JPH07100049B2 - 食品の連続加熱調理機 - Google Patents

食品の連続加熱調理機

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JPH07100049B2
JPH07100049B2 JP63209670A JP20967088A JPH07100049B2 JP H07100049 B2 JPH07100049 B2 JP H07100049B2 JP 63209670 A JP63209670 A JP 63209670A JP 20967088 A JP20967088 A JP 20967088A JP H07100049 B2 JPH07100049 B2 JP H07100049B2
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道 川島
学 大道
登 中谷
信義 米倉
穰 末田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、回転する金属円筒の中で食品の加熱調理を連
続的に行い、加熱・油の塗布・掻き混ぜの一連の操作を
必要とする食品製造装置に利用しうる連続加熱調理機で
ある。
たとえば、スクランブルエッグ、炒り玉子、玉子そぼろ
等の卵加工製品や焼飯、ピラフ、焼きそば、野菜炒め等
の惣菜製品、その他揚げ菓子類(ピーナッツ・グリンピ
ース・あられ等)・コーヒーの焙煎・お茶(炒り茶)・
佃煮(田作り等)・炒り胡麻・アーモンド等の加熱調理
に好適である。
〔従来の技術〕
従来、この種の調理機としては実公昭47−38618号公報
に示す連続加熱調理機があった。この連続加熱調理機
は、前後各一対のローラー上に、前後両端を開放した円
筒形罐体を載設して、前記ローラーの一方もしくは双方
を駆動して円筒形罐体を回転させ、かつ前端部ローラー
の間隔を可変に構成しローラー上の円筒形罐体の傾斜角
度を可変にし、さらに円筒形罐体の内壁面に撹拌羽根を
突設すると共に円筒形罐体の下面にガスバーナーを配設
した構成である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の連続加熱調理機によると、被処理
原料が投入口から出口側へスムーズな移動が行われず、
しかも円筒形罐体の内壁面と被処理原料がくっ付いた
り、被処理原料同士がくっ付く、付着現象が生じた。し
たがって、通常、製品の均一な品質を保つために、被処
理原料の掻き混ぜを含めた調理操作には熟練者を従事さ
せていた。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、被処理
原料の付着現象を解消し、しかも熟練を要することなく
均一の品質で連続的な生産を可能にする食品の連続加熱
調理機を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明は次の手段を講じ
た。
(1)金属円筒が外周に接触したローラーにより回転可
能で、且つ上下に傾斜角度調節が可能で、その金属円筒
の外側の下部に加熱部を組付け、被処理原料をその金属
円筒の傾斜の高い端から連続して投入することで連続的
に加熱処理し、前記金属円筒の低い方から加熱処理され
た被処理原料を連続的に取り出す食品の連続加熱調理機
において、金属円筒の内部に、その内壁面に添って円周
方向に往復運動可能で、往復運動する耐熱性の棒で、被
処理原料を掻き混ぜると共に金属円筒の回転と傾斜との
組み合わせにより被処理原料を移動させ、且つバイブレ
ーターを組付けた金属板を金属円筒の内壁面に接触させ
る事により、金属円筒内部に付着する被処理原料と食用
油を掻き落とす食品の連続加熱調理機を構成したもので
ある。
(2)金属円筒の内部に、内壁面と接触させた油塗布ロ
ーラーと、その上から食用油を滴下させる連続油供給装
置を組付けた前記食品の連続加熱調理機を構成したもの
である。
〔作用〕
本発明の食品の連続加熱調理機によると、連続的に回転
する傾斜をつけた金属円筒に、外側下部から加熱し、傾
斜した金属円筒上部から中へ被処理原料を連続的に投入
することにより、金属円筒の回転と撹拌棒による往復運
動の撹拌とバイブレーターを組付けた金属板の組み合わ
せ、ならびに金属円筒の内部に、内壁面と接触させた油
塗布ローラーと、その上から食用油を滴下させる連続油
供給装置を組付けたので、被処理原料のスムーズな移動
に加えて良好な掻き混ぜ操作と被加熱原料の付着現象が
解消する。
〔実施例〕
本発明の装置は、図1及び図2に示すように金属円筒1
とこの金属円筒1内に設けた撹拌棒10、スクレーパー1
2、油塗布ローラー11とを有する。
本装置は、さらに金属円筒1を傾斜させる傾斜調節手段
8と加熱する加熱手段5を有する。
金属円筒1は、被処理原料供給手段7のある方を上方に
位置するように水平面に対し約1度から45度に傾斜調節
手段8により傾斜して配置される。金属円筒1は金属ロ
ーラーにより支えられ、金属円筒1外部に設けられた金
属円筒回転用歯車15と金属円筒回転手段16により回転す
る。
被処理原料は被処理原料供給手段7から傾斜し且つ回転
している金属円筒1内に投入される。
被処理原料が金属円筒1内に投入される前に、前もって
食用油が金属円筒1の内壁面に塗られるように、図2の
位置に油塗布ローラー11及び油供給手段14が設けられて
いる。油塗布ローラー11は金属円筒1の内壁面に接触し
金属円筒1の回転方向と周方向に回転する。
また、油塗布ローラー11はシリコンゴム、テフロンなど
の耐熱耐摩耗性部材か、あるいは外周を布等で巻いたロ
ーラー等を用いる。また、この油塗布ローラー11の上方
に、食用油を定量供給出来る油供給手段14を設け、食用
油を定量的に油塗布ローラー11に供給することで、金属
円筒1の内壁面に食用油を均一に且つ定量的に塗布する
ことが出来る。
金属円筒1内には駆動軸4にシリコン、テフロンなどの
耐熱非付着性部材でなる撹拌棒10が適当なピッチで設け
られていて、さらにそれらを駆動する駆動手段3に連結
している。
撹拌棒10は金属円筒1の内壁面に軽く接触しつつ駆動軸
4と共に金属円筒1の内壁面に添って往復運動し、投入
された被処理原料を撹拌するものであり、さらに前記傾
斜した回転する金属円筒1とあいまって被処理原料を適
度に撹拌しつつ前方へ移動させるものである。これによ
り被処理原料は例えば玉子であれば適当な粒子に加熱、
成形したり、御飯であれば被処理原料同士のくっ付きを
ほぐしたり、均一で適当な加熱をしてくれる。
さらに、金属円筒1の内壁面にくっ付いて回った被処理
原料は金属円筒1の内壁面に接触されたスクレーパー12
とスクレーパー12上に取りつけられたバイブレーター13
により金属円筒1の内壁面からきれいに剥がれ落ちる。
スクレーパー12の位置は、出来れば金属円筒1の内壁の
上部中央に近い位置が好ましい。さらにスクレーパーの
角度は金属円筒1の内壁面に対し鋭角の方が好ましい。
このようにして、加熱、掻き混ぜ、掻き落とし、傾斜に
よる移動が連続的に行われ被処理原料は加熱調理され、
金属円筒の被処理原料出口から製品排出手段6に連続的
に排出される。
被処理原料は加熱手段5より加熱され、撹拌棒10によ
り、加熱手段5は金属円筒1内の被処理原料を加熱する
もので、例えば蒸気加熱、ガス加熱、電気ヒーター加
熱、電磁誘導加熱などを用いる。
傾斜調整手段8は、例えば架台9に支点17を介して設け
られた傾斜台18と傾斜台18の傾斜角度を調整するための
調整ねじ19を有する。
本装置を用いてスクランブルエッグが次のように製造さ
れ得る。卵、脱脂粉乳、砂糖、塩等を混合してスクラン
ブルエッグ用の生地を作り、あらかじめ加熱手段5とし
てのガス加熱で金属円筒1の温度を120〜180℃に加熱し
ておき、植物油を厚み0.4mmぐらいの量になるように油
供給手段(装置)14で調節して油塗布ローラー11から金
属円筒1の内壁面に塗布し、金属円筒1の回転速度は金
属円筒回転手段16により調整して2m/分にし、金属円筒
1の傾斜角度を傾斜調節手段8により約5度にする。
この状態の本発明装置の上記のスクランブルエッグ生地
を被処理原料供給手段7を通して連続的に金属円筒1内
に投入する。撹拌棒10の往復運動の周速を50m/分にして
加熱、掻き混ぜをすると適度な粒子の径で食感の良好な
スクランブルエッグを連続的に製造することができた。
また、緑茶を原料として、あらかじめ加熱手段5として
の電気ヒーターで温度90℃に加熱された金属円筒1を金
属円筒回転手段16により10m/分で回転させ、金属円筒1
の傾斜角度を傾斜調節手段8により約8度にした本発明
装置に被処理原料供給手段7より連続的に金属円筒1内
に投入し、撹拌棒10の往復運動の周速を5m/分で、加
熱、掻き混ぜをすると水分約2%の良質な焙茶を連続的
に製造することができた。
〔発明の効果〕
本発明の装置は、連続的に回転する傾斜した金属円筒
に、外側下部から加熱し、金属円筒上部から中へ被処理
原料を連続的に投入するもので、傾斜している金属円筒
の回転に対して、円周方向に往復運動する撹拌棒による
被処理原料の撹拌と、バイブレーターを組付けた金属板
による内壁面にくっ付いた被処理原料の除去を組み合わ
せることによって、被処理原料の付着現象や適度なぼぐ
し等の良好な掻き混ぜ操作が自動的に行える。したがっ
て、被加熱原料を投入口から出口側へスムーズに移動し
ながら、長時間の運転にわたって均一な品質の生産を熟
練を要さずに可能にするものである。
又この金属円筒の内部に内壁面に接触させるように組付
けた油塗布ローラーと、その上方に食用油を滴下させる
連続油供給装置を組付けたことで、油を内壁面に適量且
つ均一に塗布することができ、被処理原料と内壁面との
くっ付きを連続的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の連続加熱調理機の正面断面図、図2は要
部側面断面図である。 1……金属円筒 2……金属ローラー 4……駆動軸 5……加熱手段 7……被処理原料供給手段 8……傾斜調節手段 10……撹拌棒 11……油塗布ローラー 12……スクレーパー 13……バイブレーター 14……油供給手段 15……金属円筒回転用歯車 16……金属円筒回転手段
フロントページの続き (72)発明者 大道 学 広島県廿日市市阿品台北42―18 (72)発明者 中谷 登 広島県佐伯郡湯来町杉並台28―13 (72)発明者 米倉 信義 広島県広島市佐伯区美の里2丁目3―26 (72)発明者 末田 穰 広島県広島市西区観音新町4丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所 (56)参考文献 実公 昭47−38618(JP,Y1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属円筒が外周に接触したローラーにより
    回転可能で、且つ上下に傾斜角度調節が可能で、その金
    属円筒の外側の下部に加熱部を組付け、被処理原料をそ
    の金属円筒の傾斜の高い端から連続して投入することで
    連続的に加熱処理し、前記金属円筒の低い方から加熱処
    理された被処理原料を連続的に取り出す食品の連続加熱
    調理機において、 金属円筒の内部に、その内壁面に添って円周方向に往復
    運動可能で、往復運動する耐熱性の棒で、被処理原料を
    掻き混ぜると共に金属円筒の回転と傾斜との組み合わせ
    により被処理原料を移動させ、且つバイブレーターを組
    付けた金属板を金属円筒の内壁面に接触させる事によ
    り、金属円筒内部に付着する被処理原料と食用油を掻き
    落とすことを特徴とする食品の連続加熱調理機。
  2. 【請求項2】金属円筒の内部に、内壁面と接触させた油
    塗布ローラーと、その上から食用油を滴下させる連続油
    供給装置を組付けたことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の食品の連続加熱調理機。
JP63209670A 1988-08-23 1988-08-23 食品の連続加熱調理機 Expired - Fee Related JPH07100049B2 (ja)

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