JPH07105020B2 - 磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH07105020B2
JPH07105020B2 JP3076235A JP7623591A JPH07105020B2 JP H07105020 B2 JPH07105020 B2 JP H07105020B2 JP 3076235 A JP3076235 A JP 3076235A JP 7623591 A JP7623591 A JP 7623591A JP H07105020 B2 JPH07105020 B2 JP H07105020B2
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magnetic head
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明夫 村田
賢 東陰地
秀明 向江
宜章 前川
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回転シリンダーを用いた
磁気記録再生装置の磁気ヘッドおよびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】業務用として用いられているVTRで
は、高画質であり高性能な編集ができることが要求され
る。
【0003】ところで、編集時に行うスローやサーチと
いった特殊再生を、回転シリンダに取り付けられた調整
ネジによりヘッド高さが調整されている再生ヘッドで行
う場合は、再生しようとするテープ上の記録トラックに
対して斜めに横切って再生ヘッドが走査してしまう。従
ってその再生ヘッドは、再生しようとする記録トラック
の全長を再生できない。これを防ぐために、前記ヘッド
走査時に記録トラックを横切らないように、ヘッド走査
中であっても再生ヘッドが記録トラック幅方向に可動な
構成を有する(図3(a)(b))に示すような磁気ヘ
ッド100がある。(図3(a))に示す磁気ヘッド
00は、ヘッドチップ3、4とその支持部2からなる可
動部を(図3(b))中の矢印の方向、すなわち(図
3(b))および(図4)に示す2つのヘッド3、4の
間の相対的な高さdの方向、に動かす駆動部1により構
成されている。
【0004】ところで磁気ヘッド100は、(図3
(a))に示すように、2個のヘッドチップ3、4が共
通の支持部2の1主面に接着される構成なので、支持部
への接着後にヘッドチップ3、4間の相対的な高さdを
調整することは不可能であり、さらに前記ヘッドチップ
はヘッド走査中に相対高さ方向に駆動される構成なの
で、従来の回転シリンダに取り付けられた調整ネジによ
る相対高さの調整も行えない。
【0005】それ故に今までは、接着後にその相対高さ
dが所定高さになるように、前記ヘッドチップ3、4
厚みやギャップ位置を高精度に制御しながらチップスラ
イス加工を行うなど、接着以前の工程を高精度に行って
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した磁気ヘッド
00で再生するときは、磁気テープ上の記録トラックを
正確にトレースしなければならない。つまり図4におい
て、磁気ヘッド100のヘッドチップ3とヘッドチップ
4とが、記録トラック15上と記録トラック16上をそ
れぞれ正確にオントラックして走査しなければならな
い。駆動部1は、ヘッド走査中にヘッドチップ3と4が
常に記録トラック15と16上にオントラックするよう
に可動部を相対高さdの方向、あるいは別の言い方をす
るとヘッド走査方向と垂直な方向、さらに別の言い方を
すると記録トラックの幅方向、に駆動させている。しか
しながら、ヘッドチップ3と4は記録トラック幅方向へ
一括して駆動されるために、相対高さdと記録トラック
15と16のピッチが異なる場合は、両チップが記録ト
ラックを正確にトレースすることはできない。ゆえに前
記相対高さdは、記録トラックピッチによって規定され
る所定の値に高精度に調整されなければならない。例え
ば、ヘッドチップ3が隣接トラック16を再生しないよ
うにするためには、少なくとも、記録トラック15と1
6の間隙(ガードバンド)以下の精度で相対高さdを所
定の値に調整する必要がある。」に補正します。
【0007】例えば現在実用化されているM2−VTR
の記録フォーマットでは、輝度信号用トラック16の幅
は44μm、色信号用トラック15の幅Nは38μ
m、さらにトラック15のピッチLは84.5μmであ
る。従って、記録トラック15と16のガードバンドは
1.25μmとなる。
【0008】従って、ヘッドチップ間の相対高さdの調
整には、1μm以下の精度が必要である
【0009】前述したチップスライス加工の精度は、こ
の要求精度にたいして不十分であり、どうしても最終的
な磁気ヘッドの歩留りは低くなってしまっていた。ま
た、チップスライス加工がうまくいっても、ヘッドチッ
プの支持部への接着時に所定高さからずれてしまうこと
があった。
【0010】この様な低い歩留りは、VTR製造におけ
る生産性を著しく低下させてしまうという問題があっ
た。
【0011】本発明は、この様な問題を解決し、高精度
にヘッド高さが調整された高い歩留りの磁気ヘッドを提
供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも2
個以上の複数のヘッドチップと、前記複数のヘッドチッ
プを支持する支持部とからなる可動部と前記可動部
前記複数のヘッドチップ間の相対高さの方向に駆動す
機能を有する駆動部とからなる磁気ヘッドであって、
前記可動部の一部である前記支持部にレーザ光を照射し
前記支持部を塑性変形させることで、前記ヘッドチッ
プ間の相対高さが調整されていることを特徴とする磁気
ヘッドを提供するものである。」に補正します。
【0013】
【作用】本発明によれば、ヘッドチップが支持部に支持
された後にレーザ光を支持部に照射し、前記支持部を塑
性変形させて前記ヘッドチップの相対高さを調整する構
成なので、ヘッドチップを支持する以前に行うチップス
ライス加工や接着工程に高い精度は要求されない。した
がって、より高い歩留まりの磁気ヘッドを実現できる。
また本発明によれば、相対高さは支持部の塑性変形によ
って保たれるので安定であり、高い信頼性を有する。
【0014】
【実施例】本発明による一実施例の磁気ヘッド200
斜視図を(図1(a)(b))に示す。本実施例では、
ヘッドチップ5,6の支持部2として、真鍮のヘッドベ
ースを用い、ヘッドチップ5の近傍の支持部分にレーザ
ー光を照射して、照射側に前記支持部分を塑性変形させ
ることで2つのチップ間の相対高さが調整されている。
また、駆動部1としては、2枚の圧電素子からなるバイ
モルフピエゾセラミック板を用いた。また、本発明によ
る磁気ヘッド200の再生時のヘッド走査方向やヘッド
チップ5と6と支持部2からなる可動部の前記駆動部1
による駆動方向は、従来技術で述べた方向と同じであ
る。すなわち、前記可動部の駆動方向は、前記ヘッドチ
ップの相対高さdの方向と同じ方向であり、ヘッド走査
方向とは垂直な方向である。
【0015】また、本発明の磁気ヘッドの製造方法につ
いて(図2)を用いて説明する。まず、特に高精度なチ
ップスライス加工を施すことなく得られた2個のヘッド
チップ5,6を厚み1.0mmの真鍮からなる支持部2
に接着し、それを圧電素子9,10からなる駆動部1に
さらに接着して磁気ヘッドの構成体を得た。
【0016】次に、その駆動部1の基準面30(後に回
転シリンダーに取り付けられる面)が基準ブロック17
に接触するように固定し、対物レンズ13とTVカメラ
23を用いて個々のヘッドチップの相対高さd(ギャッ
プ中心間の距離)dをモニター25に写し出して測定し
た。このときの相対高さは12.3μmであった。
【0017】本実施例では、相対高さdが39.0μm
になるようにΔd=26.7μmの調整を行った。但し
今回は、シリンダー回転に伴ってテープに先に接触する
ヘッドチップが、他方のヘッドチップよりも低くなるよ
うに、ヘッドチップ5の調整を行っている。
【0018】ヘッド相対高さの調整には、Nd:YAG
パルスレーザー光を用いた。このレーザー光を1パルス
当り1ジュールのパワーで照射すると、1.0mm厚の
真鍮製の支持部を1パルス当り0.5μm照射側に変形
させることが可能であった。
【0019】また、その変形量の調整には、溶接変形が
加算性であることを用いて、照射したレーザー光の総パ
ルス数で制御した。
【0020】具体的には、(図1(a)(b))に示す
ように、レーザー光21を集光用レンズ20を通してヘ
ッドベース15のヘッドチップ5の貼り付け部の近傍に
照射した。このときの照射パルス数は、狙いの変形量に
最も近い53パルス(予想変形量は26.5μm)とし
た。1パルスは9msecなので、総加工時間は1秒以
内であった。
【0021】レーザー照射後に、ヘッドチップの相対高
さdを測定したところ、26.3μmであった。結局、
狙いに対するずれ量は0.4μmであり、必要な調整精
度1μm以下を満足していた。
【0022】また、このレーザー光の照射による高さ調
整の信頼性を評価するため、−40℃〜80℃の範囲に
おける10時間のヒートショック試験を行ったが、高さ
ずれは0.1μm以内という結果であった。
【0023】なお、本実施例では、駆動部を含む磁気ヘ
ッドの状態で高さ調整を行ったが、可動部を駆動部に接
着する前に、複数のヘッドチップを支持部に接着した
動部だけの状態で高さ調整を行ってもよい。その場合
は、前記可動部自体を基準ブロックに固定してレーザ光
を支持部に照射して相対高さを調整した後に、その可動
部を駆動部に固定して磁気ヘッドを完成させる。
【0024】また、本発明は、駆動部が必ずしも圧電素
子である必要はなく、複数のヘッドチップを一括して動
かせる機能を有するものでありさえすればよく、その材
質や駆動機構については問わない。また支持部は、真鍮
製のヘッドベースでなくてもよく、駆動部の一部を支持
部として、ヘッドチップを直接駆動部に接着してもよ
い。
【0025】さらに、相対高さ調整に用いるレーザ光
は、支持部を塑性変形させることが可能なものならば何
でもよい。また本発明は、レーザ光の照射条件を限定す
るものでもない。
【0026】本実施例では、光エネルギーを用いたレー
ザー光の照射による溶接変形を利用したが、原理的に
は、局所加熱が行える方法ならばなんでもよい。たとえ
ば、電気的エネルギーを用いたアーク溶接や電子ビーム
溶接、超音波エネルギーを用いた超音波溶接、化学的エ
ネルギーを用いたガス溶接などがあげられる。
【0027】
【発明の効果】以上実施例で述べたように、本発明の磁
気ヘッドは、複数のヘッドチップが一つの支持部に支持
された状態で、それらの相対高さがヘッド支持部の塑性
変形によって安定保持される構成であるため、高い信頼
性を有する磁気ヘッドとすることができる。 さらに本発
明の磁気ヘッドの製造方法によれば、複数のヘッドチッ
プを支持部に固定した後にレーザ光を照射して相対高さ
を調整する製造方法であるため、チップの張り付け以前
に行うチップ加工を高精度に行う必要がなく、高い歩留
まりの磁気ヘッドが製造可能となる。その結果、VTR
の生産性も大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の磁気ヘッドにおけるヘッドチ
ップの相対高さ調整を説明するための説明図である。 (b)は本発明の磁気ヘッドにおけるヘッドチップの相
対高さ調整を説明するためのヘッドチップの部分拡大図
である。
【図2】本発明の一実施例の磁気ヘッドの斜視図であ
る。
【図3】(a)は従来の磁気ヘッドの構成を説明するた
めの斜視図である。 (b)は従来の磁気ヘッドの構成を説明するための部分
拡大図である。
【図4】テープ上の記録トラックパターンとヘッドチッ
プの関係を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 駆動部 2 支持部 3 ヘッドチップ 5 ヘッドチップ 7 レーザー照射部 13 対物レンズ 20 集光用レンズ 21 レーザー光 30 基準面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前川 宜章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−286111(JP,A) 特開 平1−227279(JP,A) 特開 昭63−303237(JP,A) 特開 昭58−88873(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個以上の複数のヘッドチッ
    プと前記複数のヘッドチップを支持する支持部とから成
    る可動部と、前記可動部の一端を支持しかつ回転シリン
    ダーに固定される駆動部とからなる磁気ヘッドであっ
    て、前記駆動部は前記回転シリンダーの回転に伴って前
    記複数のヘッドチップが磁気テープ上を走査する際に前
    記複数のヘッドチップの相対高さの方向に前記可動部を
    駆動させる機能を有し、かつ前記相対高さは前記支持部
    にレーザ光を照射して生じる支持部の塑性変形で調整さ
    れていることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 少なくとも2個以上の複数のヘッドチッ
    プと前記複数のヘッドチップを支持する支持部とからな
    る可動部と、前記可動部の一端を支持しかつ回転シリン
    ダーに固定される駆動部とからなる請求項1記載の磁気
    ヘッドの製造方法であって、前記支持部に前記複数のヘ
    ッドチップを支持した後に前記支持部にレーザ光を照射
    して前記支持部を塑性変形させて前記複数のヘッドチッ
    プの相対高さを調整することを特徴とする磁気ヘッドの
    製造方法。
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JPS5888873A (ja) * 1981-11-24 1983-05-27 Nec Corp 磁気ヘツドおよびその製造方法
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