JPH07100825B2 - ステンレスクラツド鋼の製造方法 - Google Patents

ステンレスクラツド鋼の製造方法

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JPH07100825B2
JPH07100825B2 JP23293486A JP23293486A JPH07100825B2 JP H07100825 B2 JPH07100825 B2 JP H07100825B2 JP 23293486 A JP23293486 A JP 23293486A JP 23293486 A JP23293486 A JP 23293486A JP H07100825 B2 JPH07100825 B2 JP H07100825B2
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毅 東
康 片山
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips
    • C21D8/0205Modifying the physical properties by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips of ferrous alloys

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はステンレスクラツド鋼の製造方法に係り、特に
接合面の炭素拡散移動を抑制し冷延時の芯材の亀裂を防
止できる製造方法に関する。
〔従来の技術〕
高炭素鋼と炭素含有量が低いステンレス鋼をクラツド鋼
とすると、熱処理過程において高炭素鋼からステンレス
鋼へ炭素が拡散移動する問題があつた。刃物用ステンレ
スクラツド鋼で炭素の拡散移動が生ずると、切り味の劣
化、ステンレス鋼の耐食性の低減および接合境界面が不
鮮明となることによる商品価値の低下等の問題がある。
この炭素の拡散移動を防止する技術が例えば金属表面技
術総覧(昭和47年2月20日、日刊工業新聞社発行、第10
97頁)に示されている。これは高炭素鋼とステンレス鋼
との接合前に(イ)高炭素鋼またはステンレス鋼の接触
面にNiまたはFeを電解めつきする。(ロ)高炭素鋼とス
テンレス鋼との間にCr5〜40%、Ni16〜5%その他から
なる金属層を挿入した状態で接合するというのである。
接合面にめつきあるいは金属層を挿入するこれらの方法
はある程度の効果は認められるが、大型鋼塊または大型
スラブを使用する場合に良好な結果を得ようとすればめ
つきあるいは金属層の厚さを相当厚くする必要があり、
これは価格が上り問題であつた。また、大型鋼塊または
大型スラブに厚く一様にめつきするのは困難であり、厚
いめつきの場合は母材との接着力に問題があり冷延にお
いて剥離する懸念があつた。
また、芯材が高炭素鋼、合せ材がステンレス鋼のクラツ
ド鋼は鋳込法あるいは組立スラブから製造されるが、芯
材である高炭素鋼が冷延時に亀裂を発生するのも大きな
問題であつた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、高炭
素鋼からステンレス鋼への炭素の拡散移動を防止し、冷
延における高炭素鋼の亀裂を防止できるステンレスクラ
ツド鋼の製造方法を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明の要旨とするところは次の如くである。すなわ
ち、芯材を炭素工具鋼鋼材SKI〜SK5、合せ材をステンレ
ス鋼とする3層のステンレスクラツド鋼の製造方法にお
いて、接合面に接合後の材料厚さの0.2〜1%の厚さのN
i膜を設ける工程と、コイル巻取温度を600〜500℃の温
度範囲とする熱間圧延工程と、冷間圧延前に加熱温度お
よび保持時間をそれぞれ座標軸とする図面の下記座標
A、B、C、D、E、F、G、Hで囲まれる範囲内の加
熱温度と保持時間で熱延鋼帯を熱処理する工程と、を有
して成ることを特徴とするステンレスクラツド鋼の製造
方法である。
記 座標 加熱温度(℃) 保持時間(分) A 700 3 B 750 2 C 750 1 D 800 1 E 850 1 F 800 2 G 800 3 H 750 3 接合面における炭素拡散移動を防止するためNi膜を設け
ることが効果的であるのは上記のとおりであるが、本発
明においては製造条件を限定することによりNi膜厚を極
力減少し、コストの低減を図つた。すなわち、接合面に
設備う時の材料厚さの0.2〜1%の厚さのNi膜を設け
る。例えば100mm厚のスラブからクラツド鋼板を製造す
る場合は200〜100μmの厚さのめつきを行うかもしくは
Ni箔を装入する。
Ni膜の厚さを接合時の材料厚さの0.2%以上の厚さに限
定したのは、0.2%未満では、後記の本発明の製造条件
と組み合せても炭素の拡散移動を完全に防止できないの
と、例えば庖丁に仕上げた時に接合境界が鮮明でなく商
品価値が低下するからである。また、1%を越えると芯
材と合せ材の接着不良が生じやすくなるからである。
Ni膜厚を薄くできることは大型鋼塊または大型スラブか
ら製造する場合に極めて有利である。すなわち、接合面
積が大きくなると一定膜厚のものを製造しがたく、局部
的に膜厚が厚くなつたところは接着不良を生じる場合が
あるからである。
次に熱間圧延において600〜500℃の温度範囲で鋼帯を巻
取るが、この巻取温度の管理は接合面に設けられたNi膜
の炭素拡散防止作用と冷延時の圧下率が大きくなつた場
合の芯材の亀裂防止から設定される。
熱延鋼帯の巻取温度および冷間圧延率を種々変更して芯
材に亀裂を生じる冷間圧延率を調査し、その結果を第2
図に示した。第2図における各表示の条件は次のとおり
である。
○印:熱延鋼帯の熱処理(750℃×1分)を行つた時の
芯材に亀裂を生じ始める冷間圧延率、ただし、接合部の
高炭素鋼の脱炭なし。
●印:熱延鋼帯の熱処理(750℃×1分)を行つた時の
芯材に亀裂を生じ始める冷間圧延率、ただし、接合部の
高炭素鋼の脱炭あり。
×印:熱延鋼帯の熱処理なしのとき芯材に亀裂を生じる
冷間圧延率。
芯材から合せ材への炭素の拡散を防止するにはNi膜の厚
みが大きいほど効果的であるが、熱延の巻取温度が600
℃を越えると接合面のNi膜の厚さが材料厚さの2%程度
であつても、第2図に示す如く炭素の拡散移動を防止す
ることができないので、上限を600℃とした。
熱延巻取温度が500℃未満では、熱延鋼帯の熱処理を行
つても軟化が十分でなく、第2図に示す如く、冷延率が
30%程度で高炭素鋼の亀裂を生じるので、下限を500℃
とした。
次に冷間圧延前の熱延鋼帯の熱処理であるが、加熱温度
と保持時間の関係を第1図に示した。第1図において各
表示の条件は次のとおりである。
○印:冷間圧延率70%までは芯材の亀裂がなく、接合部
の脱炭もない。
×:冷延での芯材の亀裂はないが、接合部に脱酸を生じ
る。
△:冷間圧延が30〜40%になると芯材に亀裂を生じる
が、接合部の脱炭はない。
本発明においては、第1図の結果から、冷間圧延前の熱
延鋼帯に第1図の座標A、B、C、D、E、F、G、H
で囲まれる斜線で示した範囲内の加熱温度と保持時間の
熱処理を実施する。なお、各座標の値は次の如くであ
る。
座標 加熱温度(℃) 保持時間(分) A 700 3 B 750 2 C 750 1 D 800 1 E 850 1 F 800 2 G 800 3 H 750 3 第1図から熱処理の加熱温度および保持時間が下限を外
れると、熱延鋼帯の芯材の軟化が不十分で冷延率が高く
なると芯材に亀裂を生じ、加熱温度および保持時間の上
限を外れると接合面において炭素の拡散移動が生じるこ
とがわかる。よつて本発明においては、加熱温度および
保持時間を第1図における座標A、B、C、D、E、
F、G、Hに囲まれる範囲内に限定した。
また、加熱温度、保持時間および冷延時芯材に亀裂を生
じ始める冷間圧延率との関係を第3図に示した。
本発明は上記の如く接合面のNi膜の厚さ、熱延時の鋼帯
巻取温度および熱延鋼帯の熱処理の3者を適正な条件で
組合せることによつて、接合面における炭素の拡散移動
を防止し、冷延における芯材の亀裂を防止することがで
きる。
なお、従来の高炭素鋼の均一微細化を図ることを目的と
するAc1変態点直下の温度に長時間保持し、Ac1変態点も
しくはAc3変態点直上の温度に加熱した後徐冷する熱処
理方法あるいはみがき特殊帯鋼の連続炉における焼入
れ、焼戻し方法等はいずれも本発明とその目的、構成、
作用を異にしている。
〔実施例〕
炭素工具鋼鋼材SK3を芯材、ステンレス鋼SUS410を合せ
材として、クラツド比35%の厚み100mmの3層クラツド
スラブを製造した。炭素工具鋼鋼材と接するステンレス
鋼の表面に200μm厚のNiめつきを行つた後3層クラツ
ドに組立てた。組立てスラブを1200℃に加熱後3mm厚の
鋼帯に熱延し600〜500℃の温度でコイルに巻取つた。次
にこの熱延鋼帯を連続焼鈍酸洗ラインにおいて800℃×
2分の熱処理、シヨツトピーニングおよび酸洗を行い、
続いて1mm厚に冷間圧延を行つた。この本発明実施例の
クラツド冷延鋼板について調査した結果、接合面の芯材
に脱炭はなく、また、芯材の亀裂のないことが確認され
た。
一方、比較のため同種の3層クラツドスラブを同じ条件
で熱延し750〜650℃の温度でコイルに巻取り、熱延鋼帯
を熱処理することなく3mmから1mmに冷延したものは芯材
の亀裂発生はなかつたが、接合面において炭素の拡散移
動を生じていた。また、熱延鋼帯を600〜500℃で巻取
り、更に850℃×3分の熱処理を行つた後3mmから1mmに
冷間圧延した場合においても、同様に芯材に亀裂は発生
しなかつたが接合面において炭素の拡散移動が行われて
いた。
〔発明の効果〕
本発明は上記実施例からも明らかな如く、3層のステン
レスクラツド鋼の製造に際し、接合面に材料厚さの0.2
〜1%の厚さのNi膜を設け、熱間圧延で600〜500℃の温
度範囲でコイルを巻取り、その後、限定条件の熱処理を
行い、接合面の炭素の拡散移動と冷延時の芯材の亀裂発
生を防止することによつて、従来に比して著しくコスト
を低減し、また、大型の鋼塊やスラブからステンレスク
ラツド鋼の製造を可能とした。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱延鋼帯の熱処理における加熱温度および保持
時間と冷延鋼帯の芯材の亀裂および接合部の脱炭の有無
との関係を示す関係図、第2図は熱延の巻取温度と冷延
における芯材に亀裂を生じる冷間圧延率との関係を示す
関係図、第3図は熱延鋼帯の熱処理の加熱温度および保
持時間と冷延時芯材に亀裂を生じ始める冷間圧延率との
関係を示す線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯材を炭素工具鋼鋼材SKI〜SK5、合せ材を
    ステンレス鋼とする3層のステンレスクラツド鋼の製造
    方法において、接合面に接合後の材料厚さの0.2〜1%
    の厚さのNi膜を設ける工程と、コイル巻取温度を600〜5
    00℃の温度範囲とする熱間圧延工程と、冷間圧延前に加
    熱温度および保持時間をそれぞれ座標軸とする図面の下
    記座標A、B、C、D、E、F、G、Hで囲まれる範囲
    内の加熱温度と保持時間で熱延鋼帯を熱処理する工程
    と、を有して成ることを特徴とするステンレスクラツド
    鋼の製造方法。 記 座標 加熱温度(℃) 保持時間(分) A 700 3 B 750 2 C 750 1 D 800 1 E 850 1 F 800 2 G 800 3 H 750 3
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