JPH07103401A - 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法 - Google Patents

二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法

Info

Publication number
JPH07103401A
JPH07103401A JP25178593A JP25178593A JPH07103401A JP H07103401 A JPH07103401 A JP H07103401A JP 25178593 A JP25178593 A JP 25178593A JP 25178593 A JP25178593 A JP 25178593A JP H07103401 A JPH07103401 A JP H07103401A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid chamber
chamber side
heated fluid
plug
flow pipe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25178593A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Kasagi
靖之 笠木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP25178593A priority Critical patent/JPH07103401A/ja
Publication of JPH07103401A publication Critical patent/JPH07103401A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Analysing Materials By The Use Of Radiation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水・蒸気管板及びナトリウム管板から水・蒸
気流通管及びヘリウム流通管を引抜いて生じた中空孔に
プラグを溶接し閉塞する場合に、溶接部の健全性を向上
させる。 【構成】 水・蒸気流通管12及びヘリウム流通管11
を上部ナトリウム管板4の下面よりも上方位置で切断
し、切断した管12,11を上部蒸気管板8の上方へ引
抜いて上部ナトリウム管板4及び上部蒸気管板8から抜
取り、上部ナトリウム管板4上面に中空孔4aを遮蔽す
るようプラグ31下端を当接させて溶接32を行い、上
部蒸気管板8の中空孔8a下端にプラグ35上端を嵌入
して溶接36を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速増殖炉に用いる二
重管式蒸気発生器の二重管板部をプラグにより閉塞する
ための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速増殖炉では、溶融ナトリウムにより
水を加熱し蒸気を得る際に、安全性を確保するため二重
管式蒸気発生器が用いられており、斯かる二重管式蒸気
発生器としては、例えば図11及び図12に示すごとき
ものがある。
【0003】図11及び図12中、1は上下に細長い形
状の胴部、2は胴部1の内部1aに収納されて上下へ延
びる複数の二重伝熱管、3は胴部1の下端に接続した下
部ナトリウム管板、4は胴部1の上端に接続した上部ナ
トリウム管板、5は下部ナトリウム管板3の下面に接続
した胴状の下部ヘリウム室、6は上部ナトリウム管板4
の上面に接続した胴状の上部ヘリウム室、7は下部ヘリ
ウム室5の下端に接続した下部給水管板、8は上部ヘリ
ウム室6の上端に接続した上部蒸気管板、9は下部給水
管板7の下面にボルト締結された底部鏡蓋、10は上部
蒸気管板8の上面にボルト締結された頂部鏡蓋である。
【0004】二重伝熱管2はヘリウム流通管11と該ヘ
リウム流通管11内に同心状に嵌合された水・蒸気流通
管12を備え、ヘリウム流通管11の下端は、下部ナト
リウム管板3を貫通して下部ヘリウム室5内に僅かに突
出すると共に下部ヘリウム室5内に向けて開口し、ヘリ
ウム流通管11の上端は、上部ナトリウム管板4を貫通
して上部ヘリウム室6内に僅かに突出すると共に上部ヘ
リウム室6内に向けて開口している。又、水・蒸気流通
管12の下端は、下部給水管板7を貫通して底部鏡蓋9
の内部9aに僅かに突出すると共に内部9aに向けて開
口し、水・蒸気流通管12の上端は、上部蒸気管板8を
貫通して頂部鏡蓋10の内部10aに僅かに突出すると
共に内部10aに向けて開口している。
【0005】胴部1の上側部には溶融ナトリウム導入ノ
ズル13が接続され、胴部1の下側部には溶融ナトリウ
ム送出ノズル14が接続され、底部鏡蓋9の下端には給
水ノズル15が接続され、頂部鏡蓋10の上端には蒸気
ノズル16が接続され、下部ヘリウム室5の側部には、
ヘリウム供給ノズル17が接続され、上部ヘリウム室6
の側部には、ヘリウム送出ノズル18が接続されてい
る。
【0006】なお、図12中、19は上部ヘリウム室6
に形成された検査孔であり、該検査孔19は使用時には
密閉し得るようになっており、又20は溶融ナトリウ
ム、21は給水、22は蒸気、23はヘリウムガスであ
る。
【0007】溶融ナトリウム導入ノズル13から胴部1
の内部1aに導入された溶融ナトリウム20は、内部1
aを下降しつつ二重伝熱管2を加熱し、溶融ナトリウム
送出ノズル14から外部へ送出され、給水ノズル15か
ら底部鏡蓋9の内部9aに導入された給水21は内部9
aから二重伝熱管2の水・蒸気流通管12内へ入り、水
・蒸気流通管12内を上昇しつつ胴部1の内部1aを下
降する溶融ナトリウム20により加熱されて蒸気が生成
され、生成された蒸気22は水・蒸気流通管12の上端
から頂部鏡蓋10の内部10aへ送出され、蒸気ノズル
16を通って後行程へ送給され、ヘリウム供給ノズル1
7から下部ヘリウム室5へ導入されたヘリウムガス23
は、下部ヘリウム室5から二重伝熱管2のヘリウム流通
管11と水・蒸気流通管12との間の隙間に入り、この
隙間を通って上昇し、上部ヘリウム室6に入り、上部ヘ
リウム室6からヘリウム送出ノズル18を通って外部へ
送出される。
【0008】例えば、水・蒸気流通管12にヘアクラッ
クやピンホールが生じた場合には、給水21や蒸気22
は水・蒸気流通管12からヘリウム流通管11内へリー
クし、リークした水や蒸気は図示してない検知手段によ
り検知され、その結果、どの水・蒸気流通管12にリー
クが生じたかが判別される。ヘリウムガス23は不活性
ガスであるため、水や蒸気が水・蒸気流通管12からリ
ークしてヘリウム流通管11に流入した場合でも、リー
クが生じたことを安全に確認することができる。
【0009】又、水・蒸気流通管12にピンホールやヘ
アクラック等が入った場合には、当該水・蒸気流通管1
2に給水21や蒸気22が流れないようにすると共に当
該水・蒸気流通管12に外嵌されているヘリウム流通管
11には、ヘリウムガス23が流れないようにする必要
があり、このため当該水・蒸気流通管12やヘリウム流
通管11をプラグにより閉塞する必要がある。
【0010】すなわち、模式的に示す図13の上部ナト
リウム管板4と上部蒸気管板8との間で水・蒸気流通管
12のイの位置にリークが生じた場合には、図14に示
すように、ヘリウム流通管11及び水・蒸気流通管12
が上部ナトリウム管板4を貫通する位置A及び水・蒸気
流通管12が上部蒸気管板8を貫通する位置Bを閉塞す
る必要があり、図13の下部ナトリウム管板3と下部給
水管板7との間で水・蒸気流通管12のロの位置にリー
クが生じた場合には、図14に示すように、ヘリウム流
通管11及び水・蒸気流通管12が下部ナトリウム管板
3を貫通する位置C及び水・蒸気流通管12が下部給水
管板7を貫通する位置Dを閉塞する必要があり、図13
の上部ナトリウム管板4と下部ナトリウム管板3との間
で水・蒸気流通管12のハの位置にリークが生じた場合
には、図14における前述のA,B,C,Dの各位置を
閉塞する必要がある。
【0011】而して、水・蒸気流通管12にリークが生
じたため上部ナトリウム管板4及び上部蒸気管板8を図
14に示すA,Bの位置で閉塞する場合の第一例を図1
5を参照しつつ説明すると、先ず頂部鏡蓋10を取り外
すと共に水・蒸気流通管12の上端から従来公知の切断
装置を水・蒸気流通管12に挿入し、水・蒸気流通管1
2の内周側から水・蒸気流通管12及びヘリウム流通管
11を上部ナトリウム管板4の下面よりも若干上部位置
において切断し、切断した水・蒸気流通管12及びヘリ
ウム流通管11を真直ぐ上方へ引抜いて外部へ取出し、
上部ナトリウム管板4に水・蒸気流通管12及びヘリウ
ム流通管11の上端部が残った中空孔4aを、又上部蒸
気管板8に水・蒸気流通管12及びヘリウム流通管11
が除去されて貫通した中空孔8aを夫々露出せしめ、次
いで中空孔8a内周の直径を従来公知の切断装置により
拡大させて中空孔4aの直径よりも若干大きくし、中空
孔4aに適合する直径に形成され且つ爆薬が収納された
茶筒状のプラグ24を上部蒸気管板8の中空孔8aを貫
通させて下降させたうえ、上部ナトリウム管板4の中空
孔4aへ嵌入して切断され残っている水・蒸気流通管1
2及びヘリウム流通管11の上端に当接させ、爆着によ
りプラグ24を上部ナトリウム管板4の中空孔4a内周
に固定し、更に中空孔8aに適合する直径に形成され且
つ爆薬が収納された茶筒状のプラグ25を上部蒸気管板
8の中空孔8aに嵌入し、爆着によりプラグ25を上部
蒸気管板8の中空孔8a内周に固定する。
【0012】上部ナトリウム管板4及び上部蒸気管板8
を図14に示すA,Bの位置で閉塞する従来の第二例を
図16により説明すると、本例では、水・蒸気流通管1
2及びヘリウム流通管11を上部ナトリウム管板4下面
よりも若干下方で切断しており、プラグ24の下端を上
部ナトリウム管板4下面から下方へ突出させて、その下
端を水・蒸気流通管12内に挿入するようにしているこ
と以外は、図15に示す第一例と同じである。
【0013】上部ナトリウム管板4及び上部蒸気管板8
を図14に示すA,Bの位置で閉塞する従来の第三例を
図17により説明すると、本例においては、プラグは爆
着により中空孔4a,8aに固定するのではなく、溶接
により固定するようにしている。すなわち、水・蒸気流
通管12及びヘリウム流通管11を上部ナトリウム管板
4の下面よりも若干上方で切断、除去したら、上部ナト
リウム管板4の中空孔4a上端部の直径を若干大きくし
て段部4bを形成し、上部蒸気管板8の中空孔8aの直
径を中空孔4aの直径よりも若干大きくすると共に中空
孔8a上端部の直径を若干大きくして段部8bを形成
し、中空孔4aに適合する直径で且つ茶筒状に形成され
しかも上端にフランジ26aを備えたプラグ26を、上
部蒸気管板8の中空孔8aを貫通させて下降させたうえ
上部ナトリウム管板4の中空孔4aへ嵌入してフランジ
26aを中空孔4aの段部4bに契合せしめ、フランジ
26aを段部4bにすみ肉溶接27により固定し、更に
中空孔8aに適合する直径で且つ茶筒状に形成されしか
も上端にフランジ28aを備えたプラグ28を、中空孔
8aに嵌入してフランジ28aを段部8bに契合せし
め、フランジ28aを段部8bにすみ肉溶接29により
固定する。
【0014】上部ナトリウム管板4及び上部蒸気管板8
を図14に示すA,Bの位置で閉塞する従来の第四例を
図18により説明すると、本例においては、水・蒸気流
通管12及びヘリウム流通管11を上部ナトリウム管板
4の上面において切断し、プラグ30を水・蒸気流通管
12内に嵌入すると共にプラグ30の上端に形成された
フランジ30aを上部ナトリウム管板4の上面にすみ肉
溶接29aにより固定し、プラグ28は図17の場合と
同様にして中空孔8a上端部にすみ肉溶接29bにより
固定している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来法方のう
ち、図15及び図16に示す方法の場合は、プラグの固
定を爆着により行っており、図17及び図18に示す方
法の場合は、プラグの固定をすみ肉溶接により行ってい
るため、プラグの健全性に問題があるうえ、爆着部及び
すみ肉溶接部のX線検査を行うことができないためプラ
グの信頼性が低いという問題がある。
【0016】本発明は、上述の実情に鑑み、溶接を確実
に行い得るようにすると共にX線検査を行い得るように
してプラグの健全性、信頼性を向上させることを目的と
してなしたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱流体が流
通し得るようにした加熱流体室の両端部に不活性ガスが
流通し得るようにした不活性ガス室を設け、両不活性ガ
ス室の反加熱流体室側に夫々被加熱流体が流通し得るよ
うにした被加熱流体室を設け、前記加熱流体室と各不活
性ガス室との間に両室を区切る加熱流体室側管板を設
け、各不活性ガス室と被加熱流体室との間に両室を区切
る被加熱流体室側管板を設け、両端部が前記加熱流体室
側管板を貫通して不活性ガス室へ開口する不活性ガス流
通管を前記加熱流体室に収納し、前記各加熱流体室側管
板を貫通すると共に両端部が前記被加熱流体室側管板を
貫通して被加熱流体室へ開口する被加熱流体流通管を前
記不活性ガス流通管に内嵌させた二重管式蒸気発生器に
おいて、所定の被加熱流体流通管及び該被加熱流体流通
管が内嵌された不活性ガス流通管を加熱流体室側管板内
で切断し、切断した被加熱流体流通管及び不活性ガス流
通管を加熱流体室側管板及び被加熱流体室側管板から引
抜き、被加熱流体流通管及び不活性ガス流通管が貫通し
ていた加熱流体室側管板の中空孔を遮蔽するよう、加熱
流体室側プラグの端部を前記加熱流体室側管板に当接さ
せるか或いは加熱流体室側管板の中空孔に嵌入し、しか
る後加熱流体室側プラグの周囲を加熱流体室側管板に溶
接し、被加熱流体流通管が貫通していた被加熱流体室側
管板の中空孔を遮蔽するよう、被加熱流体室側プラグの
端部を前記被加熱流体室側管板の中空孔に嵌入するか或
いは加熱流体室側管板に当接させ、しかる後被加熱流体
室側プラグの周囲を被加熱流体室側管板に溶接するよう
にしたものである。
【0018】又本発明は、加熱流体室側プラグと加熱流
体室側管板との溶接部の外周にX線撮影用フィルムを配
置して、当該溶接部のX線撮影を行い、被加熱流体室側
プラグと被加熱流体室側管板との溶接部の外周にX線撮
影用フィルムを配置して当該溶接部のX線撮影を行うよ
うにすると良い。
【0019】
【作用】加熱流体室側管板及び被加熱流体室側管板の中
空孔の閉塞を行うためのプラグの溶接を突合せ溶接及び
差込み溶接により行うことができるため、プラグの健全
性が向上し、又溶接部のX線検査を行うことができるた
めプラグの信頼性が向上する。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しつ
つ説明する。
【0021】図1〜図5は本発明の一実施例で、上部ナ
トリウム管板4及び上部蒸気管板8を閉塞する場合を示
している。
【0022】すなわち、図11、図12に示す頂部鏡蓋
10を取外した後、二重伝熱管2の水・蒸気流通管12
上端から従来公知の切断装置を水・蒸気流通管12に挿
入し、水・蒸気流通管12の内周側から水・蒸気流通管
12及びヘリウム流通管11を上部ナトリウム管板4の
下面よりも若干上部位置において切断し、切断した水・
蒸気流通管12及びヘリウム流通管11を真直ぐ上方へ
引抜いて外部へ取出し、上部ナトリウム管板4に水・蒸
気流通管12及びヘリウム流通管11の上端部が残った
中空孔4aを、又上部蒸気管板8に水・蒸気流通管12
が除去されて貫通した中空孔8aを夫々露出せしめる
(図1参照)。この場合、中空孔8aの直径D2は中空
孔4aの直径D1よりも小さい。
【0023】次に従来公知の切削装置により上部蒸気管
板8の中空孔8aの内周を切削して中空孔8aを上部ナ
トリウム管板4の中空孔4aの直径D1と略等しいか若
干大きい直径D3に拡大し、円筒状部の直径D4が中空孔
8aの直径D3よりも小さく中空孔4aの直径D1よりも
若干大きいか略等しい(D1≦D4<D3)中空半球状の
プラグ31を、頂部を上方に向けて上部蒸気管板8の中
空孔8aに通し下降させ、上部ナトリウム管板4の上面
突出部にプラグ31の円筒状部下端を、中空孔4aを遮
蔽するよう当接させるか、或いはプラグ31の円筒状部
下端を中空孔4a上端に嵌入し、プラグ31の周囲を検
査孔19から上部ヘリウム室6に設置した溶接装置によ
り溶接32することによりプラグ31を上部ナトリウム
管板4の上面突出部に固定し、中空孔4aを閉塞する
(図2参照)。
【0024】プラグ31により上部ナトリウム管板4の
中空孔4aを閉塞したら、図12に示す検査孔19から
上部ヘリウム室6内のプラグ31の外周部に、X線源3
3及びX線撮影用フィルム34を、プラグ31を挟んで
対向するよう設置し(図3参照)、X線源33からX線
を溶接32のX線撮影用フィルム34に近接した位置に
向けて照射し、X線撮影を行う。X線撮影は、プラグ3
1の周方向へX線源33及びX線撮影用フィルム34を
順次移動させることにより、溶接32の全周に亘って行
われる。
【0025】プラグ31の溶接32のX線撮影が終了し
たら、円筒状の直径D5が中空孔8aの直径D3よりも僅
かに小さい(D5<D3)中空半球状のプラグ35を、頂
部を下方に向けて上部蒸気管板8の中空孔8aに通し下
降させ、プラグ35の円筒状部上端を中空孔8a内に嵌
入して中空孔8aを遮蔽し、プラグ35の周囲を検査孔
19から上部ヘリウム室6に設置した溶接装置により溶
接(差込み溶接)36することによりプラグ35を上部
蒸気管板8の下面突出部に固定し、中空孔8aを閉塞す
る(図4参照)。
【0026】プラグ35により上部蒸気管板8の中空孔
8aを閉塞したら、図12に示す検査孔から上部ヘリウ
ム室6内のプラグ35の外周部に、溶接36を包囲する
ようX線撮影用フィルム37を配置し、上部蒸気管板8
の中空孔8a内に上方からX線源38を挿入して溶接3
6の近傍まで下降させ(図5参照)、X線源38から溶
接36に向けてX線を照射し、X線撮影を行う。X線撮
影は、X線照射方向をプラグ35の円周方向へ移動させ
つつ溶接36の全周に亘って行われる。
【0027】上述のように上部ナトリウム管板4の中空
孔4a上端及び上部蒸気管板8の中空孔8a下端をプラ
グ31,35により閉塞することにより、当該水・蒸気
流通管12から上部ヘリウム室6に給水21や蒸気22
が漏洩することがなく、上部ヘリウム室6から当該ヘリ
ウム流通管11及び水・蒸気流通管12へヘリウムガス
23が漏洩することはない。
【0028】又、プラグ31,35は半球状をしている
ため、従来のプラグのような茶筒状の場合よりも強度上
有利であり、又溶接32,36の近傍にX線源33,3
8及びX線撮影用フィルム34,37を設置できるた
め、溶接32,36のX線検査を容易に行うことができ
てプラグ31,35の健全性を確保できる。更に上部ナ
トリウム管板4の中空孔4aを閉塞するためのプラグ3
1は下端を中空孔4aの上端に当接するか或いは中空孔
4a上端に嵌入し、上部蒸気管板8の中空孔8aを閉塞
するためのプラグ35は、上端を中空孔8a下端に嵌入
したうえ溶接を行うようにしているため、プラグ31,
35の溶接を容易且つ確実に行うことができる。
【0029】図6〜図10は本発明の他の実施例及び、
下部ナトリウム管板3及び下部給水管板7を閉塞する場
合を示している。
【0030】本実施例における手順は、前述の実施例の
手順とは上下が逆になり、又前述の実施例では、上部蒸
気管板8の中空孔8aを閉塞するプラグ35が差込み溶
接されているのに対し、本実施例においては、下部ナト
リウム管板3の中空孔3aを閉塞するプラグ39が差込
み溶接となる。
【0031】すなわち、本実施例においては、図11に
示す底部鏡蓋9を取外した後、従来公知の切断装置を用
いて、水・蒸気流通管12の内周側から水・蒸気流通管
12及びヘリウム流通管11を下部ナトリウム管板3の
上面よりも若干下方位置において切断し、切断した水・
蒸気流通管12及びヘリウム流通管11を真直ぐ下方へ
引抜いて外部へ取出し、下部ナトリウム管板3に水・蒸
気流通管12及びヘリウム流通管11の下端部が残った
中空孔3aを、又下部給水管板7に水・蒸気流通管12
が除去されて貫通された中空孔7aを夫々露出せしめる
(図6参照)。この場合中空孔7aの直径D6は中空孔
3aの直径D7よりも小さい。
【0032】次に、従来公知の切削装置により、下部給
水管板7の中空孔7aの内周を切削して下部ナトリウム
管板3の中空孔3aの直径D7と略等しい直径D8に拡大
し、円筒状部の直径D9が中空孔7a,3aの直径D8
7よりも若干小さい(D9>D8,D9<D7)中空半球
状のプラグ39を、頂部を下方に向けて下部給水管板7
の中空孔7aに通し上昇させ、下部ナトリウム管板3の
中空孔3a下端にプラグ39の円筒状上端部を嵌入して
中空孔3aを遮蔽し、プラグ39の周囲を検査孔(図示
せず)から下部ヘリウム室5に設置した溶接装置により
下部ナトリウム管板3の下面突出部に溶接(差込み溶
接)40することによりプラグ39を下部ナトリウム管
板3の下面突出部に固定し、中空孔3aを閉塞する(図
7参照)。
【0033】プラグ39により下部ナトリウム管板3の
中空孔3aを閉塞したら、図示してない検査孔から下部
ヘリウム室5内の外周部に、X線源41及びX線撮影用
フィルム42をプラグ39を挟んで対向するよう設置し
(図8参照)、X線源41から溶接40のX線撮影用フ
ィルム42に近接した位置に向けてX線を照射し、X線
撮影を行う。X線撮影は、プラグ39の周方向へX線源
41及びX線撮影用フィルム42を順次移動させること
により、溶接40の全周に亘って行われる。
【0034】プラグ39の溶接40の検査が終了した
ら、円筒状部の直径D10が中空孔7aの直径D8よりも
僅かに小さい(D10<D8)中空半球状のプラグ43
を、頂部を上方に向けて下部給水管板7の中空孔7aに
通し上昇させ、プラグ43の円筒状部下端を中空孔7a
を覆うよう下部給水管板7の上面突出部に当接させるか
或いは中空孔7a内に嵌入し、プラグ43を溶接装置に
より溶接44して下部給水管板7の上面に固定し、中空
孔7aを閉塞する(図9参照)。
【0035】プラグ43を下部給水管板7の中空孔7a
を閉塞するよう下部給水管板7の上面に溶接44により
固定したら、下部ヘリウム室5内のプラグ43の外周部
に、溶接44を包囲するようX線撮影用フィルム45を
配置し、下部給水管板7の中空孔7a内に下方からX線
源46を挿入して溶接44の近傍まで上昇させ(図10
参照)、X線源46から溶接44に向けてX線を照射
し、X線撮影を行う。X線撮影は、X線照射方向をプラ
グ43の円周方向へ移動させつつ溶接44の全周に亘っ
て行われる。
【0036】このように、下部ナトリウム管板3の中空
孔3a下端及び下部給水管板7の中空孔7aをプラグ3
9,43により閉塞することにより、当該水・蒸気流通
管12から下部ヘリウム室5に給水21や蒸気22が漏
洩することはなく、下部ヘリウム室5から当該ヘリウム
流通管11及び水・蒸気流通管12へヘリウムガス23
が漏洩することはない。
【0037】又プラグ39,43は半球状になっている
ため、従来のプラグのような茶筒状の場合よりも強度上
有利であり、又溶接40,44の近傍にX線源41,4
6及びX線撮影用フィルム42,45を設置できるた
め、溶接40,44のX線検査を容易に行うことができ
て、プラグ39,43の健全性を確保でき、更に下部ナ
トリウム管板3の中空孔3aを閉塞するためのプラグ3
9は、上端を中空孔3a下端に嵌入し、下部給水管板7
の中空孔7aを閉塞するためのプラグ43は、下端を中
空孔7aの上端に当接するか或いは中空孔7a上端に嵌
入し、溶接を行うようにしているため、プラグ39の溶
接を容易且つ確実に行うことができる。
【0038】なお、本発明は上述の実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】本発明の二重式蒸気発生器における二重
管板部閉塞方法においては、請求項1、2の何れにおい
ても溶接を確実に行うことができるため、プラグの健全
性が向上し、又請求項2においては、X線検査を行うこ
とができるため、プラグの信頼性が向上する、等種々の
優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において、上部ナトリウム管
板及び上部蒸気管板からヘリウム流通管及び水・蒸気流
通管の上端側を切断し引抜いた状態を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の一実施例において、上部蒸気管板の拡
大した中空孔を通して下降させたプラグを上部ナトリウ
ム管板の上面に中空孔を閉塞するよう溶接した状態を示
す縦断面図である。
【図3】本発明の一実施例において、上部ナトリウム管
板の上面に固定したプラグの溶接部をX線検査する状態
を示す縦断面図である。
【図4】本発明の一実施例において、上部蒸気管板の拡
大した中空孔を通して下降させたプラグを上部蒸気管板
の下面に中空孔を閉塞するよう溶接した状態を示す縦断
面図である。
【図5】本発明の一実施例において、上部蒸気管板の下
面に固定したプラグの溶接部をX線検査する状態を示す
縦断面図である。
【図6】本発明の他の実施例において、下部ナトリウム
管板及び下部給水管板からヘリウム流通管及び水・蒸気
流通管の下端側を切断し引抜いた状態を示す縦断面図で
ある。
【図7】本発明の他の実施例において、下部給水管板の
拡大した中空孔を通して上昇させたプラグを下部ナトリ
ウム管板の下面に中空孔を閉塞するよう溶接した状態を
示す縦断面図である。
【図8】本発明の他の実施例において、下部ナトリウム
管板の下面に固定したプラグの溶接部をX線検査する状
態を示す縦断面図である。
【図9】本発明の他の実施例において、下部蒸気管板の
拡大した中空孔を通して上昇させたプラグを下部給水管
板の上面に中空孔を閉塞するよう溶接した状態を示す縦
断面図である。
【図10】本発明の他の実施例において、下部給水管板
の上面に固定したプラグの溶接部をX線検査する状態を
示す縦断面図である。
【図11】一般的な二重管式蒸気発生器の縦断面図であ
る。
【図12】図11のXII部拡大図である。
【図13】図11に示す二重管式蒸気発生器の模式的な
縦断面図である。
【図14】図13に示す二重管式蒸気発生器の伝熱管に
おける水・蒸気流通管の漏洩箇所とプラグにより閉塞す
る位置の関係を示す縦断面図である。
【図15】二重管式蒸気発生器において、上部ナトリウ
ム管板の中空孔と上部蒸気管板の中空孔とをプラグの爆
着により閉塞する場合の従来の一例の拡大縦断面図であ
る。
【図16】二重管式蒸気発生器において、上部ナトリウ
ム管板の中空孔と上部蒸気管板の中空孔とをプラグの爆
着により閉塞する場合の従来の他の例の拡大縦断面図で
ある。
【図17】二重管式蒸気発生器において、上部ナトリウ
ム管板の中空孔と上部蒸気管板の中空孔とをプラグの溶
接により閉塞する場合の従来の一例の拡大縦断面図であ
る。
【図18】二重管式蒸気発生器において、上部ナトリウ
ム管板の中空孔と上部蒸気管板の中空孔とをプラグの溶
接により閉塞する場合の従来の他の例の拡大縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1a 内部(加熱流体室) 3 下部ナトリウム管板(加熱流体側管板) 3a 中空孔 4 上部ナトリウム管板(加熱流体側管板) 4a 中空孔 5 下部ヘリウム室(不活性ガス室) 6 上部ヘリウム室(不活性ガス室) 7 下部給水管板(被加熱流体室側管板) 7a 中空孔 8 上部蒸気管板(被加熱流体室側管板) 8a 中空孔 9a 内部(被加熱流体室) 10a 内部(被加熱流体室) 11 ヘリウム流通管(不活性ガス流通管) 12 水・蒸気流通管(被加熱流体流通管) 13 溶融ナトリウム導出ノズル(加熱流体入口部) 14 溶融ナトリウム送出ノズル(加熱流体出口部) 31 プラグ (加熱流体室側プラグ) 32 溶接(溶接部) 34 X線撮影用フィルム 35 プラグ(被加熱流体室側プラグ) 36 溶接(溶接) 37 X線撮影用フィルム 39 プラグ(加熱流体室側プラグ) 40 溶接(溶接部) 42 X線撮影用フィルム 43 プラグ(被加熱流体室側プラグ) 44 溶接(溶接部) 45 X線撮影用フィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱流体が流通し得るようにした加熱流
    体室の両端部に不活性ガスが流通し得るようにした不活
    性ガス室を設け、両不活性ガス室の反加熱流体室側に夫
    々被加熱流体が流通し得るようにした被加熱流体室を設
    け、前記加熱流体室と各不活性ガス室との間に両室を区
    切る加熱流体室側管板を設け、各不活性ガス室と被加熱
    流体室との間に両室を区切る被加熱流体室側管板を設
    け、両端部が前記加熱流体室側管板を貫通して不活性ガ
    ス室へ開口する不活性ガス流通管を前記加熱流体室に収
    納し、前記各加熱流体室側管板を貫通すると共に両端部
    が前記被加熱流体室側管板を貫通して被加熱流体室へ開
    口する被加熱流体流通管を前記不活性ガス流通管に内嵌
    させた二重管式蒸気発生器において、所定の被加熱流体
    流通管及び該被加熱流体流通管が内嵌された不活性ガス
    流通管を加熱流体室側管板内で切断し、切断した被加熱
    流体流通管及び不活性ガス流通管を加熱流体室側管板及
    び被加熱流体室側管板から引抜き、被加熱流体流通管及
    び不活性ガス流通管が貫通していた加熱流体室側管板の
    中空孔を遮蔽するよう、加熱流体室側プラグの端部を前
    記加熱流体室側管板に当接させるか或いは加熱流体室側
    管板の中空孔に嵌入し、しかる後加熱流体室側プラグの
    周囲を加熱流体室側管板に溶接し、被加熱流体流通管が
    貫通していた被加熱流体室側管板の中空孔を遮蔽するよ
    う、被加熱流体室側プラグの端部を前記被加熱流体室側
    管板の中空孔に嵌入するか或いは被加熱流体室側管板に
    当接させ、しかる後被加熱流体室側プラグの周囲を被加
    熱流体室側管板に溶接することを特徴とする二重管式蒸
    気発生器における二重管板部閉塞方法。
  2. 【請求項2】 加熱流体室側プラグと加熱流体室側管板
    との溶接部の外周にX線撮影用フィルムを配置して当該
    溶接部のX線撮影を行い、被加熱流体室側プラグと被加
    熱流体室側管板との溶接部の外周にX線撮影用フィルム
    を配置して当該溶接部のX線撮影を行うことを特徴とす
    る請求項1に記載の二重管式蒸気発生器における二重管
    板部閉塞方法。
JP25178593A 1993-10-07 1993-10-07 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法 Pending JPH07103401A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25178593A JPH07103401A (ja) 1993-10-07 1993-10-07 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25178593A JPH07103401A (ja) 1993-10-07 1993-10-07 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07103401A true JPH07103401A (ja) 1995-04-18

Family

ID=17227898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25178593A Pending JPH07103401A (ja) 1993-10-07 1993-10-07 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07103401A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006337000A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器及び熱交換器の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006337000A (ja) * 2005-06-06 2006-12-14 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱交換器及び熱交換器の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005195596A (ja) 溶接部の割れを検出するための方法及び装置
JPS6211318B2 (ja)
US20050199591A1 (en) Method of forming a weld pad
JP6208848B2 (ja) 複数の小径パラジウム合金管を共通のベースプレートに空間効率よく溶接するシステムおよび方法
ES2767089T3 (es) Aparato y método para proteger la lámina de tubo de una caldera en bucle de gas de síntesis
NO143551B (no) Ledningsgjennomfoering for trykkar i atomreaktorer
JPH07103401A (ja) 二重管式蒸気発生器における二重管板部閉塞方法
JPS63153398A (ja) 金属熱交換管の末端の補修又は保護方法並びに該方法に使用されるスリーブ
JP2005205460A (ja) ガスパージ治具
JPH0593793A (ja) 導管封止装置
JP4517941B2 (ja) 溶接部のガスパージ装置
KR100936551B1 (ko) 압력 용기 피복의 손상 영역 수리용 밀봉 플레이트
US5167907A (en) Process for plugging a tube of a straight-tube heat exchanger
JP2003314692A (ja) 圧力容器及び圧力容器シール部のパージ方法
JP5829534B2 (ja) 溶接方法
JP5840049B2 (ja) 蒸気発生器製造方法
US4203185A (en) Method of sealing tube plate apertures, and repair set for use therein
EP0023177B1 (fr) Chaudière nucléaire
JP2504458B2 (ja) 二重構造管の溶接方法
TW552174B (en) Welding underwater in a chamber with a flux-type backing
JPS5925155B2 (ja) 伝熱管閉塞方法
JPS6038503A (ja) 蒸気発生器の蒸気出口連結装置
JPH0755102A (ja) 蒸気発生器及び伝熱管の接続方法
JPH08184688A (ja) 舶用原子炉
FR2586322A1 (fr) Procede de nettoyage et de decontamination par ultrasons d'enceintes et dispositif correspondant