JPH07106737A - 印刷配線板の製造法 - Google Patents

印刷配線板の製造法

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JPH07106737A
JPH07106737A JP5244732A JP24473293A JPH07106737A JP H07106737 A JPH07106737 A JP H07106737A JP 5244732 A JP5244732 A JP 5244732A JP 24473293 A JP24473293 A JP 24473293A JP H07106737 A JPH07106737 A JP H07106737A
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JP
Japan
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plating
substrate
wiring board
resin composition
weight
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JP5244732A
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English (en)
Inventor
Shinji Tsuchikawa
信次 土川
Fumihiko Ota
文彦 太田
Takeshi Nojiri
剛 野尻
Toshiaki Ishimaru
敏明 石丸
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 アルカリ水溶液を現像液に用いて、耐無電解
めっき液性及び経日安定性が良好であり、かつレジスト
とめっき銅に間隙が生じない、高精度のアディティブ法
による印刷配線板の製造法を提供する。 【構成】 (1)無電解めっき銅をその所要部分に析出
させるべき基板の表面に感光性樹脂組成物の層を形成す
る工程、(2)像的な活性光照射および現像により該基
板の表面上に感光性樹脂組成物のネガティブパターンを
形成する工程並びに(3)上記基板の表面上の上記感光
性樹脂組成物のネガティブパターンをめっきレジストと
し、無電解銅めっきにより配線パターンを形成する工程
を経ることを特徴とする印刷配線板の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷配線板の製造法に
関する。さらに詳しくはフォトレジストを用い、無電解
めっきによって配線パターンを形成する印刷配線板の製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、印刷配線板の製造は、スルホール
導通部を無電解薄付けめっきと電解めっきとを併用して
形成し、配線パターン部をエッチングで形成するサブト
ラクティブ法により主に行われている。一方、スルホー
ル導通部および配線パターン部を無電解めっきで形成す
るアディティブ法が実用化されており、微細配線や小径
スルホールに適するため、今後の高密度印刷配線板製造
法として注目されている。
【0003】このアディティブ法においては、高アルカ
リ性(通常pH11〜13.5)、高温度(通常60〜
80℃)の無電解めっき液に長時間(通常4〜50時
間)耐える無電解めっき用レジストが必要であり、また
通常、150μm(線幅及び間隔)の微細配線を形成す
るためには、スクリーン印刷用レジストでは困難で、フ
ォトレジストが要求される。
【0004】アディティブ法用のフォトレジストの提案
が、特開昭50−43468号公報、特開昭54−77
0号公報、特開昭58−100490号公報、特開昭5
8−199341号公報、特開昭59−12434号公
報、特開昭60−101532号公報等でなされてい
る。また、無電解銅めっき液の汚染が少なく、量産性に
優れたフォトレジストが特開昭63−18692号公報
でなされている。しかしながら、これらの提案されたフ
ォトレジストは、いずれも現像液に1,1,1−トリク
ロロエタン等の有機溶剤を用いており、作業環境や処理
コストの面で問題があった。さらに、最近の環境汚染の
問題からハロゲン系有機溶剤の使用は規制される方向に
あり、アディティブ法でもアルカリ水溶液で現像可能な
フォトレジストが求められていた。
【0005】アルカリ水溶液で現像可能な、無電解めっ
き用フォトレジストとして、特開平2−166452号
公報には、無水マレイン酸とビニル基を有する芳香族炭
化水素との共重合体にヒドロキシアルキレン(メタ)ア
クリレートを付加させた化合物と、カルボキシ基含有の
エポキシアクリレートとを併せて含有するアルカリ現像
型の樹脂組成物が開示されている。
【0006】特開平2−230154号公報には、アル
カリ水溶液で現像可能な、銅のめっきレジスト材料とし
て、スチレンとマレイン酸モノマーiso−プロピルの2
元共重合体にグリシジルメタクリレートを付加した化合
物に代表される重合体と、ベンジルメタクリレート、メ
タクリル酸−2−ヒドロキシブチル及びメタクリル酸の
3元共重合体に代表される重合体とを併せて含有する光
重合性組成物が開示されている。
【0007】特開平5−72735号公報には、アルカ
リ水溶液で現像可能な無電解めっき用フォトレジストと
して、親水性基を有するモノマーの重合体を枝ポリマー
とするグラフトポリマーと、アルカリ水溶液に可溶また
は膨潤するバインダーポリマーとを含有する感光性樹脂
組成物が開示されている。特開平5−107760号公
報には、アルカリ水溶液で現像可能な無電解めっき用フ
ォトレジストとして、アルカリ水溶液に可溶または膨潤
するバインダーポリマーと、活性エネルギー線の照射に
より強酸を発生する化合物と、メチロール(メタ)アク
リルアミド誘導体の共重合体とを含有する感光性樹脂組
成物が開示されている。
【0008】しかしながら、これらの提案されたフォト
レジストは、耐無電解銅めっき性の裕度が低く、めっき
液のpHが高くなったり、めっき時間が長くなるとレジス
トのふくれやはく離が生じるなどの問題があり実用プロ
セスでの使用が難しい。さらに、これらのレジスト中に
は多量のカルボン酸が残存しているため、pH12〜13
のめっき液中でレジストが吸水膨潤する。この状態でめ
っき銅が析出した後、乾燥工程でレジストが乾燥収縮す
るとレジストとめっき銅との間に間隙が発生するという
本質的問題がある(図1参照)。この間隙の存在は、め
っき後の工程で使用する各種薬液の残留につながり、さ
らに、ソルダレジストが追従できないので、最終的に得
られた印刷配線板の電気的な信頼性を大幅に低下させ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した従
来の技術の問題点を解決し、アルカリ水溶液で現像で
き、耐無電解めっき液性及び経日安定性が良好であり、
かつレジストとめっき銅に間隙が生じないフォトレジス
トを用いて、無電解銅めっきによって配線パターンを形
成する印刷配線板の製造法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)無電解
めっき銅をその所要部分に析出させるべき基板の表面
に、(A)側鎖にエチレン性不飽和基を有するアルカリ
可溶性高分子結合剤20〜80重量部、(B)末端に1
つのエポキシ基と、少なくとも1つのエチレン性不飽和
基を有する化合物80〜20重量部、(C)末端にエチ
レン性不飽和基を少なくとも2つ有する光重合性不飽和
高分子化合物0〜60重量部(ただし、(A)、(B)
及び(C)の総量が100重量部となるようにする)及
び(D)光開始剤0.01〜20重量部(ただし、
(A)、(B)及び(C)の総量が100重量部に対し
て)を含有してなる感光性樹脂組成物の層を形成する工
程、(2)像的な活性光照射および現像により該基板の
表面上に感光性樹脂組成物のネガティブパターンを形成
する工程並びに(3)上記基板の表面上の上記感光性樹
脂組成物のネガティブパターンをめっきレジストとし、
無電解銅めっきにより配線パターンを形成する工程を経
ることを特徴とする印刷配線板の製造法に関する。
【0011】本発明について以下に詳細に説明する。本
発明の印刷配線板の製造法は、無電解めっき銅をその所
要部分に析出させるべき基板の表面に感光性樹脂組成物
の層を形成する工程を含むものである。
【0012】基板としては、例えば、紙フェノール、ガ
ラスエポキシ等の積層板、鉄ホウロウ基板、アルミ板等
の両面にエポキシ樹脂絶縁層を形成した基板等の金属芯
入り基板などが使用できる。これらの基板は、穴あけ後
にめっき触媒を含む溶液に浸漬され、スルホール内壁に
めっき触媒をつけることもできる。このようなめっき触
媒溶液としては、日立化成工業社製増感剤HS−101
B等が使用できる。基板の表面にはめっき触媒の付着を
良好とするため、あるいは析出する無電解めっき銅の基
板に対する密着性を良好とするため等のために接着剤層
を塗布することが好ましい。
【0013】接着剤としては、フェノール変性ニトリル
ゴム系接着剤等のアディティブ法用接着剤として知られ
ているものが使用できる。接着剤中にめっき触媒となる
化合物を含ませることもできる。めっき触媒の付着性を
良好とするため、あるいは析出する無電解めっき銅の密
着性を良好とするため、無電解めっき処理の前に接着剤
層表面を粗化することが好ましい。粗化方法としては重
クロム酸ソーダ、クムロ酸等を含む酸性溶液等に浸漬す
る方法があるが、公知の通り、粗化工程は無電解銅めっ
き工程の前であれば、次に述べる感光性樹脂組成物の層
を形成する前であっても、レジストパターン形成後であ
ってもかまわない。
【0014】この他、基板として、紙フェノール、ガラ
スエポキシ等の積層板、鉄ホウロウ基板、アルミ板等の
両面にエポキシ樹脂絶縁層を形成した基板等の金属芯入
り基板などの両面に銅箔を張り付けた銅張り基板を使用
しても良い。これらの基板は、穴あけ後にめっき触媒を
含む溶液に浸漬し、スルーホール内壁にめっき触媒をつ
けることができる。また、めっきレジストと銅の密着性
を改良するため、塩化第二銅等の酸化剤を含む酸性水溶
液を用いて銅箔の表面をエッチングすることができる。
銅張り基板を用いる場合、銅箔上に次に述べる感光性樹
脂組成物のネガティブパターンを形成し、このパターン
のない部分に無電解銅めっきによって配線パターンを形
成し、レジストを除去した後回路間の銅箔をエッチング
によって除去し、印刷配線板を得ることができる。ま
た、銅箔をあらかじめエッチング配線パターンを形成し
た後、スルーホールおよび必要なランド部分を除いて次
に述べる感光性樹脂組成物のネガティブパターンを形成
し、このパターンのない部分に無電解銅めっきを行って
配線パターンを形成し、印刷配線板を得ることができ
る。
【0015】本発明で使用する感光性樹脂組成物は、
(A)側鎖にエチレン性不飽和基を有するアルカリ可溶
性高分子結合剤20〜80重量部、(B)末端に1つの
エポキシ基と、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を
含有する化合物80〜20重量部、(C)末端にエチレ
ン性不飽和基を少なくとも2つ含有する光重合性不飽和
高分子化合物0〜60重量部(ただし、(A)、(B)
及び(C)の総量が100重量部となるようにする)、
(D)活性光の照射により遊離ラジカルを生成する光開
始剤0.01〜20重量部(ただし、(A)、(B)及
び(C)の総量が100重量部となるようにする)を必
須成分として含む。
【0016】成分(A)の、側鎖にエチレン性不飽和基
を有するアルカリ可溶性高分子結合剤の具体例として
は、不飽和基を1個有するカルボン酸または酸無水物、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、ケイ皮
酸、マレイン酸半エステルなどと、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、フェノキシエチルアクリレート、ビニルアルコ
ールのエーテル類、スチレンもしくは重合可能なスチレ
ン誘導体等の1種以上とを共重合させて得られたもの
に、エチレン性不飽和基と、エポキシ基、イソシアネー
ト基、ヒドロキシル基またはアミノ基等の官能基を1個
有する化合物、例えばグリシジル(メタ)アクリレー
ト、イソシアン酸エチルメタクリレート、2−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミ
ド等を付加反応させて得られる化合物や、もしくはエポ
キシ樹脂(例えばオルソクレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂及びハロ
ゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂等)と(メ
タ)アクリル酸との反応物を、さらに多塩基酸無水物と
反応させて得られる酸無水物付加エポキシアクリレート
等を挙げることができる。
【0017】成分(B)の、末端に1つのエポキシ基
と、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有する化
合物としては、従来公知のものを用いることができるが
グリシジル(メタ)アクリレート、ビスフェノールA型
エポキシ化合物、フタル酸ジグリシジルエステル等のポ
リエポキシ化合物の一部のエポキシ基に(メタ)アクリ
ル酸を付加反応させて得られる、末端に1つのエポキシ
基と、少なくとも1つのエチレン性不飽和基を含有し、
さらに、少なくとも1つのベンゼン核を有する化合物が
耐無電解めっき液性等の点から好ましい。
【0018】成分(C)の分子中に少なくとも2つの重
合性不飽和二重結合を有する化合物の例としては、
(i)ジエチレングリコールジメタクリレート、テトラ
エチレングリコールジアクリレート、ヘキサプロピレン
グリコールジアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート等の多価アルコールの(メ
タ)アクリレート、(ii)2,2−ビス(4−メタクリ
ロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4
−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、ビスフェ
ノールA、エピクロルヒドリン系のエポキシ樹脂のアク
リル酸又はメタクリル酸付加物等のエポキシアクリレー
ト、無水フタル酸−ネオペンチルグリコール−アクリル
酸の1:2:2モル比の縮合物等の低分子不飽和ポリエ
ステルなどの分子中にベンゼン環を有する(メタ)アク
リレート、(iii)トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテルのアクリル酸又はメタクリル酸との付加
物、(iv)トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート
と2価アルコールのアクリル酸モノエステル又はメタク
リル酸モノエステルとの反応で得られるウレタンアクリ
レート化合物又はウレタンメタクリレート化合物などを
挙げることができる。
【0019】成分(D)の光開始剤としては従来知られ
ているものを用いることができ、例えば、ベンゾフェノ
ン、p,p−ジメチルアミノベンゾフェノン、p,p−
ジエチルアミノベンゾフェノン、p,p−ジクロルベン
ゾフェノン等のようなベンゾフェノン類、これらの混合
物、2−エチルアントラキノン、t−ブチルアントラキ
ノン等のアントラキノン類、2−クロロチオキサント
ン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンジル、2,4,5−トリアリールイミ
ダゾール二量体等が挙げられる。
【0020】成分(A)の使用量は20〜80重量部と
する必要がある。成分(A)の使用量が20重量部未満
では現像性が低下し、80重量部を越えると耐めっき液
性が低下する。成分(B)の使用量は80〜20重量部
とする必要がある。成分(B)の使用量が20重量部未
満では耐めっき液性が低下し、80重量部を越えると現
像性が低下する。成分(C)の使用量は0〜60重量部
とする必要がある。成分(C)の使用量が60重量部を
越えると現像性や耐めっき液性が低下する。成分(D)
の使用量は0.01〜20重量部とする必要がある。成
分(D)の使用量が0.01未満では光感度が低下し、
20重量部を越えても特に利点がない。
【0021】本発明の感光性樹脂組成物は、さらに他の
副次的成分を含有してもよい。そのような副次的成分と
しては、例えば、熱重合防止剤、染料、顔料、塗工性向
上剤、密着性向上剤などが挙げられ、これらの選択は、
通常の感光性樹脂組成物と同様の考慮の下に行われる。
【0022】本発明の印刷配線板の製造方法は無電解め
っき銅をその所要部分に析出させるべき基板の表面に上
記で詳細に説明した感光性樹脂組成物の層を形成する工
程を必ず含む。無電解めっき銅を析出させるべき絶縁性
基板の表面に感光性樹脂組成物の層を形成する工程は常
法で行える。たとえば感光性樹脂組成物をメチルエチル
ケトン、トルエン、塩化メチレン等の溶剤に均一に溶解
又は分散させ、デイップコート法、フローコート法等で
無電解めっき銅を析出させるべき絶縁性基板の表面上に
塗布し、溶剤乾燥して行われる。感光性樹脂組成物の溶
液を基板上に直接塗布せずに、この溶液を支持体フィル
ム上にナイフコート法、ロールコート法等公知の方法で
塗布乾燥し、支持体フィルム上に感光性樹脂組成物の層
を有する感光性エレメントを製造したのち、この感光性
エレメントを無電解めっき銅を析出させるべき絶縁性基
板表面に公知の方法で加熱、加圧積層して、この基板表
面に感光性樹脂組成物の層を形成することもできる。支
持体フィルムとしてはポリエステルフィルム、ポリプロ
ピレンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリスチレンフ
ィルム等公知のフィルムを使用できる。塗布膜厚の均一
化が容易であり、また耐溶剤性の低い接着剤も使用でき
る等の点から感光性エレメントを積層して、感光性組成
物の層を形成することが好ましい。
【0023】本発明の印刷配線板の製造法は像的な活性
光を照射後現像して無電解めっき銅をその所要部分に析
出させるべき絶縁性基板の表面上に感光性樹脂組成物の
ネガティブパターンを形成する工程を必ず含む。像的な
活性光の照射は超高圧水銀灯、高圧水銀灯等の光源を用
い、ネガマスクを通して像的に露光することで行える。
また微小断面積に絞ったレーザ光線等を像的にスキャン
して行うこともできる。
【0024】現像処理に用いられる現像液としては、例
えば、アルカリ金属の水酸化物の水溶液、アルカリ金属
リン酸塩の水溶液、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭
酸塩の水溶液などのアルカリ水溶液が挙げられる。これ
らのうち炭酸ナトリウムの水溶液が好ましい。
【0025】アルカリ現像は、現像液温度10〜50
℃、好ましくは20〜40℃の温度で、市販の現像機を
用いて行うことができる。このようにして、めっきレジ
ストパターンを形成した後、高圧水銀灯や超高圧水銀灯
等の光源を用い、活性光を再照射することが、めっきレ
ジストの耐薬品性向上の点から好ましい。
【0026】現像後、さらに、活性光の再照射後、加熱
処理を施すことが耐無電解めっき性の向上の点から好ま
しい。加熱温度、加熱時間としては、例えば、それぞ
れ、140〜160℃、40分〜90分が挙げられる。
【0027】本発明の印刷配線板の製造方法は、上記方
法で得られた感光性樹脂組成物のネガティブパターンを
めっきレジストとして無電解銅めっきにより配線パター
ンを形成する工程を必ず含む。無電解めっき液としては
銅塩、錯化剤、還元剤及びpH調整剤を含有するめっき液
が使用できる。
【0028】銅塩としては例えば硫酸銅、硝酸銅、ギ酸
銅、塩化第2銅等が使用できる。錯化剤としては例えば
エチレンジアミン四酢酸、N−ヒドロキシエチルエチレ
ンジアミン三酢酸、N,N,N′,N′−テトラキス−
2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ロッシェル
塩等が使用できる。還元剤としてはホルマリンが好まし
い。またpH調整剤としては通常、水酸化アルカリが使
用され、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等がある。
さらに、めっき浴の安定性を増すため、あるいは析出す
る銅金属の特性を良くするため等の目的で各種の添加剤
が加えられることもある。めっき浴の条件は、めっき浴
の安定性、析出する銅金属の特性等から銅濃度1〜15
g/l、pH10〜13.5、浴温度50〜90℃が好ま
しい。無電解銅めっきにあたっては、必要ならばめっき
触媒の付着及び/あるいは活性化を行うことができる。
【0029】無電解銅めっきによる配線パターン形成後
に、めっきレジストとして用いた感光性樹脂組成物のネ
ガティブパターンを剥離、除去してもいいし、これをそ
のまま永久レジストとして残してもよい。配線パターン
形成後に、銅表面を酸化から保護するため、あるいはそ
の部分が電気的接続部分となる場合は接触抵抗を低下さ
せるため等の目的で、半田レベラー等で配線パターン全
体あるいは所望部分に半田を被膜したり、あるいは金め
っき、スズめっき等を行うことができる。銅表面を半
田、金、スズ等の金属で覆った後、あるいは銅表面のま
ま基板上の必要な部分にソルダマスクを形成することが
できる。配線パターンの所望部分のみに半田等の被覆を
行う為のレジストとしてこのソルダマスクを利用するこ
ともできる。ソルダマスクの形成は、エポキシ樹脂系イ
ンクをスクリーン印刷などで印刷し、硬化させて行うこ
ともできるし、写真法で高精度のソルダマスクを形成す
ることもできる。このようにして製造される印刷配線板
は公知の方法で種々の応用が可能であり、例えば電子部
品を半田付けする等して利用できるが、無電解銅めっき
後の印刷配線板を多層印刷配線板の内層板として使用す
ることもできる。
【0030】
【実施例】次に本発明を実施例によって詳しく説明す
る。なお、実施例中及び比較例中の「部」は重量部を示
す。
【0031】合成例1 不飽和基含有高分子結合剤(A−1)の合成
【表1】
【0032】表1のAを温度計、撹拌装置、冷却管、N
2ガス導入管及び滴下器を備えた加熱および冷却可能な
容積約500mlの反応器に加え、78℃に昇温し、反応
温度を76℃〜80℃に保ちながら、N2ガス雰囲気下
で、3時間かけて表1のBを滴下した。Bの滴下後、7
8℃で約6時間撹拌を続けた後、表1のCを添加した。
Cの添加後反応系を100℃に昇温し0.5時間かけて
表1のDを滴下した。Dの滴下後、100℃で約20時
間撹拌を続けた後、室温に冷却し、不飽和高分子化合物
(A−1)を得た。なお、合成の際、仕込みのエポキシ
基当量/カルボキシル基当量比は0.4である。
【0033】合成例2 酸無水物変性エポキシアクリレート樹脂の合成
【表2】 表2のAを温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入管
及び滴下器を備えた、加熱及び冷却可能な容積約5リッ
トルの反応器に加え、115℃に昇温し、反応温度を1
10〜120℃に保ちながら、0.5時間かけて均一に
表2のBを滴下した。Bの滴下後、115℃で約20時
間撹拌を続け、反応系の酸価を13以下にした後、65
℃に冷却し、表2のCを添加した。Cの添加後反応系を
65℃に保ち約6時間撹拌を続け、反応系の酸価を75
にし、酸無水物変性エポキシアクリレートの樹脂(A−
2)を得た。なお、反応の際、仕込みのエポキシ基当量
/カルボキシル基当量比は1.0である。
【0034】合成例3
【表3】 表3のAを温度計、撹拌装置、冷却管、乾燥空気導入管
および滴下器の付いた加熱および冷却可能な容積約11
の反応器に加え、115℃に昇温し、反応温度を114
〜116℃に保ちながら、0.5時間かけて表3のBを
均一に滴下した。Bの滴下後、約18時間反応を続け、
反応系の酸価を1以下にして、化合物(B−1)を得
た。なお、反応の際、仕込みのエポキシ基当量/カルボ
キシル基当量比は2.0である。
【0035】合成例4
【表4】 表4の配合を用いて、合成例3と同様に操作することに
より化合物(B−2)を得た。なお、合成の際、仕込み
のエポキシ基当量/カルボキシル基当量比は2.0であ
る。
【0036】比較合成例1 高分子結合剤(A−3)の合成
【表5】 表5のAを温度計、撹拌装置、冷却管、窒素ガス導入管
および滴下器の付いた加熱および冷却可能な容積約50
0mlの反応器に加え、78℃に昇温し、反応温度を76
〜80℃に保ちながら窒素ガス雰囲気下で、3時間かけ
て表5のBを均一に滴下した。Bの滴下後、約6時間反
応を続け、表5のCを添加し、室温冷却して高分子結合
剤(A−3)を得た。
【0037】実施例1〜3、比較例1〜4 (A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、並
びに染料および有機溶剤を、それぞれ表6の配合及び表
7に示した配合割合(重量部)で混合して感光性樹脂組
成物の溶液を得た。
【表6】
【0038】次に、図2で示す装置を用いて上記配合の
感光性樹脂組成物の溶液11を25μmの厚さのポリエ
チレンテレフタレートフィルム18上に均一に塗布し、
80〜100℃の熱風対流式乾燥機12で約10分間乾
燥した。感光性樹脂組成物の層の乾燥後の厚さは、約3
5μmであった。感光性樹脂組成物の層の上には、さら
に図2に示したようにして厚さ約25μmのポリエチレ
ンフィルム17をカバーフィルムとして張り合わせ、感
光性エレメントを得た。なお、図2において6はポリエ
チレンテレフタレートフィルムくり出しロール、7、8
及び9はロール、10はナイフ、13はポリエチレンフ
ィルムくり出しロール、14及び15はロール並びに1
6は感光性エレメント巻き取りロールを示す。得られた
感光性エレメントについて、アルカリ水溶液に対する現
像性、経日安定性、レジスト形成後の耐無電解めっき液
性および無電解めっき後のレジストとめっき銅の間隙に
ついて以下の方法で試験した。その結果を表7に示し
た。
【0039】(1)アルカリ水溶液に対する現像性 日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−E−1
68(Pd系めっき触媒含有ガラスエポキシ積層板の両
面に、めっき触媒を含有するフェノール変性ニトリルゴ
ム系接着剤を約30μmの厚さに塗布した基板)を住友
スリーエム社製スコッチブライトで研磨し、水洗し、8
0℃で15分乾燥した。この試験基板の両面に上記で得
られた感光性エレメントを曙産業社製A−500型ラミ
ネータを用いてポリエチレンのカバーフィルムをはがし
ながら積層した。次に、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムをはがした後、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を
用いて30℃で70秒間スプレー現像した。現像後、3
0倍に拡大して残存する樹脂を目視でアルカリ現像性を
評価した。評価の基準は次のとおりである。 ○:現像性の良好なもの(基板表面上に樹脂が全く残ら
ないもの) ×:現像性の不良なもの(基板表面上に樹脂が少し残る
もの)
【0040】(2)耐無電解銅めっき性 前記の日立化成工業社製アディティブ法用基板ACL−
E−168にNCドリルで直径0.8mmのスルーホール
を2.54mm間隔であけた試験基板を住友スリーエム社
製スコッチブライトで研磨し、水洗し、80℃で15分
加熱乾燥した。この試験基板の両面に得られた感光性エ
レメントを曙産業社製A−500型ラミネータを用いて
ポリエチレンカバーフィルムを剥しながら積層した後、
図3に示す試験用ネガマスクをポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの上から密着させ、オーク制作所社製HM
W−590型露光機を使用し、ステップタブレット段数
7段が得られるように露光した。露光後、ネガマスクを
剥離した後80℃で5分間加熱した。19はネガマスク
の不透明部分、20はネガマスクの透明部分を示す。
【0041】次に、1重量%炭酸ナトリウム水溶液を用
いて30℃で70秒間スプレー現像した。現像後、80
℃で10分間加熱乾燥し、東芝電材社製紫外線照射装置
を用いて3J/cm2の量で紫外線を再照射した。さらに、
160℃で1時間加熱した。
【0042】このようにしてレジスト像を形成した試験
基板を42%のホウフッ化水素酸水溶液1リットルに重
クロム酸ナトリウム20gを溶かした40℃の溶液に1
5分間浸漬し、接着剤層の露出部分を粗化し、水洗後、
濃度3規定の塩酸に5分間浸漬し、水洗した。この試験
基板をCuSO4・5H2O 15g/l、エチレンジア
ミン四酢酸30g/l、37%HCHO水溶液10ml/
l及びシアン化ナトリウム25mg/lを含み、水酸化ナ
トリウムでpH12.5に調製した無電解銅めっき液に7
2℃で24時間浸漬し、水洗後80℃で10分間乾燥し
た。
【0043】このような操作を行った後、レジスト像を
30倍に拡大してレジストのクラック評価基準は、次の
とおりである。 ○:耐無電解銅めっき性が良好なもの(レジストにクラ
ックや浮き、ハガレの発生が全く無いもの) △:耐無電解銅めっき性がやや不良なもの(レジストの
一部に浮き、ハガレの発生したもの) ×:耐無電解銅めっき性が不良なもの(レジスト全面に
クラックや浮き、ハガレの発生したもの)
【0044】(3)間隙幅の測定 無電解めっきを行って、回路パターンを形成した基板の
断面を観察することにより、レジストとめっき銅の間隙
幅を測定した。
【0045】(4)経日安定性 ロール状に巻き取られた長さ90mの感光性エレメント
を23℃、湿度60%で保管し、アルカリ水溶液に対す
る現像性を30日間にわたって評価した。評価基準は次
の通りである。 ○:経日安定性が良好なもの(30日後でもアルカリ現
像性が良好なもの) ×:経日安定性が不良なもの(30日以内にアルカリ現
像性が不良になるもの)
【0046】
【表7】
【0047】
【発明の効果】実施例に示した様に、本発明の印刷配線
板の製造法によって、アルカリ水溶液を現像液に用い
て、耐無電解めっき液性及び経日安定性が良好であり、
かつレジストとめっき銅に間隙が生じない、高精度のア
ディティブ法による印刷配線板が得られる。また本発明
によって製造された印刷配線板は、多層印刷配線板の内
層板として好適に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レジストとめっき銅パターンの間隙の模式図
【図2】実施例で用いた感光性エレメントの製造装置の
略図
【図3】実施例で用いた試験用ネガマスクを示す模式図
【符号の説明】
1 レジスト 2 めっき銅パターン 3 接着剤層 4 基板 5 間隙 6 ポリエチレンフィルムくり出しロール 7、8、9 ロール 10 ナイフ 11 感光性樹脂組成物の溶液 12 乾燥機 13 ポリエチレンフィルムくり出しロール 14、15 ロール 16 感光性エレメント巻き取りロール 17 ポリエチレンフィルム 18 ポリエチレンテレフタレートフィルム 19 ネガマスクの不透明部分 20 ネガマスクの透明部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石丸 敏明 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社茨城研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)無電解めっき銅をその所要部分に
    析出させるべき基板の表面に、 (A)側鎖にエチレン性不飽和基を有するアルカリ可溶
    性高分子結合剤20〜80重量部、 (B)末端に1つのエポキシ基と、少なくとも1つのエ
    チレン性不飽和基を有する化合物80〜20重量部、 (C)末端にエチレン性不飽和基を少なくとも2つ有す
    る光重合性不飽和高分子化合物0〜60重量部(ただ
    し、(A)、(B)及び(C)の総量が100重量部と
    なるようにする)及び (D)光開始剤0.01〜20重量部(ただし、
    (A)、(B)及び(C)の総量が100重量部に対し
    て)を含有してなる感光性樹脂組成物の層を形成する工
    程、 (2)像的な活性光照射および現像により該基板の表面
    上に感光性樹脂組成物のネガティブパターンを形成する
    工程並びに (3)上記基板の表面上の上記感光性樹脂組成物のネガ
    ティブパターンをめっきレジストとし、無電解銅めっき
    により配線パターンを形成する工程を経ることを特徴と
    する印刷配線板の製造法。
  2. 【請求項2】 感光性樹脂組成物の層を形成する工程
    が、感光性エレメントを積層する方法である請求項1記
    載の印刷配線板の製造法。
  3. 【請求項3】 現像後に、さらに活性光を再照射する工
    程及び加熱処理を施す工程を含む請求項1又は2記載の
    印刷配線板の製造法。
  4. 【請求項4】 (B)末端に1つのエポキシ基と、少な
    くとも1つのエチレン性不飽和基を含有する化合物が、
    さらに、少なくとも1つのベンゼン核を有する化合物で
    ある請求項1、2又は3記載の印刷配線板の製造法。
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