JPH0699433A - 塗膜剥離方法 - Google Patents
塗膜剥離方法Info
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- JPH0699433A JPH0699433A JP25092692A JP25092692A JPH0699433A JP H0699433 A JPH0699433 A JP H0699433A JP 25092692 A JP25092692 A JP 25092692A JP 25092692 A JP25092692 A JP 25092692A JP H0699433 A JPH0699433 A JP H0699433A
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- Japan
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- coating film
- synthetic resin
- treatment liquid
- mixed
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-
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Landscapes
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 塗装を施した基材の塗膜剥離処理中に、基材
の物性を低下させることのない塗膜の剥離方法の提供。 【構成】 多価アルコ−ルと水との混合液に、アミン類
あるいはアゾ−ル類等のいずれか一方、あるいは両種類
の有機化合物を混入した処理混合溶液中に、塗膜を施し
た基材を含浸させ、加熱、撹拌することにより、塗膜の
架橋点を有機化合物が切断し、基材から塗膜を分離、分
解する。
の物性を低下させることのない塗膜の剥離方法の提供。 【構成】 多価アルコ−ルと水との混合液に、アミン類
あるいはアゾ−ル類等のいずれか一方、あるいは両種類
の有機化合物を混入した処理混合溶液中に、塗膜を施し
た基材を含浸させ、加熱、撹拌することにより、塗膜の
架橋点を有機化合物が切断し、基材から塗膜を分離、分
解する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材を再利用するにあ
たり基材表面に塗布した塗料を完全に剥離、除去し、基
材の再利用を可能とする塗膜の剥離方法に関する。
たり基材表面に塗布した塗料を完全に剥離、除去し、基
材の再利用を可能とする塗膜の剥離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境問題に対する意識が高まり、
資源のリサイクル化が要求されている。例えば、自動車
の場合には廃車処分され解体された自動車部品は、再利
用される部品と、廃棄処分されるダストに分別される。
再利用される部品として鉄、非鉄金属、プラスチック
(合成樹脂)等がある。
資源のリサイクル化が要求されている。例えば、自動車
の場合には廃車処分され解体された自動車部品は、再利
用される部品と、廃棄処分されるダストに分別される。
再利用される部品として鉄、非鉄金属、プラスチック
(合成樹脂)等がある。
【0003】ここで、合成樹脂製のバンパ−の再利用を
説明する。合成樹脂製のバンパ−はその表面を塗装した
ものと、塗装を施してないものとがある。塗装を施して
いないバンパ−は回収されたものと成形工程での不良品
などとを混合して約3mm角の大きさに粗粉砕される。そ
して、バ−ジン材と混合して合成樹脂材料を形成し、再
成形することによってバンパ−として再利用される。こ
の場合の合成樹脂材料は物性がほとんど低下しないた
め、直ちにリサイクル可能となる。
説明する。合成樹脂製のバンパ−はその表面を塗装した
ものと、塗装を施してないものとがある。塗装を施して
いないバンパ−は回収されたものと成形工程での不良品
などとを混合して約3mm角の大きさに粗粉砕される。そ
して、バ−ジン材と混合して合成樹脂材料を形成し、再
成形することによってバンパ−として再利用される。こ
の場合の合成樹脂材料は物性がほとんど低下しないた
め、直ちにリサイクル可能となる。
【0004】一方、塗装を施したバンパ−の場合のリサ
イクルは、塗装を施さないもののリサイクル法と同様に
処理すると、合成樹脂材料として用いる材料中に塗料が
混入することにより、合成樹脂材料の物性(耐衝撃性、
伸長度、表面品質等)が大幅に低下してしまう。この物
性の低下した合成樹脂材料で再生したバンパ−は、バン
パ−として必要な要求性能を満足することができない。
従って、塗装を施した合成樹脂製部材(成形不良品、市
場回収品、廃車部品等)は埋立、燃焼、あるいは物性の
要求の少ない建材用の杭等に用いる等の処理方法がとら
れていた。しかし、埋立地の減少、二酸化炭素による地
球の温暖化、石油資源の枯渇化等の問題から合成樹脂の
より広範囲のリサイクルの要求が高まっている。
イクルは、塗装を施さないもののリサイクル法と同様に
処理すると、合成樹脂材料として用いる材料中に塗料が
混入することにより、合成樹脂材料の物性(耐衝撃性、
伸長度、表面品質等)が大幅に低下してしまう。この物
性の低下した合成樹脂材料で再生したバンパ−は、バン
パ−として必要な要求性能を満足することができない。
従って、塗装を施した合成樹脂製部材(成形不良品、市
場回収品、廃車部品等)は埋立、燃焼、あるいは物性の
要求の少ない建材用の杭等に用いる等の処理方法がとら
れていた。しかし、埋立地の減少、二酸化炭素による地
球の温暖化、石油資源の枯渇化等の問題から合成樹脂の
より広範囲のリサイクルの要求が高まっている。
【0005】現在塗装を施してある合成樹脂製バンパ−
のリサイクルは、合成樹脂部材から塗膜部分を剥離して
合成樹脂部分のみを回収した後に、再生を行っている。
塗膜の除去技術として現在実行されている技術は次のよ
うなものがある。 (1)プラスト法による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−の塗装面側に圧縮空
気を使用して樹脂等の研磨材を吹き付け、機械的に塗膜
を除去する方法。この方法は塗膜除去後の合成樹脂部分
に塗膜除去に用いられた樹脂等の研磨材が合成樹脂内に
突き刺さり、再生された合成樹脂材中に異物とし混入し
てしまうため、合成樹脂材としての物性が低下してしま
う問題があった。そこで、軟性(ピ−チ、クルミ、コ−
ン、熱可塑性合成樹脂)の研磨材を用いて塗膜をプラス
ト加工処理で剥離する塗装プラスチック製品の再生処理
方法が特開平2−273207号公報に記載されてい
る。 (2)スクリ−ンメッシュ法による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−を粗粉砕し、それを
押出機に投入し加熱溶融する。このとき、熱可塑性樹脂
である合成樹脂部分は加熱により溶融するが、熱硬化性
樹脂である塗膜部分は溶融しない。そこで、押出機の出
口付近にスクリ−ンを設置し、粗粉砕された状態で溶融
していない塗膜を除去する。 (3)有機溶剤による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−をハロゲン系の溶剤
および各種有機溶剤によって、塗膜、プライマ−、合成
樹脂基材部分の界面への溶剤浸透と膨潤現象を利用して
塗膜を除去する。
のリサイクルは、合成樹脂部材から塗膜部分を剥離して
合成樹脂部分のみを回収した後に、再生を行っている。
塗膜の除去技術として現在実行されている技術は次のよ
うなものがある。 (1)プラスト法による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−の塗装面側に圧縮空
気を使用して樹脂等の研磨材を吹き付け、機械的に塗膜
を除去する方法。この方法は塗膜除去後の合成樹脂部分
に塗膜除去に用いられた樹脂等の研磨材が合成樹脂内に
突き刺さり、再生された合成樹脂材中に異物とし混入し
てしまうため、合成樹脂材としての物性が低下してしま
う問題があった。そこで、軟性(ピ−チ、クルミ、コ−
ン、熱可塑性合成樹脂)の研磨材を用いて塗膜をプラス
ト加工処理で剥離する塗装プラスチック製品の再生処理
方法が特開平2−273207号公報に記載されてい
る。 (2)スクリ−ンメッシュ法による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−を粗粉砕し、それを
押出機に投入し加熱溶融する。このとき、熱可塑性樹脂
である合成樹脂部分は加熱により溶融するが、熱硬化性
樹脂である塗膜部分は溶融しない。そこで、押出機の出
口付近にスクリ−ンを設置し、粗粉砕された状態で溶融
していない塗膜を除去する。 (3)有機溶剤による塗膜除去法 塗装が施された合成樹脂製バンパ−をハロゲン系の溶剤
および各種有機溶剤によって、塗膜、プライマ−、合成
樹脂基材部分の界面への溶剤浸透と膨潤現象を利用して
塗膜を除去する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ブラスト法は圧縮空気
を噴射するノズルと対象物との距離、噴射角度、圧縮空
気圧、噴射ノズル径とノズル形状等の調整が困難である
と共に、対象物の形状が平滑であればよいが、バンパ−
のように湾曲部を有する形状を形成する場合の処理が困
難であった。スクリ−ンメッシュ法はスクリ−ンのメッ
シュの粗さ、スクリ−ンの枚数の調整が困難であった。
例えば、細かく粉砕された塗膜片のすべてを除去できる
ようにメッシュを細かくすると、押出圧力との関係で押
出圧力が高くなりスクリ−ンが破損してしまう。これを
防ぐためにメッシュを粗くすると細かい塗膜が除去き
ず、異物としてリサイクル材中に混入してしまう問題が
あった。有機溶剤による塗膜除去法は溶剤の毒性が強く
環境安全性に問題がある上、塗膜剥離の処理能力が低い
という問題点を有していた。そこで本発明は上記従来の
塗膜除去法での問題点を解決し、さらに、塗膜除去処理
中における物性の低下のない合成樹脂基材のリサイクル
を可能とする塗膜の剥離方法を提供するものである。
を噴射するノズルと対象物との距離、噴射角度、圧縮空
気圧、噴射ノズル径とノズル形状等の調整が困難である
と共に、対象物の形状が平滑であればよいが、バンパ−
のように湾曲部を有する形状を形成する場合の処理が困
難であった。スクリ−ンメッシュ法はスクリ−ンのメッ
シュの粗さ、スクリ−ンの枚数の調整が困難であった。
例えば、細かく粉砕された塗膜片のすべてを除去できる
ようにメッシュを細かくすると、押出圧力との関係で押
出圧力が高くなりスクリ−ンが破損してしまう。これを
防ぐためにメッシュを粗くすると細かい塗膜が除去き
ず、異物としてリサイクル材中に混入してしまう問題が
あった。有機溶剤による塗膜除去法は溶剤の毒性が強く
環境安全性に問題がある上、塗膜剥離の処理能力が低い
という問題点を有していた。そこで本発明は上記従来の
塗膜除去法での問題点を解決し、さらに、塗膜除去処理
中における物性の低下のない合成樹脂基材のリサイクル
を可能とする塗膜の剥離方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の塗膜剥離方法
は、多価アルコ−ル(エチレングリコ−ル、ブロレイン
グリコ−ル、グリセリン、メタノ−ル、イソブチルアル
コ−ル、イソプロピルアルコ−ル、エタノ−ル)と水の
混合液に、アミン類(トリエタノ−ルアミン、トリエチ
ルアミン)、あるいは、アゾ−ル類(ベンゾトリアゾ−
ル、インド−ル、イソインド−ル、インダゾ−ル、ベン
ゾイミダゾ−ル)等の有機化合物を混入,あるいはその
両方を混入した処理混合溶液中で、塗装を施した基材
を、加熱、撹拌する構成を具備する。
は、多価アルコ−ル(エチレングリコ−ル、ブロレイン
グリコ−ル、グリセリン、メタノ−ル、イソブチルアル
コ−ル、イソプロピルアルコ−ル、エタノ−ル)と水の
混合液に、アミン類(トリエタノ−ルアミン、トリエチ
ルアミン)、あるいは、アゾ−ル類(ベンゾトリアゾ−
ル、インド−ル、イソインド−ル、インダゾ−ル、ベン
ゾイミダゾ−ル)等の有機化合物を混入,あるいはその
両方を混入した処理混合溶液中で、塗装を施した基材
を、加熱、撹拌する構成を具備する。
【0008】
【作用】処理混合溶液中の被処理物は、溶液中の有機化
合物により塗料樹脂およびプライマ−樹脂の架橋点が切
断される。そして、塗膜は合成樹脂基材部分より分離
し、分解される。
合物により塗料樹脂およびプライマ−樹脂の架橋点が切
断される。そして、塗膜は合成樹脂基材部分より分離
し、分解される。
【0009】
【実施例】本発明は処理混合液を充填した反応槽に塗装
を施したバンパ−の粉砕品を投入し、高温状態で撹拌す
ることにより、合成樹脂製のバンパ−粉砕品から塗膜を
剥離させる。ここで使用する処理液は、多価アルコ−ル
と水との混合液に、アミン類あるいはアゾ−ル類等の有
機化合物を所定の濃度で加えた混合液体を使用する。バ
ンパ−の粉砕品は処理液中で加熱、撹拌されることによ
り、合成樹脂材料の表面に塗布された塗料の塗膜が合成
樹脂材料(基材)の表面から分離される。分離した塗膜
は処理液で分解される。
を施したバンパ−の粉砕品を投入し、高温状態で撹拌す
ることにより、合成樹脂製のバンパ−粉砕品から塗膜を
剥離させる。ここで使用する処理液は、多価アルコ−ル
と水との混合液に、アミン類あるいはアゾ−ル類等の有
機化合物を所定の濃度で加えた混合液体を使用する。バ
ンパ−の粉砕品は処理液中で加熱、撹拌されることによ
り、合成樹脂材料の表面に塗布された塗料の塗膜が合成
樹脂材料(基材)の表面から分離される。分離した塗膜
は処理液で分解される。
【0010】次に、本発明の塗膜剥離方法を用いて塗膜
剥離試験を行い、比較例と対比して、その特徴を説明す
る。試験1 多価アルコ−ルと水との混合液に、所定の濃度のアミン
類、アゾ−ル類とを添加した処理液1、従来から使用し
ている処理液2、アルコ−ル液のみの処理液3を充填し
たそれぞれの反応槽に、塗装を施した合成樹脂試料Aを
含浸させ、加熱、撹拌し、試料Aの塗膜の剥離状態を観
察した。試験に用いた処理液および試料は次の構成とな
っている。 処理液1 :混合溶液 多価アルコ−ル エチレングリコ−ル アミン類 トリエタノ−ルアミン(エチレング
リコ−ル溶液に2%および3%添加) アゾ−ル類 ベンゾトリアゾ−ル(エチレングリ
コ−ル溶液に0.1%および0.5%添加) 処理液2 :有機溶剤 処理液3 :アルコ−ル液 試料A :塗装を施した合成樹脂製バンパ−の粉砕物 素材 ポリプロピレン樹脂 塗料 焼き付け塗装用塗料 プライマ−樹脂 塩素化ポリオレフイン系樹脂 上塗り用樹脂 ポリエステルメラミン系樹脂 粉砕品の大きさ 約25mm×25mm 上記処理液1、処理液2、処理液3に試料Aを含浸さ
せ、温度約100℃に加熱し、処理時間約20分(ある
いは約40分)撹拌した。
剥離試験を行い、比較例と対比して、その特徴を説明す
る。試験1 多価アルコ−ルと水との混合液に、所定の濃度のアミン
類、アゾ−ル類とを添加した処理液1、従来から使用し
ている処理液2、アルコ−ル液のみの処理液3を充填し
たそれぞれの反応槽に、塗装を施した合成樹脂試料Aを
含浸させ、加熱、撹拌し、試料Aの塗膜の剥離状態を観
察した。試験に用いた処理液および試料は次の構成とな
っている。 処理液1 :混合溶液 多価アルコ−ル エチレングリコ−ル アミン類 トリエタノ−ルアミン(エチレング
リコ−ル溶液に2%および3%添加) アゾ−ル類 ベンゾトリアゾ−ル(エチレングリ
コ−ル溶液に0.1%および0.5%添加) 処理液2 :有機溶剤 処理液3 :アルコ−ル液 試料A :塗装を施した合成樹脂製バンパ−の粉砕物 素材 ポリプロピレン樹脂 塗料 焼き付け塗装用塗料 プライマ−樹脂 塩素化ポリオレフイン系樹脂 上塗り用樹脂 ポリエステルメラミン系樹脂 粉砕品の大きさ 約25mm×25mm 上記処理液1、処理液2、処理液3に試料Aを含浸さ
せ、温度約100℃に加熱し、処理時間約20分(ある
いは約40分)撹拌した。
【0011】塗膜剥離試験結果は表1に示すようであ
る。
る。
【表1】 なおここで、×は未剥離、△は一部剥離、○は剥離した
状態を表す。この結果からすると、処理液をアルコ−ル
液とした処理液3の場合にはプライマ−部分および塗膜
部分共に未剥離であって、処理液2の有機溶剤の場合に
はプライマ−部分は未剥離、塗膜部分は一部に塗膜の剥
離が見られた。それに対し、本発明による処理液1の混
合溶液中の試料Aは、プライマ−部分および塗膜部分共
に合成樹脂からの剥離が行われた。なお、加熱撹拌処理
を行う際、超音波槽を用いて撹拌処理を行うと、剥離効
果はさらに大きくなった。
状態を表す。この結果からすると、処理液をアルコ−ル
液とした処理液3の場合にはプライマ−部分および塗膜
部分共に未剥離であって、処理液2の有機溶剤の場合に
はプライマ−部分は未剥離、塗膜部分は一部に塗膜の剥
離が見られた。それに対し、本発明による処理液1の混
合溶液中の試料Aは、プライマ−部分および塗膜部分共
に合成樹脂からの剥離が行われた。なお、加熱撹拌処理
を行う際、超音波槽を用いて撹拌処理を行うと、剥離効
果はさらに大きくなった。
【0012】試験2 一種類の有機化合物を濃度を変えて混合した混合溶液で
ある処理液4、処理液5、と、無機塩を濃度を変えて混
入した処理液6を充填したそれぞれの反応槽に、塗装を
施した合成樹脂製試料Bを含浸させ、加熱、撹拌し、一
時間毎の試料Bの塗膜の剥離状態を観察した。試験に用
いた処理液および試料は次の構成となっている。 処理液4 :トリエタノ−ルアミンEG溶液(濃度2.0
%および3.0%) 処理液5 :ベンゾトリアゾ−ルEG溶液(濃度0.1%
および0.5%) 処理液6 :リン酸塩EG溶液(濃度1.5%および1.5
%) 試料B :ポリプロピレンで成形した80cm×80cm
のサイズの平板に下記の塗料を施して、ポリプロピレン
塗装板を形成する。 塗料:プライマ−(塩素化ポリオレフイン系樹脂) 関西ペイント ソフレックス2600 グレ−(商標
名) ベ−ス(ポリエステル−メラミン系樹脂) 関西ペイント ソフレックス1400 イエロ−(商標
名) クリア− 関西ペイント ソフレックス1600(商標名) 次に、ポリプロピレン塗装板をほぼ25mm×25mmの大
きさに切り出して試料Bを形成する。上記処理液4、処
理液5、処理液6に試料Bを含浸させ、温度約100℃
に加熱し、4時間撹拌した。一時間毎の試料Bの状態を
観察する。
ある処理液4、処理液5、と、無機塩を濃度を変えて混
入した処理液6を充填したそれぞれの反応槽に、塗装を
施した合成樹脂製試料Bを含浸させ、加熱、撹拌し、一
時間毎の試料Bの塗膜の剥離状態を観察した。試験に用
いた処理液および試料は次の構成となっている。 処理液4 :トリエタノ−ルアミンEG溶液(濃度2.0
%および3.0%) 処理液5 :ベンゾトリアゾ−ルEG溶液(濃度0.1%
および0.5%) 処理液6 :リン酸塩EG溶液(濃度1.5%および1.5
%) 試料B :ポリプロピレンで成形した80cm×80cm
のサイズの平板に下記の塗料を施して、ポリプロピレン
塗装板を形成する。 塗料:プライマ−(塩素化ポリオレフイン系樹脂) 関西ペイント ソフレックス2600 グレ−(商標
名) ベ−ス(ポリエステル−メラミン系樹脂) 関西ペイント ソフレックス1400 イエロ−(商標
名) クリア− 関西ペイント ソフレックス1600(商標名) 次に、ポリプロピレン塗装板をほぼ25mm×25mmの大
きさに切り出して試料Bを形成する。上記処理液4、処
理液5、処理液6に試料Bを含浸させ、温度約100℃
に加熱し、4時間撹拌した。一時間毎の試料Bの状態を
観察する。
【0013】塗膜剥離試験結果を表2に示す。
【表2】 なおここで、×は未剥離、△は一部剥離、○は完全に剥
離した状態を表す。 塗膜剥離の状態観察 処理液4(トリエタノ−ルアミンEG溶液) ・ 塗膜は加熱、撹拌開始後、40分位から剥離を始め
た。剥離を開始する直前に塗料中に含まれている有機顔
料が溶け出した。 ・ プライマ−部分は一部しか剥離しなかったが、ポリ
プロピレン基材部分との界面には、溶液が浸透、プライ
マ−樹脂が膨潤現象を起こしていた。 処理液5(ベンゾトリアゾ−ルEG溶液) ・ 塗膜剥離の効果が最も高かった。剥離状態は、塗膜
部分とプライマ−部分の海面から塗膜部分が剥離し、次
いでポリプロピレン基材部分とプライマ−樹脂が膨潤現
象をお越しプライマ−部分が剥離した。 ・ 濃度による違いはあまり見られなかったが、添加濃
度が高い方が剥離効果はやや大きかった。 処理液6(リン酸塩EG溶液) ・ 塗膜の一部は剥離したが、溶液の濃度を変えてもプ
ライマ−部分には変化が生じなかった。
離した状態を表す。 塗膜剥離の状態観察 処理液4(トリエタノ−ルアミンEG溶液) ・ 塗膜は加熱、撹拌開始後、40分位から剥離を始め
た。剥離を開始する直前に塗料中に含まれている有機顔
料が溶け出した。 ・ プライマ−部分は一部しか剥離しなかったが、ポリ
プロピレン基材部分との界面には、溶液が浸透、プライ
マ−樹脂が膨潤現象を起こしていた。 処理液5(ベンゾトリアゾ−ルEG溶液) ・ 塗膜剥離の効果が最も高かった。剥離状態は、塗膜
部分とプライマ−部分の海面から塗膜部分が剥離し、次
いでポリプロピレン基材部分とプライマ−樹脂が膨潤現
象をお越しプライマ−部分が剥離した。 ・ 濃度による違いはあまり見られなかったが、添加濃
度が高い方が剥離効果はやや大きかった。 処理液6(リン酸塩EG溶液) ・ 塗膜の一部は剥離したが、溶液の濃度を変えてもプ
ライマ−部分には変化が生じなかった。
【0014】以上、本発明による混合溶液は、溶液中の
有機化合物が塗膜樹脂およびプライマ−樹脂の架橋点を
切断し、合成樹脂基材面より塗膜部分およびプライマ−
部分を分離、分解するものとみられ、合成樹脂基材の表
面および基材自体に影響を及ぼすことがない。
有機化合物が塗膜樹脂およびプライマ−樹脂の架橋点を
切断し、合成樹脂基材面より塗膜部分およびプライマ−
部分を分離、分解するものとみられ、合成樹脂基材の表
面および基材自体に影響を及ぼすことがない。
【0015】
【発明の効果】本発明による塗膜の剥離方法は塗装を施
していた基材に影響を及ぼすことなく塗膜のみを除去で
きるので、塗膜を剥離した基材はその物性を低下するこ
と無く、再利用することができる。また、合成樹脂、ス
チ−ル等の基材に塗装を施したものの塗膜剥離を完全に
達成できるので、自動車部品としては、バンパ−、サイ
ドミラ−のカバ−、自動車のボデイ−等の塗膜除去に適
応する。
していた基材に影響を及ぼすことなく塗膜のみを除去で
きるので、塗膜を剥離した基材はその物性を低下するこ
と無く、再利用することができる。また、合成樹脂、ス
チ−ル等の基材に塗装を施したものの塗膜剥離を完全に
達成できるので、自動車部品としては、バンパ−、サイ
ドミラ−のカバ−、自動車のボデイ−等の塗膜除去に適
応する。
Claims (3)
- 【請求項1】 塗装を施した基材を、多価アルコ−ル、
水の混合液に、アミン類、および、アゾ−ル類等の有機
化合物を混入した処理液中で加熱、撹拌することによ
り、基材から塗膜を剥離する塗膜剥離方法。 - 【請求項2】 塗装を施した基材を、多価アルコ−ル、
水の混合液に、アミン類、あるいは、アゾ−ル類等の有
機化合物を混入した処理液中で加熱、撹拌することによ
り、基材から塗膜を剥離する塗膜剥離方法。 - 【請求項3】 多価アルコ−ルとしてエチレングリコ−
ル、ブロレイングリコ−ル、グリセリン、メタノ−ル、
イソブチルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、エタ
ノ−ル、アミン類の有機化合物として、トリエタノ−ル
アミン、トリエチルアミン、アゾ−ル類の有機化合物と
して、ベンゾトリアゾ−ル、インド−ル、イソインド−
ル、インダゾ−ル、ベンゾイミダゾ−ルが適用可能であ
る請求項1、あるいは、請求項2記載の塗膜剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25092692A JP3244090B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 塗膜剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25092692A JP3244090B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 塗膜剥離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699433A true JPH0699433A (ja) | 1994-04-12 |
JP3244090B2 JP3244090B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=17215081
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25092692A Expired - Fee Related JP3244090B2 (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 塗膜剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3244090B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0739701A3 (en) * | 1995-04-28 | 1997-07-23 | Toyota Motor Co Ltd | Process for reusing lacquered plastic materials |
JPH10128228A (ja) * | 1996-09-06 | 1998-05-19 | Suzuki Motor Corp | 樹脂成形体の塗膜の剥離及び分離方法 |
US6196238B1 (en) | 1999-05-19 | 2001-03-06 | Hyundai Motor Co. | Apparatus for removing coated film from plastic bumper of automobile |
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1992
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