JPH0699411B2 - 液晶性化合物及び用途 - Google Patents

液晶性化合物及び用途

Info

Publication number
JPH0699411B2
JPH0699411B2 JP2038002A JP3800290A JPH0699411B2 JP H0699411 B2 JPH0699411 B2 JP H0699411B2 JP 2038002 A JP2038002 A JP 2038002A JP 3800290 A JP3800290 A JP 3800290A JP H0699411 B2 JPH0699411 B2 JP H0699411B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solution
compound
stirred
liquid crystal
mixture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2038002A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03173878A (ja
Inventor
徹 北村
和彦 坂口
豊 塩見
喜和 竹平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Soda Co Ltd
Original Assignee
Daiso Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiso Co Ltd filed Critical Daiso Co Ltd
Priority to JP2038002A priority Critical patent/JPH0699411B2/ja
Publication of JPH03173878A publication Critical patent/JPH03173878A/ja
Publication of JPH0699411B2 publication Critical patent/JPH0699411B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furan Compounds (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表示素子、あるいは電気光学素子に用いられる
新規な液晶性化合物に関する。本発明にいう液晶性化合
物とは単独で液晶状態が観察できる物質のみならず、そ
れ自身が液晶相を示さなくても液晶組成物の構成成分と
して有用な化合物をも含んでいる。
(従来の技術とその課題) 液晶は表示材料として、広く用いられるようになって来
たが、現在のところ表示方式としてTN(Twisted Nemati
c)型を一般的に採用している。このTN表示方式は消費
電力が少くてすむ、受光型で目が疲れない等の長所があ
る一方、駆動が基本的に誘電率の異方性に基いているた
めその力が弱く、応答速度が遅いという欠点があり、高
速応答が必要とされる分野には応用上の制限を受けてい
た。
強誘電性液晶は、1975年に、R.B.Meyerらによって初め
て見出されたものであるが(J.Physique,36,L−69(197
5))、このものは自発分極に由来する比較的大きな力
が駆動力となるため応答速度が極めて速く、かつメモリ
ー性を持つという優れた性能があり、新しい表示素子と
して注目されている。液晶が強誘電性を示す条件として
はカイラルスメクティックC相(SmC*相)を示すことが
必要であり、このため分子中に不斉炭素を含まなければ
ならない。また分子の長軸に対して垂直方向に双極子モ
ーメントを持つことが必要である。
Meyer等の合成した強誘電性液晶DOBAMBCは次のような構
造をしており 上記の条件を満足しているが、シッフ塩基を含むため化
学的に不安定であり、自発分極も3×10-9C/cm2と小さ
かった。その後多くの強誘電性液晶化合物が合成された
が十分に高速応答するものはまだ見付かっておらず、し
たがって実用化には至っていない。
これら従来の強誘電性液晶化合物を比較してみると、例
えばDOBAMBCの不斉炭素原子の位置がひとつカルボニル
基に近づいたDOBA−1−MBC では自発分極が5×10-8C/cm2であり、DOBAMBCよりも大
きくなっている。これは、強誘電性の出現に重要な要素
である不斉炭素と双極子の位置が近づいたために、分子
の双極子部分の自由回転が抑えられ、双極子の配向性が
向上したものと考えられる。すなわち、不斉部分は分子
の自由回転を束縛する働きをしており、従来の強誘電性
液晶化合物のほとんどは不斉部分が直鎖上にあるため、
分子の自由回転を完全には抑えることができず、双極子
部分を固定できないために満足な自発分極および高速応
答が得られなかったと考えられる。
(課題を解決するための手段) 本発明は従来の強誘電性液晶化合物の双極子部分の自由
回転を抑えるための手段として、不斉部分を5員環ラク
トンに直結させた構造により自由回転を束縛し、しかも
化学的に安定な強誘電性を有する新規な液晶性化合物及
びその用途を提供するものである。
本発明に係る新規化合物は一般式(I) (式(I)中R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜15
のアルキル基又は炭素数2〜15のアルケニル基、A及び
Dはそれぞれ独立して単結合又は−O−、Bは単結合又
Zは単結合又は より選ばれた基、Yは水素原子又は−CH3を表わし、*
の符号は不斉炭素原子を表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する化合物及
びこの化合物の少なくとも1種を含む液晶組成物、さら
には該組成物を用いてなる電気光学素子である。
上記一般式(I)のR1及びR2において、アルキル基の例
としては、例えばメチル,エチル,n−プロピル,n−ブチ
ル,n−ペンチル,n−ヘキシル,n−ヘプチル,n−オクチ
ル,n−ノニル,n−デシル,n−ウンデシル,n−ドデシル,n
−トリデシル,n−テトラデシル,n−ペンタデシル,イソ
プロピル,t−ブチル,2−メチルプロピル,1−メチルプロ
ピル,3−メチルブチル,2−メチルブチル,1−メチルブチ
ル,4−メチルペンチル,3−メチルペンチル,2−メチルペ
ンチル,1−メチルペンチル,5−メチルヘキシル,4−メチ
ルヘキシル,3−メチルヘキシル,2−メチルヘキシル,1−
メチルヘキシル,6−メチルヘプチル,5−メチルヘプチ
ル,4−メチルヘプチル,3−メチルヘプチル,2−メチルヘ
プチル,1−メチルヘプチル,7−メチルオクチル,6−メチ
ルオクチル,5−メチルオクチル,4−メチルオクチル,3−
メチルオクチル,2−メチルオクチル,1−メチルオクチ
ル,8−メチルノニル,7−メチルノニル,6−メチルノニ
ル,5−メチルノニル,4−メチルノニル,3−メチルノニ
ル,2−メチルノニル,1−メチルノニル,3,7−ジメチルオ
クチル,3,7,11−トリメチルドデシルなどの基が挙げら
れる。またアルケニル基の例としては、例えばビニル,
プロペニル,ブテニル,ペンテニル,ヘキセニル,ヘプ
テニル,オクテニル,ノネニル,デセニル,ウンデセニ
ル,ドデセニル,トリデセニル,テトラデセニル,ペン
タデセニルなどの直鎖状のもの、1−メチルプロペニ
ル,2−メチルプロペニル,3−メチルブテニル,4−メチル
ペンテニルなどの分岐を有するアルケニル基が挙げられ
る。
本発明に係る上記の新規化合物は強誘電性を発生させる
ための双極子モーメントを持つ部分としてのカルボニル
基を5員環の内部に位置させ、さらに環上に2つの不斉
炭素を持たせることにより、この部分の自由回転を不可
能にし、全体として双極子部分を一方向に向わせること
ができ、自発分極を大きくし、延いては高速応答を実現
できるものである。なお、本発明の液晶性化合物(I)
はγ−ラクトン環に不斉炭素を2個含んでいるため、2
種類のジアステレオマーが存在する。これらは全て双極
子部分の自由回転を抑えるという目的に合致した構造を
しているので、それぞれを単独で用いてもあるいはそれ
ぞれの混合物として用いても液晶性化合物として有用で
ある。
本発明に係る一般式(I)で表わされる化合物は、次に
示すような方法によって製造することができる。
まず、一般式(I)においてBが単結合の場合、次の表
1に示される反応によって製造することができる。但
し、表1の反応式において、R1,R2,A,D,Z,Y及び*の符
号は一般式(I)のR1,R2,A,D,Z,Y及び*の符号と同様
の意味を表わす。
表1の反応において、公知の方法によって合成したアセ
トフェノン誘導体(II)をビルゲロット(Willgerodt)
反応によりフェニル酢酸誘導体(III)を合成し、これ
を2倍モル量のリチウムジイソプロピルアミド(LDA)
と−30〜10℃の温度で反応させ、続いて0.3〜3倍モル
の光学活性エポキシ化合物(V)と−78℃〜室温で反応
させることにより付加化合物(VI)を得ることができ
る。この化合物(VI)を硫酸,塩酸,パラトルエンスル
ホン酸等の酸触媒の存在下でベンゼン,トルエン等の溶
媒中分子内脱水反応させると前記一般式(I)のBが単
結合である光学活性γ−ラクトン誘導体(I)−(1)
が得られる。
一方、上記付加化合物(VI)のYが−CH3の化合物は、
フェニル酢酸誘導体(III)にリチウムジイソプロピル
アミド(LDA)を反応させ、続いてヨウ化メチル(MeI)
を作用させてフェニルメチル酢酸誘導体(IV)を合成
し、これにリチウムジイソプロピルアミド(LDA)、続
いて光学活性エポキシ化合物(V)とを反応させること
によって得ることができる。
上記反応において用いた光学活性エポキシ化合物(V)
において、Aが単結合である化合物(V)−(1)は次
の反応によって得ることができる。
(上記反応において、R1及び*の符号は一般式(I)の
R1及び*の符号と同様の意味を表わし、Xはハロゲン原
子を表わす) すなわち、ハロゲン化アルキル又はハロゲン化アルケニ
ル(R1X)とマグネシウムとの反応でグリニヤール反応
剤を合成し、次いでハロゲン化銅(CuX)の存在下で光
学活性エピクロロヒドリンと反応させることにより光学
活性エポキシ化合物(V)−(1)を得ることができ
る。
光学活性エポキシ化合物(V)において、Aが−O−で
ある化合物(V)−(2)は次の反応によって得ること
ができる。
(上記反応において、R1及び*の符号は一般式(I)の
R1及び*の符号と同様の意味を表わす) すなわち、アルコール類(R1OH)と光学活性エピクロロ
ヒドリンとを酸触媒の存在下で反応させてクロロヒドリ
ンエーテル(VII)を合成し、次いでアルカリで閉環し
て合成する二段階法、またはアルコール類と光学活性エ
ピクロロヒドリン及び塩基との反応を第四級アンモニウ
ム塩触媒の存在下で行う一段階法で合成することができ
る。
また、上記光学活性エポキシ化合物(V)−(1)の他
の合成法としては、オレフィンと空気との反応を微生物
を利用して行う方法がある。
上記光学活性エピクロロヒドリンは、高純度のものとし
ては、R体は本出願人に係る特開昭61-132196号公報及
び特開昭61-6697号公報記載の方法、S体は同じく特開
平1−230567号公報記載の方法によって得られたものを
用いることができる。
次に、一般式(I)においてBが である場合、次の表2に示される反応によって製造する
ことができる。但し、表2の反応式において、R1,R2,A,
D,Z,Y及び*の符号は一般式(I)のR1,R2,A,D,Z,Y及び
*の符号と同様の意味を表わす。またMe,Et及びphはそ
れぞれメチル基,エチル基及びフェニル基を表わす。
表2の反応の説明すると、p−ヒドロキシフェニル酢酸
エチルエステルをハロゲン化ベンジルとの反応でベンジ
ルエーテル化し、続いてエステルを加水分解することに
よりp−ベンジルオキシフェニル酢酸(VIII)が得られ
る。この化合物(VIII)からγ−ラクトン誘導体(X)
を合成する方法、または化合物(VIII)から化合物(I
X)を経てγ−ラクトン誘導体(X)を合成する方法
は、前記表1のフェニル酢酸誘導体(III)から付加化
合物(VI)を経てγ−ラクトン誘導体(I)−(1)を
合成する方法、またはフェニル酢酸誘導体(III)から
フェニルメチル酢酸誘導体(IV)を合成し、続いて付加
化合物(VI)を経てγ−ラクトン誘導体(I)−(1)
を合成する方法と同様にして行うことができる。上記γ
−ラクトン誘導体(X)はこれを触媒の存在下で水素化
して2−(p−ヒドロキシフェニル)−γ−ラクトン誘
導体(XI)とし、次いでカルボン酸クロライド誘導体
(XII)でエステル化することによって、前記一般式
(I)のBが である光学活性γ−ラクトン誘導体(I)−(2)を得
ることができる。
前記表1及び表2の反応において、使用するエポキシ化
合物(V)としてラセミ体のものを用いられば最終目的
物であるγ−ラクトン誘導体(I)−(1)又は(I)
−(2)はラセミ体のものが得られる。このラセミ体の
化合物は他の光学活性液晶化合物に添加してその螺旋ピ
ッチの調整に使用することができる。
本発明の上記一般式(I)の化合物は、この化合物の少
なくとも1種と他のカイラルな液晶又は非カイラルな液
晶、あるいはこれらの混合物とを混ぜ合わせることによ
り液晶組成物とすることができる。
上記他のカイラルな液晶及び非カイラルな液晶として
は、本発明化合物と混合してスメクチックC相を示すも
のであれば従来知られているものを含む総ての物質が適
用できる。
上記カイラルな液晶及び非カイラルな液晶として従来知
られているものは、例えば東ドイツ成書「Flssige Kr
istalle in Tabellen I」(VEB Deutscher Verlag fr
Grundstoffindustrie,Leipzig,1974)及び「Flssige
Kristalle in Tabellen II」(VEB Deutscher Verlag
fr Grundstoffindustrie,Leipzig,1984)に記載され
ているものが挙げられる。このようなカイラルな液晶及
び非カイラルな液晶の具体例としては、下記式(J)で
表わされる化合物が挙げられる。
上記式(J)において、E,F及びGはそれぞれ独立に から選ばれた六員環を表わしており、これら六員環中の
水素原子はハロゲン原子、シアノ原子又はニトロ基で置
換されていてもよい。aは0又は1である。またW,K,L
及びMはそれぞれ独立に単結合であるか、又は −N=N−及び−CH2−CH2− から選ばれた基を表わし、a=0のときKは単結合を表
わす。R3及びR4はそれぞれ独立に炭素数1〜15の直鎖状
もしくは分岐状アルキル基を表わし、これらは不斉炭素
原子を含んでいてもよい。
上記式(J)で表わされる化合物のうち、さらに好まし
いものとしては、下記式(J−1)もしくは式(J−
2)で表わされる化合物を挙げることができる。
(上記式(J−1)中R5及びR6は、それぞれ炭素数1〜
15の直鎖状もしくは分岐状アルキル基もしくはアルコキ
シ基を表わし、これらは不斉炭素原子を含んでいてもよ
い) (上記式(J−2)中R5及びR6は上記式(J−1)のR5
及びR6と同じ意味を表わし、 Aは を表わし、 k及びiはそれぞれ独立して0又は1を表わす。但し、
k+i=2になることはない) 本発明の液晶組成物に透明電極を付し、ポリエチレン,
ポリエステル,ナイロン、ポリビニルアルコール,ポリ
イミド等で表面配向処理した2枚のガラス板に封入し、
偏光子を設けた複屈折モード及びホスト−ゲストモード
の液晶セルは表示素子又は電気光学素子として使用する
ことができる。
本発明の、一般式(I)の化合物は熱や光に対する安定
性が良く、この化合物を含む液晶組成物は強誘電性液晶
として優れた性質をもっている。さらに、該化合物をネ
マチック液晶に添加した液晶組成物は次のような用途に
利用できる。
(1)リバース・ドメインの発生を抑制するためにTN型
及びSTN型液晶に添加した液晶組成物。
(2)コレステリック−ネマティック相転移効果を用い
る表示素子(J.J.Wysoki,A.Adams and W.Haas;Phys.Re
v.Lett.,20,1024(1968))。
(3)ホワイト・ティラー型ゲスト・ホスト効果を用い
る表示素子(D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Phys.,
45,4718(1974))。
(4)コレステリック相をマトリックス中に固定化し、
その選択散乱特性を用いるノッチフィルターやバンドパ
スフィルター(F.J.Kahn;Appl.Phys.Lett.,18,231(197
1))。
(5)コレステリック相の円偏光特性を利用した円偏光
ビームスプリッター(S.D.Jacob,SPIE.37,98(198
1))。
(実施例) 以下の各例において、本発明の一般式(I)で示される
光学活性化合物のR、S表示は、下記の化学式の位置番
号に基いて行った。
また実施例中に記載した相転移温度はDSCおよび偏光顕
微鏡観察により決定した。また相転移温度の項に示した
記号は以下の相を表わす。
C;結晶相 SmA;スメクティックA相 SmC;スメクティックC相 SmC*;カイラルスメクティックC相 Sm1;SmA,SmC,SmC*以外の未同定のスメクティック相 N;ネマティック相 N*;カイラルネマティック相 I;等方性液体相 Xn;未同定相 〈式(V)の化合物の合成〉 合成例1 (R)−1,2−エポキシノナンの合成 ヨウ化第一銅1.9g(10m mol)のエーテル75ml懸濁液を
反応容器に入れ、これに窒素気流下−30℃でヘキシルブ
ロミド12.38g(75m mol)とマグネシウム2g(82.5m mo
l)とからテトラヒドロフラン75ml中で製造したグリニ
ヤール試薬を加え、30分間撹拌した後同温度でR−エピ
クロロヒドリン4.63g(50m mol、化学純度98.5%以上、
光学純度99%以上(▲[α]25 D▼=−34.0°、c=1.
2,メタノール))のテトラヒドロフラン−エーテル混合
溶液(1:1)100mlを加えて2時間撹拌した。反応終了後
飽和塩化アンモニウム水100mlを加えて室温に戻し、エ
ーテルで抽出後飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸
マグネシウムで乾燥させた。次いで減圧下で溶媒を留去
し、残渣を減圧蒸留により精製し下記化学式で示される
(R)−クロロヒドリン体6.29g(35.2m mol,収率70
%)を得た。
▲[α]25 D▼ +8.20°(neat) bp 60〜66℃ (14mmHg,Kugelrohr) IR νmax (neat) 3380-cm NMR(CDCl3) δ:0.7〜1.8 (15H,m) 2.2 (1H,brd) 3.3〜3.9 (3H,m) 上記(R)−クロロヒドリン体4.99gと48%苛性ソーダ5
0mlの混合物を2時間撹拌下に還流させた。反応終了後
生成物をエーテルで抽出し、抽出物を精留して(R)−
1,2−エポキシ−n−ノナン3.97gを得た。
▲[α]25 D▼ +10.87° NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t) 1.2〜1.6 (12H,m) 2.46 (1H,m) 2.74 (1H,m) 2.91 (1H,m) 合成例2 R−メチルグリシジルエーテルの合成 撹拌還流させた硫酸0.98g及びメタノール100mlの溶液に
合成例1で用いたのと同じ(R)−エピクロロヒドリン
23.66g及びメタノール20mlの溶液を20分間かけて滴下
し、そのままさらに20分間撹拌還流した。反応液を10〜
15℃に冷却後、苛性カリ31gのメタノール溶液150mlを滴
下して10分間撹拌した。反応液を飽和食塩水に移し、塩
化メチレンで生成物を抽出し、これを精留(bd 110℃)
して(R)−メチルグリシジルエーテル4.14gを得た。
▲[α]28 D▼ +6.49°(c=1.086,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:2.63 (1H,dd) 2.82 (1H,m) 3.16 (1H,m) 3.34 (1H,dd) 3.42 (3H,s) 3.71 (1H,dd) 合成例3 (R)又は(S)−n−ヘキシルグリシジルエーテルの
合成 50%苛性ソーダ40g、合成例1と同じ(R)−エピクロ
ロヒドリン24g及びテトラブチルアンモニウム硫酸水素
塩400mgの混合物を20〜25℃に冷却しながらn−ヘキサ
ノール6mlを滴下した。反応液をさらに同温度で3時間
撹拌の後水を加えて生成物をエーテルで抽出した。抽出
物を減圧下で精留することにより(R)−n−ヘキシル
グリシジルエーテル3.35gを得た。
▲[α]37 D▼ +2.48°(c=1.048,CH2Cl2) bp 52℃/4mmHg NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,m) 1.2〜1.4 (6H,m) 1.58 (2H,m) 2.58 (1H,dd) 2.77 (1H,dd) 3.12 (1H,m) 3.36 (1H,dd) 3.48 (2H,m) 3.70 (1H,dd) 上記(R)−エピクロロヒドリンの代りに(S)−エピ
クロロヒドリン(化学純度98.5%以上、光学純度99%以
上(▲[α]25 D▼ +34.0°、c=1.2,メタノー
ル))を用いた以外は同様にして(S)−n−ヘキシル
グリシジルエーテル3.20gを得た。
▲[α]37 D▼ −2.45°(c=1.005,CH2Cl2) 合成例4 (S)−アリルグリシジルエーテルの合成 撹拌還流させた硫酸0.5g及びアリルアルコール100mlの
溶液に合成例3と同じ(S)−エピクロロヒドリン19.5
4g及びアリルアルコール20mlの溶液を20分間かけて滴下
し、さらに20分間撹拌還流した。反応液を10〜15℃に冷
却後、苛性カリ25.2gのメタノール溶液130mlを滴下して
10分間撹拌した。反応液を飽和食塩水に移し、塩化メチ
レンで生成物を抽出し、これを精留して(S)−アリル
グリシジルエーテル9.51gを得た。
▲[α]30 D▼−9.24°(c=1.075,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:2.61 (1H,dd) 2.80 (1H,t) 3.16 (1H,m) 3.40 (1H,dd) 3.73 (1H,dd) 4.05 (1H,m) 5.20 (1H,d) 5.29 (1H,d) 5.91 (1H,m) 〈式(III)化合物の合成〉 合成例5 4−(4′−n−ヘプチル)−ビフェニル酢酸の合成 4−アセチル−4′−n−ヘプチルビフェニル10.85g、
イオウ2.36gをモルホリン20ml中で9時間撹拌下に還流
した。反応液に苛性ソーダ29.5g、水80ml及びエタノー
ル100mlの溶液を加え9時間撹拌した後、反応液を水に
移して塩酸酸性にし析出した固体を濾別採取して粗生成
物13.51gを得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製し目的物8.29gを得た。
mp 154〜162℃ IR(ヌジョール)1724cm-1 NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,m) 1.2〜1.4 (8H,m) 1.64 (2H,m) 2.63 (2H,t) 3.68 (2H,s) 7.23 (2H,d) 7.33 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.54 (2H,d) 合成例6 4−(4′−n−ノニルオキシ)−ビフェニル酢酸の合
成 4−アセチル−4′−n−ノニルオキシビフェニル10.1
4g、イオウ1.536gをモルホリン20ml中で15時間撹拌下に
還流した。反応液に苛性ソーダ25g、水65ml及びエタノ
ール100mlの溶液を加え9時間撹拌した後、反応液を水
に移して塩酸酸性にし析出した固体を濾別採取して粗生
成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で精製して目的物12.84gを得た。
mp 175〜176℃ IR(ヌジョール)1704cm-1 NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,m) 1.2〜1.5 (12H,m) 1.80 (2H,m) 3.69 (2H,s) 3.99 (2H,t) 6.95 (2H,d) 7.33 (2H,d) 7.49 (2H,d) 7.52 (2H,d) 合成例7 4−(4′−n−ブチルトランスシクロヘキシル)フェ
ニル酢酸の合成 4−(4′−n−ブチルトランスシクロヘキシル)アセ
トフェノン5g、イオウ1.24gをモルホリン7.5ml中で11時
間撹拌下に還流した。反応液に苛性ソーダ16.7g、水43.
4ml及びエタノール67mlの溶液を加え7時間撹拌した
後、反応液を水に移して塩酸酸性にして生成物をエーテ
ルで抽出した。抽出した粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して目的物3.33gを得た。
mp 72〜74℃ IR(ヌジョール)1718cm-1 NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.5 (14H,m) 1.86 (4H,m) 2.44 (1H,t) 3.59 (2H,s) 7.17 (4H,m) 〈式(IV)化合物の合成〉 合成例8 2−(4′−ノニルオキシ−4−ビフェニル)プロピオ
ン酸の合成 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン506mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例6で合成した
4−(4′−n−ノニルオキシ)−ビフェニル酢酸708m
g及びテトラヒドロフラン8mlの溶液を滴下し1時間撹拌
した。反応液を−78℃に冷却しヨウ化メチル426mg及び
テトラヒドロフラン2mlの溶液を滴下した。反応液の温
度を徐々に室温まで上昇させて6時間撹拌した後水を加
え、さらに塩酸酸性としクロロホルムで抽出して目的物
730mgを得た。
NMR(CDCl3) δ:0.89 (3H,t) 1.2〜1.6 (12H,m) 1.55 (3H,d) 1.80 (2H,m) 3.79 (1H,q) 3.99 (2H,t) 6.95 (2H,d) 7.37 (2H,d) 7.4〜7.6 (4H,m) 実施例1 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン113mg及びテト
ラヒドロフラン2mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液0.7mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上
昇させ30分間撹拌した。この反応液に合成例6で合成し
た4−(4′−n−ノニルオキシ)−ビフェニル酢酸17
7mg及びテトラヒドロフラン2mlの溶液を滴下し1時間撹
拌した。反応液を−78℃に冷却し、合成例1で合成した
(R)−1,2−エポキシノナン85mg及びテトラヒドロフ
ラン2mlの溶液を滴下した。反応液の温度を徐々に室温
まで上昇させ6時間撹拌した後水を加え、さらに塩酸酸
性としクロロホルムで生成物を抽出した。抽出物に乾燥
ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベンゼンを少しずつ
流出させながら6時間加熱撹拌した。冷却後ベンゼンを
減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーで精製して下記化学式で示されるγ−ラクトン誘導体
(2R,4R)及び(2S,4R)をそれぞれ35mg及び104mg得
た。
(2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]34 D▼−5.42°(c=1.66,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.9 (26H,m) 2.05 (1H,td) 2.74 (1H,ddd) 3.88 (1H,dd) 3.98 (2H,t) 4.48 (1H,m) 6.95 (2H,d) 7.31 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.53 (2H,d) IR(ヌジョール)1750cm-1 (2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]34 D▼+29.33°(c=0.95,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.9 (26H,m) 2.41 (1H,ddd) 2.53 (1H,dt) 3.93 (1H,dd) 3.99 (2H,t) 4.66 (1H,m) 6.96 (2H,d) 7.32 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.53 (2H,d) IR(ヌジョール)1750cm-1 実施例2 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン339mg及びテト
ラヒドロフラン6mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液2.1mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上
昇させ30分間撹拌した。この反応液に合成例6で合成し
た4−(4′−n−ノニルオキシ)−ビフェニル酢酸53
1mg及びテトラヒドロフラン5mlの溶液を滴下し1時間撹
拌した。反応液を−78℃に冷却し、合成例3で合成した
(R)−n−ヘキシルグリシジルエーテル256mg及びテ
トラヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の温度
を徐々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加え、
さらに塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出した。
抽出物に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベンゼ
ンを少しずつ流出させながら6時間加熱撹拌した。冷却
後ベンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで精製して下記化学式で示されるγ−ラ
クトン誘導体(2R,4S)及び(2S,4S)をそれぞれ259mg
及び207mg得た。
(2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]23 D▼+1.36°(c=1.06,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.5 (18H,m) 1.58 (2H,m) 1.78 (2H,m) 2.32 (1H,td) 2.66 (1H,ddd) 3.51 (2H,t) 3.61 (1H,dd) 3.70 (1H,dd) 3.89 (1H,dd) 3.97 (2H,t) 4.63 (1H,m) 6.95 (2H,d) 7.23 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.52 (2H,d) (2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]32 D▼+29.27°(c=1.16,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.5 (18H,m) 1.58 (2H,m) 1.78 (2H,m) 2.47 (1H,dt) 2.65 (1H,ddd) 3.49 (2H,t) 3.59 (1H,dd) 3.68 (1H,dd) 3.97 (2H,t) 4.06 (1H,t) 4.72 (1H,m) 6.94 (2H,d) 7.30 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.52 (2H,d) 実施例3 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例5で合成した
4−(4′−n−ヘプチル)−ビフェニル酢酸700mg及
びテトラヒドロフラン6mlの溶液を滴下し1時間撹拌し
た。反応液を−78℃に冷却し、市販の(R)−1,2−エ
ポキシヘプタン(▲[α]25 D▼+15.0°(neat))260
mg及びテトラヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応
液の温度を徐々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水
を加え、さらに塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽
出した。抽出物に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加
え、ベンゼンを少しずつ流出させながら、6時間加熱撹
拌した。冷却後ベンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで精製して下記化学式で示
されるγ−ラクトン誘導体(2R,4R)及び(2S,4R)をそ
れぞれ330mg及び383mg得た。
(2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]27 D▼−5.66°(c=1.089,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.90 (6H,m) 1.20〜1.85 (18H,m) 2.08 (1H,dt) 2.63 (2H,t) 2.78 (1H,m) 3.92 (1H,dd) 4.51 (1H,m) 7.25 (2H,d) 7.34 (2H,d) 7.49 (2H,d) 7.57 (2H,d) (2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]28 D▼+33.48°(c=1.027,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.90 (6H,m) 1.2〜1.9 (18H,m) 2.35〜2.68 (4H,m) 3.94 (1H,dd) 4.67 (1H,m) 7.25 (2H,d) 7.34 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.57 (2H,d) 実施例4 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例7で合成した
4−(4′−n−ブチルトランスシクロヘキシル)フェ
ニル酢酸600mg及びテトラヒドロフラン3mlの溶液を滴下
し1時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却し、合成例4
で合成した(S)−アリルグリシジルエーテル275mg及
びテトラヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の
温度を徐々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加
え、さらに塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出し
た。抽出物に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベ
ンゼンを少しずつ流出させながら、6時間加熱撹拌し
た。冷却後ベンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで精製して下記化学式で示され
るγ−ラクトン誘導体(2S,4R)及び(2R,4R)をそれぞ
れ320mg及び246mg得た。
(2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]28 D▼−3.22°(c=1.033,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.5 (14H,m) 1.86 (4H,m) 2.30 (1H,dt) 2.45 (1H,m) 2.68 (1H,m) 3.62〜3.76 (2H,m) 3.86 (1H,dd) 4.09 (2H,m) 4.65 (1H,m) 5.22 (1H,m) 5.30 (1H,m) 5.91 (1H,m) 7.20 (4H,s) (2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]28 D▼−40.42°(c=1.024,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.5 (14H,m) 1.86 (4H,m) 2.37〜2.55 (2H,m) 2.65 (1H,m) 3.60〜3.76 (2H,m) 3.95〜4.1 (3H,m) 4.75 (1H,m) 5.22 (1H,m) 5.29 (1H,m) 5.91 (1H,m) 7.19 (4H,s) 実施例5 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例7で合成した
4−(4′−n−ブチルトランスシクロヘキシル)フェ
ニル酢酸600mg及びテトラヒドロフラン3mlの溶液を滴下
し1時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却し、市販の
(R)−1,2−エポキシトリデカン(▲[α]25 D▲+9.
8°(neat))477mg及びテトラヒドロフラン1mlの溶液
を滴下した。反応液の温度を徐々に室温まで上昇させ6
時間撹拌した後水を加え、さらに塩酸酸性としクロロホ
ルムで生成物を抽出した。抽出物に乾燥ベンゼン及び触
媒量の硫酸を加え、ベンゼンを少しずつ流出させなが
ら、6時間加熱撹拌した。冷却後ベンゼンを減圧留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製
して下記化学式で示されるγ−ラクトン誘導体(2R,4
R)及び(2S,4R)をそれぞれ320mg及び367mg得た。
(2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]26 D▼−3.57°(c=1.035,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.9 (41H,m) 2.02 (1H,dt) 2.45 (1H,m) 2.72 (1H,m) 3.83 (1H,dd) 4.47 (1H,m) 7.20 (4H,s) (2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]24 D▼+31.02°(c=1.038,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.8〜1.9 (41H,m) 2.28〜2.55 (3H,m) 3.87 (1H,dd) 4.62 (1H,m) 7.19 (4H,s) 実施例6 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例5で合成した
4−(4′−n−ヘプチル)−ビフェニル酢酸700mg及
びテトラヒドロフラン3mlの溶液を滴下し1時間撹拌し
た。反応液を−78℃に冷却し、合成例2で合成した
(R)−メチルグリシジルエーテル212mg及びテトラヒ
ドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の温度を徐々
に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加え、さらに
塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出した。抽出物
に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベンゼンを少
しずつ流出させながら6時間加熱撹拌した。冷却後ベン
ゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで精製して下記化学式で示されるγ−ラクトン
誘導体(2R,4S)及び(2S,4S)をそれぞれ113mg及び255
mg得た。
(2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]21 D▼+0.35°(c=1.01,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,m) 1.2〜1.45 (8H,m) 1.65 (2H,m) 2.34 (1H,dt) 2.6〜2.8 (3H,m) 3.46 (3H,s) 3.67 (2H,m) 3.94 (1H,dd) 4.67 (1H,m) 7.25 (2H,d) 7.36 (2H,d) 7.49 (2H,d) 7.58 (2H,d) (2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]23 D▼+34.16°(c=1.013,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,m) 1.2〜1.45 (8H,m) 1.65 (2H,m) 2.52 (1H,dt) 2.59〜2.75 (3H,m) 3.44 (3H,s) 3.65 (2H,m) 4.08 (1H,t) 4.77 (1H,m) 7.24 (2H,d) 7.33 (2H,d) 7.48 (2H,d) 7.57 (2H,d) 実施例7 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン506mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に合成例8で合成した
2−(4′−ノニル−オキシ−4−ビフェニル)プロピ
オン酸730mg及びテトラヒドロフラン8mlの溶液を滴下し
1時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却し、合成例1で
合成した(R)−1,2−エポキシノナン312mg及びテトラ
ヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の温度を徐
々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加え、さら
に塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出した。抽出
物に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベンゼンを
少しずつ流出させながら6時間加熱撹拌した。冷却後ベ
ンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製して下記化学式で示されるγ−ラクト
ン誘導体(2R,4R)及び(2S,4R)をそれぞれ408mg及び2
80mg得た。
(2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]25 D▼+13.24°(c=1.06,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (6H,m) 1.2〜1.7 (24H,m) 1.67 (3H,s) 1.79 (2H,m) 2.33 (1H,dd) 2.50 (1H,dd) 3.99 (2H,t) 4.57 (1H,m) 6.96 (2H,d) 7.45〜7.55 (6H,m) (2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]23 D▼+25.11°(c=1.017,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (6H,m) 1.15〜1.70 (24H,m) 1.61 (3H,s) 1.78 (2H,m) 1.99 (1H,dd) 2.77 (1H,dd) 3.99 (2H,t) 4.24 (1H,m) 6.96 (2H,d) 7.35〜7.60 (6H,m) 実施例8 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ30分間撹拌した。この反応液に市販の4−オクチル
フェニル酢酸594mg及びテトラヒドロフラン3mlの溶液を
滴下し1時間撹拌した。反応液を−78℃に冷却し、合成
例1で合成した(R)−1,2−エポキシノナン320mg及び
テトラヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の温
度を徐々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加
え、さらに塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出し
た。抽出物に乾燥ベンゼン及び触媒量の硫酸を加え、ベ
ンゼンを少しずつ流出させながら6時間加熱撹拌した。
冷却後ベンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィーで精製して下記化学式で示されるγ
−ラクトン誘導体(2R,4R)及び(2S,4R)をそれぞれ28
9mg及び285mg得た。
(2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]26 D▼−3.72°(c=1.018,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.9 (24H,m) 1.99 (1H,dt) 2.71 (1H,ddd) 3.81 (1H,dd) 3.94 (2H,t) 4.46 (1H,m) 6.88 (2H,d) 7.18 (2H,d) (2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]25 D▼+34.23°(c=1.00,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.89 (6H,m) 1.2〜1.9 (24H,m) 2.3〜2.55 (2H,m) 3.85 (1H,dd) 3.94 (2H,t) 4.61 (1H,m) 6.88 (2H,d) 7.18 (2H,d) 実施例9 −78℃に冷却したジイソプロピルアミン505mg及びテト
ラヒドロフラン10mlの溶液に15%n−ブチルリチウムの
ヘキサン溶液3mlを滴下し、徐々に温度を0℃まで上昇
させ1時間撹拌した。この反応液に合成例5で合成した
4−(4′−n−ヘプチル)−ビフェニル酢酸682mg及
びテトラヒドロフラン3mlの溶液を滴下し1時間撹拌し
た。反応液を−78℃に冷却し、合成例3で合成した
(S)−n−ヘキシルグリシジルエーテル445mg及びテ
トラヒドロフラン1mlの溶液を滴下した。反応液の温度
を徐々に室温まで上昇させ6時間撹拌した後水を加え、
さらに塩酸酸性としクロロホルムで生成物を抽出した。
抽出物に乾燥ベンゼン及び触媒量の濃硫酸を加え、ベン
ゼンを少しずつ流出させながら6時間加熱撹拌した。冷
却後ベンゼンを減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーで精製して下記化学式で示されるγ−
ラクトン誘導体(2S,4R)及び(2R,4R)をそれぞれ401m
g及び465mg得た。
(2S,4R)体 相転移温度 ▲[α]22 D▼−2.17°(c=1.07,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.86〜0.91 (6H,m) 1.29〜1.61 (18H,m) 2.28〜2.42 (1H,m) 2.61〜2.76 (3H,m) 3.52 (2H,t,J=6.60Hz) 3.61〜3.75 (2H,m) 3.92 (1H,dd,J=9.16Hz,12.09Hz) 4.62〜4.67 (1H,m) 7.24 (2H,d,J=8.06Hz) 7.35 (2H,d,J=8.42Hz) 7.48 (2H,d,J=8.42Hz) 7.57 (2H,d,J=8.06Hz) (2R,4R)体 相転移温度 ▲[α]22 D▼−37.95°(c=1.003,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.86〜0.90 (6H,m) 1.29〜1.60 (18H,m) 2.45〜2.57 (1H,m) 2.61〜2.74 (3H,m) 3.51 (2H,t,J=6.68Hz) 3.60〜3.75 (2H,m) 4.09 (1H,t,J=9.35Hz) 4.74〜4.78 (1H,m) 7.24 (2H,d,J=8.06Hz) 7.33 (2H,d,J=8.43Hz) 7.48 (2H,d,J=8.43Hz) 7.57 (2H,d,J=8.06Hz) 実施例10 実施例1で得られた下記化学式で示されるγ−ラクトン
誘導体(2R,4R) と下記化学式で示される化合物 とを1:19(重量)の比率で混合して液晶組成物を得た。
この組成物について応答速度を測定した結果、85μsec
(30℃)なる高速応答の結果が得られた。なお、応答速
度の測定は、上記組成物を配向剤処理した厚さ2μmの
セルに封入し、直交二コル下Vp−p=20Vの電圧を印加
したときの透過光強度の変化より求めた。スペーサーと
してはPETフィルム、配向剤としてはポリイミド膜、ま
た電極としてはITO電極を用い、ラビングは平行とし
た。
実施例11 実施例2で得られた下記化学式で示されるγ−ラクトン
誘導体(2S,4S) を用い、下記に示されるような割合で配合して強誘電性
液晶組成物を得た。この組成物について実施例10と同様
な方法で応答速度を測定した。その結果、上記γ−ラク
トン誘導体(2S,4S)は単独では強誘電性を示さない
が、他の液晶化合物と混合することにより強誘電性が発
現し、高速応答を示すことが判った。
液晶組成物 相転移温度(℃) 応答速度 320μsec(40℃) (発明の効果) 本発明に係る新規な液晶性化合物は、従来の液晶材料と
比較して熱,光に対する安定性がよく、化学的にも安定
であって強誘電性液晶として優れた性質を有し、応答速
度の著しく速い液晶材料を与える。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/13 500

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式(I)中R1及びR2はそれぞれ独立して炭素数1〜15
    のアルキル基又は炭素数2〜15のアルケニル基、A及び
    Dはそれぞれ独立して単結合又は−O−、Bは単結合又
    Zは単結合又は より選ばれた基、Yは水素原子又は−CH3を表わし、*
    の符号は不斉炭素原子を表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する化合物。
  2. 【請求項2】一般式(I)の化合物がラセミ体である請
    求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の化合物の少なくとも
    1種を含有することを特徴とする液晶組成物。
  4. 【請求項4】請求項3記載の液晶組成物を用いてなる電
    気光学素子。
JP2038002A 1989-02-22 1990-02-19 液晶性化合物及び用途 Expired - Lifetime JPH0699411B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2038002A JPH0699411B2 (ja) 1989-02-22 1990-02-19 液晶性化合物及び用途

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4253589 1989-02-22
JP1-42535 1989-02-22
JP1-244336 1989-09-19
JP24433689 1989-09-19
JP2038002A JPH0699411B2 (ja) 1989-02-22 1990-02-19 液晶性化合物及び用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03173878A JPH03173878A (ja) 1991-07-29
JPH0699411B2 true JPH0699411B2 (ja) 1994-12-07

Family

ID=27289668

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2038002A Expired - Lifetime JPH0699411B2 (ja) 1989-02-22 1990-02-19 液晶性化合物及び用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0699411B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3062988B2 (ja) * 1994-01-13 2000-07-12 キヤノン株式会社 光学活性化合物、これを含有する液晶組成物、これを用いた液晶素子、表示方法、液晶装置
JP6004962B2 (ja) * 2012-02-16 2016-10-12 花王株式会社 エポキシ化合物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03173878A (ja) 1991-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5332206B2 (ja) ヒドロクマリン骨格を含有する化合物、液晶組成物、および液晶表示素子
US5130048A (en) Ferroelectric liquid crystal compositions containing chiral haloalkoxy tails units
US4917817A (en) Optical active compound, process for producing same and liquid crystal composition containing same
EP0355830A2 (en) Liquid crystal composition and use thereof
JP3031701B2 (ja) ラクトン化合物および組成物
JPH0717628B2 (ja) 液晶性化合物およびその用途
EP0384432B1 (en) Liquid crystalline compound and use thereof
JPH0699411B2 (ja) 液晶性化合物及び用途
JP2797114B2 (ja) 光学活性ラクトン誘導体,その中間体,液晶組成物及び液晶表示素子
JPH05279299A (ja) 3−シクロヘキシルプロピオン酸、およびその強誘電性液晶混合物への使用
JP2974824B2 (ja) 光学活性化合物とその合成中間体、及びそれを 含む強誘電性液晶組成物
JPH0699412B2 (ja) 液晶性化合物及び用途
USRE34726E (en) Ferroelectric liquid crystal compositions containing chiral haloalkoxy tail units
JP2819038B2 (ja) 光学活性化合物、その中間体、液晶組成物及び液晶表示素子
JP2855346B2 (ja) 光学活性オキサゾリドン誘導体、その中間体、液晶材料及び液晶表示素子
JP3160964B2 (ja) 光学活性シアノシクロプロピル安息香酸エステル誘導体とその中間体、それを含む液晶組成物及び液晶表示素子
JPH0433315B2 (ja)
JPH0699413B2 (ja) 液晶性化合物
JPH0352882A (ja) 液晶性化合物及びその用途
JP3803759B2 (ja) 5−置換アルコキシル基を有する光学活性化合物及び液晶組成物
JPH0699414B2 (ja) 液晶性化合物
JP3564706B2 (ja) 光学活性な3−置換アルキル基を有する化合物
JPH02138274A (ja) 液晶性化合物とその製法
JPH0613492B2 (ja) 光学活性グリシジルエーテル誘導体
JPH0987266A (ja) 光学活性化合物及びそれを含有する液晶組成物