JPH07106387B2 - 長尺な管棒材のロール矯正装置 - Google Patents

長尺な管棒材のロール矯正装置

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JPH07106387B2
JPH07106387B2 JP3181741A JP18174191A JPH07106387B2 JP H07106387 B2 JPH07106387 B2 JP H07106387B2 JP 3181741 A JP3181741 A JP 3181741A JP 18174191 A JP18174191 A JP 18174191A JP H07106387 B2 JPH07106387 B2 JP H07106387B2
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黒川  洋
欣哉 重久
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互栄機械株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種金属の引抜き棒や電
縫管、その他の長尺な管棒材(以下、本明細書において
材料と言う。)を、数組の鼓型スキユーロールによって
矯正する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、上記材料はますます薄肉化する傾
向にあり、又その殆んどの用途において、自動ライン化
された設備により加工されるようになってきているた
め、その材料の真円度や真直度についても、一層の高精
度が要求される結果となっている。
【0003】その真円度や真直度を矯正するためのロー
ル式矯正装置については、本発明と最も近似する公知例
として、特開昭62−230424号同62−168
17号同63−252617号並びに特公昭63−2
3853号を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、先づ特開昭
62−230424号の矯正機では、上下一対づつの矯
正ロール(3)(4)(3a)(4a)(3b)(4
b)が駆動装置(10)(10)によって回転駆動さ
れ、その回転によって被矯正材(9)も回転し乍ら進行
するようになっているため、予じめ定寸にカツトした被
矯正材(9)でなければ、その矯正機を適用実施するこ
とができない。
【0005】つまり、例えばその矯正機を材料の引抜き
装置と自動ライン化して、その引抜き装置から連続的に
繰り出し移送されたコイル状の長尺な材料を、その移送
過程において矯正し、次工程の各種加工装置に送入する
ようなことは不可能である。
【0006】又、上記公知発明の場合上下一対づつの矯
正ロール(3)(4)(3a)(4a)(3b)(4
b)が、その凸型(紡錘型)(1)と凹型(鼓型)
(2)との組から成るため、被矯正材(9)の飛び出し
を防ぐ左右一対づつの水平ガイド板(8)(8)が不可
欠であり、上記矯正ロール(3)(4)(3a)(4
a)(3b)(4b)の駆動装置(10)(10)を要
することとも相俟って、著しく大型・重量化すると共
に、矯正機の製造コストも高くなる問題がある。
【0007】更に、仮令凸型(1)と凹型(2)とが交
互に配列されていて、これにより被矯正材(9)にベン
デイング力を付与できるとしても、その凸型(1)は被
矯正材(9)の表面と言わば点接触するに過ぎないの
で、被矯正材(9)の円周面全体に効率良くベンデイン
グ力のほか、クラツシング力を印加することができず、
却ってその矯正ロール(3)(4)(3a)(4a)
(3b)(4b)が回転駆動されることにより、被矯正
材(9)の表面に傷付きやロールマークを与えてしまう
おそれ大である。
【0008】次に、特開昭62−16817号では、そ
の被矯正材(P)の矯正ロール(2)が何れも鼓型をな
しているため、上記した公知発明の水平ガイド板(8)
(8)は不要であり、又そのロール(2)の円周凹曲面
は被矯正材(P)の表面と見掛け上面接触するものと言
える。
【0009】しかし、これでも矯正ロール(2)が回転
駆動され、これによって被矯正材(P)も回転するよう
になっているため、やはりコイル状の長尺な材料をその
自動ライン上の移送過程において、狭正することは不可
能である。
【0010】この点、特開昭63−252617号で
は、矯正筒(3)が被矯正材に係る引抜き丸棒(B)の
進行に従って、その丸棒(B)の表面を転動するように
なっている関係上、矯正装置を引抜き伸線装置と切断装
置との中間に配置して、そのコイル状の材料から引抜き
加工された丸棒(B)でも、自動ライン上を進行する過
程において矯正できるものと一応言える。
【0011】しかし、この公知発明の場合矯正筒(3)
が特殊な丸型ノズル状に中空化されており、その丸捧
(B)の表面と点接触する凸曲内周面において、丸捧
(B)の表面を加圧するようになっているため、その丸
棒(B)の表面に傷付きやロールマークを与えてしまい
やすい。しかも、上記矯正筒(3)は上記ノズル状の中
空筒として、自己の回転支軸を備えず、その外周面にお
いてベアリング(19)により支持されているに過ぎな
いため、丸棒(B)の表面全体に対して効果的なベンデ
イング力とクラツシング力を印加することができない。
【0012】、その矯正筒(3)が仮令丸棒(B)の
進行に従って、その言わば内方から与えられる力によ
り、自転されることになるとしても、上記した2件の公
知発明と同じく、回転体(1)がその回転駆動装置
(2)によって回転駆動されるようになっており、上記
矯正筒(3)には言わば外方から強制的な回転駆動力も
与えられるため、その矯正筒(3)が丸棒(B)の送り
軸線(A)と交叉する傾斜設置状態として、上記ベアリ
ング(19)により支持されていることとも相俟ち、円
滑に自転作用しない。その意味からも、上記の傷付きや
ロールマークを与えてしまうことになり、又上記ベンデ
イング力とクラツシング力に不足を生ずる結果となる。
【0013】蓋し、矯正筒(3)を回転体(1)によっ
て公転運動させると、その外方から回転駆動装置(2)
によって付与する回転駆動力と、その矯正筒(23)を
言わば内方から自転運動させるべき、丸棒(B)の送り
速度又は送り作用力とを精密に合致させることは、設計
上至難の業だからである。
【0014】更に、特公昭63−23853号では回転
枠体(20)が回転するので、被矯正材を回転させる必
要がなく、コイル状に巻かれた管棒材の矯正上便利と言
える けれども、その管棒材に対するクラツシング力とベ
ンデイング力は、材料送り方向の最終位置に臨む僅か1
個のクラツシユ部(50)によって付与されるに過ぎな
いため、未だ真円度と真直度に富む優れた矯正状態を得
ることが困難である。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような諸問
題の改良を企図しており、そのために役立つロール矯正
装置として、材料の送り軸線を中心として回転し得るよ
うに、据付フレーム上へ水平な設置状態に軸受けされた
中空回転体と、上記送り軸線に向かう進退操作可能な上
下一対づつの数組として、且つその送り軸線廻りに悉く
中空回転体と一体回転し得るように、その中空回転体の
内部に組み付けられたロール支持ユニツトと、その各ロ
ール支持ユニツトへ遊転自在に、且つ自己の回転軸線が
上記送り軸線と平面視の一定角度だけ悉く交叉する配列
状態として軸支された数組の鼓型スキユーロールとから
成り、
【0016】上記中空回転体を数組のスキユーロール用
収納室が上下方向の貫通状態に刳り抜かれた中実なブロ
ツク本体から形作る一方、各ロール支持ユニツトを上記
ブロツク本体へそのスキユーロール用収納室の施蓋状態
に嵌め付けられるカバー盤と、そのカバー盤へ上下方向
に沿う進退作用のみを行なえるように締結されたロール
支持枠との組立ユニツト体として、上記ロール支持ユニ
ツトをその組立状態のままで上記ブロツク本体のスキユ
ーロール用収納室へ、上下方向から出し入れ自在に収納
させると共に、
【0017】上記ロール支持ユニツトのカバー盤を自己
の垂直中心線廻りに一定の角度範囲だけ回転させて、上
記ブロツク本体へそのスキユーロール用収納室の施蓋状
態に嵌め替え固定することにより、各スキユーロールの
回転軸線と上記材料の送り軸線との交叉する角度を、材
料の送り速度に応じて大小に調整できるように定め、
【0018】上記送り軸線に沿って中空回転体の内部へ
送り込まれる材料の表面を、そのスキユーロールの円周
作用面によって抱持状態に拘束し、その状態のもとで材
料を 送り進めた時、その送り作用力に応じて上記スキユ
ーロールが材料の周囲を自転すると同時に公転すること
により、その材料の表面にベンデイング力とクラツシン
グ力を付与し得るように設定したことを特徴とするもの
である。
【0019】
【作用】本発明の上記構成によれば、材料の送り軸線に
沿って材料が中空回転体の内部へ送り進められると、数
組の鼓型スキユーロールがその材料の送り作用力を受け
て、材料の周囲を自転すると同時に公転し、その材料の
表面にベンデイング力とクラツシング力を付与すること
になり、材料自身を全然回転させないため、コイル状の
長尺な材料を予じめ定寸にカツトする必要なく、自動ラ
イン上をそのまま連続的に移送させる過程において、支
障なく高精度に矯正作用することができ、又材料に傷付
きやロールマークなどを付与してしまうおそれもなく、
その優れた真円度と真直度を達成し得るのである。
【0020】又、中空回転体を形作る中実なブロツク本
体には、数組のスキユーロール用収納室が上下方向の貫
通状態に刳り抜かれている一方、ロール支持ユニツトの
各個がそのスキユーロール支持枠と、上記収納室のカバ
ー盤との組立ユニツト体に形作られているため、そのロ
ール支持ユニツトを組立状態のままで、上記ブロツク本
体のスキユーロール用収納室へ上下方向から出し入れ自
在に収納することができ、その組立や保守・点検などの
作業を極めて安楽に能率良く行なえる。
【0021】更に、各ロール支持ユニツトを形作るロー
ル支持枠は、上記カバー盤の上下方向に沿う進退操作の
みを行なえるように締結されているため、材料の送り軸
線に対するスキユーロールのオフセツト量を多少に調整
できるほか、上記カバー盤を自己の垂直中心線廻りに一
定の角度範囲だけ回転操作して、上記ブロツク本体のス
キユーロール用収納室へ施蓋状態に嵌め替え固定するこ
とにより、スキユーロールの回転軸線と材料の送り軸線
との交叉する角度を、その材料の送り速度に応じて大小
に調整することもできるため、材料の真円度と真直度に
優れた矯正状態を得ることに著しく役立つ。
【0022】
【実施例】以下、図面に基いて本発明の詳細を説明する
と、図1〜3はその本発明の好適な一実施例として具体
化した竪型対向10ロール式矯正装置の全体を示してお
り、(D)は一定長さの中空回転体、(R1)(R2)
(R3)(R4)(R5)はその長手方向(前後方向)
に沿って順次整然と内蔵配列された合計5組の鼓型スキ
ユーロール、(U1)(U2)(U3)(U4)(U
5)はその5組のスキユーロール(R1)〜(R5)を
各々中空回転体(D)の内部へ組み付け一体化するため
のロール支持ユニツトであって、材料(M)は図2の矢
印(F)で示す方向から中空回転体(D)の内部を通過
するように送り込まれることとなる。
【0023】先づ、上記中空回転体(D)は中実な角型
ブロツク本体(11)と、その両端部から連続一体に張
り出す前後一対の中空支軸(12)(13)とを備えて
おり、そのブロツク本体(11)の長手中心線上には上
記5組のスキユーロール用収納室(S1)(S2)(S
3)(S4)(S5)が、上下方向に貫通する比較的大
きな円形として、且つ一定の前後間隔ピツチを保って刳
り抜かれている一方、その収納室(S1)〜(S5)の
隣り合う相互間には比較的小さな円形の室内点検窓(G
1)(G2)(G3)(G4)が、左右方向に貫通する
直交状態として刳り抜かれている。
【0024】そのため、図4から明白なように、中空回
転体(D)を剛性の高い中実なブロツク本体(11)か
ら形作りつつも、その長手中心線を材料(M)の送り軸
線(O−O)として、これに沿い材料(M)を中空回転
体(D)の内部へ送り込み通過させることができる。
(14)(15)は両支軸(12)(13)の長手中心
線上に貫通形成された材料導入孔と導出孔であり、上記
収納室(S1)〜(S5)と連通していること言うまで
もない。
【0025】そして、このような中空回転体(D)は安
定な水平設置状態として、その前後一対の支軸(12)
(13)が何れもベアリング(16)(17)により、
据付 フレーム(18)(19)上へ回転自在に軸受けさ
れているのである。(20)(21)はベアリング(1
6)(17)のデイスタンスカラー、(22)(23)
はベアリングケース、(24)(25)はそのベアリン
グケース(22)(23)を据付フレーム(18)(1
9)へ固定するためのボルトである。
【0026】その場合、図1〜3から示唆されるよう
に、両支軸(12)(13)の何れか一方は長く張り出
されており、その張り出し先端部には入力プーリー(2
6)が嵌め付け一体化されている。そのため、そのプー
リー(26)を伝動ベルト(27)や図外のクラツチ機
構などを介して、回転駆動モーター(28)と伝動連結
させることにより、上記中空回転体(D)を回転駆動す
ることも可能である。
【0027】つまり、矯正装置の使用上、その中空回転
体(D)の内部へ材料(M)の始端部を上記導入孔(1
4)から送り込む作業開始当初においてのみ、モーター
(28)の駆動力によって中空回転体(D)を回転さ
せ、その材料(M)の始端部が導出孔(15)に到達す
るまで送り込むや否や、上記クラツチ機構によって中空
回転体(D)を自動的に停止させることができるように
なっている。これによれば、材料(M)の上記送り込み
作業を人為的に行なう方法に比し、極めて能率良く軽快
に行なえる点で、一層有利であると言える。
【0028】次に、上記スキユーロール(R1)〜(R
5)を支持する合計5組のロール支持ユニツト(U1)
〜(U5)はすべて同一であり、しかもその1組づつが
互いに同一な上下一対の単体から形作られているため、
今その一方の単体を図5、6に抽出して説明すると、こ
れは上記中空回転体(D)の各スキユーロール用収納室
(S1)〜(S5)を施蓋するほぼ円形のカバー盤(2
9)と、そのカバー盤(29)に対して上下方向への進
退自在に螺合締結されたほぼ倒立U字型のロール支持枠
(30)とから成るユニツト体である。
【0029】即ち、そのカバー盤(29)の周辺部には
複数のボルト受け入れ用調整長孔(31)が、全体的な
放射対称分布型に開口形成されており、これを貫通する
複数 のボルト(32)によって、カバー盤(29)が上
記中空回転体(D)の各スキユーロール用収納室(S
1)〜(S5)を施蓋するように、そのブロツク本体
(11)へ嵌め付け固定されている。
【0030】特に、上記ボルト受け入れ用調整長孔(3
1)の各個は図5から明白なように、平面視の円弧状に
開口形成されているため、カバー盤(29)を各スキユ
ーロール用収納室(S1)〜(S5)の施蓋状態とし
て、中空回転体(D)のブロツク本体(11)へ嵌め替
え作業する際に、そのカバー盤(29)を自己の垂直中
心線(Y−Y)廻りに一定の角度範囲(α)だけ水平回
転させることもできる。その一定の角度範囲(α)は、
好ましくは約7度に設定されている。
【0031】(33)は上記カバー盤(29)の中心部
に貫通形成された比較的大きなネジ孔、(34)は上記
スキユーロール用収納室(S1)〜(S5)へ臨むカバ
ー盤(29)の内面に、その円盤の直径方向に沿って切
り欠かれた一条の支持枠受け入れ用凹溝であり、その凹
溝(34)内に上記ロール支持枠(30)が嵌め合わさ
れている。これによって、ロール支持枠(30)がカバ
ー盤(29)と相対回転しないようになっているのであ
る。
【0032】又、(35)はそのロール支持枠(30)
の中央部から上下方向に沿って一体的に張り出し垂立さ
れた調整ネジ軸であり、上記カバー盤(29)の中心部
に開口するネジ孔(33)へ進退自在に螺合されてい
る。
【0033】つまり、そのカバー盤(29)から露出す
る調整ネジ軸(35)の角型頭部(36)に対して、外
方からレンチやその他の回動操作工具(図示省略)を係
止させ、これによって調整ネジ軸(35)を回転操作す
れば、上記ロール支持枠(30)が上下方向に沿う進退
作用のみを行なうこととなり、材料(M)の送り軸線
(O−O)に対する各スキユーロール(R1)〜(R
5)のオフセツト量(L)を多少に調整することができ
る。(37)はその調整度を目視するための案内ゲージ
であり、カバー盤(29)の表面に刻印又は貼り付けら
れている。尚、上記 回動操作工具を係止させる代りに、
調整ネジ軸(35)から外方へ回動操作ハンドルを一体
的に張り出しても良い。
【0034】(38)は上記ロール支持枠(30)の進
退作用状態を固定ロツクする一対のボルトであり、カバ
ー盤(29)の外方からロール支持枠(30)の両肩部
に向かって螺入植立されている。そして、これは上記回
動操作工具などによるロール支持枠(30)の進退操作
に先立ち、そのロール支持枠(30)から図6の鎖線で
示すように、何れも抜き出し螺退されること勿論であ
る。(39)はそのボルト(38)の受け入れ用ネジ
孔、(40)は同じくバカ孔であって、カバー盤(2
9)に貫通形成されている。
【0035】上記のようなカバー盤(29)とロール支
持枠(30)とから成る各ロール支持ユニツト(U1)
〜(U5)は、これをその組立状態のままで中空回転体
(D)のスキユーロール用収納室(S1)〜(S5)
へ、上下方向から出し入れ自在に収納させることができ
る。
【0036】つまり、そのロール支持枠(30)を各ス
キユーロール用収納室(S1)〜(S5)内へ挿入し、
カバー盤(29)をその収納室(S1)〜(S5)の施
蓋状態として、中空回転体(D)のブロツク本体(1
1)へ複数のボルト(32)により固定セツトすれば、
そのロール支持枠(30)が上記収納室(S1)〜(S
5)内に自づと正しく納まることになり、その組立や保
守・点検などの作業を高能率に行なえるのである。
【0037】上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U
5)の単体は、各スキユーロール用収納室(S1)〜
(S5)ごとに上下一対の1組づつとして、その1組づ
つを採り上げた場合、図2、3から示唆されるように、
上側カバー盤(29)の凹溝(34)及びこれに受け入
れられたロール支持枠(30)と、同じく下側カバー盤
(29)の凹溝(34)及びこれに受け入れられたロー
ル支持枠(30)との相互が、上下方向から見て一定角
度(β)だけ交叉する関係状態にあり、その状態の もと
で上側のロール支持枠(30)と下側のロール支持枠
(30)とは、上記材料(M)の送り軸線(O−O)を
挟む如く向かい合ってもいる。
【0038】この点、両図ではその一定角度(β)を9
0度として示しているが、これはあくまでも作図を簡略
化する便宜上のことであり、90度に決定する意味では
ない。後述するように、各スキユーロール(R1)〜
(R5)の回転軸線(X−X)と材料(M)の送り軸線
(O−O)との交叉する一定角度(θ)が、好ましくは
約30度として、その2倍の約60度に定められること
となる。
【0039】上記した各スキユーロール(R1)〜(R
5)は上下一対づつの鼓型ロール(41)から成り、そ
の両鼓型ロール(41)が上記のように向かい合う上下
一対のロール支持ユニツト(U1)〜(U5)へ、次の
通り取付けられている。
【0040】即ち、その鼓型ロール(41)もすべて同
一であるため、その単体を抽出した図6において、(4
2)は上記ロール支持枠(30)の両脚部へ水平に固定
横架されたロール支軸であり、これにベアリング(4
3)を介して、鼓型ロール(41)が遊転自在に套嵌さ
れている。(44)(45)はそのロール支軸(42)
を固定するためのボルトであり、その一対の互いに直交
する関係方向から螺入されている。(46)はベアリン
グ(43)のデイスタンスカラー、(47)は同じく止
め輪である。
【0041】その上下一対づつの鼓型ロール(41)か
ら成る1組のスキユーロール(R1)〜(R5)を採り
上げた場合、上記ロール支軸(42)の廻りに回転する
軸線(X−X)は、上下方向から見て一定角度(γ)だ
け交叉する関係状態にあり、その一定角度(γ)が上記
した上側ロール支持枠(30)と下側ロール支持枠(3
0)との交叉する一定角度(β)に等しいこと、言うま
でもない。
【0042】しかも、その各スキユーロール(R1)〜
(R5)の回転軸線(X−X)は同じく上下方向から見
た時、上記中空回転体(D)の長手中心線に沿う材料
(M) の送り軸線(O−O)に対して、好ましくは約3
0度の一定角度(θ)だけ交叉する指向状態に配列され
てもいる。
【0043】但し、上記のようにロール支持ユニツト
(U1)〜(U5)のカバー盤(29)が、中空回転体
(D)のブロツク本体(11)へ嵌め付け固定される
際、自己の垂直中心線(Y−Y)を中心として約7度の
一定角度範囲(α)だけ水平回転されるようになってい
るため、そのカバー盤(29)の水平回転操作により、
その角度範囲(α)を許容限度として、上記30度の一
定角度(θ)を更に細かく微調整することができ、延い
ては材料(M)の送り速度が変化するも、その材料
(M)の表面に対して鼓型ロール(41)の円周作用面
を、常時面接触する状態に保てるのであり、その状態を
上記室内点検窓(G1)〜(G4)から覗き確認するこ
ともできる。
【0044】又、その鼓型ロール(41)の円周作用面
は上記材料(M)の送り軸線(O−O)と一定角度
(θ)だけ交叉する指向状態のもとで、その材料(M)
の表面と常時全体的に面接触するようになっている。つ
まり、鼓型ロール(41)の円周作用面は単純な円弧や
双曲線から形作られておらず、材料(M)の表面に傷付
きやロールマークを一切与えない特殊な立体曲線から成
る凹曲面として加工形成さており、その上下一対が上記
材料(M)の送り軸線(O−O)を挟む如く対峙するこ
とによって、その材料(M)を抱持状態に拘束し得るよ
うになっているのである。
【0045】その結果、各スキユーロール(R1)〜
(R5)の鼓型ロール(41)がそのロール支軸(4
2)により、上記ロール支持枠(30)へ遊転自在に軸
支されていることとも相俟って、上記材料(M)の送り
軸線(O−O)に沿って材料(M)が中空回転体(D)
の内部へ送り込まれると、その材料(M)に真円度がな
い場合、鼓型ロール(41)は材料(M)の周囲を自転
運動することになる。
【0046】又、そのロール支持枠(30)は上記カバ
ー盤(29)を介して、中空回転体 (D)のブロツク本
体(11)に組み付け一体化されているため、上記材料
(M)に真直度がない場合、鼓型ロール(41)はその
材料(M)の周囲を公転運動することにもなり、これと
一緒に中空回転体(D)が材料(M)の送り軸線(O−
O)を中心として、言わば追従的に回転作用し、何れに
しても材料(M)には鼓型ロール(41)によるベンデ
イング力とクラツシング力とが不足なく、しかもその表
面に傷付きやロールマークを与えるおそれもなく、極め
て合理的に印加されるのである。
【0047】尚、合計5組のスキユーロール(R1)
(R2)(R3)(R4)(R5)における上側鼓型ロ
ール(41)の回転軸線(X−X)は悉く平行状態にあ
り、同じく下側鼓型ロール(41)の回転軸線(X−
X)もすべて平行に延在していること、図3や図8、9
から示唆される通りである。
【0048】上記のように、本発明のロール矯正装置で
は鼓型スキユーロール(R1)〜(R5)が材料(M)
の送り作用力を受けて、その材料(M)の周囲を自転運
動するようになっており、又そのスキユーロール(R
1)〜(R5)を内蔵した中空回転体(D)は、材料
(M)の矯正作業中において外方から強制的に回転駆動
されず、その材料(M)の周囲を公転運動するスキユー
ロール(R1)〜(R5)によって、言わば内方から追
従回転されるに過ぎない。材料(M)のそれ自身を全然
回転させないようになっている結果、例えば図7のよう
な引抜き装置(A)とその次工程をなす各種加工装置
(B)との自動ライン上に、本発明のロール矯正装置を
介挿設置して、コイル状の長尺な材料(M)を爾前に定
寸カツトしておく必要なく、そのままの連続する移送過
程において、頗る効率良く矯正作用できるのである。
【0049】即ち、本発明の矯正装置によって長尺な材
料(M)を矯正するに当っては、図8、9から明白なよ
うに、上記した合計5組の鼓型スキユーロール(R1)
〜(R5)のうち、その中空回転体(D)の材料導入側
に位置する1組のスキユーロール(R5)と、同じく導
出側に位置する1組のスキユーロール(R1)とを、
料(M)の位置決め芯出し用として使うべく、何れもそ
の材料(M)の送り軸線(O−O)上へ臨むように配設
する。
【0050】そして、残る中間に位置する合計3組のス
キユーロール(R2)(R3)(R4)を材料(M)の
矯正用として、これらを材料(M)の基準径や送り速度
などに応じ、図9のように材料(M)を言わば蛇行させ
る如く、その送り軸線(O−O)から一定のオフセツト
量(L)だけ上下方向へ交互に位相変化する千鳥配列状
態に位置決めした上、上記矢印(F)で示す方向から送
り軸線(O−O)に沿って、材料(M)を中空回転体
(D)の内部へ送り込むのである。尚、上記材料(M)
は長尺であるため、その中空回転体(D)への導入側に
おいて、これに潤滑油を投与すれば良い。
【0051】その作業開始当初において、材料(M)の
始端部が中空回転体(D)の材料導出孔(15)に到達
するまでの一定時間だけ、上記したように中空回転体
(D)を駆動モーター(28)によって回転駆動する。
そうすれば、すばやく円滑に導出孔(15)まで通過す
るので、その通過するや否や中空回転体(D)の回転駆
動力を断ち、上記伝動ベルト(27)も取りはずして、
その停止状態に放任する。
【0052】その場合、上記スキユーロール(R1)〜
(R5)はそのロール支持ユニツト(U1)〜(U5)
の調整ネジ軸(35)を、中空回転体(D)の外方から
回転操作することによって、上下方向へ進退作用させる
ことができるため、そのスキユーロール(R1)〜(R
5)を上記のように材料(M)の送り軸線(O−O)上
へ臨ませたり、或いはその送り軸線(O−O)からのオ
フセツト量(L)を多少に調整したりすることができ、
又上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)のカバー
盤(29)は、これを自己の垂直中心線(Y−Y)廻り
に水平回転させた上、中空回転体(D)へ嵌め替え固定
できるようになっているため、スキユーロール(R1)
〜(R5)の回転軸線(O−O)と材料(M)の送り軸
線(O−O)とが交叉する角度(θ)も、その材料
(M)の送り速度などに応じて大小調 整することができ
る。
【0053】そして、このような準備を終えた後、上記
材料(M)を一定速度のもとで自動機械的に送り進めれ
ば、その材料(M)の表面は上記スキユーロール(R
1)〜(R5)における鼓型ロール(41)の円周作用
面と全体的に面接触し、その上下方向から抱持された拘
束状態のもとで、自づと効果的なベンデイング力とクラ
ツシング力を受け、高精度に矯正されるのである。
【0054】つまり、その矯正作用中には上記スキユー
ロール(R1)〜(R5)が材料(M)の送り作用力を
受け、その材料(M)に真円度がない場合には、その送
り作用力のみによって材料(M)の周囲を自転運動し
て、その表面にロスなく強圧なクラツシング力を印加す
ることとなり、又材料(M)に真直度がない場合には、
同じくスキユーロール(R1)〜(R5)が材料(M)
の周囲を公転運動して、その表面に効果的なベンデイン
グ力を付与することとなる。その両運動の重畳的又は相
乗的な作用によって、上記スキユーロール(R1)〜
(R5)の必要個数を極力少なく、矯正装置の全体を小
型コンパクト化しつつも、真円度と真直度に優れた高精
度な材料(M)の矯正状態を、効率良く合理的に得られ
るわけである。
【0055】その場合、中空回転体(D)は材料(M)
の送り軸線(O−O)を中心とする回転自在に軸受けさ
れており、これには上記矯正作用中において、外方から
モーターなどによる強制的な回転駆動力が与えられてい
ないからこそ、上記のようにスキユーロール(R1)〜
(R5)が支障なく公転運動し得るわけであり、その結
果上記のように鼓型ロール(41)の円周作用面が材料
(M)の表面と全体的に面接触し得る特殊な凹曲面とし
て造形されていることも相伴ない、材料(M)の表面に
傷付きやロールマークなどを与えてしまうおそれも一切
なく、却って材料(M)の表面を優美に研磨することさ
えできるのである。
【0056】更に、材料(M)の送り作用力に順応し
て、言わば送り軸線(O−O)の内方 からスキユーロー
ル(R1)〜(R5)が自転と公転を行なうようになっ
ているため、上記矯正用のベンデイング力とクラツシン
グ力を除くほか、無理な不正力がロール支持ユニツト
(U1)〜(U5)や中空回転体(D)に働かず、その
意味から耐久性も著しく向上できるのである。
【0057】図1〜10では、合計5個のスキユーロー
ル(R1)〜(R5)から成る竪型対向10ロール式矯
正装置を説示したが、そのスキユーロール(R1)〜
(R5)やロール支持ユニツト(U1)〜(U5)、収
納室(S1)〜(S5)などの設置個数は自由に増減さ
せることができる。
【0058】尚、図7の符号(48)は矯正装置の材料
導入側に配設された材料送り用のガイドロール、(4
9)は同じく導出側に臨まされた矯正済み材料(M)の
切断用カツターを示唆している。
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明のロール矯正装置
ではその構成上、材料(M)の送り軸線(O−O)を中
心として回転し得るように、据付フレーム(18)(1
9)上へ水平な設置状態に軸受けされた中空回転体
(D)と、上記送り軸線(O−O)に向かう進退操作可
能な上下一対づつの数組として、且つその送り軸線(O
−O)廻りに悉く中空回転体(D)と一体回転し得るよ
うに、その中空回転体(D)の内部に組み付けられたロ
ール支持ユニツト(U1)(U2)(U3)(U4)
(U5)と、その各ロール支持ユニツト(U1)〜(U
5)へ遊転自在に、且つ自己の回転軸線(X−X)が上
記送り軸線(O−O)と平面視の一定角度(θ)だけ悉
く交叉する配列状態として軸支された数組の鼓型スキユ
ーロール(R1)(R2)(R3)(R4)(R5)と
から成り、
【0060】上記中空回転体(D)を数組のスキユーロ
ール用収納室(S1)(S2)(S3)(S4)(S
5)が上下方向の貫通状態に刳り抜かれた中実なブロツ
ク本体(11)から形作る一方、各ロール支持ユニツト
(U1)〜(U5)を上記ブロツ ク本体(11)へその
スキユーロール用収納室(S1)〜(S5)の施蓋状態
に嵌め付けられるカバー盤(29)と、そのカバー盤
(29)へ上下方向に沿う進退作用のみを行なえるよう
に締結されたロール支持枠(30)との組立ユニツト体
として、上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)を
その組立状態のままで上記ブロツク本体(11)のスキ
ユーロール用収納室(S1)〜(S5)へ、上下方向か
ら出し入れ自在に収納させると共に、
【0061】上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U
5)のカバー盤(29)を自己の垂直中心線(Y−Y)
廻りに一定の角度範囲(α)だけ回転させて、上記ブロ
ツク本体(11)へそのスキユーロール用収納室(S
1)〜(S5)の施蓋状態に嵌め替え固定することによ
り、各スキユーロール(R1)〜(R5)の回転軸線
(X−X)と上記材料(M)の送り軸線(O−O)との
交叉する一定角度(θ)を、材料(M)の送り速度に応
じて大小に調整できるように定め、
【0062】上記送り軸線(O−O)に沿って中空回転
体(D)の内部へ送り込まれる材料(M)の表面を、そ
のスキユーロール(R1)〜(R5)の円周作用面によ
って抱持状態に拘束し、その状態のもとで材料(M)を
送り進めた時、その送り作用力に応じて上記スキユーロ
ール(R1)〜(R5)が材料(M)の周囲を自転する
と同時に公転することにより、その材料(M)の表面に
ベンデイング力とクラツシング力を付与し得るように設
定してあるため、冒頭に述べた従来技術の諸問題をすべ
て改良できる効果がある。
【0063】即ち、本発明の上記構成によれば、中空回
転体(D)が材料(M)の送り軸線(O−O)を中心と
する回転自在に軸受けされており、これには材料(M)
の矯正作用中において、外方からモーターなどによる強
制的な回転駆動力が一切与えられていない。そして、そ
の中空回転体(D)の内部にはロール支持ユニツト(U
1)(U2)(U3)(U4)(U5)を介して、これ
と一体に回転する数組の鼓型スキユーロール(R1)
(R2)(R3)(R4)(R5)が、その回転軸線
(X−X)の悉く上記送り軸線(O−O)と一定角度
(θ)だけ交叉する配 列状態として、しかも遊転自在に
軸支されているため、上記送り軸線(O−O)に沿って
中空回転体(D)の内部へ材料(M)を送り進めれば、
上記スキユーロール(R1)〜(R5)が材料(M)の
送り作用力を受けて、その材料(M)の周囲を自転する
と同時に公転し、材料(M)を全然回転させることな
く、その表面にクラツシング力とベンデイング力を付与
することとなる。
【0064】その結果、冒頭に述べた特開昭62−23
0424号や同62−16817号のように、材料
(M)を予じめ一定長さにカツトしておく必要がなく、
コイル状の長尺な材料(M)をその自動ライン上に沿い
移送させる過程において、そのまま自動連続的に矯正作
用できるのであり、しかも数組の上記スキユーロール
(R1)〜(R5)が悉く鼓型ロール(41)の1組づ
つから成り、その円周作用面によって材料(M)の表面
を全体的な面接触状態に抱持することとも相俟ち、その
材料(M)の表面に傷付きやロールマークなどを与えて
しまうおそれなく、上記クラツシング力とベンデイング
力の印加により、真円度と真直度に富む優れた矯正状態
を著しく合理的に効率良く得られるのである。上記特開
昭62−230424号のような飛び出し防止用水平ガ
イド板(8)(8)が全く不要であり、又特開昭63−
252617号や特公昭63−23853号に比して
も、上記ベンデイング力とクラツシング力を材料(M)
の表面へロスなく効果的に付与することができ、装置の
信頼性に優れる。
【0065】又、上記ロール支持ユニツト(U1)〜
(U5)の各個は、中空回転体(D)のブロツク本体
(11)へそのスキユーロール用収納室(S1)〜(S
5)の施蓋状態に嵌め付けられるカバー盤(29)と、
そのカバー盤(29)へ上下方向に沿う進退作用のみを
行なえるように締結されたロール支持枠(30)との組
立ユニツト体であるため、そのロール支持枠(30)を
上下方向に沿って進退操作することにより、これに軸支
された各スキユーロール(R1)〜(R5)の材料
(M)に対するオフセツト量(L)を多少に調整するこ
とができ、このことも材料(M)の高精度な矯正状態を
得ることに大変役立つ。
【0066】しかも、各ロール支持ユニツト(U1)〜
(U5)のカバー盤(29)を自己の垂直中心線(Y−
Y)廻りに一定の角度範囲(α)だけ回転操作して、上
記ブロツク本体(11)へそのスキユーロール用収納室
(S1)〜(S5)の施蓋状態に嵌め替え固定すること
により、各スキユーロール(R1)〜(R5)の回転軸
線(X−X)と材料(M)の送り軸線(O−O)との交
叉する角度(θ)を、その材料(M)の送り速度に応じ
て大小に調整することもできるようになっているため、
上記効果をますます昂め得るのである。
【0067】更に、各ロール支持ユニツト(U1)〜
(U5)を上記の通り、カバー盤(29)とロール支持
枠(30)との組立ユニツト体とする一方、上記中空回
転体(D)を数組のスキユーロール用収納室(S1)〜
(S5)が上下方向の貫通状態に刳り抜かれた中実なブ
ロツク本体(11)から形作ってあるため、その高剛性
の中空回転体(D)により、スキユーロール(R1)〜
(R5)による材料矯正作用上の対抗強度(上記ベンデ
イング力とクラツシング力に対する抗力)を著しく昂め
ることができるほか、上記ロール支持ユニツト(U1)
〜(U5)をその組立状態のままで、上記ブロツク本体
(11)のスキユーロール用収納室(S1)〜(S5)
へ、上下方向から出し入れ自在に収納させることもで
き、その組立や保守・点検なとの作業性に著しく優れ
る。
【0068】特に、請求項2の構成を採用するならば、
上記材料(M)の送り軸線(O−O)に対する各スキユ
ーロール(R1)〜(R5)のオフセツト量(L)を調
整するに当り、その操作を極めて円滑に行なえると共
に、高精度の調整状態も得られる効果がある。
【0069】請求項3の構成を採用するならば、その中
空回転体(D)のブロツク本体(11)に刳り抜かれた
室内点検窓(G1)〜(G4)を通じて、材料(M)の
表面に対するスキユーロール(R1)〜(R5)の作用
状態などを覗き確認することもできる。
【0070】又、請求項4に記載の構成を採用するなら
ば、矯正作業の開始当初において、その中空回転体
(D)の内部へ材料(M)の始端部を送り込む作業を、
極めて円滑に能率良く行なうことができ、その人手作業
による労力と時間を節減し得る効果もあり、実用上頗る
便利と言える。
【0071】尚、特許請求の範囲には図面との対照を容
易化する説明の便宜上、符号を記入しているが、これに
よって記入部分の個数や構造を図示のものに限定する趣
旨ではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロール矯正装置の側面図である。
【図2】同じく矯正装置の一部を破断して示す平面図で
ある。
【図3】その矯正装置の鼓型スキユーロールを直交状態
に展開して示す一部破断の側面図である。
【図4】矯正装置の中空回転体を抽出して示す断面平面
図である。
【図5】図2の一部を抽出して示す拡大平面図である。
【図6】図5の6−6線に沿う部分断面図である。
【図7】矯正装置の使用状態を示す説明図である。
【図8】鼓型スキユーロールによる材料の矯正作用を示
す平面図である。
【図9】同じく材料の矯正作用を示す側面図である。
【図10】鼓型スキユーロールによる材料の挟持状態を
示す正面図である。
【符号の説明】
(R1)(R2)(R3)(R4)(R5)・スキユー
ロール (S1)(S2)(S3)(S4)(S5)・スキユー
ロール用収納室 (U1)(U2)(U3)(U4)(U5)・ロール支
持ユニツト (G1)(G2)(G3)(G4)・・・・・室内点検
窓 (D)・・・中空回転体 (O−O)・材料の送り軸線 (X−X)・ロールの回転軸線 (Y−Y)・垂直中心線 (L)・・・オフセツト量(M)・・・材料 (α)・・・一定角度範囲 (θ)・・・一定交叉角度 (11)・・ブロツク本体 (12)・・中空支軸 (13)・・中空支軸 (18)・・据付フレーム (19)・・据付フレーム (26)・・入力プーリー (29)・・カバー盤 (30)・・ロール支持枠 (31)・・調整長孔(33)・ネジ孔 (35)・・調整ネジ軸(37)・案内ゲージ (41)・・鼓型ロール (42)・・ロール支軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】材料(M)の送り軸線(O−O)を中心と
    して回転し得るように、据付フレーム(18)(19)
    上へ水平な設置状態に軸受けされた中空回転体(D)
    と、 上記送り軸線(O−O)に向かう進退操作可能な上下一
    対づつの数組として、且つその送り軸線(O−O)廻り
    に悉く中空回転体(D)と一体回転し得るように、その
    中空回転体(D)の内部に組み付けられたロール支持ユ
    ニツト(U1)(U2)(U3)(U4)(U5)と、 その各ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)へ遊転自
    在に、且つ自己の回転軸線(X−X)が上記送り軸線
    (O−O)と平面視の一定角度(θ)だけ悉く交叉する
    配列状態として軸支された数組の鼓型スキユーロール
    (R1)(R2)(R3)(R4)(R5)とから成
    り、 上記中空回転体(D)を、数組のスキユーロール用収納
    室(S1)(S2)(S3)(S4)(S5)が上下方
    向の貫通状態に刳り抜かれた中実なブロツク本体(1
    1)から形作る一方、 各ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)を、上記ブロ
    ツク本体(11)へそのスキユーロール用収納室(S
    1)〜(S5)の施蓋状態に嵌め付けられるカバー盤
    (29)と、そのカバー盤(29)へ上下方向に沿う進
    退作用のみを行なえるように締結されたロール支持枠
    (30)との組立ユニツト体として、 上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)をその組立
    状態のままで上記ブロツク本体(11)のスキユーロー
    ル用収納室(S1)〜(S5)へ、上下方向から出し入
    れ自在に収納させると共に、 上記ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)のカバー盤
    (29)を自己の垂直中心線(Y−Y)廻りに一定の角
    度範囲(α)だけ回転させて、上記ブロツク本体(1
    1)へそのスキユーロール用収納室(S1)〜(S5)
    の施蓋状態に嵌め替え固定することにより、各スキユー
    ロール(R1)〜(R5)の回転軸線(X−X)と上記
    材料(M)の送り軸線(O−O)との交叉する角度
    (θ)を、材料 (M)の送り速度に応じて大小に調整で
    きるように定め、 上記送り軸線(O−O)に沿って中空回転体(D)の内
    部へ送り込まれる材料(M)の表面を、そのスキユーロ
    ール(R1)〜(R5)の円周作用面によって抱持状態
    に拘束し、その状態のもとで材料(M)を送り進めた
    時、その送り作用力に応じて上記スキユーロール(R
    1)〜(R5)が材料(M)の周囲を自転すると同時に
    公転することにより、その材料(M)の表面にベンデイ
    ング力とクラツシング力を付与し得るように設定した
    とを特徴とする長尺な管棒材のロール矯正装置
  2. 【請求項2】各ロール支持ユニツト(U1)〜(U5)
    のロール支持枠(30)をカバー盤(29)へ、上下方
    向に沿う進退作用のみを行なえるように締結するに当
    り、 そのロール支持枠(30)の中央部から一体的に張り出
    し垂立させた調整ネジ軸(35)を、カバー盤(29)
    に対応開口するネジ孔(33)へ螺合させて、 その調整ネジ軸(35)を外部から回転操作して、上記
    ロール支持枠(30)を進退作用させることにより、材
    料(M)の送り軸線(O−O)に対する各スキユーロー
    ル(R1)〜(R5)のオフセツト量(L)を多少に調
    整できるように定めると共に、 その調整度を目視するための案内ゲージ(37)を、上
    記カバー盤(29)の表面に施した ことを特徴とする
    求項1記載の長尺な管棒材のロール矯正装置。
  3. 【請求項3】中空回転体(D)を形作る中実なブロツク
    本体(11)に刳り抜かれたスキユーロール用収納室
    (S1)〜(S5)の隣り合う相互間へ、その室内点検
    窓(G1)(G2)(G3)(G4)を上記収納室(S
    1)〜(S5)と直交する左右方向の貫通状態に刳り抜
    いたことを特徴とする請求項1記載の長尺な管棒材のロ
    ール矯正装置。
  4. 【請求項4】中空回転体(D)を形作る中実なブロツク
    本体(11)の両端部から、材料(M)の送り込み可能
    な中空支軸(12)(13)の前後一対を張り出すと共
    に、 その両支軸(12)(13)の何れか一方に、材料
    (M)の始端部を中空回転体(D)の導出側へ到達させ
    るまで送り込む作業当初の一定時間だけ、上記中空回転
    体(D)を回転駆動するための入力プーリー(26)を
    嵌め付け一体化させたことを特徴とする請求項記載の
    長尺な管棒材のロール矯正装置。
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