JPH0696965A - トランス - Google Patents

トランス

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JPH0696965A
JPH0696965A JP4244377A JP24437792A JPH0696965A JP H0696965 A JPH0696965 A JP H0696965A JP 4244377 A JP4244377 A JP 4244377A JP 24437792 A JP24437792 A JP 24437792A JP H0696965 A JPH0696965 A JP H0696965A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transformer
case
resin
main body
casting resin
Prior art date
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Pending
Application number
JP4244377A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Takahashi
一雄 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP4244377A priority Critical patent/JPH0696965A/ja
Publication of JPH0696965A publication Critical patent/JPH0696965A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 各種電子機器に使用され、無煙、無発火など
の高安全性を要求される樹脂モールドタイプのトランス
において、各種環境条件下や落下衝撃時のトランス抜け
を防止し、自動化生産対応で安価な物作り、高信頼性、
高品質のトランスを提供することを目的とする。 【構成】 巻線21を巻装したコイルボビン22に磁性
材23を組み込んでトランス本体とし、これに下部開放
型の絶縁保護ケース24を被せ、あらかじめ配合してお
いた接着性添加剤入りシリコン注型樹脂25を隙間に注
入充填し、加熱硬化させ、固着する。これにより、トラ
ンス本体と絶縁保護ケース内面が接着結合される。そし
て、底板26を端子ピン27を通して取りつけて完成品
とする。この接着性添加剤をシリコン注型樹脂に数%添
加配合することで、接着効果をもたらし、各種要因で絶
縁保護ケースからトランス本体が抜け出るのを防止する
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種電子機器に使用され
るトランスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器に使用されるトラン
スにおいて、無煙、無発火などの高安全性、高信頼性要
求が益々厳しくなっており、いかに構造的に対策を施す
かいろいろ検討されている。
【0003】この場合、有効な施策としてトランス本体
を絶縁保護ケースに収納し、絶縁注型樹脂を注入し、加
熱固着する樹脂モールドタイプが広まっている。以下、
この従来のトランスについて図3〜図5を用いて説明す
る。
【0004】まず図3〜図4において、巻線1を巻装し
たコイルボビン2に磁性材3を組み込んでトランス本体
とし、このトランス本体を下部開放型の絶縁保護ケース
4に収納し、その隙間にシリコンオイルと無機質フィラ
を混入したシリコン注型樹脂5を注入し、加熱硬化させ
た後、底板6を端子ピン7に貫通させて、前記底板6の
舌片凸部9を前記絶縁保護ケース4の係合用凹部10に
嵌合させ、トランス8の完成品としていた。
【0005】また、図5のように、あらかじめ内面に何
ヶ所か凸部リブ11を設けた絶縁保護ケース12にトラ
ンス本体を収納し、その他は前記と同様に樹脂注入し完
成しているものもある。そして、ユーザーで前記端子ピ
ン7にプリント基板13を嵌合し、半田14により接合
し取りつけられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成では、絶縁注型樹脂にシリコンオイルを主体にした
ものを用いると、もともとシリコンゴムが金型離型用に
使われるなどの性質のものであるので、加熱硬化しても
接着力が非常に弱いため、トランス8の完成品での過大
な落下衝撃や輸送振動時など、又は耐湿試験、熱衝撃試
験などの信頼性環境試験において成型樹脂からなる絶縁
保護ケース4の外形寸法が変化した場合など、注型樹脂
で固着していたトランス本体が絶縁保護ケース4から剥
がれて動いて抜け出ようとしてストレス応力がかかり、
端子ピン7に半田接合されていたプリント基板13の割
れ、箔のはがれの要因となっていた。特に、絶縁保護ケ
ース用成型樹脂に66ナイロンを使った場合、吸湿環境
条件下での寸法変化が大きく抜けやすく問題となってい
た。
【0007】このトランス本体の抜け防止の構造的な対
策として、あらかじめ絶縁保護ケース12の内面に凸部
リブ11を設けて注型樹脂5が食い込み動きにくくした
り、底板6と絶縁保護ケース12を超音波溶着して固着
したりしていたが、いずれも効果が不安定であり、製造
工程管理がふえて作りにくく、部品金型も高くつくなど
コスト的にも問題があった。
【0008】以上のように従来のトランスは、トランス
本体と絶縁保護ケースをシリコン注型樹脂で固着結合す
る場合、どうすれば、作りやすくコストのかからない方
法で落下衝撃強度UP、輸送振動強度UPなどの品質向
上、高信頼性確保ができるかという課題があった。
【0009】本発明は上記課題を抜本的に解決するもの
で、現状の工程の自動化のもの作りのなかで、安価に、
かつ確実に前記トランス抜け強度の向上を図れる高品
質、高信頼性のトランスを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のトランスは、巻線を巻装したコイルボビンに
磁性材を組み込んでトランス本体とし、このトランス本
体を下部開放型の絶縁保護ケースに収納し、前記絶縁保
護ケースと前記トランス本体の隙間に、あらかじめ接着
性添加剤を配合したシリコン注型樹脂を注入し加熱硬化
させ固着結合して構成したものである。
【0011】
【作用】上記構成において、ベースの無機質フィラ入り
シリコン注型樹脂にエポキシ系及びアミノ系を主体にし
たシリコンシラン系の接着性添加剤を少量配合すること
で、シリコン注型樹脂と化学反応結合する。その接着性
添加剤入りシリコン注型樹脂を絶縁保護ケースとトラン
ス本体の隙間に注入し、加熱硬化乾燥することで接着力
が生じ、前記絶縁保護ケースとトランス本体は強固に固
着結合され、落下衝撃時などにトランス本体の抜け強度
向上が図れるのである。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図2を用い
て説明する。
【0013】図1において、巻線21を巻装したコイル
ボビン22に磁性材23を組込んでトランス本体とし、
このトランス本体を下部開放型の絶縁保護ケース24に
収納し、あらかじめ配合して攪拌した接着性添加剤入り
シリコン注型樹脂25を隙間に注入充填し、110℃に
設定した硬化炉に投入し、約30分間加熱硬化させて取
り出す。このとき、シリコンオイル成分とエポキシ及び
アミノ系シリコンシラン系添加剤が化学反応結合し、接
着作用を発揮し、トランス本体と絶縁保護ケース24の
内面が接着できる。そのあと、トランス本体の端子ピン
27を通して底板26を嵌合し、図2のような完成品2
8となる。
【0014】今回実験に用いたシリコン注型樹脂は、信
越化学工業(株)製で品番がKE−1270A,Bであ
り、無機質フィラを全体重量の約65%含んだもので、
主剤と硬化剤の2液混合タイプのものである。接着性添
加剤は、信越化学工業(株)製で品番がKE−1212
Cであり、シリコンシラン系主成分のほかに、溶剤とし
てキシレンが全体重量の約20%含まれている。いずれ
も量産化されており、容易かつ安価に入手可能である。
【0015】また、前記シリコン注型樹脂と接着性添加
剤の重量配合比であるが、実験によれば主剤A:硬化剤
B:添加剤C=100:100:2〜4が適正値であっ
た。つまり、主剤と硬化剤を混合した基本のシリコン注
型樹脂に対して、添加剤を重量比1〜2%配合すること
で量産化可能である。この条件をはずれた場合、たとえ
ば少ない場合は接着性能が発揮されず、多い場合は、硬
化時間が非常に長くなったり未硬化となる。また硬化後
の硬度も低下し、性能的にも製造条件的にも不具合とな
る。
【0016】前記適正配合比は、今回の実験に用いたメ
ーカーのシリコン注型樹脂銘柄に限定して言える条件で
あり、基本的には、シリコン注型樹脂の中の無機質フィ
ラ成分を除いたシリコンオイル成分の重量に対して、あ
る適正配合比率が存在する。よって、例えばKE−12
70A/Bと比較して、無機質フィラが少なくシリコン
オイル成分が多い銘柄に対しては、その比率分だけ接着
性添加剤量を増量する必要がある。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明のトランスは、あら
かじめ接着性添加剤を数%入れるだけで、現状のトラン
ス本体と絶縁保護ケースとの固着用のシリコン注型樹脂
硬化工程と同一製造工程条件のなかで、工程を増やすこ
となく、構成部品の形状も改造することなく実施でき、
作業性も優れている。
【0018】また、絶縁保護ケースとトランス本体の隙
間が、より密着してシリコン注型樹脂により充填接着固
着するので、吸音、緩衝、放熱、接着効果に優れてお
り、トランス本体のうなり振動防止、温度上昇約5%低
減、落下衝撃強度では従来品100G/NG⇒200G
/OKになるなどの飛躍的な向上が確認でき、各種環境
試験下におけるトランス本体の抜け防止など、極めて高
信頼性、高品質の実現という効果が得られる。
【0019】また、接着添加剤を数%入れることで、本
来材料コスト上昇となるはずであるが、前記各種効果を
もとに現状のシリコン注型樹脂の注入量を若干低減して
も十分トランス性能を満足できるので、むしろトータル
的には、コストダウンにつながるなど、コスト的にも大
きな効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すトランスの断面図
【図2】同トランスの斜視図
【図3】従来のトランスの斜視図
【図4】従来のトランスの断面図
【図5】従来のトランスの断面図
【符号の説明】
21 巻線 22 コイルボビン 23 磁性材 24 絶縁保護ケース 25 接着性添加剤入りシリコン注型樹脂 26 底板 27 端子ピン 28 完成品

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】巻線を巻装したコイルボビンに磁性材を組
    み込んで構成されるトランス本体と、このトランス本体
    を収納する下部開放型の絶縁保護ケースと、この絶縁保
    護ケースと前記トランス本体の隙間に注入され加熱硬化
    により固着結合するあらかじめ接着性添加剤を配合した
    シリコン注型樹脂とからなるトランス。
JP4244377A 1992-09-14 1992-09-14 トランス Pending JPH0696965A (ja)

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