JPH05237443A - 塗装膜の剥離方法 - Google Patents
塗装膜の剥離方法Info
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- JPH05237443A JPH05237443A JP7600992A JP7600992A JPH05237443A JP H05237443 A JPH05237443 A JP H05237443A JP 7600992 A JP7600992 A JP 7600992A JP 7600992 A JP7600992 A JP 7600992A JP H05237443 A JPH05237443 A JP H05237443A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W30/00—Technologies for solid waste management
- Y02W30/50—Reuse, recycling or recovery technologies
- Y02W30/62—Plastics recycling; Rubber recycling
Abstract
を、沸点以下の温度まで加熱した低級アルコールが入っ
ている容器内に密閉することにより、上記樹脂成形品の
塗装膜を剥離することを特徴とする塗装膜の剥離方法に
ある。 【効果】 本発明方法によれば迅速に塗装膜を剥離する
ことができるので、高速で大量に処理することが可能に
なり、また再生される樹脂成形品の劣化も少ないので、
高品位の再生樹脂を得ることができる。
Description
品の塗装膜を剥離する方法に関する。
るためには、成形品表面の塗装膜を剥がして除去しなけ
ればならない。
の方法としては、次のようなものが知られている。
塩素系溶剤に浸漬することにより、塗装膜を剥がす方
法; 2) 塗装膜を剥がさないで樹脂成形品を粉砕し、樹脂
部分を押出器中で溶融したのち、押出器の出口に設けら
れているメッシュ状のスクリーンで不融分(塗装膜、砂
などの汚物)をろ別して、樹脂を回収する方法; 3) 樹脂成形品に、珪砂,セラミックス,金属,合成
樹脂などの粉体、または水などの液体を高圧で吹き付け
て、塗装膜を物理的に削り取る方法; 4) 樹脂成形品を水/カセイソーダ系などの様々な物
質の混合液に浸漬させて、化学反応を利用して塗装膜を
分解し、剥がす方法:
1)〜4)の方法には、それぞれ以下のような問題があ
る。
ゾン層破壊の原因となるため、環境上問題がある。 2)の方法で用いるスクリーンは短時間で目詰まりを起
こしやすく、これを交換するために装置の運転をたびた
び中断する必要があるため、連続的に高速処理を行うこ
とができない。 3)の方法は、処理に長時間を要するうえに、自動化が
困難であり、人手で行う場合には実施者の作業環境が劣
悪になり衛生上問題がある。 4)の方法は、用いる剥離溶液が混合液であるため、化
学反応の進行と共に劣化する剥離溶液の剥離能力を維持
することと、剥離溶液として用いた溶剤・試薬などの回
収・再生・再利用が困難である。
を解決しようとするものである。
る樹脂成形品を、沸点以下の温度まで加熱した低級アル
コールが入っている容器内に入れ密閉することにより、
上記樹脂成形品の塗装膜を剥離することを特徴とする塗
装膜の剥離方法を提供するものである。
ができる樹脂成形品は、塗装膜を有するものでさえあれ
ば特に限定されないが、具体的には、ポリオレフィン系
樹脂成形品の表面に、酸変性塩素化ポリオレフィン系下
塗り塗料およびポリウレタン系上塗り塗料を多層に分け
て塗布した樹脂成形品、ポリオレフィン系樹脂成形品の
表面に、酸変形塩素化ポリオレフィン系下塗り塗料/ポ
リウレタン系塗料の2成分をブレンドまたは化学的に結
合した塗料を塗布した樹脂成形品などが例示される。さ
らに、上塗り塗料としてメラミン、アルキド、水性塗料
などを塗布した樹脂成形品も例示することができる。
脂製のものに限定されるものではない。また、樹脂成形
品の形状なども限定されず、自動車用樹脂製バンパーな
どの自動車の内外装品が例示される。
ルを入れた容器に投入してもよいが、使用する設備に合
わせて任意の大きさに裁断して、あるいは破砕または粉
砕して投入しても、何等差し支えない。
または粉砕して投入することにより、塗装膜の剥離速度
を速めることができる。樹脂成形品を粉砕する場合の粉
砕物の大きさおよび形状は特に制約されないが、好まし
くは約2mm〜30mm角程度、より好ましくは約5m
m〜10mm角程度に粗粉砕する。
点以下の温度まで加熱した低級アルコールを用いる。上
記低級アルコールは、炭素数が1〜5の鎖式アルコール
であり、その例としてはメタノール、エタノール、プロ
ピルアルコール、ブチルアルコール、アミノアルコール
あるいはこれらの混合物などが挙げられるが、メタノー
ル、エタノールおよびメタノールとエタノールの混合物
が好ましい。さらに、これらの低級アルコールの中でエ
タノールは、生体および環境に対して最も低公害であ
り、これを用いれば低公害でかつ迅速な塗装膜の剥離を
行うことができる。
形品100gに対して、好ましくは350ml以上、よ
り好ましくは500ml以上用いられる。上記低級アル
コールには、剥離能力、洗浄能力などを向上させるため
に、あるいは比重を変えるために、有機もしくは無機溶
剤などの液体、または塩類などの固体を混入してもよ
い。しかしながら、剥離溶液として多成分の混合物を用
いると、使用後の剥離溶液の組成が変化する。したがっ
て、剥離溶液として例えばエタノールを単独で用いれ
ば、剥離溶液の組成が変化することがなく剥離能力の維
持が容易であり、回収操作も固体の分別および固体乾燥
時の溶剤蒸気の凝縮のみで可能になる。さらに、剥離溶
液の再生操作の頻度を下げることができ、その再利用も
容易になる。
ールの種類や外圧などによっても異なるが、例えばエタ
ノールを常圧下で用いる場合は78.3℃(エタノール
の1atmにおける沸点)以下の温度まで加熱する。
の加熱温度は限定されないが、沸点に近い温度であるほ
ど優れた剥離効果を発揮する。したがってエタノールを
使用する場合は、好ましくは常圧下で65℃〜75℃、
特に好ましくは常圧下で78℃に加熱して用いる。
であるが、例えば低級アルコールを入れた容器を水浴に
入れて容器ごと加熱すれば、低級アルコールの温度を長
時間一定に保つことができる。
アルコールを入れた容器内に密閉する。このとき使用す
る容器は、低級アルコールの蒸気を密閉できる構造のも
のでさえあれば、特に限定されるものではない。
れるため、本発明方法の実施はバッチ処理に限定され
ず、連続処理装置を用いて連続的に行うこともできる。
の温度まで加熱した低級アルコールが入った容器に密閉
することにより、樹脂成形品に塗布された塗装膜を膨潤
させて塗装膜全体の体積を増大させ、体積変化の起こり
難い樹脂との界面に応力を生じせしめ、これにより、強
い外力を加えることなしに塗装膜を完全かつ迅速に剥が
すことができる。
よりさらに詳しく説明する。
いて、下記の塗装膜剥離実験を行った。バンパー(A) ポリプロプレン系樹脂バンパー(エチレンプロピレンゴ
ムを20重量%含んだエチレンプロピレンブロックコポ
リマー)表面に、酸変性塩素化ポリオレフィンプライマ
ーとポリウレタン系上塗り塗料を2層に塗布したもの。バンパー(B) ポリプロピレン系樹脂バンパー(エチレンプロピレンゴ
ムを20重量%含んだエチレンプロピレンブロックコポ
リマー)表面に、酸変性塩素化ポリオレフィンプライマ
ー/ポリウレタン系塗料を化学的に結合させた塗料を塗
布したもの。
分を約5mm〜10mm角程度にそれぞれ粗粉砕した。
次に、図1に示すように、市販のエタノール1(和光純
薬株式会社製一級試薬)を約80ml剥離容器2に注入
し、温度調節器3の付いた水浴4を用いて78℃に加熱
した。
ると同時に、容器2に取り付けられている還流冷却管7
の上部から排気管8を通じて矢印Aで示すように極僅か
に排気を行って投入口5からエタノール蒸気が洩れ出る
のを防止した。この状態で先に粉砕しておいたバンパー
(A)および(B)の粉砕物20gを剥離容器2に投入
口5から投入し、攪拌装置9によって容器2内のエタノ
ール1を穏やかに攪拌した。
の粉砕物、約100秒後にバンパー(B)の粉砕物の塗
装膜の剥離が完了した。
ノールから、比重差を利用して遠心分離機で遊離塗装膜
/汚物/ポリオレフィン樹脂を分離したのち、エタノー
ル1を回収した。このようにして回収したエタノール1
は、次の剥離操作に利用することができる。
に取り付けられている攪拌子、11は容器を密閉するた
めの栓である。また、矢印Bは、還流冷却機を冷却する
ための水の流れを示している。
れたエタノール1の作用により、バンパー(A)および
(B)に塗布されている酸変性塩素化ポリオレフィン系
プライマーを膨潤させると共に、これに強固に接着ある
いは化学的に結合している熱硬化性塗装膜(ポリウレタ
ン系塗料)をも膨潤させることによって、塗装膜全体の
体積を増大させ、これにより塗装膜と樹脂との界面に応
力を生じさせて、強い外力を加えることなしに塗装膜を
剥離することができる。
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明
の技術的思想の範囲内において各種の変形および変更が
可能である。
類と塗装方法が異なるバンパー(A)と(B)を一緒に
剥離容器2に投入したが、本発明においては異なるグレ
ードの樹脂を用いた樹脂成形品を投入しても、処理時間
を適当に調整すれば塗装膜の剥離には何等差支えない。
しかし、高品位の樹脂のリサイクルを望む場合は、樹脂
成形品をある程度分別して投入することが望ましい。
/汚物/ポリオレフィン樹脂の分離を、比重差を利用し
て行ったが、この操作は他の分離法によって行ってもよ
い。
タノールを単独で用いたが、剥離溶液の剥離能力や洗浄
能力などを向上させるため、あるいは剥離溶液の比重を
変化させるために、エタノールに有機または無機の溶剤
などの種々の液体、あるいは塩類などの固体を混入した
ものを用いてもよい。また、エタノールの代わりにメタ
ノールを用いることもできる。
することができるので、塗装膜を有する樹脂成形品を高
速で大量に処理することが可能になり、また再生される
樹脂成形品の劣化も少ないので、高品位の再生樹脂を得
ることができる。また、膨潤現象によって塗装膜の剥離
が達成されるため、溶解現象によって低級アルコール中
へ異物が混入することは少なく、低級アルコールの再利
用が容易である。
ため、操作の自動化が容易である。また、塗装膜を完全
に剥離すると共に、砂などの汚物も同時に除去すること
ができるので、市場から回収した樹脂成形品の一次洗浄
工程を省略することができ、また再生樹脂成形品の機械
的特性や表面性に悪影響を与える因子を確実に除去する
ことができる。さらに、密閉した容器内で塗装膜の剥離
操作を行うため、実施者の作業環境を汚染することはな
い。
装置の断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 塗装膜を有する樹脂成形品を、沸点以下
の温度まで加熱した低級アルコールが入っている容器内
に入れ密閉することにより、上記樹脂成形品の塗装膜を
剥離することを特徴とする塗装膜の剥離方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7600992A JP3200934B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 塗装膜の剥離方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7600992A JP3200934B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 塗装膜の剥離方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05237443A true JPH05237443A (ja) | 1993-09-17 |
JP3200934B2 JP3200934B2 (ja) | 2001-08-20 |
Family
ID=13592822
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7600992A Expired - Fee Related JP3200934B2 (ja) | 1992-02-27 | 1992-02-27 | 塗装膜の剥離方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3200934B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10128228A (ja) * | 1996-09-06 | 1998-05-19 | Suzuki Motor Corp | 樹脂成形体の塗膜の剥離及び分離方法 |
JP2013103223A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Boeing Co:The | 積層材をリサイクルする方法及びシステム |
WO2019078279A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | 塗装プラスチックの塗膜剥離方法および塗膜剥離装置 |
-
1992
- 1992-02-27 JP JP7600992A patent/JP3200934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH10128228A (ja) * | 1996-09-06 | 1998-05-19 | Suzuki Motor Corp | 樹脂成形体の塗膜の剥離及び分離方法 |
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WO2019078279A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2019-04-25 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | 塗装プラスチックの塗膜剥離方法および塗膜剥離装置 |
JPWO2019078279A1 (ja) * | 2017-10-20 | 2020-11-19 | 地方独立行政法人山口県産業技術センター | 塗装プラスチックの塗膜剥離方法および塗膜剥離装置 |
US11305309B2 (en) | 2017-10-20 | 2022-04-19 | Yamaguchi Prefectural Industrial Technology Institute | Method and device for removing coating on coated plastic article |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3200934B2 (ja) | 2001-08-20 |
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