JP2596495B2 - 大断面掘削用シールド掘削機 - Google Patents

大断面掘削用シールド掘削機

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JP2596495B2
JP2596495B2 JP4253729A JP25372992A JP2596495B2 JP 2596495 B2 JP2596495 B2 JP 2596495B2 JP 4253729 A JP4253729 A JP 4253729A JP 25372992 A JP25372992 A JP 25372992A JP 2596495 B2 JP2596495 B2 JP 2596495B2
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shield
ring
excavation
excavator
tunnel
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繁 小竹
清継 東郷
弘一郎 中村
義康 吉川
隆 中村
光昭 岩田
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Kyowa Exeo Corp
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大断面掘削用シールド掘
削機に係り、特に掘削口径が15mを越えるような大断
面のトンネル掘削を実現することができるシールド掘削
機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大断面のトンネルをシールド掘削
施工する場合、シールド掘削機の口径を大きくするか、
あるいはまゆ型等の断面としたマルチフェイス(MF)
あるいは多連型(DOT)のシールド掘削機を用いて行
っている。いずれにしても、掘削するトンネルの口径や
形状に合わせたサイズのシールド掘削機を用い、掘削機
自身のサイズが施工するトンネルのサイズに一致するい
わゆる全断面掘削を行う構造のものとなっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、シールド掘
削機自身を大型化するにも限度があり、現実のシールド
掘削機には口径が10mを越えるものも製造され使用さ
れているものの、これを越える大きさの掘削機を製造す
ることはもちろん地山圧や土圧のバランス等の観点から
施工使用することには問題があった。したがって、トン
ネル口径が15mを越えるような掘削をシールド掘削機
によって行うことは実際上できないものとなっていた。
【0004】本発明は、上記従来の問題点に着目し、相
当直径が15mを越えるような大断面のトンネルを容易
に掘削することができる大断面掘削用シールド掘削機を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る大断面掘削用シールド掘削機は、掘削
すべきトンネルの外周縁に沿って内周面および外周面に
スキンプレートを形成するドーナツリング状のシールド
本体と、このシールド本体の内周面部にリング方向に沿
って設けられた周回ガイドと、この周回ガイドに沿って
移動可能に取り付けられた複数のカッタヘッド部と、こ
れら各カッタヘッド部を前記シールド本体に対して周回
駆動させる駆動装置と、前記各カッタヘッド部間に設け
られ、カッタヘッド部の移動に伴って前記周回ガイドに
沿って周回移動する複数の面板とを有し、地山を前記シ
ールド本体に内包した状態でのドーナツリング状掘削を
可能としたものである。
【0006】
【作用】上記構成によれば、ドーナツリング状のシール
ド本体の前端面部でカッタヘッドが周回運動しつつ掘削
をなし、シールド本体を掘進させることにより、計画ト
ンネルの断面外周に沿ったドーナツリング形状に地山の
一部分が先行掘削される。このとき、ドーナツ形状の円
筒部内に地山を乱さずに取込むため、この地山コアを介
して地山圧・土圧とバランスさせて掘削しつつ一次覆工
をすることができる。その後は、ドーナツ形状内部のコ
ア部地山を一定の距離間隔をおいて一般建設機械により
掘削し、後続して二次覆工を行えばよい。これにより大
断面のトンネル掘削を実現することができる。
【0007】
【実施例】以下に本発明に係る大断面掘削用シールド掘
削機の具体的実施例を図面を参照して詳細に説明する。
【0008】第1実施例に係る大断面掘削用シールド掘
削機の構成を図1に示す。実施例の大断面掘削用シール
ド掘削機は、アーチ型大断面のトンネル掘削をなすため
のものであり、例えば最大幅B=21600mm、最大高
さH=15200mmの寸法のアーチトンネルを掘削対象
としている。このようなトンネル掘削のために、図示の
ように、実施例に係るシールド掘削機は、掘削すべきア
ーチトンネルの断面形状の外縁全周に沿ったドーナツリ
ング状のシールド本体10を備えており、これはスキン
プレートを形成する一対の内筒12と外筒14とによっ
て構成され、両筒体の相当直径差が例えば2000mmに
設定された中空筒状構造物となっている。これにより掘
削幅がW=2000mmのドーナツリング体が構成され、
リング先端面を推進面として掘進させることにより、前
記アーチトンネルの内周面に沿ったドーナツリング掘削
を行わせるようにしている。
【0009】また、ドーナツリング状のシールド本体1
0内部には後述するカッタヘッド部をリング方向に周回
移動させるための周回ガイド16が設けられている。こ
れはシールドリング本体10を構成する内筒12の外周
面に設けられたフランジ付きガイドプレート16Aと、
外筒14の内周面に設けられた内向きフランジ付きガイ
ドプレート16Bとを互いに対向するように配設したも
ので、これによりシールド本体10の内部にてカッタヘ
ッド部を周回方向に案内可能としている。
【0010】このようなシールド本体10内に形成され
た上記周回ガイド16に案内されてリング方向に移動さ
れるカッタヘッド部18の構造を図2に示す。これは前
記掘削幅寸法Wに一致する直径(D=2000mm)を持
ったカッタヘッド20を有する回転掘削機22をリング
方向に沿って間欠的に複数配列している。この実施例で
は回転掘削機22を10機、間隔をおいて周方向に配列
させ、円形のカッタヘッド20をドーナツリングシール
ド本体10の先端面から掘進方向に突出状態で取り付け
ている。
【0011】各回転掘削機22は、図2にその断面構造
を示しているように、カッタヘッド20をシールド本体
10の前端面に位置させているが、これを回転支持する
筒状のフレーム24を有している。すなわち、フレーム
24の前部にカッタヘッド20を軸受26を介して支持
し、内部には油圧モータ28を取り付けてカッタヘッド
20を回転駆動可能に取り付けている。また、フレーム
24は周回ガイド16を構成する前記フランジへの摺動
嵌合部を有し、フランジによって案内規制されつつシー
ルド本体10のリング方向への周回移動が可能となるよ
うに装着されている。フレーム24と周回ガイド16と
の摺動面にはライナを介在させ、円滑な滑動を可能とし
ている。したがって、各回転掘削機22はカッタヘッド
20を回転駆動させながらシールド本体10の内部でリ
ング方向に沿って周回移動可能とされるが、間欠的に配
置された複数の回転掘削機22を同時に周回駆動するた
めに、フレーム24の後縁部分には各回転掘削機22を
連結するチェーン等の連結具30が巻回されている。そ
して、この連結具30を周回走行させるモータ(図示せ
ず)がシールド本体10の内部に設けられ、これにより
各回転掘削機22の間隔を保持しつつ牽引されて周回移
動されるようになっている。
【0012】ここで、シールド本体10の前端面にカッ
タヘッド20を臨ませた回転掘削機22がリング方向に
間隔をおいて配置されるが、隣接する回転掘削機22の
間の開口空間を閉塞する面板32がシールド本体10に
設けられている。この面板32は、図3に示すように、
隣接する一対の回転掘削機22の間に2つのローラ34
を介在し、これを周回ガイド16にて案内走行可能とし
ている。そして、前記ローラ34間およびローラ34と
回転掘削機22との間を閉塞する鼓形平面形状のプレー
ト36を相互に折れ曲り可能に連結して構成されてい
る。これによって周回する回転掘削機22とともに面板
32が周回し、周回路の曲率が変化する箇所ではローラ
34に対して鼓形プレート36が曲率に応じて折れ曲
り、閉塞状態を維持することが可能となっている。この
ような面板32が回転掘削機22とともに移動するよう
に、前記連結具30に対して前記ローラ34が接続さ
れ、モータによる周回駆動が同時に与えられるものとな
っている。
【0013】なお、シールド本体10の周回ガイド16
を貫通して切羽面側に開口する送泥管38を外筒14寄
りの位置に設けるとともに、内筒12寄りには排泥管4
0を設け、泥水シールド工法を適用するものとしてい
る。また、回転掘削機22の後方にてドーナツリングシ
ールド本体10を掘進方向に加圧推進するシールドジャ
ッキ42が設けられ、ドーナツリングシールド本体10
の後方に構築されるセグメントとの間で推進力を発生さ
せるようにしている。シールドジャッキ42は、後方に
一次覆工によって構築されるセグメント44を支持面と
して配置されるが、図4(2)に示すように、ドーナツ
リングシールド本体10の内周縁および外周縁に適宜間
隔をおいて配列され、ドーナツリングシールド本体10
の推進方向を適正に制御させている。更に、回転掘削機
22とシールドジャッキ42の配置部分を前後に仕切る
仕切り壁46が設けられ、これによって形成される先端
室内に圧気を導入するものとしている。これは回転掘削
機22がシールド本体10内をリング方向に沿って旋回
摺動移動するため、摺動部分の気密性を保持するためで
ある。
【0014】このように構成された大断面掘削用シール
ド掘削機では、計画トンネルの外周縁に沿ってドーナツ
リングシールド本体10を配置し、その前端面に取り付
けた回転掘削機22を稼働させることによりカッタヘッ
ド20による回転掘削を行う。同時に複数の回転掘削機
22を連動してシールド本体10のリング方向に周回移
動させるのである。これにより回転掘削機22のカッタ
ヘッド20は自転と公転とをなし、地山はドーナツリン
グ状に掘削される。
【0015】このようなシールド掘削機による掘削状態
は、ドーナツリングシールド本体10により囲まれる内
部に地山コアを存在させた状態でリング状掘削を行う。
したがって、掘削トンネルの相当直径が大きい場合で
も、全断面掘削の場合と異なり、地山圧は地山コア部分
にてバランスしながら充分に支承されつつ掘進させるこ
とができる。このドーナツリング状の掘削により後方に
セグメントを構築して一次覆工をなした後、ドーナツ形
状内部、すなわち地山コア部分を掘進先端から一定の距
離をおいて、ショベルカー等の一般建設機械により掘削
しながら二次覆工を行うのである。
【0016】上記実施例によれば、トンネルを実施例シ
ールド掘削機によりドーナツ形状に掘削して一次覆工を
なし、次いで、ドーナツ状のトンネル外殻の内部を後続
して一般建設機械により掘削するので、大断面のトンネ
ル掘削を容易に実現することができ、特に全断面掘削を
行わずに施工することができるので、地山圧、土圧を良
好にバランスさせた状態でのトンネル掘削が可能となる
のである。
【0017】次に第2実施例に係る大断面掘削用シール
ド掘削機の構成を図5に示す。第2実施例の大断面掘削
用シールド掘削機は、円形大断面のトンネル掘削をなす
ためのものであり、例えば最大トンネル径D=2160
0mmの寸法の円形トンネルを掘削対象としている。この
ようなトンネル掘削のために、第2実施例に係るシール
ド掘削機は、掘削すべき円形トンネルの断面形状の外縁
全周に沿ったドーナツリング状のシールド本体50を備
えており、これはスキンプレートを形成する一対の内筒
52と外筒54とによって構成され、両筒体の相当直径
差が例えば2000mmに設定された中空円筒状構造物と
なっている。これにより掘削幅がW=2000mmの円形
ドーナツリング体が構成され、リング先端面を推進面と
して掘進させることにより、前記円形トンネルの内周面
に沿ったドーナツリング掘削を行わせるようにしてい
る。
【0018】また、ドーナツリング状のシールド本体5
0内部には後述するカッタヘッド部をリング方向に周回
移動させるための周回ガイド56が設けられている。こ
れはシールドリング本体50の内部を前後に仕切るバル
クヘッド58を利用して、リング周方向に円形リングガ
イド穴60を設けて構成され、これによりシールド本体
50の内部にてカッタヘッド部を周回方向に案内可能と
している。
【0019】このようなシールド本体50内に形成され
た上記周回ガイド56に案内されてリング方向に周回移
動されるカッタヘッド62の構造を図6(1)に示す。
これは前記シールド本体50と同等のサイズの円形リン
グカッタヘッドであり、間欠的に土砂取込み口64を開
口させて構成されている。このカッタヘッド62はシー
ルド本体50の前端開口に装着されるとともに、後方に
伸びて前記円形リングガイド穴60に嵌合されたガイド
リング66を有している。このガイドリング66はシー
ルド本体50の外筒54におけるバルクヘッド58を挟
み付けるように形成されたガイド溝68を形成し、この
ガイド溝68とバルクヘッド58による摺動嵌合により
案内規制されてカッタヘッド60が周回移動可能となっ
ている。そしてガイドリング66の延長先端部にはリン
グギヤ70を設け、これにシールド本体50の隔壁71
に固定設置した複数の油圧モータ72の駆動ギヤ74を
噛み合わせ、もってカッタヘッド60の回転掘削動作を
行わせるものとしている。
【0020】なお、シールド本体50には前記バルクヘ
ッド58を貫通してシールドチャンバ76内に臨むスク
リュウコンベア78が取り付けられており、これにより
カッタヘッド60の内部に取込まれた土砂を排土するよ
うにしている。このスクリュウコンベア78はシールド
本体50の周方向に適宜間隔をおいて複数設置されてい
る。
【0021】このような第2実施例においても第1実施
例と同様に、内部に地山を存在させたドーナツリング状
の掘削が行われ、いわゆるトンネル外殻のみが最初に形
成される。その後、内部の地山コアを一般建設機械によ
り掘削排土するので、大断面のトンネル掘削施工が容易
に実施されるのである。
【0022】なお、上記実施例のいずれも横坑のみなら
ず立坑の掘削施工も可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る大断
面掘削用シールド掘削機は、掘削すべきトンネルの外周
縁に沿って内周面および外周面にスキンプレートを形成
するドーナツリング状のシールド本体と、このシールド
本体の内周面部にリング方向に沿って設けられた周回ガ
イドと、この周回ガイドに沿って移動可能に取り付けら
れたカッタヘッド部と、当該カッタヘッド部を前記シー
ルド本体に対して周回駆動させる駆動装置とを有し、地
山を前記シールド本体に内包した状態でのドーナツリン
グ状掘削を可能としたので、相当直径が15mを越える
ような大断面のトンネルを容易に掘削することができる
という優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る大断面掘削用シールド掘削機
の正面図および断面図である。
【図2】同シールド掘削機に取り付けられる円形掘削機
の正面図および断面図である。
【図3】同シールド掘削機の部分正面図および面板構成
の断面図である。
【図4】同シールド掘削機の平面図およびシールドジャ
ッキの配置構成図である。
【図5】第2実施例に係るシールド掘削機の正面図およ
び断面図である。
【図6】同実施例のカッタヘッド部断面図およびシール
ドジャッキの配置構成図である。
【符号の説明】
10 ドーナツリング状シールド本体 12 内筒 14 外筒 16 周回ガイド 16A、16B ガイドプレート 18 カッタヘッド部 20 カッタヘッド 22 回転掘削機 24 フレーム 26 軸受 28 油圧モータ 30 連結具 32 面板 34 ローラ 36 鼓形プレート 38 送泥管 40 排泥管 42 シールドジャッキ 44 セグメント 46 仕切り壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉川 義康 東京都港区赤坂4丁目13番13号 株式会 社協和エクシオ内 (72)発明者 中村 隆 東京都港区赤坂4丁目13番13号 株式会 社協和エクシオ内 (72)発明者 岩田 光昭 東京都港区赤坂4丁目13番13号 株式会 社協和エクシオ内 (56)参考文献 特開 平2−24486(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 掘削すべきトンネルの外周縁に沿って内
    周面および外周面にスキンプレートを形成するドーナツ
    リング状のシールド本体と、このシールド本体の内周面
    部にリング方向に沿って設けられた周回ガイドと、この
    周回ガイドに沿って移動可能に取り付けられた複数のカ
    ッタヘッド部と、これら各カッタヘッド部を前記シール
    ド本体に対して周回駆動させる駆動装置と、前記各カッ
    タヘッド部間に設けられ、カッタヘッド部の移動に伴っ
    て前記周回ガイドに沿って周回移動する複数の面板とを
    有し、地山を前記シールド本体に内包した状態でのドー
    ナツリング状掘削を可能としたことを特徴とする大断面
    掘削用シールド掘削機。
JP4253729A 1992-08-28 1992-08-28 大断面掘削用シールド掘削機 Expired - Lifetime JP2596495B2 (ja)

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