JPH0710754B2 - 炭化珪素質部材及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素質部材及びその製造方法

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JPH0710754B2
JPH0710754B2 JP9721490A JP9721490A JPH0710754B2 JP H0710754 B2 JPH0710754 B2 JP H0710754B2 JP 9721490 A JP9721490 A JP 9721490A JP 9721490 A JP9721490 A JP 9721490A JP H0710754 B2 JPH0710754 B2 JP H0710754B2
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毅 稲葉
雅之 角谷
幸夫 伊藤
忠 大橋
栄一 外谷
周造 三井
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東芝セラミックス株式会社
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は炭化珪素基材の表面にパイロカーボン層及び炭
化珪素CVD層を積層した炭化珪素質部材及びその製造方
法に関する。
(先行の技術) 炭化珪素質部材は半導体素子製造用の拡散炉の部材、例
えばチューブ,ボート,フォーク,カンチレバー等とし
て有用である。炭化珪素の拡散炉部材としての使用にあ
たり、不純物の除去及び混入防止が問題となっており、
その為に不透過性で苛酷な酸洗浄に耐える、耐酸化性,
耐化学薬品性及び耐熱衝撃性に優れ且つ大きな強度を有
する高純度の炭化珪素質部材の提供が要求されていた。
このような要求を満すために、炭化珪素,二酸化珪素,
窒化珪素又はそれらの組合せを焼結炭化珪素基材の表面
にCVD法を用いて形成させる方法が提案されている(特
開昭63-257218)。
しかしながら、炭化珪素をCVD法を用いてコートした炭
化珪素部材は、CVD炭化珪素膜と基材との密着性の低下
により、膜の剥離、クラック等の発生が起りやすい傾向
がある。
本発明者等は、上述の欠点を解決するために鋭意研究の
結果、炭化珪素基材の表面にパイロカーボン薄膜を形成
し、その上に更に炭化珪素膜をCVD法で形成することに
よって得られた炭化珪素質部材が、膜と基材との密着性
に優れ、耐酸化性,耐化学薬品性及び耐熱衝撃性に優
れ、且つ大きな強度を有することを見出し、この知見に
基づいて本発明を成すに至った。
(問題点を解決する為の手段) 本発明の炭化珪素質部材は炭化珪素基材の表面にパイロ
カーボン層を形成し、その上に炭化珪素のCVD薄膜を形
成したものである。
炭化珪素のCVD薄膜を形成する前のパイロカーボン層の
厚さは500Å−5μm、より好ましくは1,000Å−2μm
であることが好ましく、且つ炭化珪素のCVD薄膜の厚さ
は2〜100μm、より好ましくは10〜50μmであること
が好ましい。
本発明の炭化珪素基材は、例えば粒径40-200μmの高純
度炭化珪素粉末を原料として公知の方法を用いて造られ
る。その方法を簡単に説明すると、純化した炭化珪素粉
末にフェノール樹脂を加えて混練して造粒物を造り、乾
燥する。得られた造粒物を用いてプレス成形又は流し込
み成形して成形体を得る。成形体を約130℃に加熱し
て、フェノール樹脂を硬化し、多孔質炭化珪素成形体を
得る。
この多孔質炭化珪素成形体を公知の方法で仮焼及び純化
処理して炭化珪素基材を得る。
純化処理の方法とは、例えば、(i)1,300℃程度の温
度下で塩化水素ガスを吹き付ける公知の方法、又は(i
i)不活性ガスをキャリヤーガスとしてハロゲン又はハ
ロゲン化水素の雰囲気下で1,600-2,000℃の温度に加熱
する公知の方法が挙げられる。
上記の如くして純化処理した多孔質炭化珪素基材の表面
に公知の方法にてパイロカーボン薄膜を形成し、次いで
パイロカーボン薄膜の上に公知の方法にて炭化珪素膜を
CVD法で形成する。
パイロカーボン薄膜の形成法としては、例えば気相又は
気化しやすい炭化水素、例えば、メタン,プロパン,ア
セチレン,ベンゼン,天然ガスを1,000-2,400℃に加熱
されている基材の上に1/30〜1/100mmHgの減圧下で導
き、熱分解して炭素を蒸着させパイロカーボン薄膜を形
成する。
炭化珪素膜のCVD法による形成方法としては、高温(1,3
00-1,800℃)に保たれたパイロカーボン薄膜が被覆され
た炭化珪素基材上に、水素ガスやアルゴンガス等をキャ
リヤーガスとして、反応ガス、例えばSiCl4とCCl4,SiH
Cl3とC6H14,SiH4とC3H8,SiCl4とC6H14,SiCl4とC3H8
等を導入して炭化珪素膜を形成する方法が挙げられる。
(発明の効果) 本発明の炭化珪素質部材は、炭化珪素基材上のパイロカ
ーボン層はその一部が、CVD法による炭化珪素膜形成
時、炭化珪素基材中の珪素と反応し炭化珪素化され、且
つパイロカーボン層の表面は、CVD法によって炭化珪素
膜を形成する珪素と反応し炭化珪素化されるので、炭化
珪素基板とCVD法による炭化珪素膜は強固に接着する。
その結果、得られた炭化珪素質部材は優れた耐酸化性,
耐化学薬品性及び耐熱衝撃性を有し、且つ大きな強度を
有するので半導体素子製造用の拡散炉の部材として特に
有用なものである。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発
明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 平均粒径100μmのSiC粒子にフェノール樹脂を加えて混
練し、直径80mm、長さ1mのチューブに成形した。充分に
該成形体を乾燥させたのち、1,800℃にて仮焼し、引続
き1,500℃の温度でHClガスを吹き付けて純化した。その
後該成形体を1,600℃の溶融シリコンに浸漬し、金属シ
リコンを含浸した後、成形体を減圧炉内に挿入し、1,20
0℃に加熱した状態でプロパンガスを2l/minの割合で導
入し1時間後に1.5μmの厚さのパイロカーボン層を成
形体の上に形成した。引続き成形体を炉内に挿入し、四
塩化ケイ素,プロパン,水素ガスを1:1:5の割合で混合
した混合ガスを13l/minの割合で流し、20μmのCVD膜を
形成した。成形体表面のパイロカーボン層はSiC基材,CV
D層と反応し殆ど認められなかった。
得られた成形体を室温−1,200℃を30時間で昇温し1,200
℃−室温を15時間で降温する試験を200回行なった。そ
の結果、CVD層には剥離等異常は認められなかった。
比較例1 平均粒径100μmのSiC粒子にフェノール樹脂を加えて混
練し、直径80mm、長さ1mのチューブに成形した。充分に
該成形体を乾燥させたのち、1,800℃にて仮焼し、引続
き1,500℃の温度でHClガスを吹き付けて純化した。その
後該成形体を1,600℃の溶融シリコンに浸漬し、金属シ
リコンを含浸した後、炉内に挿入し、四塩化ケイ素,プ
ロパン,水素ガスを1:1:5の割合で混合した混合ガスを1
3l/minの割合で流し、20μmのCVD膜を形成した。
得られた成形体を室温−1,200℃を30時間で昇温し1,200
℃−室温を15時間で降温する試験を200回行なった。そ
の結果、CVD層には1ケ所の小さな剥離が認められた。
フロントページの続き (72)発明者 大橋 忠 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番地 東芝セラミックス株式会社小国製造所内 (72)発明者 外谷 栄一 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番地 東芝セラミックス株式会社小国製造所内 (72)発明者 三井 周造 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番地 東芝セラミックス株式会社小国製造所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化珪素基材の表面にパイロカーボン層を
    形成した後炭化珪素のCVD薄膜を積層した炭化珪素質部
    材。
  2. 【請求項2】炭化珪素基材の表面にパイロカーボン薄膜
    を形成し、その上に炭化珪素薄膜をCVD法で形成するこ
    とから成る炭化珪素質部材の製造方法。
JP9721490A 1990-04-12 1990-04-12 炭化珪素質部材及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH0710754B2 (ja)

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