JPH0517822A - タイロツドの製造方法 - Google Patents

タイロツドの製造方法

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JPH0517822A
JPH0517822A JP3172673A JP17267391A JPH0517822A JP H0517822 A JPH0517822 A JP H0517822A JP 3172673 A JP3172673 A JP 3172673A JP 17267391 A JP17267391 A JP 17267391A JP H0517822 A JPH0517822 A JP H0517822A
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JP
Japan
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tie rod
cold
rolling
hot rolling
steel
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JP3172673A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Sawachika
近 泰 昭 澤
Tsutomu Miyamoto
本 孜 宮
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 球状化焼なましおよび焼入れ・焼もどしの熱
処理を不要にすると共に、焼入れ・焼もどし後に生ずる
歪の矯正を不要にし、切削加工によるタイロッドへの被
削性も良好であるタイロッドの製造方法を提供する。 【構成】 所定の成分よりなる鋼を素材とし、1000
〜1150℃に加熱したのち圧延仕上温度を750〜9
50℃とする熱間圧延を行い、圧延後に平均5〜50℃
/secの冷却速度で冷却し、次いで抗張力が80kg
f/mm2以上となる冷間引抜を行ったのちの冷間引抜
材に対し冷間鍛造を行ってタイロッド素材10とし、切
削加工によりタイロッド1の形状にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一方の部材と他方の部
材とを連結するタイロッド(連結桿)を製造するのに利
用されるタイロッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一方の部材と他方の部材とを連結するタ
イロッドとしては、例えば、自動車のステアリング装置
においてステアリング側とフロントホイール側とを連結
するのに用いられ、軸部の一端側にボールジョイント部
を有すると共に前記軸部の他端側にねじ部を有するタイ
ロッドがある。
【0003】従来、このようなステアリング装置におい
て用いられるタイロッドを製造するに際しては、炭素鋼
や低合金鋼などからなる鋼素材→熱間圧延→球状化焼な
まし→伸線→冷間鍛造→焼入れ・焼もどし→矯正→(タ
イロッド素材)→切削→タイロッドの工程を採用するこ
とがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のタイロッドの製造方法では、熱間圧延後の線
材に対して球状化焼なましを施すとともに、冷間鍛造後
に焼入れ・焼もどしを施すというように、二回の熱処理
を伴うため、熱経済ならびに作業工数の面からあまり好
ましくないと共に、焼入れ・焼もどし後に熱処理歪の矯
正を1本ずつ行う必要があり、さらには切削時の組織が
焼もどしソルバイトであるため被削性もあまり良くな
く、これらの熱処理工程,矯正工程,切削工程等におい
て作業性があまり良くないという課題を有していた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、このような従来の課題にかん
がみてなされたもので、従来の球状化焼なましおよび焼
入れ・焼もどしの熱処理を不要にすると共に、焼入れ・
焼もどし後に生ずる歪の矯正を不要にし、切削加工によ
るタイロッドへの被削性も良好であって、製造性を大幅
に改善することが可能であり、さらには高価な合金元素
を添加しない比較的低価格の鋼素材を用いたときでも品
質のすぐれたタイロッドを得ることが可能であるタイロ
ッドの製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるタイロッ
ドの製造方法は、重量%で、C:0.20〜0.50
%、Si:0.03〜0.80%、Mn:0.50〜
2.00%、P:0.035%以下、S:0.030%
以下、Al:0.01〜0.05%、N:0.005〜
0.025%、および必要に応じてNi:0.05〜
0.50%,Cr:0.05〜0.50%,Mo:0.
05〜0.50%のうちから選ばれる1種または2種以
上を含み、残部Feおよび不純物よりなる鋼を素材と
し、1000〜1150℃に加熱したのち圧延仕上温度
を750〜950℃とする熱間圧延を行い、圧延後に平
均5〜50℃/secの冷却速度で冷却し、次いで抗張
力が80kgf/mm2 以上となる冷間引抜を行ったの
ちの冷間引抜材に対し冷間鍛造を行ってタイロッド素材
とし、切削加工によりタイロッド形状にする構成とした
ことを特徴としており、このようなタイロッドの製造方
法の構成を前述した従来の課題を解決するための手段と
している。
【0007】本発明に係わるタイロッドの製造方法は、
上記した化学成分の鋼を素材としているが、このような
素材を用いることとした限定理由について説明する。
【0008】C:0.20〜0.50% Cはタイロッドとして必要な強度を確保するために有用
な元素であり、とくに非調質であっても十分な強度を得
ることができるようにするのに有効な元素であるので、
このような効果を得るために0.20%以上含有させる
ことが必要であるが、多すぎると必要以上の硬化を生じ
て加工性を低下すると共に靭性を劣化するので0.50
%以下とすることが必要である。
【0009】Si:0.03〜0.80% Siは鋼溶製時の脱酸剤として有用な元素であると同時
に基地の強化にも役立つことから非調質であっても強度
を向上させるのに有効な元素であって、このような効果
を得るためには0.03%以上含有させることが必要で
あるが、多すぎると熱間加工性を低下すると同時に冷間
成形性や被削性を悪化するので0.80%以下とするこ
とが必要である。
【0010】Mn:0.50〜2.00% Mnは鋼溶製時の脱酸剤および脱硫剤として有用な元素
であると同時に基地組織の微細化により強度および靭性
を向上させるのにも役立つ元素であって、このような効
果を得るためには0.50%以上含有させることが必要
であるが、多すぎるとMnの偏析度を増大して靭性を劣
化させたり被削性を悪化させたりするので、2.00%
以下とすることが必要である。
【0011】P:0.035%以下 Pは偏析を生じやすい元素であり、多すぎるとタイロッ
ドの衝撃特性を低下させるので0.035%以下とする
ことが必要である。
【0012】S:0.030%以下 Sは偏析を生じやすい元素であり、多すぎると加工性を
低下させると同時にタイロッドの靭性を劣化させるので
0.030%以下とすることが必要である。
【0013】Al:0.01〜0.05% Alは熱間圧延後の結晶粒の微細化に寄与し、非調質で
あっても良好なる靭性を得るのに有用な元素であるの
で、このような効果を得るために0.01%以上含有さ
せることが必要であるが、多すぎると地疵発生の原因と
もなり靭性を劣化させたり被削性を悪化させたりするの
で0.05%以下とすることが必要である。
【0014】N:0.005〜0.025% Nは熱間圧延後の結晶粒の微細化に寄与し、非調質であ
っても良好なる靭性を得るのに有用な元素であるので、
このような効果を得るために0.005%以上含有させ
ることが必要であるが、多すぎると靭性や鍛造性を劣化
させるので0.025%以下とすることが必要である。
【0015】Ni:0.05〜0.50% Cr:0.05〜0.50% Mo:0.05〜0.50% Ni,Cr,Moはいずれも非調質であっても強度のよ
り一層の向上をはかるのに有用な元素であるので、この
ような効果を得るためにこれらの1種または2種以上を
Niについては0.05%以上、Crについても0.0
5%以上、Moについても0.05%以上必要に応じて
含有させるのもよい。しかし、多すぎると靭性や被削性
を劣化させるのでNiについては0.50%以下、Cr
についても0.50%以下、Moについても0.50%
以下とすることが必要である。
【0016】本発明に係わるタイロッドの製造方法では
上記した化学成分の鋼を素材とし、1000〜1150
℃に加熱したのち圧延仕上温度を750〜950℃とす
る熱間圧延を行い、熱間圧延後に平均5〜50℃/se
cの冷却速度で冷却し、次いで抗張力が80kgf/m
2 以上となる冷間引抜を行ったのちこの冷間引抜材に
対して冷間鍛造を行ってタイロッド素材とし、切削加工
によりタイロッド形状にするようにしているが、このよ
うな製造過程における諸条件とした理由について次に述
べる。
【0017】熱間圧延加熱温度:1000〜1150℃ 熱間圧延に際しての加熱温度は、圧延前の組織をオース
テナイト状態として、C,N等を十分に固溶させる必要
があることから、1000℃以上とした。そして、この
ような観点からは、加熱温度を1150℃よりも高くす
る必要はなく、かえってスケールの発生量が多くなった
り組織の粗大化をきたしたりすることから、1150℃
以下とした。
【0018】熱間圧延仕上温度:750〜950℃ 熱間圧延仕上温度を750〜950℃とすることによっ
て、熱間圧延による組織の微細化と変態点利用による組
織の微細化との相乗作用が得られ、組織の十分な微細化
をはかることができるようになるが、この圧延仕上温度
が950℃よりも高いと冷却後にベイナイト組織となっ
て硬さが増大することにより圧延材の絞り値が低下して
冷間引抜加工性が悪くなると共にその後の被削性が低下
したものとなる。そして、この場合の仕上圧延の際の累
積加工率は25%以上とすることがとくに望ましい。
【0019】 熱間圧延後の平均冷却速度:5〜50℃/sec 熱間圧延後の冷却速度を調整してラメラーのせまいパー
ライトないしは微細なフェライト+パーライト組織とす
るためには、熱間圧延後の平均冷却速度を5〜50℃/
secの範囲とするのが良く、平均冷却速度が5℃/s
ecよりも遅いと粗いラメラーの粗いパーライト組織と
なって強度および靭性の低下をもたらすので好ましくな
く、平均冷却速度が50℃/secよりも速いとベイナ
イト等の硬質の組織が出現して靭性が低下すると共に被
削性も悪化することとなるので好ましくない。
【0020】 抗張力が80kgf/mm2 以上となる冷間引抜 熱間圧延後の圧延材に対しては冷間引抜を行うが、この
場合、冷間引抜後の抗張力が80kgf/mm2 以上と
なるような冷間引抜条件とくに所要の減面率での冷間引
抜を行うことがとくに望ましい。
【0021】ところで、本発明が適用される表1に例示
する鋼種Aと従来の非調質鋼である同じく表1に例示す
る鋼種Bとについて、冷間引抜加工の際の減面率と引張
強度との関係を調べたところ図1に示すとおりであっ
た。
【0022】
【表1】
【0023】図1に示すように、本発明が適用される鋼
種Aに比べて従来のNb,Vで固溶強化した非調質用鋼
種Bでは、冷間引抜加工によって、本発明が適用される
鋼種Aほど引張強度の向上は認められず、Nb,Vを含
有せずかつまたC含有量を従来の非調質鋼よりも高めた
本発明が適用される鋼の方が、冷間引抜加工によってよ
り一層の引張強度の向上を実現できることが認められ
た。
【0024】次いで、前記引抜材に対して冷間鍛造を行
ってタイロッド素材を得たのち、このタイロッド素材に
対して切削加工を行い、例えば、軸部の一端側にボール
ジョイント部を有すると共に他端側にねじ部を有するタ
イロッドとする。
【0025】この場合、従来のような球状化焼なまし処
理や焼入れ・焼もどし処理などの熱処理は一切必要とせ
ず、また熱処理歪に対する矯正作業も一切必要とせず、
さらにはタイロッド素材がラメラーのせまいパーライト
ないしはフェライト+パーライトの組織となっているた
め、従来の焼入れ・焼もどしを施したソルバイトの組織
のものに比べて被削性にも優れたものとなっている。
【0026】加えて、従来の非調質鋼素材のように必ら
ずしもNb,V,Ti,Zr等を添加せずとも、C含有
量を若干増大させた素材とすることによってタイロッド
として必要な強度が確保されるようになるので、熱処理
および矯正作業の省略ならびに被削性の向上による製造
工程上の低コスト化に加えて素材自体の低コスト化も実
現することが可能となる。
【0027】
【発明の作用】本発明に係わるタイロッドの製造方法で
は、所定成分の鋼を素材として所定の制御圧延を行い、
冷間引抜および冷間鍛造を行ってタイロッド素材とした
のち、このタイロッド素材に対する切削加工によってタ
イロッド形状にしており、従来の焼入れ・焼もどしを施
したタイロッドに劣らない品質の優れたタイロッドが得
られるので、球状化焼なましおよび焼入れ・焼もどしの
熱処理作業およびこれに基く歪の矯正作業の省略を実現
できると共に、焼もどしソルバイト組織に比べて被削性
のよいパーライトないしはフェライト+パーライト組織
の素材としていることから被削性に優れたものとなって
いてタイロッドへの切削加工性に優れており、さらには
Nb,Ti,V等の省略による素材自体の低コスト化も
実現されるようになる。
【0028】
【実施例】表2のNo.1〜No.6に示す化学成分の
鋼線素材を用い、熱間圧延加熱温度を表3に示す値とし
て熱間圧延を行い、熱間圧延仕上温度および圧延後の冷
却速度を同じく表3に示す値としてこの熱間圧延により
直径16mmの圧延線材を得た。
【0029】この場合各圧延線材の絞り値は同じく表3
に示すとおりであった。
【0030】次に、前記No.1〜No.6の圧延線材
に対して同じく表3に示す減面率による冷間引抜を行っ
て直径14mmの冷間引抜材を得た。
【0031】ここで得た各冷間引抜材の抗張力は同じく
表3に示すとおりであった。
【0032】次いで、各引抜材に対し冷間鍛造を行っ
て、図2に示すように、一端側にボールジョイント部形
成部10aを有すると共に中間部分に軸部10bおよび
六角部10cを有しさらに他端側にねじ部形成部10d
を有するタイロッド素材10を得た。
【0033】続いて、前記各タイロッド素材10に対し
て切削加工を行って、図3に示すように、前記タイロッ
ド素材10のボールジョイント部形成部10aをボール
ジョイント部1aに形成すると共に直径11mmの軸部
1bに形成し、この軸部1bと前記ボールジョイント部
1aとの間には小径部1eを形成し、さらには他端側を
前記ねじ部形成部10dの切削加工による図示しないね
じ部に形成した本発明例および比較例のタイロッド1を
製作した。
【0034】一方、表2のNo.7に示す化学成分の鋼
線素材を用い、従来のタイロッドの製造工程に従って、
鋼線素材→球状化焼なまし→伸線→冷間鍛造→焼入れ・
焼もどし→矯正→タイロッド素材→切削を行って従来の
タイロッド(1)を製作した。
【0035】そして、上記切削加工の際に、No.1〜
No.7の各タイロッド素材10の被削性を従来のN
o.7のタイロッド素材の被削性を基準として評価した
ところ、表3に示す結果であった。
【0036】さらに、No.1〜No.7の各タイロッ
ドのねじ部の抗張力および首下部(ボールジョイント部
1aの付け根部分の小径部1e)の曲げ疲労強度を調べ
たところ、表3に示す結果であった。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表2および表3に示すように、従来の焼入
れ・焼もどし等を経て製造したNo.7のタイロッドで
は、ねじ部の抗張力が89.1〜90.8kgf/mm
,首下部の曲げ疲労強度が22kgf/mmであっ
た。
【0040】一方、本発明に従って製造したNo.1〜
3のタイロッド1では、切削加工時の被削性が従来のN
o.7の場合に比べてかなり良好であって製造性に著し
く優れたものになっていると共に、ねじ部の抗張力およ
び首下部の曲げ疲労強度は従来のNo.7のものに匹敵
する値を有しており、球状化焼なましおよび焼入れ・焼
もどしの熱処理を施すことなく、そしてまた焼入れ・焼
もどし後の1本毎の矯正を行うことなく、品質のすぐれ
たタイロッドが得られたことが認められた。
【0041】これに対して、熱間圧延仕上温度が高すぎ
たNo.4のタイロッドでは、圧延線材にベイナイト組
織が出現して圧延線材の絞り値が低いものとなってお
り、冷間引抜加工性が低下すると共に、タイロッド素材
の被削性が若干低下するものとなっていた。
【0042】また、熱間圧延後の冷却速度が遅すぎるN
o.5のタイロッドでは、粗いラメラーを伴ったフェラ
イト+パーライト組織となるため、冷間引抜後における
引抜材の抗張力が低いものとなっており、ねじ部の抗張
力および首下部の曲げ疲労強度も低いものとなってい
た。
【0043】さらにC含有量を低目にすると共にNb,
Vを含有させた従来の非調質鋼素材を用いたNo.6の
タイロッドでは、すでに図1をもとにして説明したごと
く、冷間引抜によってさほど大きな強度の向上を得るこ
とができないため、得られたタイロッドのねじ部の抗張
力および首下部の曲げ疲労強度は低いものであった。
【0044】
【発明の効果】本発明に係わるタイロッドの製造方法
は、重量%で、C:0.20〜0.50%、Si:0.
03〜0.80%、Mn:0.50〜2.00%、P:
0.035%以下、S:0.030%以下、Al:0.
01〜0.05%、N:0.005〜0.025%、お
よび必要に応じてNi:0.05〜0.50%,Cr:
0.05〜0.50%,Mo:0.05〜0.50%の
うちから選ばれる1種または2種以上を含み、残部Fe
および不純物よりなる鋼を素材とし、1000〜115
0℃に加熱したのち圧延仕上温度を750〜950℃と
する熱間圧延を行い、圧延後に平均5〜50℃/sec
の冷却速度で冷却し、次いで抗張力が80kgf/mm
以上となる冷間引抜を行ったのちの冷間引抜材に対し
冷間鍛造を行ってタイロッド素材とし、切削加工により
タイロッド形状にする構成としたから、強度および靱性
に優れたタイロッドを非調質で製造することが可能であ
り、従来においてタイロッドの製造に採用していた球状
化焼なましおよび焼入れ・焼もどし後に生ずる歪の矯正
をも不要にし、さらにはタイロッド素材を切削加工によ
ってタイロッドに仕上げる際の被削性も良好であり、さ
らには必ずしも高価な合金元素を添加した素材を使用し
なくとも、品質のすぐれたタイロッドを製造することが
可能であることから、素材および製造工程の両面での製
造コストの大幅な低減を実現することが可能であるとい
う著しく優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼種A,Bによる減面率と引張強度との関係を
調べた結果を例示するグラフである。
【図2】タイロッド素材の形状を例示する説明図であ
る。
【図3】タイロッドのとくにボールジョイント部分の形
状を拡大して例示する部分説明図である。
【符号の説明】
1 タイロッド 10 タイロッド素材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、C:0.20〜0.50%、
    Si:0.03〜0.80%、Mn:0.50〜2.0
    0%、P:0.035%以下、S:0.030%以下、
    Al:0.01〜0.05%、N:0.005〜0.0
    25%、残部Feおよび不純物よりなる鋼を素材とし、
    1000〜1150℃に加熱したのち圧延仕上温度を7
    50〜950℃とする熱間圧延を行い、圧延後に平均5
    〜50℃/secの冷却速度で冷却し、次いで抗張力が
    80kgf/mm2 以上となる冷間引抜を行ったのちの
    冷間引抜材に対し冷間鍛造を行ってタイロッド素材と
    し、切削加工によりタイロッド形状にすることを特徴と
    するタイロッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 重量%で、C:0.20〜0.50%、
    Si:0.03〜0.80%、Mn:0.50〜2.0
    0%、P:0.035%以下、S:0.030%以下、
    Al:0.01〜0.05%、N:0.005〜0.0
    25%、およびNi:0.05〜0.50%,Cr:
    0.05〜0.50%,Mo:0.05〜0.50%の
    うちから選ばれる1種または2種以上を含み、残部Fe
    および不純物よりなる鋼を素材とし、1000〜115
    0℃に加熱したのち圧延仕上温度を750〜950℃と
    する熱間圧延を行い、圧延後に平均5〜50℃/sec
    の冷却速度で冷却し、次いで抗張力が80kgf/mm
    2 以上となる冷間引抜を行ったのちの冷間引抜材に対し
    冷間鍛造を行ってタイロッド素材とし、切削加工により
    タイロッド形状にすることを特徴とするタイロッドの製
    造方法。
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Cited By (4)

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