JPH069869U

JPH069869U - 研磨具

Info

Publication number: JPH069869U
Application number: JP1612093U
Authority: JP
Inventors: 裕一市口
Original assignee: 裕一市口
Priority date: 1992-05-19
Filing date: 1993-04-01
Publication date: 1994-02-08

Abstract

(57)【要約】【目的】被研磨物の小さな曲面に沿って研磨具が屈曲
するようにする。【構成】研磨具に於けるホイール基板１１に周縁から
内方に向くスリット１２を多数条設けて、スリットによ
り研磨具に著しい柔軟性が増し、小さな曲面に沿って屈
曲するようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、曲面の研磨に最適な研磨具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来の研磨具は、図８に示すように、アルミニウムなどの剛性式はファイバなどの柔軟なホイール基板１と、この基板１の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の研磨布紙２とで構成され、ハンドグライダの回転軸に取付け、そして回転させながら被研磨物に研磨布紙２を押し付けると共に、押し付け状態を維持しながら研磨布紙２の表面研磨粒により研磨する。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような研磨具によると、剛性なホイール基板の場合、屈曲性がないため、フラットな面のみや大きな曲面のみの研磨となり、小さな曲面を研磨することができない問題があった。

【０００４】さらに、研磨にともなう研磨微粉末や研磨布紙から離脱した研磨粒は、研磨布紙と被加工物との間に侵入して逃げ場がないので、研磨布紙に目詰りが発生する。このため、著しく研磨効率が低下する問題があった。

【０００５】そこで、この考案は、ホイール基板或はホイール基板と共に研磨布紙に屈曲性を付与して、小さな曲面を研磨することができ、また目詰りを防止するようにした研磨具を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案は、柔軟なホイール基板と、このホイール基板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板の周縁から中心方向に向け複数条のスリットを設けた構成を採用する。

【０００７】また、柔軟なホイール基板と、このホイール基板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板及び研磨布紙の周縁から中心方向に向け複数条のスリットを設けたを採用する。

【０００８】さらに、柔軟なホイール基板と、このホイール基板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板を研磨布紙により形成し、また、上記円板状やドーナツ状の研磨布紙の周縁から中心方向に向け複数条のスリットを設けたを採用する。

【０００９】

【作用】

ハンドグライダの回転軸にホイール基板を取付けて一方向に研磨具を回転すると共に、被加工物に研磨布紙を押し付けて研磨する。

【００１０】被加工物の研磨面が小さな曲面の場合、スリットによりホイール基板が曲面に沿うよう容易に屈曲するので、研磨布紙も曲面に沿うよう屈曲する。

【００１１】また、スリットによりホイール基板と共に研磨布紙が曲面に沿うよう屈曲する。

【００１２】さらに、研磨にともなう研磨微粉末や研磨材から離脱した研磨粒は、回転方向の反対側のスリットに逃げ込む。

【００１３】逃げ込んだ研磨微粉末や研磨粒は、研磨具の回転にともない発生する遠心力により研磨材の外周面に向い、スリットの外端から放出される。

【００１４】なお、研磨布紙製のホイール基板と研磨布紙との周縁を利用して切断する。

【００１５】

【実施例】

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。

【００１６】（第１実施例）図１及び図２に示すように、１１は柔軟なホイール基板である。

【００１７】上記柔軟なホイール基板１１は、ファイバなどを用いて形成する。

【００１８】また、ホイール基板１１には、周縁から中心方向に向け複数本のスリット１２が設けられている。

【００１９】上記のスリット１２は、切込みの場合と、打抜きの場合とがある。

【００２０】なお、スリット１２は、ホイール基板１１に求める柔軟性により適当な本数を決定する。

【００２１】また、ホイール基板１１の表面には、接着剤１３を介し円板状やドーナツ状の研磨布紙１４が固着されている。

【００２２】上記の研磨布紙１４は、図１に示すように、ドーナツ状に打抜いたものを貼付ける場合と、図３に示すように、台形に打ち抜いたものを貼付ける以外に、円板状に打ち抜いたもの（図示省略）を貼付けることもある。

【００２３】（第２実施例）図４に示すように、第１実施例と同様にスリット１２を有するホイール基板１１の表面に接着剤を介し固着してある研磨布紙１４には、適当な柔軟性を得るよう周縁から内方に向け複数本のスリット１５が設けてある。

【００２４】なお、スリット１５は、研磨布紙１４に求める柔軟性により適当な本数を決定する。

【００２５】また、図５に示すように、スリット１２内に研磨布紙１４に設けてあるスリット１５の周方向の折り曲げた縁を嵌入しておくと、研磨布紙の切り離し縁の破損などを防止することができる。

【００２６】（第３実施例）図６に示すように、研磨布紙製のホイール基板１１’の表面に接着剤１３を介し円板状やドーナツ状の研磨布紙１４を固着する。

【００２７】上記研磨布紙１４には、第２実施例と同様のスリット１５が設けられている。

【００２８】なお、上記研磨布紙製のホイール基板１１’は、布や紙の片面に研磨粒を付着させたものや、不織布に研磨粒を付着させたものなどがあり、表面に研磨粒を向ける。

【００２９】また、周知のようにホイール基板１１と研磨布紙１４との間にネット状の織布を介在しておくと、柔軟性を損うことなく強度をますことができる。

【００３０】図中１６はハンドグライダの回転軸を挿通する透孔である。

【００３１】

【効果】

以上のように、この考案に係る研磨具によれば、柔軟なホイール基板に周縁から内方に向く多数条ののスリットを設けてあるので、ホイール基板の柔軟性が尚一層増す。

【００３２】このため、小さな曲面に対しても研磨布紙とホイール基板とが容易に屈曲して良好に研磨することができる。

【００３３】また、ホイール基板と研磨布紙との両方にスリットを設けてあるので、尚一層柔軟性が増す。

【００３４】さらに、研磨布紙製のホイール基板と研磨布紙との組み合わせにより、研磨以外に周縁を利用して切断にも用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る第１実施例の下面図

【図２】同上の縦断正面図

【図３】他の実施例を示す下面図

【図４】第２実施例を示す下面図

【図５】同縦断拡大正面図

【図６】第３実施例を示す下面図

【図７】同上の縦断正面図

【図８】従来品の下面図

【符号の説明】

１１、１１’ ホイール基板１２スリット１３接着剤１４研磨布紙

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】柔軟なホイール基板と、このホイール基
板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の
研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板
の周縁から中心方向に向け複数条のスリットを設けたこ
とを特徴とする研磨具。
【請求項２】柔軟なホイール基板と、このホイール基
板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の
研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板
及び研磨布紙の周縁から中心方向に向け複数条のスリッ
トを設けたことを特徴とする研磨具。
【請求項３】柔軟なホイール基板と、このホイール基
板の表面に接着剤を介し固着した円板状やドーナツ状の
研磨布紙とから成る研磨具において、上記ホイール基板
を研磨布紙により形成し、また、上記円板状やドーナツ
状の研磨布紙の周縁から中心方向に向け複数条のスリッ
トを設けたことを特徴とする研磨具。