JPH069951Y2 - 弾性反転する蓋板付き容器等 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、弾性反転する蓋板付きの容器等に係る。尚本明
細書において容器等とは、キャップおよび容器の双方を
含む意味で使用する。

「従来の技術」 従来、弾性反転する蓋板付き容器等として多くのものが
知られており、その代表的なものとしてはいわゆる三点
ヒンジのキャップないし容器がある。該キャップないし
容器は、キャップ本体ないし容器体後部上端と、それ等
上面に穿設した口部を閉塞させてその上面に載置させた
蓋板の後部下端とを、適宜間隙をおいて左右一対の第一
ヒンジで連結すると共に、その第一ヒンジ間に設けた逆
Ｌ字形弾性板下端を、第一ヒンジよりも下方のキャップ
本体等の後部へ第二ヒンジを介して連結すると共に、弾
性板他端を第一ヒンジよりも前方の蓋板上面部分に第三
ヒンジを介して連結するものである。

「考案が解決しようとする課題」 従来のいわゆる三点ヒンジ機構による蓋板付き容器等
は、弾性反転により蓋板が開閉する。そのため閉蓋時に
は蓋板周壁の下端面が容器等の上面を打って音を発する
が、開蓋時は閉蓋時と同様弾性反転するに拘らず、蓋板
を受ける部材を有しないため音を発しない。

本案は閉蓋時と同様、開蓋時にも音を発生させて開蓋の
確認が出来るように設けたものである。

「課題を解決するための手段」 第一周壁３上端面を閉塞する第一頂壁２の前部を開口し
てノズル５を起立すると共に、第１頂壁２の上面後部に
凹部８を穿設した容器等１と、上記第一頂壁２の外周部
に、第二頂壁10外周から垂下する第二周壁11下端面を載
置すると共に、第二頂壁10から垂下する栓12で上記ノズ
ル５を密閉する蓋板９と、上記容器等と蓋板９とを各後
部で連結する三点ヒンジ機構13と、上記第一頂壁２の上
面一部に前端部を固定すると共に、上記凹部８の上面開
口部上へ後端部を突出させて第一頂壁２上へ載置された
弾性板18と、上記第二頂壁10の後部裏面から凹部８内へ
棒部を垂下し、該棒部下端に上向き段部21ａ付きの逆刺
部21を有するフック20とからなり、上記上向き段部21ａ
を弾性板18の弾性に抗して弾性板後端部下面へ着脱自在
に係合させた。

「作用」 第１図の状態から蓋板９前部の指掛け片を容器等１に対
して押上げると、第一ヒンジ14，14を中心に蓋板９が回
動することで、フック20も回動し、よって該フック逆刺
部21の上向き段部21ａに係合する弾性板18後端部も弾性
に抗して押上げられることとなり、上記係合が離脱した
とき弾性板18後部は弾性復元して第一頂壁２上面を打っ
て音を発する。

「実施例」 １は、容器等で、第一頂壁２周縁から第一周壁３を垂下
する。図示例では第一周壁外面を四角形とし、その内面
を円形としてその内面に容器口頸部等へ螺合する螺条４
を設けている。図示例の容器等はキャップを示すが、底
板を設けることで容器とすることが出来る。第一頂壁前
部からは、該部分を開口してノズル５を起立している。
該ノズルの中間部外面は左右方向に長い長方形状として
更にその長方形状部分６外周面には係合突条７を周設し
ている。又第一頂壁後部の左右両部には、後述フックの
逆刺部押入用の凹部８，８を穿設している。

上記容器等の上面には蓋板９を載置している。該蓋板は
第二頂壁10外周から第二周壁11を垂下して、該第二周壁
下端面を上記容器等の第一頂壁２外周部上面上に載置
し、第二頂壁10の前部下面から垂下する栓12を既述ノズ
ル５内へ嵌合して密閉している。

既述容器等１と蓋板９とは、各後部で三点ヒンジ機構13
で連結させてある。14は第一周壁上端部と第二周壁下端
部と直接連結する第一ヒンジ、15はＬ字状弾性板16下端
と第一周壁後壁とを連結する第二ヒンジ、17はＬ字形状
弾性板の水平板部前端と第二頂壁10とを連結する第三ヒ
ンジで、そのＬ字形状弾性板16の第一頂壁２よりも上方
部分は蓋板９の第二周壁および第二頂壁部分を帯状に切
離して該切離し部分により形成させている。

18は弾性板で、第一頂壁２上に載置してその前端部は第
一頂壁前部に固定し、かつ後端部は既述凹部８の上面開
口部上へ突出させている。弾性板前端部の固定は図示の
ようにノズル５を利用して行ってもよく、この場合は、
既述長方形状部分６外面に弾性板前部に形成した枠状部
19を嵌着させている。

蓋板９の第二頂壁10後部裏面からはフック20，20を垂下
しており、それ等フックの棒部下端の逆刺部21，21を既
述凹部８，８内へ差入れ、その逆刺部の上向き段部21ａ
上面に、弾性板18の後端部下面を係合させている。その
上向き段部と弾性板後端部との係合は、第一ヒンジ14，
14を中心として蓋板９を開蓋することで弾性板後端部が
その弾性に抗し弯曲され、やや持上げられた後外れると
共に、開蓋状態から閉蓋するに際しては、弾性板後端縁
に逆刺部21の傾斜面が接した後、蓋板９前部を強制的に
押下げすることでその弾性板後端縁が弾性変形してその
後端縁下方へ逆刺部が押込まれ、弾性復元により再び弾
性板後端部下面へ上向き段部21ａが係合するよう設け
る。上記開蓋時における上向き段部21ａからの弾性板離
脱の際の弾性復元の時、弾性板18下面は第一頂壁２上面
を打つこととなり、該衝撃により音を発するよう設け
る。

「考案の効果」 本案は上記のように弾性板18とフック20とを設けたから
開蓋時だけでなく、開蓋時にも自動的に音を発すること
となってそれ等開閉蓋の確認音としての効果のほか、使
用感を高めることが出来る。又構造も簡易であって廉価
に製作することも出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案容器等の縦断面図、第２図はその容器等
の、開蓋状態で示す分解斜視図である。 １……容器等、９……蓋板 13……三点ヒンジ機構、18……弾性板 20……フック

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第一周壁３上端面を閉塞する第一頂壁２の
   前部を開口してノズル５を起立すると共に、第１頂壁２
   の上面後部に凹部８を穿設した容器等１と、上記第一頂
   壁２の外周部に、第二頂壁10外周から垂下する第二周壁
   11下端面を載置すると共に、第二頂壁10から垂下する栓
   12で上記ノズル５を密閉する蓋板９と、上記容器等と蓋
   板９とを各後部で連結する三点ヒンジ機構13と、上記第
   一頂壁２の上面一部に前端部を固定すると共に、上記凹
   部８の上面開口部上へ後端部を突出させて第一頂壁２上
   へ載置された弾性板18と、上記第二頂壁10の後部裏面か
   ら凹部８内へ棒部を垂下し、該棒部下端に上向き段部21
   ａ付きの逆刺部21を有するフック20とからなり、上記上
   向き段部21ａを弾性板18の弾性に抗して弾性板後端部下
   面へ着脱自在に係合させたことを特徴とする、弾性反転
   する蓋板付き容器等。