JPH07105641A - 磁気ディスク装置 - Google Patents

磁気ディスク装置

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JPH07105641A
JPH07105641A JP5246789A JP24678993A JPH07105641A JP H07105641 A JPH07105641 A JP H07105641A JP 5246789 A JP5246789 A JP 5246789A JP 24678993 A JP24678993 A JP 24678993A JP H07105641 A JPH07105641 A JP H07105641A
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JP
Japan
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magnetic disk
gain
signal
disk device
controller
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Withdrawn
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JP5246789A
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English (en)
Inventor
Toru Narishima
徹 成島
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NEC Ibaraki Ltd
Original Assignee
NEC Ibaraki Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 位置決め制御部内にトルク補正部を設け、磁
気ディスク装置の起動のとき、ボイスコイルモータの発
生トルクの過不足を自己判断してアクチューエータ駆動
電流を調整するためのゲインの調整を行う。 【効果】 ボイスコイルモータの発生トルクの変動を抑
制して磁気ヘッドの位置決め精度を向上させることが可
能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気ディスク装置に関
し、特に、位置決め制御部内にトルク補正手段を設けた
磁気ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13は従来の磁気ディスク装置の一例
を示すブロック図である。
【0003】従来の磁気ディスク装置は、図13に示す
ように、スピンドルモータによって回転させられて情報
を記憶する少なくとも1枚の磁気ディスク媒体8と、磁
気ディスク媒体8の表面に近接して設けられ、情報の書
込みまたは読出しを行う磁気ヘッド9と、駆動源として
ボイスコイルモータを有し、磁気ヘッド9を磁気ディス
ク媒体8の指定されたトラック位置に移動させるアクチ
ュエータ機構部3と、アクチュエータ機構部3の動作を
制御する位置決め制御部4とを備えている。
【0004】位置決め制御部4は、アクチュエータ機構
部3の移動速度を目標速度に追従させる機能を有してお
り、磁気ヘッド9からの信号を入力してアクチューエー
タ駆動信号41を出力するコントローラ5と、アクチュ
ーエータ駆動信号41に対して一定値のゲインを与える
ゲイン部6と、ゲイン部6の出力信号からアクチュエー
タ機構部3に対してアクチューエータ駆動電流42を出
力するサーボアンプ7とを有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
磁気ディスク装置は、小型化や大容量化や高速化等の要
求により、特に小型磁気ディスク装置においては、磁気
ディスク媒体に磁気ヘッドの位置決めのためのサーボ情
報(位置情報)を記憶させておくための専用のディスク
面(サーボ面)を設けて記憶容量が低下するのを回避す
るため、磁気ディスク媒体のデータを記憶させる面(デ
ータ面)に位置情報を分散させて記憶させておき、この
分散させた位置情報から位置誤差情報を生成して磁気ヘ
ッドの位置決めを行う、いわゆるサンプリングサーボ方
式が採用されている。
【0006】現在需要が高い磁気ディスク装置では、磁
気ヘッドの移動距離の短縮や、可動部の軽量化等が図ら
れているが、オフセットの発生(磁気ヘッドの指定され
たトラックに対する位置決め誤差)が問題となってい
る。
【0007】更に、従来の磁気ディスク装置において
は、ボイスコイルモータの発生するトルクが磁気ヘッド
の位置によって変化するため、これが磁気ヘッドの位置
決め動作に影響を与えている。また、磁気ディスク装置
の温度変化や固体差により、ボイスコイルモータの発生
トルクが変化する。特に、位置情報を分散させているサ
ンプリングサーボ方式の磁気ディスク装置においては、
高精度のサーボ系の実現や、高速のシーク動作の実現が
困難であるという欠点を有している。
【0008】本発明の目的は、高精度のサーボ系や高速
のシーク動作を実現するため、アクチュエータ機構部に
使用されているボイスコイルモータの発生するトルク
が、磁気ヘッドの位置や磁気ディスク装置の温度変化や
固体差によって変化するのを自己判断し、その結果に応
じてアクチューエータ駆動電流を調整するためにゲイン
を調整することにより、トルクを補正することができる
トルク補正部を設けた磁気ディスク装置を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ディスク装
置は、スピンドルモータによって回転させられて情報を
記憶する少なくとも1枚の磁気ディスク媒体と、前記磁
気ディスク媒体の表面に近接して設けられて情報の書込
みまたは読出しを行う磁気ヘッドと、駆動源としてボイ
スコイルモータを有し前記磁気ヘッドを前記磁気ディス
ク媒体の指定されたトラック位置に移動させるアクチュ
エータ機構部と、前記アクチュエータ機構部の動作を制
御する位置決め制御部とを備える磁気ディスク装置にお
いて、前記位置決め制御部内に、前記アクチュエータ機
構部からの位置情報信号を調べて記憶するメモリと、前
記メモリからデータを読出して前記ボイスコイルモータ
の駆動電流を調整するためのゲインを求めるコントロー
ラと、前記コントローラの出力信号を受けてゲインを変
更するゲイン調整部とを設けたものであり、更に、磁気
ディスク媒体の全トラックを数トラックずつの複数のゾ
ーンに分割し、前記複数のゾーンの各ゾーン毎にアクチ
ュエータ機構部からの位置情報信号を調べてメモリに記
憶させたものであり、更に、磁気ディスク装置内の温度
を測定してあらかじめ設定してある所定の温度になった
ときに信号を出力する温度測定部を設け、前記温度測定
部からの信号によってコントローラを動作させるように
したものであり、さらに、磁気ディスク装置の起動から
の時刻を計測してあらかじめ設定してある所定の時間を
経過したときに信号を出力するタイマ部を設け、前記タ
イマ部からの信号によってコントローラを動作させるよ
うにしたものである。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0011】図1は本発明の一実施例を示すブロック
図、図2は図1の実施例の位置決め制御部の詳細を示す
ブロック図、図3は図1の実施例のアクチューエータ機
構部およびその周辺の詳細を示すブロック図、図4は図
1の実施例の位置決め制御部内のオブザーバの作用を示
す模式図、図5は図1の実施例のボイスコイルモータの
発生トルクを示す特性図、図6は図1の実施例の磁気デ
ィスク媒体のトラックのゾーン分割の一例を示す模式
図、図7は図1の実施例における残シーク長を示す特性
図、図8は図1の実施例においてサンプリング周期が小
さいときの残シーク長を示す特性図、図9は図1の実施
例の動作を示す波形図で、(a)はオフトラック許容範
囲内で変動しているときの波形図、(b)は正負のオフ
トラックが存在しているときの波形図、図10は、図1
の実施例の動作を示す波形図で、(a)は負のオフトラ
ックのみが存在しているときの波形図、(b)は正のオ
フトラックのみが存在しているときの波形図、(c)は
正のオフトラックのみが存在しているときの例外の場合
の波形図、図11は図1の実施例における残シーク長差
と符号反転位置との関係を示す特性図、図12は図1の
実施例におけるゾーン分割とゲインの値との関係を示す
特性図である。
【0012】図1は、サンプリングサーボ方式の磁気デ
ィスク装置であり、スピンドルモータによって回転させ
られて情報を記憶する少なくとも1枚の磁気ディスク媒
体8と、磁気ディスク媒体8の表面に近接して設けら
れ、情報の書込みまたは読出しを行う磁気ヘッド9と、
駆動源としてボイスコイルモータを有し、磁気ヘッド9
を磁気ディスク媒体8の指定されたトラック位置に移動
させるアクチュエータ機構部10と、アクチュエータ機
構部10の動作を制御する位置決め制御部11とを備え
ている。
【0013】位置決め制御部11は、磁気ヘッド9から
の信号を入力するトルク補正部12と、トルク補正部1
2からの信号を入力してアクチュエータ機構部10に対
してアクチューエータ駆動電流47を出力するゲイン調
整部13とを有している。
【0014】位置決め制御部11は、図2に示すよう
に、アクチュエータ機構部10の磁気ヘッド9の出力の
位置情報信号43を入力し、アナログ/デジタル変換を
行うアナログデジタル変換器(A/D)14からの分散
された位置情報信号48を書換え可能なメモリ15に入
力する。トルク補正部12は、磁気ディスク装置内の温
度を測定して出力する温度測定部16と、タイマ部17
とを有しており、メモリ15および温度測定部16およ
びタイマ部17の出力信号は、コントローラ18に入力
する。コントローラ18は、これらの入力から、適切な
ゲインの選択と、データの補間と、目標速度の生成とを
行い、アクチューエータ駆動信号44およびゲイン出力
信号45をゲイン調整部13に対して出力する。
【0015】ゲイン調整部13は、D/Aセット信号4
6をデジタルアナログ変換器(D/A)19に出力し、
D/A19は、サーボアンプ20を介してアクチュエー
タ機構部10に対してアクチューエータ駆動電流47を
出力する。
【0016】アクチューエータ駆動電流47および位置
情報信号48はまた、トルク補正部12内に設けられて
いて、磁気ヘッド9の位置および速度の推定を行うオブ
ザーバ21にも入力する。オブザーバ21からは、コン
トローラ18に対して推定位置信号49および推定速度
信号50および推定外乱信号51が出力される。
【0017】A/D14およびD/A19は、サンプル
・アンド・ホールド機能付きであり、次のサンプリング
時刻まで一定値を保持する零次ホールド機能も付いてい
る。
【0018】A/D14およびD/A19およびサーボ
アンプ20は、位置決め制御部11に含まれており、メ
モリ15およびコントローラ18およびオブザーバ21
はトルク補正部12に含まれている。
【0019】図3に示すように、コントローラ18から
出力されたアクチューエータ駆動信号44は、ゲイン調
整部13のゲイン(G)22によって調整されてD/A
セット信号46としてD/A19にセットされ、サーボ
アンプ20を介してアクチューエータ駆動電流47とし
て出力される。
【0020】アクチューエータ駆動電流47は、アクチ
ュエータ機構部10に入力し、ボイスコイルモータのト
ルク定数(KT)23および可動部の慣性モーメントの
逆数(1/J)24および積分器25および積分器26
を介して位置情報信号43としてA/D14に出力さ
れ、A/D14の出力の位置情報信号48は、オブザー
バ21に出力される。アクチューエータ駆動電流47も
また、オブザーバ21に出力される。
【0021】オブザーバ21は、内部にアクチュエータ
機構部10のモデル(内部モデル)を有しており、図4
に示すように、制御対象の出力、すなわち、位置情報信
号48と内部モデルの出力との比較を行い、その差をフ
ィードバックして誤差が零となるように収束する。
【0022】KTE27は内部モデルのトルク定数、T
S28はサンプリング周期、Z-129はZ変換演算子、
L130は位置に対するフィードバックゲイン、L23
1は速度に対するフィードバックゲインである。
【0023】Z変換演算子(Z-1)29は、分散系制御
系で用いられるZ変換の演算子であり、サンプリング周
期(TS)28だけ遅らせる作用を有している。従って
Z変換演算子(Z-1)29の入力が(n+1)回目のサ
ンプリングデータのときは、その出力は、1サンプリン
グ周期(TS)だけ遅れたn回目のデータである。
【0024】オブザーバ21の構造は、プリディクショ
ン・オブザーバと呼ばれるものであり、n回目のサンプ
リング時刻の入力から、(n+1)回目のサンプリング
時刻の状態の推定を行うため、演算時間の遅れの影響を
無視できるものである。
【0025】これ以降の一連の動作は、トルク補正動作
と呼ばれる動作であり、1回目のトルク補正動作は、磁
気ディスク装置の起動のときに行われる。
【0026】トルク補正動作は、まず、任意のトラック
数のシーク動作によって得られる位置情報データから、
ボイスコイルモータの発生トルクの過不足を判断して適
切なゲインを求め、それによってゲインを変更した後再
試行するという動作を繰返えすことにより、最適なゲイ
ンに調整してボイスコイルモータの発生トルクを設定値
に近づける。
【0027】ボイスコイルモータの発生トルクの過不足
を判断は、次のように行う。
【0028】ボイスコイルモータに発生するトルクは、
一般に磁気ヘッド9の位置によって変化し、例えば図5
の曲線61に示すような特性を有している。従って、図
6に示すように、磁気ディスク媒体8の全トラックを数
トラックずつの複数(N個)のゾーン(ゾーン1〜ゾー
ンN)に分割する。
【0029】メモリ15に記憶するデータは、最初に0
トラックからゾーン1のトラックまでシークを実行し、
このとき、コントローラ18内において、位置情報信号
48から(式1)の計算を行う。
【0030】 (残シーク長L)=(目標トラックA)−(位置情報信号48)…(式1) 最終的にこのLは、目標トラックAに対するオフトラッ
ク量と同じになる。
【0031】この残シーク長Lと、任意に設定できるメ
モリ開始ポイントLSとの関係が(L≦LS)を満たし
たとき、それ以降のサンプリング時刻におけるLの値を
メモリ15に記憶する。このとき、本実施例では、サン
プリングサーボ方式を採用しているため、残シーク長L
は、図7に示すように、階段状の値となる。
【0032】この形状は、サンプリング周期(TS)に
依存し、サンプリング周期(TS)が充分に小さい場合
は、図8に示すように、ほぼ滑かな曲線となる。そし
て、任意に指定することができるオフトラックの許容範
囲62となるまで、残シーク長Lの値をメモリ15に記
憶する。
【0033】次に、メモリ15に記憶したデータの処理
について説明する。
【0034】まず、ボイスコイルモータの発生トルクの
設定値に対する大小の判断法につい説明する。
【0035】時間に対する残シーク長Lの波形は、図9
(a)・(b)および図10(a)〜(c)に示す5種
類に大別できる。図9(a)の場合は、オフトラックの
許容範囲62内で波形が変動している場合であり、この
ときは、ボイスコイルモータの発生トルクは設定値と一
致しているとし、ゲインの調整は行わない。
【0036】図9(b)の場合は、目標トラックの近傍
(すなわち残シーク長Lが0の付近)において、許容範
囲外の正負のオフトラックが存在する場合である。図1
0(a)の場合は、許容範囲外の負のオフトラックのみ
が存在する場合である。図10(b)の場合は、許容範
囲外の正のオフトラックのみが存在する場合である。図
10(c)の場合は、図10(b)の特別の場合であ
り、波形が振動的でない場合である。
【0037】まず図9(b)の場合の手順について説明
する。
【0038】図11に示すように、サンプリング時刻T
1からT6まで、各サンプリング時刻毎に残シーク長L
を計算する。それらの値をそれぞれL1〜L6とする。
コントローラ18内において、(式2〜6)によって残
シーク長の差D1〜D5を求める。
【0039】 D1=L1−L2(>0) ……(式2) D2=L2−L3(>0) ……(式3) D3=L3−L4(<0) ……(式4) D4=L4−L5(>0) ……(式5) D5=L5−L6(>0) ……(式6) D3とD4において符号が反転しているので、D3とD
4を選択し、反転した位置があるL3とL4の絶対値を
求める。
【0040】本実施例においては、 |L3|>|L4
| となり、残シーク長Lの負側のオフトラック量の方
が大きいことになるため、ボイスコイルモータの発生ト
ルクは、設定値よりも大きいと判断する。 |L3|<
|L4| の場合は、設定値よりも小さいと判断する。
【0041】図10(a)の場合は、負のオフトラック
のみが存在し、かつ残シーク長の差Dの符号の反転があ
る場合である。このときは、ボイスコイルモータの発生
トルクは、設定値よりも大きいと判断する。
【0042】図10(b)の場合は、正のオフトラック
のみが存在し、かつ残シーク長の差Dの符号の反転があ
る場合である。このときは、ボイスコイルモータの発生
トルクは、設定値よりも小さいと判断する。
【0043】図10(c)の場合は、正のオフトラック
のみが存在するが、残シーク長の差Dの符号の反転がな
い場合である。このときは、ボイスコイルモータの発生
トルクは、設定値よりも小さいと判断する。この場合、
点線で示した理想的な応答の場合は、図9(a)の応答
と同じであるが、符号の反転がないため、最初は発生ト
ルクは、設定値よりも小さいと判断することになる。
【0044】このようにして、図6のゾーン1における
ボイスコイルモータの発生トルクの設定値に対する大小
を判断する。
【0045】次に、ボイスコイルモータの発生トルクの
設定値に対する大小の判断後の動作について、図11を
参照して説明する。
【0046】ゲイン調整部13のゲイン(G)22およ
びトルク定数(KT)23(図3参照)は、(式7)の
関係がある。
【0047】 G×KT=一定 ……(式7) そこで、ボイスコイルモータの発生トルクが設定値より
も大きいと判断した場合は、まずトルク定数(KT)が
2%大きいと考え、コントローラ18内において、(式
8)によってゲインGaを求め、D/Aセット信号46
およびアクチューエータ駆動電流47を出力する。
【0048】 Ga×(1+0.02)KT=一定 ……(式8) ゲイン調整部13は、内部のゲインGをゲインGaに変
更後、D/Aセット信号46を出力する。このように、
発生トルクが設定値よりも大きいと判断した場合は、ゲ
イン(G)22を低くし、アクチューエータ駆動電流4
7を小さくする。
【0049】上記のようなゲイン(G)22を変更する
一連の動作の終了後、メモリ15内のデータをクリア
し、再び同様なテストを繰返えす。このとき、再び発生
トルクが設定値よりも大きいと判断した場合は、更に2
%大きいと考え、コントローラ18内において、(式
9)によってゲインGbを求め、同様な動作を繰返えし
て行なう。
【0050】 ba×(1+0.04)KT=一定 ……(式9) 再試行において発生トルクが設定値よりも小さいと判断
した場合は、1%小さいと考え、コントローラ18内に
おいて、(式10)によってゲインGcを求め、同様な
動作を繰返えす。
【0051】 bc×(1+0.03)KT=一定 ……(式10) ゲイン調整終了の判断は、残シーク長の差Dの反転が許
容範囲の中だけで行われるようになったときとするのが
理想的であるが、実際には、これらの一連の判断がファ
ームウエアによって行われるため、反転した位置の残シ
ーク長Lの大きさにより、任意に制限することができ
る。
【0052】コントローラ18は、最終的に判断された
適切なゲインの値をG1としてメモリ15に記憶させ、
それ以外のデータはクリアする。これにより、図6のゾ
ーン1に対する最適なゲインG1が求められる。
【0053】以上は、図11に示したような許容範囲外
の正負のオフトラックが存在する場合の例であるが、図
10(c)のように、残シーク長の差Dの符号の反転が
ない場合は、最初、発生トルクが設定値よりも小さいと
いう仮定から出発する点が異なるだけで、それ以外は、
上述のように、トルク定数(KT)が2%大きくする操
作と、1%小さくする操作とを組合わせることにより、
適切なゲインを求めることができる。
【0054】同様にして、ゾーン2〜ゾーンNに対する
適切なゲインG2〜GNを求め、メモリ15に記憶させ
る。図12は、このようにして求めたゲインG1〜GN
を示した図である。
【0055】以上がトルク補正動作であり、磁気ディス
ク装置は、この後通常の動作に移行するが、シーク動作
を行うときは、常にコントローラ18内で、(式11)
の計算を行い、シーク後のヘッド位置に対する適切なゲ
インをメモリ15から読出してゲイン調整部13に対し
てゲイン出力信号45として出力し、ゲインの切替えを
行う。
【0056】 現在のヘッド位置+シークトラック数=シーク後のヘッド位置…(式11) 次にコントローラ18は、メモリ15からゲインG1〜
GN(図12参照)の値を読込み、補間法(スプライン
補間等)を用いてトラック数に対するゲインの値の近似
処理を行い、メモリ15に記憶させる。
【0057】次に、オブザーバ21の動作について説明
する。
【0058】記述のように、オブザーバ21は、内部に
制御対象のアクチュエータ機構部10と同じモデル(内
部モデル)を有している。本来、このオブザーバ21
は、外乱や速度等の推定を行うためのものであり、ボイ
スコイルモータの発生トルクの変動を外乱の1種である
と見做すと、その影響を打消す動作を行う筈である。し
かし、高精度でかつ高速の推定を行わせるため、オブザ
ーバ21内のトルク定数(KTE)27の調整も行う。
【0059】ここでは、図4を参照して説明する。
【0060】ゾーン1(図6参照)に対する適切なゲイ
ンG1がゲイン調整部13内にセットされているとき
は、ボイスコイルモータの発生トルクが設定値よりも大
きい場合であるため、ゲインG1は、設定値Gよりも数
%小さく、アクチューエータ駆動電流47も設定値より
も小さくなる筈である。しかし、オブザーバ21内のト
ルク定数(KTE)27は設定値であるため、このとき
のアクチューエータ駆動電流47では、オブザーバ21
のモデル内の発生トルクが設定値よりも小さくなって誤
差を生ずる。このため、例えばボイスコイルモータのト
ルク定数(KT)23が設定値よりも2%大きいと判断
した場合は、オブザーバ21内のトルク定数(KTE)
27も2%大きい値にする必要がある。
【0061】従って、(式12)によって補正すること
により、オブザーバ21のモデル内の発生トルクを、実
際の発生トルクとほぼ同じ値とすることができる。
【0062】 KTE=KTE(初期値)×(1+0.02) ……(式12) 以上のように、オブザーバ21のモデル内のトルク定数
(KTE)27は、コントローラ18において最終的に
判断したボイスコイルモータの発生トルクの過不足と同
じ割合で調整することにより、オブザーバ21のモデル
内の発生トルクと実際の発生トルクとが等しくなるよう
にする。
【0063】更に、本実施例のように、プリディクショ
ンタイプのオブザーバを使用した場合は、上述のトルク
補正動作によって求めたゲインG1〜GNの値を、補間
法(スプライン補間等)を用いてコントローラ18にお
いて一層高精度に補正することが可能である。
【0064】すなわち、ゲインG1〜GNの値から補間
法を用いて求めたゲインGpの値をメモリ15に記憶さ
せておく。更に、上記のように、そのゲインに応じたオ
ブザーバ21のモデル内のトルク定数(KTE)27に
ついても、コントローラ18において計算してその結果
をメモリ15に記憶させる。プリディクションタイプの
オブザーバは、(n+1)回目のサンプリング時刻の状
態を、n回目のサンプリング時刻の状態から推定するも
のであり、このため、演算時間の影響を無視することが
できる。従ってオブザーバ21は、n回目のサンプリン
グ時刻の位置情報信号43をもとにして、(n+1)回
目のサンプリング時刻における磁気ヘッド9の推定位置
を計算して推定位置信号49を発生する。このとき、コ
ントローラ18は、メモリ15からn回目のサンプリン
グ時刻の位置情報信号43に応じたトルク定数(KT
E)27を瞬時に読出し、それに変更した後磁気ヘッド
9の推定位置の計算を行う。この後、(n+1)回目の
サンプリング時刻における磁気ヘッド9の推定位置を計
算し、メモリ15からその位置に対応したゲインGpの
値を読出してそれに切替える。これにより、一層高精度
なトルク補正が可能となる。また、プリディクションタ
イプのオブザーバを使用しているため、これらの計算お
よび変更を1サンプリング周期内で行うことにより、演
算時間の影響を無視することが可能となる。
【0065】以上の一連の動作は、磁気ディスク装置の
起動のときに行うが、、タイマ部17によって、磁気デ
ィスク装置を起動してから所定の時間を経過した後、再
びトルク補正を行うようにすることにより、磁気ディス
ク装置の周辺や内部の微妙な変化や変動に対しても対処
することが可能となる。
【0066】タイマ部17は、磁気ディスク装置の起動
と同時に経過時間の計測を開始し、あらかじめ設定して
ある所定の時間に到達したとき、コントローラ18に対
してそれを伝達する。これを受けたコントローラ18
は、データのリード/ライトに対して影響がないタイミ
ングにおいて起動辞と同じようにトルク補正を行う。
【0067】また、温度測定部16によって磁気ディス
ク装置の温度を測定し、その測定温度が所定の温度を超
えたときにトルクの再補正を行うようにすることによ
り、磁気ディスク装置の温度変化によるトルク変動に対
しても対処することが可能となる。温度に関しては、再
補正を行うよりも、ボイスコイルモータの発生トルクの
温度による変動をあらかじめ予測しておき、所定の温度
になったとき、その温度に対応するゲインデータを選択
してゲインの値を上下にシフトさせる方が、短時間でゲ
イン調整を行うことができる。
【0068】磁気ディスク装置の起動後、所定の時間を
経過する前に電源を切り、直に再起動した場合は、磁気
ディスク装置の内部温度はある程度上昇しているが、タ
イマ部17はクリアされて経過時間は0となる。しか
し、タイマ部17と温度測定部16との両者を備えるこ
とにより、ボイスコイルモータの発生トルクの補正を適
切な時点で行うことが可能となる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気ディ
スク装置は、位置決め制御部内にトルク補正部を設け、
磁気ディスク装置の起動のとき、ボイスコイルモータの
発生トルクの過不足を自己判断してアクチューエータ駆
動電流を調整するためのゲインの調整を行うことによ
り、ボイスコイルモータの発生トルクの変動を抑制して
磁気ヘッドの位置決め精度を向上させることが可能にな
るという効果がある。いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例の位置決め制御部の詳細を示すブ
ロック図である。
【図3】図1の実施例のアクチューエータ機構部および
その周辺の詳細を示すブロック図である。
【図4】図1の実施例の位置決め制御部内のオブザーバ
の作用を示す模式図である。
【図5】図1の実施例のボイスコイルモータの発生トル
クを示す特性図である。
【図6】図1の実施例の磁気ディスク媒体のトラックの
ゾーン分割の一例を示す模式図である。
【図7】図1の実施例における残シーク長を示す特性図
である。
【図8】図1の実施例においてサンプリング周期が小さ
いときの残シーク長を示す特性図である。
【図9】図1の実施例の動作を示す波形図で、(a)は
オフトラック許容範囲内で変動しているときの波形図、
(b)は正負のオフトラックが存在しているときの波形
図である。
【図10】図1の実施例の動作を示す波形図で、(a)
は負のオフトラックのみが存在しているときの波形図、
(b)は正のオフトラックのみが存在しているときの波
形図、(c)は正のオフトラックのみが存在していると
きの例外の場合の波形図である。
【図11】図1の実施例における残シーク長差と符号反
転位置との関係を示す特性図である。
【図12】図1の実施例におけるゾーン分割とゲインの
値との関係を示す特性図である。
【図13】従来の磁気ディスク装置の一例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
3・10 アクチュエータ機構部 4・11 位置決め制御部 5 コントローラ 6 ゲイン部 7 サーボアンプ 8 磁気ディスク媒体 9 磁気ヘッド 12 トルク補正部 13 ゲイン調整部 14 アナログデジタル変換器(A/D) 15 メモリ 16 温度測定部 17 タイマ部 18 コントローラ 19 デジタルアナログ変換器(D/A) 20 サーボアンプ 21 オブザーバ 22 ゲイン(G) 23 トルク定数(KT) 24 慣性モーメントの逆数(1/J) 25・26 積分器 27 トルク定数(KTE) 28 サンプリング周期(TS) 29 Z変換演算子(Z-1) 30 フィードバックゲイン(L1) 31 フィードバックゲイン(L2) 41・44 アクチューエータ駆動信号 42・47 アクチューエータ駆動電流 43・48 位置情報信号 45 ゲイン出力信号 46 D/Aセット信号 49 推定位置信号 50 推定速度信号 51 推定外乱信号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スピンドルモータによって回転させられ
    て情報を記憶する少なくとも1枚の磁気ディスク媒体
    と、前記磁気ディスク媒体の表面に近接して設けられて
    情報の書込みまたは読出しを行う磁気ヘッドと、駆動源
    としてボイスコイルモータを有し前記磁気ヘッドを前記
    磁気ディスク媒体の指定されたトラック位置に移動させ
    るアクチュエータ機構部と、前記アクチュエータ機構部
    の動作を制御する位置決め制御部とを備える磁気ディス
    ク装置において、 前記位置決め制御部内に、前記アクチュエータ機構部か
    らの位置情報信号を調べて記憶するメモリと、前記メモ
    リからデータを読出して前記ボイスコイルモータの駆動
    電流を調整するためのゲインを求めるコントローラと、
    前記コントローラの出力信号を受けてゲインを変更する
    ゲイン調整部とを設けたことを特徴とする磁気ディスク
    装置。
  2. 【請求項2】 磁気ディスク媒体の全トラックを数トラ
    ックずつの複数のゾーンに分割し、前記複数のゾーンの
    各ゾーン毎にアクチュエータ機構部からの位置情報信号
    を調べてメモリに記憶させることを特徴とす請求項1記
    載の磁気ディスク装置。
  3. 【請求項3】 磁気ディスク装置内の温度を測定してあ
    らかじめ設定してある所定の温度になったときに信号を
    出力する温度測定部を設け、前記温度測定部からの信号
    によってコントローラを動作させることを特徴とす請求
    項1または請求項2記載の磁気ディスク装置。
  4. 【請求項4】 磁気ディスク装置の起動からの時刻を計
    測してあらかじめ設定してある所定の時間を経過したと
    きに信号を出力するタイマ部を設け、前記タイマ部から
    の信号によってコントローラを動作させることを特徴と
    す請求項1または請求項2または請求項3記載の磁気デ
    ィスク装置。
JP5246789A 1993-10-01 1993-10-01 磁気ディスク装置 Withdrawn JPH07105641A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006040520A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Samsung Electronics Co Ltd ハードディスクドライブ制御方法,ハードディスクドライブ制御装置,記録/再生装置および記録媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006040520A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Samsung Electronics Co Ltd ハードディスクドライブ制御方法,ハードディスクドライブ制御装置,記録/再生装置および記録媒体

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