JPH0699502B2 - アイオノマ−改質ポリエチレン、製造法及びフイルム材料としての使用 - Google Patents

アイオノマ−改質ポリエチレン、製造法及びフイルム材料としての使用

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JPH0699502B2
JPH0699502B2 JP27547786A JP27547786A JPH0699502B2 JP H0699502 B2 JPH0699502 B2 JP H0699502B2 JP 27547786 A JP27547786 A JP 27547786A JP 27547786 A JP27547786 A JP 27547786A JP H0699502 B2 JPH0699502 B2 JP H0699502B2
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    • C08F210/02Ethene
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一段階で製造し得るアイオノマー改質ポリエチ
レン、即ち少なくとも酸基の一部分が中和され、低密度
ポリエチレンを基材としたエチレン/カルボン酸共重合
体に関する。更に本発明はその製造法、フィルム材料と
しての用途、及びフイルム材料それ自体に関する。
米国特許第3,264,272号は、最初の製造段階において、
例えばエチレンとメタクリル酸から製造された共重合体
は、第二の製造段階において均一な条件下で適当な化合
物の形で供給される一価又は二価の陽イオンで中和でき
ると述べている。しかし必要な第二の製造段階である均
一な条件下での中和、即ち該酸共重合体を更に溶解し、
適当な陽イオンを導入し、生ずる分解生成物(水、アル
コールその他)を除去することは、例えばエチレン/酢
酸ビニル共重合体の場合のように、従来法の一段階共重
合と比較してより経費がかかるものとなる。
水溶液又はプロトン性溶液中におけるアクリル酸ナトリ
ウムの共重合的挙動は以前に研究が行なわれ、メタクリ
レートと未中和のメタクリル酸の共重合的挙動との差異
が見出されている(ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエテイ[J.Am.Chem.Soc.]75巻、1953
年、4221−4223頁)。
不飽和のカルボン酸の塩の共重合パラメーターは相当に
変わり得るものであり、陽イオンの種類と大きさにより
左右される関数として、及び溶剤に依存して変化するこ
とができる(ヨーロピアン・ポリマー・ジャーナル[Eu
r.Polim.]、3−7巻、1971年、797−804頁;同誌8
巻、1972年、921−926頁)。
共重合はコモノマーが多相系からなるとき、即ち個々の
コモノマーが相互に不混和性であるか又は混和性が不十
分なとき、例えばエチレンとメタクリル酸ナトリウムの
ような場合には特に困難となる。かような系の個々の相
においては各場合とも純粋な単量体が高濃度となるた
め、統計力学によってのみ決められた共重合の前提条件
は成立し難くなり、主としてブロック共重合体を含む均
一重合体の混合物の生成が予想される。従ってエチレン
及び不飽和カルボン酸の塩、場合により該塩の溶液から
アイオノマーを製造することはあまり成功の見込みが乏
しいように思われる。従ってかような方法によって製造
されたアイオノマー改質ポリエチレンは、その性質上不
満足なものであり、例えば均一性がなく機械的性質が乏
しいということが予想されよう。
それにもかかわらず驚くべきことには、均一なアイオノ
マー改質ポリエチレンが直接、即ちいわゆる一段階法に
よる製造法によって得られた。
エチレンと場合により別のコモノマーとを、エチレンの
高圧重合法で用いられる条件下で、少なくとも一種の不
飽和カルボン酸の金属塩と共に、又は少なくとも一種の
不飽和カルボン酸と該酸の少なくとも一種の金属塩と共
に、又は少なくとも一種の上記金属塩又は塩/酸の混合
物の均一な溶液と共に、遊離基重合開始剤の存在下で反
応させ、その際導入された中和された不飽和カルボン酸
の濃度を、転化したエチレンと他のコモノマーに対して
夫々1モル%を超えないように保つことにより製造され
る、更にコモノマーを添加して改質することのできるア
イオノマー改質ポリエチレン(少なくとも酸基の一部分
が中和されているエチレン/カルボン酸共重合体)が得
られた。
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モ
ノエステル、イタコン酸及びフマール酸、好適にはメタ
クリル酸及びアクリル酸を不飽和カルボン酸の例として
挙げることができる。
このような不飽和カルボン酸の塩の陽イオンとして一
価、二価又は三価の陽イオン、例えばリチウム、ナトリ
ウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅
及びアルミニウムの陽イオンを挙げることができる。一
価又は二価の陽イオンを持った塩が好適である。基本的
には他の金属の陽イオンも考え得るが、それらの多くは
高価であること、及び毒性があること(例えばバリウ
ム)によって除外される。ナトリウム、亜鉛及びマグネ
シウムの陽イオンは特に好適と言える。
本発明に従うアイオノマー改質ポリエチレンにおいては
酸基の少なくとも一部は中和されている。例を挙げれ
ば、中和の度合は30−100%,好適には50−100%と言え
よう。即ち本発明に従うこのようなアイオノマーの製造
に際しては、不飽和カルボン酸の金属塩又は該金属塩と
不飽和カルボン酸との混合物が使用される。好適には本
発明に従って製造されるアイオノマーにおいては総ての
酸基が中和されておらず、即ち不飽和カルボン酸の金属
塩と未中和の不飽和カルボン酸との混合物が好適に使用
される。従って中和の度合は30−90%,好適には30−95
%、特に好適には50−90%、最も好ましくは60−85%で
ある。
未中和の不飽和カルボン酸をその塩と共に好適に混合使
用することにより安定なメルトインデックスを持つアイ
オノマー改質ポリエチレンが得られるに対し酸基が完全
に中和されている場合は、アイオノマーについて時間の
経過と共にメルトインデックスの増大がしばしば認めら
れる(第1表、実施例1及び3参照)。
エチレン及び不飽和カルボン酸の塩又は不飽和カルボン
酸/塩からなる混合物に加えて、三元共重合体又は多元
共重合体を得るために、アイオノマー改質ポリエチレン
中に共重合構成単位として別なコモノマーを導入するこ
とができる。この種の別に加えるコモノマーの適当なも
のの例は、酢酸ビニル、アクリロニトリル、一酸化炭
素、二酸化硫黄、マレイン酸ジエステル、アクリル酸エ
ステル、メタクリル酸エステル又はこれら物質の混合物
で、好適には酢酸ビニル、アクリル酸エステル又はメタ
クリル酸エステルである。
本発明は更に、エチレンと場合により別のコモノマーと
を、エチレンの高圧重合法で用いられる条件下で、少な
くとも一種の不飽和カルボン酸の金属塩と共に、又は少
なくとも一種の不飽和カルボン酸とこの酸の少なくとも
一種の金属塩と共に、又は少なくとも一種の該金属塩又
は塩/酸の混合物の均一な溶液と共に、遊離基重合開始
剤の存在下で反応させ、その際導入された中和された不
飽和カルボン酸の濃度を、転化したエチレンと他のコノ
マーに対して夫々1モル%を超えないように保つことを
特徴とする、更にコモノマーを添加して改質することの
できるアイオノマー改質ポリエチレン(少なくとも酸基
の一部分が中和されているエチレン/カルボン酸共重合
体)の製造方法に関する。
不飽和カルボン酸(又は酸混合物)と一緒に加える塩
(又は混合塩)との混合物が均質である場合は、そのま
ま共重合に用いることができる。しかし多くの場合は不
飽和カルボン酸及びその塩を溶かす溶剤を用いることが
有効である。この目的のための適当な溶剤の例としてメ
タノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノー
ル、ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、
グリコール及び高圧重合条件下で安定であるジメチルフ
ォルムアミド又はテトラヒドロフランのような他の溶剤
がある;これらの溶剤の混合物も又使用することができ
る。不飽和カルボン酸とその塩の均一な溶液の調製を可
能とする溶剤の量は、使用すべき溶剤の最少量と称する
ことができる。溶剤は重合反応系から除去しなければな
らないので、溶剤の量の上限は経済的な配慮から定めら
れる。不飽和酸/不飽和塩の混合物1重量部当たり2−
10重量部の量の溶剤、好適には不飽和酸/不飽和塩の混
合物1重量部当たり4−7重量部の量の溶剤が多くの場
合適当である。
本発明に従う重合工程はエチレン高圧重合で用いられる
条件下で行なわれる。この目的のためには圧力は500−3
000barの範囲、好適には1200〜3000barの範囲とし、温
度は120−300℃、好適には160−280℃、特に好ましくは
200−260℃の範囲とする。重合は例えば断熱的に操作さ
れるオートクレーブ中で、又は対応するオートクレーブ
カスケード法を用いて連続的に行なわれる;オートクレ
ーブカスケード方式を使用する場合は、次ぎに来るオー
トクレーブをコモノマーの転化を完結させるための滞留
時間反応器(residence time reactor)として用いる可
能性を利用することができる。更に重合はフローチュー
ブ(flow tube)又は撹拌式オートクレーブとフローチ
ューブの組み合わせで行うことができる。二台の撹拌式
オートクレーブを用いた直列式の操作が特に好適であ
り、第二の反応器中でコモノマーがほとんど完全な転化
率に到達する可能性がある。
本発明に従って用いることのできる遊離基重合開示剤の
例は:三級ブチル−パーアセテート、ジ−三級−アミル
パーオキサイド、ジ−三級−ブチル パーオキサイ
ド、三級−ブチル ハイドロパーオキサイド、三級−ブ
チル パーピバレート、ブチル パー2−エチルヘキサ
ノエート、三級−ブチル パーピバレート、三級−ブチ
ル−パーネオデカノエート、三級−ブチル パーイソノ
ナノエート、三級−アミル パーネオデカノエート又は
三級−ブチル パーベンゾエートである。反応はまた飽
和又は不飽和炭化水素又はオキソ化合物、例えばエタ
ン、プロパン、プロペン、アセトン、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド、グリオキサール等の分子量
調節剤の存在下で行うことができる。
混和された不飽和カルボン酸(あるいは数種のカルボン
酸混合物)の中和物の全量は、転化したエチレン及び他
のコモノマーに対して1モル%以上ではなく、例えば0.
05−1モル%、好適には0.1−0.8モル%、特に好適には
0.2−0.6モル%である。
類似したエチレン ホモポリマーと比較して、アイオノ
マー改質ポリエチレン共重合体は光学的性質(光沢、透
明度)、強度(例えば落槍衝撃強度)及び圧伸性(draw
ability)の面において、諸性質の著しい改善が見られ
る。これらの特性は特にイオン結合及び規則的状態の存
在に由来するものである。その上に固体状態におけるア
イオノマーが、類似の条件下で製造された低密度ポリエ
チレン(LDPE)に比較して、事実上優れた強度を有して
いるという現象を何よりもまず評価すべきである。他方
融成物においては、これらはアイオノマー残基を持たな
い同じ構造のLPDEのような挙動を示す。この現象は、ア
イオノマー残基が固体状態においては分子を伸張する効
果、又は分子を圧縮する効果を持つ熱的に可逆的に機能
を果たしていることを示している。
アイオノマー改質LDPEの性状スペクトル(property spe
ctrum)は、基本的にはそのアイオノマー残基の濃度に
依存する;際立った性状スペクトルが認められるために
は、通常アイオノマー残基の濃度、即ち中和したカルボ
キシル基が少なくとも2モル%、明確には約5モル%以
上であることが要求される。
更に上記のアイオノマーに関連した性質は、アイオノマ
ー残基の濃度を増大すると普通プラス方向に強化される
が、一方引き裂き強度は急激に減少し(第1図参照)、
例えばそれから製造したフィルムの場合等、性能特性上
極めて不利な影響を受ける。従ってエチレンのアイオノ
マー共重合体は、高い強度及び靱性及び融成物からの良
好な加工性が肝要である場合、工業的な成型品の製造に
好適に使用される。
アイオノマー残基を組み込むことによりこれらの共重合
体の吸水力が増大する;これは周囲水分及び上記の中和
で生成した反応水の双方に当てはまる。アイオノマー残
基を2−5あるいはそれ以上のモル%で有する共重合体
中に存在するこの水は、これらの物質を融成物から加工
する際に、例えば成型品に膨れを生じさせる等障害をも
たらすことがある。これらの障害を避けるためには材料
を乾燥し、かつ乾燥条件の下で貯蔵しなければならず、
これには著しく経費が掛かる。
更に本発明は低密度ポリエチレン(LDPE)、即ち高圧法
によって製造されたポリエチレンを基材とし、更にコモ
ノマーを添加して改質することのできるアイオノマー改
質ポチエチレン(少なくとも酸基の一部分が中和されて
いるエチレン/カルボン酸共重合体)であって、共重合
体中のカルボキシル基の30−95%、好適には50−90%が
中和されており、中和された該カルボキシル基は全単量
体の合計モル数の0.1−0.8、好適には0.15−0.6モル%
であることを特徴とするアイオノマー改質ポリエチレン
に関する。
一方において特色あるアイオノマーの特性は、アイオノ
マー濃度が2モル%以上でのみ期待できるのに対し、他
方では引き裂き耐性の激しい劣化及び加工の際に問題を
起こす吸水性の増大が、フイルム材料としてアイオノマ
ー改質LPDEを使用する上での障害となっていることは上
の叙述から明らかである。
それにもかかわらず驚くべきことには、本発明に従うア
イオノマー改質ポリエチレンにおけるように、アイオノ
マー残基濃度が非常に低い領域及び一定の中和範囲内に
おいて、第1図及び関連する実施例に示すごとく、事実
上不変の引き裂き耐性と共に、予期しなかった高い強度
及び延伸性を獲得した極めて適当なフィルム材料である
アイオノマー改質LDPEが存在する。
従って本発明は更に、本発明に従うアイオノマー改質ポ
リエチレンのフィルム材料としての使用及びこのフィル
ム材料それ自体に関する。
共重合体中に存在するカルボキシル基の30−95%、好適
には50−90%が中和されており、中和された該カルボキ
シル基が全単量体の合計モル数の0.1−0.8モル%である
ことを特徴とするアイオノマー改質低密度ポリエチレン
(LDPE)を基材としたフィルム材料が見出された。
フィルム材料中の中和されたカルボキシル基は、カルボ
キシル基を含む中和されたコモノマーとして計算して総
ての組み込まれた単量体の合計モル数の0.1−0.8モル
%、好適には0.15−0.6モル%である。2個のカルボキ
シル基を含むコモノマーの場合は、カルボキシル基の数
が2倍になるという事実に呼応して、上記のモル%数は
半分にしなければならない。同様にして多価陽イオンを
中和に用いる場合は、上記のモル%数は陽イオンの価数
で除して定めることが必要である。従つて例えば0.1−
0.8モル%のカルボキシル基の中和は0.05−0.40モル%
の亜鉛イオンを用いて行なわれるべきである。
中和されたカルボキシル基は存在する全体のカルボキシ
ル基の30−95%、好適には50−90%となっている。
重合を調節することにより既知の方法で得ることができ
る広い範囲のメルトインデックスのうちから、本発明に
従うフイルム材料向けのフィルム部門では0.1−20g/10
分の範囲を挙げることができる。これらのメルトインデ
ックスは190℃で2.16kpの荷重を掛ける通常の方法で測
定される。メルトインデックスの値を0.3−5g/10分/190
℃;2.16kpに調整することが特に好適である。
本発明に従うフィルム材料は−既に一部述べたように−
アイオノマーで改質されていないLDPEと比較して予期し
ない。かつ注目すべき多数の改善をもたらした点で優れ
ている: −フィルムへの延伸性が極めて高度であること −機械的強度(例えば落槍衝撃強度)が極めて高いこと −機械的加工性が極めて良好であること(生産速度の増
大、優れた起泡安定性) −透明度が高いこと。
上記の予期しない性状の改善点のなかれ、高い延伸性及
び本発明に従うフィルム材料から製造できるフィルムの
強度は特に驚異的である。アイオノマー改質ではないエ
チレン共重合体についての経験によれば、延伸性、及び
光学的性質(透明性、光沢)を改善するための処置は強
度的性質の低下をもたらすのが普通であり、その逆も又
真であるということを実際に示している。
延伸性についていえば、本発明に従うフィルム材料は対
応する線状の低密度ポリエチレン(LLDPE)と等しいか
優れている。しかしこれと対照的に、本発明に従うフィ
ルム材料はLDPEと同様に従来型のフィルム押出機で加工
でき、フィルム製造業者は経費の掛かる改造又はフィル
ム押出機の新規購入などを節約することができる。
アイオノマー改質ポリエチレンに特長的な欠点−吸水性
の増加、及び関連する加工上の問題、引き裂き強度の劣
ること−は本発明に従うフィルム材料の場合には驚く程
現れて来ない。引き続く中和の際に遊離する水量も障害
を起こすことなく製品中に残存できる;更に空気中の湿
気を遮断しての貯蔵も不必要である。
最後に、本発明に従うフィルム材料中のアイオノマー群
の含量が驚く程低いことは経済的に重要な因子である。
即ち余分な材料費は非常に低く抑えられ、又それ以上に
性質の改善及び/又は転化率の増大の結果として得られ
る利益によって補償される。
本発明に従うフィルム材料は上記のようにエチレン及び
不飽和度をその塩との混合物として一段階共重合の方法
で製造することができる。本発明に従うフィルム材料は
勿論通常の方法、即ちエチレン及び不飽和カルボン酸の
共重合体(必要に応じターポリマーが生じるように前記
のようなコモノマーをさらに添加した)を最初に製造
し、第二の製造段階ではじめて前記の金属の一種又は多
種の化合物(例えば酸化物、水酸化物、アルコラート、
塩)を用いて前述の範囲まで中和する方法でも製造でき
る。第二段階で行なう中和は専門家には周知の方法で、
カレンダー上で又は押出機中で実施できる。この後記の
中和の場合、本発明に従うフィルム材料製造用工場施設
の排出押出機中で行うことが特に好都合である。アイオ
ノマー群の濃度は本発明に従えば極めて低く、従って中
和に必要な金属化合物の量も同じく非常に低いので、中
和の際に遊離する開裂生成物(例えば水)を除去するた
め別の作業をする必要がなくなる。
実施例1−13 連続的に直列に流通し、理想的な再混合(back−mixin
g)特性を有する2個のグランドレス(glandless)の70
0mlの高圧撹拌式オートクレーブ中で、表に示されたよ
うな単量体流に各場合ともPN(三級−ブチル パーイソ
ノナノエート)又はPO(三級−ブチル パーイソオクタ
ノエート)を添加し、二個の反応器を用い、最高1850ba
rの反応圧力で共重合させた。後方に接続したフラツシ
ュ分離器中で共重合体を未反応のエチレン及び溶剤とし
て用いたメタノールから分離した。
分子量を調節するためにプロピオンアルデヒド(PRAL)
又はプロペン(PEN)を入口流に添加した。反応温度は
開始剤の量によって調節した。
実験的なパラメーター及び製品の性質は表に示す通りで
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図はエチレン及ぴメタクリル酸の合計したモル数に
対する亜鉛イオン濃度Zn2+(モル%)の関数としてのフ
ィルムの性質(実施例6−13)、即ち 引き裂き耐性 TP(WW)(g) 相対延伸生 Δl(m) 落槍衝撃強度 DD(g) を示している。比較対照性を確実にするために、最終メ
ルトインデックスが同一な生成物を得ることに努めた。 重要な範囲は平行斜線で陰影を付け、好適な範囲は交差
斜線で陰影を付けた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーター・ボルテイエス ドイツ連邦共和国デー4047ドルマーゲン・ クラウデイウスシユトラーセ 47 (56)参考文献 米国特許3264272(US,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共重合体中に存在するカルボキシル基の30
    −95%が中和されており、該中和カルボキシル基が総て
    の単量体の合計モル数の0.1−0.8モル%存在することを
    特徴とする、アイオノマーで改質された低密度ポリエチ
    レン(LDPE)共重合体を基材としたフイルム材料。
  2. 【請求項2】前記共重合体が、コモノマーとしてアクリ
    ル酸又はメタクリル酸を含むことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載のフイルム材料。
  3. 【請求項3】前記共重合体が、ナトリウム、亜鉛又はマ
    グネシウム金属の陽イオンを含むことを特徴とする特許
    請求の範囲第1又は2項記載のフイルム材料。
  4. 【請求項4】前記共重合体が、0.1−20g/10分(190℃;
    2.16kp)の範囲のメルトインデツクスを有することを特
    徴とする特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の
    フイルム材料。
  5. 【請求項5】前記共重合体が、高圧ポリエチレンの製造
    施設の排出押出機において、エチレン−カルボン酸共重
    合体を金属陽イオンを用いて部分中和することにより得
    られることを特徴とする特許請求の範囲第1〜4項のい
    ずれかに記載のフイルム材料。
  6. 【請求項6】共重合体中に存在するカルボキシル基の30
    −95%が中和されており、該中和カルボキシル基が総て
    の単量体の合計モル数の0.1−0.8モル%存在することを
    特徴とする、アイオノマーで改質された低密度ポリエチ
    レン(LDPE)を基材としたフイルム材料の製造方法であ
    って、 前記アイオノマーで改質された低密度ポリエチレンが、
    エチレンと場合により別のコモノマーとを、エチレンの
    高圧重合法で用いられる条件下で、少なくとも一種の不
    飽和カルボン酸の金属塩と共に、又は少なくとも一種の
    不飽和カルボン酸とこの酸の少なくとも一種の金属塩と
    共に、又は少なくとも一種の該金属塩又は塩/酸の混合
    物の均一な溶液と共に、遊離基重合開始剤の存在下で反
    応させ、その際導入された中和された不飽和カルボン酸
    の濃度を、転化したエチレンと他のコモノマーに対して
    夫々1モル%を越えないように保つように製造されるこ
    とを特徴とする方法。
JP27547786A 1985-11-21 1986-11-20 アイオノマ−改質ポリエチレン、製造法及びフイルム材料としての使用 Expired - Lifetime JPH0699502B2 (ja)

Applications Claiming Priority (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE3541096 1985-11-21
DE3620034 1986-06-13
DE3541096.5 1986-09-12
DE3620034.4 1986-09-12
DE19863631005 DE3631005A1 (de) 1985-11-21 1986-09-12 Ionomermodifiziertes polyethylen, verfahren zu seiner herstellung und seine verwendung als folienmaterial
DE3631005.0 1986-09-12

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JPS62195005A JPS62195005A (ja) 1987-08-27
JPH0699502B2 true JPH0699502B2 (ja) 1994-12-07

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