JP2018014459A - リアクトル、およびリアクトルの製造方法 - Google Patents

リアクトル、およびリアクトルの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018014459A
JP2018014459A JP2016144591A JP2016144591A JP2018014459A JP 2018014459 A JP2018014459 A JP 2018014459A JP 2016144591 A JP2016144591 A JP 2016144591A JP 2016144591 A JP2016144591 A JP 2016144591A JP 2018014459 A JP2018014459 A JP 2018014459A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
coil
case
core
reactor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016144591A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6635305B2 (ja
JP2018014459A5 (ja
Inventor
浩平 吉川
Kohei Yoshikawa
浩平 吉川
和宏 稲葉
Kazuhiro Inaba
和宏 稲葉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd, AutoNetworks Technologies Ltd, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP2016144591A priority Critical patent/JP6635305B2/ja
Priority to PCT/JP2017/024972 priority patent/WO2018016352A1/ja
Priority to US16/318,833 priority patent/US20190267184A1/en
Priority to CN201780041835.3A priority patent/CN109416976B/zh
Publication of JP2018014459A publication Critical patent/JP2018014459A/ja
Publication of JP2018014459A5 publication Critical patent/JP2018014459A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6635305B2 publication Critical patent/JP6635305B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/327Encapsulating or impregnating
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F37/00Fixed inductances not covered by group H01F17/00
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F1/00Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/12Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
    • H01F1/14Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
    • H01F1/20Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/02Casings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/30Fastening or clamping coils, windings, or parts thereof together; Fastening or mounting coils or windings on core, casing, or other support
    • H01F27/306Fastening or mounting coils or windings on core, casing or other support
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/24Magnetic cores
    • H01F27/255Magnetic cores made from particles

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Insulating Of Coils (AREA)
  • Coils Of Transformers For General Uses (AREA)

Abstract

【課題】磁性コアを保護するケースを備え、かつ放熱性に優れるリアクトルを提供する。【解決手段】並列された一対の巻回部を有するコイルと、内側コア部および外側コア部を有する磁性コアと、前記コイルと前記磁性コアの組合体を収納するケースと、を備えるリアクトルであって、前記ケースは、前記組合体を載置する底板部と、前記外側コア部の外周面に対向する部分を有する側壁部とを備え、前記磁性コアは、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で構成され、前記外側コア部の位置で前記底板部の上面と前記側壁部の内周面に接合しており、前記側壁部は、前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面、および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を前記ケースの外方に露出させる切欠き部を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、リアクトル、およびリアクトルの製造方法に関する。
特許文献1には、並列された一対の巻回部を有するコイルと、閉磁路を形成する磁性コアとを備え、ハイブリッド自動車のコンバータの構成部品などに利用されるリアクトルが開示されている。磁性コアは、巻回部の内部に配置される内側コア部と、巻回部の外部に配置される外側コア部と、に分けることができる。上記コイルと磁性コアの組合体は、ケースの内部に収納されている。
特開2013−128084号公報
上記構成を備えるリアクトルにおいて、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で磁性コアを構成することが検討されている。その場合、組合体を収納する上記ケースによって複合材料の磁性コアを物理的に保護できる。しかし、ケースによって組合体の全周が囲まれることで、組合体から外部への放熱が妨げられる場合がある。
本開示は、磁性コアを保護するケースを備え、かつ放熱性に優れるリアクトルを提供することを目的の一つとする。また、本開示は、磁性コアを保護するケースを備え、かつ放熱性に優れるリアクトルを作製できるリアクトルの製造方法を提供することを目的の一つとする。
本開示のリアクトルは、
並列された一対の巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、
前記コイルと前記磁性コアの組合体を収納するケースと、を備えるリアクトルであって、
前記ケースは、前記組合体を載置する底板部と、前記外側コア部の外周面に対向する部分を有する側壁部とを備え、
前記磁性コアは、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で構成され、前記外側コア部の位置で前記底板部の上面と前記側壁部の内周面に接合しており、
前記側壁部は、前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面、および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を前記ケースの外方に露出させる切欠き部を備える。
本開示のリアクトルの製造方法は、
並列された一対の巻回部を有するコイルと、前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、の組合体をケースに収納させるリアクトルの製造方法であって、
前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、前記コイルを収納する前記ケースとして、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を露出させる切欠き部を設けた側壁部を備えるケースを用意するケース準備工程と、
前記コイルを前記ケースの内部に収納する配置工程と、
前記コイルの前記巻回部の端面と前記ケースとの間に、軟磁性粉末と樹脂を含む複合材料を充填し、前記複合材料で構成される前記磁性コアを形成する充填工程と、
を備える。
本開示のリアクトルは、磁性コアを保護するケースを備え、かつ放熱性に優れる。
本開示のリアクトルの製造方法は、磁性コアを保護するケースを備え、かつ放熱性に優れる本開示のリアクトルを作製することができる。
実施形態1のリアクトルの斜視図である。 図1と反対側から見た実施形態1のリアクトルの斜視図である。 実施形態1のリアクトルの一部分解斜視図である。 実施形態2のリアクトルの斜視図である。 図4と反対側から見た実施形態2のリアクトルの斜視図である。 実施形態2のリアクトルの一部分解斜視図である。 実施形態3のリアクトルに備わるケースの概略斜視図である。
・本発明の実施形態の説明
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
<1>実施形態に係るリアクトルは、
並列された一対の巻回部を有するコイルと、
前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、
前記コイルと前記磁性コアの組合体を収納するケースと、を備えるリアクトルであって、
前記ケースは、前記組合体を載置する底板部と、前記外側コア部の外周面に対向する部分を有する側壁部とを備え、
前記磁性コアは、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で構成され、前記外側コア部の位置で前記底板部の上面と前記側壁部の内周面に接合しており、
前記側壁部は、前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面、および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を前記ケースの外方に露出させる切欠き部を備える。
実施形態に係るリアクトルでは、磁性コアの外側コア部に対向する部分を有する側壁部を設けることで、複合材料で構成される外側コア部を物理的に保護することができる。また、コイルの一方の巻回部の外側面と他方の巻回部の外側面の少なくとも一方をケースから露出させることで、コイルからケースの外部に熱が放出され易くなるため、実施形態に係るリアクトルは、放熱性に優れる。少なくとも一方の巻回部の外側面をケースから露出させる構成には、ケースの構成材料を節約できるという利点もある。
また、実施形態に係るリアクトルでは、磁性コアが底板部と側壁部とに接合しているため、磁性コアからケースに熱が伝播し易く、そのケースを介してケースの外部に熱が放出され易くなるため、実施形態に係るリアクトルは放熱性に優れる。
<2>実施形態に係るリアクトルとして、
前記側壁部は、
前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部と、
一方の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる一方の前記切欠き部と、
他方の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる他方の前記切欠き部と、を備える形態を挙げることができる。
両巻回部の外側面がケースから露出される上記構成とすることで、リアクトルの放熱性を向上させることができる。
<3>実施形態に係るリアクトルとして、
前記側壁部は、
前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部と、
一対の前記コア対向部を繋ぎ、一方の前記巻回部の前記外側面、または他方の前記巻回部の前記外側面に対向するコイル対向部と、
前記コイル対向部で覆われる前記巻回部とは反対側の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる前記切欠き部と、を備え、
前記コイル対向部と前記巻回部との間に介在される放熱材を備える形態を挙げることができる。
上記構成とすることで、リアクトルの放熱性を向上させつつ、両巻回部の外側面が露出される構成よりもリアクトルの設置の自由度を高めることができる。ケースの側壁部がコイル対向部を備える構成では、底板部やコア対向部だけでなく、コイル対向部も設置対象への取付部とすることができるからである。
また、コイル対向部とコイルの側面との間に放熱材を配置することで、コイル対向部を介した放熱性を向上させることができる。特に、コイル対向部を設置対象への取付部とする場合、上記放熱材によってコイル対向部を介した設置対象への放熱を促進できる。放熱材としては、例えば熱伝導性に優れる放熱グリスを利用することができる。
<4>実施形態に係るリアクトルとして、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される一対の端面介在部材を備え、
前記端面介在部材における前記並列方向にある外側面の少なくとも一部に、前記側壁部の内周面が当接する形態を挙げることができる。
端面介在部材を設けることで、外側コア部と巻回部との絶縁を確実に確保することができる。また、端面介在部材に外側面の少なくとも一部をケースの側壁部の内周面に当接させることで、リアクトルを製造するにあたり複合材料をケースに充填する際に、端面介在部材と側壁部との隙間から複合材料が漏れることを抑制できる。
<5>一対の端面介在部材を備える実施形態に係るリアクトルとして、
前記端面介在部材は、前記巻回部の並列方向にある外側面のうち、前記巻回部側の位置に、前記並列方向の外側に張り出す張出部を備え、
前記巻回部を構成する巻線の端部が配置される側を巻線端部側、一対の前記巻回部を連結する連結部が配置される側を連結部側としたとき、前記連結部側の前記端面介在部材に備わる前記張出部は、前記張出部の張り出し方向の先端に向うに従って前記巻線端部側に向って傾斜する先細り形状となっている形態を挙げることができる。
連結部側の端面介在部材に備わる張出部は、リアクトルを製造するにあたり複合材料をケース内に充填する際に押圧される部分である。張出部を介して連結部側の端面介在部材を巻線端部側に押圧することで、巻線端部側の端面介在部材がケースに当て止めされ、コイルの巻線の端部がケースにおける所定の位置に精度良く配置される。巻線の端部には、外部機器の端子が接続されるため、ケースにおける所定位置に巻線の端部が配置されていれば、巻線の端部と外部機器の端子との接続が容易になる。一方、巻線端部側の端面介在部材の張出部は、ケースへの当て止めとなる部分である。
<6>実施形態に係るリアクトルとして、
前記コイルは、絶縁性樹脂で構成されるコイルモールド部を備え、
前記コイルモールド部は、
前記巻回部の各ターンを一体化するターン被覆部と、
前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端面被覆部と、を備える形態を挙げることができる。
コイルモールド部のターン被覆部によってコイルの各ターンを一体化することで、リアクトルを製造するにあたり巻回部の内部に複合材料を充填したときに、巻回部のターン間からの複合材料の漏れを抑制できる。また、コイルモールド部の端面被覆部によって巻回部の端面と外側コア部との間の絶縁を確保することができる。さらに、コイルモールド部の端面被覆部における前記並列方向にある外側面の少なくとも一部に、前記側壁部の内周面が当接する構成とすることで、リアクトルを製造するにあたり複合材料をケースに充填する際、端面被覆部と側壁部との隙間から複合材料が漏れることを抑制できる。
<7>実施形態に係るリアクトルとして、
前記側壁部は、前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部を備え、
前記コア対向部は、その内周面における前記底板部側の一部が前記外側コア部から離れる側に凹むことで形成される抜け止め凹部を備え、
前記外側コア部の一部が前記抜け止め凹部に入り込んでいる形態を挙げることができる。
外側コア部の一部が抜け止め凹部に入り込んで抜け止め凹部に係合することで、ケースから組合体が脱落することを効果的に抑制できる。
<8>実施形態に係るリアクトルとして、
前記外側コア部にギャップ部を備える形態を挙げることができる。
実施形態のリアクトルは、後述する実施形態のリアクトルの製造方法に示すように、ケースの内部にコイルを配置した後、ケースの内部に複合材料を充填することで製造される。そのため、コイルの巻回部の内部に配置される内側コア部の位置にギャップ部を設けることが難しい。複合材料の充填の際に巻回部の内部にギャップ部となる部材を配置しておいても、巻回部が邪魔でその部材を所定位置に固定しておくことが難しく、複合材料の充填圧力でその部材の位置が変化するからである。これに対して、コイルの外側の位置であれば、コイルが邪魔でギャップ部となる部材を固定し難いという問題がなく、磁性コアに所定のギャップ部を形成することができる。磁性コアにギャップ部を形成することで、磁性コアの磁気特性を調整し易くなる。
<9>実施形態に係るリアクトルの製造方法は、
並列された一対の巻回部を有するコイルと、前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、の組合体をケースに収納させるリアクトルの製造方法であって、
前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、前記コイルを収納する前記ケースとして、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を露出させる切欠き部を設けた側壁部を備えるケースを用意するケース準備工程と、
前記コイルを前記ケースの内部に収納する配置工程と、
前記コイルの前記巻回部の端面と前記ケースとの間に、軟磁性粉末と樹脂を含む複合材料を充填し、前記複合材料で構成される前記磁性コアを形成する充填工程と、
を備える。
上記リアクトルの製造方法によれば、ケース内にコイルを配置し、ケース内に複合材料を充填するだけで、実施形態のリアクトルを製造することができる。
<10>実施形態に係るリアクトルの製造方法として、
前記配置工程では、前記コイルの端面に端面介在部材を当接させた状態で、前記コイルを前記ケースに収納し、前記ケースに備わる前記切欠き部の縁部を前記端面介在部材で封止する形態を挙げることができる。
端面介在部材を用いてケースの切欠き部の縁部を封止することで、切欠き部を金型などで覆わなくても、充填工程において切欠き部から樹脂が漏れることを抑制できる。
・本発明の実施形態の詳細
以下、本発明のリアクトルの実施形態を図面に基づいて説明する。図中の同一符号は同一名称物を示す。なお、本発明は実施形態に示される構成に限定されるわけではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内の全ての変更が含まれることを意図する。
<実施形態1>
実施形態1では、図1〜図3に基づいてリアクトル1の構成を説明する。図1に示すリアクトル1は、コイル2と磁性コア3と端面介在部材4A,4Bとを組み合わせた組合体10と、組合体10を収納するケース6と、を備える。このリアクトル1の特徴の一つとして、ケースによる組合体10の収納状態を挙げることができる。以下、リアクトル1に備わる各構成を詳細に説明し、次いで、そのリアクトル1の製造方法を説明する。
≪組合体≫
[コイル]
本実施形態のコイル2は、図3に示すように、一対の巻回部2A,2Bと、両巻回部2A,2Bを連結する連結部2Rと、を備える。各巻回部2A,2Bは、巻線2wを螺旋状に巻回した部分で、互いに同一の巻数、同一の巻回方向で中空筒状に形成され、各軸方向が平行になるように並列されている。本例では、一本の巻線2wでコイル2を製造しているが、別々の巻線により作製した巻回部2A,2Bを連結することでコイル2を製造しても構わない。
本実施形態の各巻回部2A,2Bは角筒状に形成されている。角筒状の巻回部2A,2Bとは、その端面形状が四角形状(正方形状を含む)の角を丸めた形状の巻回部のことである。もちろん、巻回部2A,2Bは円筒状に形成しても構わない。円筒状の巻回部とは、その端面形状が閉曲面形状(楕円形状や真円形状、レーストラック形状など)の巻回部のことである。
巻回部2A,2Bを含むコイル2は、銅やアルミニウム、マグネシウム、あるいはその合金といった導電性材料からなる平角線や丸線などの導体の外周に、絶縁性材料からなる絶縁被覆を備える被覆線によって構成することができる。本実施形態では、導体が銅製の平角線(巻線2w)からなり、絶縁被覆がエナメル(代表的にはポリアミドイミド)からなる被覆平角線をエッジワイズ巻きにすることで、各巻回部2A,2Bを形成している。
コイル2の両端部2a,2bは、巻回部2A,2Bから引き延ばされて、図示しない端子部材に接続される。両端部2a,2bではエナメルなどの絶縁被覆は剥がされている。この端子部材を介して、コイル2に電力供給を行なう電源などの外部装置が接続される。
コイル2の巻回部2A,2Bは、樹脂によって一体化されていることが好ましい。本例の場合、コイル2の巻回部2A,2Bはそれぞれ、一体化樹脂によって個別に一体化されている。本例の一体化樹脂は、巻線2wの外周(エナメルなどの絶縁被覆のさらに外周)に形成される熱融着樹脂の被覆層を融着させることで構成されており、非常に薄い。そのため、巻回部2A,2Bの各ターンが一体化樹脂で一体化されていても、巻回部2A,2Bのターンの形状や、ターンの境界が外観上から分かる状態になっている。一体化樹脂の材質として、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステルなどの熱硬化性樹脂を利用することもできる。
[磁性コア]
磁性コア3は、図1,2に示すように、巻回部2A,2Bの外側に配置される外側コア部32と、巻回部2A,2Bの内部に配置される内側コア部と、に分けることができる。本例では、外側コア部32と内側コア部とは一体に繋がっている。
磁性コア3は、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で構成されている。軟磁性粉末は、鉄などの鉄族金属やその合金(Fe−Si合金、Fe−Ni合金など)などで構成される磁性粒子の集合体である。この磁性コア3は、後述するリアクトルの製造方法に示すように、ケース6にコイル2を収納した後、ケース6の内部に複合材料を充填することで形成される。そのため、磁性コア3の外側コア部32は、ケース6の内周面に接合している。
[端面介在部材]
端面介在部材4A,4Bは、図3に示すように、巻回部2A,2Bの端面と外側コア部32(図1,2参照)との間の絶縁を確保する部材である。端面介在部材4A,4Bは、例えば、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、液晶ポリマー(LCP)、ナイロン6やナイロン66といったポリアミド(PA)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹脂などの熱可塑性樹脂で構成することができる。その他、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂などで端面介在部材4A,4Bを形成することができる。上記樹脂にセラミックスフィラーを含有させて、端面介在部材4A,4Bの放熱性を向上させても良い。セラミックスフィラーとしては、例えば、アルミナやシリカなどの非磁性粉末を利用することができる。
巻回部2A,2Bの端部2a,2bが配置される側(巻線端部側)にある端面介在部材4Aと、連結部2Rが配置される側(連結部側)にある端面介在部材4Bは、同様の機能を持った構成を備える。図3では、大きさや形状などが若干異なっていても同様の機能を持った構成には同一の符合を付している。
端面介在部材4A,4Bは、矩形枠部40と、巻回部2A,2Bの端面に接触するB字状板材である端面接触部41と、で構成されている。端面介在部材4Bの矩形枠部40の方が、端面介在部材4Aの矩形枠部40よりも、巻回部2A,2Bの軸方向に長くなっている。端面介在部材4Bの矩形枠部40が長くなっているのは、後述するリアクトルの製造方法において、端面介在部材4Bの外側面400(巻回部2A,2Bの並列方向にある面)の位置から複合材料が漏れることを抑制するためである。
端面接触部41のコイル2側の面には、巻回部2A,2Bの軸方向端部を収納する二つのターン収納部41s(特に端面介在部材4Aを参照)が形成されている。ターン収納部41sは、巻回部2A,2Bの軸方向端面の形状に沿った凹みであって、当該端面全体を端面介在部材4A,4Bに面接触させるために形成されている。ターン収納部41sによって巻回部2A,2Bの軸方向端面と端面介在部材4A,4Bとを面接触させることで、接触部分からの樹脂漏れを抑制することができる。
端面接触部41には、貫通孔41hを有する筒状部41cが一対設けられている。筒状部41cは巻回部2A,2Bの内部に挿入される。貫通孔41hは、後述するリアクトルの製造方法において、巻回部2A,2Bの内部に複合材料を充填するための入口となる。また、筒状部41cは、巻回部2A,2Bの内部に挿入され、巻回部2A,2Bに対する端面介在部材4A,4Bの位置を決めると共に、巻回部2A,2Bに充填した複合材料が巻回部2A,2Bの端面から漏れることを抑制する機能を持つ。
端面介在部材4A,4Bは、巻回部2A,2Bの並列方向にある外側面400のうち、巻回部2A,2B側の位置に、巻回部2A,2Bの並列方向の外側に張り出す一対の張出部42を備える。ここで、端面介在部材4Aの張出部42は、張り出し方向の先端に向って一様な厚さに形成されているが、端面介在部材4Bの張出部42は、張り出し方向の先端に向うに従って巻線端部側(紙面左斜め上側)に向って傾斜する先細り形状となっている。端面介在部材4Bの張出部42がこのような形状となっている理由は、後述するリアクトルの製造方法の説明の際に述べる。
≪ケース≫
ケース6は、図3に示すように、底板部60と側壁部61とで構成されている。底板部60と側壁部61とは一体に形成しても良いし、別々に用意した底板部60と側壁部61とを連結しても良い。ケース6の材料としては、例えばアルミニウムやその合金、マグネシウムやその合金などの非磁性金属、あるいは樹脂などを利用することができる。底板部60と側壁部61とを別体とするのであれば、両者60,61の材料を異ならせることもできる。例えば、底板部60を非磁性金属、側壁を樹脂とする、あるいはその逆とすることが挙げられる。
[底板部]
本例の底板部60は、巻回部2A,2Bが載置されるコイル載置部60bと、コイル載置部60bよりも高く、外側コア部32(図1,2)の底面に接触するコア接触部60sを備える。コイル載置部60bは、後述する側壁部61の連結部61Cと一体になっており、コア接触部60sは、後述する側壁部61のコア対向部61A,61Bと一体になっている。
[側壁部]
本例の側壁部61は、外側コア部32(図1,2)の外周面に対向する一対のコア対向部61A,61Bと、これらコア対向部61A,61Bを繋ぐ連結部61Cとで構成されている。連結部61Cは、コア対向部61A,61Bを連結して側壁部61の剛性を向上させるためにあり、その高さは、巻回部2A,2Bの下方側の曲げ角部を覆う程度しかない。そのため、図1,2に示すように、巻回部2Aにおける並列方向の外側面、および巻回部2Bにおける並列方向の外側面は、ケース6の外部に露出する。つまり、本例のケース6の側壁部61は、巻回部2A,2Bの並列方向の外側面に対応する部分を切欠くことで形成され、当該外側面をケース6の外方に露出させる切欠き部61Eを備える形状と言い換えることもできる。
図3に示すように、コア対向部61A,61Bは、上面視したときに略C字状に形成されている。具体的には、コア対向部61A,61Bは、外側コア部32(図1,2)の端面(コイル2とは反対側の端面)を覆う端面カバー部61eと、外側コア部32の側面を覆う一対のサイドカバー部61sと、がC字状に繋がることで形成されている。サイドカバー部61sの外表面は、巻回部2A,2Bの外側面とほぼ面一になっている。サイドカバー部61sは、コイル2側の縁部近傍の厚みが薄くなることで形成される薄肉部600を備えており、この薄肉部600は、図1,2に示すように、端面介在部材4A,4Bの外側面400を覆う。薄肉部600と外側面400とのオーバーラップ長を長くすることで、後述するリアクトルの製造方法において、端面介在部材4A,4Bと側壁部61のコア対向部61A,61Bとの隙間から複合材料が漏れることを抑制できる。
≪リアクトルの効果≫
本例のリアクトル1では、ケース6の側壁部61のコア対向部61A,61Bによって磁性コア3の外側コア部32を物理的に保護することができる。また、巻回部2A,2Bの外側面を、ケース6の側壁部61から露出させることで、コイル2からケース6の外部に熱が放出され易くなり、リアクトル1の放熱性をより向上させることができる。
≪用途≫
本例のリアクトル1は、ハイブリッド自動車や電気自動車、燃料電池自動車といった電動車両に搭載される双方向DC−DCコンバータなどの電力変換装置の構成部材に利用することができる。
リアクトル1は、液体冷媒に浸漬された状態で使用することができる。液体冷媒は特に限定されないが、ハイブリッド自動車でリアクトル1を利用する場合、ATF(Automatic Transmission Fluid)などを液体冷媒として利用できる。その他、フロリナート(登録商標)などのフッ素系不活性液体、HCFC−123やHFC−134aなどのフロン系冷媒、メタノールやアルコールなどのアルコール系冷媒、アセトンなどのケトン系冷媒などを液体冷媒として利用することもできる。
≪リアクトルの製造方法≫
次に、実施形態1に係るリアクトル1を製造するためのリアクトルの製造方法の一例を説明する。リアクトルの製造方法は、大略、次の工程を備える。リアクトルの製造方法の説明にあたっては主として図3を参照する。
・コイル作製工程
・一体化工程
・ケース準備工程
・配置工程
・充填工程
・硬化工程
[コイル作製工程]
この工程では、巻線2wを用意し、巻線2wの一部を巻回することでコイル2を作製する。巻線2wの巻回には、公知の巻線機を利用することができる。巻線2wの外周には、巻回部2A,2Bの各ターンを一体化する一体化樹脂となる熱融着樹脂の被覆層を形成することができる。被覆層の厚さは適宜選択することができる。一体化樹脂を設けないのであれば、被覆層を有さない巻線2wを用いれば良く、次の一体化工程も必要ない。
[一体化工程]
この工程では、コイル作製工程で作製したコイル2のうち、巻回部2A,2Bを一体化樹脂で一体化する。巻線2wの外周に熱融着樹脂の被覆層を形成している場合、コイル2を熱処理することで、一体化樹脂を形成することができる。これに対して、巻線2wの外周に被覆層を形成していない場合、コイル2の巻回部2A,2Bの外周や内周に樹脂を塗布し、樹脂を硬化させることで一体化樹脂を形成すると良い。
[ケース準備工程]
この工程では、コイル2を収納するケース6として、図3に示すように、一方の巻回部2Aの並列方向の外側面および他方の巻回部2Bにおける並列方向の外側面を露出させる切欠き部61Eを設けた側壁部61を備えるケース6を用意する。なお、ケース準備工程は、コイル作製工程や一体化工程の前に行なうこともできる。
[配置工程]
この工程では、ケース6の内部にコイル2を配置する。本例では、コイル2に端面介在部材4A,4Bを組み付けた第一組物をケース6の上方からケース6内に挿入する。端面介在部材4A,4Bの外側面400は、コア対向部61A,61Bの薄肉部600で覆われる(図1,2を合わせて参照)。そして、コア対向部61A(61B)の内周面と、端面介在部材4A(4B)との間に空間が形成される。また、一方の切欠き部61Eからは、巻回部2Aの外側面が露出し、他方の切欠き部61Eからは、巻回部2Bの外側面が露出する。ここで、コイル載置部60bと第一組物との間に図示しない放熱材を配置しても良い。放熱材としては、例えば放熱グリスや、発泡性の放熱シートなどを利用することができる。
[充填工程]
充填工程では、コア対向部61A(61B)の内周面と、端面介在部材4A(4B)との間に形成される空間の上方から複合材料を充填する。ケース6内に充填された複合材料は、コア対向部61A(61B)と端面介在部材4A(4B)との間に溜まると共に、端面介在部材4A,4Bの貫通孔41hから巻回部2A,2Bの内部にも流れ込む。コア対向部61A(61B)の薄肉部600が端面介在部材4A(4B)の外側面400を覆っているため、端面介在部材4A(4B)の外側面400の位置からケース6の外側に複合材料が漏れることが抑制される。
複合材料の充填の際は、端面介在部材4Bの張出部42のテーパー面と、ケース6のコア対向部61Bのサイドカバー部61sの縁部と、の間に治具を挿入し、端面介在部材4Bを巻線端部側に押圧する。ここで、端面介在部材4Bの矩形枠部40が長めに形成されているため、端面介在部材4Bが巻線端部側に押圧されても、外側面400と薄肉部600とのオーバーラップ長は十分に確保される。この端面介在部材4Bを巻線端部側に押圧することで、複合材料の充填圧力によってケース6内でコイル2が動くことを抑制でき、ケース6から複合材料が漏れることを抑制できる。また、端面介在部材4Bを巻線端部側に押圧することで、ケース6に対するコイル2の端部2a,2bの位置が正確に決まるので、リアクトル1を車両内の所定位置に配置したときに、リアクトル1を他の部材に接続し易くなる。
[硬化工程]
硬化工程では、熱処理などで複合材料を硬化させる。硬化した複合材料のうち、巻回部2A,2Bの内部にあるものは内側コア部となり、巻回部2A,2Bの外側にあるものは外側コア部32となる。
<実施形態2>
実施形態2では、巻回部の一方のみがケース6から露出したリアクトル1を図4〜図6に基づいて説明する。実施形態1と同様の機能を有する構成には、実施形態1と同一の符号を付して、その説明を省略する。
≪ケース≫
実施形態2のケース6は、実施形態1のケース6とは側壁部61の構成が異なる。本例のケース6の側壁部61は、コア対向部61A,61Bと、巻回部2B側の連結部61Cに加えて、コイル対向部61Dを備える。コイル対向部61Dは、巻回部2Aの外側面に対向する部材である。つまり、本例のケース6の側壁部61は、組合体10の外周面のうち、巻回部2Bの外側面を除く三方を囲むように構成されており、切欠き部61Eの位置で巻回部2Bの外側面がケース6の外部に露出している。もちろん、巻回部2Aの外側面がケース6の外部に露出するように、コイル対向部61Dを巻回部2B側に設けることもできる。
≪コイル≫
本例のリアクトル1は、端面介在部材の代わりに、コイル2にコイルモールド部5を設けた点でも実施形態1と異なる。コイルモールド部5は、絶縁性樹脂で構成されており、例えば実施形態1の端面介在部材を構成する材料と同様の材料を利用することができる。コイルモールド部5には、端面介在部材と同様に、フィラーが含有されていても良い。
コイルモールド部5は、巻回部2A,2Bの各ターンを一体化するターン被覆部50と、巻回部2A,2Bの端面と外側コア部32との間に介在される端面被覆部51とを備える。さらに、コイルモールド部5は、巻回部2A,2Bの連結部(図示せず)を覆う連結部被覆部52を備える。
角筒状のコイル2の巻回部2A,2Bは、巻線2wが曲げられることで形成される四つの角部と、巻線2wが曲げられていない平坦部と、に分けられる。本例のターン被覆部50は、巻回部2A,2Bの四つの角部を覆うことで、巻回部2A,2Bの各ターンを一体化している。ターン被覆部50は、巻回部2A,2Bの平坦部を覆っていないため、巻回部2A,2Bの外側面からの放熱が、ターン被覆部50によって阻害されることはない。
端面被覆部51は、図6に示すように、巻回部2Aのターン被覆部50と巻回部2Bのターン被覆部50を連結するように設けられる。端面被覆部51には、巻回部2A,2Bの内部に連通する一対の貫通孔51h,51hが設けられている。この貫通孔51hは、実施形態1の端面介在部材4A,4Bの貫通孔41hと同様の機能、即ちリアクトルの製造の際に巻回部2A,2Bの内部に複合材料を導く機能を持っている。
端面被覆部51は、巻回部2A,2Bの軸方向にコイル2から離れる側に向って突出する枠状に形成されている。その枠状の端面被覆部51の外側面(巻回部2A,2Bの並列方向の面)510は、ケース6のコア対向部61A,61Bの薄肉部600に当接する。外側面510は、実施形態1の端面介在部材4A,4Bの外側面400と同様の機能、即ちケース6におけるコイル2の位置決め、およびリアクトル1の作製時の複合材料の漏れを抑制する機能を持っている。
端面被覆部51はさらに、一対の貫通孔51h,51hの間に設けられるギャップ部51gを備える。ギャップ部51gは、巻回部2A,2Bの軸方向におけるコイル2から離れる側に向って突出する板状部材である。ギャップ部51gは、図4,5に示すように、巻回部2A,2Bの並列方向に外側コア部32を分断し、外側コア部32の位置にギャップを形成する。ギャップ部51gの厚さを調整することで、磁性コア3の磁気特性を調整することができる。ここで、ギャップ部51gは、外側コア部32を物理的に完全に2分割するものに限定されるわけではなく、外側コア部32の磁路の少なくとも一部を分断できる構成であれば良い。つまり、外側コア部32における磁路に影響の無いところには、ギャップ部51gは無くても構わない。例えば、ギャップ部51gは、巻回部2A,2Bの軸方向における外側コア部32の端面に到達しない長さであっても、磁路となる部分にギャップ部51gが介在されていれば良い。
≪リアクトルの効果≫
実施形態2の構成とすることで、リアクトル1の放熱性を向上させつつ、コイル2の両側面が露出される構成よりもリアクトル1の設置の自由度を高めることができる。ケース6の側壁部61がコイル対向部61Dを備える構成では、底板部60やコア対向部61A,61Bだけでなく、コイル対向部61Dも設置対象への取付部とすることができるからである。
≪リアクトルの製造方法≫
実施形態2のリアクトル1を製造するには、図6に示すように、コイルモールド部5を有するコイル2とケース6とを用意する。そして、ケース6の内部にコイル2を挿入する(配置工程)。その際、コイル対向部61Dの内周面に放熱材7を配置すると共に、コイル載置部60bにも放熱材70を配置すると良い。放熱材7,70を設けることで、コイル2からケース6への放熱を促すことができる。放熱材7,70としては、例えば放熱グリスや、発泡性の放熱シートなどを利用することができる。
ケース6にコイル2を挿入することで、コア対向部61A(61B)の内周面と、端面被覆部51との間に空間が形成される。この空間の上方から複合材料を充填する(充填工程)。当該空間からケース6内に充填された複合材料は、コア対向部61A(61B)と端面被覆部51との間に溜まって外側コア部32(図4,5)を形成すると共に、貫通孔51hを介して巻回部2A,2Bの内部に流れ込んで内側コア部を形成する。ここで、コア対向部61A(61B)の薄肉部600が端面被覆部51の外側面510を覆っているため、端面被覆部51の外側面510の位置からケース6の外側に複合材料が漏れることが抑制される。
<実施形態3>
実施形態1,2に示すように、本開示の磁性コア3は、ケース6内に複合材料を充填することで構成されている。つまり、磁性コア3の外側コア部32が側壁部61の内周面(コア対向部61A,61Bの内周面)に接合することで、ケース6からの組合体10の脱落が抑制されている。ケース6からの組合体10の脱落をより効果的に抑制するために、ケース6に抜け止めとなる構成を設けることが好ましい。その抜け止めとなる構成の具体例を図7に基づいて説明する。
図7は、実施形態3で使用するケース6の概略斜視図である。図7のケース6は、実施形態1の図3のケース6と殆ど同じであるが、コア対向部61Aの内周面に抜け止め凹部61dを備える点で、実施形態1のケース6と異なる。なお、図面上は見えない位置にあるが、コア対向部61Bの内周面にもコア対向部61Aと同様の抜け止め凹部61dが設けられている。
抜け止め凹部61dは、コア対向部61Aの端面カバー部61eの内周面のうち、底板部60側の一部が外側コア部32(図1参照)から離れる側に凹むことで形成される。このような抜け止め凹部61dを有するケース6の内部に複合材料を充填すれば、抜け止め凹部61dに外側コア部32の一部が入り込み、外側コア部32が抜け止め凹部61dに引っ掛かる。この引っ掛かりによって、ケース6からの組合体10の脱落を抑制することができる。
図7とは異なり、抜け止め凹部61dは、サイドカバー部61sの位置に設けることもできる。また、抜け止め凹部61dは、実施形態2のケース6にも適用することができる。
1 リアクトル
10 組合体
2 コイル 2w 巻線
2A,2B 巻回部 2R 連結部 2a,2b 端部
3 磁性コア 32 外側コア部
4A,4B 端面介在部材
40 矩形枠部 41 端面接触部 42 張出部 400 外側面
41c 筒状部 41h 貫通孔 41s ターン収納部
5 コイルモールド部
50 ターン被覆部 51 端面被覆部 52 連結部被覆部
51g ギャップ部 51h 貫通孔 510 外側面
6 ケース 60 底板部 61 側壁部
61A,61B コア対向部 61C 連結部 61D コイル対向部
61E 切欠き部
60b コイル載置部 60s コア接触部 600 薄肉部
61d 抜け止め凹部 61e 端面カバー部 61s サイドカバー部
7,70 放熱材

Claims (10)

  1. 並列された一対の巻回部を有するコイルと、
    前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、
    前記コイルと前記磁性コアの組合体を収納するケースと、を備えるリアクトルであって、
    前記ケースは、前記組合体を載置する底板部と、前記外側コア部の外周面に対向する部分を有する側壁部とを備え、
    前記磁性コアは、軟磁性粉末と樹脂とを含む複合材料で構成され、前記外側コア部の位置で前記底板部の上面と前記側壁部の内周面に接合しており、
    前記側壁部は、前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面、および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を前記ケースの外方に露出させる切欠き部を備えるリアクトル。
  2. 前記側壁部は、
    前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部と、
    一方の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる一方の前記切欠き部と、
    他方の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる他方の前記切欠き部と、を備える請求項1に記載のリアクトル。
  3. 前記側壁部は、
    前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部と、
    一対の前記コア対向部を繋ぎ、一方の前記巻回部の前記外側面、または他方の前記巻回部の前記外側面に対向するコイル対向部と、
    前記コイル対向部で覆われる前記巻回部とは反対側の前記巻回部の前記外側面を前記ケースの外方に露出させる前記切欠き部と、を備え、
    前記コイル対向部と前記巻回部との間に介在される放熱材を備える請求項1に記載のリアクトル。
  4. 前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される一対の端面介在部材を備え、
    前記端面介在部材における前記並列方向にある外側面の少なくとも一部に、前記側壁部の内周面が当接する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  5. 前記端面介在部材は、前記巻回部の並列方向にある外側面のうち、前記巻回部側の位置に、前記並列方向の外側に張り出す張出部を備え、
    前記巻回部を構成する巻線の端部が配置される側を巻線端部側、一対の前記巻回部を連結する連結部が配置される側を連結部側としたとき、前記連結部側の前記端面介在部材に備わる前記張出部は、前記張出部の張り出し方向の先端に向うに従って前記巻線端部側に向って傾斜する先細り形状となっている請求項4に記載のリアクトル。
  6. 前記コイルは、絶縁性樹脂で構成されるコイルモールド部を備え、
    前記コイルモールド部は、
    前記巻回部の各ターンを一体化するターン被覆部と、
    前記巻回部の端面と前記外側コア部との間に介在される端面被覆部と、を備える請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のリアクトル。
  7. 前記側壁部は、前記外側コア部の外周面に対向する一対のコア対向部を備え、
    前記コア対向部は、その内周面における前記底板部側の一部が前記外側コア部から離れる側に凹むことで形成される抜け止め凹部を備え、
    前記外側コア部の一部が前記抜け止め凹部に入り込んでいる請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のリアクトル。
  8. 前記外側コア部にギャップ部を備える請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のリアクトル。
  9. 並列された一対の巻回部を有するコイルと、前記巻回部の内部に配置される内側コア部、および前記巻回部から露出する外側コア部を有する磁性コアと、の組合体をケースに収納させるリアクトルの製造方法であって、
    前記巻回部が並列される方向を並列方向としたとき、前記コイルを収納する前記ケースとして、一方の前記巻回部における前記並列方向の外側面および他方の前記巻回部における前記並列方向の外側面の少なくとも一方を露出させる切欠き部を設けた側壁部を備えるケースを用意するケース準備工程と、
    前記コイルを前記ケースの内部に収納する配置工程と、
    前記コイルの前記巻回部の端面と前記ケースとの間に、軟磁性粉末と樹脂を含む複合材料を充填し、前記複合材料で構成される前記磁性コアを形成する充填工程と、
    を備えるリアクトルの製造方法。
  10. 前記配置工程では、前記コイルの端面に端面介在部材を当接させた状態で、前記コイルを前記ケースに収納し、前記ケースに備わる前記切欠き部の縁部を前記端面介在部材で封止する請求項9に記載のリアクトルの製造方法。
JP2016144591A 2016-07-22 2016-07-22 リアクトル、およびリアクトルの製造方法 Active JP6635305B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016144591A JP6635305B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 リアクトル、およびリアクトルの製造方法
PCT/JP2017/024972 WO2018016352A1 (ja) 2016-07-22 2017-07-07 リアクトル、およびリアクトルの製造方法
US16/318,833 US20190267184A1 (en) 2016-07-22 2017-07-07 Reactor and method for producing reactor
CN201780041835.3A CN109416976B (zh) 2016-07-22 2017-07-07 电抗器及电抗器的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016144591A JP6635305B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 リアクトル、およびリアクトルの製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018014459A true JP2018014459A (ja) 2018-01-25
JP2018014459A5 JP2018014459A5 (ja) 2019-01-10
JP6635305B2 JP6635305B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=60993078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016144591A Active JP6635305B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 リアクトル、およびリアクトルの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20190267184A1 (ja)
JP (1) JP6635305B2 (ja)
CN (1) CN109416976B (ja)
WO (1) WO2018016352A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200203052A1 (en) * 2018-12-21 2020-06-25 Sumida Corporation Coil component
JP2020113632A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0696965A (ja) * 1992-09-14 1994-04-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd トランス
JP2010226138A (ja) * 2008-08-22 2010-10-07 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル用部品およびリアクトル
JP2011124242A (ja) * 2008-04-08 2011-06-23 Hitachi Metals Ltd リアクトル装置
JP2011210791A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Denso Corp リアクトル及びその製造方法
JP2014075596A (ja) * 2013-11-25 2014-04-24 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
JP2015012147A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP2015076443A (ja) * 2013-10-07 2015-04-20 株式会社デンソー リアクトル及びリアクトル放熱構造
JP2015095563A (ja) * 2013-11-12 2015-05-18 株式会社タムラ製作所 リアクトル
JP2015170674A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 株式会社デンソー リアクトル

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027185A (ja) * 2005-07-12 2007-02-01 Denso Corp コイル封止型樹脂成形リアクトル及びその製造方法
JPWO2011089941A1 (ja) * 2010-01-20 2013-05-23 住友電気工業株式会社 リアクトル

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0696965A (ja) * 1992-09-14 1994-04-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd トランス
JP2011124242A (ja) * 2008-04-08 2011-06-23 Hitachi Metals Ltd リアクトル装置
JP2010226138A (ja) * 2008-08-22 2010-10-07 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル用部品およびリアクトル
JP2011210791A (ja) * 2010-03-29 2011-10-20 Denso Corp リアクトル及びその製造方法
JP2015012147A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル
JP2015076443A (ja) * 2013-10-07 2015-04-20 株式会社デンソー リアクトル及びリアクトル放熱構造
JP2015095563A (ja) * 2013-11-12 2015-05-18 株式会社タムラ製作所 リアクトル
JP2014075596A (ja) * 2013-11-25 2014-04-24 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
JP2015170674A (ja) * 2014-03-06 2015-09-28 株式会社デンソー リアクトル

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20200203052A1 (en) * 2018-12-21 2020-06-25 Sumida Corporation Coil component
US11532419B2 (en) * 2018-12-21 2022-12-20 Sumida Corporation Coil component
JP2020113632A (ja) * 2019-01-10 2020-07-27 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル

Also Published As

Publication number Publication date
CN109416976A (zh) 2019-03-01
JP6635305B2 (ja) 2020-01-22
WO2018016352A1 (ja) 2018-01-25
CN109416976B (zh) 2020-10-16
US20190267184A1 (en) 2019-08-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6358565B2 (ja) リアクトル、およびリアクトルの製造方法
US10910147B2 (en) Reactor and method for manufacturing reactor
WO2018016352A1 (ja) リアクトル、およびリアクトルの製造方法
JP2017224801A (ja) リアクトル、およびリアクトルの製造方法
US11017935B2 (en) Reactor
JP7215036B2 (ja) リアクトル
WO2015178208A1 (ja) リアクトル
WO2018016353A1 (ja) リアクトル
CN110828130A (zh) 电抗器
CN112017853B (zh) 电抗器
JP6362030B2 (ja) リアクトル
CN111788646B (zh) 电抗器
WO2016208441A1 (ja) リアクトル、及びリアクトルの製造方法
US11342113B2 (en) Reactor and method for manufacturing reactor
CN111344822B (zh) 电抗器
JP6508622B2 (ja) リアクトル、およびリアクトルの製造方法
JP2020068315A (ja) リアクトル
JP6379981B2 (ja) リアクトル
JP7022344B2 (ja) リアクトル
JP2019149431A (ja) リアクトル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190808

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191002

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191029

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191108

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6635305

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150