JPH07102321A - 抗張力800MPa以上を有する非熱処理型電縫油井管の製造方法 - Google Patents

抗張力800MPa以上を有する非熱処理型電縫油井管の製造方法

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JPH07102321A
JPH07102321A JP5249535A JP24953593A JPH07102321A JP H07102321 A JPH07102321 A JP H07102321A JP 5249535 A JP5249535 A JP 5249535A JP 24953593 A JP24953593 A JP 24953593A JP H07102321 A JPH07102321 A JP H07102321A
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正秋 小畠
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、高強度油井管の製造方法に関する
ものである。 【構成】 C=0.25〜0.40wt%、 Mn=1.00〜2.00wt% Nb=0.01〜0.10wt% V=0.01〜0.10wt% Ti=0.01〜0.05wt% を基本成分とし、残部Fe及び不可避的不純物よりなる
スラブを750℃以上850℃以下で熱間仕上圧延し、
直ちに10℃/秒以上50℃/秒以下の冷却速度で40
0℃以上600℃以下まで急冷したホットコイルを電縫
鋼管に成形し、その際電縫溶接部をAc3 以上950℃
以下にて5秒以上加熱後空冷し、その後、サイジングロ
ールでの絞り量を1%以上2%以下とすることを特徴と
する抗張力800MPa以上を有する非熱処理型電縫油
井管の製造方法。 【効果】 本発明によれば、熱処理を行うことなく、抗
張力800MPa以上を有する電縫油井管の製造が可能
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は石油や天然ガスの掘削、
採取時に使用される抗張力800MPa以上の高強度油
井管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、油井、ガス井の掘削深度はますま
す深くなる傾向にあり、これに伴い、高強度油井管の需
要量が増加している。これまでは、抗張力800MPa
以上の高強度油井管には、殆どがシームレス鋼管が使用
されており、またこれらは全て製管後に焼入れ焼戻しを
行う、管体熱処理型鋼管であった。これに対して、油井
管を使用する石油会社より、掘削コストの削減を狙いと
して管体熱処理型鋼管の低コスト化の要求が強くなって
いる。しかし、これまでは抗張力800MPa以上の高
強度を確保するには、製管後に焼入れ焼戻しを行うこと
が必要不可欠な条件であることから、大幅なコスト削減
は非常に困難であった。
【0003】一方、油井管分野において、抗張力700
MPa以下の比較的低強度分野においては、電縫鋼管が
多く使用されているが、この分野で使用される電縫油井
管でも、製管後に強度を確保するために熱処理を施す場
合がある。例えば、特開昭57−131319号公報で
は、電縫鋼管成形後に管全体を200〜300℃で熱処
理することにより強度を確保している。
【0004】本発明の如く、抗張力800MPa以上の
高強度鋼管においては、シームレス管はもちろんのこ
と、電縫鋼管の分野においても、製管後の熱処理なしに
は製造不可能であるとされてきた。これに対し、本発明
は、これまでの一般常識を覆し、管体熱処理をまったく
施すことなく、抗張力800MPa以上の高強度油井管
を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来、製管
後の管体熱処理が必須と考えられてきた、抗張力800
MPa以上の高強度油井管を、管体熱処理をまったく使
用せずに製造する方法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、C=0.25〜0.40wt%、Mn=1.00
〜2.00wt%、Nb=0.01〜0.10wt%、
V=0.01〜0.10wt%、Ti=0.01〜0.
05wt%を基本成分とし、残部Fe及び不可避的不純
物よりなるスラブを750℃以上850℃以下で熱間仕
上圧延し、直ちに10℃/秒以上50℃/秒以下の冷却
速度で400℃以上600℃以下まで急冷したホットコ
イルを電縫鋼管に成形し、その際、電縫溶接部をAc3
以上950℃以下にて5秒以上加熱後、空冷し、その後
サイジングロールでの絞り量を1%以上2%以下とする
ことを特徴とする抗張力800MPa以上を有する非熱
処理型電縫油井管の製造方法にある。
【0007】以下に本発明について詳細に説明する。本
発明は、上記請求項1記載の化学成分の鋼を用いて、熱
間圧延工程での急冷により、素材であるホットコイルを
強化することにより、抗張力800MPa以上の高強度
鋼管を、まったく管体熱処理することなく製造するもの
である。従って、以下に説明する様な、鋼の成分、熱延
条件の最適な組合せが必要不可欠となる。
【0008】先ず本発明の化学成分について説明する。
Cは鋼の強度を支配する上で最も重要な成分の1つであ
り、特に、本発明の如く熱処理なしで高強度を確保する
には、C量の最適化が非常に重要となる。必要な強度を
得るために、Cを0.25%以上とした。しかしCがあ
まり高すぎると硬度が高くなりすぎ、延性やサワー性、
靱性を悪化させるため、上限を0.40%とした。
【0009】Mnは必要な強度を確保するため、1.0
0%以上とした。しかしあまり高くなりすぎると硬度が
高くなりすぎるので耐サワー性や靱性を悪化させるた
め、2.00%以下とした。Nbは強度確保のために必
要であり、0.01%以上とした。またその上限をNb
が固溶できる範囲内の0.10%とする。
【0010】Vは強度確保のために必要であり、0.0
1%以上とした。しかしVが0.10%を超えても効果
は変わらないため、その上限は0.10%とした。Ti
は強度確保のために必要である。しかしTiの下限0.
01%より低い量では効果がなく、一方、Tiが0.0
5%を超えても効果は変わらないため、その上限は0.
05%とした。
【0011】次に該スラブを熱間圧延するが、その圧延
終了温度、更にその後の冷却速度と冷却停止温度が重要
となる。まず熱間仕上圧延終了温度であるが、高過ぎる
と結晶粒の粗大化による降伏強度の低下が生じるため、
その上限を850℃とした。一方、熱間仕上圧延終了温
度が低過ぎるとAr3 変態点以下となり、フェライトと
オーステナイトの混粒組織となり、機械的性質が劣化す
るため、下限を750℃とした。
【0012】冷却速度については、必要な強度を得るた
め、10℃/秒以上の冷却速度が必要である。一方、冷
却速度が50℃/秒を超えても強度は変わらないため、
上限を50℃/秒とした。次に冷却停止温度について述
べる。急冷した後の複熱により、熱延コイルが軟化する
のを抑制するため、600℃以下で巻取る必要がある。
一方、400℃未満まで冷却した場合、強度が必要以上
に高くなり、巻取りが難しくなること等から、下限温度
を400℃とした。
【0013】電縫鋼管は、上記の様にして製造された熱
延コイルを冷間成形、電縫溶接して鋼管を製造する。電
縫溶接後の加熱、冷却条件について次に述べる。本発明
は、電縫溶接部のみをAc3 以上950℃以下にて5秒
以上加熱するものであり、これにより電縫溶接において
生成された鋳造組織を破壊する。加熱温度がAc3 未満
では完全に鋳造組織を破壊するまでには至らず、950
℃超では結晶粒の粗大化が起こり好ましくない。また加
熱時間が5秒未満では完全に鋳造組織を破壊できない。
【0014】また溶接部加熱後の溶接部の冷却条件であ
るが、結晶粒の整粒均一化を目的として、空冷とする。
更に鋼管成形時には、サイジングロールにて鋼管を絞る
ことにより、鋼管の真円度を向上させ、また鋼管成形時
に生じたパイプ内部の残留応力を低減させることにより
電縫油井管として必要な耐圧潰圧力を確保する。その際
の絞り量として、1%未満では、必要な耐圧潰圧力を確
保することが困難である。また絞り量が2%を超えると
加工硬化が大きくなり、鋼管の延性が大きく劣化する。
従って、絞り量は1%以上2%以下とした。
【0015】
【実施例】次に本発明の実施例を表1に示す。表1の1
〜4に示す様に、本発明によれば、抗張力800MPa
以上を有する非熱処理型電縫油井管が得られるものであ
る。
【0016】
【表1】
【0017】
【発明の効果】本発明は、熱処理を行うことなく、抗張
力800MPa以上を有する電縫油井管の製造を可能に
した。また本発明の生産性は高く、且つ、製造コストも
安価なことから、産業上極めて大きな効果が期待でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/00 301 Z 38/14 (72)発明者 宮城 隆司 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C=0.25〜0.40wt%、 Mn=1.00〜2.00wt% Nb=0.01〜0.10wt% V=0.01〜0.10wt% Ti=0.01〜0.05wt% を基本成分とし、残部Fe及び不可避的不純物よりなる
    スラブを750℃以上850℃以下で熱間仕上圧延し、
    直ちに10℃/秒以上50℃/秒以下の冷却速度で40
    0℃以上600℃以下まで急冷したホットコイルを電縫
    鋼管に成形し、その際電縫溶接部をAc3 以上950℃
    以下にて5秒以上加熱後空冷し、その後、サイジングロ
    ールでの絞り量を1%以上2%以下とすることを特徴と
    する抗張力800MPa以上を有する非熱処理型電縫油
    井管の製造方法。
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