JPH07104599B2 - 湿し水不要感光性平版印刷原版 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷原版

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JPH07104599B2
JPH07104599B2 JP63000231A JP23188A JPH07104599B2 JP H07104599 B2 JPH07104599 B2 JP H07104599B2 JP 63000231 A JP63000231 A JP 63000231A JP 23188 A JP23188 A JP 23188A JP H07104599 B2 JPH07104599 B2 JP H07104599B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は湿し水を用いないで印刷が可能な湿し水不要平
版印刷版用感光性印刷原版に関する。
〔従来技術及びその問題点〕
従来より、湿し水を用いないで印刷が可能な平版印刷版
用感光性印刷原版(湿し水不要感光性平版印刷版)にお
いては、一般に支持体上に感光層及びシリコーンゴム層
がこの順で設けられている。このシリコーンゴム層に
は、一般に光重合型感光層の画像露光時に酸素がその光
重合反応を阻害しないように、またシリコーンゴム層を
機械的破損(スクラッチ等)から保護する等の目的で保
護層が設けられている。
このような保護層としては次の性能が必要である。感
光性層の光重合を阻害しないように酸素遮断性が良いこ
と、シリコーンゴム層へのラミネート性が良いこと、
10μm程度の厚みで十分な強度を有すること(大版サ
イズの印刷版で、露光後保護フィルムをはく離する時、
途中で切れたりせず、一度ではく離可能)、原稿フィ
ルムと感光層間のスペーサー効果を減らすため薄膜が形
成可能なこと、湿度等の外気の影響を受けにくいこ
と、光透過性がよいこと、コストが安いこと、など
が要求される。これらの条件をすべて満足する種々のフ
ィルムが公知であり、その内最もよい保護層としては、
ポリエチレンテレフタレート(PET)がある。
しかしながら、これらの保護フィルムをシリコーンゴム
層に積層すると、露光後フィルムをはく離するのに大き
な力が必要となるなど問題となっていた。
〔本発明が解決しようとする問題点〕
従って、本発明の目的は、画像露光後保護層のはく離性
を改良した湿し水不要感光性平版印刷原版を提供するこ
とにある。
〔問題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明者は、鋭意検討した
結果、支持体上に感光層、シリコーンゴム層及び保護層
を順次積層してなる湿し水不要感光性印刷原版におい
て、シリコーンゴム層に下記一般式(I)で示されるシ
リコーン化合物を添加することにより、保護層のはく離
性を改良した湿し水不要感光性平版印刷原版の得られる
ことを見い出し、この知見に基づいて本発明がなされた
ものである。
(式中、R1及びR2はアルキル基又は芳香族基であり、R1
とR2は同一でも異なっていてもよいが、どちらか一方は
芳香族基である。R3は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、各々は同一であっても異なっていてもよい。m:n=9
9:1〜10:90モル%) 本発明で使用される感光層は、露光の前後で現像液に対
する溶解性に変化を生じるものであれば、いかなるもの
であってもよい。画像形成は、ネガ型でもポジ型でもか
まわない。
このような感光層を構成する化合物又は組成物には、次
のものが含まれる。
(A)光重合型感光層: (1)少なくとも1個以上の光重合可能なエチレン性不
飽和二重結合基を有するモノマーまたはオリゴマー、
(2)必要に応じてフィルム形成能力のある高分子化合
物及び(3)光重合開始剤からなるものが含まれる。こ
れらの組成の中で(1)と(2)が結合した側鎖に光重
合可能なまたは光架橋可能なオレフィン性不飽和二重結
合基を含有するフィルム形成能力のある高分子化合物が
好適である。更に、これらの側鎖にオレフィン性不飽和
二重結合基を含有する高分子化合物と上記(1)のモノ
マーまたはオリゴマーの組合せが最適である。
このような側鎖に光重合可能なまたは光架橋可能なオレ
フィン性不飽和二重結合基を有する高分子化合物として
は特開昭59−53836号公報に記載されているようなアリ
ル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に
応じてその他の付加重合性ビニルモノマー共重合体、及
びそのアルカリ金属塩又はアミン塩;特公昭59−45979
号公報に記載されているヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート/(メタ)アクリル酸/アルキル(メタ)アク
リレート共重合体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩
に(メタ)アクリル酸クロライドを反応させたもの;特
開昭59−71048号公報に記載されているような無水マレ
イン酸共重合体にペンタエリスリトールトリアクリレー
トを半エステル化で付加させたもの及びそのアルカリ金
属塩又はアミン塩;スチレン/無水マレイン酸共重合体
にモノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレートやポリプ
ロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートを半エス
テル化で付加させたもの及びそのアルカリ金属塩やアミ
ン塩;(メタ)アクリル酸共重合体やクロトン酸共重合
体のカルボン酸の一部にグリシジル(メタ)アクリレー
トを反応させたもの及びアルカリ金属塩やアミン塩;ヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレート共重合体、ポリ
ビニルホルマール、ポリビニルブチラールに無水マレイ
ン酸や無水イタコン酸を反応させたもの及びそのアルカ
リ金属塩やアミン塩;ヒドロキシアルキルキ(メタ)ア
クリレート/(メタ)アクリル酸共重合体に2,4トルエ
ンジイソシアネート/ヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレート=1/1付加物を反応させたもの及びそのアルカ
リ金属塩やアミン塩;特開昭59−53836号公報に記載さ
れている(メタ)アクリル酸共重合体の一部をアリルグ
リシジルエーテルで反応させたもの及びそのアルカリ金
属塩又はアミン塩;(メタ)アクリル酸ビニル/(メ
タ)アクリル酸共重合体及びそのアルカリ金属塩又はア
ミン塩;(メタ)アリルアクリレート/スチレンスルホ
ン酸ナトリウム共重合体;(メタ)アクリル酸ビニル/
スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、(メタ)アリ
ルアクリレート/アクリルアミド−1,1−ジメチルエチ
レンスルホン酸ナトリウム共重合体、(メタ)アクリル
酸ビニル/アクリルアミド−1,1−ジメチルエチレンス
ルホン酸ナトリウム共重合体を上げることが出来る。
この他に、本発明で使用出来るフィルム形成能力のある
高分子化合物としてはメタクリル酸共重合体、アクリル
酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合
体、部分エステル化マレイン酸共重合体、酸性セルロー
ス誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサ
イド、アルコール可溶性ナイロン、ポリエステル、不飽
和ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレン、エポキ
シ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリ
ビニルホルマール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコ
ール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、水溶性
ナイロン、水溶性ウレタン、ゼラチン、水溶性セルロー
ス誘導体等をあげることが出来る。
この高分子は、全組成物中30〜99重量%、好ましくは50
〜97重量%含むことができる。
感光層は現象液に可溶化する方が、現象時にヘドロが出
ないので望ましいこと、そして感光層にカルボン酸があ
るとシリコーンゴム層が硬化しにくいという2点から、
感光層のバインダーとしてはカルボン酸をアルカリ金属
塩やアミン塩にして水溶性化したものが好ましい。
少なくとも1個以上の光重合可能なエチレン性不飽和二
重結合を有するモノマー又はオリゴマー(1)としては
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポ
リプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート等の単官能のアク
リレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール(メ
タ)アクリレート、ペンタエリチリトールトリ(メタ)
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)ア
クリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)ア
クリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシ
プロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)
イソシアヌレート、(メタ)アクリル酸カルシウム、
(メタ)アクリル酸ベリウム、グリセリンやトリメチロ
ールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイド
やプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリ
レート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−603
4号、特開昭51−37193号各公報に記載されているような
ウレタンアクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭4
9−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されてい
るポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メ
タ)アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等
の多官能のアクリレートやメタクリレート、米国特許第
4540649号公報に記載のN−メチロールアクリルアミド
誘導体をあげることができる。さらに日本接着協会誌Vo
l.20、No.7、300〜303ページに光硬化性モノマー及びオ
リゴマーとして紹介されているものも使用することがで
きる。
これらのモノマーまたはオリゴマー(1)と高分子重合
体(2)の組成比は0:10〜7:3の範囲が好ましく、更に
好ましい範囲は1.5:8.5〜5:5である。
光重合開始剤(3)としては米国特許第2,367,660号明
細書に開示されているビシナールポリケタルドニル化合
物、米国特許第2,367,661及び第2,367,670号明細書に開
示されているα−カルボニル化合物、米国特許第2,448,
828号明細書に開示されているアシロインエーテル、米
国特許第2,722,512号明細書に開示されているα−炭化
水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第
3,046,127号及び第2,951,758号明細書に開示されている
多核キノン化合物、米国特許第3,549,367号明細書に開
示されているトリアリールイミダゾールダイマー/p−ア
ミノフェニルケトンの組み合せ、米国特許第3,870,524
号明細書に開示されているベンゾチアゾール系化合物、
米国特許第4,239,850号明細書に開示されているベンゾ
チアゾール系化合物/トリハロメチル−s−トリアジン
系化合物及び米国特許第3,751,259号明細書に開示され
ているアクリジン及びフェナジン化合物、米国特許第4,
212,970号明細書に開示されているオキサジアゾール化
合物等が含まれるが、特に下記に示すような光重合開始
剤が有用である。具体的な光重合開始剤として1−
(4′−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロパン、 等をあげることができる。
これらの光重合開始剤は混合して用いてもよくその全添
加量は全組成物に対して0.1〜20重量%で、より好まし
くは1〜10重量%である。
以上の他に更に熱重合防止剤を加えておくことが好まし
く、例えばハイドロキノン、p−メトキシフェノール、
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−
ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス
(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−
メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、2−メルカプトベンゾイミダゾール等が有用であ
る。
(B)光二量化型感光層: 重合体の主鎖又は側鎖に 含む高分子化合物からなるものが含まれる。
重合体主鎖又は側鎖に感光性基として を含むポリエステル類、ポリアミド類、ポリカーボネー
ト類のような感光性重合体を主成分とするもの(例え
ば、米国特許第3,030,208号、同第3,707,373号及び同第
3,453,237号の各明細書に記載されているような化合
物);シンナミリデンマロン酸等の(2−プロペリデ
ン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール類から誘導
される感光性ポリエステル類を主成分としたもの(例え
ば、米国特許第2,956,878号及び同第3,173,787号の各明
細書に記載されているような感光性重合体);ポリビニ
ルアルコール、澱粉、セルロース及びその類似物のよう
な水酸基含有重合体のケイ皮酸エステル類(例えば、米
国特許第2,690,966号、同第2,752,372号、同第2,732,30
1号等の各明細書に記載されているような感光性重合
体)、更に特開昭58−25302号、同59−17550号公報に記
載されている重合体等が包含される。
(C)光硬化性ジアゾ樹脂あるいはアジド樹脂と、必要
ならば光増感剤と、若干の充填材添加物とからなるも
の: 光硬化性ジアゾ樹脂としては、パラジアゾジフェニルア
ミン、パラジアゾモノエチルアニリン、パラジアゾベン
ジルエチルアニリンなどのジアゾ系アミンとホルムアル
デヒドとの縮合物の塩化亜鉛複塩をあげることができ
る。
光硬化性アジド樹脂としては、ポリビニルアルコールの
アジドフタル酸エステル、あるいはアジド安息香酸エス
テル、スチレン−無水マレイン酸共重合体と、芳香族ア
ジド系アルコール、例えばβ−(4−アジドフェノー
ル)エタノールのエステルなどがあげられる。
光増感剤、充填材、添加物としては(1)の例であげた
ものを使用できる。
(D)o−キノンジアジド化合物からなる組成物: 特に好ましいo−キノンジアジド化合物は0−ナフトキ
ノンジアジド化合物であり、例えば米国特許第2,766,11
8号、同第2,767,092号、同第2,772,972号、同第2,859,1
12号、同第2,907,665号、同第3,046,110号、同第3,046,
111号、同第3,046,115号、同第3,046,118号、同第3,04
6,119号、同第3,046,120号、同第3,046,121号、同第3,0
46,122号、同第3,046,123号、同第3,061,430号、同第3,
102,809号、同第3,106,465号、同第3,635,709号、同第
3,647,443号の各明細書をはじめ、多数の刊行物に記さ
れており、これらは好適に使用することができる。これ
らの内でも、特に芳香族ヒドロキシ化合物のo−ナフト
キノンジアジドスルホン酸エステルまたはo−ナフトキ
ノンジアジドカルボン酸エステル、及び芳香族アミン化
合物のo−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドまた
はo−ナフトキノンジアジドスルホン酸アミドが好まし
く、例えばベンゾキノン−1,2−ジアジドスルホン酸、
ナフトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸とポリヒドロ
キシフェニルとのエステル(以下、エステルとは部分エ
ステルも含める)、ナフトキノン−1,2−ジアジド−4
−スルホン酸またはナフトキノン−1,2−ジアジド−5
−スルホン酸とピロガロールアセトン樹脂とのエステ
ル、ベンゾキノン−1,2−ジアジドスルホン酸またはナ
フトキノン−1,2−ジアジドスルホン酸とノボラック型
フェノールホルムアルデヒド樹脂またはノボラック型ク
レゾールホルムアルデヒド樹脂のエステル、ポリ(p−
アミノスチレン)とナフトキノン−1,2−ジアジド−4
−スルホン酸またはナフトキノン−1,2−ジアジド−5
−スルホン酸のアミド、ポリp−ヒドロキシスチレンを
ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸または
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエス
テル、ポリエチレングリコールとナフトキノン−1,2−
ジアジド−4−スルホン酸またはナフトキノン−1,2−
ジアジド−5−スルホン酸のエステル、重合体アミンと
ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸または
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のアミ
ド、ポリメタクリル酸p−ヒドロキシアニリドナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸またはナフトキ
ノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル、天
然樹脂ロジンをアミン変性したものとナフトキノン−1,
2−ジアジド−5−スルホン酸のアミド、ビスフェノー
ルAとプロピレンオキシドからのエポキシ樹脂とナフト
キノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル
(メタ)アクリル酸とジヒドロキシフェニルのモノエス
テルのポリマーとナフトキノン−1,2−ジアジド−4−
スルホン酸またはナフトキノン−1,2−ジアジド−5−
スルホン酸のエステル、アミノイソフタル酸ジアリルエ
ステルとナフトキノンジアジドスルホン酸の縮合物を重
合させたもの、ポリカルボナートとのキノンジアジドス
ルホン酸エステルまたはキノンジアジド類をイソシアネ
ート等で架橋したもの、ビスフェノールAとナフトキノ
ン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸またはナフトキノ
ン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸のエステル、ナフ
トキノン−1,2−ジアジド−5−スルホン酸とフェノー
ル、p−クレゾールなどのフェノール類、エチル、プロ
ピル、ブチル、アミルアルコールなどのアルコール類と
のエステル、ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スル
ホン酸とアニリン、p−ヒドロキシアニリンなどのアミ
ン類との酸アミドなどがあげられる。
上述の如き感光性組成物は、例えば、2−メトキシエタ
ノール、2−メトキシエチルアセテート、メタノール、
エタノール、メチルエチルケトン、水などの適当な溶剤
の単独またはこれらを適当に組合せた混合溶媒に溶解し
て支持体上に設けられる。その被覆量は乾燥後の重量で
約0.1g/m2〜約10g/m2の範囲が適当であり、より好まし
くは0.5〜5g/m2である。
この他充填材として、コロイダルシリカ、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化鉄などの無機の微細な粉末
を添加してもよい。この他基板やシリコーンゴム層との
接着性を向上させるために特開昭49−86130号公報に記
載されているシランカップリング剤や味の素株式会社か
ら発売されている商品名プレンアクトが知られるチタネ
ート系カップリング剤やアルミニウム系カップリング剤
及び有機スズ化合物を感光層中に添加してもよい。
また、場合によっては感光層の着色を目的として染料も
しくは顔料や焼出剤としてpH指示薬又はロイコクリスタ
ルバイオレットのようなロイコ系の発色染料等を添加す
ることもできる。
有機スズ化合物としては下記構造式のものが使用され
る。
ここで、R1は炭素数1〜6のアルキル基、R2は炭素数1
〜20のアルキル基を示す。代表的な有機スズ化合物とし
ては、例えば、ジブチル錫ジオクタノエート、ジブチル
錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、スズ(II)
オクタノエートなどが挙げられる。
また、シランカップリング剤としては、特にアミノシラ
ンが好ましい。
ここで言うアミノシランとは一般に次式で表わされるも
のを言う。
RmR′nSi(OR″)4−m−n (ここで、R:無置換或いは置換アミノ基を有するアルキ
ル基 R′、R″:アルキル基又はアリール基、mは1又は
2、nは0又は1であって、かつm+n=1又は2の関
係を満たす。) 代表的なものとしては、例えば、3−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピル
トリメトキシシラン、ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕アミン、ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕エチレンジアミン、N−(3−トリメト
キシシリルプロピル)モルホリン、トリメトキシシリル
プロピルジエチレントリアミン、ビス(2−ヒドロキシ
エチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミ
ノプロピルメチルジエトキシシラン、(N,N−ジエチル
−3−アミノ)プロピルトリメトキシシラン、(N,N−
ジメチル−3−アミノ)プロピルトリメトキシシラン、
N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−フ
ェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、1−トリメ
トキシシリル−2−(p−アミノメチル)−フェニルエ
タン、1−トリメトキシシリル−2−(m−アミノメチ
ル)−フェニルエタン、トリメトキシシリルプロピルア
リルアミンなどが挙げられる。
また、下記構造式で示されるような、芳香族アミノシラ
ン化合物も使用される。
ここで、 n=1〜3 R1:炭素数1〜3のアルキル基またはフェニル基 X :加水分解可能な基、例えば などの官能基があげられる。尚、R2およびR3は炭素数1
〜3のアルキルまたは置換アルキル基を示す。
同様にアリルイソシアヌレート基を有する反応性シラン
化合物も使用される。アリルイソシアヌレート基を有す
る反応性シラン化合物としては下記一般式に示されるも
のが例示される。
(ここで、R1:少なくとも1個の炭素、酸素、窒素等を
含む2価の結合基で、例えば−C3H6−、−C3H6−NH−C3
H6−等である。
R2:炭素数1〜3のアルキル基またはフェニル基 X :加水分解可能な基、例えば などの官能基があげられる。尚、R3又はR4は炭素数1〜
3のアルキルまたは置換アルキル基を示す。
a=1〜2、n=1〜3) また同様にケトオキシム基を有する反応性シラン化合物
も使用される。
ケトオキシム基を有する反応性シラン化合物としては下
記一般式で示されるものが特に好ましい。
ここで、R1水素、炭素数1〜3のアルキル基(例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基)、炭素数2〜5のア
ルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)、アミノア
ルキル基(例えば、N−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピル基、γ−アミノプロピル基)、アルキレン鎖
中に芳香核を含むアミノアルキルフェニルアルキレン
基、(例えば、N−β(アミノエチル)−アミノメチル
フェネチル基)、γ−(メタ)アクリロキシプロピル
基、γ−グリシドキシプロピル基またはγ−メルカプト
プロピル基、 R2:炭素数1〜3のアルキル基またはフェニル基、 R3,R4:炭素数1〜3のアルキル基またはR3、R4の一部
が互いに結合したような5〜6員環のシクロアルカンで
あってもよい。
感光層中に含有させる、有機スズ化合物およびシランカ
ップリング剤の量は、両方合せて、感光性樹脂に対して
1〜20重量%の範囲が選ばれる。
含有させる量が1%より少ない場合には、接着力強化に
十分な効果が得られないし、また20%より多い場合に
は、感光性樹脂の感光性や現像性等を劣化させる。
有機スズ化合物/シランカップリング剤の比率は、0.2
〜5の範囲が選ばれる。
この範囲以外の場合は、有機スズ化合物もしくはシラン
カップリング剤をそれぞれ単独で含有させた場合と同様
に、接着力強化の効果は顕著でない。
本発明において好ましく用いられるシリコーンゴムは線
状または部分的に架橋したポリジオルガノシロキサンで
あり、次のような繰返し単位を有する。
ここで、Rはアルキル、アリール、アルケニルまたはこ
れらの組み合わされた一価の基を表わし、それらはハロ
ゲン、アミン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリーロキ
シ、(メタ)アクリロキシ、チオールなどの官能基を有
していてもよい。なお、シリコーンゴム中には必要に応
じ、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタンなどの無機物
の微粉末、シランカップリング剤、チタネート系カップ
リング剤やアルミニウム系カップリング剤等の接着助剤
や光重合開始剤を添加してもよい。
上記ポリシロキサンを主たる骨格とする高分子重合体
(シリコーンゴム)の原料としては分子量数千ないし数
十万の末端に官能基を有するポリシロキサンが使用さ
れ、これを次に示すような方法で架橋硬化してシリコー
ンゴム層が得られる。具体的には両末端に水酸基を有す
る上記ポリシロキサンに次のような一般式で示されるシ
ラン系架橋剤を混入し、必要に応じて有機金属化合物、
例えば有機スズ化合物、無機酸、アミン等の触媒を添加
して、ポリシロキサンとシラン系架橋剤とを加熱しまた
は常温で、縮合硬化せしめる。
RnSiX4-n ここで、nは1〜3の整数、Rは先に示したRと同様の
置換基であり、Xは−OH、−OR2、 −OAc、 −Cl、−Br、−Iなどの置換基を表わす。ここで、R2
R3は先に説明したRと同じ意味でありR2、R3はそれぞれ
同じであっても異なっていても良い。また、Acはアセチ
ル基を表わす。
その他末端に水酸基を有するオルガノポリシロキサンと
ハイドロジエンポリシロキサン架橋剤に必要に応じて上
記のシラン系架橋剤を添加し、縮合硬化させることも出
来る。
本発明で使用されるシリコーン化合物は、一般式
(I): (式中、R1およびR2はアルキル基又は芳香族基であり、
R1とR2は同一でも異なっていてもよいが、どちらか一方
は芳香族基である。R3は炭素数1〜4のアルキル基であ
り、各々同一でも異なっていてもよい。また、m:n=99:
1〜10:90モル%)で表わされ、未反応のシリコーンオイ
ルである。R1およびR2の具体的例としては、−CH3,−C
2H5 等がある。シリコーン化合物の分子量Mwとしては1×10
3〜1×106が好ましい。1×103末端では粘度が低く、
発揮しやすくなり、一方、1×106より大きくなると粘
度が大きすぎて、オイルとしての効果が薄れる。特に好
ましいシリコーン化合物の具体例としては、以下のもの
が挙げられる。
これらの一般式(I)で示されるシリコーン化合物は混
合して用いてもよく、その全添加量は、シリコーンゴム
層全組成物に対して0.01〜10重量%で、より好ましくは
0.1〜2重量%である。0.01重量%より少ないと、保護
層のはく離性の向上が少なく、一方、10重量%より多く
なると、印刷版にした場合、未反応性シリコーンオイル
のため表面がぬるぬるする。
刷版において非画線部を形成するシリコーンゴム層は、
また耐摩耗性、耐スクラッチ性や耐溶剤性にすぐれたも
のであることが望ましい。このためには刷版のシリコー
ンゴム層を生版における以上に蜜に架橋せめし、機械的
強度を高めるのが良く、具体的には次の(1)〜(4)
のような方法あるいはそれらの組合せがある。
(1)両末端にOH基を有する実質的に線状のポリジオル
ガノシロキサンと必要に応じてシリコーン架橋剤、およ
び触媒とからなるシリコーンゴム層を用いて製造した印
刷版原板を露光、現像した後に版面に形成されたシリコ
ーンゴム層からなる非画像部にさらにシリコーン架橋剤
あるいは必要に応じて触媒を作用せしめるか、または単
に加熱処理を行なってシリコーンゴム層の機械強度を向
上せしめる。
(シリコーン架橋剤とは2〜4官能のハロゲン化シラ
ン、ヒドロキシシラン、アルコキシシラン、アセトキシ
シラン、ケトキシムシランなどを表わし、触媒としては
有機錫のカルボン酸塩、例えば酢酸ジブチル錫、あるい
はチタン酸エステル類、アセチルアセトン錯体、塩化白
金酸、ナフテン酸塩などを用いる)。
(2)側鎖または末端にビニル基などの不飽和基を有す
る実質的に線状のポリジオルガノシロキサンと必要に応
じて水素化シラン化合物や付加触媒からなるシリコーン
ゴム層を用いて製造した印刷版原板を露光、現像した後
に版面に残ったシリコーンゴム層にさらに水素化シラン
化合物あるいは付加触媒を作用せしめるか、または単に
加熱処理を行なう。
(ここで、水素化シラン化合物は n≧2なる一般式を有し、付加触媒としては塩白金酸な
どを用いる)。
(3)側鎖または末端にビニル基などの不飽和基あるい
はメチル基を有するポリジオルガノシロキサンと必要に
応じてラジカル開始剤とからなるシリコーンゴム層を用
いて製造した印刷版原板を露光、現像した後に版面に残
ったシリコーンゴム層に必要に応じてさらにラジカル開
始剤を作用させて加熱処理を行ない、シリコーンゴム層
を強化する。
(ラジカル開始剤としては無機あるいは有機過酸化物、
例えばベンゾイルパーオキシド、シリルパーオキシド、
あるいはアゾビスイソブチロニトリルなどが用いられ
る)。
(4)側鎖または末端に光反応性基を有する実質的に線
状またはまばらに架橋したポリジオルガノシロキサンと
必要に応じて光増感剤とからなるシリコーンゴム層を用
いて製造した印刷版原板を露光、現像する。露光部分の
シリコーンゴム層は光架橋して未露光部分よりも密に架
橋すると共に下層の感光層とも強く接着する。なお、こ
こで得られた印刷版にさらに必要に応じて光増感剤を作
用せしめて全面露光するか、単に加熱処理を行ってシリ
コーンゴム層をさらに強化することもできる。
(上記の光反応性基の代表例としては(メタ)アクリロ
イル基、シンナモイル基、マレイミド基、ビニル基、ア
リル基、チオール基、アジド基などがあげられ、光増感
剤としてはキノン系、ベンゾフェノン系、ベンゾイン
系、ニトロ化合物系のものなどが用いられる)。
本発明で用いるシリコーンゴム層の厚さは調子再現性の
点からは出来る限り薄い方がよく、また耐刷性、印刷汚
れの点からはある程度の厚さを必要とするので0.5〜10
μm程度が適当であり、通常0.7〜2.5μmが望ましい。
本発明で用いる基板としては、一般のPS版に用いるアル
ミニウム板、鉄板、亜鉛板などをこのままで、あるいは
必要によっては苛成処理も陽極酸化処理をほどこしたも
のでもよいし、砂目立てしたもの、砂目立てした後苛成
処理又は陽極酸化処理を施したものが使用される。
この他基板としてはポリマーのフィルムを用いてもよ
い。例えば、寸度安定性のよいポリエステルフィルムや
酢酸セルロースのフィルムなどを用いてもよい。もっと
安価な版でもよい場合には耐水処理をした紙を用いるこ
とも可能である。紙にポリマー加工したラミネート紙や
アルミ箔をラミネートした紙などを用いることができ
る。
必要ならば、適当なポリマーからなるプライマー層を施
こしてもかまわない。一般にプライマー層としてはゼラ
チン、カゼイン、エポキシ樹脂、ポリビニルホルマー
ル、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、アクリル樹脂、
ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、
シェラック樹脂、等が用いられる。この内、ゼラチン、
カゼイン及びポリウレタンが好ましい。
このプライマー層に使用されるゼラチンとしては、主と
して、牛の骨や皮から酸処理もしくはアルカリ処理によ
り得られるいわゆる写真用のゼラチンが使用される。こ
の他にも、下記の一般式で示される。多種のアミノ酸が
縮合した天然高分子化合物であるゼラチンであれば、い
ずれも使用できる。
ゼラチンを構成するアミノ酸の種類は極めて多く、精製
条件により種々の組成のものが得られ、また原料によっ
てもかなり相違がある。
ゼラチンの硬膜(すなわち、架橋)を行なうための硬膜
剤としては、次の様なものが使用される。
(A)無機硬膜剤 クロム明ばん、アルミ明ばん等 (B)有機硬膜剤 (B−1)アルデヒド型硬膜剤 ホルムアルデヒド、グリオキサール、サクシンアルデヒ
ド、グルタルデヒド等 (B−2)N−メチロールおよびアセタール硬膜剤 (B−3)エポキシ硬膜剤 (B−4)アジリジン硬膜剤 (B−5)ムコハロゲン酸硬膜剤 (B−6)活性ハロゲン硬膜剤 (B−7)ジクロロ−S−トリアジン硬膜剤 (B−8)活性オレフィン硬膜剤 (B−9)カルボジイミド (B−10)イソオキサゾリューム塩硬膜剤 (B−11)メタンスルホン酸エステル硬膜剤 CH3SO2O-(CH2)3-OSO2CH3等 (B−12)活性エステル硬膜剤 使用される硬膜剤の種類により、それぞれ、硬膜反応に
使用可能なゼラチン中のアミノ酸が異なる。また、使用
するゼラチンによってアミノ酸の組成が異なる。
このことより硬膜剤の最適の添加量は使用するゼラチン
の種類、硬膜剤の種類により異なるが、ゼラチン100重
量部に対して硬膜剤1〜200mmol、好ましくは5〜50mol
添加するのがよい。一般には、硬膜剤の量が少なすぎる
と、膨潤量が大きすぎ、一度染色してもその後の水洗等
により色がぬけやすくなり、好ましくない。一方ゼラチ
ン一定量中に含まれる、硬膜反応に使用可能なアミノ酸
のモル数は決まっているため、これ以上のモル数の硬膜
剤を加えることは無意味であり、硬膜剤の添加量には上
限値がある。
ゼラチンプライマーの塗布量は0.1〜50μ、より好まし
くは0.5〜10μが適当である。ここで、塗布量とは、ゼ
ラチンプライマーを塗布後の乾燥膜厚である。又、ゼラ
チンの硬化は、ゼラチンと硬化剤とを支持体に塗布した
後、加熱等の通常の手段により硬化させるのがよい。
プライマー層にハレーション防止の為の染料やまたプリ
ントアウト剤たとえば光酸発生剤であるトリハロメチル
化合物とpH指示薬又はロイコクリスタルバイオレットの
ようなコイコ系の発色染料等を添加してもよい。また、
プライマー層には感光層や金属基板との接着性を改良す
る目的で、前記のシランカップリング剤、チタネート系
カップリング剤やアルミニウム系カップリング剤を添加
してもよい。その他プレートの現像製版後の染色性を考
慮して、プライマー層に光重合性モノマーを添加し、露
光部の光硬化した部分が、未露光部に比較して染色され
にくい様にしておくことも有効である。プライマー層に
白色顔料たとえばTiO2を添加し、染色後の検版性の向上
を計るようにすることも有効である。
本発明で用いる保護層としては、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ル、塩化ビニルと塩化ビニリデンとの共重合体、ポリア
ミド、セロファン、ポリアクリロニトリル、ポリスルホ
ン、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、低密度、
高密度ポリエチレン、ポリスチレン、エチルセルロー
ス、酢酸セルロースなどのプラスチックフィルムがあ
り、その内ポリエチレンテレフタレート(PET)が最も
好ましい。露光時の真空密着性を向上させるために直径
0.1〜3μmの無機粒子を塗布しても、グラビア印刷に
よって凹凸をつけてもよい。
本発明で用いる保護層の厚さは、調子再現性の点からは
出来る限り薄い方がよく、強度及び酸素遮断性の点から
はある程度の厚さを必要とするので、2〜20μmが適当
であり、更に好ましくは5〜12μmである。
本発明による湿し水不要感光性平版印刷版は透明原画を
通して露光したのち、画像部の感光層を溶解する水又は
水を主体とする現像液で現像し、未露光部の感光層とそ
の上に接する主シリコーンゴム層を除去し、湿し水不要
平版印刷版を得る。水を主体とする現像液においては、
常温において水に対する溶解度が10重量%以下の有機溶
剤、例えばベンジルアルコールやフェニルセロソルブを
10重量%以下添加し、それに10重量%以下のノニオン界
面活性剤、アニオン界面活性剤や場合によっては画線部
の感脂性を高めるためにカチオン界面活性剤を加え、水
の含有量が80重量%以上になるようにする。
現像は上記のような現像液を含むパットでこすったり、
現像液に浸漬後、現像ブラシでこするなど公知の方法で
行うことが出来る。この際、現像速度を高めるために現
像液の温度50〜60℃まて加温してもよい。これにより画
像部のシリコーンゴム層と感光層が除かれ、基板または
プライマー層の表面が露出し、その部分がインキ受容部
となる。
本発明の湿し水不要平版印刷版を現像して得られた湿し
水不要平版印刷版は現像後染色液により染色することが
できる。ここで用いる染色液としては、画線部である、
露出されたプライマー層を選択的に染色し、非画線部の
シリコーンゴム層をほとんど染色しないことが必要であ
る。
具体的には、ゼラチンを染色し得る性質を有する塩基性
染料、酸性染料、分散染料などの染料を、水、またはア
ルコール類などの特に極性の強い有機溶剤に溶解もしく
は分散させたものを使用する。
染色性を向上させるために、カルボン酸類、アミン類、
界面活性剤やその他の染色助剤を加えることも有効であ
る。
上述のように、現像工程と染色工程を別々にしたほうが
現像液や染色液の設計はしやすいが、プライマー層をあ
る程度膨潤させるような現像液の場合には、現像液に染
料を含有させておくことにより、現像と染色を同時に行
なうことも可能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、湿し水不要感光性平版印刷版のシリコ
ーンゴム層から、その保護フィルムであるPETフィルム
が容易にはく離性するので、安定した製版を容易に行な
うことができる。
<実施例> 以下、本発明を実施例により更に詳しく説明する。
実施例1〜3 通常の方法で脱脂したスムースアルミニウム板上に乾燥
重量で8.0g/m2になるよう下記のプライマー層用組成物
を塗布し、120℃で2分間加熱し乾燥硬膜させた。
乾燥後、約20℃の室温で4日間経時させ、硬膜を十分行
った。
上記のプライマー層を塗布したアルミニウム板上に下記
の感光性組成物を乾燥重量で1.0g/m2になるよう塗布
し、100℃、1分乾燥した。
次に上記感光層上に下記のシリコーンゴム組成物を乾燥
重量で2.0g/m2になるよう塗布し、乾燥しシリコーンゴ
ム硬化層を得た。
上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に厚
さ6.5μmの片面マット化PETフィルムをラミネートし、
湿し水不要感光性平版印刷原版を得た。露光は米国ヌア
ーク社製プリンターFT26V2UPNS(光源:2KWメタルハライ
ドランプ)で距離1mから100カウント行なった。
版を1cm×10cmにカットし、ストレインゲージを用いてP
ETフィルムのはく離性を測定した。
表1の実験に使用した原版を画像露光したのち、PETフ
ィルムを剥離し、下記組成の水系現像液に1分間浸漬
し、現像パッドで1〜2分こすったところ、未露光部の
感光層およびその上のシリコーンゴム層が除去された。
得られた水なしプレートを下記の染色液でこすったとこ
ろ画像部であるプライマー層の露出された部分のみが明
瞭な紫色に染色された。
実施例4〜6 厚さ0.3mmの脱脂した平滑なアルミニウム板上に下記の
組成よりなる感光性プライマー液を塗布し、120℃、1
分間乾燥させた。乾燥後の塗布重量は4g/m2であった。
次に水溶性感光性組成物を希釈して、下記の組成よりな
る水溶性感光液を調製し、塗布し、100℃、1分間乾燥
させた。乾燥塗布重量は1.0g/m2であった。
この感光層の上に次の組成を有するシリコーン溶液を塗
布し120℃、1分間乾燥させた。乾燥塗布重量は1.25g/m
2であった。
実施例1〜3と同様にしてPETフィルムをラミネート
し、露光してはく離性を測定した。
表1、2からわかるようにシリコーンゴム層に一般式
(I)の、未反応性のシリコーンオイルを添加すること
により、PETフィルムのはく離性が著しくすぐれた湿し
水不要感光性平版印刷原版が得られた。
また、保護層としてポリビニルアルコール(PVA)、ポ
リ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリプロピレンとPVDCとの
複合フィルム、ナイロンとPVDCとの複合フィルム等を使
用した場合にも同様の効果が得られた。但し、複合フィ
ルムの場合には、PVDC面がシリコーンゴム層と合わさる
ように積層することが好ましい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に、感光層と、シリコーンゴム層
    と、保護層とを順次積層してなる湿し水不要感光性印刷
    原版において、シリコーンゴム層に下記一般式(I)で
    示されるシリコーン化合物を添加することを特徴とする
    湿し水不要感光性平版印刷原版。 (式中、R1及びR2は、アルキル基又は芳香族基であり、
    R1とR2は同一でも異なっていてもよいが、どちらか一方
    は芳香族基である。R3は炭素数1〜4のアルキル基であ
    り、各々同一でも異なっていてもよい。また、m:n=99:
    1〜10:90モル比。)
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