JPH07102972B2 - 超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合してなる化粧料 - Google Patents
超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合してなる化粧料Info
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- JPH07102972B2 JPH07102972B2 JP23149287A JP23149287A JPH07102972B2 JP H07102972 B2 JPH07102972 B2 JP H07102972B2 JP 23149287 A JP23149287 A JP 23149287A JP 23149287 A JP23149287 A JP 23149287A JP H07102972 B2 JPH07102972 B2 JP H07102972B2
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Description
【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合し
てなる化粧料に関し、さらに詳しくは、主に黒色顔料と
しての用途、化粧料としての用途あるいは導電材などの
用途が期待される黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタ
ン粉末およびこれを配合してなる化粧料に関する。
てなる化粧料に関し、さらに詳しくは、主に黒色顔料と
しての用途、化粧料としての用途あるいは導電材などの
用途が期待される黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタ
ン粉末およびこれを配合してなる化粧料に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 従来、黒色顔料としてカーボンブラック粉末あるいは四
三酸化鉄粉末が広く用いられている。このうちカーボン
ブラックは、黒色度および着色力ともに優れているが、
疎水性であるため水に濡れにくく、また一般に粒径が極
端に小さ過ぎるため、混合して用いる場合配合に応じ流
動性が敏感に変動しすぎ、このため使用時に困難が伴う
という問題点があった。またカーボンブラックには、3,
4−ベンツピレンなどの発癌性物質が混入する可能性が
指摘されており、人体への悪影響が懸念されている。
三酸化鉄粉末が広く用いられている。このうちカーボン
ブラックは、黒色度および着色力ともに優れているが、
疎水性であるため水に濡れにくく、また一般に粒径が極
端に小さ過ぎるため、混合して用いる場合配合に応じ流
動性が敏感に変動しすぎ、このため使用時に困難が伴う
という問題点があった。またカーボンブラックには、3,
4−ベンツピレンなどの発癌性物質が混入する可能性が
指摘されており、人体への悪影響が懸念されている。
一方、四三酸化鉄は、その磁性のため凝集しやすく、顔
料として用いた場合に、色むらが生じやすいという問題
点があった。そしてまた、四三酸化鉄は、大気中で約15
0℃程度の温度に加熱されると、酸化されてγ−Fe2O3に
変化するため、熱安定性に乏しいという点で問題点があ
った。
料として用いた場合に、色むらが生じやすいという問題
点があった。そしてまた、四三酸化鉄は、大気中で約15
0℃程度の温度に加熱されると、酸化されてγ−Fe2O3に
変化するため、熱安定性に乏しいという点で問題点があ
った。
このように、従来公知の黒色顔料には、何らかの問題点
があり、より品質の優れた黒色顔料が望まれ、このよう
な情況のもとで、本発明者らによって水素ガスを用いて
二酸化チタンを還元して黒色系色彩を有する低次酸化チ
タンを得る方法がすでに提案されている。しかし、この
方法では、1,100℃以上の高温に加熱しないと還元反応
は進行せず、しかもこの際粒子が焼結して粗大化し、微
細で分散性の良い粉末を得ることはできないという問題
点があることが、本発明者らによって見出された。
があり、より品質の優れた黒色顔料が望まれ、このよう
な情況のもとで、本発明者らによって水素ガスを用いて
二酸化チタンを還元して黒色系色彩を有する低次酸化チ
タンを得る方法がすでに提案されている。しかし、この
方法では、1,100℃以上の高温に加熱しないと還元反応
は進行せず、しかもこの際粒子が焼結して粗大化し、微
細で分散性の良い粉末を得ることはできないという問題
点があることが、本発明者らによって見出された。
そこで、上記のような技術的課題を解決するため、本発
明者等は鋭意研究したところ、尿素を水酸化ナトリウム
の共存下、過塩素酸ナトリウムで酸化して脱水槽を通過
させて得られる無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒
子(一般に粒径が0.1μm以下の粒子を超微粒子と呼ん
でいる)状の二酸化チタン粉末を、700〜1,100℃の温度
で加熱還元することによって、黒色度、着色度、分散
性、耐熱性、および人体に対する安全性に優れている黒
色系色彩を有する一酸化チタンTiOが得られることを見
出し、さらに詳細に検討し、本発明を完成するに至っ
た。
明者等は鋭意研究したところ、尿素を水酸化ナトリウム
の共存下、過塩素酸ナトリウムで酸化して脱水槽を通過
させて得られる無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒
子(一般に粒径が0.1μm以下の粒子を超微粒子と呼ん
でいる)状の二酸化チタン粉末を、700〜1,100℃の温度
で加熱還元することによって、黒色度、着色度、分散
性、耐熱性、および人体に対する安全性に優れている黒
色系色彩を有する一酸化チタンTiOが得られることを見
出し、さらに詳細に検討し、本発明を完成するに至っ
た。
発明の目的 本発明は、上記のような問題点を解決しようとするもの
であって、微細で分散性が良く、顔料、化粧料、導電材
などの用途が期待される黒色系色彩を有する超微粒子お
よびこれを配合してなる化粧料を提供することにある。
であって、微細で分散性が良く、顔料、化粧料、導電材
などの用途が期待される黒色系色彩を有する超微粒子お
よびこれを配合してなる化粧料を提供することにある。
発明の概要 本発明に係る黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉
末は、無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒子二酸化
チタン粉末を、700〜1,100℃の温度で加熱還元して得ら
れることを特徴とし、また本発明に係る化粧料は、上記
黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末を配合して
なることを特徴としている。
末は、無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒子二酸化
チタン粉末を、700〜1,100℃の温度で加熱還元して得ら
れることを特徴とし、また本発明に係る化粧料は、上記
黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末を配合して
なることを特徴としている。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る黒色系色彩を有する超微粒子酸化チ
タン粉末およびこれを配合してなる化粧料について、具
体的に説明する。
タン粉末およびこれを配合してなる化粧料について、具
体的に説明する。
本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末は、黒色度、着色
度、分散性、耐熱性および人体に対する安全性等に優れ
ているため、黒色顔料、化粧料、導電材、触媒、焼結体
用原料粉末等の用途に使用することができる。
度、分散性、耐熱性および人体に対する安全性等に優れ
ているため、黒色顔料、化粧料、導電材、触媒、焼結体
用原料粉末等の用途に使用することができる。
本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末を製造するには、
まず、超微粒子状の二酸化チタン粉末を準備する。この
超微粒子状の二酸化チタンの粒径は0.01〜0.04μmであ
ることが好ましい。本発明にあっては、二酸化チタンは
アナターゼ型、ルチル型あるいはブルッカイト型のいず
れを用いてもよく、その種類は問わないが、アナターゼ
型二酸化チタンを用いた場合には、濃黒色の超微粒子酸
化チタン粉末が得られるため、黒色顔料を製造するため
の原料としては、このアナターゼ型二酸化チタンが特に
好ましい。なお、ルチル型、ブルッカイト型二酸化チタ
ンを用いた場合には、若干青味を帯びた黒色の超微粒子
酸化チタン粉末が得られる。
まず、超微粒子状の二酸化チタン粉末を準備する。この
超微粒子状の二酸化チタンの粒径は0.01〜0.04μmであ
ることが好ましい。本発明にあっては、二酸化チタンは
アナターゼ型、ルチル型あるいはブルッカイト型のいず
れを用いてもよく、その種類は問わないが、アナターゼ
型二酸化チタンを用いた場合には、濃黒色の超微粒子酸
化チタン粉末が得られるため、黒色顔料を製造するため
の原料としては、このアナターゼ型二酸化チタンが特に
好ましい。なお、ルチル型、ブルッカイト型二酸化チタ
ンを用いた場合には、若干青味を帯びた黒色の超微粒子
酸化チタン粉末が得られる。
また、粒径0.01〜0.04μmの超微粒子二酸化チタン粉末
を用いることによって、還元反応を促進することがで
き、より加熱処理温度を下げることができるという効果
が認められる。すなわち、本発明にあっては、加熱処理
温度を700℃程度にまで下げることが可能であり、この
ため粒子同士が焼結しにくくなり、還元反応により得ら
れる黒色酸化チタンの粒径を小さくすることができ、0.
01〜0.05μm程度の一酸化チタンの黒色粉末が得られ
る。
を用いることによって、還元反応を促進することがで
き、より加熱処理温度を下げることができるという効果
が認められる。すなわち、本発明にあっては、加熱処理
温度を700℃程度にまで下げることが可能であり、この
ため粒子同士が焼結しにくくなり、還元反応により得ら
れる黒色酸化チタンの粒径を小さくすることができ、0.
01〜0.05μm程度の一酸化チタンの黒色粉末が得られ
る。
次に、準備した前記超微粒子二酸化チタン粉末を、無水
ヒドラジンガス雰囲気下で、700〜1,100℃の温度で加熱
還元する。
ヒドラジンガス雰囲気下で、700〜1,100℃の温度で加熱
還元する。
本発明では、たとえば、尿素をアルカリの共存下で過塩
素酸塩にて酸化し、次いで乾燥させるなどの方法で製造
される無水ヒドラジンを用いる。
素酸塩にて酸化し、次いで乾燥させるなどの方法で製造
される無水ヒドラジンを用いる。
無水ヒドラジンの製造で用いられるアルカリとしては、
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが
用いられる。また、無水ヒドラジンの製造で用いられる
過塩素酸塩としては、具体的には、過塩素酸ナトリウ
ム、過塩素酸カリウムなどが用いられる。さらに、無水
ヒドラジンの製造で用いられる乾燥方法としては、具体
的には、生石灰を充填してなる脱水槽などが用いられ
る。
具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが
用いられる。また、無水ヒドラジンの製造で用いられる
過塩素酸塩としては、具体的には、過塩素酸ナトリウ
ム、過塩素酸カリウムなどが用いられる。さらに、無水
ヒドラジンの製造で用いられる乾燥方法としては、具体
的には、生石灰を充填してなる脱水槽などが用いられ
る。
本発明では、無水ヒドラジンを用いることにしたが、水
加ヒドラジンを脱水して無水ヒドラジンを製造すること
は容易でないため、本発明では、尿素を出発原料として
無水ヒドラジンを比較的容易に製造できるようにした。
加ヒドラジンを脱水して無水ヒドラジンを製造すること
は容易でないため、本発明では、尿素を出発原料として
無水ヒドラジンを比較的容易に製造できるようにした。
尿素から無水ヒドラジンを製造するプロセスは、2段階
に分けられる。このプロセスを具体例でもって説明する
と、まず第1段階では、等モル量の尿素水溶液と過塩素
酸ナトリウム水溶液とを、尿素の0.1〜0.3倍のモル量の
水酸化ナトリウム水溶液共存下、−10℃〜10℃の温度範
囲で反応させてモノクロロ尿素を生成する。第2段階で
は、このモノクロロ尿素と、出発原料である尿素の2倍
のモル量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合して加熱
し、90〜110℃の温度を1分間保持する。この加熱処理
により発生したヒドラジンガスを、生石灰を充填してな
る脱水槽を通過させることにより脱水乾燥して無水ヒド
ラジンを生成する。
に分けられる。このプロセスを具体例でもって説明する
と、まず第1段階では、等モル量の尿素水溶液と過塩素
酸ナトリウム水溶液とを、尿素の0.1〜0.3倍のモル量の
水酸化ナトリウム水溶液共存下、−10℃〜10℃の温度範
囲で反応させてモノクロロ尿素を生成する。第2段階で
は、このモノクロロ尿素と、出発原料である尿素の2倍
のモル量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合して加熱
し、90〜110℃の温度を1分間保持する。この加熱処理
により発生したヒドラジンガスを、生石灰を充填してな
る脱水槽を通過させることにより脱水乾燥して無水ヒド
ラジンを生成する。
本発明では、上記のようにして製造された無水ヒドラジ
ンをその沸点以上に加熱してガス化し、このガス状の無
水ヒドラジンを用いる。
ンをその沸点以上に加熱してガス化し、このガス状の無
水ヒドラジンを用いる。
ガス状の無水ヒドラジンは、水素ガスあるいはアンモニ
アガスと比較して、一定モル中に原料である二酸化チタ
ンを還元させる水素原子数が多く、また反応生成物であ
る一酸化チタン中に固溶してその結晶構造を安定化させ
る窒素原子数が多いため、還元反応はより速やかに進行
する。したがって、本発明では、ガス状の無水ヒドラジ
ンを用いることにより還元反応時間を大幅に短縮するこ
とができる。
アガスと比較して、一定モル中に原料である二酸化チタ
ンを還元させる水素原子数が多く、また反応生成物であ
る一酸化チタン中に固溶してその結晶構造を安定化させ
る窒素原子数が多いため、還元反応はより速やかに進行
する。したがって、本発明では、ガス状の無水ヒドラジ
ンを用いることにより還元反応時間を大幅に短縮するこ
とができる。
たとえば、アンモニアガスを用いた場合、通常、還元反
応時間として4〜5時間要していたが、ガス状の無水ヒ
ドラジンを用いることによって、還元反応時間を1〜2
時間程度に短縮できる。
応時間として4〜5時間要していたが、ガス状の無水ヒ
ドラジンを用いることによって、還元反応時間を1〜2
時間程度に短縮できる。
また、ガス状の無水ヒドラジンを用いる本発明では、二
酸化チタンの一酸化チタンへの還元率も極めて高いた
め、得られる一酸化チタン粉末は、黒色度がより高くな
り、また導電性も増大して品質の向上を図ることができ
る。また、原料の二酸化チタン粉末の微細さを維持する
ことができるため、粒径が0.01〜0.05μmである超微粒
子状の一酸化チタン黒色粉末を得ることができる。
酸化チタンの一酸化チタンへの還元率も極めて高いた
め、得られる一酸化チタン粉末は、黒色度がより高くな
り、また導電性も増大して品質の向上を図ることができ
る。また、原料の二酸化チタン粉末の微細さを維持する
ことができるため、粒径が0.01〜0.05μmである超微粒
子状の一酸化チタン黒色粉末を得ることができる。
加熱温度が700℃未満であると、得られる酸化チタン
は、その色調が灰色系となるため、黒色顔料として好ま
しくない。700℃未満の温度で加熱した場合には、還元
反応が十分進まないため、得られる酸化チタンの色調が
灰色系となるのであろうと推察される。また、1,100℃
を越えた温度で加熱すると高温すぎるため、焼結が進行
しすぎて粒子が粗大化し、細かい分散性の良い粉末は得
られないため、好ましくない。本発明にあっては、700
〜1,100℃の温度範囲内の温度で加熱処理した場合に、
良好な黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末が得
られる。
は、その色調が灰色系となるため、黒色顔料として好ま
しくない。700℃未満の温度で加熱した場合には、還元
反応が十分進まないため、得られる酸化チタンの色調が
灰色系となるのであろうと推察される。また、1,100℃
を越えた温度で加熱すると高温すぎるため、焼結が進行
しすぎて粒子が粗大化し、細かい分散性の良い粉末は得
られないため、好ましくない。本発明にあっては、700
〜1,100℃の温度範囲内の温度で加熱処理した場合に、
良好な黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末が得
られる。
上記のような加熱は、1〜2時間程度であることが好ま
しく、比較的短時間のうちに還元反応が進行する。
しく、比較的短時間のうちに還元反応が進行する。
本発明に係る化粧料は、上記のようにして製造された黒
色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末を配合してな
る化粧料であり、この超微粒子酸化チタン粉末は、黒色
度が高く、また粒径が0.01〜0.05μmであるので分散性
が良く、しかも後述する実施例1におけるパッチ・テス
トの試験結果からもわかるように、人体に対する安全性
にも優れているため、化粧料の黒色顔料として好適であ
る。
色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末を配合してな
る化粧料であり、この超微粒子酸化チタン粉末は、黒色
度が高く、また粒径が0.01〜0.05μmであるので分散性
が良く、しかも後述する実施例1におけるパッチ・テス
トの試験結果からもわかるように、人体に対する安全性
にも優れているため、化粧料の黒色顔料として好適であ
る。
このような黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタンが配
合された化粧料としては、従来黒色顔料が配合される化
粧料が挙げられ、具体的には、アイライナー、マスカ
ラ、アイシャドー、まゆずみなどが挙げられる。
合された化粧料としては、従来黒色顔料が配合される化
粧料が挙げられ、具体的には、アイライナー、マスカ
ラ、アイシャドー、まゆずみなどが挙げられる。
本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末は、たとえば尿素
を水酸化ナトリウムの共存下で過塩素酸ナトリウムにて
酸化して脱水槽を通過させて得られる無水ヒドラジンガ
ス雰囲気下で、超微粒子二酸化チタン粉末を、700〜1,1
00℃の温度で加熱還元して製造されているので、粉末の
粗大化を防止することが可能となり、粒径が0.01〜0.05
μm程度の微細な黒色の一酸化チタン粉末が得られる。
を水酸化ナトリウムの共存下で過塩素酸ナトリウムにて
酸化して脱水槽を通過させて得られる無水ヒドラジンガ
ス雰囲気下で、超微粒子二酸化チタン粉末を、700〜1,1
00℃の温度で加熱還元して製造されているので、粉末の
粗大化を防止することが可能となり、粒径が0.01〜0.05
μm程度の微細な黒色の一酸化チタン粉末が得られる。
このように、本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末は、
その粒径が微細であるため従来のミクロン単位の黒色粉
末では得られない諸々の特性を有し、たとえば黒色顔料
として用いた場合、その着色力が大きく、また分散性が
非常によい、等の特性を有している。
その粒径が微細であるため従来のミクロン単位の黒色粉
末では得られない諸々の特性を有し、たとえば黒色顔料
として用いた場合、その着色力が大きく、また分散性が
非常によい、等の特性を有している。
またこの一酸化チタン粉末は、着色力、分散性に優れて
いるだけでなく、後述する実施例1におけるパッチ・テ
ストの試験結果からもわかるように、人体に対する安全
性にも優れているため、化粧料としての用途にもより好
適なものとして使用できる。
いるだけでなく、後述する実施例1におけるパッチ・テ
ストの試験結果からもわかるように、人体に対する安全
性にも優れているため、化粧料としての用途にもより好
適なものとして使用できる。
さらに、導電材料として用いた場合、テープ等へのコー
ティング性に著しい向上が見られる。
ティング性に著しい向上が見られる。
以上のように、本発明に係る超微粒子の黒色酸化チタン
は、前記のような用途が考えられるが、次に(イ)カー
ボンブラック、(ロ)四三酸化鉄ならびに(ハ)流速2
/分のアンモニアガス雰囲気下で、粒径0.02μmのア
ナターゼ型二酸化チタン粉末を800℃の温度条件で3時
間加熱処理して得られた黒色酸化チタンと、本発明に係
る超微粒子の黒色酸化チタンとの特性の比較を表1に示
す。
は、前記のような用途が考えられるが、次に(イ)カー
ボンブラック、(ロ)四三酸化鉄ならびに(ハ)流速2
/分のアンモニアガス雰囲気下で、粒径0.02μmのア
ナターゼ型二酸化チタン粉末を800℃の温度条件で3時
間加熱処理して得られた黒色酸化チタンと、本発明に係
る超微粒子の黒色酸化チタンとの特性の比較を表1に示
す。
表1より本発明に係る超微粒子の黒色酸化チタンは、そ
の色調(L値)が8〜10で十分な黒さを持ち、またその
微細さにおいても優れていることがわかる。
の色調(L値)が8〜10で十分な黒さを持ち、またその
微細さにおいても優れていることがわかる。
発明の効果 本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末は、無水ヒドラジ
ンガス雰囲気下で、超微粒子二酸化チタン粉末を、700
〜1,100℃の温度で加熱還元して製造されているので、
粉末の粗大化を防止することが可能となり、粒径が0.01
〜0.05μm程度の微細な黒色の一酸化チタン粉末が得ら
れる。
ンガス雰囲気下で、超微粒子二酸化チタン粉末を、700
〜1,100℃の温度で加熱還元して製造されているので、
粉末の粗大化を防止することが可能となり、粒径が0.01
〜0.05μm程度の微細な黒色の一酸化チタン粉末が得ら
れる。
このように、本発明に係る超微粒子酸化チタン粉末は、
その粒径が微細であるため従来のミクロン単位の黒色粉
末では得られない諸々の特性を有し、たとえば黒色顔料
として用いた場合、その着色力が大きく、また分散性が
非常によい、等の特性を有している。
その粒径が微細であるため従来のミクロン単位の黒色粉
末では得られない諸々の特性を有し、たとえば黒色顔料
として用いた場合、その着色力が大きく、また分散性が
非常によい、等の特性を有している。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれ
ら実施例に限定されるものではない。
ら実施例に限定されるものではない。
実施例1 [超微粒子酸化チタン粉末の製造] 原料として粒径0.02μmのアナターゼ型二酸化チタン粉
末を用いた。尿素を原料として製造した無水ヒドラジン
を約150℃に加熱して、ガス化し、このガス状の無水ヒ
ドラジンを流速2/分で流しながら、この無水ヒドラ
ジンガス雰囲気下で、前記二酸化チタン粉末を900℃の
温度条件で1時間加熱還元処理し、次いで400℃以下に
冷却して生成物を取り出した。
末を用いた。尿素を原料として製造した無水ヒドラジン
を約150℃に加熱して、ガス化し、このガス状の無水ヒ
ドラジンを流速2/分で流しながら、この無水ヒドラ
ジンガス雰囲気下で、前記二酸化チタン粉末を900℃の
温度条件で1時間加熱還元処理し、次いで400℃以下に
冷却して生成物を取り出した。
得られた生成物は、超微粒子状の黒色酸化チタンであ
り、前記二酸化チタンの一酸化チタンへの還元率は約99
%であった。また、その粒径は0.02〜0.03μm、色調L
値は10、比表面積は56m2/gであった。
り、前記二酸化チタンの一酸化チタンへの還元率は約99
%であった。また、その粒径は0.02〜0.03μm、色調L
値は10、比表面積は56m2/gであった。
さらに、この実施例1において得られた、本発明に係る
超微粒子状の黒色酸化チタンについて、前記表1におけ
る(イ)カーボンブラック、(ロ)四三酸化鉄、(ハ)
アンモニアガスを用いて得られた黒色酸化チタンととも
に、下記の方法で着色力試験、分散性試験を行ない、そ
れぞれL値を測定し、分散状態を評価した。
超微粒子状の黒色酸化チタンについて、前記表1におけ
る(イ)カーボンブラック、(ロ)四三酸化鉄、(ハ)
アンモニアガスを用いて得られた黒色酸化チタンととも
に、下記の方法で着色力試験、分散性試験を行ない、そ
れぞれL値を測定し、分散状態を評価した。
その結果を表2に示す。
[着色力試験方法] 試料の配合は、黒色顔料3部、白色二酸化チタン47部、
流動パラフィン39部、界面活性剤1部およびセレシン10
部とし、東京電色(株)製カラーアナライザーを用いて
この試料の明度の目安であるL値を測定する。
流動パラフィン39部、界面活性剤1部およびセレシン10
部とし、東京電色(株)製カラーアナライザーを用いて
この試料の明度の目安であるL値を測定する。
[分散性試験方法] 試料の配合は、黒色顔料3部、酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョン50部、カルボキシセルロース10重量%水溶液11部、
蒸溜水36部とし、この試料を十分に撹拌した後、1日放
置し、このときの試料の分散状態を目視により観察す
る。分散状態の評価は10段階による評価とし、最も分散
性の良好な試料の分散状態を10とする。
ョン50部、カルボキシセルロース10重量%水溶液11部、
蒸溜水36部とし、この試料を十分に撹拌した後、1日放
置し、このときの試料の分散状態を目視により観察す
る。分散状態の評価は10段階による評価とし、最も分散
性の良好な試料の分散状態を10とする。
表2より本発明の実施例1の黒色酸化チタンを用いた試
料が、他の黒色顔料を用いた試料と比較して最も大きな
着色力を有し、また最も良好な分散性を有することがわ
かる。
料が、他の黒色顔料を用いた試料と比較して最も大きな
着色力を有し、また最も良好な分散性を有することがわ
かる。
また、本発明に係る実施例1の超微粒子状の黒色酸化チ
タンの人体に対する安全性について、本発明に係る超微
粒子状の黒色酸化チタンを少量の蒸溜水で練り、これを
リントに塗布して32名を対象に、上腕部に24時間閉塞パ
ッチ・テストを行なったところ、陽性率が零であり刺激
性がないことが判明した。
タンの人体に対する安全性について、本発明に係る超微
粒子状の黒色酸化チタンを少量の蒸溜水で練り、これを
リントに塗布して32名を対象に、上腕部に24時間閉塞パ
ッチ・テストを行なったところ、陽性率が零であり刺激
性がないことが判明した。
これらの試験結果より、本発明に係る超微粒子状の黒色
酸化チタンが、着色力、分散性および人体に対する安全
性に優れ、メイクアップ化粧料としての用途等に好適で
あることがわかる。
酸化チタンが、着色力、分散性および人体に対する安全
性に優れ、メイクアップ化粧料としての用途等に好適で
あることがわかる。
実施例2 [超微粒子酸化チタン粉末の製造] 原料として粒径0.02μmのルチル型二酸化チタン粉末を
用いた。無水ヒドラジンガスを流速3/分で流しなが
ら、この無水ヒドラジンガス雰囲気下で、前記二酸化チ
タン粉末を800℃の温度条件で2時間加熱還元処理し、
次いで400℃以下に冷却し生成物を取り出した。
用いた。無水ヒドラジンガスを流速3/分で流しなが
ら、この無水ヒドラジンガス雰囲気下で、前記二酸化チ
タン粉末を800℃の温度条件で2時間加熱還元処理し、
次いで400℃以下に冷却し生成物を取り出した。
得られた生成物は、超微粒子状の黒色酸化チタンであ
り、前記二酸化チタンの一酸化チタンへの還元率は約98
%であった。また、その粒径は0.01〜0.02μm、色調L
値は9、比表面積は50m2/gであった。
り、前記二酸化チタンの一酸化チタンへの還元率は約98
%であった。また、その粒径は0.01〜0.02μm、色調L
値は9、比表面積は50m2/gであった。
実施例3 実施例1で調製した超微粒子状の黒色酸化チタンを用い
て、次の配合によりアイペンシルを製造した。
て、次の配合によりアイペンシルを製造した。
実施例4 実施例2で調製した超微粒子状の黒色酸化チタンを用い
て、次の配合によりアイライナーを製造した。
て、次の配合によりアイライナーを製造した。
Claims (4)
- 【請求項1】無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒子
二酸化チタン粉末を、700〜1,100℃の温度で加熱還元し
て得られることを特徴とする黒色系色彩を有する超微粒
子酸化チタン粉末。 - 【請求項2】前記無水ヒドラジンガスは、尿素をアルカ
リの共存下で過塩素酸塩にて酸化し、次いで乾燥させて
得られることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
の超微粒子酸化チタン粉末。 - 【請求項3】無水ヒドラジンガス雰囲気下で、超微粒子
二酸化チタン粉末を、700〜1,100℃の温度で加熱還元し
て得られる黒色系色彩を有する超微粒子酸化チタン粉末
を配合してなる化粧料。 - 【請求項4】前記無水ヒドラジンガスは、尿素をアルカ
リの共存下で過塩素酸塩にて酸化し、次いで乾燥させて
得られることを特徴とする特許請求の範囲第3項に記載
の化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23149287A JPH07102972B2 (ja) | 1987-09-16 | 1987-09-16 | 超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合してなる化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23149287A JPH07102972B2 (ja) | 1987-09-16 | 1987-09-16 | 超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合してなる化粧料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6472921A JPS6472921A (en) | 1989-03-17 |
JPH07102972B2 true JPH07102972B2 (ja) | 1995-11-08 |
Family
ID=16924338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23149287A Expired - Lifetime JPH07102972B2 (ja) | 1987-09-16 | 1987-09-16 | 超微粒子酸化チタン粉末およびこれを配合してなる化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07102972B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010055549A (ko) * | 1999-12-10 | 2001-07-04 | 고석권 | 흑색산화티타늄의 제조 방법 |
JP2009091206A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Tayca Corp | 微粒子一酸化チタン組成物およびその製造方法 |
CN104477986B (zh) * | 2014-12-14 | 2016-01-20 | 深圳孔雀科技开发有限公司 | 一种黑色二氧化钛纳米管的制备方法 |
-
1987
- 1987-09-16 JP JP23149287A patent/JPH07102972B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6472921A (en) | 1989-03-17 |
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