JPH07101659B2 - 誘電体磁器組成物および積層コンデンサ素子 - Google Patents

誘電体磁器組成物および積層コンデンサ素子

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JPH07101659B2
JPH07101659B2 JP21159489A JP21159489A JPH07101659B2 JP H07101659 B2 JPH07101659 B2 JP H07101659B2 JP 21159489 A JP21159489 A JP 21159489A JP 21159489 A JP21159489 A JP 21159489A JP H07101659 B2 JPH07101659 B2 JP H07101659B2
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multilayer capacitor
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博司 加賀田
洋一郎 横谷
純一 加藤
公一 釘宮
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、静電容量の温度変化がJIS規格のY級B特性
(20℃を基準として−25℃から+85℃の範囲で±10%以
内)を満たすコンデンサ素子において、CuまたはCuを含
む合金を主成分とした内部電極層を有し、Pb系ペロブス
カイトセラミックを主成分とした誘電体層を有する積層
コンデンサ素子に関する。
従来の技術 電子機器の小型化に伴う、素子の小型、大容量化への要
求から、近年セラミックコンデンサの市場において積層
型のものが主流になりつつある。積層セラミックコンデ
ンサは、通常内部電極と誘電体磁器を同時焼成すること
により得る。従来より高誘電率系セラミックコンデンサ
用の誘電体材料として、チタン酸バリウム系の磁器組成
物が広く用いられている。しかし、チタン酸バリウム系
の磁器は焼成温度は1300℃程度と高いため、積層コンデ
ンサを製造する場合、内部電極としてPdあるいはPt等の
高価で、比較的電気抵抗の高い金属を用いる必要があっ
た。また、チタン酸バリウム系の磁器は、その直流バイ
アス特性や信号電圧特性が悪いため誘電体層を薄層化し
て素子を小型大容量化することができなかった。
そこで、安価で、かつ電気抵抗の低いCuを内部電極に用
い、焼成温度が低く、電圧特性の良好なPb系ペロブスカ
イトセラミックを誘電体に用いた積層コンデンサ素子に
対する要求が近年急激に強まってきている。我々はこれ
までにCuと同時焼成可能、すなわちCuが融解せず、酸化
しない焼成条件で、実用的な電気的特性を有する誘電体
磁器組成物を提案したり、あるいは上記の積層コンデン
サ素子を量産性良く製造する方法について提案してき
た。この積層コンデンサ素子は、高いコスト力を有し、
小型大容量化が可能であり、電界コンデンサと置換する
ことが可能である。
発明が解決しようとする課題 しかし、現在まで提案されている上記の積層コンデンサ
素子における容量の温度変化率はJIS規格のY級E特性
クラス程度であるため、素子の使用できる回路は限定さ
れたものであった。そこで、Cuを内部電極に用い、容量
の温度変化率がY級B特性(−25℃から+85℃の範囲で
±10%以内)を満たす大容量の積層コンデンサ素子の開
発が待たれている。上記の素子においてCR積および電圧
特性等が実用レベルにあるものは存在しない。
本発明は、上記の条件を満足する積層コンデンサ素子用
の誘電体磁器組成物を提供することを課題としている。
課題を解決するための手段 Pb1-x+aMex{(Zn1/3Nb2/3)1-y-zTiy(CubNb1-b)z}O3+a
表わされる組成式において、MeがSrおよびBaのうちより
選ばれる一種以上の元素でありxおよびyが下記のA、
B、C、D、およびDに囲まれた範囲にあり、且つZ、
a、およびbが、 0≦a≦0.1 0.02≦b≦1.0 0.002≦bz≦0.04 を満たす特徴とする誘電体磁器組成物を構成する。
x y A 0.07 0.15 B 0.07 0.07 C 0.16 0.07 D 0.24 0.22 E 0.16 0.22 作用 上記構成の誘電体磁器組成物によると、ペロブスカイト
相をを構成するAサイト量が過剰であるため、低い温度
で焼結する。また、BサイトにCuが含まれているため、
より低温で焼結し、誘電率の温度特性が良くなる。
実施例 実施例1 本実施例は請求項1、および3に記載の発明に対応し、
誘電体層セラミックの組成を限定することにより、Cuを
内部電極層に持ち、容量の温度変化率がJIS規格のY級
B特性を満たす積層コンデンサ素子を作製したものであ
る。
誘電体層セラミックの出発原料として化学的に高純度な
PbO、SrCO3、BaCO3、ZnO、Nb2O5、TiO2、およびCuOを用
いた。これらを、純度補正を行なった上で、組成式 Pb1-x+aMex{(Zn1/3Nb2/3)1-y-zTiy(CubNb1-b)z}O3+a(M
eはSrおよびBaのうちより選ばれる一種以上の元素)に
おいてx、y、z、a、およびbが種々の値となるよう
に所定量を秤量した。混合はボールミルにより、17時間
行なった。溶媒は純水、ボールは直径4mmのジルコニア
球を用いた。混合物を乾燥したのち、アルミナ製のるつ
ぼに入れ、同質の蓋をし、750℃から900℃で仮焼した。
仮焼物をアルミナ乳鉢で粗砕し、ボールミルにより17時
間粉砕した。溶媒およびボールは、混合と同じものを用
いた。
十分に乾燥して得た誘電体粉末に、粉末に対して5wt%
のポリビニルブチラール樹脂、70wt%の溶剤とともにボ
ールミルを用いて混合し、ドクターブレード法によりシ
ート化した。
内部電極として平均粒径0.8μmのCu2Oを出発原料に用
い、Cu2Oに対して0.5wt%のエチルセルロース、25%の
溶剤で混練し電極ペーストを得た。この電極ペーストを
スクリーン印刷法により、上記の誘電体シートの上に印
刷した。印刷したシートを電極が左右交互に引き出され
るように積層し切断した。電極にはさまれる誘電体層の
数は20とした。
上記の手順で作製した積層体を、500℃で6時間熱処理
を行ない、有機成分を飛散させた。
その後、1%H2を含むN2ガス流中、450℃で8時間処理
し、内部電極を還元した。
焼成は、マグネシア磁器容器の中に積層体を大量の誘電
体の仮焼粉中と共に入れ、CO2、CO、H2、O2、およびN2
等のガスにより、内部電極が完全に酸化されない酸素分
圧に雰囲気を制御し、所定の温度で2時間保持すること
により行なった。焼成温度は、組成により異なるが、誘
電体仮焼粉の圧粉体を上記と同様の条件により温度を変
えて焼成し、焼結体の密度が最大になる温度とした。一
回の焼成で500個の素子を焼成した。得られた素子の端
面に、外部電極としてCuペーストをN2中で焼き付け、積
層コンデンサ素子を得た。
積層コンデンサ素子の外形は、3.2×1.6×0.9mmであ
り、電極層の厚みは約2μm、誘電体層の厚みは一層当
たり約20μmであった。
積層コンデンサ素子の容量とtanδを、1V r.m.s.,1kHz
の信号電圧のもとで測定した。絶縁抵抗値は20Vの電圧
を印加後1分値から求めた。素子の端面を研磨し、電極
の有効面積と誘電体層の厚みを求め、誘電体層の誘電率
と、絶縁抵抗率を算出した。各特性は良品の平均値とし
た。
第1表に誘電体の組成x、y、z、a、およびb、最適
焼成温度、20℃での誘電体層の誘電率、tanδ、抵抗
率、また誘電率の温度変化率を示した。
第1表に示したように、請求の範囲外の組成において
は、焼成温度が1000℃以下、誘電体層の誘電率が2000以
上、抵抗率が1012Ωcm以上、および容量の温度変化率が
YB特性を満たす、という条件のうちのいずれかを満たさ
なくなり、磁器コンデンサ材料として実用的でなくな
る。したがって、請求の範囲より除外した。ここで特
に、誘電体層におけるペロブスカイト相のAサイト過剰
量aを0以上にすることにより、焼成温度を低下させ、
かつ絶縁抵抗値を高くすることができた。なお、請求の
範囲以外の元素の含有も容量の温度変化がJIS規格のYB
特性を満たすのであれば構わない。
実施例2 本実施例は請求項2、および4に記載の発明に対応し、
誘電体相のペロブスカイト相におけるCu成分の一部をMn
で置換することにより課題を解決したものである。
実施例1と同様の方法により、組成式Pb0.86Sr0.16{(Zn
1/3Nb2/3)0.83Ti0.15((Cu1-cMnc)1/3Nb2/3)0.02}O3.02
におけるcが種々の値となるように誘電体粉末を作製
し、積層コンデンサ素子を得た。特性の評価も実施例1
と同様の方法により行なった。
第2表に、Mn置換量c、および各特性を示した。
第2表に示したように、誘電体層のペロブスカイト相に
含まれるCu成分を一部Mnに置換することにより、絶縁抵
抗値を向上することができた。しかし、Mnの量が85%よ
り多くなると、誘電率の温度変化が大きくなりYB特性を
満たさなくなったので、請求の範囲より除外した。な
お、請求の範囲以外の元素の含有も容量の温度変化がJI
S規格のYB特性を満たすのであれば構わない。
発明の効果 本発明の積層コンデンサ素子によると、Cuを内部電極に
有するため、電極材料に要する費用を大幅に削減するこ
とができ、高周波回路で優れた特性を発揮できる。ま
た、Pb系誘電体を使用しているため、誘電体相の薄層化
が可能となり、小型大容量の素子を得ることができ、電
解コンデンサの置換が可能となる。しかも、容量の温度
変化率がJIS規格のY級B特性を満たすため、利用でき
る回路の範囲が拡大する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Pb1-x+aMex{(Zn1/3Nb2/3)1-y-zTiy(CubNb
    1-b)z}O3+aで表わされる組成式において、MeがSrおよび
    Baのうち選ばれる一種以上の元素であり、xおよびy
    が、下記のA、B、C、D、およびDに囲まれた範囲に
    あり、かつZ、a、およびbが、 0≦a≦0.1 0.02≦b≦1.0 0.002≦bz≦0.04 を満たすことを特徴とする誘電体磁器組成物。 x y A 0.07 0.15 B 0.07 0.07 C 0.16 0.07 D 0.24 0.22 E 0.16 0.22
  2. 【請求項2】請求項1記載の誘電体磁器組成物に含まれ
    るCuの85%以下の原子をMnで置換したことを特徴とする
    誘電体磁器組成物。
  3. 【請求項3】Cu、またはCuを含む合金を主成分とする内
    部電極層と、Pb1-x+aMex{(Zn1/3Nb2/3)1-y-zTiy(CubNb
    1-b)z}O3+aで表わされる組成式において、MeがSiおよび
    Baのうちより選ばれる一種以上の元素であり、xおよび
    yが、下記のA、B、C、D、およびDに囲まれた範囲
    にあり、かつZ、a、およびbが、 0≦a≦0.1 0.02≦b≦1.0 0.002≦bz≦0.04 を満たす磁器を主成分とする誘電体層とを備えたことを
    特徴とする積層コンデンサ素子。 x y A 0.07 0.15 B 0.07 0.07 C 0.16 0.07 D 0.24 0.22 E 0.16 0.22
  4. 【請求項4】請求項3記載の積層コンデンサ素子を構成
    する誘電体層の主成分である磁器に含まれるCuの85%以
    下の原子をMnで置換したことを特徴とする積層コンデン
    サ素子。
JP21159489A 1989-08-17 1989-08-17 誘電体磁器組成物および積層コンデンサ素子 Expired - Lifetime JPH07101659B2 (ja)

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DE69020260T DE69020260T2 (de) 1989-08-17 1990-08-16 Dielektrische Keramikzusammensetzung und Vielschicht-Kondensator.
EP90115615A EP0413321B1 (en) 1989-08-17 1990-08-16 Dielectric ceramic composition and multi-layer capacitor
US07/569,291 US5094987A (en) 1989-08-17 1990-08-17 Dielectric ceramic composition and multi-layer capacitor

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