JPH069948U - ファニッシャロール付版胴洗浄機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】ファニッシャロール及び溶剤、トラバスを行う
箆片により、版胴の凹線部に残るインキを確実に拭き洗
浄するもので、洗浄が面倒なく確実にできるようにした
ものである。 【構成】基軸４に一対の支持アーム５，５ａを設けて、
基軸４を介して支持アーム５，５ａを揺動可能にし、更
に支持アーム５，５ａの先端部には、ファニッシャロー
ル１０の軸受体８，８ａを着脱する切欠凹部９，９ａ
と、版胴２２に対して溶剤を滴下する複数の細孔１７ａ
を有した供給パイプ１７を設けると共に、左右に移動す
るトラバス部材１９を設けたトラバス軸１６と、トラバ
ス部材１９の回転を阻止すると共に案内をする案内パイ
プ１８を間隔をおいて配した補助アーム１５，１５ａを
取付け、更に一方の支持アーム５には、ファニッシャロ
ール１０に回転を伝える歯車列Ａと、補助アーム１５，
１５ａのトラバス軸１６に回転を伝える歯車列Ｂを設
け、この歯車列Ａ及びＢは夫々変速機に連繋させた構
成。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、印刷機において、ファニッシャロール付版胴洗浄機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

印刷機における版胴の洗浄は種々と考案されているが、ファニッシャロール付 の版胴の洗浄のものは存在しない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の版胴の洗浄は、版胴上に付着したインキを版胴に接触させたドクターを 作動してインキを掻取るか、或いは機体から版胴を取外して洗浄を行っていた。

【０００４】 従って、前者では、版胴の凹線部にインキが残り除去できなかったり、後者で は取外したり、組付けに多大の手数と時間を要する等の問題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は斯様な実情に鑑み、この問題に対処するために創案したもので、版胴 に対し揺動手段で接離するファニッシャロールを一対の支持アームに着脱可能に 設け、更にこの支持アームの先端側に、拭箆片を取付けたトラバス部材を設けた トラバス軸と、トラバス部材の回転を阻止すると共に案内する案内パイプを配し た補助アームを取付け、版胴と共に回転し面接するファニッシャロールの接合部 に溶剤供給パルプから溶剤を滴下し、この溶剤を版胴に浸した後ファニッシャロ ールを版胴から離して、版胴を回転しながらトラバス部材の移動で箆片で版胴の 表面を拭取るようにして洗浄を行うようにして版胴の凹線部に残るインキを確実 に拭き洗浄するもので、洗浄が面倒なく確実にできることを目的に提供したもの である。

【０００６】

【作用】 支持アーム５の一端を基軸４に固定し、他方支持アーム５ａの一端は基軸４に ブッシュ７を介して軸支されると共に、基軸４に一端を固定した支持片３と調整 摘みを介して一体的に連繋させた一対の前記支持アーム５，５ａに設けた切欠凹 部９，９ａに嵌着して着脱可能にした軸受体８，８に軸受されたファニッシャロ ール１０の側端部側に、支持アーム５，５ａの先端側に取付けた補助アーム１５ ，１５ａ間に軸受けされたトラバス軸１６に往復可能に設けたトラバス部材１９ からの箆片２１を移動させて逃した後、版胴２２に対しファニッシャロール１０ を面接させるように、シリンダの作動によって支持アーム５，５ａを揺動させて 面接させ、しかる後支持アーム５，５ａ間に取付けた溶剤供給パイプ１７の多数 の細孔１７ａから版胴２２とファニッシャロール１０の面接部のＶ状部に溶剤を 滴下させながら歯車列Ａを介してファニッシャロール１０と版胴２２を回転して 溶剤を版胴２に浸した後、面接させたファニッシャロール１０をシリンダによっ て版胴２２から揺動により離すと共にファニッシャロール１０の側端部まで逃し て位置させた箆片２１を版胴２２の面に接触させた後、歯車列Ａ，Ｂによりトラ バス軸１６とファニッシャロール１０及び版胴２２は回動し、更にトラバス軸１ ６のトラバス部材１９がファニッシャロール１０に面接して左右方向に移動し、 版胴２２の凹部にあるインキを拭きながら洗浄を行うものである。

【０００７】

【実施例】

図は、本考案によるファニッシャロール付版胴洗浄機構の一実施例を示すもの で、図に基いて具体的に説明する。１はフレームで、このフレーム１，１間には 軸受体２，２ａに軸受けされた基軸４を横架軸受けしてある。この基軸４には一 対の支持アーム５，５ａを対応させて設け、この一方の支持アーム５は、基端を 固定部材６を介して軸４に固定し、他方の支持アーム５ａは基端をブッシュ７を 介して支えられ、更にこの支持アーム５ａは、基端を固定部材６ａにより基軸４ に固定した支持片３の先端側と調整摘みを介して連繋させて支えられている。

【０００８】 この各支持アーム５，５ａの先端側には、後記軸受体８，８ａを着脱する切欠 凹部９，９ａを設けて軸受体８，８ａを夫々嵌着する。軸受体８，８ａはファニ ッシャロール１０を軸受けして設け、更にファニッシャロール１０の一端には歯 車１０ａを取付けてある。

【０００９】 また、前記軸４の一端側には、変速機からのピニオン１１及び１２と噛合う歯 車１３，１４を並列して軸支し、この各歯車１３，１４は、前記支持アーム５に 取付けた軸に軸支された歯車列Ａ，Ｂと夫々噛合せ、一方の歯車列Ａは、前記し た支持アーム５，５ａの先端側に嵌挿して設けた前記ファニッシャロール１０の 歯車１０ａに噛合せてファニッシャロール１０に回転を与えるようにしてある。

【００１０】 また、前記支持アーム５，５ａの夫々先端側には補助アーム１５，１５ａと後 記する溶剤供給パイプ１７を取付けて設け、この一方の補助アーム１５，１５ａ 間には間隔をおいてトラバス軸１６と案内パイプ１８を横架して設け、一方のト ラバス軸１６は一端側に歯車１６ａを取付けて、前記歯車列の他方の歯車列Ｂの 歯車と噛合せて、歯車列Ｂによってトラバス軸１６に回転を伝えている。

【００１１】 トラバス軸１６には一般市販のトラバス部材１９を往復可能に設け、更にトラ バス部材１９には回動を阻止すると共に案内をする案内パイプ１８に嵌めた阻止 板２０と、シリコンゴム等からなる箆片２１を取付け、箆片２１は版胴２２を接 してインキを洗浄作用を行う。

【００１２】 また前記溶剤供給パイプ１７は、版胴２２の長さに相応させた長さを有し、か つ適当なる間隔に細孔１７ａを穿つと共に冂状に成形して、前記支持アーム５， ５ａの先端側に取付けて支持されて細孔１７ａから版胴２２に向けて溶剤を滴下 し供給するようにしてある。

【００１３】 前記基軸４の両端には支持アーム５，５ａに揺動を与えるシリンダに連繋させ たアーム２３，２３ａの一端を取付けてシリンダ（図示しない）の動作で揺動を 行うようにしてある。

【００１４】

【考案の効果】

本考案によれば、版胴に付着したインキは、版胴と面接させたファニッシャロ ールで形成するＶ状部に適下する溶剤液により版胴とファニッシャロールの回転 で浸され、この版胴に溶剤が浸った後にファニッシャロールが離れた後シリコン ゴム等から成る箆片で溶剤の浸った版胴の表面を拭い取ると共にファニッシャロ ール表面にも拭うので版胴の凹線部に残されたインキも確実に拭われ洗浄ができ る。また版胴を取外すことがないので組付ける面倒もなく無駄な時間を要しない 等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案によるファニッシャロール付版胴洗浄機
構の洗浄時を示した側面図である。

【図２】支持アームに軸受けされたファニッシャロール
の伝動機構をあらわす一部を断面した正面図である。

【図３】版胴とファニッシャロールと溶剤供給パイプの
関係を表した正面図である。

【符号の説明】

１ フレーム ２，２ａ 軸受体 ３ 支持片 ４ 基軸 ５，５ａ 支持アーム ６，６ａ 固定部材 ７ ブッシュ ８，８ａ 軸受体 ９，９ａ 切欠凹部 １０ ファニッシャロール １０ａ 歯車 １１，１２ ピニオン １３，１４ 歯車 １５，１５ａ 補助アーム １６ トラバス軸 １７ 溶剤供給パイプ １７ａ 細孔 １８ 案内パイプ １９ トラバス部材 ２０ 阻止板 ２１ 箆片 ２２ 版胴 ２３，２３ａ アーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 揺動手段に連絡させた基軸に一対の支持
   アームを設け、この支持アームにはファニッシャロール
   の軸受体を着脱する切欠凹部を設け、更に前記ファニッ
   シャロールは、歯車列を介して変速機に連繋させ、ま
   た、支持アームの先端側には、箆片を取付け、左右に移
   動するトラバス部材を設けたトラバス軸と、トラバス部
   材の回転を阻止すると共に案内をする案内パイプを間隔
   をおいて配した補助アームを取付け、またトラバス軸は
   歯車列を介して変速機に連絡させ、更に前記支持アーム
   には、版胴に対して溶剤を滴下する複数の細孔を有する
   溶剤供給パイプを取付けて設けた事を特徴としたファニ
   ッシャロール付版胴洗浄機構。