JPH0613492B2 - 光学活性グリシジルエーテル誘導体 - Google Patents

光学活性グリシジルエーテル誘導体

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JPH0613492B2
JPH0613492B2 JP2331092A JP33109290A JPH0613492B2 JP H0613492 B2 JPH0613492 B2 JP H0613492B2 JP 2331092 A JP2331092 A JP 2331092A JP 33109290 A JP33109290 A JP 33109290A JP H0613492 B2 JPH0613492 B2 JP H0613492B2
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尚哉 笠井
喜和 竹平
徹 北村
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、表示素子又は電気光学素子に用いることので
きる新規な液晶性化合物の原料となる光学活性グリシジ
ルエーテル誘導体に関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 液晶は表示材料として、広く用いられるようになって来
たが、現在のところ表示方式としてTN(Twisted Nemat
ic)型を一般的に採用している。このTN表示方式は消
費電力が少くてすむ、受光型で目が疲れない等の長所が
ある一方、駆動が基本的に誘電率の異方性に基いている
ためその力が弱く、応答速度が遅いという欠点があり、
高速応答が必要とされる分野には応用上の制限を受けて
いる。
強誘電性液晶は、1975年にR.B.Meyerらによって初めて
見出されたものであるが(J.Physique,36,L-69(1975))、
このものは自発分極に由来する比較的大きな力が駆動力
となるために応答速度が極めて速く、かつメモリー性を
持つという優れた性能があり、新しい表示素子として注
目されている。液晶が強誘電性を示す条件としてはカイ
ラルスメクティックC相(SmC*相)を示すことが必要で
あり、このため分子中に不斉炭素を含まなければならな
い。また分子の長軸に対して垂直方向に双極子モーメン
トを持つことが必要である。
Meyer等の合成した強誘電性液晶DOBAMBCは次のような構
造をしており 上記の条件を満足しているが、シッフ塩基を含むため化
学的に不安定であり、自発分極も3×10-9C/cm2と小
さかった。その後多くの強誘電性液晶化合物が合成され
たが十分に高速応答するものはまだ見付かっておらず、
したがって実用化には至っていない。
これら従来の強誘電性液晶化合物を比較してみると、例
えばDOBAMBCの不斉炭素原子の位置がひとつカルボニル
基に近づいたDOBA-1-MBC では自発分極が5×10-8C/cm2であり、DOBAMBCよりも
大きくなっている。これは、強誘電性の出現に重要な要
素である不斉炭素と双極子の位置が近づいたために、分
子の双極子部分の自由回転が抑えられ、双極子の配向性
が向上したものと考えられる。すなわち、不斉部分は分
子の自由回転を束縛する働きをしており、従来の強誘電
性液晶化合物のほとんどは不斉部分が直鎖上にあるた
め、分子の自由回転を完全には抑えることができず、双
極子部分を固定できないために満足な自発分極および高
速応答が得られなかったと考えられる。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、従来の強誘電性液晶化合物の双極子部分
の自由回転を抑えるための手段として、不斉部分を5員
環ラクトンに直結させた構造により自由回転を束縛し、
しかも化学的に安定な強誘電性を有する新規な液晶性化
合物(A)を見出したものであり、本発明はこの化合物
を合成するための原料化合物を提供するものである。
本発明は、下記一般式(B)で表わされる光学活性グリ
シジルエーテル誘導体である。
(一般式(B)中、R及び より選ばれた基、n又はeはそれぞれ独立して0又は
1、Rは炭素数1〜15のアルキル基を表わし、*の符
号は不斉炭素原子を表わす) 上記Rのアルキル基としては、例えばメチル,エチ
ル,n−プロピル,n−ブチル,n−ペンチル,n−ヘ
キシル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n
−デシル,n−ウンデシル,n−ドデシル,n−トリデ
シル,n−テトラデシル,n−ペンタデシル,イソプロ
ピル、t−ブチル,2−メチルプロピル,1−メチルプ
ロピル,3−メチルブチル,2−メチルブチル,1−メ
チルブチル,4−メチルペンチル,3−メチルペンチ
ル,2−メチルペンチル,1−メチルペンチル,5−メ
チルヘキシル,4−メチルヘキシル,3−メチルヘキシ
ル,2−メチルヘキシル,1−メチルヘキシル,6−メ
チルヘプチル,5−メチルヘプチル,4−メチルヘプチ
ル,3−メチルヘプチル,2−メチルヘプチル,1−メ
チルヘプチル,7−メチルオクチル,6−メチルオクチ
ル,5−メチルオクチル,4−メチルオクチル,3−メ
チルオクチル,2−メチルオクチル,1−メチルオクチ
ル,8−メチルノニル,7−メチルノニル,6−メチル
ノニル,5−メチルノニル,4−メチルノニル,3−メ
チルノニル,2−メチルノニル,1−メチルノニル、3,
7−ジメチルオクチル,3,7,11−トリメチルドデシルな
どの基が挙げられる。
本発明の一般式(B)で表わされる光学活性グリシジル
エーテル誘導体は以下の方法によって製造することがで
きる。
上記ROHで示されるフェノール誘導体に塩基の存在
下で光学活性エピクロルヒドリンを反応させることによ
って得られる。光学活性エピクロルヒドリンは原料フェ
ノール誘導体に対して1〜10当量が好ましく、また反応
に用いられる塩基は原料フェノール誘導体に対して1〜
5当量が好ましい。塩基としては水酸化ナトリウム,水
酸化カリウム,カリウムt−ブトキシドなどが挙げられ
る。反応は触媒なしでも円滑に進行するが、第四級アン
モニウム塩、例えばベンジルトリエチルアンモニウムク
ロリド,ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド,ベ
ンジルトリメチルアンモニウムクロリド,ベンジルトリ
メチルアンモニウムブロミドなどの触媒を原料フェノー
ル誘導体に対して0.01〜0.1当量加えることもできる。
光学活性エピクロルヒドリンを溶媒として反応させるこ
とができるが、必要な場合はジメチルホルムアミド,ジ
メチルスルホキシド,ジメチルアセトアミド,アセトニ
トリル,t−ブチルアルコール及び水などの極性溶媒を
用いることもできる。反応は温度50〜80℃,時間0.5〜
3時間で終了する。
また上記方法とは別な方法として、原料フェノール誘導
体と光学活性エピクロルヒドリンとを塩基としてフェノ
ール誘導体に対して0.1〜0.5当量のアミン、例えばモル
ホリン,ピペリジン,ピリジンなどの存在下で反応させ
て光学活性クロルヒドリン体とし、これに1〜5当量の
塩基、例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸
カリウム,炭酸ナトリウム,カリウムt−ブトキシドな
どを反応させて閉環によるグリシジルエーテルを得る方
法がある。この方法は二段階反応であるが抽出操作が容
易という利点がある。この場合、反応は50〜80℃、3〜
24時間で終了する。
原料の光学活性エピクロルヒドリンは、高純度のものと
しては、R体は本出願人に係る特開昭61-132196号公報
及び特開昭62-6697号公報記載の方法、S体は同じく特
開平1−230567号公報記載の方法によって得られたもの
を用いることができる。
また上記一般式(B)化合物を製造する際に用いられる
原料のフェノール誘導体は次の様にして合成することが
できる。
但し、下記表1〜表6においてRは前記一般式(B)
のRと同じ基を表わし、R′は水素原子又はR
り炭素数1少ないアルキル基を表わす。また表6におい
てPhはフェニル基、R′は低級アルキル基を表わす。
即ち、4−(4−トランス・アルキルシクロヘキシル)
フェノール,4−(4−アルキルオキシフェニル)フェ
ノール,4−(4−アルキルフェニル)フェノールは公
知の方法により、各々表1,2,3の合成経路に従って
合成できる。
また4−(5−アルキル−2−ピリミジニル)フェノー
ル,および4−(5−アルキルオキシ−2−ピリミジニ
ル)フェノールは特開昭61-189274号公報,DE-No144,40
9記載の方法に従い、各々表4,5の合成経路で合成で
きる。
更に4−[5−(4−アルキルオキシフェニル)−2−
ピリミジニル]フェノールおよび4−[5−(4−アル
キルフェニル)−2−ピリミジニル]フェノールは表6
の合成経路に従い、合成できる。
表6の合成法を説明すると、p−ヒドロキシベンゾニト
リルの水酸基をベンジル化して保護しシアノ基を常法で
アミジン塩酸塩に変換した化合物(E)を合成する。一
方、p−ヒドロキシフェニル酢酸を低級アルコールでエ
ステル化したのち、フェノール性水酸基をハロゲン化ア
ルキル,アルキルp−トルエンスルホン酸エステル又は
アルキルメタンスルホン酸エステルなどのアルキル化剤
でアルキル化し、更に炭酸ジエチルと塩基存在下で反応
させ、マロン酸ジエチル誘導体(G)を合成する。
アミジン塩酸塩(E)とマロン酸ジエチル誘導体(G)
とをナトリウムエトキシド,ナトリウムメトキシドなど
の塩基を用いて縮合したのち、N,N−ジエチルアニリ
ン,ピリジン,4−N,N−ジメチルアミノピリジン等の
塩基の存在下オキシ塩化リンと反応させてジクロルピリ
ミジン誘導体とし、これをPd−C触媒存在下,水素ガス
で還元することにより4−[5−(4−アルキルオキシ
フェニル)−2−ピリミジニル]フェノール(I)を合
成する。
上記(I)の合成の際のマロン酸ジエチル誘導体(G)
の代りにp−アルキルフェニルマロン酸ジエチル(F)
を用い、(E)と(G)とを原料とする(I)の合成反
応工程に従って、(E)と(F)を反応させると4−
[5−(4−アルキルフェニル)−2−ピリミジニル]
フェノール(H)を合成することができる。
なおこの際用いるp−アルキルフェニルマロン酸ジエチ
ル(F)はp−アルキルアセトフェノンをビルゲロット
(Willgerodt)反応でフェニル酢酸誘導体としたのち、低
級アルコールでエステル化し、炭酸ジエチルと縮合させ
ることにより合成できる。
本発明の光学活性グリシジルエーテル誘導体を用いて前
記γ−ラクトン環を有する液晶性化合物(A)を製造す
る方法としては以下の方法がある。
すなわち で表わされる光学活性グリシジルエーテルと、 あるいは (式中Rは水素原子又は炭素数1〜15のアルキル基、
は低級アルキル基を示す)で表わされるβ−ケトエ
ステル誘導体、あるいはマロン酸エステル誘導体とを有
機溶媒中塩基を加えて反応させることにより合成され
る。
上記化合物(A)の製造に際しては、化合物(B)と1
〜5当量の化合物(C)あるいは化合物(D)とを有機
溶媒中で1〜5当量の塩基と1.5〜24時間還流すること
により達成される。この際用いられる塩基としてはナト
リウムメトキシド,ナトリウムエトキシド,カリウムt
−ブトキシドあるいは水素化ナトリウム、水素化リチウ
ムあるいはn−ブチルリチウム等が好ましく、また有機
溶媒としてはメタノール,エタノール,t−ブチルアル
コール等のアルコール類、テトラヒドロフラン,エチル
エーテル,ジメトキシエタン,ジエチレングリコールジ
メチルエーテル,ジオキサン等のエーテル類、ジメチル
ホルムアミド,ジメチルスルホキシド,ヘキサメチルホ
スホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒あるい
はこれらの混合溶媒等が好ましい。
また上記方法において、化合物(D)のRが水素原子
である場合は、上記の操作を行った後に、さらに中性条
件下で無機塩及び水を加え極性溶媒中で還流することに
より化合物(A)が得られる。上記溶媒としてはジメチ
ルホルムアミド,ジメチルアセトアミド,ジメチルスル
ホキシド,ヘキサメチルホスホリックトリアミド,ジエ
チレングリコールジメチルエーテル,ジオキサン等の極
性溶媒が好ましく、また無機塩としては1〜10当量の塩
化リチウム,塩化ナトリウム,塩化カリウム,臭化リチ
ウム,臭化ナトリウム,臭化カリウム,ヨウ化リチウ
ム,ヨウ化ナトリウム,ヨウ化カリウム,塩化マグネシ
ウム,塩化カルシウム,塩化ストロンチウム,塩化バリ
ウム,臭化マグネシウム,臭化カルシウム,臭化バリウ
ム,ヨウ化マグネシウム,ヨウ化カルシウム,ヨウ化バ
リウム等が好ましい。水の添加量は5〜50当量が好まし
く、反応は1〜15時間で終了する。
上記得られたγ−ラクトン環を有する光学活性液晶性化
合物(A)は、下記のような用途に用いることができ
る。
(1)TN型及びSTN型液晶に添加してリバース・ド
メインの発生を抑制する。
(2)コレステリック−ネマティック相転移効果を用い
る表示素子(J.J.Wysoki,A.Adams and W.Haas;Phys.Rev.
Lett.,20,1024(1968))。
(3)ホワイト・ティラー型ゲスト・ホスト効果を用い
る表示素子(D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Phys.,4
5,4718(1974))。
(4)コレステリック相をマトリックス中に固定化し、
その選択散乱特性を利用してノッチフィルターやバンド
パスフィルターとして用いる(F.J.Kahn;Appl.Phys.Let
t.,18,231(1971))。
(5)コレステリック相の円偏光特性を利用した円偏光
ビームスプリッター(S.D.Jacob;SPIE.37,98(1981))。
(実施例) 〈フェノール誘導体の合成〉 製造例1 4−[5−(4−n−オクチルオキシフェニル)−2−
ピリミジニル]フェノールの合成 i)4−ベンジルオキシフェニルアミジン塩酸塩の合成 4−シアノフェノール95.2g,ベンジルクロリド127g,
炭酸カリウム138gをアセトン160ml中5時間攪拌下に還
流した。生成物を濾別し、減圧濃縮し、ベンゼンを加
え、水洗し、ベンゼンを減圧留去して4−ベンジルオキ
シベンゾニトリル141.38gを得た。次いで4−ベンジル
オキシベンゾニトリル141gを、ベンゼン338mlに溶か
し、エタノール270mlを加え、0℃に冷却し、生じたス
ラリー溶液に攪拌下、塩化水素ガスを36吹きこんだ
後、液温を25℃まであげ、2日間放置した。反応混合物
を減圧下、1/3まで濃縮し、濃縮液にエーテルを加
え、析出した結晶を吸引濾過し、イミドエステル183gを
得た。
上記イミドエステル183gをエタノール270mlでスラリー
溶液とし、アンモニアガス60.75gのエタノール405ml溶
液をこれに加え、室温で2日間放置した後、溶媒を減圧
留去し、4−ベンジルオキシフェニルアミジン塩酸塩16
4.5gを得た。
NMR(DMSO−d) δ:5.19 (2H,S) 7.17 (2H,d,J=9.0HZ) 7.35 (5H,s) 7.86 (2H,d) ii)4−n−オクチルオキシフェニルマロン酸ジエチル
の合成 4−ヒドロキシフェニル酢酸50.0gをエタノール400mlに
とかし、濃硫酸0.5mlを加え、還流攪拌した後エタノー
ルを留去し、4−ヒドロキシフェニル酢酸エチルを60g
を得た。
次に4−ヒドロキシフェニル酢酸エチル59g,ナトリウ
ムエトキシド22.4gをエタノール150mlにとかし、n−オ
クチルブロミド63.5gを加え、3時間還流攪拌し、反応
液を減圧下に濃縮し、酢酸エチルを加えて油状物をとか
し、水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、酢酸エチ
ルを減圧留去し、減圧蒸留して4−n−オクチルオキシ
フェニル酢酸エチル79.6gを得た。(bp179℃/0.1mmH
g) こうして得た4−n−オクチルオキシフェニル酢酸エチ
ル79g、エタノール140ml、炭酸ジエチル300ml、ナトリ
ウムエトキシド19.3gを混合し、エタノールを留去しな
がら加熱攪拌した。反応混合物を氷水に移し、塩酸酸性
とした後、有機層を分液し、溶媒を留去して4−n−オ
クチルオキシフェニルマロン酸ジエチル91.6gを得た。
NMR(CDC) δ:0.5〜2.0 (21H,m) 3.90 (2H,t,J=6.0HZ) 4.16 (4H,q,J=7.2HZ) 4.52 (1H,S) 6.80 (2H,d,J=9.0HZ) 7.26 (2H,d,J=9.0HZ) iii)4−[5−(4−n−オクチルオキシフェニル)−
2−ピリミジニル]フェノールの合成 4−ベンジルオキシフェニルアミジン塩酸塩65.6g,4
−n−オクチルオキシフェニルマロン酸ジエチル91.0g
をメタノール500mlにとかし、ナトリウムメトキシド44.
8gを加え、9時間還流攪拌した。冷却後反応混合物を硫
酸酸性と、析出した結晶を吸引下濾取し黄色結晶77.7g
を得た。
上記黄色結晶77gとオキシ塩化リン310ml,N,N−ジエチル
アニリン46.5mlとを26時間還流攪拌した。
過剰のオキシ塩化リンを減圧留去したのち、残渣を氷水
に移し、エーテル抽出し、水洗し、エーテルを留去して
粗生成物70gを得た。これをエーテルで再結晶して下記
化学式で示す化合物21gを得た。
NMR(CDCl) δ:0.4〜2.1 (15H,m) 3.99 (2H,t,J=6.0HZ) 5.09 (2H,S) 6.7〜7.5 (11H,m) 8.38 (2H,d,J=9.0HZ) 上記無色結晶19.8g,エタノール757ml,酸化マグネシウ
ム11.4g,水57ml,10%Pd−C4gを、理論量の水素を吸収
するまで60℃で水素雰囲気下で加熱攪拌した。反応混合
物を吸引濾過し、濾液より目的の4−[5−(4−n−
オクチルオキシフェニル)−2−ピリミジニル]フェノ
ール7.7gを得た。
mp 137℃ NMR(CDCl) δ:0.5〜2.1 (15H,m) 4.00 (2H,t,J=6.0HZ) 6.92 (2H,d,J=9.0HZ) 7.01 (2H,d,J=9.0HZ) 7.50 (2H,d,J=9.0HZ) 8.30 (2H,d,J=9.0HZ) 8.94 (2H,S) 〈式(B)化合物の合成〉 原料光学活性エピクロルヒドリンとしては特開昭61−13
2196号、特開昭62−6697号及び特開平1−230567号公報
に記載の方法によって製造されたものを使用した。これ
らの物質はR−(−)及びS−(+)−エピクロルヒド
リンであり、ガスクロマトグラフ分析により化学純度は
それぞれ98.5%以上、光学純度はそれぞれ99%以上(比
旋光度はそれぞれ▲[α」25 ▼=−34.0゜,+34.0
゜;C=1.2,メタノール)であった。
実施例1 上記R−(−)−エピクロルヒドリン5.55gと、下記化
学式で示される4−(トランス−4−n−ペンチルシク
ロヘキシル)フェノール2.46g、 ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド0.04gとの混
合物を60℃で攪拌させながら水酸化ナトリウム水溶液
(NaOH 0.45g,水15ml)を20分かけて滴下し、さらに1
時間還流を行った。反応溶液を室温まで冷却し、エーテ
ル抽出を2回行い、飽和食塩水で1回洗浄して減圧下溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーで精製し下記化学式で示される(S)−2,3−エポ
キシプロピル4−(トランス−4−n−ペンチルシクロ
ヘキシル)フェニルエーテル1.8gを得た。
▲[α]25 ▼+4.44゜(C=1.36,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.45〜2.50 (21H,m) 2.50〜3.00 (2H,m) 3.15〜3.50 (1H,m) 3.70〜4.30 (2H,m) 6.79 (2H,d,J=9.0HZ) 7.09 (2H,d,J=9.0HZ) 実施例2 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物2.50g、 実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン4.25g
及びベンジルトリエチルアニモニウムクロリド20mgをジ
メチルホルムアミド3mlに溶解させ、60℃で24重量%水
酸化ナトリウム水溶液(1.2当量)を滴下した。同温度
で40分間反応させた後、反応液を室温に戻し、次いでエ
ーテル抽出を行い、減圧下で溶媒を留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、下記
化学式で示されるS体のグリシジルエーテル1.62gを得
た。
mp 90℃ ▲[α]25 ▼+4.44゜(C=1.01,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.50〜3.00 (19H,m) 3.10〜3.50 (1H,m) 3.80〜4.30 (2H,m) 6.75〜7.60 (8H,m) 実施例3 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物10.0g、 実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン18.6
g、ピペリジン367mg及びジメチルホルムアミド1mlを混
合し、60℃で10時間攪拌した。反応液より減圧下で溶媒
を留去し、アセトン5mlを加えて室温下で攪拌しながら2
4重量%水酸化ナトリウム水溶液(1.2当量)を滴下して
30分間反応した。2N塩酸を加えてpH=7にした後、酢
酸エチルで抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧
下で溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにより精製し、下記化学式で示されるS体の
グリシジルエーテル1.58gを得た。
mp 131℃ ▲[α]25 ▼+3.03゜(C=0.55,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.70〜2.20 (17H,m) 2.55〜3.00 (2H,m) 3.15〜3.45 (1H,m) 3.75〜4.20 (2H,m) 6.89 (2H,d,J=9.0HZ) 6.92 (2H,d,J=8.4HZ) 7.43 (2H,d,J=9.0HZ) 実施例4 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物5.28g、 前記(S)−(+)−エピクロルヒドリン11.55g、カリ
ウムt−ブトキシド3.00g及びt−ブチルアルコール45m
lを混合し、60℃で3時間攪拌した。反応液より減圧下
で溶媒を留去した後、クロロホルム抽出を行い、減圧下
溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより精製し、下記化学式で示されるR体のグリ
シジルエーテル5.82gを得た。
▲[α]25 ▼−5.71゜(C=1.66,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.60〜2.50 (17H,m) 2.60〜2.95 (2H,m) 3.15〜3.60 (1H,m) 3.80〜4.30 (2H,m) 6.76 (2H,d,J=8.4HZ) 7.07 (2H,d,J=8.4HZ) 実施例5 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
を用いた以外は実施例4と同様にして下記化学式で示さ
れるR体のグリシジルエーテルを得た。
mp 91℃ ▲[α]25 ▼−3.59゜(C=1.07,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.85〜2.93 (27H,m) 3.34〜3.40 (1H,m) 3.97〜4.27 (2H,m) 6.94〜7.53 (8H,m) 実施例6 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物10g、 実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン16.07
g、20重量%水酸化ナトリウム水溶液7.33g及びジメチル
ホルムアミド20mlの混合物を60〜70℃で1時間加熱攪拌
した。反応液を冷却後水を加え、ジクロロメタンで生成
物を抽出することにより粗生成物11.67gを得た。粗生成
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して下
記化学式で示されるS体のグリシジルエーテル9.07gを
得た。
mp 74℃ ▲[α]25 ▼+1.66゜(C=1.02,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.5〜2.2 (15H,m) 2.6〜3.0 (2H,m) 3.1〜3.7 (1H,m) 3.8〜4.4 (4H,m) 6.95 (2H,d,J=9.0HZ) 8.26 (2H,d,J=9.0HZ) 8.36 (2H,S) 実施例7 原料フェノール誘導体として前記フェノール誘導体の製
造例1で得られた下記化学式で示される化合物7.44g、 実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン9.16g、
50重量%水酸化ナトリウム水溶液1.74g及びジメチルホ
ルムアミド77mlの混合物を60〜70℃で3時間攪拌した。
反応液を冷却後水を加え、ジクロロメタンで生成物を抽
出し、抽出物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
精製して下記化学式で示されるS体のグリシジルエーテ
ル6.90gを得た。
mp 198℃ ▲[α]25 ▼+0.95゜(C=1.04,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.6〜2.1 (15H,m) 2.6〜3.0 (2H,m) 3.2〜3.5 (1H,m) 3.8〜4.5 (2H,m) 6.99 (4H,d,J=9.0HZ) 7.50 (2H,d,J=9.0HZ) 8.40 (2H,d,J=9.0HZ) 8.90 (2H,S) 実施例8 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物1.01g, 実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン2.01g
及びベンジルトリエチルアンモニウムクロリド16mgを混
合して70℃に加熱し、これに24重量%水酸化ナトリウム
水溶液650mgを滴下した。70℃で2時間攪拌した後、反
応液を室温になるまで放置し、次いでクロロホルムで3
回抽出し無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で溶
媒を留去して得た残渣をヘキサンで再結晶して下記化学
式で示されるS体のグリシジルエーテル380mgを得た。
mp 65℃ ▲[α]25 ▼+1.90゜(C=0.46,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.6〜3.0 (19H,m) 3.2〜3.6 (1H,m) 3.9〜4.5 (2H,m) 6.99 (2H,d,J=9.0HZ) 8.36 (2H,d,J=9.0HZ) 8.55 (2H,S) 実施例9 原料フェノール誘導体として下記化学式で示される化合
物3.12g。
実施例1と同じR−(−)−エピクロルヒドリン4.627
g、50重量%水酸化ナトリウム水溶液0.88g及びジメチル
ホルムアミド30mlの混合物を60℃で2.5時間加熱攪拌し
た。反応液を冷却後溶媒を減圧で留去した後、生成物を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製して下記化
学式で示されるS体のグリシジルエーテル2.96gを得
た。
mp 65℃ ▲[α]25 ▼+2.47゜(C=1.02,CHCl)N
MR(CDCl) δ:0.6〜2.0 (19H,m) 2.4〜3.0 (4H,m) 3.2〜3.5 (1H,m) 3.8〜4.5 (2H,m) 6.98 (2H,d,J=9.0HZ) 8.33 (2H,d,J=9.0HZ) 8.53 (2H,S) 実施例10〜11 実施例1〜9と同様な方法によって合成した光学活性グ
リシジルエーテルの比旋光度を表7に示した。
また前記実施例1〜9によって得られた光学活性グリシ
ジルエーテルの比旋光度についても纏めて表7に示し
た。
なお、表7においてR,n,X及び*の符号は下記化
学式に基く。
(発明の効果) 本発明の光学活性グリシジルエーテル誘導体を用いて得
られたγ−ラクトン環を有する光学活性液晶性化合物
は、熱や水に対する安定性がよく、強誘電性液晶として
優れた性質を持っている。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(B)で表わされる光学活性グ
    リシジルエーテル誘導体。 (一般式(B)中、R及び より選ばれた基、n又はeはそれぞれ独立して0又は
    1、Rは炭素数1〜15のアルキル基を表わし、*の符
    号は不斉炭素原子を表わす)
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