JPH0699454B2 - 1α―ヒドロキシビタミンD同族体 - Google Patents

1α―ヒドロキシビタミンD同族体

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JPH0699454B2
JPH0699454B2 JP1505246A JP50524689A JPH0699454B2 JP H0699454 B2 JPH0699454 B2 JP H0699454B2 JP 1505246 A JP1505246 A JP 1505246A JP 50524689 A JP50524689 A JP 50524689A JP H0699454 B2 JPH0699454 B2 JP H0699454B2
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シュネース、ハインリヒ・ケイ
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    • C07C401/00Irradiation products of cholesterol or its derivatives; Vitamin D derivatives, 9,10-seco cyclopenta[a]phenanthrene or analogues obtained by chemical preparation without irradiation
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    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、保健社会福祉省からの補助または支給によ
り支援された研究過程において為された。政府はこの発
明においてある種の権利を有する。
この発明は、悪性細胞から正常細胞への分化誘発におい
て特異活性を示す新規ビタミンD化合物に関するもので
ある。さらに詳しくは、この発明は、悪性細胞の分化に
おける高い活性およびカルシウム代謝に対するかなり低
い活性を有することから抗腫よう剤として作用選択性を
示す、1α,25−ジヒドロキシビタミンD3(1,25−(OH)2
D3)の側鎖不飽和および側鎖延長類縁体の合成中間体に
関するものである。
背景 カルシウム代謝および正常な骨の成長および発達の調節
におけるDビタミン類(ビタミンD3またはD2)の活性
は、親ビタミンのある種のヒドロキシル化形態への代謝
を必要とすることが知られている。具体的には、1α,2
5−ジヒドロキシビタミンD3[1,25−(OH)2D3]、すなわ
ち動物またはヒトにおいてビタミンD3から正常に形成さ
れたジヒドロキシル化代謝物は、腸におけるカルシウム
輸送および骨からのカルシウム吸収(骨動員)の刺激に
関与することにより、生物体の全血中カルシウム濃度を
調節する活性を示す種類であることが確立された。(以
後の記載において、ビタミンD代謝物または類縁体のこ
れらのカルシウム関連活性を、集約的に化合物の「カル
シウム血性(calcemic)活性」または「カルシウム血性
作用」と称する)。1,25−(OH)2D3のある種の構造類似
体、例えば1α−ヒドロキシビタミンD3、1α−ヒドロ
キシビタミンD2、1α,25−ジヒドロキシビタミンD2
たは1,25−(OH)2D3のフルオロ置換誘導体はまた、高活
性カルシウム剤として知られており、その結果、1,25−
(OH)2D3およびその活性類縁体は、様々なカルシウム代
謝および骨疾患、例えば腎性骨ジストロフィー、ビタミ
ンD抵抗性くる病、またはオステオポローシスおよび関
連疾患の予防または処理における薬剤として使用または
提案されている。
さらに最近、1,25−(OH)2D3はまた、そのよく知られた
前述の「カルシウム血性作用」に加えて他の生物学的機
能を発現することが発見された。例えば、1,25−(OH)2D
3および密接に関連した類縁体[1α−OH−D3、1,25−
(OH)2D2、フルオロ置換類縁体等]は、細胞分化を誘発
し得ることが見出された[阿部等、「プロシーディング
ス・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシー
ズ・オブ・ザ・ユー・エス・エイ」、78、4990(198
1)、本間等、「プロシーディングス・オブ・ザ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブサイエンシーズ・オブ・ユー
・エス・エイ」、80、201(1983年)]。具体的には、
1,25−(OH)2D3およびその類縁体は、培養において生長
させた悪性細胞(例、ヒト白血病細胞)の増殖を防止
し、それらの正常なマクロファージ型細胞への分化を誘
発することが示された。(以後、これらのタイプの活性
を集約的にビタミンD化合物の「分化活性」と称す)。
それらは分化誘発剤として著しい効力を有するため、こ
れらのビタミンD誘導体は抗癌剤に有用であり得、事
実、ヒト白血病の処理におけるそれらの使用が提案され
ている(須田等、アメリカ合衆国特許第4391802号)。
しかしながら、これらの化合物が培養における悪性細胞
の分化に非常に有効であっても、同等に高いそれらのイ
ンビボ・カルシウム血性作用は、実践的抗癌剤としての
それらの用途を制限または排除している。すなわち、1,
25−(OH)2D3またはそのフッ素化誘導体は非常に強力な
細胞分化剤であるが、それらはまた、カルシウム血性活
性に関して最も強力な化合物であり、抗癌(抗白血病)
剤としての有効使用にインビボで必要とされるレベルに
おいて、これらの同化合物は、それら固有のカルシウム
血性活性によって危険なほど高い血中カルシウム濃度を
もたらし得る。他の既知ビタミンD誘導体は、分化活性
およびカルシウム血性活性間で似た対応関係を示すた
め、有望な抗癌剤としてのそれらの実際の使用には同じ
制限および危険性が伴う。
これらの観察は、抗癌剤としての作用のさらに高い特異
性および選択性を有する化合物、すなわち分化/カルシ
ウム血性活性割合が改善された化合物に対する要望を明
らかに示し、それらの化合物に対する探求心を刺激する
ものであり、事実、最近の研究では、高められた分化活
性を有する幾つかのビタミンD類縁体の製造に到達して
いる。例えば、側鎖が1個の炭素により延長された(鎖
内またはその末端において)ある種の1,25−(OH)2D3
族体は、1,25−(OH)2D3自体よりも培養白血病細胞に関
して著しく高い分化活性(約10倍)を呈することが見出
された[デルカ等、アメリカ合衆国特許第4717721号、
オストレムおよびデルカ、「ステロイズ」、49、73-102
頁(1988年)、オストレム等、「ジャーナル・オブ・バ
イオロジカル・ケミストリー」、262、14864(1987
年)]。しかしながら、これらの同族体は依然として非
常に強力なカルシウム剤であり、1,25-(OH)2D3の活性と
ほぼ同等のカルシウム血性活性を呈する。従って、これ
らの化合物は、改善された分化/カルシウム血性活性割
合を特徴としているが、それらは前述の望ましくない強
いカルシウム血性作用という問題を克服してはいない。
選択的な分化活性を有することが報告された他のビタミ
ンD−関連化合物も製造されたが[オストレム等、前
出、久保寺等、「ケミカル・アンド・ファーマシューテ
ィカル・ブレタン」、34、2286-89頁(1986年)、池川
等、「ケミカル・アンド・ファーマシュティカル・ブレ
タン」、35、4362頁(1987年)参照]、これらはこの発
明の化合物とは構造的に別個の異なるものである。
発明の要旨 ビタミンD関連化合物は、それらの分化対カルシウム応
答に関して望ましい非常に遊離な活性パターンを呈する
ことが見出された。これらの新規ビタミン類縁体は、悪
性細胞の増殖を阻止し、それらの正常な単核白血球型細
胞への分化を誘発する点で非常に明白な活性(1,25−(O
H)2D3の場合と類似またはそれより大きい)を呈する
が、それらのカルシウム血性作用に関する限り、それら
は1,25−(OH)2D3よりもかなり低い活性を示す。すなわ
ち、これらの新規化合物は劇的に改善された分化/カル
シウム血性活性割合を停止、この特徴により、これらの
化合物は新生物疾患処置用の好ましい薬剤を代表するも
のである。分化誘発活性が多角、カルシウム剤としての
活性がかなり低いため、これらの化合物は過度に高い血
中カルシウム濃度を誘発せずに投与され得られることに
より、高いカルシウム血性活性を関連した主たる実際的
問題を克服し得る。
新規化合物は、側鎖が炭素鎖への2個または3個のメチ
レン単位の挿入により延長されている1,25−(OH)2D3
側鎖不飽和同族体としての構造的特徴を有する。従っ
て、それらは下記一般構造により示され得る。
(式中、X、YおよびXは同一または異なり得、水素お
よびヒドロキシ保護基から成る群から選ばれ、nは3ま
たは4の値を有する) これらの化合物の具体的な好ましい例は、24−ジホモ−
1,25−ジヒドロキシ−22−デヒドロビタミンD3、すなわ
ち上記化合物(ただし、X、Y、およびZは水素、nは
3)および24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22−デ
ヒドロビタミンD3、すなわち上記構造を有する化合物
(ただし、X、YおよびZは水素、nは4)である。
これらの新規化合物は、アメリカ合衆国特許第4717721
号に示された側鎖不飽和24−ホモ−ビタミンD化合物と
関連したものであることは明らかである。しかしなが
ら、新規化合物は目立った構造的および生物学的特性を
有する。製造的に目立つ特徴は、2個または3個のメチ
レン単位の挿入により同族体体された不飽和側鎖であ
り、生物学的には、これらの化合物は、カルシウム血性
活性が全く無いか、有ってもかなり低い、非常に強力な
細胞分化剤である。
新規化合物の製造 これらの新規化合物の合成例を反応工程図1、2および
3に図示する。第1図は、必要とされる1α−ヒドロキ
シビタミンD−22−アルデヒド中間体の製法を示す。こ
れは、第2反応工程図に示されている通り、適当なアル
キルフェニルスルホン側鎖単位とのカップリング時に、
所望のビタミンD同族体[例、各々化合物(25)および
(26)]を提供する、第3図は、側鎖カップリングに必
要とされるアルキルフェニルスルホン単位の製法を示
す。図に描かれた化学プロセス段階に関する実験の詳細
については、後記実施例に記載する。これらの実施例で
使用されているアラビア数字による化合物名称(例、化
合物1、2、3等)は、図において番号が付されている
構造を示す。
全般的手順 3β−アセトキシ−22,23−ビスノル−5−コレン酸(c
holenic acid)(1)をウィルトン、ニューハンプシャ
ー)から購入した。他の化学薬剤は全て、市販されてい
る原材料による最上品質のものであった。溶媒を標準的
方法により精製した。
EMサイエンス(ギブスタウン、ニュージャージー)から
購入したUV指標付きの予め被覆したアルミニウム・シリ
カゲル・シートを用いて、薄層クロマトグラフィー(TL
C)を行った。使用した溶媒系:A:クロロホルム−エタノ
ール85:15(v/v)、B:ヘキサン−酢酸エチル1:1および
C:ヘキサン−酢酸エチル3:1。
モデル6000A溶液デリバリー・システム、モデル6UKユニ
バーサル・インジェクターおよびモデル450可変性波長
検出器を備えたウォーターズ・アソシエーツ製液体クロ
マトグラフを用いて、高速液体クロマトグラフィー(HP
LC)を行った。ゾルバックス−シル(フェノメネック
ス)カラム(6.2mm×25cmおよび10mm×25cm)を使用し
た。溶媒系:A:ヘキサン中3%2−プロパノール、B:ヘ
キサン中2%2−プロパノール、C:ヘキサン中6%2−
プロパノール、D:ヘキサン中10%2−プロパノール、E:
ヘキサン中20%2−プロパノール。HPLC試料の前ろ過に
は、シリカゲル・セップ−パック(ウォーターズ・アソ
シエーツ)カートリッジを使用した。
クラトスDS-55データ・システムを備えたクラトスMS-50
TCマススペクトロメーターより、70eVで電子衝撃質量ス
ペクトル(MS)を記録した。
日立機種60-100UV−ビス分光光度計により、紫外線(U
V)吸収スペクトルを記録した。
油状物質または四塩化炭素溶液のフィルムを用い、ニコ
レットMC-1F T-IR分光計において赤外線スペクトルを記
録した。
内部標準としてテトラメチルシラン(TMS)含有CDCl3
液中ブルカー270、400または500MHz分光計を用いて、プ
ロトン磁気共鳴スペクトル(1H‐NMR)を得た。
〔参考例1〕 保護C−22−アルデヒドの合成(化合物18:第1図)。
このアルデヒドは、クトナー等の一般的方法(「テトラ
ヘドロン・レターズ」、28、6129-32、1987)に従い製
造される。化合物(1)(10g)をメタノール中5%KOH
420mlに溶かし、出発原料がTLCにより全く検出されなく
なるまで(溶媒系A)溶液を周囲温度で15分間攪はんし
た。この溶液に、メタノール中10%硫酸160mlを攪はん
しながら滴下し、生成した懸濁液をメタノール中1%硫
酸400mlにより希釈した。混合物を48時間還流加熱して
エステル化を完了させた(TLC、溶媒系A)。化合物
(2)(前記エステル)を酢酸エステルで抽出した。有
機相を5%NaHCO3、飽和NaClにより洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した。生成物である化合物(2)(9.0g、
88%)は、これ以上精製せずに次の段階で使用した。
135mlの乾燥ジメチルホルムアミド(DMF)に化合物
(2)(4.4g、12ミリモル)を溶かした溶液に、イミダ
ゾール(3.6g、52.8ミリモル)、次いでt−ブチルジメ
チルシリルクロリド(4.0g、26.4ミリモル)を加えた。
塊状沈澱が形成されるこの溶液を室温で5分間攪はん
し、次いでさらに15分間攪はんを続けた。反応混合物を
ヘキサン(400ml)により抽出し、水、飽和NaCl溶液で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を濃縮する
と、TLC純粋(溶媒系B)生成物である化合物(3)
(5.3g、91%)が得られ、これはそれ以上精製せずに次
の段階で使用した。ヘキサン中2%酢酸エチルを用いた
フラッシュ・クロマトグラフィーにより分析試料を得
た。
20mlのヘキサンに化合物(3)(1.0g、2.1ミリモ
ル)、ジブロマンチン(0.42g、1.5ミリモル)および無
水重炭酸ナトリウム(0.91g、10ミリモル)を含む混合
物を、出発化合物(3)が検出されなくなるまで(TL
C、系C)窒素雰囲気中で30分間還流加熱した。沈澱物
をろ過し、溶液を減圧乾燥した。残留物を5mlの無水THF
に再溶解し、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.06
g、0.19ミリモル)を加え、混合物を室温で窒素下30分
間攪はんした。次に、テトラブチルアンモニウムフルオ
リド(10ml、THF中1モル)の溶液を加え、次いで0.7ml
のs−コリジンを加え、混合物を窒素下で1時間室温で
攪はんした。さらに5mlのテトラブチルアンモニウムフ
ルオリド溶液を加え、攪はんを3時間続けた。エーテル
(50ml)を加え、有機相を水、冷1N-HCl、10%NaHCO3
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。生成物であ
る化合物(4)をベンゼンに溶かし、シリカゲル70-230
メッシュ(30g)によるクロマトグラフィーに付した。
ヘキサン中酢酸エチルを用いて化合物(4)(0.44g、5
8%)を溶離した。HPLCにより分析試料を得た(系A、R
v77ml)。IR(薄膜)1737、1604、1495、1082、1030cm
-1、UV(3%2−プロパノール、ヘキサン中)λmax262
nm(ε7000)、λmax272nm(ε9800)、λmax282nm(ε
10500)、λmax293(ε6000)、1H NMR(CDCl3)δ0.54
(3H、s、18−CH3)、0.94(3H、s、19−CH3)、1.22
(3H、d、J=6Hz、2−CH3)、3.6(1H、m、3−
H)、3.68(3H,s、CO2CH3)、5.42(1H、m、6−
H)、5.58(1H、m、7−H)、MSm/z(相対強度)358
(61)、340(12)、325(100)、299(68)、271
(7)、253(17)、237(26)、211(27)、143(7
2)、119(35)。
350mlのベンゼン−酢酸エチルエーテル(1:4v/v)に化
合物(4)(830mg、2.3ミリモル)を溶かした溶液を、
ハノビア608A36中圧UVランプを用い、窒素発泡器および
ビコル・フィルターを備えた水冷石英浸漬ウェル中で窒
素下攪はんしながら40分間(4×10分)照射した。265n
mでヘキサン中2%2−プロパノールを用いたHPLCによ
り反応をモニターした。溶液を減圧乾燥し、100mlの無
水エタノールに再溶解し、窒素雰囲気中3時間還流下加
熱した。次いで、溶液を濃縮し、ヘキサン中10%酢酸エ
チル1mlに再溶解し、シリカゲル70-230メッシュ(30g)
によるクロマトグラフィーにかけた。ヘキサン中15%酢
酸エチルの混合物を用いてビタミンエステル(5)(29
8mg、36%)を溶離した。HPLCにより分析試料を得た
(系B、Rv94ml)。IR(薄膜)1738cm-1、UV(EtOH)λ
max264nm、λmin228nm、1H NMR(CDCl3)δ0.56(3H、
s、18−CH3)、1.20(3H、d、J=7Hz、21−CH3)、
3.66(3H、s、CO2CH3)、3.95(1H、m、3−H)、4.
80(1H、d、J=1.2Hz、19−H)、5.05(1H、d、
J=1.2Hz、19−H)、6.03(1H、d、J=11Hz、7
−H)、6.23(1H、d、J=11Hz、6−H)、MSm/z
(相対強度)、M+358(45)、340(9)、325(45)、2
99(22)、253(19)、237(18)、136(60)、118(10
0)。
5mlの乾燥トルエンに化合物(5)(10mg、0.028ミリモ
ル)を溶かした溶液を、乾燥氷−アセトン浴中、窒素下
で−70℃に冷却した。この溶液に、水素化ジイソブチル
アルミニウム(DIBAL−H、50μl、トルエン中25%溶
液、0.088ミリモル)を攪はんしながら滴下した。反応
混合物を−70℃で10分間攪はんし、次いでメタノール
(2ml)をゆっくりと加えた。混合物を室温に放暖し、
エチルエーテルで希釈し、5%HCl、5%NaHCO3、水、
飽和NaClにより洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。シリカゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン中15%
酢酸エチル)により、次のスペクトル・データを有する
化合物(6)(4.9mg、54%)が得られた。MS:328
(M+、29)、310(5)、295(31)、269(11)、253
(6)、136(47)、118(86)、29(100)、1H-NMR(CD
Cl3)δ:0.59(3H、s、18-CH3)、1.14(3H、d、J=7
Hz、21-CH3)、4.0(1H、m、3−H)、4.81(1H、
d、J=1.2Hz、19E−H)、5.05(1H、d、J=1.2H
z、19Z−H)、6.05(1H、d、J=11Hz、7−H)、6.
23(1H、d、J=11Hz、6−H)、9.58(1H、d、J=
3.8Hz、22−H)。
さらにヘキサン中5%2−プロパノールを用いたシリカ
ゲル・カラムによる溶離後、C−22−アルコール、化合
物(7)(2.7mg、29%)が生成した。
4℃で20時間ピリジン中p−トルエンスルホニルクロリ
ドを用いて化合物(5)を化合物(8)に変換した。2m
lの無水ジクロロメタンに溶かした化合物(8)(102m
g、0.2ミリモル)を、55℃で攪はんしながら無水重炭酸
カリウム(250mg)のメタノール溶液(15ml)に加え
た。混合物を55℃で24時間窒素下で攪はんした。次い
で、溶媒を減圧除去し、残留物をエーテルで抽出した。
有機相を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。生成物の化合物(9)を、ヘキサン中20%酢酸エチ
ルを用いたシリカゲル・クロマトグラフィーにより精製
した(50mg、68%)。
t−ブチルヒドロペルオキシド(112μl、トルエン中
3.0モル溶液、0.34ミリモル)を、2mlの乾燥メチレンク
ロリドに二酸化セレン(9mg、0.8ミリモル)を含む懸濁
液に加えた。透明な溶液が形成されるまで、混合物を窒
素下室温で攪はんした。次に、無水ピリジン(12μl、
0.15ミリモル)を加え、次いで2mlの無水ジクロロメタ
ンに溶かした化合物(9)(50mg)を加えた。混合物を
窒素下で30分間攪はんした。冷10%重炭酸ナトリウム
(2ml)を加え、混合物をエーテルで抽出した。有機相
を冷10%重炭酸ナトリウム、氷水で洗浄し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。シリカゲル・クロマトグラフィ
ー(ヘキサン中10-20%酢酸エチル)により、12.5mgの
化合物(10)が得られた。次に、生成物を直ちに0.5ml
の氷酢酸に溶かし、溶液を窒素下で攪はんしながら15分
間55℃で加熱した。反応混合物を氷に注ぎ、エーテルで
抽出し、氷冷飽和重炭酸ナトリウムで洗浄した。エーテ
ル抽出物を合わせ、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。プレパラティブHPLCにより2.5:1の割合で(5Z,
7E)および(5E,7E)異性体、各々(11)および(12)
の分析試料が得られた。
化合物(11):HPLC、Rv68ml、UV(EtOH)λmax264nm、
λmin227nm、 1H NMR(CDCl3)δ、0.56(3H、s、18-CH3)、1.20(3
H、d、J=6.5Hz、21-CH3)、2.04(3H、s、3β−ア
セチル)、3.66(3H、s、22-CO2CH3)、4.4(1H、m、
1−H)、5.2(1H、m、3−H)、5.01(1H、広い
s、19E−H)、5.34(1H、広いs、19Z−H)6.01(1
H、d、J=10Hz、7−H)、6.33(1H、d、J=10H
z、6−H)、MSm/z(相対強度)、416(M+、4)、356
(100)、338(12)、251(13)、134(95)。
化合物(12):HPLC、Rv78ml、UV(EtOH)λmax267nm、
λmin227nm、 1H NMR(CDCl3)δ、0.56(3H、s、18−CH3)、1.20(3
H、d、J=6.5Hz、21−CH3)、2.04(3H、s、3β−O
Ac)、3.66(3H、s、22−CO2CH3)、4.5(1H、m、1
−H)、5.3(1H、m、3−H)、4.99(1H、広いs、1
9E−H)、5.13(1H、広いs、19Z−H)、5.81(1H、
d、J=10Hz、7−H)、6.56(1H、d、J=10Hz、6
−H)。
大規模製造の場合、異性体(11)および(12)はまた、
アメリカ合衆国特許第4554106号記載の無水マレイン酸
方法により効果的で遊離に分離され得る。
ジイソブチルアルミニウムヒドリド(15μl、1.5モル
溶液、トルエン中)を、窒素下−70℃で無水トルエン0.
5mlに化合物(11)(2mg)を溶かした溶液に攪はんしな
がら加えた。混合物を−70℃で10分間攪はんし、0.2ml
のメタノールをゆっくりと加えることにより、有機金属
錯体を分解させた。混合物を室温に温め、エチルエーテ
ルで抽出した。有機相を水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した。溶媒系Eを用いたプレパラティブHPLCによ
り、化合物(13)および化合物(14)が得られた。化合
物(13)は次のスペクトル・データを与えた。344
(M+、22)、326(13)、311(2)、285(4)、269
(4)、152(29)、134(100)、1H NMR(CDCl3)δ、0.
59(3H、s、18−CH3)、1.15(3H、d、J=7Hz、21−
CH3)、4.2(1H、m、3−H)、4.4(8H、m、1−
H)、4.99(1H、d、J=1.2Hz、19Z−H)、5.31(1
H、d、J=1.2Hz、19E−H)、6.02(1H、d、J=11H
z、7−H)、6.36(1H、d、J=11Hz、6−H)、9.5
6(1H、d、J=4Hz、22−H)。
メタノール(10ml)にKOHを溶かした0.1N溶液を、エチ
ルエーテル(10ml)に化合物(11)(100mg、0.24ミリ
モル)を溶かした攪はん溶液に加えた。出発原料がTLC
(溶媒系B)により検出されなくなるまで、生成した溶
液を室温で90分間攪はんした。標準的抽出方法(酢酸エ
チル、飽和NaCl、無水硫酸マグネシウム)により化合物
(15)を単離すると、無色油状物(86.2mg、96%)が得
られた。
イミダゾール(250mg、3.6ミリモル)およびt−ブチル
ジメチルシリルクロリド(250mg、1.6ミリモル)および
DMF(2ml)から成る混合物を、4mlのジメチルホルムア
ミドに化合物(15)(86.2mg、0.23ミリモル)を溶かし
た攪はん溶液に加えた。出発原料がTLC(溶媒系B)に
より検出されなくなるまで、生成した均一混合物を55℃
で15分間攪はんした。反応混合物のヘキサン抽出により
生成物を単離した。有機抽出物を食塩水で洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。粗生成物のヘキサン溶液
をシリカゲル・セップ−パック・カートリッジでろ過す
ることにより、化合物(16)(136mg、98%)が得られ
た。IR(薄膜)2974、2930、1736、1447、1286、1258、
1150、1085cm-1、UV(ヘキサン)、λmax264nm、λmin2
27nm、 1H NMR(CDCl3)δ、0.07[12H、s、Si(CH3)2]、0.55
(3H、s、18-CH3)、0.86[18H、s、C(CH3)3]、1.20
(3H、d、J=6.8Hz、21-CH3)、3.65(3H、s、O−C
H3)、4.18(1H、m、3−H)、4.36(1H、m、1−
H)、4.84(1H、d、J=1.2Hz、19Z−H)、5.16(1
H、d、J=1.2Hz、19E−H)、5.96(1H、d、J=11.
2Hz、7−H)、6.19(1H、d、J=11.2Hz、6−
H)、MSm/z(m/e248に正規化した強度)602(M+、1
0)、470(59)、413(7)、338(10)、248(100)。
水素化アルミニウムリチウム(25mg、0.65ミリモル)
を、0℃でアルゴン下無水THF(5ml)に化合物(16)
(136.2mg、0.23ミリモル)を溶かした攪はん溶液に加
えた。懸濁液を0℃で15分間攪はんし、THF中10%の水
を滴下することにより、過剰の水酸化アルミニウムリチ
ウムを分解させた。懸濁液を10mlのTHFで希釈し、さら
に15分間室温で攪はんを続けた。酢酸エチルを用いた標
準的抽出により生成物を単離した。無色油状物として化
合物(17)(118.4mg)が収率91%で得られた。IR(薄
膜)3450、2952、2886、1447、1258、1105、1085、834c
m-1、UV(EtOH)、λmax264nm、λmin227nm、 1H NMR(CDCl3)δ、0.00(12H、s、SiCH3)、0.53(3
H、s、18−CH3)、0.85[18H、s、Si−C(CH3)3]、1.
04(3H、d、J=6.4Hz、21-CH3)、3.37および3.63(1
Hおよび1H、各々m、22-CH2)、4.17(1H、m、3−
H)、4.35(1H、m、1−H)、4.84(1H、広いs、19
Z−H)、5.16(1H、広いs、19E−H)、6.00(1H、
d、J=12.2Hz、7−H)、6.21(1H、d、J=12.2H
z、6−H)、MS M/z(m/e248に正規化した強度)、574
(M+、17)、442(67)、383(11)、308(17)、248
(100)。
0.5mlのジクロロメタンにオキサリルクロリド(30μ
l、0.34ミリモル)を溶かした溶液を、窒素下−60℃で
3mlのジクロロメタンにDMSO(50μl、0.7ミリモル)を
溶かした攪はん溶液に滴下した。生成した溶液を−60℃
で10分間攪はんし、1mlのジクロロメタンに化合物(1
7)(27mg、0.05ミリモル)を溶かした溶液をゆっくり
と加えた。混合物を−60℃で30分間攪はんした。次い
で、0.2mlのトリエチルアミンを加え、溶液をさらに5
分間攪はんした。生成物である化合物(18)をエチルエ
ーテルで抽出し、有機抽出物を飽和NaClで洗浄し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。シリカゲル・セップ−パ
ックろ過により、TLC純粋生成物(17mg、62%)が得ら
れた。IR(薄膜)2954、2929、2884、2857、1727、147
2、1375、1256、1085、909、880、835cm-1、NMR(CHCl3)
δ0.00(12H、s、Si−CH3)、0.60(3H、s、18−C
H3)、0.88[18H、s、Si−C(CH3)3]、1.11(3H、d、
J=6.9Hz、21-CH3)、4.23(1H、m、3−H)、4.43
(1H、m、1−H)、4.93(1H、広いs、19Z−H)、
5.19(1H、広いs、19E−H)、6.07(1H、d、J=10.
0Hz、7−H)、6.26(1H、d、J=10.0Hz、6−
H)、9.54(1H、d、J=3Hz、22−H)、UV(ヘキサ
ン)、λmax264nm、λmin227nm、 MS m/z(m/e248に対する強度)、572(M+、13)、440
(53)、383(11)、308(14)、248(100)、C34H60O3
Si2について計算された正確な質量572.4081、実測値57
2.4117。
次の条件下で酸化工程を実施すると、アルデヒド(18)
の収率が改善された。0.75mlの無水ジクロロメタンに15
μl(0.17ミリモル)のオキサリルクロリドを溶かした
溶液を、アルゴン雰囲気下−60℃で25μl(0.36ミリモ
ル)のジメチルスルホキシドおよび0.25mlの無水ジクロ
ロメタンから成る攪はん溶液に滴下した。混合物を−60
℃で10分間攪はんした後、0.5mlの無水ジクロロメタン
に20.3mg(0.035ミリモル)のアルコール(17)を含む
溶液をゆっくりと加え、フラッシュをさらに0.2mlの無
水ジクロロメタンでリンスした。混合物を−60℃で30分
間攪はんし、0.3ml(2.15ミリモル)のトリエチルアミ
ンを−60℃で加えた。混合物を5分間攪はんし、0℃に
温め、エーテルで抽出した。エーテル相を食塩水で洗浄
し、乾燥(MgSO4)した。シリカゲル・セップ−パック
ろ過により無色油状物として(18)が得られ、これをHP
LC(ゾルバックス−シル9.4×25cm、ヘキサン中10%EtO
Ac)により精製すると、純粋なアルデヒド(18)(19m
g、96%)が得られた。痕跡量のみのアルコールが回収
された(0.12mg)。
〔実施例1〕 (a)ヒドロキシスルホン(19)の製造。
−78℃でアルゴン雰囲気下300μlの無水テトラヒドロ
フラン(指示薬として1,10−フェナントロリン含有)に
31mg(84マイクロモル)の2−メチル−6−(フェニル
スルホニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)−ヘキ
サン(化合物31、第3図)を溶かした攪はん溶液に、13
μl(90マイクロモル)のジイソプロピルアミン、次い
で70μlのn−BuLi(ヘキサン中1.30モル)(91マイク
ロモル)を加えた。アルゴン雰囲気下−78℃で30分間溶
液を攪はんし、次いで、300μlの無水テトラヒドロフ
ラン中6mgのC−22−アルデヒド(化合物18)(10マイ
クロモル)を加え、−78℃で1時間攪はんした。1mlの
飽和NH4Cl溶液を加えることにより混合物を分解し、0
℃に温め、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを水およ
び食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮
した。プレパラティブHPLC(ゾルバックス−シス・カラ
ム9.6×25cm、溶媒系:ヘキサン中10%酢酸エチル)に
より、エピマーの混合物として0.6mgの未反応アルデヒ
ドおよび6.6mgのヒドロキシスルホン(19)が得られた
(収率77%)。
(b)24−ジホモ−1α,25−ジヒドロキシ−22−デヒ
ドロ−ビタミンD3(25)。
メタノール(1.0ml)にNa2HPO4を溶かした飽和溶液を、
1.0mlの無水テトラヒドロフラン中にヒドロキシスルホ
ン(19)(3.3mg)を含む攪はん溶液に加え、次いで粉
末状無水Na2HPO4(160mg)を加えた。混合物をアルゴン
下で30分間攪はんし、0℃に冷却した。次いで、新鮮な
5%ナトリウムアマルガム(約400mg)を加え、混合物
を16時間5℃で攪はんした。混合物を5mlのヘキサンで
希釈し、攪はんを15分間続けた。溶媒を傾けて分離し、
固体物質をヘキサンで洗浄した(3×5ml)。有機溶液
を合わせ、氷および飽和NaCl溶液を加えた。有機層を分
離し、ヘキサン中セップ−パック・カートリッジに通し
た。HPLC精製後、2.0mg(71%)の保護Δ22−24−ジホ
モ−1,25−(OH)2D3(21)および少量の22−ヒドロキシ
ル化生成物(22)が得られた(ゾルバックス−シル9.4
×25カラム、ヘキサン中10%EtOAc)。保護トリオール
(21)(2mg)を1.0mlの無水THFに溶かし、この溶液にT
HF(50μl)中テトラブチルアンモニウムフルオリド
(1モル溶液)を加えた。混合物をアルゴン下50℃で1
時間攪はんした。次いで、エーテル(8ml)を加え、有
機相を飽和NaClで洗浄した。溶媒を除去し、残留物をヘ
キサン中10%の2−プロパノールに溶かし、シリカ・セ
ップ−パックでろ化した。HPLC(ヘキサン中20%2−プ
ロパノール、ゾルバックス−シル9.4×25cm)により、
所望の生成物であるジホモ化合物(25)0.6mgが得られ
た。UV(EtOH)λmax264nm、λmin228nm、 1H NMR(CDCl3)、0.55(3H、s、18-CH3)、1.00(3H、
d、J=6.6Hz、21−CH3)、1.23(6H,s、26,27−C
H3)、4.23(1H、m、3−H)、4.43(1H、m、1−
H)、5.00(1H、広いs、19Z−H)、5.32(1H、広い
s、19E−H)、5.29(2H、m、22Hおよび23H)、6.01
(1H、d、J=11.3Hz、7−H)、MS m/z(相対強度)
442(M+、15)、424(23)、406(33)、391(7)、28
7(11)、285(10)、269(27)、251(23)、152(3
3)、134(100)、116(6)、59(20)、C29H46O3に関
して計算された正確な質量442.3446、実測値442.3441。
〔実施例2〕 (a)ヒドロキシスルホン(20)の製造。
アルゴン雰囲気下−78℃で無水テトラヒドロフラン500
μl(指示薬として1,10−フェナントロリン含有)に58
mg(151マイクロモル)の2−メチル−7−(フェニル
スルホニル)−2−(トリエチルシリルオキシ)−ヘプ
タン(化合物35、第3図)を溶かした攪はん溶液に、23
μl(160マイクロモル)のジイソプロピルアミン、次
いで106μlのn−BuLi(ヘキサン中1.5モル)(160マ
イクロモル)を加えた。溶液をアルゴン雰囲気下−78℃
で30分間攪はんし、次いで300μlの無水テトラヒドロ
フラン中7mgのC−22−アルデヒド(化合物18)(12マ
イクロモル)を加え、1時間攪はんした。1mlの飽和NH4
Cl溶液を加えることにより、混合物をその温度で分解さ
せ、0℃に温め、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチルを
水および食塩水で洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過
し、濃縮した。プレパラティブHPLC(ゾルバックス−シ
ル9.4×25cm、溶媒系、ヘキサン中10%の酢酸エチル)
により、エピマー混合物として0.4mgの未反応アルデヒ
ドおよび7.5mgのヒドロキシスルホン(20)が得られた
(78%)。
(b)24−トリホモ−1,25−ジヒドロキシ−22−デヒド
ロビタミンD3(26)。
エタノール(1.0ml)中Na2HPO4の飽和溶液を、ヒドロキ
シスルホン(20)(7.5mg)および1.0mlの無水テトラヒ
ドロフランから成る攪はん溶液に加え、次いで粉末状無
水Na2HPO4(160mg)を加えた。混合物をアルゴン下で30
分間攪はんし、0℃に冷却した。次に、新鮮なナトリウ
ムアマルガム5%(約400mg)を加え、混合物を5℃で1
6時間攪はんした。混合物を5mlのヘキサンで希釈し、15
分間攪はんを続けた。溶媒を傾けて分離し、固体物質を
ヘキサンで洗浄した(3×5ml)。有機相を合わせ、食
塩水で洗浄し、分離し、乾燥し、濃縮した。残留物を、
ヘキサン中10%の酢酸エチル中でセップ−パック・カー
トリッジに通した。HPLC精製により、2.12mgの保護Δ22
−24−トリホモ−1,25−(OH)2D3(23)および1.33mgの2
2−ヒドロキシル化生成物(24)が得られた(ゾルバッ
クス−シス9.4×25カラム、ヘキサン中10%酢酸エチ
ル)。化合物(23)(2.1mg)を1.0mlの無水テトラヒド
ロフタンに溶かし、この溶液に、テトラヒドロフラン中
50μlのテトラブチルアンモニウムフルオリド(1モル
溶液)を加えた。混合物をアルゴン下50℃で1時間攪は
んした。次にエーテルを加え、有機相を食塩水で洗浄し
た。エーテル相を無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮し
た。残留物をヘキサン中30%の2−プロパノールに溶か
し、セップ−パックに通した。HPLC精製(ヘキサン中20
%2−プロパノール、ゾルバックス−シル9.4×25cmカ
ラム)により、所望のトリホモ生成物、化合物(26)
(0.8mg)が得られた。
UV(EtOH)λmax264nm、λmin228、A264/A228=1.81、1
H NMR(CDCl3)0.56(3H、s、18-CH3)、1.00(3H、d、
J=6.6Hz、21-CH3)、1.23(6H、s、26,27−CH3)、
4.23(1H、m、3−H)、4.43(1H、m、1−H)、5.
00(1H、広いs、19Z−H)、5.32(1H、広いs、19E−
H)、5.29(2H、m、22Hおよび23H)、6.01(1H、d、
J=11.3Hz、7−H):MSm/z(相対強度)456(M+)(1
1)438(50)、420(30)、402(8)、287(10)、269
(23)、251(23)、152(35)、134(100)。
〔参考例2〕 スルホン側鎖単位の合成(第3図) (a)スルホン側鎖残基の製造(32) 無水THF(25ml)に4−クロロバレリルクロリド(27)
(アルドリッチ、3g、19.2ミリモル)を溶かした溶液
を、−10℃で乾燥THF25ml中臭化メチルマグネシウム
(エーテル中3モル溶液12.9ml)を含む溶液にアルゴン
下で30分間にわたって激しく攪はんしながら滴下した。
次いで、反応混合物を2時間以内で室温に放暖し、次に
水によりクェンチングし、希塩酸により中和した。混合
物をエーテルで抽出し、有機層を合わせて水洗し、硫酸
ナトリウムで乾燥した。触媒を除去後、残留物を真空蒸
留すると、無色液体としてクロロ−アルコール(28)が
得られた(2.1g、70%)。次いで、無水ジメチルホルム
アミド(5ml)中クロロ−アルコール(28)(1.5g、10
ミリモル)を、チオフェノール(1.32g、12ミリモル)
およびカリウム・t−ブトキシド(1.32g、11.3ミリモ
ル)および無水メチルホルムアミド(25ml)から成る攪
はん溶液に加えた。反応混合物を室温で一夜攪はんし、
溶液をジクロロメタンおよび水間に分配した。有機層を
炭酸ナトリウム水溶液、水で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで攪拌した。溶媒を真空濃縮し、ヘキサン−酢酸エ
チルを用いたシリカゲル・フラッシュ・クロマトグラフ
ィーにより粗油状物を精製した。硫化物(29)(2.2g、
98%)が無色液体として得られた。次に、硫化物(29)
(1.01g、4.5ミリモル)を乾燥ジクロロメタン(40ml)
に溶かし、3−クロロ過安息香酸(2.5g、11.6ミリモ
ル、アルドリッチ80-85%)を攪はんし、時々冷却しな
がら分割して加えた。反応混合物を2時間攪はんし、次
いで1・0%重炭酸ナトリウムによりクェンチングし
た。有機抽出物を合わせ、硫酸ナトリウム水溶液および
食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を
真空冷却し、ヘキサン−酢酸エチル混合物を用いたシリ
カゲル・フラッシュ・クロマトグラフィーにより粗油状
物を精製すると、無色液体としてスルホン(30)(1.1
g、97%)が得られた。スルホン(30)(1.3g、5.1ミリ
モル)およびイミダゾール(1.5g、22.7ミリモル)およ
び乾燥ジメチルホルムアミド(50ml)から成る攪はん溶
液に、トリエチルシリルクロリド(1.15g、7.7ミリモ
ル)を加えた。反応混合物を2時間室温に保ち、次いで
ジクロロメタンで希釈した。混合物を塩化アンモニウム
水溶液および水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで
乾燥し、溶媒を真空除去した。シリカゲル・フラッシュ
・クロマトグラフィーにより残留物を精製した。まずヘ
キサエチルジシロキサンがヘキサンにより溶離された。
トリエチルシリル保護スルホン(31)(1.8g、97%)
が、ヘキサン−酢酸エチル9:1により無色液体として溶
離された。IR(ストレート):3045、2940、1440、136
0、1130、1020cm-11H NMR:(400MHz、CDCl3)δ0.518
(6H、q、J=6.2Hz、Si−CH2)、0.899(9H、t、J
=6.2Hz、Si−C−CH3)、δ0.518(6H、q、J=6.2H
z、Si−CH2)、0.899(9H、t、J=6.2Hz、Si−C−CH
3)、1.142(6H、s、CH3)、1.307-1.462(4H、m)、
1.655-1.738(2H、m、H−4)、3.080-3.122(2H、
m、H−2)、7.567(2H、t、J=6.8Hz、H−アリー
ル・メタ)、7.648(1H、t、J=6.8Hz、H−アリール
・パラ)、7.916(2H、d、J=6.83Hz、H−アリール
・オルト)、MS(EI、70eV):m/z(相対強度)372
(M+、2)、341(100)、229(2)、227(18)、173
(24)、103(22)、75(45)、55(33)。
(b)スルホン側鎖単位の製造(35)。
無水テトラヒドロフラン(10ml)に6−ブロモヘキサノ
イルクロリド(32)(3.8g、2.8ml、18ミリモル)を溶
かした溶液を、アルゴン雰囲気下15-20分間にわたっ
て、−10℃で臭化メチルマグネシウム(エーテル中3モ
ル溶液14ml)および無水テトラヒドロフラン(15ml)か
ら成る溶液に激しく攪はんしながら滴下した。混合物を
室温で2時間攪はんし、0℃に冷却し、1:1希釈した塩
酸により注意深く分解した。混合物をエーテルにより抽
出し、有機層を合わせて水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥し、濃縮すると、無水油状物としてブロモ・アル
コール(33)が得られた(3.6g、94%)。
70℃で4−1/2時間、無水ジメチルホルムアミド中ベン
ゼンスルフィン酸ナトリウム塩(3.3g、20ミリモル)に
よりブロモ−アルコール(3.4g、16ミリモル)を処理し
た。混合物を氷に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、1N-H
Cl、水、10%NaHCO3溶液で洗浄し、無色MgSO4で乾燥
し、ろ過し、濃縮すると、スルホン(34)が得られ、こ
れをシリカゲルによるフラッシュ・クロマトグラフィー
により精製し、ヘキサン中40-50%酢酸エチルで溶離す
ると、ある程度の対応するスルフィン酸エステル(4.18
g、98%)を含むスルホンが得られた。MS、m/z270
(M+)、255(M+−15)、77、59。
無水ジメチルホルムアミド(13ml)にスルホン(34)
(4g、14ミリモル)およびイミダゾール(3.8g、55ミリ
モル)を含む攪はん溶液に、トリエチルシリルクロリド
(4.6g、5.1ml、30ミリモル)を加えた。反応混合物を
室温で2時間攪はんし、氷水に注ぎ、エーテルで抽出
し、無水MgSO4で乾燥し、ろ過し、濃縮した。残留物を
フラッシュ・クロマトグラフィーにより精製した。まず
ヘキサンによりヘキサエチルジシロキサンが溶離され、
ヘキサン中3%酢酸エチルにより、ある程度のスルホン
を含むスルフィン酸エステルが溶離され、ヘキサン中10
%酢酸エチルにより、保護された純粋なスルホン(35)
が溶離された(3.4g、60%)。C20H36O3SSiに関する分
析における計算値;C62.45%、H9.43%、S38.34%、実測
値C61.97%、H9.45%、S8.33%、MS、m/z(相対強度)3
55(100)(M+−29)、227(15)、173(35)、103(4
3)、75(95)、55(23)、NMR(400MHz、CDCl3)、0.5
4(6H、q、J=7Hz、Si-CH2)、0.94(9H、t、J=8H
z、Si−C−CH3)、1.15(6H、s、CH3)、1.31-1.36
(4H、m)、3.08-3.12(2H、m、H=2)、7.57(2
H、t、J=6.8Hz、H−アリール−メタ)、7.66(1H、
t、H−アリール・パラ)、7.92(2H、d、J=6.8H
z、H−アリール・オルト)。
生物学的活性 当業界で周知の確立された検定法を用いることにより、
分化活性およびカルシウム血性活性の両方について新規
同族体(25)を試験した。下記実施例では、検定方法お
よび得られた結果をさらに詳しく記載する。
〔参考例3〕 HL-60細胞におけるジホモ化合物(25)の分化活性の測
定(第1表)。
試験化合物に応じたHL-60細胞(ヒト白血病細胞)の分
化程度を、3種の異なる検定法、すなわちNBT−還元、
食作用およびエステラーゼ活性により評価した。最初の
2つの検定法は、デルカ等によるアメリカ合衆国特許第
4717721号記載の一般的方法に従い実施した。分化マー
カーとして非特異的酸エステラーゼ活性を測定する第3
の検定法は、シグマ・ケミカル社(セントルイス、ミズ
ーリ)から入手され得るシグマ・キット90番において与
えられた方法に従い実施した[また、オストレム等、
「プロシーティングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデ
ミー・オブ・サイエンシーズ・オブ・ザ・ユー・エス・
エイ」84、2610-2614頁(1987年)、オストレム等、
「ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー」、262、14164-14171頁(1987年)を参照]。結果を
下記第1表に示す。様々な濃度の1,25−(OH)2D3(比較
標準として使用)またはビタミンD3試験化合物による処
理から得られた分化細胞のパーセンテージとして表す。
〔参考例4〕 ジホモ化合物(25)のカルシウム血性活性。
(a)腸内カルシウム輸送活性(第2表)。
ハーラン−スプラーグ・ドーリー・カンパニー(マディ
ソン、ウィスコンシン)から離乳したての雄ラットを
得、須田等により記載された(「ジャーナル・オブ・ニ
ュートリション」、100、1049-1052頁、1970年)低カル
シウムくる病発病性食餌(0.02%Ca、0.3%P)を与え
た。全部で4週間、無制限にこの食餌を与えてそれらを
育てた。第3週の最後に、動物を各々6ラットから成る
群に分けた。1群には、7日間毎日賦形剤(0.1mlの95
%プロピレングリコール、5%エタノール)の腸腔内注
射を行った。残りの群には、同じ期間にわたって、同量
ではあるが12.5ngまたは25ngの1.25-(OH)2D3または125n
gの24−ジホモ−1α,25−ジヒドロキシ−22−デヒドロ
ビタミンD3(化合物25)のいずれか1用量を含む賦形剤
を投与した。最終投与の24時間後に動物を殺し、腸を摘
出し、ハロランおよびデルカによる記載に従い(「アー
カイブス・オブ・バイオケミストリー・アンド・バイオ
フィジックス」、208、477-486頁、1981年)、十二指腸
部分を用いて腸内カルシウム輸送を測定した。結果を下
記第2表に示す。
(b)骨カルシウム動員の測定(第3表) ハーラン−スプラーグ・ドーリー・カンパニーから離乳
したての雄ラットを得、須田等により記載された(「ジ
ャーナル・オブ・ニュートリション」、100、1049-1052
頁、1970年)低カルシウム(0.02%Ca、0.3%P)ビタ
ミンD−欠損食餌を4週間与えた。第3週目の最後に、
動物を各々6動物から成る群に分け、指示用量(第3表
参照)を0.1mlの95%プロピレングリコールおよび5%
エタノールに溶かしたものを投与した。対照群には溶媒
賦形剤のみを投与した。他の群には、7日間毎日指示用
量の1,25−(OH)2D3またはジホモ化合物(25)を投与し
た。原子吸収法により、7日間の投与の最後に血清カル
シウムを測定した。これら2実験の結果を下記第3表に
示す。
第1表に示された結果は、ジホモ類縁体(25)が、白血
病細胞から正常単核白血球への分化誘発において1,25−
(OH)2D3よりも明らかに強力であることを明確に示して
いる。例えば、1×10-8モルの濃度で、1,25−(OH)2D3
は55-61%の分化細胞を生じるが、化合物(25)は同濃
度で78%の分化を誘発する。5×10-8モル濃度のジホモ
類縁体により誘発される場合(約92%)と同程度の分化
(〜90%)を達成するのに1×10-7モル濃度の1,25-(O
H)2D3が要求されることを考えると、類縁体(25)は分
化剤として1,25-(OH)2D3よりも5倍程度強力であるとい
う結論に達し得る。
全く対照的に、ジホモ化合物は、1,25-(OH)2D3と比べて
非常に低いカルシウム血性活性を示す。この結論は、第
2表および第3表の結果により支持される。第2表に示
された腸内カルシウム輸送検定は、例えば、7日間12.5
または25ng/日の用量で投与された場合、既知活性代謝
物、1,25-(OH)2D3が予想通り非常に明白な(対照と比べ
て)応答を誘発することを示す。しかしながら、新規ジ
ホモ化合物(25)の場合、応答を誘発するのに7日間12
5ng/日の用量を必要とするが、そのような高い用量レベ
ルでも応答は低調であり、10倍低い用量の1,25-(OH)2D3
により誘発される場合の半分より僅かに高いだけであ
る。従って、この検定では、新規ジホモ類縁体は1,25-
(OH)2D3よりも少なくとも10倍活性が低い。
第3表に示された骨カルシウム動員検定の結果から、同
じ結論が誘導され得る。この点について、12.5および25
ngの1,25-(OH)2D3が誘発する場合と同程度の応答を達成
するためには、各々125および250ng/日(7日間投与)
の用量のジホモ類縁体(25)が必要とされる。ジホモ化
合物の用量をさらに増加させても(500ng/日まで)、骨
カルシウム動員応答はそれ以上増強されず、むしろ抑制
されるという事実も注目に値する(第3表参照)。第二
の実験では(これも第3表に示されている)、1,25-(O
H)2D3はまた12.5および25ng/日の用量で(対照と比べ
て)非常に顕著な応答を誘発し、ジホモ類縁体は125ng/
日の用量では活性を示さなかった。第三の実験では、10
00ng/日以下の用量範囲においてジホモ類縁体(25)を
試験した結果、化合物はいかなる用量レベルでもカルシ
ウム動員応答を誘発せず、本質的にこの物質が、骨を犠
牲にした血清カルシウムの上昇活性を伴わないことを示
した。従って、これらの骨動員検定は、第2表のカルシ
ウム輸送データと完全に一致し、新規ジホモ類縁体(2
5)が、そのカルシウム血性作用において1,25-(OH)2D3
よりも何倍も活性が低いことを明らかに示している。
この発明のトリホモ化合物(26)についても同タイプの
活性パターンが観察される。この物質はまた、HL-60細
胞分化誘発において明白な活性を示し、かつラットにお
ける血清カルシウム・レベルに関して(対照と比べて)
顕著な応答を誘発しないことから、非常にこのましく劇
的に向上した分化/カルシウム血性活性割合を呈する。
勿論、このタイプの活性パターンは、新生物疾患の処置
における分化剤としての使用を目的として設計された化
合物にとってまさに望ましいものである。望ましい活性
である悪性細胞の細胞分化作用は非常に顕著であり、望
ましくない活性であるカルシウム血性作用は劇的に低減
されているため、非常に大きく高められた分化/カルシ
ウム血性割合を示している。既知1α−ヒドロキシビタ
ミンD化合物は、白血病の処置における有効な治療剤で
あることが示されている(須田等、アメリカ合衆国特許
第4391802号)。これに引用された生物検定データに基
づくと、この発明の新規側鎖ホモ化合物は、先行技術に
よる化合物と同じ容量レベルで投与された場合、先行技
術による化合物の望ましくないカルシウム血性活性を全
くまたはその10分の1未満しか呈しないことにより、処
置対象において過度に高い血中カルシウム濃度を生じる
といった問題を大きく排除するという結論に達し得る。
さらに第1表に示された結果に基づくと、新規ホモ化合
物は、悪性細胞、特に白血病細胞に対して非常に高い分
化活性を呈することにより、それらの治療利益をさらに
高めることが予想され得る。それ故、この発明の新規化
合物は、悪性疾患の分化療法の概念の有効な実践具体例
を示すもので、それらの活性パターンは、それらが前記
処置にとって好ましい治療剤であることを明白に示唆し
ている。
処置目的の場合、これらの化合物は、無害な溶媒に溶か
した溶液、または適当で無害な溶媒または担体中の乳
液、懸濁液もしくは分散液、または丸薬、錠剤もしくは
カプセルとして当業界で周知の慣用的方法により製剤化
され得る。それらの製剤はまた、他の医薬的に許容し得
る非毒性賦形剤、例えば安定剤、酸化防止剤、結合剤、
着色剤または乳化もしくは含有し得る。
これらの化合物は、適当な無菌溶液の注射または静脈内
注入により、または消化管経由の螢口用量形態で遊離に
投与される。ヒト白血病の処置の場合、この発明のホモ
ビタミンD化合物は、白血病細胞からマクロファージへ
の分化を誘発するのに充分な用量で対象に投与される。
適当な用量は1日当たり0.5μg〜50μgであり、用量
は、当業界で充分理解されているように、病気の重症度
または対象の反応もしくは状態に従い調節され(すなわ
ちさらに増量され)得るものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 パールマン、カト・エル アメリカ合衆国ウィスコンシン 53711、 マジソン、チッペワ・コート 1番 (56)参考文献 特開 平3−504377(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記構造 (式中、X、YおよびZはアルキルシリル基であり、Ph
    はフェニル又はアルキル置換フェニルであり、nは3ま
    たは4である) を有する化合物。
JP1505246A 1988-04-29 1989-04-18 1α―ヒドロキシビタミンD同族体 Expired - Lifetime JPH0699454B2 (ja)

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