813 B2 JPH07108813 B2 JP H07108813B2
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洋一 水野
泰史 井上
直人 成田
浩一郎 都竹
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉛系の誘電体磁器組成
物及びその製造方法に関し、さらに詳しくは、誘電率が
高くかつ焼成温度の低い鉛系の誘電体磁器組成物及びそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉛系の誘電体磁器組成物としては、例え
ば特開昭62−290010号公報、特公昭63−48
134号公報に開示されているもの等がある。
【0003】特開昭62−290010号公報には、Pb
(Ni1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3及びPb(Mg1/3Nb2/3)
O3の3成分を主成分とし、副成分としてPbTiO3、A(Mn
1/2Nb1 /2)O3(但し、AはPb,Ba,Sr,Caより選
ばれた一種以上の元素)及びB(Mg1/2W1/2)O3(但し、B
はPb,Ba,Sr,Caより選ばれた一種以上の元
素)で表わされる組成物を含有する誘電体磁器組成物が
開示されている。
【0004】一方、特公昭63−48134号公報に
は、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/ 3)O3、Pb(Fe2/3W
1/3)O3 の3成分を主成分とし、副成分としてMnO2
を含有する誘電体磁器組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、電子
回路の高密度化に伴ない、磁器コンデンサの小型化が求
められているが、そのためには磁器コンデンサを構成す
る誘電体磁器組成物の比誘電率εr が十分大きいことが
必要であり、絶縁抵抗ρも高いものが求められている。
【0006】また、磁器コンデンサの製造工程において
は誘電体磁器組成物の焼成がなされるが、上記のような
Pbを含む鉛系誘電体磁器組成物では、焼成温度が高い
と焼成中に鉛の酸化物が蒸発し、その蒸発量が多くなる
と磁器コンデンサの物性値にバラツキを生じるおそれが
ある。また、鉛の酸化物の空気中への拡散を防ぐために
過大な設備が必要となる。更に、高価なPdを固溶させ
た内部電極を用いる必要も生じてくる。従って、誘電体
磁器組成物の焼成温度はできるだけ低い方が望ましく、
具体的には850℃以下が望ましい。更に、磁器コンデ
ンサの信頼性の観点からは静電容量の温度変化率ΔCは
十分小さいことが好ましい。
【0007】しかし、前述の様な従来の鉛系誘電体磁器
組成物は上記の要求を全て満たすものではなかった。す
なわち、特開昭62−290010号公報に開示されて
いる鉛系誘電体磁器組成物は、製造時の焼成温度が90
0〜1000℃と高く、又特公昭63−48134号公
報に開示されている鉛系誘電体磁器組成物は比誘電率ε
r が4100〜6400と低いものであった。
【0008】そこで、本発明の目的は、製造時の焼成温
度が比較的低く、比誘電率εr が十分高く、抵抗率ρが
高く、さらに静電容量の温度変化率ΔCが十分小さい誘
電体磁器組成物及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0009】具体的には、850℃以下の温度で焼成す
ることが可能であり、且つ6,000以上の比誘電率ε
r を有し、且つ25℃における抵抗率ρ25が1011Ωc
m以上、150℃における抵抗率ρ150 が109 Ωcm
以上、tanδが3%以下、静電容量の温度変化率ΔC
がJIS規格のD特性を満足する誘電体磁器組成物及び
その製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成すべく、一般式[Pb(Mg1/3Nb2/3)O3]a[Pb(Zn1/3Nb2/ 3)
O3]b[Pb(Ni1/3Nb2/3)O3]c[PbTiO3]dで表わされ、これを
構成するPb(Mg1/3Nb2/ 3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3、Pb(Ni
1/3Nb2/3)O3及びPbTiO3の各酸化物のモル比を示すa,
b,c及びd(ただし、a+b+c+d=100)が、
上記4種の酸化物のモル比の相関を示す立体成分図にお
いて、 A(a=68.4, b=3.6, c=3.0, d=25.0) B(a=54.0, b=18.0, c=3.0, d=25.0) C(a=34.425, b=11.475, c=29.1, d=25.0) D(a=52.65, b=2.775, c=19.575, d=25.0) E(a=62.05, b=20.4, c=2.55, d=15.0) F(a=53.55, b=28.9, c=2.55, d=15.0) G(a=49.39, b=26.61, c=9.00, d=15.0) で示される各点A〜Gを頂点とする多面体の領域内にあ
る様な組成の主成分と、上記主成分の総量に対し、1
5.0〜24.6モル%のPb(Mg1/2W1/2)O3 、1.78
〜4.10モル%のMgO及び0.33〜1.32モル
%のPb34 の各成分からなる副成分とによって誘電
体磁器組成物を構成したものである。
【0011】また、上記誘電体磁器組成物の製造方法
は、一般式[Pb(Mg1/3Nb2/3)O3]a[Pb(Zn1/3Nb2/3)O3]b[P
b(Ni1/3Nb2/3)O3]c[PbTiO3]dで表わされ、これを構成す
るPb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3、Pb(Ni1/3Nb
2/3)O3及びPbTiO3の各酸化物のモル比を示すa,b,c
及びd(ただし、a+b+c+d=100)が、上記4
種の酸化物のモル比の相関を示す立体成分図において、 A(a=68.4, b=3.6, c=3.0, d=25.0) B(a=54.0, b=18.0, c=3.0, d=25.0) C(a=34.425, b=11.475, c=29.1, d=25.0) D(a=52.65, b=2.775, c=19.575, d=25.0) E(a=62.05, b=20.4, c=2.55, d=15.0) F(a=53.55, b=28.9, c=2.55, d=15.0) G(a=49.39, b=26.61, c=9.00, d=15.0) で示される各点A〜Gを頂点とする多面体の領域内にあ
る様な組成の主成分と、上記主成分の総量に対し、1
5.0〜24.6モル%のPb(Mg1/2W1/2)O3 、1.78
〜4.10モル%のMgO及び0.33〜1.32モル
%のPb34 の各成分からなる副成分とを配合した
後、焼成することにより誘電体磁器組成物を製造する様
にしたものである。
【0012】ここで、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb
2/3)O3、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3及びPbTiO3の各酸化物のモル
比を示すa,b,c及びd(ただし、a+b+c+d=
100)が、これら4種の酸化物のモル比の相関を示す
立体成分図において、前記各点A〜Gを頂点とする多面
体の領域内にある必要性は、以下の理由からくるもので
ある。
【0013】まず、平面EFGよりも外側の領域、すな
わちPbTiO3が15.0モル%未満の領域では、静電容量
の温度変化率△Cが悪化し、また、平面ADCBよりも
外側の領域、すなわちPbTiO3が25.0モル%を越える
領域では、焼成温度が上昇し、850℃の焼成では緻密
な焼結体が得られなくなるからである。
【0014】次に、平面ABFEよりも外側の領域、す
なわちPb(Ni1/3Nb2/3)O3が平面ABFEよりも少ない領
域では、静電容量の温度変化率△Cが悪化し、平面DC
GEよりも外側の領域、すなわちPb(Ni1/3Nb2/3)O3が平
面DCGEよりも多い領域では、静電容量の温度変化率
△Cが悪化したり、比誘電率εr が低下したりするから
である。
【0015】次に、平面ADEよりも外側の領域、すな
わちPb(Zn1/3Nb2/3)O3が平面ADEよりも少ない領域で
は、静電容量の温度変化率△Cが悪化し、平面BCGF
よりも外側の領域、すなわちPb(Zn1/3Nb2/3)O3が平面B
CGFよりも多い領域では、比誘電率εr が6,000
未満になったり、緻密な焼結体が得られなくなるからで
ある。
【0016】また、Pb(Mg1/2W1/2)O3 の添加量を15.
0〜24.6モル%としたのは、Pb(Mg1/2W1/2)O3 の添
加量がこの範囲にある場合は所望の電気的諸特性を有す
るものが得られるが、Pb(Mg1/2W1/2)O3 が15.0モル
%未満の場合は、静電容量の温度変化率△Cが悪化し、
Pb(Mg1/2W1/2)O3 が24.6モル%を越える場合は、比
誘電率εr が6,000未満になったり、静電容量の温
度変化率△Cが悪化するからである。
【0017】また、MgOの添加量を1.78〜4.1
0モル%としたのは、MgOの添加量がこの範囲にある
場合は所望の電気的諸特性を有するものが得られるが、
MgOが1.78モル%未満の場合は、比誘電率εr
6,000未満になり、MgOが4.10モル%を越え
る場合は、焼成温度を高くしなければ緻密な焼結体が得
られなくなるからである。
【0018】また、Pb34 の添加量を0.33〜
1.32モル%としたのは、Pb34 の添加量がこの
範囲にある場合は所望の電気的諸特性を有するものが得
られるが、Pb34 が0.33モル%未満の場合は、
緻密な焼結体を得ることができなくなり、Pb34
1.32モル%を越えた場合は、比誘電率εr が6,0
00未満になるからである。
【0019】
【実施例】発明者らは、本発明の実施例及び比較例とな
る試料No.1〜43の各誘電体磁器組成物を作製し、
各試料の電気的特性を比較した。これらの試料は、各成
分比率を変更する以外は全く同様の手順で作成した。以
下、試料No.1を例にとって試料の作製方法について
説明する。
【0020】試料の作製: 試料No.1は、一般式[P
b(Mg1/3Nb2/3)O3]0.6205[Pb(Zn1/3Nb2/3)O3]0.204[Pb(N
i1/3Nb2/3)O3]0.0255[PbTiO3]0.15 で表される主成分を
100重量部として、MgOを2.82モル%、Pb3
4 を0.66モル%及びPb(Mg1/2W1/2)O3を15.0
モル%含有しているものである。
【0021】この組成の試料は、以下の手順で作成し
た。まず、MgOを12.50g,ZnOを5.53
g,NiOを0.64g,Nb25 を75.31g,
TiO2を11.99g,WO3 を17.39g、それ
ぞれ秤量し、これらをポリエチレン製ポットに入れ、エ
タノールを添加し、ZrO2 ボール(10φ)を用いて
湿式混合し、850〜1000℃の温度で1〜3時間仮
焼して仮焼物を得た。
【0022】次に、この仮焼物をボールミルで粉砕した
後、乾燥し、この乾燥によって得られた粉体123.3
6gに対してPb34 を233.05gの割合で秤量
して添加混合し、この混合物をポリエチレン製ポットに
入れ、これにエタノールを添加し、ZrO2 ボールを用
いて湿式混合し、650〜750℃で1〜4時間仮焼し
て仮焼物を得た。
【0023】次に、この仮焼物をボールミルで粉砕し、
乾燥させた後、有機バインダーを加えて造粒し、この造
粒物を500kg/cm2 の圧力で加圧して、直径9.
8mm、厚さ0.6mmの円板状の成形物を得た。次
に、この成形物をジルコニアセッター上に載せ、空気中
で850℃の温度で焼成し、誘電体磁器組成物の磁器素
体を得た。
【0024】電気的特性の測定: 次に、焼成後の磁器
素体の両主面に銀ペーストを塗布して焼付け、磁器コン
デンサを作成し、これを48時間放置し、この磁器コン
デンサの20℃における比誘電率εr 及び誘電体損失t
anδ、25℃における抵抗率ρ25、150℃における
抵抗率ρ150 、−25℃及び+85℃における静電容量
の温度変化率ΔCの各特性を測定した。
【0025】測定の結果、比誘電率εr =9,720、
誘電体損失tanδ=1.05、25℃における抵抗率
ρ25=5.8×1011Ωcm、150℃における抵抗率ρ
150=8.9×109 Ωcm、−25℃における静電容量の
温度変化率△C-25 =−27.6%、+85℃における
静電容量の温度変化率△C+85 =−28.8%であっ
た。
【0026】なお、比誘電率εr 及びtanδは、周波
数1KHz、電圧1V(実効値)の条件で測定した。ま
た、抵抗率ρは、コンデンサに100Vの電圧を30秒
間印加した後に抵抗値を求め、この値から算出した。静
電容量の温度変化率ΔCは、恒温槽の中に試料を入れ、
−25℃,+85℃の各温度において、周波数1kH
z、電圧(実効値)1.0Vの条件で静電容量を測定し
て求めた。
【0027】試料No.1〜43について、各成分組成
及び電気的諸特性を表1〜表3に示す。これらの表にお
いて、欄外に※印を付した試料は比較例であり、本発明
の実施例であるその他の試料の特性と比較するためのも
のである。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】各試料の特性評価: 本発明の目的は、比
誘電率εr が十分高く、製造時の焼成温度が比較的低
く、さらに静電容量の温度変化率ΔCがJIS規格のD
特性を満足する誘電体磁器組成物及びその製造方法を提
供することにあるが、850℃以下で焼成が可能であ
り、比誘電率εr ≧6,000、tanδ≦3%、25
℃における抵抗率ρ25≧1011Ωcm、150℃における
抵抗率ρ150 ≧109 Ωcm、△CがJIS規格のD特性
を満足することを一応の基準として各試料の電気的諸特
性を評価した。以下、その結果を詳細に説明する。
【0032】まず、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)
O3、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3及びPbTiO3の4成分からなる主成
分の好ましい領域について、図1の立体成分図及び図2
〜4の三角図を用いて説明する。ここで、PMNはPb(M
g1/3Nb2/3)O3を、PZNはPb(Zn1/3Nb2/3)O3を、PNN
はPb(Ni1/3Nb2/3)O3を、PTはPbTiO3を示す。また、図
2〜4は、PbTiO3のモル比を、10.0モル%、15.
0モル%及び20.0モル%に固定した際における各試
料の位置を示す。
【0033】まず、PbTiO3が平面EFGよりも少ない領
域、すなわちPbTiO3が15.0モル%未満の領域では、
試料No.29,30から分かるように、静電容量の温
度変化率△Cが悪化している。従って、PbTiO3は平面E
FGよりも多い領域であることが求められる。また、Pb
TiO3が平面ADCBよりPbTiO3の多い領域、すなわちPb
TiO3が25.0モル%を越える領域では、試料No.3
1,32から分かるように、緻密な焼結体が得られな
い。従って、PbTiO3は平面ADCBより少ない領域であ
ることが求められる。なお、PbTiO3が15.0モル%と
25.0モル%の間の17.5モル%の場合は、試料N
o.33から分かるように所望の電気的諸特性を備えて
いる。
【0034】また、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3が平面ABFEよ
りも少ない領域では、試料No.13,27から分かる
ように、静電容量の温度変化率△Cが悪化している。従
って、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3は平面ABFEよりも多い領域
であることが求められる。また、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3が平
面DCGEよりも多い領域では、No.6,26から分
かるように、静電容量の温度変化率△Cが悪化したり、
比誘電率εr が低下したりしている。従って、Pb(Ni1/3
Nb2/3)O3は平面DCGEよりも少ない領域であることが
求められる。
【0035】また、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3が平面ADEより
も少ない領域では、試料No.16,28から分かるよ
うに、静電容量の温度変化率△Cが悪化している。従っ
て、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3は平面ADEよりも多い領域であ
ることが求められる。また、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3が平面B
CGFよりも多い領域では、No.5,14,15,2
4,25から分かるように、比誘電率εr が6,000
未満になったり、緻密な焼結体が得られない。従って、
Pb(Zn1/3Nb2/3)O3は平面BCGFよりも少ない領域であ
ることが求められる。
【0036】次に、Pb(Mg1/2W1/2)O3 が15.0モル%
未満の場合は、No.34に示すように静電容量の温度
変化率△Cが悪化し、Pb(Mg1/2W1/2)O3 が24.6モル
%を越える場合は、No.36に示すように比誘電率ε
r が6,000未満になったり、静電容量の温度変化率
△Cが悪化している。従って、Pb(Mg1/2W1/2)O3 の添加
量の好ましい範囲は、15.0〜24.6モル%であ
る。
【0037】次に、MgOが1.78モル%未満の場合
は、No.41に示すように比誘電率εr が6,000
未満になり、MgOが4.10モル%を越える場合は、
No.43に示すように緻密な焼結体が得られなくな
る。従って、MgOの添加量の好ましい範囲は、1.7
8〜4.10モル%である。
【0038】次に、Pb34 が0.33モル%未満の
場合は、No.37に示すように緻密な焼結体を得るこ
とができなくなり、Pb34 が1.32モル%を越え
た場合は、No.40に示すように、比誘電率εr
6,000未満になる。従って、Pb34 の添加量の
好ましい範囲は、0.33〜1.32モル%である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、比誘電率が十分高く、
製造時において焼成温度が比較的低くて済み、さらに静
電容量の温度変化率が十分小さい鉛系の誘電体磁器組成
物及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PMN,PZN,PNN及びPTの各酸化物の
モル比の相関を示す立体成分図である。
【図2】PTの添加量が15.0モル%の場合のPM
N,PZN及びPNNの3成分の三角図である。
【図3】PTの添加量が20.0モル%の場合のPM
N,PZN及びPNNの3成分の三角図である。
【図4】PTの添加量が25.0モル%の場合のPM
N,PZN及びPNNの3成分の三角図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[Pb(Mg1/3Nb2/3)O3]a[Pb(Zn1/3Nb
    2/3)O3]b[Pb(Ni1/3Nb2/3)O3]c[PbTiO3]dで表わされ、こ
    れを構成するPb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3、Pb
    (Ni1/3Nb2/3)O3及びPbTiO3の各酸化物のモル比を示す
    a,b,c及びd(ただし、a+b+c+d=100)
    が、上記4種の酸化物のモル比の相関を示す立体成分図
    において、 A(a=68.4, b=3.6, c=3.0, d=25.0) B(a=54.0, b=18.0, c=3.0, d=25.0) C(a=34.425, b=11.475, c=29.1, d=25.0) D(a=52.65, b=2.775, c=19.575, d=25.0) E(a=62.05, b=20.4, c=2.55, d=15.0) F(a=53.55, b=28.9, c=2.55, d=15.0) G(a=49.39, b=26.61, c=9.00, d=15.0) で示される各点A〜Gを頂点とする多面体の領域内にあ
    る様な組成の主成分と、上記主成分の総量に対し、1
    5.0〜24.6モル%のPb(Mg1/2W1/2)O3 、1.78
    〜4.10モル%のMgO及び0.33〜1.32モル
    %のPb34 の各成分からなる副成分を含有すること
    を特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 【請求項2】 一般式[Pb(Mg1/3Nb2/3)O3]a[Pb(Zn1/3Nb
    2/3)O3]b[Pb(Ni1/3Nb2/3)O3]c[PbTiO3]dで表わされ、こ
    れを構成するPb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3、Pb
    (Ni1/3Nb2/3)O3及びPbTiO3の各酸化物のモル比を示す
    a,b,c及びd(ただし、a+b+c+d=100)
    が、上記4種の酸化物のモル比の相関を示す立体成分図
    において、 A(a=68.4, b=3.6, c=3.0, d=25.0) B(a=54.0, b=18.0, c=3.0, d=25.0) C(a=34.425, b=11.475, c=29.1, d=25.0) D(a=52.65, b=2.775, c=19.575, d=25.0) E(a=62.05, b=20.4, c=2.55, d=15.0) F(a=53.55, b=28.9, c=2.55, d=15.0) G(a=49.39, b=26.61, c=9.00, d=15.0) で示される各点A〜Gを頂点とする多面体の領域内にあ
    る様な組成の主成分と、上記主成分の総量に対し、1
    5.0〜24.6モル%のPb(Mg1/2W1/2)O3 、1.78
    〜4.10モル%のMgO及び0.33〜1.32モル
    %のPb34 の各成分からなる副成分とを配合した
    後、焼成することを特徴とする誘電体磁器組成物の製造
    方法。
JP3075852A 1991-03-15 1991-03-15 誘電体磁器組成物及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH07108813B2 (ja)

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