JPH0696952B2 - 自在断面シールド掘削機 - Google Patents

自在断面シールド掘削機

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JPH0696952B2
JPH0696952B2 JP9344990A JP9344990A JPH0696952B2 JP H0696952 B2 JPH0696952 B2 JP H0696952B2 JP 9344990 A JP9344990 A JP 9344990A JP 9344990 A JP9344990 A JP 9344990A JP H0696952 B2 JPH0696952 B2 JP H0696952B2
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cutter
eccentric
excavation
cross
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弘一郎 中村
義康 吉川
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Kyowa Exeo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明はシールド掘削断面を任意の形状に設定すること
ができる自在断面シールド掘削機に係り、山岳トンネル
掘削機や特殊断面掘削機として利用することができる構
造とした自在断面シールド掘削機に関する。
【従来の技術】
従来の一般的なシールド掘削機は円筒形のシールド本体
を有し、この前端面にカッタヘッドを取り付け、カッタ
ヘッドを回転させることによりカッタヘッドの表面に設
けたカッタビットが地山を掘削するようになっている。
そして、シールドチャンバ内に掘削土砂を取込んでスク
リュウコンベアによって搬出するようになっている。こ
のようなシールド掘削機では、掘削断面はカッタヘッド
の回転によって定まる円形断面とせざるを得ず、任意の
断面を掘削することができなかった。 このようなことから、複車線トンネルや複線トンネルの
ような場合には、大断面の円形シールド掘削を行なう
か、あるいは、第8図および第9図に示したようシール
ド掘削機を多連型にしてまゆ型形状のトンネル断面を掘
削するようにしたものが提案されている。第8図に示し
たものは、泥土圧式異形断面シールド掘削機であって、
スポークタイプのカッタヘッド1を複数装備し、隣接カ
ッタヘッドを歯車のように噛み合わせて同期回転制御
し、従来の円形断面と同様に、切羽を同一平面で掘削す
るようにしている。これはDOT(多連型泥土圧)シール
ド工法として知られている。一方、第9図に示したもの
は、泥水式異形断面シールド掘削機であって、カッタヘ
ッド2を前後に位相差を付けて重ね合わせ、それぞれの
カッタヘッドの回転方向を自由に変えることでシールド
掘削機の姿勢制御を行ないながら、まゆ型断面を一括し
て掘削するようにしている。これはMF(マルチフェイ
ス)シールド工法として知られている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の特殊断面を掘削する工法にお
いても、基本的には円形掘削断面を繋ぎ合わせたもで、
実際に任意断面の形状でシールド掘削することができな
いという問題があった。特に、掘削断面は円形断面をオ
ーバラップさせたまゆ型となっているので、ラップ部分
に掘削できない凹所3(第8図および第9図中のハッチ
ング部分)ができ、このため推進方向が限定されてしま
い、水平曲線に沿った方向への移動が難しい問題があっ
た。曲線掘削のために、この種の掘削機には余堀装置と
してコピーカッタがカッタヘッド1、2外周に設けられ
ているが、これは実際上ストロークが短く、通常の単円
断面掘削用のシールド掘削機には効果があるが、上記の
ような異形断面シールド掘削機には前記凹所3の外縁に
カッタが到達できないので実用的効果が期待できない。 また、上記した土圧系のシールド掘削機(第8図)で
は、排土スクリューコンベアの設置スペースを広く取る
必要があるため、カッタヘッド駆動部のモータや歯車等
の設置空間が制限され、駆動部における減速比が大きく
とれず、装備トルクが制限されてしまう問題がある。更
に、カッタ駆動部とスクリューコンベアとの干渉を避け
るため、シールド機長を長くする必要があり、機長の増
大に伴なって操舵性能が低下し、姿勢制御と急曲線部施
工が困難になる上、コストアップとなる問題があった。 更に、前記泥水系シールド掘削機(第9図)では、送泥
パイプ、排泥パイプ、およびアジテータ装置の設置スペ
ースを広くとる必要があるため、土圧系のシールド掘削
機と同様に駆動部設置空間の制限により、操舵性能の低
下、急曲線の施工の困難性、コスト面での不利益をもた
らす問題があった。特にこの種のシールド掘削機では複
数のカッタヘッド相互間の駆動部の干渉からモータの設
置台数も制限される点があった。 本発明は、上記従来の問題点に着目し、掘削断面を任意
に設定することができるとともに、曲線掘削施工も自由
にでき、かつシールド機長の増大を伴うことがく、機器
設置空間を充分確保することのできる構造とした自在断
面シールド掘削機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明係る自在断面シール
ド掘削機は、複数のカッタヘッドをシールド本体前面に
併設したシールド掘削機において、前記複数のカッタヘ
ッドを各回転駆動部の回転中心に対して各々偏心させて
配置し、各カッタヘッドの外周部には先端軌跡が相互に
オーバラップ可能に出没するカッティング装置を設けた
構成としたものである。
【作用】
上記構成によれば、シールド本体の前面に併設された複
数のカッタヘッドはそれらの回転駆動部側の回転中心に
対して偏心配置されているため、独立して互に近接ある
いは離反しながら回転される。これにより掘削機の前面
はカッタヘッドの偏心回転面に相当するいわゆるまゆ型
の掘削断面が得られる。更に、各カッタヘッドにはその
外周部に設けたカッティング装置が出没可能となってお
り、これらの先端軌跡が互にオーバラップ可能とされて
いるので、偏心回転するカッタヘッドによって掘削でき
なかった部位の掘削ができる。すなわち、隣接する一方
のカッタヘッドが偏心回転して退避位置にあるときに、
他方のカッタヘッドを回転させつつ未掘削部位に最接近
させ、同時にカッティング装置を突出させる。これによ
り順次カッティング装置の先端を未掘削部位の外縁に沿
って突出し、退避しているカッタヘッドと干渉させるこ
となく掘削することができる。 このようなことから、当該シールド掘削機ではカッタヘ
ッドの偏心回転による外縁軌跡とカッティング装置の先
端軌跡との間の範囲で任意に掘削断面を設定することが
できる。特に複数のカッタヘッドの円軌跡とその接線で
囲まれる凹所の掘削が可能となるので、長円断面形状の
掘削のみならず楕円断面形状掘削、あるいは矩形断面状
掘削が可能になり、曲線掘削の際に障害となる凹所を含
めて掘削することができて急曲線の施工も可能となるの
である。また、斯かる構成のシールド掘削機ではカッタ
ヘッドが偏心回転をなすので、シールド機長を増大させ
ることなくスクリューコンベアやアジテータ等の設置ス
ペースを確保でき、耐久性、経済性に優れた構造の自在
断面シールド掘削機とすることができる。
【実施例】
以下に、本発明に係る自在断面シールド掘削機の具体的
実施例を図面を参照して詳細に説明する。 第1図〜第2図は本発明を泥水式シールド掘削機に適用
した実施例に係る自在断面シールド掘削機の正面図およ
び断面図である。 これらの図に示すように、実施例に係るシールド掘削機
は、二連のカッタヘッド10A、10Bを前端に備えたシール
ド機本体12を備えている。このシールド機本体12は長円
断面形状に形成されており、これは一対の同径の基礎円
CA、CBを外接させ、両基礎円CA、CBを共通接線で結んで
形成される外形線に沿うように成形されたスキンプレー
トによって構成されている。このような長円断面形状の
シールド機本体12の前胴側には本体12内を前後に仕切る
ようにバルクヘッド兼用のリングガータ14が形成され、
当該リングガータ14もその正面形状が長円をなすように
なっている。斯かるバルクヘッドリングガータ14には、
その両側縁の円弧中心OA、OB(前記基礎円CA、CBの中
心)を中心とする貫通孔が形成され、これを軸受け部と
してドラム16A、16Bを回転自在に装着している。ドラム
16A、16Bはリングガータ14とともに、バルクヘッドを兼
用した回転円筒体であり、リングガータ14の内面側への
突出端外周にリングギヤ18A、18Bを一体的に設けた構造
とされている。両ドラム16A、16Bのリングギヤ18A、18B
にはリングガータ14に固定設置された駆動モータ20から
の回転力を歯車列からなるミッション部22が噛み合わさ
れており、駆動モータ20の駆動によってドラム16A、16B
が回転されるようになっている。 上記のようにシールド機本体12に回転可能に取り付けら
れたドラム16A、16Bには、直接切羽に対面して掘削をな
す前記カッタヘッド10A、10Bが偏心して取り付けられて
いる。このため、実施例では、ドラム16A、16Bは、その
回転中心(基礎円CA、CBの円弧中心に一致)OA、OBから
一定距離eをおいて設けられた偏心軸受け部24A、24Bを
有するエキセントリックドラムとされている。この偏心
軸受け部24A、24Bに取り付けられるカッタヘッド10A、1
0Bは、前記基礎円CA、CBより小径に形成され、ドラム16
A、16Bの回転により、カッタヘッド10A、10Bのヘッド中
心OHが、前記基礎円CA、CBの円弧中心OA、OBを周回運動
するのである。また、このような偏心回転の際にカッタ
ヘッド10A、10Bの外縁の円軌跡が基礎円CA、CBへの内接
円となるように、カッタヘッド10A、10B径が定められて
いる。 更に、カッタヘッド10A、10B自体は前記ドラム16A、16B
の偏心軸受け部24A、24Bを中心として回転駆動されるよ
うになっている。この構造を一方のカッタヘッド10Aに
ついて説明する。カッタヘッド10Aの中心背面側には軸
筒部26Aが突出形成されており、これにはカッタヘッド
サポート28Aを介して前記偏心軸受け部24Aに装着されて
いる。これは、第2図に示したように、軸筒部26Aの後
端をカッタヘッドサポート28Aに連結し、カッタヘッド
サポート28Aのベアリングを介して回転自在にしてい
る。そして、カッタヘッド10A内の内リングギア30Aに対
し、エキセントリックドラム16Aの内部に据え付けた駆
動モータ32Aの駆動シャフトを前記内リングギア30A部分
に貫通させ、こせに取り付けた駆動歯車33Aを噛み合わ
せるようにしている。したがって、駆動モータ32Aを作
動させることにより、カッタヘッド10Aはエキセトリッ
クドラム16Aの偏心軸受け部24Aを中心として回転駆動さ
れるのである。このような構成は他方のカッタヘッド10
Bにおいても同様であるので、同一構成部材に同一番号
に記号Bを付して説明を省略する。 上記のようにエキセントリックドラム16A、16Bに取り付
けられたカッタヘッド10A、10Bは、各々その前面にカッ
タビット34を設け、カッタヘッド10A、10Bの回転により
前面掘削をなす。カッタヘッド10A、10Bは前述したよう
に、自転と偏心回転をなすので、前記基礎円CA、CBによ
って囲まれる範囲が掘削範囲となる。そして、このよう
なカッタヘッド10A、10Bには、前面のカッタヘッド34と
は別に掘削作用をなすカッティング装置38を設けてい
る。 このカッティング装置38は、当該実施例において、カッ
タヘッド10A、10Bの外周面に90度間隔に4箇所配置され
たもので、カッタヘッド10A、10Bの半径方向に沿って出
没可能に内蔵されて取り付けられている。カッティング
装置38の数はカッタヘッド10A、10Bのスポーク数に応じ
て設ければよく、スポーク数が増せばそれに応じた数だ
け設けられる。このようなカッタヘッド10A、10Bの外周
面から出没するさせるための油圧ジャッキやねじジャッ
キ等のアクチュエータ40を有し、また出没するカッティ
ング装置38の前面および先端面側にはカッタビット42が
設けられている。したがって、カッティング装置38はカ
ッタヘッド10A、10Bを回転させつつ、エキエントリック
ドラムの所定角度位置で出没させることにより、カッタ
ビット42の作用で掘削作用をなす。このカッティング装
置38による掘削範囲は、カッタヘッド10A、10B外周の円
軌跡(基礎円CA、CB)よりカッティング装置38の最大突
出量だけ大きい同心円Dの範囲となる。これは全体とし
てみれば、第1図に示されるように、シールド機本体12
を内包するまゆ型断面となる。 なお、図中44はカッティング装置38のアクチュエータ40
に対する油圧配管、46はカッタヘッド10A、10Bの駆動モ
ータ32A、32Bに対する油圧配管である。これらの油圧配
管44、46は回転系に配置されているので、固定系として
のシールド機本体12側に設けられたロータリジョイント
48に接続され、圧油供給源に通じるバルクヘッドリング
ガータ14後方の油圧配管50との接続を図っている。 また、前記バルクヘッドリングガータ14とカッタヘッド
10A、10Bとの間のシールド機本体12内部は掘削土砂の取
込み空間となるシールドチャンバ52となっている。これ
にはカッタヘッド10A、10Bおよび同駆動モータ32A、32B
等の駆動装置を偏心量eだけ偏心させて配設させたこと
によって生じた広い空間を利用して、アジテータ装置54
a、54bや送泥パイプ55、排泥パイプ56が取り付けられて
いる。これはカッタヘッド10A、10Bの駆動ユニットやエ
キセントリックドラム16A、16Bと干渉しないように配設
される。シールドチャンバ52内に取込まれた掘削土砂は
アジテータ装置54a、54bにより攪拌され、排泥パイプ56
を通じて後方に排出される。 なお、土圧系シールド掘削機では、アジテータ装置54
a、54bや送泥パイプ55、排泥パイプ56の代りに、バルク
ヘッドリングガータ14の下部に複数のスクリュウコンベ
ア等が配設される。 シールド機本体12におけるバルクヘッドリングガータ14
の背面部にはシールドジャッキ58が設けられ、後方に形
成されたセグメント60に反力支持させながら当該シール
ドジャッキ58を伸張させ、シールド掘削機を推進させる
ものとなっている。また、前記バルクヘッドリングガー
タ14およびエキセントリックドラム16A、16Bはシールド
チャンバ52内で発生する土圧および泥水圧を支持する。 このように構成されたシールド掘削機による掘削作用は
次のようになる。 まず、二連の小口径カッタヘッド10A、10Bは各々エキセ
ントリックドラム16A、16Bの駆動中心に対してeだけ偏
心して取り付けられており、カッタヘッド10A、10B前面
のカッタビット34だけでは、カッタヘッド10A、10Bがエ
キセントリック作用を伴なって回転する外接円軌跡(基
礎円CA、CB)の範囲内しか掘削できない。斯かる状態で
はシールド機本体12と基礎円CA、CBとで囲まれる本体中
央部上下の三角形状部分が未掘削部位となってしまう。 そこで、実施例のシールド掘削機では、上記未掘削部分
の掘削をカッティング装置38により掘削するようにして
いる。このため、油圧配管50、ロータリジョイント48、
油圧配管44、46を介してカッティング装置38のアクチュ
エータ40に圧油を供給し、カッティング装置38をカッタ
ヘッド10A、10Bの回転に合せて出没駆動し、かつ出没量
を制御するようにしている。すなわち、カッティング装
置38の先端軌跡がシールド機本体12のスキンプレートに
倣うように出没量の駆動制御を行なうのである。 これはエキセントリックドラム16A、16Bの回転角度検出
を行ない、基礎円CA、CBとこのカッタヘッド10A、10Bの
内接点がカッティング装置38の突出位置に到達した時点
を検出し、この検出データから各カッティング装置38の
相対位置を演算処理してカッティング装置38を突出開始
させるとともに、同時に回転速度との関係により突出速
度を算出して油圧制御を行なわせることで容易に実現で
きる。エキセントリックドラム16A、16Bの回転角は、ミ
ッション部22の歯車の回転から検出するようにしてお
く。なお、これらの処理は搭載コンピュータにより制御
を行なわせればよい。 第3図はシールド機本体12の外形線に沿う長円Eを掘削
しようとする場合のカッティング装置38のカッタビット
42の出没ストローク制御状態を示す模式図である。偏心
回転するカッタヘッド10A、10Bは共に同一時点では同一
方向、例えば12時方向でそれぞれ基礎円CA、CBとの内接
点となるようにして反時計方向に同期回転されるように
設定している。図示の右側のカッタヘッド10Aにおい
て、12時方向を0°位置とすると、当該0°位置から45
°までのエキセントリックドラム16Aの回転範囲内でカ
ッティング装置38を突出させてその先端軌跡が長円Eの
水平線に倣うように突出量を制御する(アーム位置38
o、30p、38q)。45°の位置38qではカッティング装置38
は最大突出量となり、基礎円CA、CBの接点部分の共通接
線Lとシールド機本体12のスキンプレートとの交点位置
に達する。そして、45°から90°の範囲では左方のカッ
タヘッド10Bとの対面部となるのでカッティング装置38
の引き込み駆動を行なわせる(アーム位置38q、38r、38
s)。この引き込み時には前記共通接線Lをオーバする
ように円弧上の軌跡Fを描かせるようにストローク制御
を行なわせるのである。90°〜180°の範囲では0°〜9
0°の場合とは逆のストローク制御とすればよい。ま
た、180°位置からもとの基点位置まではシールド機本
体12の外形と基礎円CAとは同一形状であるので、カッテ
ィング装置38を引き込ませた状態、あるいは一定の微小
突出量を保持させて掘削を行なわせればよい。 ここで、一方の左方カッタヘッド10Bは上記右側のカッ
タヘッド10Aが基礎円CAと180°〜0°の範囲で内接して
いるときに、そのカッティング装置38を突出させてカッ
タヘッド10A、10Bによる未掘削部分の掘削を行なうので
ある。これらのカッティング装置38による掘削時には、
両カッタヘッド10A、10B)は基点を同じくして同期回転
しているので、カッタヘッド10A、10Bの一方のカッティ
ング装置38による未掘削部位の掘削作業時には、他方の
カッタヘッドは退避位置にあり、互いに干渉することが
ない。 第4図は楕円断面形状Gを掘削する場合のカッティング
装置38のストローク制御を示したもので、この場合にも
同様に楕円線G上に沿うようにカッティング装置38のス
トローク制御を行なわせることにより容易に所望の楕円
断面形状掘削が可能となる。 第5図は実施例に係るシールド掘削機により、楕円断面
形状の掘削工程を示したものである。 この説明では、基礎円CA、CBと楕円形状Gとによって囲
まれる上下の三角形状部分を左右に分けた領域I、II、
III、IVとして説明する。 まず、同図(1)に示した初期掘削位置では、エリキセ
ントリックドラム16A、16B、カッタヘッド10A、10Bはと
もに基礎円CA、CBの上部12時の位置にある。 カッタヘッド10A、10Bは基礎円CA、CBの内接円内をそれ
ぞれ掘削をする。したがって、このような状態からカッ
タヘッド10A、10Bに自在回転を与えた後に、エキセント
リックドラム16A、16Bを反時計方向に回転させる。 その後、掘削を開始させる右カッタヘッド10A側では、
エキセントリックドラム16Aが0°〜90°の範囲にある
間はカッタヘッド10Aに内蔵されているカッティング装
置38の突出駆動により上部右側の領域Iが掘削される。 その後、エキセントリックドラム16A、16Bがさらに、回
転し45°の角度位置にくると同図(2)に示すように、
カッタヘッド10A、10Bの偏心回転量だけ基礎円CA、CB
内部が掘削される。 さらに、90°の位置まで回転すると同図(3)に示され
るように、カッタヘッド10A、10B自体による掘削領域が
増し、同時に右カッタヘッド10Aの内蔵カッティング装
置38による下部右側の領域IVの掘削が開始される。 次いで、90°〜180°にエキセントリックドラム16A、16
Bがさらに回転して、領域IVの掘削が進行し(同図
(4)、(5))、右カッタヘッド10A、10B側のカッテ
ィング装置38による領域I、IVの掘削が完了することに
なる。 この間に左カッタヘッド10Bでは、基礎円内CBの0°〜1
80°の範囲のみの掘削が終了する。 一方、エキセントリックドラム16Aが、その回転位置が1
80°を越え始めると、カッタヘッド10Aは右方に退避し
始め、次いで左エキセントリックドラム16Bの角度位置
が180°に接近し、下部左方の領域IIIに接近し、カッタ
ヘッド10Bの内蔵したカッティング装置38により、当該
領域IIIの掘削を開始する(同図(6))。 その後、エキセントリックドラム16Bの回転が進行し、
左カッタヘッド10A、10Bの偏心回転が進行し掘削され
る。左カッタヘッド10Bのカッティング装置38によっ
て、順次領域III、IIの順に掘削が行なわれる(同図
(7)、(8)、(9))。 この間、カッタヘッド10A、10Bは基礎円CA、CB内を一周
するので、その範囲内はカッタヘッド10A、10B自体のカ
ッタビット34によって全面掘削される。 このとき、エキセントリックドラム16A、16Bも一回転し
ている。 以後は、上記工程を繰り返すことにより、連続して楕円
断面形状のシールド掘削が行れることになる。 このようなシールド掘削機によれば、カッタヘッド10
A、10Bがシールド機本体12の基礎円CA、CBより小径に形
成されて小型化され、このカッタヘッド10A、10B駆動部
もこれに伴って小型化される。また、カッタヘッド10
A、10Bの軸心がエキセントリックドラム16A、16Bに偏心
して取り付けられているので、シールド機本体12の前方
下部には広い排土スペースが確保され、これらの設置が
容易になり、かつメンテナンスが容易になる利点も得ら
れる。 更に、バルクヘッド部におけるマンホール類も大きく取
れ、メンテナンス用アクセスホールとして有効に活用す
ることも可能である。 また、排土設備等の設置空間を確保するためにシールド
機長を増大させる必要がなくなり、操舵性能の低下をき
たすこともない。これにより、急曲線推進も可能となる
上、テールシール部の耐水性および耐久性が向上する効
果も得られる。 上記実施例ではカッタヘッド10A、10Bが小径化されてい
るので、シールド掘削機の掘進エネルギの節約ができ、
カッタヘッド10A、10Bの駆動部の小型化と相俟って、構
造が簡単で高水圧性、耐久性、経済性の優れたシールド
掘削機とすることができる。 また、上記実施例ではカッタヘッド10A、10Bとエキセン
トリックドラム16A、16B駆動部の下部空間に切羽土圧、
水圧が作用するために、土圧系シールド掘削機の場合に
は、排土用スクリュウコンベア装置等の取込み口に推力
を与えることができ、排土が円滑に行なわれるととも
に、シールドチャンバ52内の掘削土が前記カッタヘッド
10A、10Bおよびその駆動部である偏心軸受け部24A、24B
の偏心回転の作用により、攪拌効果を増大し、掘削土砂
の塑性流動化を促進し、スクリュウコンベア先端部での
土圧制御が可能となり、切羽の安全性が向上する利点も
得られる。また、泥水シールド掘削機においても、シー
ルドチャンバ52内に配設したアジテータ装置54a、54bの
攪拌作用と相俟って泥水攪拌効果を向上させることがで
きる。 この実施例ではカッティング装置38が突出して地山土砂
を天端(クラウン部)方向に押上げるので、天端土圧が
他の箇所より高くなり、切羽崩壊の防止効果が得られ
る。 実施例のシールド掘削機では直接長円や楕円断面形状掘
削が可能となったために、セグメントの構造が円形や長
円に倣う簡易形状となるのでセグメントコストの低減効
果も得られる。 なお、上記実施例では、カッティング装置38をカッタヘ
ッド10A、10Bに取り付けたが、これはコピーカッタ等の
ような伸縮要素のもつ構造のものを利用し、カッタヘッ
ド10A、10Bを偏心旋回させるようにするだけでもよい。
斯かる構成とすれば、掘削できる断面形状の自由度が低
減するが、コストアップの要因を最小限に抑えつつ自在
断面の掘削も可能とすることができる。 更に、カッタヘッド10A、10Bを同一平面上に配設してい
るが、これは前後に位置をずらして配置することも可能
である。また、カッタヘッド10A、10Bは二連に限らず、
三連以上の多連構造とし、これを水平配置することも、
垂直配置することも可能であるのは当然である。 前記実施例においては、エキセントリックドラム16A、1
6Bをバルクヘッドリングガータ14の定位置で回転させる
ように構成したが、エキセントリックドラム16A、16B自
体をシールド本体水平中心線からオフセットして偏心配
置させてもよい。この構造例を第6図〜第7図に示す。
シールド機本体12の内部を前後に仕切っているリングガ
ータ14には本体12の水平中心線Oから上方に距離e′だ
け偏心させた位置に一対の貫通孔が形成されている。各
貫通孔には前記実施例と同様にエキセントリックドラム
16A(16B)が装着され、エキセントリックドラム16A自
体はこの貫通孔内で回転駆動されるようになっている。
エキセントリックドラム16Aには更にeだけ偏心配置さ
れた軸受け部24A(24B)が設けられ、これにカッタヘッ
ド10A(10B)が取り付けるようにしたものである。その
他の構成は先の実施例と同様であるので、同一構成部材
に同一番号を付して説明を省略する。 斯かる構成によれば、エキセントリックドラム16A自体
の偏心配置に加えてカッタヘッド10Aの偏心回転とカッ
ティング装置装置38の出没動作により、大型馬蹄形断面
の掘削等の異形断面掘削の範囲が拡大する利点がある。
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る自在断面シールド掘
削機によれば、複数のカッタヘッドを各回転駆動部の回
転中心に対して各々偏心させて配置し、各カッタヘッド
の外周部には先端軌跡が相互にオーバラップ可能に出没
するカッティング装置を設けた構成としたので、長円形
状、楕円形状、矩形断面形状、更には大小まゆ型形状等
の異形掘削断面を任意に設定することができるという優
れた効果が得られる。また、曲線掘削施工も自由にで
き、かつシールド機長の増大を伴うことがなく、機器設
置空間を充分確保することのできる構造のシールド掘削
機とすることができる効果も得られるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例に係るシールド掘削機の正面図、第2図
は同シールド掘削機の側面断面図、第3図は同装置によ
る長円掘削時のカッティング装置の動作を説明する模式
図、第4図は楕円掘削時の同説明模式図、第5図は自在
断面シールド掘削機の掘削サイクルの工程を示す説明
図、第6図は他の実施例に係るシールド掘削機の正面
図、第7図はその側面断面図、第8図は従来の泥土圧系
異形断面掘削用シールド掘削機の正面図、第9図は従来
の泥水系異形断面掘削用シールド掘削機の正面図であ
る。 10A、10B……カッタヘッド、12……シールド掘削機、16
A、16B……エキセントリックドラム、24A、24B……偏心
軸受け部、38……カッティング装置、40……アクチュエ
ータ、42……カッタビット、52……シールドチャンバ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のカッタヘッドをシールド本体前面に
    併設したシールド掘削機において、前記複数のカッタヘ
    ッドを各回転駆動部の回転中心に対して各々偏心させて
    配置し、各カッタヘッドの外周部には先端軌跡が相互に
    オーバラップ可能に出没するカッティング装置を設けた
    ことを特徴とする自在断面シールド掘削機。
JP9344990A 1990-04-09 1990-04-09 自在断面シールド掘削機 Expired - Lifetime JPH0696952B2 (ja)

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