JPH07103157B2 - カゼインの分散中和法 - Google Patents

カゼインの分散中和法

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JPH07103157B2
JPH07103157B2 JP63101191A JP10119188A JPH07103157B2 JP H07103157 B2 JPH07103157 B2 JP H07103157B2 JP 63101191 A JP63101191 A JP 63101191A JP 10119188 A JP10119188 A JP 10119188A JP H07103157 B2 JPH07103157 B2 JP H07103157B2
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    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23JPROTEIN COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS; WORKING-UP PROTEINS FOR FOODSTUFFS; PHOSPHATIDE COMPOSITIONS FOR FOODSTUFFS
    • A23J1/00Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites
    • A23J1/20Obtaining protein compositions for foodstuffs; Bulk opening of eggs and separation of yolks from whites from milk, e.g. casein; from whey
    • A23J1/202Casein or caseinates

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液体または粉末カゼイネート(caseinate)
の製造のための酸性カゼインの分散中和法に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、酸性カゼインを加える前にア
ルカリ金属のクエン酸塩、アルカリ土類金属のクエン酸
塩またはそれらの混合物を水に加えることによる、酸性
カゼインからカゼイネートを製造する方法に関する。
従来の技術 牛乳中の主要なタンパク質であるカゼインは、不溶化す
ることによってかなり容易に種々のかたちで単離するこ
とができる。
本発明では酸性カゼインのみが関与する。本明細書にお
いて「酸性カゼイン」なる語は最も広い意味で用いら
れ、牛乳を酸性にすることによって直接得られる従来の
酸性カゼイン、および、たとえば再酸性化されたレンネ
ットカゼインのような間接的に得られる酸性カゼインの
両方を含む。酸性カゼインは商業製品として容易に手に
入れることができる。
現在、酸性カゼインを困難なく水中に可溶化させるこ
と、および容易に貯蔵し運搬することのできるかたち、
たとえば粉末のかたちに酸性カゼインを変えることに関
心が持たれている。しかしながら、本発明によるまでは
粉末酸性カゼインを水性媒体に再溶解させるには多くの
注意が必要であった。
ベイダーチャー(Badertscher)らの米国特許第4,055,5
55号明細書には、粉末カゼインナトリウム(sodium cas
einate)またはカゼイネートの均質溶液は、水性媒体を
用意することによって製造することができることが記載
されている。この場合の水性媒体は純粋な水であっても
よいし、また塩、糖、着色剤、芳香剤、可溶性タンパク
質、とりわけラクトアルブミン(たとえばホエータイプ
の水性媒体)のような種々の成分を含む水溶液であって
もよい。酸性カゼインを前記水性媒体に加えて熟成させ
る。熟成後、可溶化剤を加えて所望の懸濁液を得る。粉
末が必要な場合は上記懸濁液を乾燥させる。
ベイダーチャーらの特許では熟成時間は少なくとも10分
間、好ましくは30分間であり、可溶化および中和の時間
は約2.5〜3.0時間であることが示されている。しかし、
100゜F以上の水または同温度以上に余りにも急速に加熱
された溶液ではカゼイン粉末の不溶性の塊が形成され
る。したがって、カゼインを熟成中和することは温度依
存性の反応であり、とりわけ工程中の2つの決定的なポ
イントのあいだは徐々に加熱する必要がある。
第1の決定的なポイントはカゼインを水に加えることで
ある。溶液中のカゼインはきわめて急速に水和される。
100゜F以上の水にカゼインを加えると表面積の減少およ
び塊形成を引き起こし、これらが今度は発熱性の生成物
を生じさせる。さらに、水の温度が170゜Fを越えるとカ
ゼインのアミノ酸の1種であるトリプトファンが壊され
る。
第2の決定的なポイントは中和のあいだであり、溶液に
水酸化ナトリウム(NaOH)を加えることである。カゼイ
ンのカゼイネートへの変化は、溶液に水酸化ナトリウム
(NaOH)を加えたときに起こる。しかし、NaOHを100゜F
以上の水に加えると殻に閉じ込められた未中和物質を生
じることになる。したがって、本発明によるまでは、最
初の温度が70゜F〜100゜Fの範囲である水中でカゼインを
中和しなければならなかった。カゼインをこの温度範囲
で約30分間中和した後、溶液の温度を徐々に約160゜Fま
で上昇させる。
ベイダーチャーらの特許には、68゜F〜158゜Fの温度範囲
が好ましいが、連続的な操作では約176゜Fの高さの温度
であってもよいことが記載されている。しかしながら、
可溶化剤を用いることなく100゜F以上の水中でカゼイン
を分散させるとカゼイン粉末の無用な不溶性の塊が生じ
る。それゆえ、ベイダーチャーらの特許ではこれらの高
温に達するために実施例においてカゼインの分散をまず
低い温度で始め、ついで溶液の温度を徐々に上げていっ
て高温に達するようにしている。
したがって、ベイダーチャーらの特許ではカゼインの可
溶化および中和が温度依存性であるのみならず、使用可
能なカゼイネートを得るためには徐々に加熱する操作
(ベイダーチャーらの特許明細書の実施例1、コラム5
〜6;実施例2、コラム6;および実施例3、コラム6参
照)が必要である。ベイダーチャーらの特許では、カゼ
イン懸濁液は「熟成させる」かまたは「充分に湿らせ」
なければならないと記載されている。この語句は、粉末
状カゼインが充分に水和されるまで懸濁液に可溶化剤を
加えないことを意味している。
発明の構成および効果 本発明は、カゼイネートの製造に際して従来時間と費用
が障害となっていたのに対し、これらを克服した溶液を
提供することを目的とする。とりわけ本発明の目的は、
液体カゼイネートの製造のための酸性カゼインの改善さ
れた分散中和法を提供することにある。
本発明はまた、液体カゼイネートの製造に要求されるカ
ゼイン変換時間を減少させるための処理手段を提供する
ことを目的とする。
本発明はさらに、実質的な時間と費用の節約ができ、最
終使用者によりカゼインのカゼイネートへの変換ができ
る改善された方法を提供することを目的とする。
本発明によるまではカゼインをカゼイネートに変換する
には長時間を要しかつ費用のかさむ方法が必要であった
が、このために最終使用者により採用されるまでには至
らなかった。これに対して本発明の方法では、最終使用
者によりカゼインをカゼイネートに変換するために酸性
カゼインを熟成中和するのに必要な時間が短くてすむよ
うになっている。
本発明の方法は上記時間の短縮を、約115゜F〜170゜Fの初
期温度の溶液中で酸性カゼインを熟成中和することによ
って達成するものである。酸性カゼインを加える際の最
初の水性媒体には可溶化剤が含まれており、その温度は
115゜F〜170゜Fである。
本発明では最初に水性媒体に本発明の可溶化剤を加える
ことによって上記時間のロスと温度依存性を回避してい
る。本発明の方法に用いる可溶化剤は、アルカリ金属の
クエン酸塩、アルカリ土類金属のクエン酸塩およびそれ
らの混合物よりなる群から選ばれたクエン酸塩である。
酸性カゼインを加える前にクエン酸塩を水に加えること
によって、酸性カゼインが実質的に急速かつ完全に熟成
されることになる。さらに、酸性カゼインを純水ではな
くクエン酸塩溶液に加えることによって100゜F以上の温
度を使用することが可能になる。クエン酸塩を加えると
直ちに溶液のpHが上昇する。酸性カゼインをクエン酸塩
溶液に加えた後、1〜2%の酸性カゼインが溶解し、中
和剤(NaOH)を加える前に実際に中和を開始する。この
ような本発明の方法の開始の段階でのクエン酸塩の添加
はキレート効果を有するものと思われる。
酸性カゼインを、100゜F以上170゜F未満の温度に保ったク
エン酸塩溶液に加える。温度をそのまま保ち、酸性カゼ
インを10分間熟成させる。したがって、カゼインを熟成
する時間は従来の30分間とは違って10分間までであり、
カゼインの中和も従来の2.5時間〜3時間よりも短くな
って30分間未満である。
液体または粉末カゼイネートを製造するための好ましい
方法は、下記工程からなる。すなわち、(i)約120゜F
〜約165゜Fの範囲の温度の水性媒体を用意し、 (ii)ほぼ同じ温度で該水性媒体にアルカリ金属または
アルカリ土類金属のクエン酸塩を加え、 (iii)該クエン酸塩溶液に粉末酸性カゼインを加えて
懸濁して該酸性カゼインを該クエン酸塩の水性媒体中で
約0〜10分間、好ましくは1分間熟成させ、 (iv)ほぼ同じ温度で中和剤を該水性媒体に加えて該溶
液を約1〜30分間、好ましくは8分間中和し、ついで (v)所望により、中和した溶液を乾燥させて粉末カゼ
イネートを調製する。
工程(iv)の後のカゼイネート液体は安定な懸濁液であ
り、牛乳と水との中間の不透明度を有している。
酸性カゼインは市販の製品であり、本発明では種々の酸
性カゼインが用いられる。これらの中には、ニュージー
ランド乳酸カゼイン(New Zeal andLactic Casein)、L
ot#6736(80メッシュ);オーストラリア塩酸カゼイン
(Australian Hydrochloric Casein)、Lot#ASD113−1
24(30メッシュ);およびアイルランド塩酸カゼイン
(Irish Hydrochloric Casein)、Lot#AC1(30メッシ
ュ)が含まれる。上記のカゼインはすべて異なる粒径
(メッシュサイズ)でも得ることができる。これらの酸
性カゼインはあくまでも例示的に示したものに過ぎず、
本発明がこれらに限られるものでないことは言うまでも
ない。
可能ならば最小の粒径の酸性カゼインを用いるべきであ
る。小さい粒径のもの程酸性カゼインを中和するのに必
要な時間を短くすることができる。酸性カゼインは、一
定の適当な粒径(たとえば80メッシュまたはそれ以下)
の粒子にサイズを小さくするのが好ましい。
一般に30メッシュの粉にした酸性カゼインを中和するに
は約8分間必要である。80メッシュの粉にした酸性カゼ
インでは、中和するのに一般に約3分間必要とする。そ
れゆえ、酸性カゼインは80メッシュまたはそれ以下の大
きさであることが好ましい。
水の温度は一般に約115〜170゜Fの範囲であり、好ましく
は約120〜165゜Fの範囲である。
水のpHは一般に7以上であり9までであってもよい。水
のpHは地域により異なる。種々の地域社会は異なるpHの
水を備えている。好ましい水のpHは約7.5である。
本発明の可溶化剤は、アルカリ金属のクエン酸塩、アル
カリ土類金属のクエン酸塩またはそれらの混合物であ
る。これらのクエン酸塩のうち好ましいのはクエン酸カ
リウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸マグネシウム、
またはそれらの混合物である。これらのうちではクエン
酸カリウムが最も好ましい。クエン酸塩は水に、酸性カ
ゼイン粉末100重量部に対して1.2〜8重量部の範囲で加
える。ただしクエン酸カリウムの場合はこれより少ない
量を加えてよい。クエン酸カリウムの好ましい添加量
は、酸性カゼイン100重量部に対して1.2〜5.6重量部の
範囲である。クエン酸カリウムを一層少ない量で、たと
えば約1.5g未満で用いると、一般に酸性カゼインを熟成
させるのに必要な時間が長くなる。さらに、一層少ない
量のクエン酸カリウムを使用することは、酸性カゼイン
の中和を行うための水酸化ナトリウムを加える前にカゼ
インの懸濁状態を保つために、酸性カゼインスラリーを
一層よく攪拌する必要が生じる。
クエン酸カリウム溶液は、約8.0〜約8.5の範囲のpH値を
有する。クエン酸塩を放置により溶解させるが、これに
は通常10〜30秒かかる。商業ベースではクエン酸塩は1
〜3分間、好ましくは1.5〜2.5分間かけて加える。つい
でカゼインを加える前に溶液を0.5〜2分間、好ましく
は0.5〜1.5分間放置する。
本発明の好ましい実施態様ではクエン酸カリウムを用い
るが、それはクエン酸カリウムが酸性カゼインを容易に
受け入れ、酸性カゼインの湿潤(熟成)をほとんど即時
に行うことができるからである。クエン酸カルシウム
は、その不溶性のために最も好ましくないクエン酸塩で
ある。
ついで酸性カゼインを上記クエン酸塩溶液に加える。こ
の場合に用いる酸性カゼインは、乳酸、塩酸または硫酸
に可溶なものであってよい。
酸性カゼインの添加に要する時間は、加える量に依存す
る。添加はできるだけ素早く行うべきであり、通常10秒
〜5分間で行う。好ましい範囲は約15〜90秒である。商
業ベースでは、酸性カゼインの懸濁液を用い該酸性カゼ
イン懸濁液を約2〜4分間かけて加える。熟成(湿潤)
に必要な時間は0〜10分間の範囲であり、好ましくは約
10〜90秒である。
ついで中和を行うために充分な量の水酸化ナトリウムを
上記酸性カゼインスラリーに加える。NaOHの代わりに、
水酸化カルシウム、水酸化カリウムまたはそれらの混合
物、たとえばNaCaOHを用いてもよい。中和は通常2〜30
分間で起こるが、酸性カゼインの粒径が一層小さい場合
には一層短い時間で行なわれる。好ましい中和時間は2
〜20分間である。80メッシュの酸性カゼインを用いた場
合には、中和は2〜4分間で起こるのが好ましい。
カゼイネート液体の粘度は時間とともに減少する。
本発明の方法により、いつでも使用できる液体カゼイネ
ートが得られる。粉末カゼイネートを所望するときに
は、上記液体カゼイネートを乾燥して粉末に変えること
ができる。
つぎに本発明を実施例に基づいてさらに詳しく説明する
が、本発明はこれらに限られるものではない。
実施例1 クエン酸カリウム6.1gを水800gに加える。上記水は温度
が140゜Fであり、pHは約7.48である。クエン酸塩を加え
た後のクエン酸カリウム溶液のpHは8.25である。クエン
酸塩を溶解させるのに要する時間は約15秒である。つい
でニュージーランド乳酸カゼイン125gを約45秒かけて加
える。カゼインを15秒間攪拌し、熟成させる。水酸化ナ
トリウム12mlをカゼインスラリーに加える。カゼインは
3分間で中和される。得られたカゼイネート液体は以下
の性質を示した。
実施例2 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:122゜F;pH7.62 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.30 酸性カゼインの添加時間:約30秒 酸性カゼインの熟成時間:約90秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約12分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例3 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.57 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.27 酸性カゼインの添加時間:約30秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約8分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例4 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:165゜F;pH7.64 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.23 酸性カゼインの添加時間:約30秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例5 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:オーストラリア塩酸 カゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:120゜F;pH7.55 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.25 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約45秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約8分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例6 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:オーストラリア塩酸 カゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.56 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.27 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例7 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:オーストラリア塩酸 カゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:160゜F;pH7.61 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.24 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約1分 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約6分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例8 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:アイルランド塩酸カゼイ ン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:120゜F;pH7.49 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.34 酸性カゼインの添加時間:約30秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約8分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例9 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:アイルランド塩酸カゼイ ン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.54 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.32 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例10 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:アイルランド塩酸カゼイ ン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:160゜F;pH7.67 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.26 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約15秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約5分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例11 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(80メッシュ) 水の初期温度およびpH:121゜F;pH7.62 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩の溶解時間:約15秒 クエン酸塩溶液のpH:8.36 酸性カゼインの添加時間:約1分 酸性カゼインの熟成時間:約0秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約4分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
以下の実施例12〜18においてクエン酸カリウムの溶解時
間は明確に測定できなかったが、上記実施例とほぼ同じ
であった。
実施例12 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(80メッシュ) 水の初期温度およびpH:160゜F;pH7.54 クエン酸カリウムの量:6.1g クエン酸塩溶液のpH:8.26 酸性カゼインの添加時間:約30秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約3分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例13 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.64 クエン酸カリウムの量:3g クエン酸塩溶液のpH:8.20 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約8分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例14 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:オーストラリア塩酸 カゼイン(30/40メッシュ) 水の初期温度およびpH:148゜F;pH7.45 クエン酸カリウムの量:3g クエン酸塩溶液のpH:8.13 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例15 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:アイルランド塩酸カゼイ ン(マルチメッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.48 クエン酸カリウムの量:3g クエン酸塩溶液のpH:8.17 酸性カゼインの添加時間:約18秒 酸性カゼインの熟成時間:約15秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
実施例16 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(80メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.57 クエン酸カリウムの量:3g クエン酸塩溶液のpH:8.17 酸性カゼインの添加時間:約36秒 酸性カゼインの熟成時間:約18秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約3分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
他の実施例のものに比べて本実施例のカゼインスラリー
は、水酸化ナトリウムを添加する前に一層よく攪拌する
必要がある(カゼインを懸濁した状態に保つために)。
水酸化ナトリウムを添加した後はスラリーの攪拌は遥か
に少なくてよい。
実施例17 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:ニュージーランド乳酸カ ゼイン(30メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.49 クエン酸カリウムの量:1.5g クエン酸塩溶液のpH:8.01 酸性カゼインの添加時間:約18秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約8分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
カゼインは水中によく浸透していったが、沈澱し始め
た。それゆえ、カゼインを懸濁した状態に保つために攪
拌を一層強くしなければならなかった。
実施例18 下記の条件下に実施例1と同様に処理する。
水の量:800g 酸性カゼインの量:125g 酸性カゼインの種類:オーストラリア塩酸 カゼイン(30/40メッシュ) 水の初期温度およびpH:140゜F;pH7.52 クエン酸カリウムの量:1.5g 酸性カゼインの添加時間:約15秒 酸性カゼインの熟成時間:約30秒 20%水酸化ナトリウムの量:12ml カゼインの中和時間:約7分 得られたカゼイネート液体は以下の性質を示した。
カゼインを懸濁した状態に保つために攪拌を強くしなけ
ればならなかった。攪拌プレート攪拌器は、一旦濡れる
とカゼインを懸濁した状態に保つことはできなかった。
カゼインを懸濁させ20%水酸化ナトリウム溶液中に取り
込ませるためには手で攪拌しなければならなかった。水
酸化ナトリウム添加後は攪拌プレート攪拌器が適当に機
能することができた。
以上の実施例でも示されるように、本発明により液体ま
たは粉末カゼイネートの製造のための酸性カゼインの分
散中和法に重要な改善がなされるものである。本発明の
方法は酸性カゼインの熟成および中和を促進する。
上記実施例は実験室レベルで行ったものであるが、商業
ベースで行うには量を増やしさえすればよいだけであ
る。規模の大きな生産では本発明の好ましい方法は11〜
12分間で完了する。アルカリ金属のクエン酸塩を水に1.
5〜2.5分間かけて加え、0.5〜1.5分間放置する。ついで
酸性カゼインの懸濁液を2〜4分間かけて加え、0.75〜
1.25分間熟成させる。水酸化ナトリウムを約0.5〜2分
間かけて加え、6〜10分間中和させる。中和後、本発明
の方法は完了する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)水性媒体を用意し、 (b)該水性媒体に可溶化剤を加え、 (c)該可溶化剤を含有する該水性媒体中に酸性カゼイ
    ンを懸濁させ、ついで (d)該水性媒体に中和剤を加える ことを特徴とする、酸性カゼインからカゼイネートを製
    造する方法。
  2. 【請求項2】前記可溶化剤が、アルカリ金属のクエン酸
    塩、アルカリ土類金属のクエン酸塩およびそれらの混合
    物よりなる群から選ばれたものである特許請求の範囲第
    (1)項記載の方法。
  3. 【請求項3】前記中和剤が、水酸化ナトリウム、水酸化
    カルシウム、水酸化カリウムおよびそれらの混合物より
    なる群から選ばれたものである特許請求の範囲第(1)
    項記載の方法。
  4. 【請求項4】該可溶化剤加えるときに該水性媒体が約11
    5゜Fから約170゜Fの範囲の温度に保たれる特許請求の範囲
    第(1)項記載の方法。
  5. 【請求項5】該水性媒体の温度を約120゜Fから約165゜Fの
    範囲に、該中和剤の温度を約120゜Fから約165゜Fの範囲に
    それぞれ添加時において保ち、酸性カゼイン100重量部
    当たり約1.2から約5.6重量部のクエン酸塩を加える特許
    請求の範囲第(1)項記載の方法。
  6. 【請求項6】(a)pH7〜8の水性媒体を用意し、該水
    性媒体を加熱して約115゜Fから約170゜Fの温度に保ち、 (b)アルカリ金属のクエン酸塩、アルカリ土類金属の
    クエン酸塩およびそれらの混合物よりなる群から選ばれ
    た可溶化剤を用意し、 (c)該水性媒体に該可溶化剤を加え、得られた混合物
    の温度を約115゜Fから約170゜Fの範囲に保ち、 (d)得られた該可溶化剤を含有する水性媒体を攪拌
    し、該攪拌混合物に酸性カゼインを加えて該酸性カゼイ
    ンを約10秒から約120秒熟成させ、 (e)該熟成酸性カゼインの水性媒体液に中和剤を加え
    て該熟成酸性カゼインの水性媒体液を約2分から約30分
    かけて中和し、ついで (f)所望の液体または粉末カゼイネートを回収する ことを特徴とする、酸性カゼインからのカゼイネートの
    製造方法。
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