JPH07106808B2

JPH07106808B2 - シート原稿搬送装置

Info

Publication number: JPH07106808B2
Application number: JP1004146A
Authority: JP
Inventors: 裕嗣中野
Original assignee: Canon Inc
Current assignee: Canon Inc
Priority date: 1989-01-10
Filing date: 1989-01-10
Publication date: 1995-11-15
Anticipated expiration: 2010-11-15
Also published as: JPH02188336A

Description

【発明の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本発明は、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に用
いられるシート原稿搬送装置に係り、詳しくはシート原
稿を分離・供給する給送回転体と、イメージセンサにシ
ート原稿を押圧しつつ搬送する搬送回転体とを備えるシ
ート原稿搬送装置に関する。

（ロ）従来の技術従来、給送回転体と搬送回転体とを備えるシート搬送装
置、例えば第７図に示すシートを分離する分離パッドに
押圧接触する給紙ローラ11と、搬送手段及び読取りバッ
クグランドを兼ねるプラテンローラ22とを備え、かつフ
ァクシミリ１に配設された原稿搬送装置が知られている
が、このものにあっては、給送ローラ11及びプラテンロ
ーラ22は１個のモータ36により同時に起動されている。

（ハ）発明が解決しようとする課題ところで、上述した原稿搬送装置では、給紙ローラ11及
び不図示の分離パッドにより、原稿間の摩擦力の差によ
ってシートを１枚ずつ分離・給送するため、原稿と給紙
ローラ11との間に微かな滑りを生じて給紙ローラ11の周
速より原稿の搬送速度が小さくなるが、給紙ローラ11の
周速と原稿の搬送速度との差は、原稿の種類、環境、給
紙枚数（一枚送りか連続送りか）によって様々であり、
不図示の画像読取手段（以下イメージセンサという）の
原稿画像の読取開始位置がずれるという欠点があった。

この欠点を解消するものとして、給紙ローラ11とプラテ
ンローラ22との間に、原稿の先端を検知するセンサ（図
示略）を設け、該センサが原稿の先端を検知してから所
定時間後に原稿の読取りを開始するファクシミリが実用
化されている。

しかし、該ファクシミリでは、複数枚送りのページ間隔
をセンサが検知するために所定間隔を必要とする。この
所定間隔を確保するものとしては、プラテンローラ22の
周速に対して給紙ローラ11の周速を十分に小さくするも
の、該２本のローラの間隔を大きくするものがあるが、
周速差が大きいと搬送ローラに対する負荷が大きくな
り、斜行の原因となるためセンサとイメージセンサとは
所定距離だけ離間させる必要があり、該所定距離を原稿
が給送される際に、ずれが生じてしまうという欠点があ
った。また、第８図に示すように、プラテンローラ22は
全幅においてイメージセンサと圧接しており、全幅に渡
って搬送力を有しているため、原稿が何等かの原因によ
り斜行して片端だけプラテンローラ22とイメージセンサ
とに挟持されると、原稿の後部には給紙ローラ、分離パ
ッド等の負荷がかかるため、該原稿に偶力を発生して斜
行が拡大する。また、原稿がプラテンローラ11とイメー
ジセンサ22との間に位置していない時、該プラテンロー
ラ22は全幅において、イメージセンサに当接しているた
め、大きな駆動力を必要としてモータ36が大型化すると
いう欠点があった。

そこで、本発明は、簡単な構成でもって、給送回転体と
搬送回転体とを異なるタイミングにて起動すると共に、
シートにループを形成し、もって上述課題を解消したシ
ート搬送装置を提供することを目的とするものである。

（ニ）課題を解決するための手段本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、分離
部と協同してシート原稿を分離・給送する給送回転体
と、該給送回転体により給送されるシート原稿を読取る
イメージセンサと、該イメージセンサに前記シート原稿
を押圧して搬送する搬送回転体と、該搬送回転体及び前
記給送回転体を駆動する駆動手段と、を備えてなるシー
ト原稿搬送装置において、前記駆動手段の一方向の回転を前記給送回転体へ伝達す
る第１の駆動力伝達手段と、前記駆動手段の他方向の回転を前記搬送回転体へ伝達す
る第２の駆動力伝達手段と、を備え、前記駆動手段を一方向に回転して、前記第１の駆動力伝
達手段を介して前記給送回転体を回転することによりシ
ート原稿を給送し、該給送終了後に前記駆動手段を他方
向に回転して、前記第２の駆動力伝達手段を介して前記
搬送回転体を回転し、かつ該搬送回転体は、回転初期の
所定時間を低速回転した後に前記イメージセンサによる
シート原稿の読取りのための通常回転を行うように、前
記駆動手段を制御してなる、ことを特徴とするものであ
る。

（ホ）作用上述構成に基づき、駆動手段の一方向回転は、第１の駆
動力伝達手段を介して給送回転体に伝達されてシート原
稿を給送し、この際搬送回転体は第２の駆動手段の非作
動により停止されるため、シート原稿は搬送回転体に当
接してループを形成する。

そして、該給送回転体によるシート原稿の給送終了後、
駆動手段は他方回転に切換えられ、該回転は、第２の駆
動力伝達手段を介して搬送回転体に伝達され、該搬送回
転体は、シート原稿をイメージセンサに押圧しつつ搬送
し、該イメージセンサはシート原稿を読取る。

この際、給送回転体は、第１の駆動力伝達手段の非作動
により非駆動状態にあり、後続するシート原稿は分離部
と相俟って停止状態にある。

また、搬送回転体は、回転開始初期には低速であって高
いトルクを有しており、確実にシート原稿を搬送回転体
とイメージセンサとの間に喰込ませ、続いて通常速度で
回転し、効率よくイメージセンサでシート原稿を読取
る。

（ヘ）実施例以下、図面に沿って、本発明を具体化した実施例につい
て説明する。

ファクシミリ１は、第２図に示すように、機体２を有し
ており、該機体２内には、各部材を支持する支持基板３
が配設されている。そして、該機体２の上部には、回動
自在なレバー5,6によりカバー７が開閉自在に支持され
ており、該カバー７により支持基板３に取り付けられた
各部材が覆われるようになっている。また、機体２に
は、原稿Ｍを載置する原稿トレイ９が配設されており、
該トレイ９の下流側には、原稿Ｍを検知する原稿センサ
10が配設されている。更に、該センサ10の下流側には給
紙ローラ（給送回転体）11が配設されており、該ローラ
11には分離部12が接触している。そして、該ローラ11の
下流側には、原稿Ｍの先端を検知する原稿端センサ13が
配設されており、該センサ13の下流側かつ支持基板３の
窪部3aには、該窪部3aに一端を固定されかつ先端をＶ字
状に開脚されたばね15が配設されている。また、該ばね
15によりイメージセンサ16が浮動支持されており、該セ
ンサ16の基板17の一端17aは、前記窪部3aに配設された
支持部材19により支持されている。更に、該イメージセ
ンサ16の下流側には、原稿Ｍを排紙口20へ案内する排出
ガイド21が配設されており、該ガイド21のシート幅方向
両側にはアーム21aが設けられている。そして、該アー
ム21a,21aの先端には軸22aが回転自在に支持されてお
り、該軸22aには、前記イメージセンサ16に接触して該
センサ16のバックグランドになると共に原稿を搬送する
プラテンローラ（給送回転体）22が固定されている。ま
た、前記イメージセンサ16は、基板17の下側にキセノン
管23を有しており、該キセノン管23はカバー25により覆
われている。

更に、該イメージセンサ16は、第３図に示すように、前
記基板17の段部に光電変換素子を含む受光部26が配設さ
れており、該受光部26は、ガラス板等の透明板26aと、
該透明板26a上に配設された光電変換素子26bと、該光電
変換素子26b及び透明板26aを覆う保護透明薄板26cとに
より構成されている。そして、該受光部26の右側には、
断面三角状の遮光部材27が配設されており、かつ該受光
部26の左方の基板17には、前記キセノン管23からの光を
導く孔17bが穿設されている。また、該基板17の右側面
は、正確に寸法出しされた基準端面17cを構成してお
り、該端面17cは前記排出ガイド21の基端部に設けられ
た基準端面21bと当接している。

更に、前記分離部12は、第４図に示すように、機体フレ
ーム（図示せず）に固定された支持部材27を備えてお
り、該支持部材27の先端には長孔27aが穿設されてい
る。そして、該長孔27aには、アーム29の基端に設けら
れたピン30が嵌挿されており、該アーム29は圧縮ばね31
により時計方向に回動付勢されている。また、該アーム
29の基端部には、ゴム板等により構成された分離板32の
Ｕ字状をなす基端部が支持されている。更に、該分離板
32の基端部には板ばね33が外嵌されており、該分離板32
の自由端は前記アーム29により給紙ローラ11へ押圧付勢
されている。

そして、ファクシミリ１は、第１図に示すように、機体
フレームに固定されたフレーム35を有しており、該フレ
ーム35にはステッピングモータ（駆動手段）36が配設さ
れている。また、該モータ36の軸にはギア37が固定され
ており、該ギア37には中間ギア39が噛合している。更
に、該中間ギア39と一体のピニオンには中間ギア40が噛
合しており、該ギア40と一体のピニオンには中間ギア41
が噛合している。そして、該ギア41には中間ギア42が噛
合しており、該ギア42には、前記プラテンローラ22の軸
22aに反時計方向のみ該軸22aに駆動力を伝達するワンウ
ェイクラッチを介して連結・支持された出力ギア43が噛
合している。また、該ギア42には中間ギア45が噛合して
おり、該ギア45には中間ギア46が噛合している。更に、
該ギア46には、前記給紙ローラ11の軸11aに時計方向の
み該軸11aに駆動力を伝達するワンウェイクラッチ（図
示せず）を介して連結・支持された出力ギア47が噛合し
ている。なお、フレーム35上には、画像形成部（図示せ
ず）の各ローラを駆動するモータ49が設けられており、
該モータ49はギア列50を介して各ローラを駆動するよう
になっている。

なお、上記ギア37,39,40,41,45,46,47等により第１の駆
動力伝達手段44Aが、そしてギヤ37,39,40,41,42,43等に
より第２の駆動力伝達手段44Bがそれぞれ形成されてい
る。

本実施例は以上のような構成よりなるので、複数の原稿
Ｍが原稿トレイ９に沿って挿入されると、これらの原稿
Ｍは原稿センサ10により検知され、該センサ10の検知信
号によりステッピングモータ36が反時計方向に起動す
る。そして、該モータ36からの駆動力はギア37,39,40,4
1,42を介して出力ギア43へ伝達され、該ギヤ43が時計方
向に回転する。しかし、該ギア43が時計方向に回転する
ことにより、ワンウェイクラッチが切れ、プラテンロー
ラ22には駆動力は伝達されず、また該ローラ22はイメー
ジセンサ16に接触しているため回転することはない。

一方、中間ギア42の回転は中間ギア45,46を介して出力
ギア47へ伝達され、該ギア47は時計方向に回転する。そ
して、該ギア47が時計方向に回転することにより、軸11
a部のワンウェイクラッチは接続状態となり、駆動力を
給紙ローラ11へ伝達し、該ローラ11は時計方向に回転す
る。これにより、前記原稿Ｍは、給紙ローラ11により給
送されると共に分離部12により１枚ずつ分離される。こ
の際、第４図において給紙ローラ11と最下位の原稿M1と
の間の摩擦力Ａは、該原稿M1と分離パッド32との間の摩
擦力Ｂより大きく、また原稿M1とM2及びM2とM3の間の摩
擦力Ｃは前記摩擦力Ｂより小さくなるように設定されて
いて、最下位の原稿M1のみ給送される。更に、該原稿M1
は、給紙ローラ11によりプラテンローラ22とイメージセ
ンサ16とのニップ部へ給送される際、該原稿M1が斜行し
た場合、第５図に示すように、まず該原稿M1の右先端が
プラテンローラ22とイメージセンサ16とのニップに当接
し、更に給紙ローラ11が該原稿M1を給送するため、該原
稿M1は矢印Ａ方向に回動し、該原稿M1の左端もプラテン
ローラ22とイメージセンサ16とのニップに当接して斜行
が補正される。そして、給紙ローラ11が更に回転し、該
ローラ11の回転により原稿M1はループを形成する（第６
図参照）。なお、給紙ローラ11と原稿M1との間の滑り等
による原稿先端位置のばらつきは該ループにより吸収さ
れ、原稿の種類、環境、給送枚数等の影響を受けること
はない。それから、原稿M1の先端が原稿端センサ（検知
手段）13により検知されてから所定時間後すなわち該原
稿M1に所定量のループを形成するのに十分な時間後に、
ステッピングモータ36は始動する際の負荷に打ち勝つよ
うに高トルク域である低速にて逆転（第１図において時
計方向回転）される。更に、該モータ36の逆転により出
力ギア43は反時計方向に回転するため、軸22a部のワン
ウェイクラッチは接続状態となり、プラテンローラ22は
反時計方向に回転を開始する。この際、他方の出力ギア
47は反時計方向に回転するため、ワンウェイクラッチは
切断状態となり、給紙ローラ11は停止する。そして、原
稿M1はプラテンローラ22により搬送され、該ローラ22と
イメージセンサ16とのニップに挟持されるのに十分な所
定パルス経過後、ステッピングモータ36は通常の回転速
度に増速される。この際、給紙ローラ11、分離部12等の
負荷が原稿M1に加わるが、該原稿M1の先端はプラテンロ
ーラ22とイメージセンサ16とのニップに挟持されている
ため、該負荷による斜行は発生しない。それから、該原
稿M1は、プラテンローラ22とイメージセンサ16との間を
通過する際、該センサ16により画像を読み取られ、排紙
ガイド21により排紙口20へ案内され、該排紙口20から機
体２外へ排出される。

なお、プラテンローラ22により原稿を搬送している間、
次の原稿は、給紙ローラ11の停止により確実に停止され
ているので、給紙ローラ11とプラテンローラ22との間隔
は、原稿端センサ13が配置さえできれば、いくらでも短
くすることが可能であり、装置の小型化に大いに有効で
ある。

（ト）発明の効果以上説明したように、本発明によると、シート原稿は、
給送回転体及び搬送回転体との間でループを形成される
ので、シート原稿の斜行を防止することができると共
に、搬送回転体の回転開始時に、シート原稿がイメージ
センサとの間に介在しており、搬送回転体の回転時に大
きな負荷が作用しない。

また、先行のシート原稿が搬送回転体にて搬送されてい
る際、後続のシート原稿は給送回転体及び分離部にて停
止状態に保持されるので、先行シート原稿と後続シート
原稿との間に所定間隔を確保することができる。

更に、駆動手段を正逆転に切換え制御するだけで、給送
回転体及び搬送回転体に駆動力伝達を切換えるので、構
成を簡単化することができ、かつ両回転体のいずれか一
方の回転中は他方は確実に駆動力を断たれるので、上記
切換えタイミングを容易に行うことができると共に、両
回転体が同時に駆動伝達される不具合を確実に防止する
ことができる。

そして、搬送回転体の回転初期は、高いトルクによりシ
ート原稿をイメージセンサとの間に確実に喰込ませてシ
ート原稿の読取り開始を正確に行うことができ、かつそ
れ以後は、搬送回転体を通常回転して効率よくシート原
稿の読取りを行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る駆動手段を示す側面断面図であ
る。また、第２図は本発明に係るシート搬送装置を示す
側面断面図であり、第３図及び第４図はその要部を示す
拡大断面図である。更に、第５図及び第６図は本発明の
動作を示す図である。そして、第７図及び第８図は従来
例を示す図である。 11……給送回転体、13……検知手段、16……イメージセ
ンサ、22……搬送回転体、36……駆動手段、44A……第
１の駆動力伝達手段、44B……第２の駆動力伝達手段、
M,M1,M2,M3……シート。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】分離部と協同してシート原稿を分離・給送
する給送回転体と、該給送回転体により給送されるシー
ト原稿を読取るイメージセンサと、該イメージセンサに
前記シート原稿を押圧して搬送する搬送回転体と、該搬
送回転体及び前記給送回転体を駆動する駆動手段と、を
備えてなるシート原稿搬送装置において、前記駆動手段の一方向の回転を前記給送回転体へ伝達す
る第１の駆動力伝達手段と、前記駆動手段の他方向の回転を前記搬送回転体へ伝達す
る第２の駆動力伝達手段と、を備え、前記駆動手段を一方向に回転して、前記第１の駆動力伝
達手段を介して前記給送回転体を回転することによりシ
ート原稿を給送し、該給送終了後に前記駆動手段を他方
向に回転して、前記第２の駆動力伝達手段を介して前記
搬送回転体を回転し、かつ該搬送回転体は、回転初期の
所定時間を低速回転した後に前記イメージセンサによる
シート原稿の読取りのための通常回転を行うように、前
記駆動手段を制御してなる、シート原稿搬送装置。