JPH0697939A - データ伝送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 リモートステーション１を、電源電圧の状態
を送信する機能を有すると共に電源バックアップ回路に
よりリモートステーション１の電源がオフになったと
き、一定時間マスターステーション２に送信するように
構成する。 【効果】 リモートステーション１の電源がオフされた
とき、しばらくは内部制御電圧が正常な状態を維持しデ
ータの送信が可能な状態になる。ここでマスターステー
ション２から自局のアドレス情報を受信すると、リモー
トステーション１内の電源電圧監視回路より電源異常の
状態をデータとしてマスターステーション２に伝送路３
を介して送出することにより、マスターステーション２
ではリモートステーション１が電源オフの状態にあるの
か、あるいはリモートステーション１が故障しているの
かを判断することができ、判断別系統の配線を不要にす
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プログラマブルコント
ローラからの指示に基づいてマスターステーション及び
リモートステーション間でデータ伝送を行うデータ伝送
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のデータ伝送システムの一例とし
ては、マスターステーション及びリモートステーション
間でデータ伝送を行うものが供されている。この場合、
マスターステーションは、データ伝送メモリを有してお
り、その伝送用メモリに接続された伝送用アドレス毎に
トーカとなるリモートステーションが一つ接続されてい
ると共に、リスナとなるステーションがマスターステー
ションに設定されている。そして、所定のリモートステ
ーションからマスターステーションに対してデータ伝送
を行うときは、マスターステーションからリモートステ
ーションに設定されたトーカ用アドレスを含むアドレス
情報をマスターステーションから伝送路に出力させる。
すると、各リモートステーションは、アドレス情報を示
す伝送用アドレスが自分自身に設定されたトーカ用アド
レスか否かを判断する。そして、自分のトーカアドレス
と判断した場合には、自己が所有しているコントローラ
からのデータを伝送路に出力し、マスターステーション
は、このデータを受信する。

【０００３】一方、プログラムブルコントローラは、マ
スターステーションの伝送用メモリに対してデータの書
き込み及び読み込み可能に設けられており、トーカに設
定されたリモートステーションからのデータが伝送用メ
モリに書き込まれると、そのデータを読みとると共に読
みとったデータを処理してその結果に基づくデータを伝
送用メモリの所定のトーカアドレスに書き込む。これに
よりマスターステーションは、アドレス情報の後に伝送
用メモリの所定のトーカアドレスに書き込む。これによ
りマスターステーションは、アドレス情報の後に伝送用
メモリのデータを伝送路に送信し、各リモートステーシ
ョンは、このアドレス情報が、自分自身に設定されたリ
スナ用アドレスと一致した場合にはその後につづくデー
タを読み込んで、コントローラに送り込み、コントロー
ラはこのデータに基づいて動作する。以上の動作によ
り、マスターステーションは、リモートステーションと
データ伝送を行うもので、マスターステーションは、伝
送路のタイムシュアリングを行っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来構成では、リモートステーションが故障した場合ある
いはリモートステーションの電源がオフ状態のいずれの
場合もマスターステーションにデータを送信しないため
マスターステーション側ではリモートステーションの状
態を判断することができなかった。このためリモートス
テーションの電源の状態を別系統の配線によりプログラ
マブルコントローラに入力することにより、電源のオフ
と伝送装置の故障を判断させる必要があった。

【０００５】本発明は上記事情を鑑みてなされたもの
で、その目的は、リモートステーションから信号が送ら
れてこない場合、マスターステーション側でリモートス
テーションが電源オフ状態にあるのか、あるいはリモー
トステーションが故障しているのかを判断させる機能を
設けることにより判断別系統の配線を不要にすることが
可能なデータ伝送装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、トーカアドレ
ス及びリスナアドレスから成る伝送用アドレスが設定さ
れた伝送用メモリを有するマスターステーションと、前
記伝送用アドレスに対応してトーカ若しくはリスナとな
るように設定される複数のリモートステーションと、前
記伝送用メモリを介してトーカに設定されたリモートス
テーションからデータを入力して処理すると共にデータ
を上記伝送用メモリを介してリスナに設定されたリモー
トステーションに出力するプログラマブルコントローラ
と、上記ステーション及び前記リモートステーション間
を接続する伝送路とを備え、前記マスターステーション
から前記伝送路を通じて前記リモートステーションに前
記伝送用アドレスを含むアドレス情報を出力することに
より、その伝送用アドレスに対応してトーカとなるよう
に設定されている前記リモートステーションが所有して
いるデータを送出すると共に、前記伝送用アドレスに対
応してリスナとなるように設定されている前記リモート
ステーション若しくは前記マスターステーションが前記
伝送路から前記データを受取るデータ伝送装置におい
て、

【０００７】前記リモートステーションを、電源電圧の
状態を送信する機能を有すると共に電源バックアップ回
路により前記リモートステーションの電源がオフになっ
たとき、一定時間前記マスターステーションに送信する
ように構成したことを特徴とする。

【０００８】

【作用】マスターステーションから伝送路にアドレス情
報が出力されると、そのアドレス情報は伝送路を介して
リモートステーションに出力される。リモートステーシ
ョンはこのアドレス情報が自局のアドレスと一致すると
伝送路に自局のデータを送出する。マスターステーショ
ンは伝送路よりこのデータを受信することによりリモー
トステーションのデータを受信することができる。ま
た、マスターステーションはアドレス情報のあとにリモ
ートステーションに送るデータを伝送路に送出し、リモ
ートステーションはこのアドレス情報が自局のアドレス
と一致するとそのあとに続くデータを受信することによ
りマスターステーションからデータを受信することがで
きる。

【０００９】さて、リモートステーションの電源がオフ
されたときリモートステーション内の電源バックアップ
回路によりしばらくは内部制御電圧が正常な状態を維持
しデータの送信が可能な状態になる。ここでマスタース
テーションから自局のアドレス情報を受信するとリモー
トステーション内の電源電圧監視回路より電源異常の状
態をデータとしてマスターステーションに伝送路を介し
て送出することによりマスターステーションではリモー
トステーションの電源状態を判断することができる。従
って、リモートステーションからデータを受信できなく
なってもリモートステーションの異常ではなくリモート
ステーションの電源がオフ状態にあることを判断でき
る。

【００１０】

【実施例】以下図１及び図２を参照しながら本発明の一
実施例の構成について説明する。図１はデータ伝送装置
を使用したコントロールセンタ制御システム全体構成を
示している。ここで、コントロールセンタとは、例えば
低圧モータを制御するための制御ユニットを箱体内に多
数配置したものである。

【００１１】この図１において、複数のコントロールセ
ンタ用リモートステーション１は伝送を制御するマスタ
ーステーション２と伝送路３を介して接続されている。
マスターステーション２はシステムバス４を介してシス
テム全体を制御するためのプログラマブルコントローラ
５と接続されている。このマスターステーション２はコ
ントロールセンタ用リモートステーション１から送られ
る状態信号を受信すると共に、受信した状態をプログラ
マブルコントローラ５に送信する。

【００１２】コントロールセンタ６の各ユニットには、
各ユニット毎にコントロールセンタ用リモートステーシ
ョン１、多機能形保護リレー７、電磁接触器８が収納さ
れている。コントロールセンタ用リモートステーション
１は、マスターステーション２から伝送路３を介して送
られてくる操作データを受信すると共にその操作データ
を多機能形保護リレー７に送る。多機能形保護リレー７
は与えられた操作データに応じて電磁接触器８を動作さ
せることにより、誘導電動機９の主回路１０を開閉して
誘導電動機９の始動停止を制御する。また、多機能形保
護リレー７は、誘導電動機９の状態データ、主回路電
流、故障状態データをコントロールセンタ用リモートス
テーション１に送る。そして、コントロールセンタ用リ
モートステーション１は、多機能形保護リレー７から与
えられる各種データを伝送路３を介してマスターステー
ション２へ送る。

【００１３】そしてプログラマブルコントローラ５は、
あらかじめ入力されたプログラムによりマスターステー
ション２を介してコントロールセンタ用リモートステー
ション１とデータの授受を行うことにより誘導電動機９
の制御，監視，保護を行い、システム全体を制御する。

【００１４】次にコントロールセンタ用リモートステー
ション１の構成を図２を参照して説明する。コントロー
ルセンタ用リモートステーション１は、ＣＰＵ１１、デ
ータ送受信回路１２、メモリ１３、電源が落ちてもしば
らくの間内部回路に制御電源を供給する電源バックアッ
プ回路１４を備え、さらに、多機能形保護リレーとの間
でデータの送受信を行うためのメモリ回路１５を備え
る。ＣＰＵ１１としては、１チップマイコンが使用さ
れ、送受信回路１２は伝送路３に接続されている。多機
能形保護リレー７には、誘導電動器９の主回路１０を開
閉する電磁接触器８の制御および、主回路電流を検出す
る電流変換器１６、主回路の零相電流を検出する零相変
流器１７からの信号を処理するＣＰＵ１８を備えてい
る。多機能形保護リレー７は、電流変換器１６で主回路
電流を検出し、ＣＰＵ１８で処理することにより誘導電
動機９の過負荷保護と欠相保護を行い、零相電流を検出
することにより地絡保護を行う。さらに、多機能形保護
リレー７およびコントロールセンタ用リモートステーシ
ョン１の内部回路に制御電源を供給する電源回路１９、
電源電圧を監視し、その信号をコントロールセンタ用リ
モートステーション１のＣＰＵ１１に送る電源監視回路
２０を備えている。また、主回路１０は短絡保護を目的
とした配線用遮断器２１及び電磁接触器８を介して誘導
電動機９に接続され、配線用遮断器２１の２次側に接続
されたユニットトランス２２を介して多機能形保護リレ
ー７の電源および電磁接触器８のコイルに電源を供給し
ている。

【００１５】ここで、コントロールセンタ用リモートス
テーション１が故障し、伝送路３からの信号の受信、伝
送路３への信号の送信が不可能になった場合、マスター
ステーション２はコントロールセンタ用リモートステー
ション１のアドレス情報を伝送路３に送出してもコント
ロールセンタ用リモートステーション１からデータ情報
を受信できないため、コントロールセンタ用リモートス
テーション１が故障していることを検出できる。プログ
ラマブルコントローラ５はマスターステーション２から
この情報を受取り、あらかじめ組み込まれたプログラム
に従って外部に故障ランプ等を点灯させることによりコ
ントロールセンタ用リモートステーション１の修理を促
す。また、コントロールセンタ６の電源がオフ状態にな
った時、あるいは主回路９の配線用遮断器２１がオフ状
態になり多機能形保護リレー７の電源回路２０に電源を
供給できなくなったとき、コントロールセンタ用リモー
トステーション１内のＣＰＵ１１は電源バックアップ回
路１４よりしばらくの間内部制御電源を供給されるた
め、マスターステーション２へのデータ情報の送信、受
信が可能となり電源電圧監視回路２０から電源がオフ状
態をデータ情報としてマスターステーション２から自局
向けアドレス情報を受信したときにマスターステーショ
ン２へ送信する。

【００１６】その後、電源バックアップ回路１４からの
電源供給が停止し、マスターステーション２へのデータ
情報の送信が停止する。プログラマブルコントローラ５
はあらかじめ組み込まれたプログラムに従ってマスター
ステーション２からコントロールセンタ用リモートステ
ーション１の電源がオフ状態にあることを受取り、その
後にコントロールセンタ用リモートステーション１から
信号を受信できなくなるが、電源がオフ状態にあること
から故障と判断せず、外部故障ランプ等の点灯処理を行
わずに処理を進めることができる。

【００１７】上記構成のものによれば、コントロールセ
ンタ用リモートステーション１からデータ情報を受信で
きなくなってもコントロールセンタ用リモートステーシ
ョン１の故障と判断せず容易にコントロールセンタ６の
電源あるいは配線用遮断器２１がオフ状態にあることを
判断できるため、コントロールセンタ用リモートステー
ション１の故障修理等の処理を行わずにすむことができ
る。尚、上記実施例は、本発明をコントロールセンタ制
御システムに適用した例を示したが、他の伝送システム
に適用するように構成してもよい。

【００１８】

【発明の効果】以上の発明から明らかなように、従来リ
モートステーションが故障状態にあるかあるいは電源が
オフ状態にあるかをプログラマブルコントローラで判断
するためには、リモートステーションに正常に電源が供
給されているかどうかを示す接点を配線によりプログラ
マブルコントローラに入力する必要があったが、本発明
によれば、リモートステーションにより電源の状態をマ
スターステーションに送信できるため電源状態を示す接
点をプログラマブルコントローラに配線する必要が無く
なる。これによりリモートステーションからのデータ情
報をマスターステーションが受信できなくなった場合、
リモートステーションの故障かあるいはリモートステー
ションの電源がオフ状態にあるのかをマスターステーシ
ョンに接続するプログラマブルコントローラ側で容易に
判断できるためプログラマブルコントローラにより故障
表示の要否をプログラムで処理できる。従って、システ
ムの運用上、リモートステーションから信号がこなくて
も故障修理等の処理が必要かどうかを容易に判断できる
ようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例によるデータ伝送装置を使用
したコントロールセンタ制御システムの全体構成を概略
的に示す図

【図２】コントロールセンタ用リモートステーションの
構成を示すブロック図

【符号の説明】

図中、１はコントロールセンタ用リモートステーショ
ン、２はマスターステーション、３は伝送路、５はプロ
グラマブルコントローラ、７は多機能形保護リレーを示
す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トーカアドレス及びリスナアドレスから
   成る伝送用アドレスが設定された伝送用メモリを有する
   マスターステーションと、前記伝送用アドレスに対応し
   てトーカ若しくはリスナとなるように設定される複数の
   リモートステーションと、前記伝送用メモリを介してト
   ーカに設定されたリモートステーションからデータを入
   力して処理すると共にデータを上記伝送用メモリを介し
   てリスナに設定されたリモートステーションに出力する
   プログラマブルコントローラと、上記マスターステーシ
   ョン及び前記リモートステーション間を接続する伝送路
   とを備え、前記マスターステーションから前記伝送路を
   通じて前記リモートステーションに前記伝送用アドレス
   を含むアドレス情報を出力することにより、その伝送用
   アドレスに対応してトーカとなるように設定されている
   前記リモートステーションが所有しているデータを送出
   すると共に、前記伝送用アドレスに対応してリスナとな
   るように設定されている前記リモートステーション若し
   くは前記マスターステーションが前記伝送路から前記デ
   ータを受取るデータ伝送装置において、 前記リモートステーションは電源電圧の状態を送信する
   機能を有すると共に電源バックアップ回路により前記リ
   モートステーションの電源がオフになったとき、一定時
   間前記マスターステーションからのアドレス情報に応じ
   て前記電源電圧の状態を前記マスターステーションに送
   信するように構成されていることを特徴とするデータ伝
   送装置。