JPH07107885B2 - 軟磁性薄膜 - Google Patents
軟磁性薄膜Info
- Publication number
- JPH07107885B2 JPH07107885B2 JP23250986A JP23250986A JPH07107885B2 JP H07107885 B2 JPH07107885 B2 JP H07107885B2 JP 23250986 A JP23250986 A JP 23250986A JP 23250986 A JP23250986 A JP 23250986A JP H07107885 B2 JPH07107885 B2 JP H07107885B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- thin film
- soft magnetic
- magnetic thin
- composition
- head
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F10/00—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
- H01F10/12—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition being metals or alloys
- H01F10/13—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals
- H01F10/131—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals containing iron or nickel
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、良好な軟磁気特性を示し高保磁力記録媒体用
の磁気ヘッド材料等に好適な軟磁性薄膜に関するもので
ある。
の磁気ヘッド材料等に好適な軟磁性薄膜に関するもので
ある。
本発明は、Fe,Al,Ge(Feの一部をCoで置換したものを含
む)の3元(4元)合金にバナジウムを添加した新規な
組成を有する軟磁性薄膜を提供し、特に耐摩耗性に優れ
た軟磁性薄膜を提供するものである。
む)の3元(4元)合金にバナジウムを添加した新規な
組成を有する軟磁性薄膜を提供し、特に耐摩耗性に優れ
た軟磁性薄膜を提供するものである。
例えばオーディオテープレコーダやVTR(ビデオテープ
レコーダ)等の磁気記録再生装置においては、記録信号
の高密度化や高品質化等が進められており、この高記録
密度化に対応して、磁気記録媒体として磁性粉にFe,Co,
Ni等の金属あるいは合金からなる粉末を用いた、いわゆ
るメタルテープや、強磁性金属材料を真空薄膜形成技術
によりベースフィルム上に直接被着した、いわゆる蒸着
テープ等が開発され、各分野で実用化されている。
レコーダ)等の磁気記録再生装置においては、記録信号
の高密度化や高品質化等が進められており、この高記録
密度化に対応して、磁気記録媒体として磁性粉にFe,Co,
Ni等の金属あるいは合金からなる粉末を用いた、いわゆ
るメタルテープや、強磁性金属材料を真空薄膜形成技術
によりベースフィルム上に直接被着した、いわゆる蒸着
テープ等が開発され、各分野で実用化されている。
ところで、このような高抗磁力を有する磁気記録媒体の
特性を発揮せしめるためには、磁気ヘッドのコア材料の
特性として、高い飽和磁束密度を有するとともに、同一
の磁気ヘッドで再生を行なおうとする場合においては、
高透磁率を併せて有することが要求される。例えば、従
来磁気ヘッドのコア材料として多用されているフェライ
ト材では飽和磁束密度が低く、また、パーマロイでは耐
摩耗性に問題がある。
特性を発揮せしめるためには、磁気ヘッドのコア材料の
特性として、高い飽和磁束密度を有するとともに、同一
の磁気ヘッドで再生を行なおうとする場合においては、
高透磁率を併せて有することが要求される。例えば、従
来磁気ヘッドのコア材料として多用されているフェライ
ト材では飽和磁束密度が低く、また、パーマロイでは耐
摩耗性に問題がある。
そこで、かかる諸要求を満たすコア材料の一つとして、
本願出願人は先に特願昭60−218736号においてFe−Al−
Ge(Feの一部をCoで置換したものを含む)系合金からな
る軟磁性薄膜を提案した。
本願出願人は先に特願昭60−218736号においてFe−Al−
Ge(Feの一部をCoで置換したものを含む)系合金からな
る軟磁性薄膜を提案した。
ところで、近年磁気記録の分野においては一層の高密度
記録が要求されているために、テープと磁気ヘッド間の
相対速度が上昇しつつあるのが現状である。従って、初
期の磁気ヘッドの電磁変換特性を長時間に亘って維持す
るためにコア材に耐摩耗性についての要求が厳しくなっ
ているのが現状である。
記録が要求されているために、テープと磁気ヘッド間の
相対速度が上昇しつつあるのが現状である。従って、初
期の磁気ヘッドの電磁変換特性を長時間に亘って維持す
るためにコア材に耐摩耗性についての要求が厳しくなっ
ているのが現状である。
このような観点から見た場合、Fe−Al−Ge(Feの一部を
Coで置換したものを含む)系合金は、従来磁気ヘッド材
料として使用されてきたセンダスト合金と比較して2〜
5割程度摩耗量が多く、耐摩耗性においてセンダスト合
金より著しく見劣りするものであった。
Coで置換したものを含む)系合金は、従来磁気ヘッド材
料として使用されてきたセンダスト合金と比較して2〜
5割程度摩耗量が多く、耐摩耗性においてセンダスト合
金より著しく見劣りするものであった。
かかる状況から、高品質化,高記録密度化を図るための
磁気記録媒体の高抗磁力化の試みも、摩耗性の限界から
自ずと制約を受けている。
磁気記録媒体の高抗磁力化の試みも、摩耗性の限界から
自ずと制約を受けている。
そこで本発明は、上述の従来の実情に鑑みて提案された
ものであって、Fe−Al−Ge(Feの一部をCoで置換したも
のを含む)系合金のより一層の改善を目的とするもので
あり、良好な軟磁気特性(透磁率や抗磁力等)、高飽和
磁束密度を有し、しかも耐摩耗性に優れ、記録,再生特
性の良好な軟磁性薄膜を提供することを目的とする。
ものであって、Fe−Al−Ge(Feの一部をCoで置換したも
のを含む)系合金のより一層の改善を目的とするもので
あり、良好な軟磁気特性(透磁率や抗磁力等)、高飽和
磁束密度を有し、しかも耐摩耗性に優れ、記録,再生特
性の良好な軟磁性薄膜を提供することを目的とする。
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと長期に亘り
鋭意研究の結果、特に耐摩耗性の改善という観点から、
バナジウムをFe−Al−Ge(Feの一部をCoで置換したもの
を含む)系合金に添加することが有効であることを見出
した。
鋭意研究の結果、特に耐摩耗性の改善という観点から、
バナジウムをFe−Al−Ge(Feの一部をCoで置換したもの
を含む)系合金に添加することが有効であることを見出
した。
そこで、まず、第1の発明の軟磁性薄膜は、FeaAlbGecV
d(ただしa,b,c,dはそれぞれ組成比を原子%として表
す。)なる組成式で示され、その組成範囲が 68≦a≦84 1≦b≦31 1≦c≦31 0.5≦d≦6.0 a+b+c+d=100 なる関係を満足することを特徴とした。
d(ただしa,b,c,dはそれぞれ組成比を原子%として表
す。)なる組成式で示され、その組成範囲が 68≦a≦84 1≦b≦31 1≦c≦31 0.5≦d≦6.0 a+b+c+d=100 なる関係を満足することを特徴とした。
次に、第2の発明の軟磁性薄膜は、FeaCobAlcGedVe(た
だしa,b,c,d,eはそれぞれ組成比を原子%として表
す。)なる組成式で示され、その組成範囲が 68≦a≦84 0≦b≦15 1≦c≦31 1≦d≦31 0.5≦e≦6.0 a+b+c+d+e=100 なる関係を満足することを特徴とした。
だしa,b,c,d,eはそれぞれ組成比を原子%として表
す。)なる組成式で示され、その組成範囲が 68≦a≦84 0≦b≦15 1≦c≦31 1≦d≦31 0.5≦e≦6.0 a+b+c+d+e=100 なる関係を満足することを特徴とした。
すなわち、本発明の軟磁性薄膜は、Fe,Al,Ge(Feの一部
をCoで置換したものを含む)を基本組成とする合金にバ
ナジウムを添加してなるものであって、耐摩耗性や軟磁
気特性に優れ、高飽和磁束密度Bsを有するものである。
なお、上記組成式中、Alの一部がGaで置換されていても
よく、またGeの一部がSiで置換されていてもよい。
をCoで置換したものを含む)を基本組成とする合金にバ
ナジウムを添加してなるものであって、耐摩耗性や軟磁
気特性に優れ、高飽和磁束密度Bsを有するものである。
なお、上記組成式中、Alの一部がGaで置換されていても
よく、またGeの一部がSiで置換されていてもよい。
本発明の軟磁性薄膜においては、各成分元素の組成比を
所定の範囲内に設定することが好ましく、この範囲を外
れると磁歪が大きくなり、磁気特性が劣化する。特に、
基本合金に添加するバナジウムの添加量については、0.
5原子%より少ない場合には目的とする耐摩耗性の改善
効果が得られず、6原子%より多い場合には磁気特性の
劣化を招いてしまう。また、バナジウムの一部をTi,Zr,
Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくと
も1種で置換してもよい。この場合、添加量としてはバ
ナジウムとこれら元素を合わせた量を0.5原子%から6.0
原子%の範囲とすればよく、0.5原子%より少ない場合
にはやはり目的とする耐摩耗性の改善効果が得られず、
6原子%より多い場合には磁気特性の劣化を招いてしま
う。
所定の範囲内に設定することが好ましく、この範囲を外
れると磁歪が大きくなり、磁気特性が劣化する。特に、
基本合金に添加するバナジウムの添加量については、0.
5原子%より少ない場合には目的とする耐摩耗性の改善
効果が得られず、6原子%より多い場合には磁気特性の
劣化を招いてしまう。また、バナジウムの一部をTi,Zr,
Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくと
も1種で置換してもよい。この場合、添加量としてはバ
ナジウムとこれら元素を合わせた量を0.5原子%から6.0
原子%の範囲とすればよく、0.5原子%より少ない場合
にはやはり目的とする耐摩耗性の改善効果が得られず、
6原子%より多い場合には磁気特性の劣化を招いてしま
う。
上記軟磁性薄膜の製造方法としては種々の方法が考えら
れるが、なかでも真空薄膜形成技術によるのが良い。
れるが、なかでも真空薄膜形成技術によるのが良い。
この真空薄膜形成技術の手法としては、スパッタリング
やイオンプレーティング,真空蒸着法,クラスター・イ
オンビーム法等が挙げられる。
やイオンプレーティング,真空蒸着法,クラスター・イ
オンビーム法等が挙げられる。
また、上記各成分元素の組成を調節する方法としては、 i)各成分元素を所定の割合となるように秤量し、これ
らをあらかじめ例えば高周波溶解炉等で溶解して合金イ
ンゴットを形成しておき、この合金インゴットを蒸発源
として使用する方法、 ii)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発源
の数で組成を制御する方法、 iii)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発
源に加える出力(印加電圧)を制御して蒸発スピードを
コントロールし組成を制御する方法、 iv)合金を蒸発源として蒸着しながら他の元素を打ち込
む方法、 等が挙げられる。
らをあらかじめ例えば高周波溶解炉等で溶解して合金イ
ンゴットを形成しておき、この合金インゴットを蒸発源
として使用する方法、 ii)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発源
の数で組成を制御する方法、 iii)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発
源に加える出力(印加電圧)を制御して蒸発スピードを
コントロールし組成を制御する方法、 iv)合金を蒸発源として蒸着しながら他の元素を打ち込
む方法、 等が挙げられる。
なお、上述の真空薄膜形成技術等により膜付けされた軟
磁性薄膜は、そのままの状態では保磁力は若干高い値を
示し良好な軟磁気特性が得られないので、熱処理を施し
て膜の歪を除去し、軟磁気特性を改善することが好まし
い。
磁性薄膜は、そのままの状態では保磁力は若干高い値を
示し良好な軟磁気特性が得られないので、熱処理を施し
て膜の歪を除去し、軟磁気特性を改善することが好まし
い。
このように、軟磁性薄膜の構成元素としてFe,Al,Ge(Fe
の一部をCoで置換したものを含む)を基本組成とする合
金にV(Vの一部をTi,Zr,Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,
Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくとも1種で置換したものを含
む)を添加し、これらの組成比を所定の範囲内に設定す
ることにより、耐摩耗性に非常に優れた軟磁性薄膜とな
る。
の一部をCoで置換したものを含む)を基本組成とする合
金にV(Vの一部をTi,Zr,Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,
Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくとも1種で置換したものを含
む)を添加し、これらの組成比を所定の範囲内に設定す
ることにより、耐摩耗性に非常に優れた軟磁性薄膜とな
る。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本
発明かこの実施例に限定されるものではないことは言う
までもない。
発明かこの実施例に限定されるものではないことは言う
までもない。
先ず、99.9%以上の純度を有する電解鉄,電解コバル
ト、99.99%の純度を有するアルミニウム、99.999%の
純度を有するゲルマニウム、99%の純度を有するバナジ
ウム及び99〜99.9%の純度を有する添加元素(Ti,Zr,N
b,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくと
も1種)をそれぞれ所定の組成比となるように秤量し合
金ターゲットを作成した。合金ターゲットの作成工程は
次の通りである。先ず各元素を所定量秤量した後、高周
波加熱炉を用いてアルミナ坩堝内,アルゴン雰囲気中で
溶解し、直径105mmのターゲット母材を鋳造した。この
母材の両面を平面研削盤により研削し、厚さ4mmのスパ
ッタリング用合金ターゲットとした。
ト、99.99%の純度を有するアルミニウム、99.999%の
純度を有するゲルマニウム、99%の純度を有するバナジ
ウム及び99〜99.9%の純度を有する添加元素(Ti,Zr,N
b,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくと
も1種)をそれぞれ所定の組成比となるように秤量し合
金ターゲットを作成した。合金ターゲットの作成工程は
次の通りである。先ず各元素を所定量秤量した後、高周
波加熱炉を用いてアルミナ坩堝内,アルゴン雰囲気中で
溶解し、直径105mmのターゲット母材を鋳造した。この
母材の両面を平面研削盤により研削し、厚さ4mmのスパ
ッタリング用合金ターゲットとした。
次に、この合金ターゲットを用いて、プレーナー・マグ
ネトロン型RFスパッタリング装置により、到達ガス圧8.
0×10-6Torr,アルゴンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパ
ッタ1時間,スパッタ時間45分,投入電力300Wの条件で
スパッタリングを行い、水冷した結晶化ガラス基板(商
品名 PEG3130C HOYA社製)上に膜厚約2μmの薄膜を
得た。
ネトロン型RFスパッタリング装置により、到達ガス圧8.
0×10-6Torr,アルゴンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパ
ッタ1時間,スパッタ時間45分,投入電力300Wの条件で
スパッタリングを行い、水冷した結晶化ガラス基板(商
品名 PEG3130C HOYA社製)上に膜厚約2μmの薄膜を
得た。
上述の方法に従い、軟磁性薄膜が形成された基板を500
℃で1時間真空アニールを行い、作製した軟磁性薄膜の
各サンプルについて、軟磁性薄膜の膜組成を分析し、室
温における飽和磁束密度Bs,抗磁力Hc,実行透磁率μeff
(1MHzにおける値),耐摩耗性について調べた。
℃で1時間真空アニールを行い、作製した軟磁性薄膜の
各サンプルについて、軟磁性薄膜の膜組成を分析し、室
温における飽和磁束密度Bs,抗磁力Hc,実行透磁率μeff
(1MHzにおける値),耐摩耗性について調べた。
ここで、飽和磁束密度Bsは試料振動磁束計(VSM)、抗
磁力HCはB−Hループトレーサ、透磁率μは8の字コイ
ル型透磁率計で測定した。
磁力HCはB−Hループトレーサ、透磁率μは8の字コイ
ル型透磁率計で測定した。
また、耐摩耗性は次のようにして測定した。つまり、第
1図に示すようにダミーヘッド(1)のテープ摺動面上
に先ず、Cr下地層として0.2〜0.4μmのCr薄膜層(2)
を基板加熱温度200〜300℃,到達ガス圧8.0×10-6Torr,
アルゴンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパッタ1時間,
スパッタ時間10分,投入電力200Wの条件で付着させた。
その際ダミーヘッドを200〜300℃に加熱し10分間逆スパ
ッタを行った。その後、所定の組成を持つ軟磁性薄膜
(3)(各サンプル)を膜厚約10μmとなるように基板
加熱温度200〜300℃,到達ガス圧8.0×10-6Torr,アルゴ
ンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパッタ1時間,スパッ
タ時間3時間,投入電力300Wの条件で付着させたその際
にもダミーヘッドを200〜300℃に加熱し10分間逆スパッ
タを行った。
1図に示すようにダミーヘッド(1)のテープ摺動面上
に先ず、Cr下地層として0.2〜0.4μmのCr薄膜層(2)
を基板加熱温度200〜300℃,到達ガス圧8.0×10-6Torr,
アルゴンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパッタ1時間,
スパッタ時間10分,投入電力200Wの条件で付着させた。
その際ダミーヘッドを200〜300℃に加熱し10分間逆スパ
ッタを行った。その後、所定の組成を持つ軟磁性薄膜
(3)(各サンプル)を膜厚約10μmとなるように基板
加熱温度200〜300℃,到達ガス圧8.0×10-6Torr,アルゴ
ンガス分圧4.0×10-3Torr,予備スパッタ1時間,スパッ
タ時間3時間,投入電力300Wの条件で付着させたその際
にもダミーヘッドを200〜300℃に加熱し10分間逆スパッ
タを行った。
ダミーヘッド摺動面上に軟磁性薄膜(3)を上述のよう
にしてスパッタリングにて形成させた後、第2図に示す
ようにヘッド台板(4)に接着剤(5)を用いて接着し
た。接着剤(5)が充分硬化した後、1インチVTR(ソ
ニー社製,商品名BVH−1000)用ヘッドドラムに台板
(4)ごと装着した。その際、ダミーヘッド(1)の突
出量が80±5μmとなるように調整した。
にしてスパッタリングにて形成させた後、第2図に示す
ようにヘッド台板(4)に接着剤(5)を用いて接着し
た。接着剤(5)が充分硬化した後、1インチVTR(ソ
ニー社製,商品名BVH−1000)用ヘッドドラムに台板
(4)ごと装着した。その際、ダミーヘッド(1)の突
出量が80±5μmとなるように調整した。
上記ダミーヘッド(1)を装着した1インチVTR(ソニ
ー社製,商品名BVH−1000)にセットし、γ−Fe2O3系テ
ープ(ソニー社製,商品名V−16−64A)を用いて摩耗
性のテストを行った。その時のテープとダミーヘッドの
相対スピードは25.59m/secである。ダミーヘッドはテー
プ走行時間5時間毎にドラムより取り外し、顕微鏡(倍
率×400)を用いてテープ摺動面からマーカーまでの距
離を測定した。一つの試料につき6個のダミーヘッドを
作り、それらの測定値の平均値をもって摩耗度とした。
テープ走行時間は、合計15時間である。耐摩耗値は、テ
ープ走行時間と摩耗量の関係を最小自乗法により算出し
たときの直線の傾きである。
ー社製,商品名BVH−1000)にセットし、γ−Fe2O3系テ
ープ(ソニー社製,商品名V−16−64A)を用いて摩耗
性のテストを行った。その時のテープとダミーヘッドの
相対スピードは25.59m/secである。ダミーヘッドはテー
プ走行時間5時間毎にドラムより取り外し、顕微鏡(倍
率×400)を用いてテープ摺動面からマーカーまでの距
離を測定した。一つの試料につき6個のダミーヘッドを
作り、それらの測定値の平均値をもって摩耗度とした。
テープ走行時間は、合計15時間である。耐摩耗値は、テ
ープ走行時間と摩耗量の関係を最小自乗法により算出し
たときの直線の傾きである。
各サンプルの組成と各々についての測定結果を第1表〜
第2表に示す。
第2表に示す。
なお、サンプル1及びサンプル23は比較例に相当する。
上記第1表〜第2表より、Fe,Al,Ge(Feの一部をCoで置
換したものを含む)を基本組成とする合金にV(Vの一
部をTi,Zr,Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hf
の少なくとも1種で置換したものを含む)を添加するこ
とによって耐摩耗性について非常に優れた軟磁性薄膜と
なることがわかった。
換したものを含む)を基本組成とする合金にV(Vの一
部をTi,Zr,Nb,Ta,W,Cr,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hf
の少なくとも1種で置換したものを含む)を添加するこ
とによって耐摩耗性について非常に優れた軟磁性薄膜と
なることがわかった。
上述の説明からも明らかなように、軟磁性薄膜の成分元
素としてFe,Al,Ge(Feの一部をCoで置換したものを含
む)からなる合金中にV(Vの一部をTi,Zr,Nb,Ta,W,C
r,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくとも1種で
置換したものを含む)を添加し、これらの組成比を所定
の値に設定することにより、従来の軟磁性薄膜より優れ
た耐摩耗性を確保することが可能になった。
素としてFe,Al,Ge(Feの一部をCoで置換したものを含
む)からなる合金中にV(Vの一部をTi,Zr,Nb,Ta,W,C
r,Mo,Mn,Ru,Os,Ir,Re,Ni,Pd,Pt,Hfの少なくとも1種で
置換したものを含む)を添加し、これらの組成比を所定
の値に設定することにより、従来の軟磁性薄膜より優れ
た耐摩耗性を確保することが可能になった。
また、センダスト合金を凌ぐ飽和磁束密度Bsも達成する
ことができ、軟磁気特性にも優れている軟磁性薄膜とす
ることが可能となった。
ことができ、軟磁気特性にも優れている軟磁性薄膜とす
ることが可能となった。
したがって、この軟磁性薄膜を例えば磁気ヘッドのコア
材料として用いることにより、磁気記録媒体の高抗磁力
化に充分対処することができ、高品質化や高記録密度化
等記録,再生特性の良好な磁気ヘッドとすることができ
る。
材料として用いることにより、磁気記録媒体の高抗磁力
化に充分対処することができ、高品質化や高記録密度化
等記録,再生特性の良好な磁気ヘッドとすることができ
る。
第1図は耐摩耗性を測定するためのダミーヘッドの構成
を示す斜視図であり、第2図は軟磁性薄膜を付着したダ
ミーヘッドのヘッド台板への取り付け状態を示す模式的
な平面図である。 1……ダミーヘッド 3……軟磁性薄膜 4……ヘッド台板
を示す斜視図であり、第2図は軟磁性薄膜を付着したダ
ミーヘッドのヘッド台板への取り付け状態を示す模式的
な平面図である。 1……ダミーヘッド 3……軟磁性薄膜 4……ヘッド台板
Claims (2)
- 【請求項1】FeaAlbGecVd(ただしa,b,c,dはそれぞれ組
成比を原子%として表す。)なる組成式で示され、その
組成範囲が 68≦a≦84 1≦b≦31 1≦c≦31 0.5≦d≦6.0 a+b+c+d=100 なる関係を満足することを特徴とする軟磁性薄膜。 - 【請求項2】FeaCobAlcGedVe(ただしa,b,c,d,eはそれ
ぞれ組成比を原子%として表す。)なる組成式で示さ
れ、その組成範囲が 68≦a≦84 0≦b≦15 1≦c≦31 1≦d≦31 0.5≦e≦6.0 a+b+c+d+e=100 なる関係を満足することを特徴とする軟磁性薄膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23250986A JPH07107885B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 軟磁性薄膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23250986A JPH07107885B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 軟磁性薄膜 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6386505A JPS6386505A (ja) | 1988-04-16 |
JPH07107885B2 true JPH07107885B2 (ja) | 1995-11-15 |
Family
ID=16940444
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23250986A Expired - Lifetime JPH07107885B2 (ja) | 1986-09-30 | 1986-09-30 | 軟磁性薄膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07107885B2 (ja) |
-
1986
- 1986-09-30 JP JP23250986A patent/JPH07107885B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6386505A (ja) | 1988-04-16 |
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Legal Events
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