JPH0699414B2 - 液晶性化合物 - Google Patents

液晶性化合物

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JPH0699414B2
JPH0699414B2 JP2042143A JP4214390A JPH0699414B2 JP H0699414 B2 JPH0699414 B2 JP H0699414B2 JP 2042143 A JP2042143 A JP 2042143A JP 4214390 A JP4214390 A JP 4214390A JP H0699414 B2 JPH0699414 B2 JP H0699414B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は表示素子、あるいは電気光学素子に用いられる
新規な液晶性化合物に関する。
(従来の技術) 液晶は表示材料として広く用いられるようになってきた
が、現在のところ表示方式としてTN(Twisted Nemati
c)型を一般的に採用している。このTN型表示方式は消
費電力が少なくてすみ、また受光型で目が疲れないなど
の長所がある一方、駆動が基本的に比誘電率の異方性に
基いているためその力が弱く応答速度が遅いという欠点
があって高速応答が必要とされる分野には応用上の制限
を受けていた。
強誘電性液晶は、1975年にR.B.Meyerらによって初めて
見出されたものであるが(J.Physi-que,36,L-69(197
5))、このものは自発分極に由来する比較的大きな力
が駆動力となるため応答速度が極めて速く、かつメモリ
ー性を持つという優れた性能があり、新しい表示素子と
して注目されている。
液晶が強誘電性を示す条件としてはカイラルスメクティ
ックC相(SmC*相)を示すことが必要であり、このため
分子中に不斉炭素を含まなければならない。また分子の
長軸に対して垂直方向に双極子モーメントを持つことが
必要である。
Meyer等の合成した強誘電性液晶DOBAMBCは次のような構
造をしており 上記の条件を満足しているが、シッフ塩基を含むため化
学的に不安定であり、自発分極も3×10-9C/cm2と小さ
かった。その後多くの強誘電性液晶化合物が合成された
が十分に高速応答するものはまだ見付かっておらず、し
たがって実用化には至っていない。
これら従来の強誘電性液晶化合物を比較してみると、例
えばDOBAMBCの不斉炭素原子の位置がひとつカルボニル
基に近づいたDOBA−1−MBC では自発分極が5×10-8C/cm2であり、DOBAMBCよりも大
きくなっている。これは、強誘電性の出現に重要な要素
である不斉炭素と双極子の位置が近づいたために、分子
の双極子部分の自由回転が抑えられ、双極子の配向性が
向上したものと考えられる。すなわち、不斉部分は分子
の自由回転を束縛する働きをしており、従来の強誘電性
液晶化合物のほとんどは不斉部分が直鎖上にあるため、
分子の自由回転を完全には抑えることができず、双極子
部分を固定できないために満足な自発分極および高速応
答が得られなかったと考えられる。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者らは、上記問題点のない強誘電性液晶化合物を
得るべく鋭意研究の結果、従来の強誘電性液晶化合物の
双極子部分の自由回転を抑えるための手段として、不斉
部分を5員環ラクトンに直結させた構造とすることによ
り、自由回転を束縛し、しかも化学的に安定な光学活性
γ−ラクトン環を有する新規な強誘電性液晶化合物を見
出したものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、下記一般式(A)、 (式(A)中R1であり、R3は炭素数5〜10の直鎖状又は分岐状のアルキ
ル基、R2は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル
基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する液晶性化
合物及びそのラセミ化合物である。
上記一般式(A)において、R2及びR3のアルキル基とし
ては、R2としては、例えばメチル,エチル,n−プロピ
ル,n−ブチル,n−ペンチル,イソプロピル,t−ブチル,2
−メチルプロピル,1−メチルプロピル,3−メチルブチ
ル,2−メチルブチル,1−メチルブチルなどの基が挙げら
れ、また、R3としては、例えばn−ペンチル,n−ヘキシ
ル,n−ヘプチル,n−オクチル,n−ノニル,n−デシル,3−
メチルブチル,2−メチルブチル,1−メチルブチル,4−メ
チルペンチル,3−メチルペンチル,2−メチルペンチル,1
−メチルペンチル,5−メチルヘキシル,4−メチルヘキシ
ル,3−メチルヘキシル,2−メチルヘキシル,1−メチルヘ
キシル,6−メチルヘプチル,5−メチルヘプチル,4−メチ
ルヘプチル,3−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル,1
−メチルヘプチル,7−メチルオクチル,6−メチルオクチ
ル,5−メチルオクチル,4−メチルオクチル,3−メチルオ
クチル,2−メチルオクチル,1−メチルオクチル,8−メチ
ルノニル、7−メチルノニル,6−メチルノニル,5−メチ
ルノニル,4−メチルノニル,3−メチルノニル,2−メチル
ノニル,1−メチルノニルなどの基が挙げられる。
本発明に係る上記の新規化合物は強誘電性を発生させる
ための双極子モーメントを持つ部分としてのカルボニル
基を5員環の内部に位置させ、さらに環上に2つの不斉
炭素を持たせることにより、この部分の自由回転を不可
能にし、全体として双極子部分を一方向に向わせること
ができ、自発分極を大きくし、延いては高速応答を実現
できるものである。また、式(A)のR1のベンゼン環に
シアノ基が置換しているのでシアノ基を持たない化合物
に比べて融点が下がり、カイラルスメクティックC(Sm
C*)相の温度範囲を低温側に拡げ、またチルト角を大き
くし、自発分極を増加させることができる。さらに強誘
電性液晶を駆動させるためには負の誘電異方性が必要で
あり、シアノ基の導入は大きな負の誘電異方性をもつ化
合物を与えるという点において有用である。また上記一
般式(A)の化合物はγ−ラクトン環に不斉炭素を2個
含んでいるため、2種類のジアステレオマーが存在す
る。これらは全て双極子部分の自由回転を抑えるという
目的に合致した構造をしているので、それぞれを単独で
用いてもあるいはそれぞれの混合物として用いても液晶
性化合物として有用である。
また本発明において、上記液晶性化合物とは単独で液晶
状態が観察できる物質のみでなく、それ自身が液晶相を
示さなくても液晶組成物の構成成分として有用な化合物
をも含んでいる。
本発明に係る一般式(A)で表わされる化合物は次に示
すような方法によって製造することができる。
すなわち、一般式(B)、 (式(B)中R1及び*の符号は式(A)中のR1及び*の
符号と同様の意味を示す)で表わされる光学活性グリシ
ジルエーテルと、一般式(C)、 (式(C)中R2は式(A)R2と同じ意味を表わし、R4
低級アルキル基を示す)で表わされるマロン酸エステル
誘導体とを有機溶媒中塩基を加えて反応させることによ
り製造することができる。
上記式(A)化合物の製造に際しては、式(B)化合物
と1〜5当量の式(C)化合物を有機溶媒中で1〜5当
量の塩基と1.5〜24時間還流することにより達成され
る。この際用いられる塩基としてはナトリウムメトキシ
ド,ナトリウムエトキシド,カリウムt−ブトキシドあ
るいは水素化ナトリウム,水素化リチウムあるいはn−
ブチルリチウム等が好ましく、また有機溶媒としてはメ
タノール,エタノール,t−ブチルアルコール等のアルコ
ール類、テトラヒドロフラン,エチルエーテル,ジメト
キシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル,
ジオキサン等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド,ヘキサメチルホスホリックトリア
ミド等の非プロトン性極性溶媒あるいはこれらの混合溶
媒等が好ましい。
なお、上記原料化合物である式(B)の光学活性グリシ
ジルエーテルは以下の方法によって製造することができ
る。
(式中R1及び*の符号は式(A)のR1及び*の符号と同
じ意味を表わす) 上記R1OHで示されるフェノール誘導体に塩基の存在下で
光学活性エピクロルヒドリンを反応させることによって
得られる。光学活性エピクロルヒドリンは原料フェノー
ル誘導体に対して1〜10当量が好ましく、また反応に用
いられる塩基は原料フェノール誘導体に対して1〜5当
量が好ましい。塩基としては水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,カリウムt−ブトキシドなどが挙げられる。
反応は触媒なしでも円滑に進行するが、第四級アンモニ
ウム塩、例えばベンジルトリエチルアンモニウムクロリ
ド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド,ベンジ
ルトリメチルアンモニウムクロリド,ベンジルトリメチ
ルアンモニウムブロミドや4−(N,N−ジメチルアミ
ノ)ピリジンなどの触媒を原料フェノール誘導体に対し
て0.01〜0.1当量加えることもできる。光学活性エピク
ロルヒドリンを溶媒として反応させることができるが、
必要な場合はジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキ
シド,ジメチルアセトアミド,アセトニトリル,t−ブチ
ルアルコール及び水などの極性溶媒を用いることもでき
る。反応は温度20〜80℃、時間0.5〜60時間で終了す
る。
また上記方法とは別な方法として、原料フェノール誘導
体と光学活性エピクロルヒドリンとを塩基としてフェノ
ール誘導体に対して0.1〜0.5当量のアミン、例えばモル
ホリン,ピペリジン,ピリジンなどの存在下で反応させ
て光学活性クロルヒドリン体とし、これに1〜5当量の
塩基、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム,炭酸
カリウム、炭酸ナトリウム,カリウムt−ブトキシドな
どを反応させて閉環によるグリシジルエーテルを得る方
法がある。この方法は二段階反応であるが抽出操作が容
易という利点がある。この場合、反応は50〜80℃、3〜
24時間で終了する。
上記エピクロルヒドリンとしてラセミ体のものを用いる
ことによりラセミ体のグリシジルエーテルを得ることが
できる。原料の光学活性エピクロルヒドリンは、高純度
のものとしては、R体は本出願人に係る特開昭61-13219
6号公報及び特開昭62-6697号公報記載の方法、S体は同
じく特開平1-230567号公報記載の方法によって得られた
ものを用いることができる。
また上記式(B)化合物を製造する際に用いられる原料
のフェノール誘導体は特開昭63-165331号公報記載の方
法によって合成することができる。
本発明の液晶性化合物は、原料としてラセミ体のエピク
ロルヒドリンを用いて行えばラセミ体のものが得られ、
このものは他の光学活性液晶化合物に添加してそのらせ
んピッチの調整に使用できる。また本発明の液晶性化合
物は熱や光に対する安定性が良く、その光学活性体は強
誘電性液晶として優れた性質を持っている。本発明の液
晶性化合物はさらに、次のような用途にも用いることが
できる。
(1)TN型及びSTN型液晶に添加してリバース・ドメイ
ンの発生を抑制する。
(2)コレステリック−ネマティック相転移効果を用い
る表示素子(J.J.Wysoki,A.Adams and W.Haas;Phys.Re
v.Lett.,20,1024(1968))。
(3)ホワイト・ティラー型ゲスト・ホスト効果を用い
る表示素子(D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Phys.,
45,4718(1974))。
(4)コレステリック相をマトリックス中に固定化し、
その選択散乱特性を利用してノッチフィルターやバンド
パスフィルターとして用いる(F.J.Kahn;Appl.Phys.Let
t.,18,231(1971))。
(5)コレステリック相の円偏光特性を利用した円偏光
ビームスプリッター(S.D.Jacob;SPIE.37,98(198
1))。
以下に本発明に係る化合物の製造およびその化合物を用
いた応用例を実施例によって具体的に説明するが、本発
明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例) 以下の各例において、本発明の光学活性化合物(A)の
R、S表示は、下記の化学式の位置番号に基いて行っ
た。
また実施例中に記載した相転移温度はDSCおよび偏光顕
微鏡観察により決定した。また相転移温度の項に示した
記号は以下の相を表わす。
C;結晶相 SmA;スメクティックA相 SmC*;カイラルスメクティックC相 I;等方性液体相 〈フェノール誘導体の合成〉 合成例1 4−(4−n−オクチルフェニル)フェノール2.82gお
よび1,2−ジクロロエタン40mlからなる懸濁液に、氷冷
下三塩化ホウ素2M−1,2−ジクロロエタン溶液6mlを加
え、さらにチオシアン酸メチル0.82ml、塩化アルミニウ
ム1.33gを加えた。塩化アルミニウムが溶解するまで室
温で撹拌した後、80℃で、3時間撹拌した。放冷後、さ
らに4N水酸化ナトリウム水溶液33mlを加えて75〜80℃で
30分間撹拌した。冷後、反応液を塩化メチレンで洗浄
し、水層を、6N塩酸でpH=2に調整し、エーテルで抽出
した。抽出液を乾燥後、エーテルを減圧下留去して得ら
れた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精
製し下記化学式で示される4−(4−n−オクチルフェ
ニル)−2−シアノフェノール2.03gを得た。
mp 93℃ NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.8Hz) 1.27〜1.32(10H,m) 1.60〜1.71(2H,m) 2.64 (2H,t,J=7.7Hz) 6.24 (1H,broad s) 7.02〜7.70(7H,m) IR(KBr) 3288cm-1(ν0−H) 2240cm-1(νC≡N) 〈式(B)化合物の合成〉 原料光学活性エピクロルヒドリンとしては本出願人に係
る特開昭61-132196号公報、特開昭62-6697号公報に記載
の方法によって製造されたものを使用した。この物質は
R−(−)−エピクロルヒドリンであり、ガスクロマト
グラフ分析により化学純度は98.5%以上、光学純度は99
%以上(比施光度は▲[α]25 D▼=−34.0°,C=1.2,
メタノール)であった。
合成例2 合成例1で得られた4−(4−n−オクチルフェニル)
−2−シアノフェノール1.9gおよびt−ブチルアルコー
ル40mlからなる溶液に、カリウムt−ブトキシド832mg
を加え、次いでR−(−)−エピクロロヒドリン2.5ml
および4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン100mgを加
えて室温で2日間撹拌した。混合物を減圧濃縮して残渣
に水を加えてエーテルで抽出し、抽出液を乾燥した。抽
出液よりエーテルを留去して得られた粗生成物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、下記化学式で
示されるS体のグリシジルエーテル750mgを得た。
mp 54℃ ▲[α]23 D▼+7.88°(C=1.01,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.6Hz) 1.20〜1.42(10H,m) 1.55〜1.67(2H,m) 2.64 (2H,t,J=7.7Hz) 2.84〜2.97(2H,m) 3.39〜3.43(1H,m) 4.12〜4.45(2H,m) 7.05〜7.77(7H,m) IR(KBr) 2224cm-1(νC≡N) 〈式(A)化合物の合成〉 実施例1 合成例2で得られたS体のグリシジルエーテル363mg,n
−プロピルマロン酸ジエチル303mg,カリウムt−ブトキ
シド157mg及びt−ブチルアルコール10mlを混合し6時
間還流撹拌した。反応液を室温に戻し、水を加え4N塩酸
でpH=2とした後、クロロホルムで抽出した。抽出液よ
り得られた油状物をシリカゲルクロマトグラフィーによ
り分離精製して下記式で示されるγ−ラクトン誘導体の
(2S,4S)体33mgと(2R,4S)体25mgを得た。
(2S,4S)体 相転移温度 ▲[α]23 D▼+31.83°(C=1.09,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.6Hz) 0.97 (3H,t,J=7.1Hz) 1.25〜1.32(10H,m) 1.41〜1.58(3H,m) 1.59〜1.66(2H,m) 1.85〜2.07(2H,m) 2.55〜2.78(4H,m) 4.31 (2H,d,J=4.3Hz) 4.74〜4.83(1H,m) 7.00〜7.77(7H,m) IR(KBr) 2232cm-1(νC≡N) 1768cm-1(νC=0) (2R,4S)体 相転移温度 ▲[α]23 D▼+18.26°(C=0.87,CH2Cl2) NMR(CDCl3) δ:0.88 (3H,t,J=6.8Hz) 0.98 (3H,t,J=7.1Hz) 1.25〜1.27(12H,m) 1.45〜1.56(2H,m) 1.60〜1.62(1H,m) 1.85〜1.95(1H,m) 2.12〜2.22(1H,m) 2.56〜2.67(3H,m) 3.05〜3.10(1H,m) 4.19 (1H,dd,J=3.3Hz, 10.3Hz) 4.37 (1H,dd,J=3.3Hz, 10.3Hz) 4.84〜4.89(1H,m) 7.00〜7.77(7H,m) IR(KBr) 2232cm-1(νC≡N) 1768cm-1(νC=0) 〈式(A)化合物を含む液晶組成物の物性〉 応用例1 実施例1によって得られた光学活性γ−ラクトン誘導体
の(2S,4S)体と下記化学式(1)、 で示される化合物とを1:19(重量)の比率で混合した組
成物は、DSC測定及び偏光顕微鏡による観察からその相
転移温度が下記の通りであることが判った。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2S,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
すると強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応答速度を測定した結果、こ
のものは128μsec(40℃)という高速応答を示すことが
判った。なお、応答速度は上記組成物を配向剤処理した
厚さ2μのセルに封入し、直交ニコル下Vp-p=20Vの電
圧を印加したときの透過光強度の変化より求めた。スペ
ーサーとしてはPETフィルム、配向剤としてはポリイミ
ド膜、また電極としてはITO電極を用い、ラビング方向
は平行とした。
応用例2 実施例1によって得られた光学活性γ−ラクトン誘導体
の(2R,4S)体と応用例1で用いた式(1)化合物とを
1:19(重量)の比で混合した組成物の相転移温度は応用
例1と同様にして測定した結果、下記の通りであった。
上記光学活性γ−ラクトン誘導体の(2R,4S)体は、単
独では強誘電性を示さないが、他の液晶性化合物を混合
することにより強誘電性を発現することが判った。
また、上記組成物について応用例1と同様にして応答時
間を測定した結果、98μsec(40℃)という高速応答を
示すことが判明した。
(発明の効果) 本発明に係る新規な液晶性化合物は、従来の液晶材料と
比較して熱,光に対する安定性がよく、化学的にも安定
であって強誘電性液晶として優れた性質を有し、応答速
度の著しく速い液晶材料として有用な化合物である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(A) (式(A)中R1であり、R3は炭素数5〜10の直鎖状又は分岐状のアルキ
    ル基、R2は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル
    基を表わし、*の符号は不斉炭素原子を表わす) で表わされる光学活性γ−ラクトン環を有する液晶性化
    合物。
  2. 【請求項2】液晶性化合物がラセミ体である請求項1記
    載の化合物。
JP2042143A 1990-02-22 1990-02-22 液晶性化合物 Expired - Lifetime JPH0699414B2 (ja)

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