JPH0698675A - きのこ用包装体 - Google Patents
きのこ用包装体Info
- Publication number
- JPH0698675A JPH0698675A JP27337392A JP27337392A JPH0698675A JP H0698675 A JPH0698675 A JP H0698675A JP 27337392 A JP27337392 A JP 27337392A JP 27337392 A JP27337392 A JP 27337392A JP H0698675 A JPH0698675 A JP H0698675A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- packaging
- mushrooms
- water vapor
- atm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Packaging Of Special Articles (AREA)
- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】きのこ類の包装において、小分け包装に適し、
流通、販売時等で鮮度保持性、透明性等の商品性に優
れ、且つ環境問題に対応して廃棄処理の容易な包装材料
を提供する。 【構成】密封可能なフィルム小袋包装形態であって、該
フィルムは23℃の酸素透過度が3000〜30000
cc/m2・24hrs ・atm の範囲で、40℃の水蒸気透過度
が50〜200 g/m2・24hrs ・atm の範囲にある単層
もしくは多層の構造で、最内面が防曇性、ヒートシール
性を有するように加工したもので構成されている。
流通、販売時等で鮮度保持性、透明性等の商品性に優
れ、且つ環境問題に対応して廃棄処理の容易な包装材料
を提供する。 【構成】密封可能なフィルム小袋包装形態であって、該
フィルムは23℃の酸素透過度が3000〜30000
cc/m2・24hrs ・atm の範囲で、40℃の水蒸気透過度
が50〜200 g/m2・24hrs ・atm の範囲にある単層
もしくは多層の構造で、最内面が防曇性、ヒートシール
性を有するように加工したもので構成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、きのこ類の鮮度を保持
するための包装体に関わるもので、更に詳しくは、きの
こを収穫後小分けした後、流通、販売するための鮮度保
持包装体に関するものである。
するための包装体に関わるもので、更に詳しくは、きの
こを収穫後小分けした後、流通、販売するための鮮度保
持包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シイタケ、マイタケ、ヒラタケ、ツクリ
タケ(マッシュルーム)、シロタモギタケ(別名本シメ
ジ)などの、きのこ類の流通・販売時の少量包装形態と
しては、トレーにストレッチ包装を施した形態が圧倒的
に多く、トレー材料は硬質ポリ塩化ビニル、延伸ポリス
チレン、発泡ポリスチレン、ポリスチレンペーパーな
ど、またストレッチフィルムとしては、軟質ポリ塩化ビ
ニルやポリエチレンフィルムなどが用いられている。そ
の他の形態としては、シイタケなどで一部ネット包装、
エノキタケで脱気包装が行われているにすぎない。
タケ(マッシュルーム)、シロタモギタケ(別名本シメ
ジ)などの、きのこ類の流通・販売時の少量包装形態と
しては、トレーにストレッチ包装を施した形態が圧倒的
に多く、トレー材料は硬質ポリ塩化ビニル、延伸ポリス
チレン、発泡ポリスチレン、ポリスチレンペーパーな
ど、またストレッチフィルムとしては、軟質ポリ塩化ビ
ニルやポリエチレンフィルムなどが用いられている。そ
の他の形態としては、シイタケなどで一部ネット包装、
エノキタケで脱気包装が行われているにすぎない。
【0003】一般にきのこ類は、その呼吸量、蒸散が激
しいため、流通・販売時の鮮度保持が必要な品目の一つ
である。現在きのこ類の包装形態の主流となっている
「トレー+ストレッチ包装」(以下トレー・ストレッチ
包装)は、きのこ類の流通・販売時の保形性維持に加え
て下記の鮮度保持効果を有する。 適度なMA(Modified Atmosphere) 効果 適度な蒸散抑制効果
しいため、流通・販売時の鮮度保持が必要な品目の一つ
である。現在きのこ類の包装形態の主流となっている
「トレー+ストレッチ包装」(以下トレー・ストレッチ
包装)は、きのこ類の流通・販売時の保形性維持に加え
て下記の鮮度保持効果を有する。 適度なMA(Modified Atmosphere) 効果 適度な蒸散抑制効果
【0004】はフィルムのガス透過性と青果物の呼吸
作用を利用して、包装内を低酸素、高炭酸ガス濃度に保
つ技術である。きのこ類の場合にもこのMA効果が有
り、容器内酸素濃度を低下させることにより、褐変防
止、気中菌糸の抑制などの鮮度保持効果が有り、きのこ
類は一般に低酸素や高炭酸ガスの障害が起こりにくい品
目であるため、MA包装に適する品目と言える。トレー
・ストレッチ包装においては、主に上部のストレッチフ
ィルムの酸素透過度が、きのこに対して適度な範囲にあ
り、トレー部分とストレッチフィルム部分の密着が完全
であれば上述のMA効果が期待できる。
作用を利用して、包装内を低酸素、高炭酸ガス濃度に保
つ技術である。きのこ類の場合にもこのMA効果が有
り、容器内酸素濃度を低下させることにより、褐変防
止、気中菌糸の抑制などの鮮度保持効果が有り、きのこ
類は一般に低酸素や高炭酸ガスの障害が起こりにくい品
目であるため、MA包装に適する品目と言える。トレー
・ストレッチ包装においては、主に上部のストレッチフ
ィルムの酸素透過度が、きのこに対して適度な範囲にあ
り、トレー部分とストレッチフィルム部分の密着が完全
であれば上述のMA効果が期待できる。
【0005】は蒸散による目減り抑制を包装により行
うものであり、容器が適度な水蒸気透過性を有する場合
には高い鮮度保持効果を発揮する。水蒸気透過度が高す
ぎる場合には、内容物の乾燥目減りにより商品価値が低
下することは明らかであるが、水蒸気透過度が低すぎる
場合にも包装内部に蒸散した水分がカビ・腐敗の温床と
なり商品価値を低下させる。
うものであり、容器が適度な水蒸気透過性を有する場合
には高い鮮度保持効果を発揮する。水蒸気透過度が高す
ぎる場合には、内容物の乾燥目減りにより商品価値が低
下することは明らかであるが、水蒸気透過度が低すぎる
場合にも包装内部に蒸散した水分がカビ・腐敗の温床と
なり商品価値を低下させる。
【0006】このため、容器全体で適度な水蒸気透過性
が必要であり、トレー・ストレッチ包装形態の場合、水
蒸気透過は上部のストレッチフィルムが支配的である。
上部ストレッチフィルムとしては水蒸気透過度の高い軟
質塩化ビニルフィルムが用いられる場合が多いが、近年
はポリエチレン系のストレッチフィルムを用いる場合も
ある。また、本シメジなどの容器に見られるように、ポ
リスチレンペーパーの容器を用いる場合には、ポリスチ
レンペーパーの水蒸気透過度が高いため、水蒸気透過を
トレー部分とストレッチフィルムの両方に分担させて全
体の水蒸気透過度をコントロールする方法もある。
が必要であり、トレー・ストレッチ包装形態の場合、水
蒸気透過は上部のストレッチフィルムが支配的である。
上部ストレッチフィルムとしては水蒸気透過度の高い軟
質塩化ビニルフィルムが用いられる場合が多いが、近年
はポリエチレン系のストレッチフィルムを用いる場合も
ある。また、本シメジなどの容器に見られるように、ポ
リスチレンペーパーの容器を用いる場合には、ポリスチ
レンペーパーの水蒸気透過度が高いため、水蒸気透過を
トレー部分とストレッチフィルムの両方に分担させて全
体の水蒸気透過度をコントロールする方法もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年の
環境問題への配慮から、包装容器は脱トレー、脱塩ビの
方向にあり、一般青果物の包装はより簡素な方向へ向か
っている。特に発泡ポリスチレンやポリスチレンペーパ
ーのトレーは環境問題から敬遠される傾向にあり、ノー
トレー包装が徐々に広まりつつあるのが現状である。
環境問題への配慮から、包装容器は脱トレー、脱塩ビの
方向にあり、一般青果物の包装はより簡素な方向へ向か
っている。特に発泡ポリスチレンやポリスチレンペーパ
ーのトレーは環境問題から敬遠される傾向にあり、ノー
トレー包装が徐々に広まりつつあるのが現状である。
【0008】きのこ類の包装においても同様の傾向があ
り、脱トレーの要望が高いが、きのこ類では前述の鮮度
保持の観点から包装は不可欠である。また、従来技術に
おいては、より簡素な包装形態で現行と同等以上の鮮度
保持効果が得られる包装形態は見当たらない。更に、ト
レー・ストレッチ包装形態においては、ストレッチフィ
ルムのトレーへの密着性が不完全な場合が生じ易く、こ
の場合には外気の流入により酸素濃度が上昇して褐変・
菌糸の発生などの鮮度低下を生じるという欠点がある。
また、ストレッチフィルムは強度的にも弱いため、内容
物によりフィルムの一部が破れる場合もあり、この場合
にも上述の鮮度低下は避けられない。
り、脱トレーの要望が高いが、きのこ類では前述の鮮度
保持の観点から包装は不可欠である。また、従来技術に
おいては、より簡素な包装形態で現行と同等以上の鮮度
保持効果が得られる包装形態は見当たらない。更に、ト
レー・ストレッチ包装形態においては、ストレッチフィ
ルムのトレーへの密着性が不完全な場合が生じ易く、こ
の場合には外気の流入により酸素濃度が上昇して褐変・
菌糸の発生などの鮮度低下を生じるという欠点がある。
また、ストレッチフィルムは強度的にも弱いため、内容
物によりフィルムの一部が破れる場合もあり、この場合
にも上述の鮮度低下は避けられない。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題を総合的に解決するべく鋭意研究を重ねた結果、適度
な酸素透過度と水蒸気透過度を有するフィルムで小袋密
封包装することにより、トレー、ストレッチフィルムを
用いずに現行と同等以上の鮮度保持効果を有するきのこ
用包装体が作成可能であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
題を総合的に解決するべく鋭意研究を重ねた結果、適度
な酸素透過度と水蒸気透過度を有するフィルムで小袋密
封包装することにより、トレー、ストレッチフィルムを
用いずに現行と同等以上の鮮度保持効果を有するきのこ
用包装体が作成可能であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0010】すなわち、本発明はフィルム小袋密封包装
形態からなり、該フィルムが23℃における酸素透過度
3000〜30000 cc/m2・24hrs ・atm 、40℃に
おける水蒸気透過度50〜200 g/m2 ・24hrs ・atm
を有することを要旨とするものである。
形態からなり、該フィルムが23℃における酸素透過度
3000〜30000 cc/m2・24hrs ・atm 、40℃に
おける水蒸気透過度50〜200 g/m2 ・24hrs ・atm
を有することを要旨とするものである。
【0011】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明のきのこ用包装体は、単体または積層フィルムからな
り、該フィルムの23℃における酸素透過度は3000
〜30000 cc/m2・24hrs ・atm 、40℃における水
蒸気透過度50〜200 g/m2 ・24hrs ・atm が必要で
ある。最適な酸素透過度および水蒸気透過度はきのこ類
の品目毎に異なる。酸素透過度が3000 cc/m2・24hr
s ・atm 以下では低酸素の呼吸障害による異臭が発生し
易く、その商品価値は著しく低下する。また酸素透過度
が30000 cc/m2・24hrs ・atm 以上では系内の酸素
濃度が低下せず、MA効果が得られにくく、気中菌糸の
発生や褐変等の鮮度低下が生ずる。
明のきのこ用包装体は、単体または積層フィルムからな
り、該フィルムの23℃における酸素透過度は3000
〜30000 cc/m2・24hrs ・atm 、40℃における水
蒸気透過度50〜200 g/m2 ・24hrs ・atm が必要で
ある。最適な酸素透過度および水蒸気透過度はきのこ類
の品目毎に異なる。酸素透過度が3000 cc/m2・24hr
s ・atm 以下では低酸素の呼吸障害による異臭が発生し
易く、その商品価値は著しく低下する。また酸素透過度
が30000 cc/m2・24hrs ・atm 以上では系内の酸素
濃度が低下せず、MA効果が得られにくく、気中菌糸の
発生や褐変等の鮮度低下が生ずる。
【0012】本発明においてはその酸素透過度と共に水
蒸気透過度を規定することが重要である。すなわち、水
蒸気透過度が200 g/m2 ・24hrs ・atm 以上の場合に
は、蒸散による目減り、乾燥、萎縮が起こり、逆に50
g/m2 ・24hrs ・atm 以下の場合には包装内部に溜まる
水分がカビ、腐敗の温床となり、いずれの場合にも鮮度
低下が著しい。
蒸気透過度を規定することが重要である。すなわち、水
蒸気透過度が200 g/m2 ・24hrs ・atm 以上の場合に
は、蒸散による目減り、乾燥、萎縮が起こり、逆に50
g/m2 ・24hrs ・atm 以下の場合には包装内部に溜まる
水分がカビ、腐敗の温床となり、いずれの場合にも鮮度
低下が著しい。
【0013】このような物性を満たすフィルムの材質と
しては、その水蒸気透過性からポリスチレン、ポリブタ
ジエン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル、ポリメチルペンテン、再生セルロースなどが利
用可能であり、これらの単体フィルムまたは積層フィル
ムの利用が可能である。本発明において、包装体はヒー
トシールにより密封することが望ましく、必要に応じて
ヒートシール剤を部分的に塗布することにより、水蒸気
透過度を大きく変化させずにヒートシール性を持たせる
ことも可能である。
しては、その水蒸気透過性からポリスチレン、ポリブタ
ジエン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル、ポリメチルペンテン、再生セルロースなどが利
用可能であり、これらの単体フィルムまたは積層フィル
ムの利用が可能である。本発明において、包装体はヒー
トシールにより密封することが望ましく、必要に応じて
ヒートシール剤を部分的に塗布することにより、水蒸気
透過度を大きく変化させずにヒートシール性を持たせる
ことも可能である。
【0014】本発明において、その酸素透過度が不足の
場合には、フィルムに直径100〜300μの微孔を開
孔することにより酸素透過度を大きくするなど調節可能
である。例えばシイタケなどの場合には、その呼吸量が
大きく適度なMA効果を持たせるためには、23℃にお
ける酸素透過度は10000 cc/m2・24hrs ・atm 以上
が必要であり、上記の単体フィルムおよび積層フィルム
では酸素透過度が不足する場合が生ずる。このような場
合には、フィルムに100〜300μの微孔を必要数開
孔することにより、目的の酸素透過度を得ることが可能
である。
場合には、フィルムに直径100〜300μの微孔を開
孔することにより酸素透過度を大きくするなど調節可能
である。例えばシイタケなどの場合には、その呼吸量が
大きく適度なMA効果を持たせるためには、23℃にお
ける酸素透過度は10000 cc/m2・24hrs ・atm 以上
が必要であり、上記の単体フィルムおよび積層フィルム
では酸素透過度が不足する場合が生ずる。このような場
合には、フィルムに100〜300μの微孔を必要数開
孔することにより、目的の酸素透過度を得ることが可能
である。
【0015】この微孔1個当たりの酸素透過度は、平均
直径100μの微孔で100cc/24hrs ・atm 程度であ
り、酸素透過度は開孔部分の総面積に比例する。尚、こ
の程度の微孔の開孔では、その水蒸気透過性には殆ど影
響しないことが本発明者らの実験により明らかになって
おり、フィルムの水蒸気透過性はフィルム材質の持つ水
蒸気透過性に大部分依存する。
直径100μの微孔で100cc/24hrs ・atm 程度であ
り、酸素透過度は開孔部分の総面積に比例する。尚、こ
の程度の微孔の開孔では、その水蒸気透過性には殆ど影
響しないことが本発明者らの実験により明らかになって
おり、フィルムの水蒸気透過性はフィルム材質の持つ水
蒸気透過性に大部分依存する。
【0016】本発明においては、包装形態は通常の平
袋、ガセット袋などあらゆる形状の包装形態が可能であ
り、ピロー包装などの連続包装機械での包装を行えば従
来のトレー・ストレッチ包装以上の高速充填包装が可能
であり、生産性が飛躍的に向上するという長所も有す
る。また、内部に紙トレーなどを使用して保形性・意匠
性を向上させることも、勿論可能である。更に密封性に
ついても、通常のヒートシール、インパルスシール、超
音波シールなどを用いることができるため完全密封が可
能であり、安定したMA効果を得ることができる。
袋、ガセット袋などあらゆる形状の包装形態が可能であ
り、ピロー包装などの連続包装機械での包装を行えば従
来のトレー・ストレッチ包装以上の高速充填包装が可能
であり、生産性が飛躍的に向上するという長所も有す
る。また、内部に紙トレーなどを使用して保形性・意匠
性を向上させることも、勿論可能である。更に密封性に
ついても、通常のヒートシール、インパルスシール、超
音波シールなどを用いることができるため完全密封が可
能であり、安定したMA効果を得ることができる。
【0017】本発明においてフィルムは適度な水蒸気透
過性を有するため、フィルム面への水滴付着は少ないこ
とが特徴であるが、急激な温度変化の下では一時的にフ
ィルムの曇りが生じてその外観を低下させることがあ
る。従って、最内面に防曇処理を施すことにより、さら
に外観上も透明感に優れる包装体を得ることが可能であ
る。防曇加工は練り込み、塗布のいずれの方法を用いて
もよい。
過性を有するため、フィルム面への水滴付着は少ないこ
とが特徴であるが、急激な温度変化の下では一時的にフ
ィルムの曇りが生じてその外観を低下させることがあ
る。従って、最内面に防曇処理を施すことにより、さら
に外観上も透明感に優れる包装体を得ることが可能であ
る。防曇加工は練り込み、塗布のいずれの方法を用いて
もよい。
【0018】
【作用】本発明のフィルム小袋密封包装によれば、内容
物に対して適度な酸素透過度と水蒸気透過度および防曇
性を安定して付与することができ、従来のトレー・スト
レッチ包装と比較して鮮度保持効果の向上が図れると共
に、外観上も透明感に優れた包装体が得られる。また、
ピロー包装などによる高速充填包装により生産性の向上
が得られるほか、鮮度保持したまま流通・販売が可能と
なる。更に、ノートレー包装にできるため、環境問題に
対しても良好なものとなっている。
物に対して適度な酸素透過度と水蒸気透過度および防曇
性を安定して付与することができ、従来のトレー・スト
レッチ包装と比較して鮮度保持効果の向上が図れると共
に、外観上も透明感に優れた包装体が得られる。また、
ピロー包装などによる高速充填包装により生産性の向上
が得られるほか、鮮度保持したまま流通・販売が可能と
なる。更に、ノートレー包装にできるため、環境問題に
対しても良好なものとなっている。
【0019】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0020】(実施例1)従来公知の方法であるインフ
レーション法を用いて、厚さ30μの無延伸ポリスチレ
ンフィルムを作成し、該フィルムで200×150mmの
パウチを作成した。
レーション法を用いて、厚さ30μの無延伸ポリスチレ
ンフィルムを作成し、該フィルムで200×150mmの
パウチを作成した。
【0021】(実施例2)従来公知の方法であるインフ
レーション法を用いて、厚さ30μの無延伸ポリスチレ
ンフィルムを作成した後、該フィルムに平均直径150
μの微孔を、パウチ当たり4個となるように加熱針を用
いて開孔し、このフィルムで200×150mmのパウチ
を作成した。
レーション法を用いて、厚さ30μの無延伸ポリスチレ
ンフィルムを作成した後、該フィルムに平均直径150
μの微孔を、パウチ当たり4個となるように加熱針を用
いて開孔し、このフィルムで200×150mmのパウチ
を作成した。
【0022】(比較例1)厚さ30μの片面ヒートシー
ル可能な2軸延伸ポリプロピレンフィルムで200×1
50mmのパウチを作成した。
ル可能な2軸延伸ポリプロピレンフィルムで200×1
50mmのパウチを作成した。
【0023】(比較例2)厚さ30μの片面ヒートシー
ル可能な2軸延伸ポリプロピレンフィルムに平均直径1
50μの微孔を、パウチ当たり4個となるように加熱針
を用いて開孔し、このフィルムで200×150mmのパ
ウチを作成した。
ル可能な2軸延伸ポリプロピレンフィルムに平均直径1
50μの微孔を、パウチ当たり4個となるように加熱針
を用いて開孔し、このフィルムで200×150mmのパ
ウチを作成した。
【0024】(試験1)上記の本発明の実施例1、2お
よび比較例1、2のパウチについて酸素透過度および水
蒸気透過度を測定し、その結果を表1に示した(単位は
それぞれm2 当たりに換算)。表1から明らかなよう
に、本実施例のフィルムはきのこ類のMA包装に適する
適度な水蒸気透過度を有しており、なおかつ適度な酸素
透過度を有している。これに対して比較例1では、酸素
透過度と水蒸気透過度のいずれもが不足している。ま
た、比較例2では酸素透過度は適度な範囲であるが、水
蒸気透過度が不足している。
よび比較例1、2のパウチについて酸素透過度および水
蒸気透過度を測定し、その結果を表1に示した(単位は
それぞれm2 当たりに換算)。表1から明らかなよう
に、本実施例のフィルムはきのこ類のMA包装に適する
適度な水蒸気透過度を有しており、なおかつ適度な酸素
透過度を有している。これに対して比較例1では、酸素
透過度と水蒸気透過度のいずれもが不足している。ま
た、比較例2では酸素透過度は適度な範囲であるが、水
蒸気透過度が不足している。
【0025】
【表1】 包装体の酸素および水蒸気透過度
【0026】(試験2)実施例1および比較例1、2の
パウチ各20個に、本しめじ100gをそれぞれ投入
し、インパルスシールで密封後、22℃で7日間保存し
てパウチ内部のガス組成および本しめじの品質変化を調
べた。この時、比較例3として現在主に用いられている
発泡ポリスチレン製トレーの上部を軟質ポリ塩化ビニル
のストレッチフィルムで密封した包装形態とも比較を行
い、その結果を表2に示した。表2から明らかなよう
に、本実施例ではパウチ内を最適な酸素濃度に保つこと
が可能であり、本しめじの腐敗・気中菌糸の発生に効果
的であって、尚かつ過剰の低酸素による異臭を発生する
ことがなかった。
パウチ各20個に、本しめじ100gをそれぞれ投入
し、インパルスシールで密封後、22℃で7日間保存し
てパウチ内部のガス組成および本しめじの品質変化を調
べた。この時、比較例3として現在主に用いられている
発泡ポリスチレン製トレーの上部を軟質ポリ塩化ビニル
のストレッチフィルムで密封した包装形態とも比較を行
い、その結果を表2に示した。表2から明らかなよう
に、本実施例ではパウチ内を最適な酸素濃度に保つこと
が可能であり、本しめじの腐敗・気中菌糸の発生に効果
的であって、尚かつ過剰の低酸素による異臭を発生する
ことがなかった。
【0027】これに対して比較例1では酸素濃度が低い
ために異臭が発生し、比較例2のパウチでは、異臭の発
生は認められなかったものの、パウチ内に水分が溜まり
軟化・腐敗が進行して鮮度低下が著しかった。また、比
較例3においてはテスト品20個中、3個に密封不良が
あり、菌糸が発生して商品性が低下した。
ために異臭が発生し、比較例2のパウチでは、異臭の発
生は認められなかったものの、パウチ内に水分が溜まり
軟化・腐敗が進行して鮮度低下が著しかった。また、比
較例3においてはテスト品20個中、3個に密封不良が
あり、菌糸が発生して商品性が低下した。
【0028】
【表2】 パウチ内の酸素濃度(%)と本しめじの品質
(n=20、22℃×7日間保存)
(n=20、22℃×7日間保存)
【発明の効果】本発明のきのこ用包装体を構成するフィ
ルムは、23℃における酸素透過度が3000〜300
00 cc/m2・24hrs ・atm で、40℃における水蒸気透
過度が50〜200g/m2・24hrs ・atm の範囲にあり、
且つフィルムの最内面が防曇処理され、ヒートシール性
を有することを特徴とするものである。このフィルムで
パウチを作成し、きのこ類を密封包装することにより、
従来のトレー・ストレッチ包装と比較して、鮮度保持効
果が高められ、また密封性の向上によるMA効果の安定
化、高速充填包装による生産性の向上、更に防曇処理に
よる透明感の向上、ノートレー化による廃棄性の向上な
ど、多くの効果が得られるものである。
ルムは、23℃における酸素透過度が3000〜300
00 cc/m2・24hrs ・atm で、40℃における水蒸気透
過度が50〜200g/m2・24hrs ・atm の範囲にあり、
且つフィルムの最内面が防曇処理され、ヒートシール性
を有することを特徴とするものである。このフィルムで
パウチを作成し、きのこ類を密封包装することにより、
従来のトレー・ストレッチ包装と比較して、鮮度保持効
果が高められ、また密封性の向上によるMA効果の安定
化、高速充填包装による生産性の向上、更に防曇処理に
よる透明感の向上、ノートレー化による廃棄性の向上な
ど、多くの効果が得られるものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 7/02 9267−4F B65B 25/04 D
Claims (5)
- 【請求項1】 密封可能なフィルム製の袋において、該
フィルムが23℃における酸素透過度が3000〜30
000cc/m2・24hrs・atm 、40℃における水蒸気透過
度が50〜200g/m2・24hrs・atm を有することを特
徴とするきのこ用包装体。 - 【請求項2】 フィルムが単体もしくは多層フィルムか
らなることを特徴とする請求項1記載のきのこ用包装
体。 - 【請求項3】 フィルムの材質が、ポリスチレン、ポリ
ブタジエン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリ
塩化ビニル、ポリメチルペンテン、再生セルロースのい
ずれかより構成されていることを特徴とする請求項1及
び/又は2記載のきのこ用包装体。 - 【請求項4】 フィルムが平均直径100〜300μの
微孔を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載のきのこ用包装体。 - 【請求項5】 フィルムの最内面が防曇処理されている
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のき
のこ用包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27337392A JPH0698675A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | きのこ用包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27337392A JPH0698675A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | きのこ用包装体 |
Publications (1)
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JPH0698675A true JPH0698675A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17527001
Family Applications (1)
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JP27337392A Pending JPH0698675A (ja) | 1992-09-18 | 1992-09-18 | きのこ用包装体 |
Country Status (1)
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JP (1) | JPH0698675A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4811066A (en) * | 1987-10-19 | 1989-03-07 | Motorola, Inc. | Compact multi-state ROM cell |
JPH08289726A (ja) * | 1995-04-21 | 1996-11-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 生椎茸包装体 |
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-
1992
- 1992-09-18 JP JP27337392A patent/JPH0698675A/ja active Pending
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CN105916771A (zh) * | 2013-12-20 | 2016-08-31 | 生物梅里埃公司 | 聚合物膜用于包装培养基的用途 |
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