JPH07104133A - 大口径プラスチック光ファイバの製造方法 - Google Patents

大口径プラスチック光ファイバの製造方法

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JPH07104133A
JPH07104133A JP5264073A JP26407393A JPH07104133A JP H07104133 A JPH07104133 A JP H07104133A JP 5264073 A JP5264073 A JP 5264073A JP 26407393 A JP26407393 A JP 26407393A JP H07104133 A JPH07104133 A JP H07104133A
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洋 福島
Tsukasa Mizobuchi
司 溝渕
Katsumi Yonekura
克実 米倉
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直径1mm以上の大口径プラスチック光ファイ
バであり、可撓性に優れ、折り曲げ時に芯−鞘界面剥離
が生ずることなく、耐熱性、耐候性良好にして、光伝送
特性の良好な大口径プラスチック光ファイバを得るこ
と。 【構成】 ポリアルキレンジ(メタ)アクリレート、脂
肪族イソシアネート、ポリ(メタ)アクリレート、光重
合開始剤よりなる組成物を、熱収縮性フッ素チューブ内
に注入し、2段光照射法にて鞘形成用チューブを熱収縮
させながら、芯成分の重合硬化を行わせることにより、
大口径プラスチック光ファイバを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光伝送性、耐屈曲性およ
び耐環境性に優れた大口径プラスチック光ファイバの製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光伝送繊維(光ファイバ)は屈折率の高
い芯成分と、この芯成分より屈折率が低い鞘成分からな
る芯−鞘構造を有する2層構造を有するものとして一般
に知られている。従来、この光ファイバとしては、広い
波長領域にわたって優れた光伝送性を有する無機ガラス
系のものが知られているが、該光ファイバはその加工性
が悪く、曲げ応力に弱いばかりでなく、高価であること
から、長距離通信用として実用化されている。一方、有
機ポリマを芯−鞘成分とするプラスチック光ファイバは
加工性が良好なこと、曲げ応力に強いことから、短距離
通信用あるいは装飾用光ファイバとして実用に供されて
いる。プラスチック光ファイバの芯成分としては、一般
にポリメチルメタクリレート(以下、PMMAという)やポ
リスチレン等の熱可塑性ポリマが利用される。これはPM
MAが透明性、加工性、耐候性等に優れているだけでな
く、PMMAを芯とする光ファイバの製造法として複合溶融
紡糸技術を用い得るために高性能な光ファイバを比較的
安く作れるという利点があるためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このPMMAを芯
として用いたプラスチック光ファイバでも、その直径が
1mm以上の太径の光ファイバでは、外部応力や曲げ加工
することにより折れやすく、さらに、直径が10mm以上の
大口径プラスチック光ファイバの製造は不可能となって
いる。また、PMMAの耐熱温度は、80〜100 ℃であるた
め、PMMA系光ファイバは自動車のエンジン室内通信や機
械部品など使用環境が 100℃を越える場所では使用でき
ないという不都合もあった。本発明者らは、これらの不
都合を解決した光ファイバとして、透明チューブに特定
の芯形成用モノマを充填し、該モノマを光照射により硬
化させ、そのチューブを除去した大口径のプラスチック
光ファイバ(特開昭63−40103号公報)や、脂肪
族アリルモノマとメチルメタクリレートの共重合体から
なる大口径のプラスチック光ファイバ(特開昭63−1
46004号公報)等を提案した。
【0004】しかしながら、前者の光ファイバの製造で
は、大口径のプラスチック光ファイバは生産性よく作ら
れるものの、芯ポリマ構造に芳香族環が含まれるため、
芯成分が経時的に黄変し、その光伝送損失が低下すると
いう不都合があった。後者の光ファイバでは、芯成分が
無色透明で光伝送損失の小さい大口径のプラスチック光
ファイバが得られるが、芯重合体の形成が熱重合法によ
るため、その生産性が良好ではないという不都合があ
る。
【0005】本発明は、上述の背景になされたものであ
り、その目的とするところは透明性が良好で光伝送損失
が小さく、かつ、耐屈曲性、耐熱性および耐候性に優
れ、良好な生産性を示す大口径プラスチック光ファイバ
の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、特定構造のエー
テルジ(メタ)アクリレートとウレタン(メタ)アクリ
レートおよび活性エネルギー線感応触媒を特定の割合に
配合した組成物を含フッ素有機ポリマからなる熱収縮性
鞘チューブに注入した後、該チューブの外側表面の 350
nmにおける紫外線照度が、 0.1〜10mW/cm2 である比較
的弱い紫外線を1〜30分間照射してゲル化させた後、直
ちに、 350nmにおける紫外線照度が、 100〜500 mW/cm
2 である強い紫外線を10〜100 秒間照射して上記芯組成
物を硬化させることにより、透明性が良好で伝送損失が
小さく、かつ、耐屈曲性、耐熱性および耐候性に優れ、
良好な生産性を示す大口径プラスチック光ファイバが得
られることを見出し本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、 (A) 下記一般式(化
2)で示される化合物、40〜95重量部、
【化2】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基を、R3 は炭
素数2〜5の直鎖型または分岐型飽和炭化水素基を、n
は5〜30の整数を示す。)、(B) 1分子中に(メタ)ア
クリロイルオキシ基を2個以上有する、脂肪族系または
脂環族系ウレタンポリ(メタ)アクリレート、5〜60重
量部、(C) 活性エネルギー線感応触媒、 0.005〜5重量
部、からなる組成物(ただし、A、BおよびC成分の合
計量は 100重量部である。)を、含フッ素有機ポリマ製
熱収縮性鞘チューブに注入した後、該チューブの外側表
面の 350nmにおける紫外線照度が、 0.1〜10mW/cm2
ある紫外線を1〜30分間照射してゲル化させた後、 350
nmにおける紫外線照度が、 100〜500 mW/cm2である紫
外線を10〜100 秒間照射することにより、上記芯組成物
を硬化させて製造することを特徴とする大口径プラスチ
ック光ファイバの製造方法である。
【0008】本発明の大口径プラスチック光ファイバの
芯成分用組成物の各成分について説明する。
【0009】(A) 成分である、一般式(化2)で示され
る化合物は、重合度(n) が5〜30のポリアルキレンエー
テルジオールの両末端ヒドロキシル基をアクリル酸、ま
たはメタクリル酸またはこれらの誘導体でエステル化し
たジ(メタ)アクリレート類である。これらのポリアル
キレンエーテルジオール類は、エチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン、1-メチルテ
トラヒドロフランおよび2-メチルテトラヒドロフラン等
を単独で、あるいは2種以上を開環重合して得られる。
例えば、ポリブチレングリコールの場合、重合度(n) が
15を越えるものは常温で固形化するため使用に際して工
夫を要するが、テトラヒドロフランとプロピレンオキサ
イドの共重合体はその(n) が15以上であっても液体であ
るのでその取扱い性が極めて好ましい。これらの(コ)
ポリアルキレンエーテルジオールは、重合度(n) として
単一なものは得られにくく、正規分布的な重合度の異な
る(コ)ポリエーテルジオールの混合物となるので、こ
こでの重合度(n) はそれらの中央値を意味する。重合度
(n) が5未満のポリエーテルジオールより作られたジ
(メタ)アクリレートを用いて作ったものは、十分な可
撓性が得られず、重合度(n) が30を越えるポリエーテル
ジオールより作られたジ(メタ)アクリレートより作っ
たものは、芯ポリマの強靱性が失われる。そこでポリエ
ーテルジオールの重合度(n) の好ましい範囲は、5〜3
0、より好ましくは7〜20である。
【0010】(A) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分の
合計量 100重量部中40〜95重量部、より好ましくは、50
〜90重量部である。(A) 成分の量が40重量部未満の組成
物を用いて作った芯ポリマは十分な耐屈曲性を有するも
のが得られず、(A) 成分の量が95重量部を越える組成物
より作った芯ポリマは強靱性と耐熱性が低下する。
【0011】(B) 成分である、1分子中に(メタ)アク
リロイルオキシ基を2個以上有するウレタンポリ(メ
タ)アクリレートは、この(B) 成分を含む組成物を用い
て製造した大口径プラスチック光ファイバの芯ポリマに
強靱性、耐屈曲性および耐熱性を付与する成分であり、
具体的にはヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリレ
ートと分子内に2個以上のイソシアネート基を有するポ
リイソシアネートとのウレタン化反応生成物や、分子内
に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート
にポリオール、ポリエステル、ポリアミド系のジオール
を反応させてポリイソシアネート付加体を合成した後、
その残ったイソシアネート基にヒドロキシル基を含有す
る(メタ)アクリレートを付加させたウレタン化反応生
成物が挙げられる。ウレタンポリ(メタ)アクリレート
は、芯ポリマの強靱性や耐熱性を向上する成分であり、
その分子量は 400〜2,000 の物が好ましい。
【0012】ポリイソシアネート化合物の具体例として
は、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、トリス(イ
ソシアナトヘキシル)イソシアヌレート、1,4-テトラメ
チレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、ビス(4,4'−イソシ
アナトシクロヘキシル)メタン、ビス(4,4'−イソシア
ナトシクロヘキシル)プロパン、1,3-ビス(イソシアナ
トメチル)シクロヘキサン等が挙げられるが、上記した
中でも、トリス(イソシアナトヘキシル)イソシアヌレ
ート、イソホロンジイソシアネート、ビス(4,4'−イソ
シアナトシクロヘキシル)メタン、1,3-ビス(イソシア
ナトメチル)シクロヘキサンがとくに好ましい。
【0013】ポリイソシアネート付加体の合成に使用す
るポリオールはとくに限定されないが、その具体例とし
ては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、マンニトール、グリセリン等のアルキルポリオール
およびこれらのポリエーテルポリオールや、多価アルコ
ールと多塩基酸から合成されるポリエステルポリオー
ル、ポリカプロラクトンポリオール等のホリアミドポリ
オール等がある。
【0014】ヒドロキシル基を含有する(メタ)アクリ
レートの具体例としては、2-ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4-ヒ
ドロキシブチル(メタ)アクリレート等の他、ブチルグ
リシジルエーテル、2-エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、グリシジルメタクリレート等のモノエポキシ化合物
と(メタ)アクリル酸との付加反応物や、ポリエチレン
グリコール、ポリプロピレングリコールのモノ(メタ)
アクリル酸エステル、ポリカプロラクトンジオールのモ
ノ(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
【0015】ポリイソシアネートと各種ジオールやヒド
ロキシル基を含有する(メタ)アクリレートとの反応
は、ジラウリン酸n-ブチルスズ等のスズ系触媒の存在
下、イソシアネート基と水酸基がほぼ等量になるように
用いて、60〜70℃で数時間加熱する。反応物は、一般に
常温で高粘性なものとなることが多いので、反応中また
は反応終了後に、他の希釈モノマで希釈するのが好まし
い。
【0016】(B) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分の
合計量 100重量部中5〜60重量部、より好ましくは、10
〜50重量部の範囲である。(B) 成分の量が5重量部未満
の組成物を用いて作った光ファイバは、十分な強靱性、
耐熱性を有するものとすることができず、一方、(B) 成
分の量が60重量部を越えた組成物を用いて作った光ファ
イバは、その耐屈曲性が低下したものとなる。
【0017】(C) 成分である活性エネルギー線感応触媒
としては、主として波長 200〜400nmの紫外線に感応し
てラジカル源を発生するものがより好ましく、その具体
例として、ベンゾイン、ベンゾインモノメチルエーテ
ル、ベンゾインイソプロピルエーテル、アセトイン、ベ
ンジル、ベンゾフェノン、p-メトキシベンゾフェノン、
ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケター
ル、2,2-ジエトキシアセトフェノン、1-ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、メチルフェニルグリオキシ
レート、エチルフェニルグリオキシレート、2-ヒドロキ
シ−2-メチル−1-フェニルプロパン−1-オン等のカルボ
ニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テ
トラメチルチウラムジスルフィドなどのイオウ化合物、
2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオ
キサイドなどのアシルフォスフィンオキサイド等を挙げ
ることができる。これらは1種または2種以上の混合系
で使用される。これらの中でも、ベンゾフェノン、ベン
ゾインイソプロピルエーテル、メチルフェニルグリオキ
シレート、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、ベンジルジメチルケタール、2,4,6-トリメチルベン
ゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドがとくに好ま
しい。
【0018】(C) 成分の使用割合は、 (A)〜(C) 成分の
合計量 100重量部中 0.005〜5重量部、より好ましく
は、0.02〜2重量部である。(C) 成分の量が 0.005重量
部未満では、該成分を含む組成物の光硬化性が不十分と
なり、5重量部を越えると深部の光硬化性が悪くなるだ
けでなく、光照射を受けた芯ポリマの着色を招くので好
ましくない。
【0019】本発明の (A)〜(C) からなる芯組成物に
は、この組成物の鞘チューブ内への注入作業性の向上
や、この組成物より得られる光ファイバの耐候性の向上
を図るために他のエステルモノマを添加することが可能
である。具体的には、脂肪族系または脂環族系構造を有
するメタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、また
はアリル化合物が使用できる。
【0020】これらの具体例としては、メチル(メタ)
アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)ア
クリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレ
ート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロ
ペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル
(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレ
ート等のモノ(メタ)アクリレートモノマ、1,4-ブタン
ジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート等のジ(メタ)アクリレートモノマ、トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリ
スリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のポリ(メ
タ)アクリレートモノマ、ジエチレングリコールビスア
リルカーボネート等のアリル化合物が挙げられる。
【0021】これらの化合物は、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、具体的には (A)〜(C)成分の合計量 100重
量部に対して、1〜20重量部を添加するのがよい。
【0022】また、本発明の大口径プラスチック光ファ
イバ製造用組成物には、必要に応じて有機過酸化物、酸
化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、ブルーイング
剤、顔料、消泡剤等の添加剤が、その光硬化性を阻害し
ない割合で含まれていてもよい。
【0023】本発明の大口径プラスチック光ファイバの
鞘材としては、透光性の含フッ素有機ポリマからなる熱
収縮性チューブが好ましい。この含フッ素有機ポリマの
素材としては、テトラフルオロエチレン/フッ化プロピ
レン共重合体(FEP )、テトラフルオロエチレン/パー
フルオロアルコキシビニルエーテル共重合体(PFA )、
パーフルオロアルキル(メタ)アクリレート重合体、パ
ーフルオロアルキル/アルキル(メタ)アクリレート共
重合体等が挙げられる。これらの鞘チューブの屈折率は
1.34〜1.40の範囲であり、本発明の芯ポリマの屈折率、
1.49〜1.52より0.09〜0.18低いため、光線透過率に優
れ、開口数の大きなプラスチック光ファイバとすること
ができる。上記した中でも、テトラフルオロエチレン/
フッ化プロピレン共重合体(FEP )とテトラフルオロエ
チレン/パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合
体(PFA )が最も好ましい。
【0024】熱収縮性チューブは、チューブ状に成形す
る際、高圧空気等を吹き込みながらチューブの直径方向
に20〜30%膨張させて成形し、使用時に加熱することに
より元の形状に復帰するもので、これを本発明の鞘材と
して使用することにより、芯組成物が重合して収縮する
際、鞘材ポリマも適宜な温度に加熱されて収縮し、芯の
収縮に追随するので芯−鞘界面でのハガレが起こらず、
得られる大口径光ファイバの光伝送損失が損なわれな
い。上記した熱収縮性チューブの内径は、2〜50mmのも
のが好ましい。より好ましくは、5〜30mmである。ま
た、チューブの肉厚は、 0.1〜1.0mm のものが好まし
い。透光性の含フッ素有機ポリマは、一般に高価であ
り、また製造した光ファイバの可撓性を良好に保つため
にも、その肉厚は薄いほど好ましく、 0.2〜0.5mm とす
るのがよい。
【0025】本発明を実施する際には、所望の性能に応
じて混合した (A)〜(C) 成分の混合物を、透光性の含フ
ッ素有機ポリマからなる熱収縮性鞘チューブに注入した
後、太陽、化学反応用ケミカルランプ、ハロゲンラン
プ、メタルハライドランプ等の光源を用い、熱収縮性鞘
チューブの外側表面から 350nmにおける紫外線照度が、
0.1〜10mW/cm2 である紫外線を1〜30分間照射してゲ
ル化させる。より好ましくは、 0.5〜5mW/cm2 である
紫外線を1〜10分間照射することにより、芯形成用組成
物は重合、ゲル化し、重合発熱を起こすので、直ちに、
第2段目の照射による重合を行う。第2段目の照射は、
芯形成用成分の重合完結と熱収縮性鞘チューブの十分な
収縮による芯への密着性の向上を目的とするもので、光
源としては、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等
の比較的エネルギーが大きく、照射雰囲気の温度を高く
しうる光源を用いて行うのが好ましい。第2段目の照射
条件は、 350nmにおける紫外線照度が、 100〜500 mW/
cm2 である紫外線を10〜100秒間照射することにより行
われる。照射する雰囲気は、空気中でもよいし、窒素、
アルゴン等の不活性ガス中でもよい。また、照射と加熱
を組合せてもよい。
【0026】
【実施例】以下に実施例および比較例を掲げ、本発明を
さらに詳しく説明する。なお、単量体の略号は次の通り
である。 MB-65 :ノナブチレングリコールジメタクリレート(n
≒9、原料ジオールの分子量650 ) MB-85 :ドデカブチレングリコールジメタクリレート
(n≒12、原料ジオールの分子量850 ) MPB-100 :プロピレンオキサイド/テトラヒドロフラン
=1/1のランダム共重合体ジオール(分子量1000)の
ジメタクリレート AEP-70:エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=
1/1のランダム共重合体ジオール(分子量700 )のジ
アクリレート UM 1:イソホロンジイソシアネート、1モルと2-ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、2.1 モルとを反応させて
得られたウレタンジメタクリレート UM 2:ビス(4,4'−イソシアナトシクロヘキシル)メタ
ン、1モルと2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2.
1 モルとを反応させて得られたウレタンジメタクリレー
ト UM 3:トリレンジイソシアネートと2-ヒドロキシプロピ
ルメタクリレートとを反応させて得られたウレタンジメ
タクリレート HDDA:1,6-ヘキサンジオールジアクリレート DCPM:ジシクロペンタニルメタクリレート MPG :メチルフェニルグリオキシレート S-FEP :テトラフルオロエチレン/フッ化プロピレン共
重合体からなる熱収縮性チューブ S-PFA :テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルコ
キシビニルエーテル共重合体からなる熱収縮性チューブ FEP :テトラフルオロエチレン/フッ化プロピレン共重
合体からなるチューブ PFA :テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルコキ
シビニルエーテル共重合体からなるチューブ
【0027】
【実施例1】ノナブチレングリコールメタクリレート
(MB-65 )80重量部、イソホロンジイソシアネート、1
モルと2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、2.1 モル
から合成したウレタンジメタクリレート(UM 1)20重量
部、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィ
ンオキサイド(TPO )0.03重量部を混合した組成物を、
内径12.8mm、肉厚 0.3mm、長さ3mのフッ化エチレン/
フッ化プロピレン共重合体(FEP )製熱収縮性チューブ
に注入し、 350nmの紫外線照度が、2mW/cm2 であった
太陽光により、5分間照射したところ、芯成分はゲル化
し、50〜70℃に発熱したので、直ちに、 350nmの紫外線
照度が、 200mW/cm2 である 120W/cmのメタルハライ
ドランプにより、30秒間照射して外径12mm、長さ 2.5m
の大口径プラスチック光ファイバを製造した。製造した
大口径プラスチック光ファイバを下記評価法で評価し、
その結果を表1および表2に示した。
【0028】注入作業性:モノマ混合物の鞘材チューブ
内への注入作業性を判定した。 ○ : 注入しやすい。 × : 気泡が抜けにくく、注入し難い。 光伝送損失:He−Neレーザー光(波長 633nm)を用いて
カットバック法により測定した。 耐屈曲性試験:成形した大口径プラスチック光ファイバ
を直径50mmの金属棒に10回巻きつけて1時間、室温で保
持した後ほどき、その光伝送損失を測定した。 耐熱性:光ファイバを 120℃の熱風乾燥機内に 500時間
放置した後、その外径変化を目視判定し、また、光伝送
損失を測定した。 耐候性:成形した大口径プラスチック光ファイバを1ケ
月間、屋外に暴露した後の変化を目視判定し、かつ、光
伝送損失を測定した。
【表1】
【表2】
【0029】
【実施例2〜4】表1に示した割合で芯成分形成用モノ
マ組成物および鞘形成用チューブを用いた以外は、実施
例1と同様にして大口径プラスチック光ファイバを製造
し評価した。結果を表2に示した。
【0030】
【比較例1〜5】表1に示した割合で芯成分モノマおよ
び鞘成分チューブを用いた以外は、実施例1と同様にし
て大口径プラスチック光ファイバを製造し評価した。結
果を表2に示した。
【0031】
【発明の効果】上記の実施例により実証されるように、
本発明により、透明性が良好で伝送損失が小さく、か
つ、耐屈曲性、耐熱性および耐候性に優れ、良好な生産
性を示す大口径プラスチック光ファイバを得ることがで
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 下記一般式(化1)で示される化合
    物、40〜95重量部、 【化1】 (式中、R1 、R2 は水素またはメチル基を、R3 は炭
    素数2〜5の直鎖型または分岐型飽和炭化水素基を、n
    は5〜30の整数を示す。)、(B) 1分子中に(メタ)ア
    クリロイルオキシ基を2個以上有する、脂肪族系または
    脂環族系ウレタンポリ(メタ)アクリレート、5〜60重
    量部、(C) 活性エネルギー線感応触媒、 0.005〜5重量
    部、からなる組成物(ただし、A、BおよびC成分の合
    計量は 100重量部である。)を、含フッ素有機ポリマ製
    熱収縮性鞘チューブに注入した後、該チューブの外側表
    面の 350nmにおける紫外線照度が、 0.1〜10mW/cm2
    ある紫外線を1〜30分間照射してゲル化させた後、 350
    nmにおける紫外線照度が、 100〜500 mW/cm2である紫
    外線を10〜100 秒間照射することにより、上記芯組成物
    を硬化させて製造することを特徴とする大口径プラスチ
    ック光ファイバの製造方法。
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