JPH069924B2

JPH069924B2 - 車高調整装置

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Publication number: JPH069924B2
Application number: JP60093169A
Authority: JP
Inventors: 忠城
Original assignee: Kayaba Industry Co Ltd
Current assignee: KYB Corp
Priority date: 1985-04-30
Filing date: 1985-04-30
Publication date: 1994-02-09
Anticipated expiration: 2009-02-09
Also published as: JPS61249809A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、車高調整装置に関し、特に、車輌の停車時に
その車高の効果を可とする車高調整装置に関する。

〔従来の技術〕

車輌の停車時にその車高の降下を可とする車高調整器と
しては、従来から種々の提案がある。そして、その一例
として以下のような提案がある。

すなわち、車高調整器は、上端が車体側に連結され下端
が車軸側に連結されていると共に、内部にピストン部に
よつて区画形成された上方室と下方室とを有している。
そして、上記上方室あるいは下方室のいずれか一方に圧
油を供給して上記車高調整器の圧縮を可とし、車輌の車
高を降下させることとしている。

そしてまた、上記上方室と下方室との連通を可とする外
部通路が上記車高調整器に附設されると共に、上記外部
通路中にはソレノイド切換弁を有してなり、当該ソレノ
イド切換弁を介して外部の油圧ユニットからの圧油を上
記車高調整器内に供給し、あるいは、当該車高調整器内
の圧油を排出して上記車高調整器の伸縮を可とするもの
である。

上記のように構成された従来の車高調整装置にあつて
は、油圧ユニツトに配設されている一方向ポンプあるい
は両方向ポンプを駆動すると共に、コントローラからの
信号によつてソレノイド切換弁を適宜に切り換え、所望
の車高調整器の伸縮、すなわち、車高の降下あるいはそ
の復帰の調整が可能となる。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、前記従来の提案にあつては、ソレノイド
切換弁が利用されることから、当該切換弁を配置するた
めのスペースが必要となると共に、ソレノイド切換弁自
体が高価なため装置全体がコスト高となる不利がある。

また、ソレノイド切換弁がポンプあるいは当該ポンプを
駆動する電動モーターの作動と連動するようにコントロ
ーラを必要とすることとなる不利があると共に、車高調
整器内部に区画形成された上方室と下方室との連通を可
とする通路が当該車高調整器外部に配管されることとな
り、本装置の車輌の装備にあつて、取付上の制限を受け
易くなる不都合がある。

〔発明の目的〕

そこで本発明は、前記した事情に鑑み、装置全体の簡素
化を可とすると共に、作動も簡便となる新たな構成に係
る車高調整装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

上記した問題点を解決するために、本発明の構成を、上
端が車輛の車体側に下端が車輛の車軸側にそれぞれ連結
される車高調整器を有すると共に、当該車高調整器内に
圧油を供給しあるいは当該車高調整器内の圧油を排出し
て当該車高調整器の伸縮を可とする油圧ユニットを有し
てなる車高調整装置において、車高調整器はピストン部
で区画された上方室と下方室との連通を可とする内部通
路を有すると共に、上記上方室とリザーバ室との連通を
可とするポートを有し、上記内部通路中には平時に当該
内部通路と上記ポートとを連通して上記上方室と下方室
との連通を可とする一方でパイロット圧の供給時に当該
内部通路と上記ポートとの連通の遮断して上記上方室と
下方室との連通の遮断を可とするパイロット切換弁を有
してなり、かつ、当該パイロット切換弁は上記車高調整
器内に供給される作動油の油圧によって切換作動される
ように形成されてなるとするものである。

そして、車高調整器内には油圧ユニットと内部通路との
連通を可とするメイン通路を有すると共に、当該メイン
通路に上記内部通路への連通を可とする戻り通路を有し
てなり、かつ、上記メイン通路中には当該メイン通路中
における油圧によって開放されて上記内部通路に圧油を
供給するリリーフバルブを有してなるとする。

〔実施例〕

以下、図示した実施例に基づいて本発明を説明する。

第１図は、本発明に係る車高調整装置を原理的に示す図
であつて、本車高調整装置は、車高調整器１と油圧ユニ
ツト２を有してなる。

上記車高調整器１は、所謂倒立型としてされるものであ
つて、上端側がシリンダ１０とされ、下端側が上記シリ
ンダ１０内で摺動するピストン部１１を上端に有したピ
ストンロツド１２とされて、上記シリンダ１０の上端が
車輌の車体側に上記ピストンロツド１２の下端が車輌の
車軸側にそれぞれ連結されるように形成されている。

上記シリンダ１０の下半部は、所謂複筒型に形成されて
いるもので、上記ピストン部１１の摺動を可とする内筒
部10aと、その外方に適宜間隔を有して位置決められる
外筒部10bを有しており、上記内筒部10a内は上記ピスト
ン部１１によつて上方室Ａと下方室Ｂとに区画形成され
ている。そして、上記内筒部10aと外筒部10bとの間は環
状油室Ｃとされ、内筒部10aに穿設された通孔10cを介し
て、環状油室Ｃと下方室Ｂとの連通が可とされている。

なお、シリンダ１０の下端にはベアリング部材10dが固
着されており、当該ベアリング部材10dの中央部には前
記ピストンロツド12が摺動自在に連通されている。

一方、シリンダ１０の上半部にはリザーバ室Ｄが形成さ
れており、当該リザーバ室Ｄはポート10eを介して前記
上方室Ａと連通されている。そして、上記シリンダ１０
の上半部には前記環状油室Ｃと上記ポート10eとの連通
を可とする内部通路１３が形成されており、当該内部通
路１３中にはパイロット切換弁１４が配設されている。
そしてさらに、上記シリンダ１０の上半部には前記油圧
ユニツト２と連通し、上記内部通路１３に連通するメイ
ン通路１５を有し、かつ、当該メイン通路１５と連通し
上記内部通路１３と連通する戻り通路１６を有し、上記
メイン通路１５中にはリリーフバルブ１７および絞り１
８、上記戻り通路１６中にはチエツク弁１９を有してい
る。

上記パイロツト切換弁１４は、上記メイン通路１５中の
油圧によつて切り換えられるように形成されており、切
換作動前は内部通路１３を介しての環状油室Ｃとポート
10eとの連通を可とする連通ポジシヨンにあり、切換作
動時は上記連通を遮断するポジシヨンにあるように形成
されている。

また、上記リリーフバルブ１７は、上記メイン通路１５
中の油圧によつて作動するように形成されており、その
作動時には、上記メイン通路１５を介しての前記油圧ユ
ニツト２からの供給作動油の連通を可とするように形成
されている。

そして、上記パイロツト切換弁１４の切換圧Ｐ_１４と、
上記リリーフバルブ１７のリリーフ圧Ｐ_１７とは、Ｐ
_１７＞Ｐ_１４の関係になるように設定されており、上記
メイン通路１５中に油圧ユニツト２からの高圧作動油の
供給があると、先ず、パイロツト切換弁１４が切換作動
され、次いでリリーフバルブ１７が開放作動されるよう
に形成されている。

即ち、リリーフバルブ１７は、パイロット切換弁１４の
作動保証のために配設されるものである。

以上のように、本発明における車高調整器１は、上方室
Ａおよび下方室Ｂの連通を可とする通路が内部通路１３
とされて、当該車高調整器１内に形成されていると共
に、上記内部通路１３中にパイロツト切換弁１４が配設
され、かつ、当該パイロツト切換弁１４は車高調整器１
内に併せて形成されているメイン通路１５中の供給作動
油の油圧によつて切換作動されるように形成され、上方
室Ａと下方室Ｂとを連通する外部配管を排除し、ソレノ
イド切換弁の利用を排除したものである。

次に、上記車高調整器１に連結される前記油圧ユニツト
２は、両方向ポンプ２０を有してなる。そして、当該両
方向ポンプ２０は、駆動源としての電動モーター２１に
よつて駆動されるもので、正転および逆転が可とされる
ように形成されている。

上記両方向ポンプ２０には、供給回路２２と排出回路２
３とが連設されており、上記両方向ポンプ２０の正転時
には供給回路２２中に高圧の作動油が供給され、上記両
方向ポンプ２０の逆転時には排出回路２３中に作動油が
排出される。

なお、上記供給回路２２には、上記両方向ポンプ２０か
らの吐出油をタンク２４へリリーフさせるリリーフバル
ブ２５が連設されており、かつ、当該リリーフバルブ２
５と並列するようにチエツク弁２６が配設されている。
また排出回路２３には、上記両方向ポンプ２０からの吐
出油を所定油圧後にタンク２４へリリーフさせるリリー
フバルブ２７が連設されており、かつ、当該リリーフバ
ルブ２７と並列するようにチエツク弁２８が配設されて
いる。

一方、上記供給回路２２は、前記車高調整器１内のメイ
ン通路１５に連通されており、その中間にはオペレート
チエツク弁２９を有している。当該オペレートチエツク
弁２９には、上記排出回路２３に連通するパイロツト回
路29aが連結されており、当該パイロツト回路29aを介し
てパイロツト圧の作用があると、両方向の作動油の通過
を可とし、上記パイロツト圧の作用が解除されると上記
両方向ポンプ２０からの上記メイン通路１５へ向けての
所謂供給方向の作動油の通過のみを可とするものであ
る。

以上のように本発明における油圧ユニツト２は両方向ポ
ンプ２０を有して、当該両方向ポンプ２０の正逆転駆動
の選択によつて前記車高調整器１の伸縮を可とするよう
に形成されているものである。

なお、上記油圧ユニット２の構成については、上記のも
に限定されるものでなく、他の構成のものが採用されて
も良いこと勿論である。

従つて、車高調整器１と油圧ユニツト２とからなる本発
明に係る車高調整装置は、次の様に作動することとな
る。

先ず、油圧ユニツト２からの圧油の供給やあるいは油圧
ユニツト２への圧油の排出がなく、かつ、車高調整器１
内でのパイロツト切換弁１４が連通ポジシヨンにある図
示する状態にあるときには、当該車高調整器１は自在に
伸縮することとなる。

すなわち、下方室Ｂは、通孔10c、環状油室Ｃ、パイロ
ツト切換弁１４で連通状態にある内部通路１３およびポ
ート10eを介して上方室Ａと連通状態にある。従つて、
図示する状態からピストン部１１が内筒部10a内を下降
すると下方室Ｂ内の油は上方室Ａ内に流入すると共に、
当該上方室Ａ内には、ピストンロツド１２の退出分に相
当する油がリザーバ室Ｄからポート10eを介して流入す
ることとなる。また、逆に、ピストン部１１が内筒部10
a内を上昇するときは、上方室Ａ内の油が上記径路を逆
流して下方室Ｂ内に流入すると共に、リザーバ室Ｄ内に
流入することとなる。

なお、上記下方室Ｂと上方室Ａ内とを連通する内部通路
１３を油が流通するとき、当該内部通路１３に連通する
戻り通路１６は、メイン通路１５を介してであるが、油
圧ユニツト２におけるオペレートチエツク弁２９によつ
て、車高調整器１外部に流出されないのは勿論である。

次に、車輌の車高を低く調整するときには、油圧ユニツ
トを作動させて車高調整器１の下方室Ｂ内へ圧油を供給
し、その圧縮を図ることとする。

すなわち、電動モーター３１を駆動し、両方向ポンプ２
０を正転方向に駆動すると、タンク２４からチエツク弁
２８を介して排出回路２３に油が吸い上げられ供給回路
２２内に高圧油として吐出されることとなる。この圧油
は供給回路２２中のオペレートチエツク弁２９を介し
て、車高調整器１中のメイン通路１５内に流入される。
当該メイン通路１５中に流入された圧油は、戻り通路１
６中のチエツク弁１９の介在によつてより高圧化され、
当該高圧化によつてパイロツト切換弁１４が遮断ポジシ
ヨンに切り換えられ、内部通路１３が遮断状態となる。
次いで、メイン通路１５中がより高圧化によつて、リリ
ーフバルブ１７が連通状態となり、メイン通路１５中の
圧油は内部通路１３内に流入され、環状油室Ｃおよび通
孔10cを介して下方室Ｂ内に流入する。

当該下方室Ｂ内への油の流入によつて、ピストン部１１
が上昇し、当該ピストン部１１に連設されたピストンロ
ツド１２の下端が上昇することとなり、車高調整器１が
圧縮された状態となる。なお、ピストン部１１の上昇に
伴つて、上方室Ａ内の油はポート10eを介してリザーバ
室Ｄ内に流入されることとなる。

上記圧油の供給によつて、車高調整器１が所望の圧縮状
態になつた後は、電動モーター２１の駆動を停止し、両
方向ポンプ２０の駆動を停止する。これによつて、下方
室Ｂ内の油圧が通孔10c、環状油室Ｃ、戻り通路16およ
びメイン通路１５を介してオペレートチエツク弁２９に
より維持され、パイロツト切換弁１４も遮断ポジシヨン
に切り換えられたままに維持され、車高調整器１の圧縮
状態が維持されることとなる。

また、次に、車高を復帰させるときには、両方向ポンプ
２０を逆転にし、タンク２４からの油をチエツク弁２６
を介して供給回路２２に吸い上げ、排出回路２３中に吐
出することとする。これによつて、パイロツト回路29a
を介してオペレートチエツク弁２９が開放状態となり、
車高調整器１からの圧油が、リリーフバルブ２７を開放
してタンク２４内に流出されることとなる。

上記オペレートチエツク２９が開放状態になると、車高
調整１内の下方室Ｂ内の油は、通孔10c、環状油室Ｃ、
戻り通路１６およびメイン通路１５を介して、油圧ユニ
ツト２内に流出されることとなる。

このとき、メイン通路１５中の絞り１８が所謂絞り作用
をするので、下方室Ｂ側は内圧を保持し、パイロツト切
換弁１４はその遮断ポジシヨンを変更するのに至らな
い。そして、車輌の重量と懸架スプリングの釣り合い近
く迄は、下方室Ｂ内の油は両方向ポンプ２０によつて、
タンク２４に流出されることとなる。

なお、戻り通路１６中のチエツク弁１９の開弁圧とリザ
ーバ室Ｄ内の内圧とがバランスする圧力迄、両方向ポン
プ２０に油を戻すように形成されているので、下方室Ｂ
内から過分に油が流出されることはない。

またなお、パイロツト切換弁１４が、例えば、フリクシ
ヨン等の他の影響によつて連通ポジシヨンに切り換えら
れたときは、リザーバ室Ｄ内の内圧によつて戻り通路１
６のチエツク弁１９が開放され両方向ポンプ２０に流出
されることとなる。

第２図は、前記第１図に示すところの車高調整器１を具
体化した一実施例を示すものであつて、リザーバ室Ｄを
車高調整器１外部に配設したリザーバタンク１′内に形
成するとしたものである。

上記車高調整器１の構成について少しく説明すると上端
が車輌の車体側に連結されるシリンダ１０は内筒部10a
と外筒部10bとの複筒型になるように形成され、上記シ
リンダ１０の下端内部にはベアリング部材10dを有して
密封部が形成されている。そして、上記内筒部10aの上
端には、キヤツプ部材10fが固着され当該内筒部10a内を
密封するようにし、上記外筒部10bの上端には、上記キ
ヤツプ部材10fを上方から押圧するように形成されたハ
ウジング部材10gが配設されて、当該外筒部10b内を密封
するようにし、上記シリンダ１０の上端部を密封するよ
うにしている。そしてまた、内筒部10a内にはピストン
部１１が摺動自在に収装され、当該ピストン部１１を上
端に有し下端が車輌の車軸側に連結されるピストンロツ
ド１２の下端側が上記ベアリング部材10dを有してなる
密封部の中央部を摺動自在に貫通している。

上記ピストン部１１は内筒部10a内を上方室Ａと下方室
Ｂとに区画形成し、当該下方室Ｂは上記内筒部10aと外
筒部10bとの間に区画形成された環状油室Ｃに上記ベア
リング部材10dに切欠形成された通孔10c′を介して連通
されている。そして、上記上方室Ａは、上記キヤツプ部
材10fの中央開口10f′および前記ハウジング部材10g内
に形成された内部通路１３（第３図参照）を介して上記
環状油室Ｃに連通され、すなわち、下方室Ｂに連通され
ている。

前記ハウジング部材10g内には、第３図にも示すよう
に、上記内部通路１３の連通およびその遮断を可とする
パイロツト切換弁１４が収装されている。

すなわち、当該パイロツト切換弁１４は、上記ハウジン
グ部材10g内に水平方向に摺動自在なように収装された
弁体14aと、当該弁体14aを後退方向に附勢するスプリン
グ14bと、上記弁体14aの前進時に当該弁体14aに当接さ
れる弁座14cとからなり、上記パイロツト切換弁14と同
軸となるように上記ハウジング部材10gに螺着されたプ
ラグ15a内に形成されているメイン通路15を介して外部
の油圧ユニツト２からの圧油の供給があると、上記弁体
14aが上記スプリング14bの反発力に抗して前進し、すな
わち、図右方向に摺動し、弁体14aが弁座14cに当接され
ることとなるように形成されている。

そして、上記弁体14aが弁座14cに当接されることとなる
と、上記内部通路13の連通状態が遮断されることとな
る。

すなわち、上記内部通路１３は、上記弁座14cの背後た
るスプリング室13aと、当該スプリング室13aと上方室Ａ
とを連通するようにハウジング部材10gと穿設された斜
孔13bと、上記スプリング室13aと弁座14cの中央開口14
c′を介して連通する弁体収容室14dを横切るようにハウ
ジング部材10g中に穿設された横孔13cと、当該横孔13c
の両端に開口すると共にハウジング部材10gの下端に開
口する二本の縦孔13dとからなるもので、上記弁体14aが
弁座14cの中央開口14c′を閉塞することによつて、上記
斜孔13bと横孔13cとの連通が遮断され、従つて、上方室
Ａと下方室Ｂとの連通が遮断されるようになつている。

なお、上記上方室Ａは、前記パイロツト切換弁１４の連
通あるいは遮断の状態にかかわらず、上記斜孔13bおよ
び上記ハウジング部材10gに螺着されたプラグ10h内の通
孔、すなわち、前記第１図に示すポート10eに代える管
路10e′を介して外部のリザーバタンク１′内のリザー
バ室Ｄと連通している。

上記パイロツト切換弁１４内には、リリーフバルブ１７
が収装されている。

すなわち、リリーフバルブ１７は、前記メイン通路１５
と連通する中央通孔を有した弁座17aと、当該弁座17aに
当接して上記中央通孔を閉塞するスチールボール17b
と、当該スチールボール17bを保持するスプリングガイ
ド17cと、当該スプリングガイド17cを上記中央通孔側に
附勢するスプリング17dとからなり、上記弁体14aが弁座
14cに当接されてそのストロークが阻止された後に、上
記スチールボール17bがスプリング17dの反発力に抗して
前進し、弁体14aに穿設形成されているポート14a′を介
してメイン通路15からの圧油が内部通路13の横孔13c内
に流入するようになつている。

上記ハウジング部材10g内には、第３図に示すように、
チエツク弁19が収装されている。

すなわち、上記ハウジング部材10g中には、前記内部通
路13の横孔13cと、前記メイン通路15との連通を可とす
る戻り通路16が形成されており、当該戻り通路１６中に
上記チエツク弁１９が収装されているものである。そし
て、当該チエツク弁１９は、上記横孔13cに連通するポ
ート16aに対向する中央開口を有した弁座19aと、当該弁
座19aに当接して上記中央開口を閉塞するスチールボー
ル19bと、当該スチールボール19bを保持するスプリング
ガイド19cと、当該スプリングガイド19cを上記弁座19a
に向けて附勢するスプリング19dと、当該スプリング19d
の後端を係止するようにハウジング部材10gに嵌装され
たストツパプラグ19eとからなり、上記横孔13c側からの
当該チエツク弁１９を介してメイン通路１５側への油の
通過を可とし、メイン通路１５側から当該チエツク弁１
９を介しての内部通路１３内への圧油の流入を不可して
いるものである。

上記のように構成された車高調整器１には、第１図に示
す油圧ユニツト２が連結されること勿論であり、油圧ユ
ニツト２内の両方向ポンプ２０の正逆転駆動の選択によ
つて、上記車高調整器１の伸縮が可とされるもの前記第
１図における作動説明と同様である。

第４図は、本発明に係る車高調整器１の他の実施例を部
分的に示す図であつて、本実施例にあつては、前記した
第２図におけるリザーバタンク１′の外部配設を省略
し、車高調整器１内にリザーバ室Ｄを形成することとし
たものである。そして、上記変更に伴つて、ハウジング
部材10gには、プラグ10h（第３図参照）の附設が省略さ
れた変形がなされている。

すなわち、パイロツト切換弁１４のスプリング室13aに
は、ポート10eの下端が開口しており、当該ポート10eの
上端リザーバ室Ｄに開口している。

なお、上記リザーバ室Ｄはハウジング部材10gの上端に
連設されたケーシング10iによつて形成されている。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、車高調整器における上方
室と下方室との連通を可とする内部通路を形成すると共
に、当該内部通路中にパイロツト切換弁を配設し、か
つ、当該パイロツト切換弁の切り換えを油圧ユニツト内
における両方向ポンプの正逆転駆動の選択された駆動に
よつて行なうことができるとしたので、装置全体の簡素
化が可能となると共に、作動も簡便となる利点がある。

また、リザーバ室は、設置上の長さ制限を受けるとき
は、車高調整器外部に配設することができると共に、リ
ザーバ室を車高調整器内に一体に形成して、装備の一層
の簡素化を図ることも可能となる効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る車高調整装置を原理的に示す図、
第２図は車高調整器の一実施例を示す縦断面図、第３図
は第２図中線III−IIIで示す車高調整器の横断面図、第
４図は車高調整器の他の実施例を示す部分縦断面図、第
５図は第４図中線Ｖ−Ｖで示す車高調整器の横断面図で
ある。１……車高調整器、２……油圧ユニツト、１０……シリ
ンダ、１１……ピストン部、１３……内部通路、１４…
…パイロツト切換弁、１５……メイン通路、１６……戻
り通路、１７……リリーフバルブ、２０……両方向ポン
プ、２９……オペレートチエツク弁、Ａ……上方室、Ｂ
……下方室、Ｃ……環状油室、Ｄ……リザーバ室。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上端が車輛の車体側に下端が車輛の車軸側
にそれぞれ連結される車高調整器を有すると共に、当該
車高調整器内に圧油を供給しあるいは当該車高調整器内
の圧油を排出して当該車高調整器の伸縮を可とする油圧
ユニットを有してなる車高調整装置において、車高調整
器はピストン部で区画された上方室と下方室との連通を
可とする内部通路を有すると共に、上記上方室とリザー
バ室との連通を可とするポートを有し、上記内部通路中
には平時に当該内部通路と上記ポートを連通して上記上
方室と下方室との連通を可とする一方でパイロット圧の
供給時に当該内部通路と上記ポートとの連通の遮断して
上記上方室と下方室との連通の遮断を可とするパイロッ
ト切換弁を有してなり、かつ、当該パイロット切換弁は
上記車高調整器内に供給される作動油の油圧によって切
換作動されるように形成されてなることを特徴とする車
高調整装置
【請求項２】車高調整器内には油圧ユニットと内部通路
との連通を可とすメイン通路を有すると共に、当該メイ
ン通路に上記内部通路への通路を可とする戻り通路を有
してなり、かつ、上記メイン通路中には当該メイン通路
中における油圧によって開放されて上記内部通路に圧油
を供給するリリーフバルブを有してなる特許請求の範囲
第１項記載の車高調整装置