JPH07100697A - 空き缶圧縮機 - Google Patents

空き缶圧縮機

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JPH07100697A
JPH07100697A JP5269701A JP26970193A JPH07100697A JP H07100697 A JPH07100697 A JP H07100697A JP 5269701 A JP5269701 A JP 5269701A JP 26970193 A JP26970193 A JP 26970193A JP H07100697 A JPH07100697 A JP H07100697A
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JP
Japan
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empty
plate
magnet
pressing member
cans
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Application number
JP5269701A
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English (en)
Inventor
Hiromasa Teshiba
広征 手柴
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FUKUROKU SHOJI KK
Original Assignee
FUKUROKU SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空き缶の連続的な投入及び圧縮・分別処理を
可能とすると共に、残汁の付着によって磁石の吸着力が
弱まることを有効に防止できる空き缶圧縮機を提供す
る。 【構成】 空き缶収納室34eを回転させて空き缶を48を
運ぶ空き缶搬送器34と、受圧板52、押圧板58、開口36
a、隙間60を備えた空き缶圧縮室36と、空き缶圧縮室36
の下方に配置され、プレート44aを傾斜させて、空き缶
48を所定の方向に導く空き缶振分けトレイ44と、空き缶
振分けトレイ44の下方に配置された磁石46とを有して成
り、振分けトレイのプレート44aは、その先端44cが下
方に傾いて磁石46と接近する第1の傾斜位置と、プレー
トの後端44d側が下方に傾き、磁石46とプレートの先端
44c間が離隔する第2の傾斜位置とに連続的に変位す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は空き缶圧縮機に係り、
特に、複数の空き缶を連続的に圧縮処理した後、これら
を材質毎に分別処理可能な空き缶圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、環境問題に対する関心の高まりに
伴い、ジュースやビール等の飲料の空き缶を回収し、こ
れを資源として再利用するリサイクル運動が活発化して
いる。その際に、空き缶をそのままの形で回収すると嵩
張るため、これを圧縮して運搬効率を高める必要があ
る。また、空き缶は、アルミニウム製のもの(以下「ア
ルミ缶」と称する)とスチール製のもの(以下「スチー
ル缶」と称する)とが混在しているため、これを圧縮の
段階で分別するのが便宜である。そこで、これらの要請
に応えるため、空き缶を電動モータの動力によって圧縮
した後に、磁石の吸着力を利用してスチール缶とアルミ
缶とに分別する空き缶圧縮機が既に登場している。特に
最近では、缶入清涼飲料水の自動販売機近傍や、コンビ
ニエンスストアの店内あるいは店先等に設置して、一般
消費者にも利用させたいとの要望が高いため、全体形状
の小型化及び操作性の向上を図った装置が注目されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般消
費者の利用を前提とした従来の空き缶圧縮機は、空き缶
を1個づつ投入し、当該空き缶の圧縮・分別が完了した
後に次の空き缶投入を許容するタイプが主流を占めてお
り、その作業効率が極めて低いものであった。また、1
回の圧縮・分別工程が終了する前に、強いて次の空き缶
を投入すると、缶詰まりを起こして機能が停止するおそ
れがたるため、空き缶投入口に施錠装置を設置する等、
何らかの空き缶投入規制対策を施す必要があり、これが
機構の複雑化およびコストアップの原因となっていた。
さらに、磁石の吸着力を利用して空き缶を分別する際
に、空き缶内の残汁が磁石に付着してその吸着力が弱ま
り、スチール缶とアルミ缶とを確実に分別することが困
難となる欠点があった。もちろん、磁石を用いる代わり
に、高精度の金属識別センサを装着すれば問題は解決す
るが、その分機構の複雑化及びコストアップを招くこと
となる。
【0004】本発明は、従来の空き缶圧縮機が抱える上
記問題点を解決せんとするものであり、簡易な構成であ
りながら、空き缶の連続的な投入及び圧縮・分別処理を
可能とすると共に、残汁の付着によって磁石の吸着力が
弱まることを有効に防止できる空き缶圧縮機を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る空き缶圧縮機は、空き缶投入口と、空
き缶投入口から投入された一定個数以下の空き缶を収納
する空き缶収納室を軸の周りに複数配置し、該空き缶収
納室を上記軸を中心に回転させて空き缶を運ぶ空き缶搬
送部と、少なくとも固定された受圧板、該受圧板に対す
る接近及び離間を繰り返す往復運動を行う押圧部材、上
記空き缶搬送部によって運ばれた空き缶を上記受圧板と
押圧部材との間に導く開口部、上記受圧板と押圧部材と
の間で圧縮された空き缶を落下させる隙間を備えた空き
缶圧縮部と、該空き缶圧縮部の下方に配置され、上記隙
間から落下して来る空き缶が載置されるプレートを傾斜
させて、該空き缶を所定の方向に導く空き缶振分けトレ
イと、該空き缶振分けトレイの下方に配置された磁石と
を有して成り、上記振分けトレイのプレートは、その一
端側が下方に傾き、上記磁石と該プレートの一端側間が
接近する第1の傾斜位置と、該プレートの他端側が下方
に傾き、該磁石と該プレートの一端側間が離隔する第2
の傾斜位置とに、一定間隔で変位するよう構成した。
【0006】
【作用】空き缶投入口から投入された空き缶は、直接圧
縮部に送られて圧縮されるのではなく、予め決められた
個数以下の空き缶のみを収納する空き缶搬送部の収納室
を介して空き缶圧縮部に運ばれて圧縮される。したがっ
て、該圧縮部における圧縮能力を勘案して各収納室の容
量を設定しておけば、圧縮部の圧縮能力を越える多数の
空き缶を投入しても、缶詰まりが生じることはない。し
かも、複数の空き缶収納室が回転しており、一つの収納
室に入り切らない空き缶も次の収納室に順次充当されて
空き缶圧縮部に運ばれるため、空き缶の連続投入が可能
となる。
【0007】また、アルミ缶とスチール缶を分別する磁
石は、空き缶振分けトレイのプレートの下方に配置され
ているため、空き缶圧縮の際に漏出する残汁がその磁石
表面に付着することがなく、したがって、磁石の吸着力
が残汁によって弱められることがない。
【0008】
【実施例】以下に本発明を、図示の実施例に基づいて説
明する。図1〜図3は、本発明に係る空き缶圧縮機の外
観を示すものであり、図1は正面図、図2は斜視図、図
3は一部省略斜視図である。この空き缶圧縮機10は、略
直方体形状の本体部12と、該本体部12の正面上部に設け
られた空きビン収納部14と、該空きビン収納部14の下方
に設けられた空き缶投入扉16と、該空き缶投入扉16の左
側に取り付けられた電源投入表示ランプ18と、上記空き
缶投入扉16の下方に円形状に穿たれた内部観察用開口20
と、該開口20の下方に設けられた空き缶取出し用扉22と
を有してなる。また、本体部12の左側面及び右側面に
は、それぞれ内部観察用扉24が設けられている。さら
に、本体部12の底面には、4個のキャスタ26が取り付け
られている。
【0009】上記空きビン収納部14には、円形状の空き
ビン投入口14aが穿設されている。また、図3に示すよ
うに、空きビン収納部14は箱状に形成されており、本体
部12に対して引き出し自在に収容されている。この空き
缶圧縮機10は、ビンの圧砕を対象としていないため、ビ
ンは空きビン投入口14aから空きビン収納部14内に投棄
されることとなる。上記空き缶投入扉16は、図2に示す
ように、取っ手16aを引くことで手前に開かれ、空き缶
投入口28が現れる構造となっている。上記空き缶取出し
用扉22も、図2に示すように、取っ手22aを引くことで
開かれ、この扉の奥に収納されていた空き缶回収箱30を
手前に引き出すことができる。この空き缶回収箱30は、
仕切板30aによって、アルミ缶収納部30bとスチール缶
収納部30cとに区分されている。上記内部観察用扉24
は、2個の手回しビス32によって取り付けられており、
本体部12の左右両側面に形成された図示しない開口部を
塞いでいる。
【0010】図4〜図6は、空き缶圧縮機10の内部を、
本体部12の右側面側から観察した状態を示す概略説明図
である。空き缶圧縮機10の内部には、空き缶搬送器34
と、空き缶圧縮室36と、電動モータ38と、始動スイッチ
40と、タイマ42と、空き缶振分けトレイ44と、磁石46
と、上記空き缶回収箱30が配設されている。
【0011】上記空き缶搬送器34は、軸34aを中心に回
転自在に配置された第1の円板34bと、該第1の円板34
bに接続された8枚の仕切羽34cを備えている。各仕切
羽34cは、軸34aの周りに約45°の角度をなして放射
状に延びており、第1の円板34bの表面を8つのエリア
に均等に区分している。なお、図4〜図6中において
は、図示の便宜上第1の円板34bのみが示されている
が、実際には図7に示すように、2枚の円板、すなわち
第1の円板34bと第2の円板34dによって上記仕切羽34
cが挟まれ、該仕切羽34cによって両円板間の空間が8
つの空き缶収納室34eに仕切られている。空き缶搬送器
34の両側には、空き缶48の落下を防止するため、一対の
湾曲部材50が配設されている。
【0012】上記空き缶圧縮室36は、固定された受圧板
52、側板54及び底板56と、該底板56上を図示しないガイ
ドレールに沿って往復移動可能に配設された押圧部材58
によって囲まれている(図示の便宜上、図4〜図6には
1枚の側板54のみが示されているが、実際にはこれと対
向するもう1枚の側板が存在している)。また、空き缶
圧縮室36の上部、すなわち空き缶搬送器34の空き缶収納
室34eと接する部分は開口している。さらに、受圧板52
と底板56との間には所定の隙間60が形成されている。
【0013】上記モータ38は内部に減速機構を備えてお
り、図示しない電源からの電源供給によって始動し、モ
ータ軸38aに接続されたターンテーブル62が所定の速度
で回転する。このターンテーブル62の中心を外れた適当
な箇所には、ピン64を介してクランクロッド66の一端が
回転自在に接続されており、該クランクロッド66の他端
は上記押圧部材58に形成されたピン58aに回動自在に連
結されている。この結果、モータ38の始動に呼応してタ
ーンテーブル62が回転すると、その回転運動はクランク
ロッド66を介して押圧部材58の往復運動に変換される。
【0014】上記空き缶振分けトレイ44は、平板状のプ
レート44aと、該プレート44aの両側辺から垂直に立ち
上げられた側板44bとを有してなる。この空き缶振分け
トレイ44bは、そのプレート44aの先端側44cが磁石46
と接近する第1の傾斜位置(図5、図6)と、該プレー
ト44aの先端側44cが磁石46から遠ざかる第2の傾斜位
置(図4)とに変位可能に配設されている。この空き缶
振分けトレイ44の変位は、押圧部材58の往復運動に対応
して実現されるものであるが、その詳細な仕組みについ
ては後述する。なお、磁石46は、振分けトレイ44が第1
の傾斜位置にあるときに、そのプレート44と略平行とな
るよう所定の傾斜角度で配設されている。
【0015】つぎに、空き缶圧縮機10による、空き缶48
の圧縮及び分別の工程について説明する。まず、空き缶
投入扉16の取っ手16aを引くと、ヒンジ16bを介して投
入扉16が開き、空き缶投入口28が現れる(図4)。この
空き缶投入口28から空き缶48を投入すると、該空き缶48
は一時的に、空き缶投入扉16の裏側に接続された傾斜板
68上に保持される(図4)。そして、空き缶投入扉16を
閉めると、空き缶48は傾斜板68から空き缶搬送器34側に
転がり落ち、空き缶搬送器34の一つの空き缶収容室34e
内に充填される。
【0016】空き缶投入扉16を開くと同時に、傾斜板68
の裏面にに接続されたワイヤ70が上に引っ張られ、該ワ
イヤ70に接続された始動スイッチ40がONされる(図
4)。この結果、始動スイッチ40からタイマ42に所定の
信号が出力される。該タイマ42は図示しない電源に接続
されており、該電源はタイマ42からの指令に基づいて、
一定時間モータ38に電源を供給する。この結果、モータ
38が始動し、押圧部材58の連続的な往復運動が開始され
る。空き缶投入扉16を閉めると、上記ワイヤ70に接続さ
れたコイルスプリング72の付勢力によってワイヤ70が下
に引っ張られ、上記始動スイッチ40がOFFされる。と
ころが、この始動スイッチ40のOFFによって、直ちに
モータ38への電源供給が停止されることはなく、上記タ
イマ42に予めセットされた時間(例えば1分間)が経過
するまでの間、電源供給は継続され、したがってその間
押圧部材58の往復運動は繰り返される。このタイマ42の
設定時間は適宜変更可能であるが、空き缶48を投入して
から圧縮・分別されるのに十分な時間を設定する必要が
る。
【0017】押圧部材58の往復運動と同期して、空き缶
搬送器34も矢印方向に回転を始め、空の収納室34eが空
き缶投入扉16に向けて繰り上がって来るため、再度空き
缶投入扉16を開いて次の空き缶48を投入することができ
る(図5)。この場合、一番最後に空き缶投入扉16を開
いた時点から、上記タイマ42の設定時間がカウントされ
る。なお、複数の空き缶48を同時に投入しても、1つの
収納室34eには1個の空き缶48のみが充填できるよう設
計されているため、残りの空き缶48は、空の収納室34e
が繰り上がって来るまで、空き缶投入扉16付近に待機さ
せられることとなる。
【0018】空き缶搬送器34の第1の円板34b及び第2
の円板34dは、上記押圧部材58が受圧板52に近づく圧縮
動作をする毎に、軸34aを中心に矢印方向に約45°づ
つ回転し、その回転に伴って、収容室34e内の空き缶48
も圧縮室36に向けて搬送される。そして、圧縮室36の開
口部36aまで運ばれた空き缶は、該開口部36aから落下
し、圧縮室36内に装填される。この、圧縮室36内に装填
された空き缶48は、押圧部材58の圧縮動作により、受圧
板52と押圧部材58との間に挟まれて圧縮される。この圧
縮によって、空き缶48の体積は極めて小さくなり、その
厚さも数mm程度となる。したがって、押圧部材58がモー
タ38側に戻ると同時に、該圧縮された空き缶48は、受圧
板52と底板56との間の隙間60から下方に落下する。な
お、押圧部材58の上辺には、底板56と平行する上板58b
が接続されているため、押圧部材58の圧縮動作に伴って
空き缶搬送器34が回転し、次の空き缶48が圧縮室36の上
方に搬送されても、該上板58bが開口部36aを塞ぐ蓋の
役割を果たし、空き缶48が重ねて圧縮室36内に落下する
ことを防止している(図5)。そして、押圧部材58が戻
り動作に入ると、該上板58bもモータ38側に移動して蓋
が開くため(図6)、待機していた空き缶48が圧縮室36
内に装填される。
【0019】上記隙間60から下方に落下した圧縮済みの
空き缶48は、そのまま振分けトレイ44のプレート44a上
に落下する。この時、振分けトレイ44は、プレートの先
端44cが磁石46に接近した第1の傾斜位置にあるため
(図6)、当該空き缶48がアルミ缶の場合には、磁石46
の吸着力が作用せず、そのままプレート44a上を滑降
し、その先端44cから空き缶回収箱30のアルミ缶収納部
30b内に落下して行く。これに対し、当該空き缶48がス
チール缶の場合には、磁石46の吸着力によってプレート
44a上に保持される。そして、押圧部材58が受圧板52か
ら最も遠ざかる位置に戻ると同時に、今度は振分けトレ
イ44が第2の傾斜位置に変位するため(図4)、スチー
ル缶に対する磁石46の吸着力が作用しなくなり、スチー
ル缶はプレート44a上を滑降し、その後端44dからスチ
ール缶収納部30c内に落下していく。
【0020】つぎに、空き缶搬送器34及び振分けトレイ
44の動作原理について説明する。図8は、空き缶搬送器
34及び振分けトレイ44を、空き缶圧縮機本体部12の左側
面側から観察した概略図である。空き缶搬送器34の第1
の円板34bの背面には、8個のフィン34fが一定の間隔
をおいて放射状に突設されている。そして、フィン34f
の一つには、押出しロッド74の先端部74aが接触してい
る。この押出しロッド74の後端部74bは、ピン76を介し
て縦ロッド78の上端部78aに回動自在に軸着されてい
る。また、押出しロッド74の途中には、コイルスプリン
グ80が接続されており、該コイルスプリング80によっ
て、押出しロッド74は常に上方向に引っ張られている。
また、空き缶搬送器34の第1の円板34b近傍にはストッ
パピン82が突設されており、該ストッパピン82に押出し
ロッド74が接触している。これにより、押出しロッド74
が必要以上に上方向に引っ張られることを防止してい
る。
【0021】空き缶搬送器34の下方に配置された振分け
トレイ44には、ロッド84の一端が固定接続されており、
該ロッド84の他端は、ピン86を介して固定ロッド88の先
端に回動自在に軸着されている。また、ロッド84の途中
には、引張りロッド90の一端90aがピン92を介して回動
自在に軸着されている。該引張りロッド90の他端90b
は、上記縦ロッド78の下端部78bに設けられた透孔78c
に挿通され、先端にストッパキャップ94が取り付けられ
ている。
【0022】上記縦ロッド78の中間付近には、横ロッド
96が固定されている。この横ロッド96は、図示は省略す
るが、上記押圧部材58と接続されており、該押圧部材58
の往復運動に連動して紙面左右方向に往復移動するもの
である。なお、図8の状態においては、横ロッド96が最
も左側に位置しており、縦ロッド78とストッパキャップ
94とが係合している。このため引張りロッド90が左方向
に引っ張られ、振分けトレイ44は第2の傾斜位置に置か
れている。
【0023】しかして、上記押圧部材58が受圧板52側に
接近する圧縮動作に入ると、これと連動して横ロッド96
が図8の紙面右方向に平行移動する。この結果、押出し
ロッド74もコイルスプリング80の付勢力に抗して同方向
に移動し、空き缶搬送器34のフィン34fを押して第1の
円板34bを約45°回転させる(図9)。また、同時
に、縦ロッド78とストッパキャップ94との係合状態が解
けるため、振分けトレイ44は自重により、あるいはスプ
リングなど適当な付勢手段による付勢力の作用によって
第1の傾斜位置に戻る(図9)。
【0024】つぎに、押圧部材58が受圧板52から遠ざか
る復帰動作に入ると、これと連動して横ロッド96が図9
の紙面左方向に平行移動する。この結果、押出しロッド
74も同方向に移動し、図8の状態に戻ることとなる。な
お、押圧部材58が復帰動作に入り、横ロッド96が左方向
に平行移動を開始しても、しばらくの間振分けトレイ44
は第1の傾斜位置を保持する。そして、縦ロッド78の下
端78bがストッパキャップ94に当接した時点で、初めて
引張りロッド90が振分けトレイ44のロッド84を左方向に
引っ張り、振分けトレイ44を第2の傾斜位置に変位させ
る。このように、押圧部材58が復帰動作に入る時点と、
振分けトレイ44が第1の傾斜位置から第2の傾斜位置に
変位する時点との間に一定の時間差を設けたのは、振分
けトレイ44のプレート44a上に落下したアルミ缶を、確
実にアルミ缶収容部30b内に導くための時間を稼ぐため
である。
【0025】空き缶搬送器34のフィン34fには、ストッ
パ部材98が係合しているため、押出しロッド74が図9の
状態から図8の状態に復帰する際に、該ストッパ部材98
によって第1の円板34bは固定され、不用意に回転する
ことを防止できる。すなわち、第1の円板34bが停止し
ている際には、図10に示すように、フィン34fがスト
ッパ部材98の先端係止部98aにはまり込み、第1の円板
34bの回転が抑えられている。このストッパ部材98はあ
る程度の可撓性を備えているため、押圧部材58が圧縮動
作に入って第1の円板34bが回転する場合には、フィン
34fはストッパ部材98の先端係止部98aを押し除けて左
方向に進み、その係合状態を脱することができる。同時
に、図11に示すように、後続のフィン34fがストッパ
部材98の傾斜部98bを押し除けるように進み、第1の円
板34bの回転が停止する頃には、図10に示すように、
丁度ストッパ部材98の先端係止部98aにフィン34fが止
まることとなる。
【0026】ここで、上記説明と一部重複するが、本発
明に係る空き缶圧縮機10の使用法及び機能について、ま
とめて記載する。利用者は、まず空き缶投入扉16を開い
て、空き缶48を空き缶投入口28から投入する。この際、
モータ38が始動して押圧部材58の往復運動が開始すると
共に、電源表示ランプ18が点灯する。同時に、空き缶搬
送器34の回転及び振分けトレイ44の揺動(第1の傾斜位
置と第2の傾斜位置間の変位)も開始される。つぎに、
空き缶投入扉16を閉じると、空き缶48が傾斜板68上を転
がって行き、空き缶搬送器34の収納室34eの一つ充填さ
れる。多数の空き缶48を圧縮処理したい場合には、上記
の作業を連続して行う。
【0027】空き缶搬送器34の収納室34e内に収まった
空き缶48は、押圧部材58の圧縮動作の度に徐々に移動
し、最終的に空き缶圧縮室36内に装填され、押圧部材58
と受圧板52との間で圧縮される。圧縮されて体積の小さ
くなった空き缶48は、押圧部材58が戻り工程に入ると同
時に隙間60から下方に位置する振分けトレイ44のプレー
ト44a上に落下する。この際、振分けトレイ44は、その
先端44c側が磁石46と接近している第1の傾斜位置にあ
るため、空き缶48がスチール缶であれば磁石46の吸着力
によってプレート44a上に保持されるが、アルミ缶の場
合には、そのままプレート44a上を滑って空き缶回収箱
30のアルミ缶収納部30b内に落下する。つぎに、押圧部
材58が最も受圧板52から遠ざかる段階に達すると、振分
けトレイ44はその先端44cが磁石46から離れる第2の傾
斜位置に変位するため、プレート44a上にスチール缶が
残されている場合には、該スチール缶はプレート44a上
を滑ってその後端44dから空き缶回収箱30のスチール缶
収納部30c内に落下する。
【0028】このように、この空き缶圧縮機10において
は、投入した空き缶48を直接圧縮室36内に送っていきな
り圧縮するのではなく、まず空き缶搬送器34の各収容室
34e内に1個づつ装填し、該空き缶搬送器34の規則的な
回転によって順番に圧縮室36内に送るものであるため、
複数の空き缶48を連続投入しても缶詰まりが生じること
がない。
【0029】また、上記のように、アルミ缶とスチール
缶とを分別するための磁石46は、振分けトレイ44のプレ
ート44aの裏面下方に配置されており、直接空き缶48と
接触することがない。したがって、空き缶48の残汁が磁
石46に付着することにより、その吸着力が低下すること
を有効に防止できる。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る空き缶圧縮機によれば、予
め決められた個数以下の空き缶のみを収納する空き缶搬
送部の収納室を介して空き缶圧縮部に運ばれるため、該
圧縮部における圧縮能力を勘案して各収納室の容量を設
定しておけば、圧縮部の圧縮能力を越える多数の空き缶
を投入しても、缶詰まりが生じることはない。しかも、
複数の空き缶収納室が回転しており、一つの収納室に入
り切らない空き缶も次の収納室に順次充当されて空き缶
圧縮部に運ばれるため、多数の空き缶の連続投入が可能
となる。
【0031】また、アルミ缶とスチール缶を分別する磁
石は、空き缶振分けトレイのプレートの下方に配置され
ているため、空き缶圧縮の際に漏出する残汁がその磁石
表面に付着することがなく、したがって、磁石の吸着力
が残汁によって弱められることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空き缶圧縮機の外観を示す正面図
である。
【図2】上記空き缶圧縮機の外観を示す斜視図である。
【図3】上記空き缶圧縮機の外観を示す一部省略斜視図
である。
【図4】上記空き缶圧縮機の内部を右側面側から観察し
た概略説明図である。
【図5】上記空き缶圧縮機の内部を右側面側から観察し
た概略説明図である。
【図6】上記空き缶圧縮機の内部を右側面側から観察し
た概略説明図である。
【図7】上記空き缶圧縮機の空き缶搬送器を上面側から
観察した概略説明図である。
【図8】上記空き缶圧縮機の内部を左側面側から観察し
た概略説明図である。
【図9】上記空き缶圧縮機の内部を左側面側から観察し
た概略説明図である。
【図10】上記空き缶圧縮機のストッパ部材とフィンと
の係合状態を示す説明図である。
【図11】上記空き缶圧縮機のストッパ部材とフィンと
の係合状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10 空き缶圧縮機 28 空き缶投入口 34 空き缶搬送器 34a 空き缶搬送器の軸 34e 空き缶収納室 36 圧縮室 36a 圧縮室の開口部 38 モータ 44 振分けトレイ 44a 振分けトレイのプレート 46 磁石 48 空き缶 52 受圧板 58 押圧部材 58 押圧部材のピン 60 隙間

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空き缶投入口と、空き缶投入口から投入
    された一定個数以下の空き缶を収納する空き缶収納室を
    軸の周りに複数配置し、該空き缶収納室を上記軸を中心
    に回転させて空き缶を運ぶ空き缶搬送部と、少なくとも
    固定された受圧板、該受圧板に対する接近及び離間を繰
    り返す往復運動を行う押圧部材、上記空き缶搬送部によ
    って運ばれた空き缶を上記受圧板と押圧部材との間に導
    く開口部、上記受圧板と押圧部材との間で圧縮された空
    き缶を落下させる隙間を備えた空き缶圧縮部と、該空き
    缶圧縮部の下方に配置され、上記隙間から落下して来る
    空き缶が載置されるプレートを傾斜させて、該空き缶を
    所定の方向に導く空き缶振分けトレイと、該空き缶振分
    けトレイの下方に配置された磁石とを有して成り、上記
    振分けトレイのプレートは、その一端側が下方に傾き、
    上記磁石と該プレートの一端側間が接近する第1の傾斜
    位置と、該プレートの他端側が下方に傾き、該磁石と該
    プレートの一端側間が離隔する第2の傾斜位置とに、一
    定間隔で変位するよう構成したことを特徴とする空き缶
    圧縮機。
  2. 【請求項2】 モータと、該モータの回転運動を上記押
    圧部材の往復運動に変換するクランク機構と、該押圧部
    材の往復運動を上記空き缶搬送部に伝えて、上記空き缶
    収納室を回転させる第1の動力伝導機構と、上記押圧部
    材の往復運動を上記振分けトレイのプレートに伝えて、
    これを第1の傾斜位置と第2の傾斜位置とに変位させる
    第2の動力伝導機構を備えたことを特徴とする請求項1
    に記載の空き缶圧縮機。
  3. 【請求項3】 上記空き缶投入口を塞ぐ空き缶投入扉
    と、該空き缶投入扉の開閉と連動してON/OFFの切
    り換えがなされる始動スイッチと、該始動スイッチ及び
    電源と連結されるタイマとを備え、上記空き缶投入扉を
    開いて上記始動スイッチがONされた場合に、上記タイ
    マにおいて時間のカウントが開始され、予め設定された
    時間が経過するまで、上記モータに電源供給を行うよう
    構成したことを特徴とする請求項2に記載の空き缶圧縮
    機。
JP5269701A 1993-10-01 1993-10-01 空き缶圧縮機 Pending JPH07100697A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007511341A (ja) * 2003-11-13 2007-05-10 シュヴェリング ヘルマン 空の容器を破砕するための装置
JP2015121937A (ja) * 2013-12-24 2015-07-02 有限会社森本商会 空缶・空ペットボトルの計数装置
JP2017036112A (ja) * 2015-08-07 2017-02-16 株式会社寺岡精工 空き容器の回収装置
JP2023055972A (ja) * 2022-03-24 2023-04-18 株式会社寺岡精工 減容装置

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