JPH0696625A - ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルとその接続部、ならびに、それらの製造方法 - Google Patents

ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルとその接続部、ならびに、それらの製造方法

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JPH0696625A
JPH0696625A JP4623293A JP4623293A JPH0696625A JP H0696625 A JPH0696625 A JP H0696625A JP 4623293 A JP4623293 A JP 4623293A JP 4623293 A JP4623293 A JP 4623293A JP H0696625 A JPH0696625 A JP H0696625A
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power cable
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rubber
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Application number
JP4623293A
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English (en)
Inventor
Michihiro Shimada
道宏 島田
Tetsuo Matsumoto
鉄男 松本
Hitoshi Kimura
人司 木村
Susumu Sakuma
進 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電力ケーブルおよびその接続部の高温におけ
る諸特性を改善する。 【構成】 オレフィン系樹脂,有機過酸化物,抗酸化
剤、およびジイソプロペニルベンゼンを含有する樹脂組
成物の架橋体で、内部半導電層,絶縁体層,必要に応じ
ては外部半導電層の少なくとも1つの層が形成される。 【効果】 ジイソプロペニルベンゼンが有機過酸化物,
抗酸化剤と一緒に配合されているので、用いた有機過酸
化物による「焼け」を抑制する。そのため、ベース樹脂
として融点の高いオレフィン系樹脂を用いることができ
る、と同時に架橋体の架橋度を高くすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ゴム・プラスチック絶
縁電力ケーブルに分類される電力ケーブルの高温におけ
る諸特性の向上を図った電力ケーブルおよび電力ケーブ
ルの接続部と、それらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のゴム・プラスチック絶縁電力ケー
ブル(以下、単に「電力ケーブル」という)は、通常は
導体の外周に、内部半導電層および絶縁体層を設けたケ
ーブルコア、または内部半導電層、絶縁体層および外部
半導電層を設けたケーブルコアを有する。これらの各層
は、リボンミキサー,インラインミキサー,バンバリー
ミキサーなどの混合機を用いて、ベース樹脂,有機過酸
化物(架橋剤),抗酸化剤などをブレンドして樹脂組成
物を調製し、この樹脂組成物を押出機から導体の外周に
押出被覆するか、または、有機過酸化物や抗酸化剤が液
状体である場合には、各層を押出被覆するときに、押出
機の中に、直接、有機過酸化物や抗酸化剤を注入しなが
らその樹脂組成物を導体の外周に押出被覆したのち、引
き続き加圧加熱して、ベース樹脂に配合した架橋剤を分
解させ、発生したラジカルによりベース樹脂を架橋させ
て形成される。
【0003】また、従来、154KV級以上の電力ケー
ブルの接続は、いわゆるモールドジョイント法により以
下のように行われている。まず、2つの電力ケーブル端
部の導体を露出させるとともに、露出導体近傍の内部半
導電層、絶縁体層および外部半導電層を略円錐状に切削
して所望形状に仕上げる。その後、露出導体同士を接合
し、導体接合部およびその近傍の外周に導電性カーボン
ブラックや架橋剤を含有するオレフィン系樹脂組成物か
らなる半導電性テープを巻くことにより、または前記樹
脂組成物からなる半導電性熱収縮性チューブを被覆して
内部半導電層を形成する。次に、内部半導電層上に、架
橋剤を配合したオレフィン系樹脂組成物からなる絶縁テ
ープを巻くか、または金型内に架橋剤を配合したオレフ
ィン系樹脂絶縁コンパウンドを押出被覆することによっ
て補強絶縁体層を形成する。そして、さらに補強絶縁体
層上に、内部半導電層形成時と同様にして前記半導電性
テープを巻くかまたは前記熱収縮性チューブを被覆して
外部半導電層を形成する。このようにして各層を形成
後、これらを加熱加圧し、架橋一体化させて電力ケーブ
ルの接続を行う。
【0004】なお、従来は、このような電力ケーブルお
よびその接続部の絶縁体層や半導電層を形成するオレフ
ィン系樹脂の架橋剤としては、一般にジクミルパーオキ
サイド,t−ブチルクミルパーオキサイドのような有機
過酸化物が用いられ、また抗酸化剤としては、一般に
4,4'-チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール),ビス[2−メチル−4−(3−n−アルキルチ
オプロピオニルオキシ)−5−t−ブチルフェニル]ス
ルフィドが用いられている。
【0005】前記した各層を導体に押出被覆して電力ケ
ーブルを製造するときや、前記した接続部を形成する場
合、例えば、用いる有機過酸化物と抗酸化剤がジクミル
パーオキサイドと4,4'-チオビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)のような常温で固体であるもの
の組合せのときには、これらをベース樹脂と一緒に混合
機の中で混合して樹脂組成物としたのち、これを押出機
から押出被覆する。また、有機過酸化物と抗酸化剤が、
t−ブチルクミルパーオキサイドとビス[2−メチル−
4−(3−n−アルキルチオプロピオニルオキシ)−5
−t−ブチルフェニル]スルフィドのような常温で液体
であるものの組合せのときには、押出被覆の際にこれら
を直接押出機に注入して押出被覆を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】電力ケーブルの製造
時、または電力ケーブルを接続するときに、絶縁体層や
半導電層の形成材料として従来のものより融点の高い樹
脂を用いることや架橋度を高くすることにより、得られ
た電力ケーブルまたはその接続部の高温における特性を
向上させ、電力ケーブルまたは接続部としての信頼性を
高めることが試みられている。とりわけ、この要請は高
電圧の電力ケーブルの場合に大きい。しかし、このよう
に高融点の樹脂を用いて絶縁体層や半導電層を導体上に
押出被覆する、または前記した押出モールドジョイント
時に補強絶縁体層を導体接合部もしくはその近傍に押出
被覆する場合には、押出機の設定温度を高くすることが
必要であるが、その場合には次のような問題を生ずるこ
とがある。
【0007】即ち、樹脂組成物が押出機のスクリューに
よる剪断力で発熱し、樹脂組成物の押出温度が高くなり
すぎ、樹脂組成物に配合されている架橋剤のジクミルパ
ーオキサイドの一部が分解して押出成形体中に、いわゆ
る「焼け」(amber)と呼ばれるこはく色の微少異物が生
ずるという問題である。しかも、電力ケーブルやその接
続部の高温特性を高める場合には、前記した層の樹脂組
成物の架橋度を高めることが好適であり、そのために
は、有機過酸化物(架橋剤)を多量に配合することが望
ましいことになるが、しかし、そのような処置を採る
と、上記した「焼け」が一層生じやすくなる。この「焼
け」は、絶縁破壊の起点となり、電力ケーブルの特性、
従って、電力ケーブルとしての信頼性を低下させてしま
う。また、「焼け」の発生が多い場合には、押出成形体
表面に荒れが発生してケーブルの外観を損ない、また、
内部半導電層,外部半導電層,絶縁体層との各層の界面
にも荒れが発生する。
【0008】また、前記した「焼け」は押出被覆のとき
に発生するだけではなく、混合機の中で樹脂組成物を混
合しているときに、混合機の壁面に付着した有機過酸化
物の粉末が、長時間、熱が加えられる過程で分解して発
生する場合もある。また、前記した「焼け」以外にも、
電力ケーブルまたはその接続部に金属などの異物が混入
すると、その電気特性の低下が引き起こされることが知
られている。
【0009】そのため、電力ケーブルコアの製造時、テ
ープ巻きモールドジョイント用のテープ製造時または押
出モールドジョイント施工における絶縁体層の押出形成
時に使用する押出機先端部には、異物を除去するための
スクリーンメッシュが装着されている。そして、電力ケ
ーブルおよび電力ケーブル接続部の信頼性向上の点から
絶縁体層等に含まれる異物量を減少させるため、このス
クリーンメッシュの孔径はより細密化される傾向にあ
る。従って、この細密化されたスクリーンメッシュによ
って異物を除去しようとすれば、樹脂組成物を高圧下で
スクリーンメッシュを通過させることが必要である。し
かしこの場合には、押出圧力が高まることに伴い、樹脂
組成物がスクリーンメッシュのメッシュを通過する際の
剪断力で発熱し、押出される樹脂組成物の温度が高くな
りすぎて前記した「焼け」が増加するという問題があ
る。
【0010】更に、異物の混入を抑制する手段として
は、有機過酸化物または/および抗酸化剤として液体状
態のものを用い、これを他の樹脂組成物とは別に直接押
出機に注入する際に、押出機先端部にスクリーンメッシ
ュを装着するということも行われている。しかしなが
ら、この方法は、有機過酸化物または/および抗酸化剤
が常温下で固体の場合、これらを加熱して溶融液化する
ことが必要となるため、その操作は煩雑にならざるを得
ない。
【0011】また、電力ケーブルの高温特性を向上させ
るため、樹脂の架橋度を高くすることも試みられている
が、この場合、架橋剤を多く添加する必要があるため、
前記の「焼け」が増加し、実際には充分な効果が得られ
ない。従って、電力ケーブルの製造時やモールドジョイ
ント法による接続時においては、絶縁体層や半導電層の
押出被覆時における押出機の設定温度を、「焼け」が起
こらないような低い温度に設定することが必要であり、
これがベース樹脂を比較的低融点のオレフィン樹脂(最
高m.p.110℃程度)に制限せざるを得ない原因となっ
ている。そして、さらには現在使用されているオレフィ
ン樹脂であっても、「焼け」の発生を防止するためには
非常に厳しい温度管理が必要となる。また、「焼け」の
発生を防止するためにも架橋剤の添加量を増加させるこ
とはできない。
【0012】このように電力ケーブルの製造時や電力ケ
ーブルの接続時においては、絶縁体層や半導電層の押出
被覆時における架橋剤の分解により「焼け」が生じ、こ
れに起因する電力ケーブルの特性および信頼性の低下が
大きな問題となっている。しかし、現在までのところ、
従来よりも高い融点の樹脂を用いて従来よりも高い設定
温度下で絶縁体層や半導電層の押出被覆を行った場合
や、絶縁体層や半導電層に用いる樹脂組成物への架橋剤
の添加量を多くして架橋度を高くした場合には、「焼
け」を引き起こすことがなく、高い信頼性を有する電力
ケーブルは得られていない。
【0013】本発明の目的は、架橋剤の分解による「焼
け」が発生することがなく、絶縁体層や半導電層に従来
より高い融点の樹脂を使用することができ、架橋度を高
くすることにより、優れた高温電気特性,高い信頼性を
有するゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルおよびその
接続部とそれらの製造方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】上記した目的
を達成するため、本発明においては、導体の外周に、内
部半導電層,絶縁体層、必要に応じて外部半導電層をこ
の順序で形成したゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル
において、前記各層の少なくとも1つの層が、オレフィ
ン系樹脂,有機過酸化物,抗酸化剤およびジイソプロペ
ニルベンゼンを含有するオレフィン系樹脂組成物の架橋
体から成ることを特徴とするゴム・プラスチック絶縁電
力ケーブルが提供され、また、押出機を用いて、導体上
に、内部半導電層用オレフィン系樹脂組成物、絶縁体層
用オレフィン系樹脂組成物、必要に応じて外部半導電層
用オレフィン系樹脂組成物をこの順序で押出被覆したの
ち架橋処理を施して内部半導電層,絶縁体層、必要に応
じて外部半導電層を形成するゴム・プラスチック絶縁電
力ケーブルの製造方法において、前記各樹脂組成物の少
なくとも1つを押出被覆する際に、予め、有機過酸化物
と抗酸化剤の少なくとも1種の全部または一部をジイソ
プロペニルベンゼンまたはジイソプロペニルベンゼンと
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンとの混
合物に溶解して液状組成物を調製し、前記液状組成物を
直接前記押出機に注入することを特徴とするゴム・プラ
スチック絶縁電力ケーブルの製造方法が提供される。
【0015】更に、本発明においては、2つのゴム・プ
ラスチック絶縁電力ケーブルの導体接合部および導体接
合部近傍の外周に、内部半導電層,絶縁体層、必要に応
じて外部半導電層をこの順序で形成したゴム・プラスチ
ック絶縁電力ケーブルの接続部において、前記各層の少
なくとも1つの層が、オレフィン系樹脂,有機過酸化
物,抗酸化剤、およびジイソプロペニルベンゼンを含有
するオレフィン系樹脂組成物の架橋体から成ることを特
徴とするゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルの接続部
が提供され、また、押出機を用いて、導体接続部および
導体接続部近傍に、内部半導電層用オレフィン系樹脂組
成物、絶縁体層用オレフィン系樹脂組成物、必要に応じ
て外部半導電層用オレフィン系樹脂組成物をこの順序で
押出被覆したのち架橋処理を施して内部半導電層,絶縁
体層、必要に応じて外部半導電層を形成するゴム・プラ
スチック絶縁電力ケーブルの接続部の製造方法におい
て、前記各樹脂組成物の少なくとも1つを押出被覆する
際に、予め、有機過酸化物と抗酸化剤の少なくとも1種
の全部または一部をジイソプロペニルベンゼンまたはジ
イソプロペニルベンゼンと2,4−ジフェニル−4−メ
チル−1−ペンテンとの混合物に溶解して液状組成物を
調製し、前記液状組成物を直接前記押出機に注入するこ
とを特徴とするゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル接
続部の製造方法が提供される。
【0016】本発明の電力ケーブルおよびその接続部に
おいて、導体または導体接合部の外周に形成する内部半
導電層,絶縁体層,外部半導電層は上記した成分を必須
成分とするオレフィン系樹脂組成物の架橋体で構成され
る。なお、内部半導電層,外部半導電層は、更に、ファ
ーネスブラック,ケッチェンブラック,アセチレンブラ
ックのような導電性カーボンが、導電性付与材として配
合されている。その配合量は、オレフィン系樹脂100
重量部に対し、20〜100重量部であることが好まし
い。
【0017】この樹脂組成物のベースとなるオレフィン
系樹脂としては、低密度ポリエチレン,中密度ポリエチ
レン,超低密度ポリエチレン,直鎖状低密度ポリエチレ
ンなどの各種ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴ
ム,エチレン−エチルアクリレート共重合体,エチレン
−酢酸ビニル共重合体,エチレン−アクリル酸共重合体
およびエチレン−スチレン共重合体をあげることができ
る。これらは単独または2種以上を用いることができ
る。なお、このオレフィン系樹脂は、後述するような電
力ケーブルの絶縁体層としては低密度ポリエチレンが好
ましく、内部半導電層,外部半導電層としては、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体およびエチレン−エチレンアク
リレート共重合体の単独またはこれらの混合物、あるい
は前記共重合体とポリエチレンとの混合物が好ましい。
【0018】架橋剤である有機過酸化物としては、例え
ば、m−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)−イソプ
ロピルベンゼン,p−(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)−イソプロピルベンゼン,ジクミルパーオキサイ
ド,t−ブチルクミルパーオキサイド,α,α’−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)−ベンゼ
ンをあげることができる。
【0019】これら有機過酸化物のうち、m−(t−ブチ
ルパーオキシイソプロピル)−イソプロピルベンゼンま
たはp−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)−イソプ
ロピルベンゼンは、架橋剤としてジクミルパーオキサイ
ドを含むオレフィン系樹脂組成物を用いた場合に比べ
て、押出機の設定温度をより高く設定することができ、
このため、従来は適用が困難であった融点の高いオレフ
ィン系樹脂(約m.p 110℃以上)をベース樹脂として
用いることができ、したがって、電力ケーブルやその接
続部の高温下における特性や耐久性を向上させることが
でき、電力ケーブルの信頼性を大幅に向上させることが
できるので好適である。
【0020】これらの有機過酸化物の配合量は、オレフ
ィン系樹脂100重量部に対し、0.5〜10重量部であ
ることが好ましい。配合量が0.5重量部未満の場合に
は、充分な架橋効果が得られず、また、10重量部を超
えると、架橋が過度に進んで「焼け」が発生しやすくな
るからである。とくに好ましくは、オレフィン系樹脂1
00重量部に対し、1.5〜3重量部である。
【0021】また、オレフィン系樹脂には抗酸化剤が必
須成分として配合される。抗酸化剤としては、4,4'−チ
オビス(3−メチル-6-t−ブチルフェノール) ,ビス〔2-
メチル-4−(3-n-アルキルチオプロピオニルオキシ)-5
-t−ブチルフェニル〕スルフィド,2,5-ジ-t−ブチルヒ
ドロキノン,2,6-ジ-t−ブチル-p−クレゾール,2,2'−
チオジエチレンビス−〔3-(3,5−ジ- t-ブチル-4−ヒド
ロキシフェニル) プロピオネート〕,ジラウリルチオジ
プロピオネートおよびジステアリルチオジプロピオネー
トなどをあげることができる。これらは単独または2種
以上を用いることができる。これらの抗酸化剤の中で
も、4,4'−チオビス(3−メチル-6-t−ブチルフェノー
ル) およびビス〔2-メチル-4-(3-n-アルキルチオプロピ
オニルオキシ)-5-t-ブチルフェニル〕スルフィドが特に
好ましい。
【0022】これら抗酸化剤のオレフィン系樹脂に対す
る配合量は、オレフィン系樹脂100重量部に対して、
0.05〜1.0重量部であることが好ましい。この配合量
が0.05重量部未満であると絶縁体層の酸化劣化を防止
する効果が低くなり、また、1.0重量部を超えると架橋
反応を阻害してしまい、架橋度が低くなるからである。
【0023】他の必須成分であるジイソプロペニルベン
ゼンは、次式:
【0024】
【化1】
【0025】で示される液体化合物であって、前記有機
過酸化物と一緒に前記オレフィン系樹脂に配合すると、
「焼け」の発生を抑制すると同時に架橋度を高くするこ
とができ、いわゆる架橋調整剤として作用する。すなわ
ち、絶縁体層や半導電層の押出被覆時に押出機の設定温
度を更に高くした場合にも「焼け」が発生しないため、
融点の高いオレフィン系樹脂をベース樹脂として使用で
き、更に架橋度を高くすることも可能になる。
【0026】この配合量は、オレフィン系樹脂100重
量部に対し、0.1〜5重量部であることが好ましい。配
合量が0.1重量部未満の場合は、上記した効果が不充分
で「焼け」の防止や架橋度の向上を実現できず、また5
重量部を超える場合は、逆に架橋度を低下させてしまう
からである。とくに好ましい配合量は、オレフィン系樹
脂100重量部に対し0.5〜1.5重量部である。
【0027】上記したジイソプロピルベンゼンを単独で
用いても、充分、架橋度の向上と「焼け」防止の面で有
効であるが、更に、これを2,4−ジフェニル−4−メ
チル−1−ペンテンと混合して用いると、架橋度の向上
や「焼け」防止の効果は一層大きくなる。このことは、
ジイソプロペニルベンゼンは2,4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテンに比較して、架橋度の向上効果に
は優れているものの、「焼け」防止効果の点では若干劣
るという問題が、2,4−ジフェニル−4−メチル−1
−ペンテンの混合によって相殺されるということがもた
らす効果である。
【0028】このようなことから、両者の混合割合は、
ジイソプロペニルベンゼン30〜70重量%,2,4−
ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン70〜30重量
%にすることが好ましい。本発明における絶縁体層や内
・外部半導電層は、上記成分を必須とする樹脂組成物の
架橋体として構成されているが、更に絶縁体層において
は、その架橋体が、融点105℃以上であって、キシレ
ン抽出法によって測定される架橋度が83%以上である
ことが好ましい。
【0029】このように、絶縁体層の融点や架橋度を従
来より高くすることによって高温における機械特性の向
上並びに結晶融解の抑制が図られ、結果として、電力ケ
ーブルの高温における電気特性(AC破壊強度,インパ
ルス破壊強度)を向上させ、異物からのトリーの発生を
減少させることができる。これらの効果は、AC破壊,
インパルス破壊およびトリー発生の起点となる「焼け」
を無くすことによりさらに大きくすることができる。
【0030】また、オレフィン系樹脂には、必要に応じ
て滑剤,充填剤を配合することができる。滑剤として
は、ステアリン酸,オキシ脂肪酸,オレイン酸アミド,
エシル酸アミド,エチレングリコールモノステアレー
ト,セチルアルコール,ステアリルアルコールなどをあ
げることができる。
【0031】充填剤としては、前述した導電性カーボ
ン,ハロゲン化ケイ素,ステアリン酸亜鉛などをあげる
ことができる。本発明のゴム・プラスチック絶縁電力ケ
ーブル(とその接続部)は、上記した組成の内部半導電
層用のオレフィン系樹脂組成物,絶縁体層用のオレフィ
ン系樹脂組成物,必要に応じて外部半導電層用のオレフ
ィン系樹脂組成物をこの順序で導体上(と導体接合部
上)に押出被覆したのち、全体に架橋処理を施して製造
される。
【0032】この場合、各樹脂組成物の押出被覆に際し
ては、オレフィン系樹脂に配合すべき有機過酸化物と抗
酸化剤のいずれか1種または両者の一部または全部をジ
イソプロペニルベンゼンまたはジイソプロペニルベンゼ
ンと2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンと
の混合物に予め溶解して液状組成物を調製し、この液状
組成物を押出機に直接注入して目的組成の樹脂組成物に
し、そのまま押出被覆する。
【0033】したがって、用いる有機過酸化物や抗酸化
剤としては、常温で液体であるものが好ましく、例え
ば、有機過酸化物としては、m−(t−ブチルパーオキ
シイソプロピル)−イソプロピルベンゼン,p−(t−
ブチルパーオキシイソプロピル)−イソプロピルベンゼ
ン,t−ブチルクミルパーオキサイドなどをあげること
ができ、抗酸化剤としては、例えば、ビス〔2-メチル-4
−(3-n-アルキルチオプロピオニルオキシ)-5-t−ブチ
ルフェニル〕スルフィドをあげることができる。
【0034】また、有機過酸化物は、ジイソプロペニル
ベンゼンまたはジイソプロペニルベンゼンと2,4−ジ
フェニル−4−メチル−1−ペンテンとの混合物に、常
温で易溶性のものであってもよく、このような有機過酸
化物としては、ジクミルパーオキサイド,α,α'-ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン
などをあげることができる。
【0035】更に、用いる有機過酸化物または/および
抗酸化剤が常温で固体であり、しかも、ジイソプロペニ
ルベンゼンまたはジイソプロペニルベンゼンと2,4−
ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンとの混合物に常
温で難溶性なものであった場合には、全体を若干加熱し
て有機過酸化物または/および抗酸化剤を完全に溶解し
てから使用することが好ましい。
【0036】上記した本発明の方法につき、電力ケーブ
ルの製造時における絶縁体層の押出被覆を例にして、添
付図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この方法を
行うときに使用する装置例を示す概略図である。図にお
いて、ホッパ1からは、オレフィン系樹脂(または、そ
れに滑剤や充填剤が配合された樹脂組成物、もしくは、
有機過酸化物や抗酸化剤の一部が配合された樹脂組成
物)が供給される。
【0037】そして、オレフィン系樹脂(または樹脂組
成物)は押出機2で加熱溶融され、押出機2の先端に装
着されたスクリーンメッシュ(図示しない)で異物が除
去されたのち押出される。タンク3にはジイソプロペニ
ルベンゼンまたはジイソプロペニルベンゼンと2,4−
ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンとの混合物が収
容され、ここに有機過酸化物と抗酸化剤の必要量が投入
され、撹拌器3aで混合することにより、また必要に応
じてはヒータ3bで全体を加熱することにより、液状組
成物が調製される。
【0038】調製された液状組成物はポンプ4によって
押出機2に注入される。このとき、ポンプ4と押出機2
の間に装着されたスクリーンメッシュ(図示しない)に
より、液状組成物に含まれている異物が除去される。押
出機2では、ホッパ1から供給されたオレフィン系樹脂
(または樹脂組成物)とタンク3から供給された液状組
成物とが混練されたのち、内部半導電層を押出被覆する
ための押出機5と外部半導電層を押出被覆するための押
出機6が装着されているクロスヘッド7に押出される。
そして、連続供給されている導体8の上に、内部半導電
層,絶縁体層,外部半導電層が順次形成されることによ
り、電力ケーブル9が製造される。
【0039】この方法によれば、有機過酸化物または/
および抗酸化剤を液体状態で直接押出機に注入すること
ができ、そのときに、スクリーンメッシュで異物を除去
しているので、電力ケーブルの絶縁体層(または接続
部)への異物の混入を抑制することができ、その結果、
電力ケーブルまたはその接続部の電気特性を向上させる
ことができる。
【0040】本発明の電力ケーブルとその接続部は、前
記したオレフィン系樹脂組成物を導体や導体接合部の外
周に押出成形してこれを架橋することにより、半導電層
や絶縁体層を形成してもよいし、前記オレフィン系樹脂
組成物で半導電性テープや絶縁テープとして成形し、こ
れを導体や導体接合の外周に巻回して使用してもよい。
【0041】図2は、本発明の電力ケーブルの断面構造
の一例を示す。この電力ケーブル10は、導体11の外
周に、前記した樹脂組成物を使用し、公知の方法によ
り、内部半導電層12,絶縁体層13および必要に応じ
て外部半導電層14を被覆形成したのち、その上に、さ
らに半導電性布テープ15,金属遮蔽層16,押えテー
プ17およびシース層18を形成する事により製造する
ことができる。
【0042】図3は、本発明の電力ケーブルの接続部3
0の構造の一例を示す。2本の電力ケーブル20を接続
する場合、例えば、公知のモールドジョイント法が適用
される。この方法では、先ず、各電力ケーブル20の端
末が、図3に示されるように、導体21、内部半導電層
22、絶縁体層23、外部半導電層24等の各層がそれ
ぞれ露出するように端末処理される。そして、導体21
同士が導体接続管31で接続される。なお、接続する電
力ケーブル20の内部半導電層22、絶縁体層23、お
よび外部半導電層24は、特に限定されないが、本発明
のオレフィン系樹脂組成物の架橋体で形成されたものが
好ましい。
【0043】ついで、接続部30に、前記した樹脂組成
物からなる半導電性テープないしは半導電性熱収縮チュ
ーブを被覆し、加熱融着して内部半導電層32を形成
し、両端末の内部半導電層22を接続する。この内部半
導電層32を形成したのち、樹脂モールデング用の型を
取り付けて、内部半導電層32の外周に、前記した樹脂
組成物からなる補強絶縁体層33が加熱モールド成形さ
れたのち、加熱架橋される。絶縁体層33の外周には、
外部半導電層34、導電性自己融着テープ35、遮蔽層
36、および防食テープ37が順次が巻回されて、各層
が形成される。外部半導電層34の形成には、前記した
樹脂組成物が使用される。次に、その外層に銅管38、
防食層39からなる保護管を取付け、手巻防食層40に
より、シールした後、防水コンパウンド層41を充填す
る。
【0044】
【実施例】
実施例1〜6および比較例1,2 表1に示す樹脂組成物を用いて、常法により、導体の外
周に内部半導電層,絶縁体層,外部半導電層を押出被覆
した。このときの押出機の設定温度,押出し口のスクリ
ーンメッシュは、実施例1〜3、比較例1の場合の絶縁
体層の押出被覆時には135℃,600メッシュとし、
実施例4〜6、比較例2の場合の絶縁体層の押出被覆時
には125℃,600メッシュとし、内・外部半導電層
の押出被覆時にはそれぞれ120℃,350メッシュと
した。
【0045】なお、実施例2,実施例3における絶縁体
層は、架橋剤混和物,抗酸化剤aをジイソプロペニルベ
ンゼンに表示の割合で溶解して液状組成物とし、この液
状組成物を、図1で示した装置を用いることにより、押
出被覆時に直接押出機に注入して製造したものである。
ついで、これらを圧力10kg/cm2,温度270℃の条件
下で加圧,加熱して架橋反応を行わせたのち、常法によ
り金属遮蔽層およびシース層を被覆形成して、66kV
級の各電力ケーブル(導体サイズ250mm2 ,絶縁体層
11mm)を得た。
【0046】これら電力ケーブルの絶縁体層について、
「焼け」の有無,融点,架橋度を調査した。なお、融点
および架橋度は、各絶縁体層を電力ケーブルから切り出
して、DSC(示差熱量計)による融点の測定およびキ
シレン抽出法による架橋度の測定により求めた。なお、
DSCは10℃/min の昇温条件により、30〜150
℃の温度範囲において測定し、チャートのボトム値を融
点とした。絶縁体層中の「焼け」については、絶縁体層
から0.5mm厚のスライス片を切出し、体積でその1cm 3
相当分を顕微鏡(倍率100)により観察し判定した。
また、これらの各電力ケーブルについて、導体温度が9
0℃になるように導体通電をしながら、AC破壊試験お
よびインパルス破壊試験を行った。また、50Hzで9
0kVの交流課電を100℃において10日間行い、そ
の後、絶縁体層を顕微鏡により観察し、異物100個の
うち電気トリーが発生している異物数を計数した。これ
らの結果を表1に一括して示した。
【0047】
【表1】
【0048】実施例7〜12および比較例3,4 実施例1〜6,比較例1,2で得られた各66kV級電
力ケーブルの端末の導体を露出されるとともに、露出導
体近傍を鉛筆状に削り、露出導体を圧縮スリーブ(接続
管)で接続し、スリーブで接続された各ケーブルの導体
の外周に、従来使用の半導電性テープを巻回し加熱融着
して、それぞれの内部半導電層を形成した。その後、こ
れらの各導体接合部上に2つ割金型を被せ、直径25mm
の押出機で、表2に示す樹脂組成物を、実施例7〜9、
比較例3の場合は押出機設定温度135℃として135
℃に加熱した金型内に押出注入し、また、実施例10〜
12、比較例4の場合は、押出設定温度を125℃とし
て125℃に加熱した金型内に押出注入し、その後、金
型を200℃に加熱し、架橋させて補強絶縁体層を形成
した。
【0049】なお、実施例8,9における補強絶縁体層
は、表示の架橋混和物,抗酸化剤aまたはbをジイソプ
ロペニルベンゼンに表示の割合で溶解して液状組成物と
し、この液状組成物を、図1で示した装置を用いること
により、押出時に直接押出機に注入して形成したもので
ある。ついで、その外周に熱収縮性導電性架橋ポリエチ
レンチューブによる外部半導電層、遮蔽層シースを設
け、それぞれのケーブル接続部を得た。これらケーブル
の接続部における絶縁体層につき、実施例1〜6と同様
にして、「焼け」の有無,融点,架橋度を調査した。そ
の結果を一括して表2に示した。
【0050】
【表2】
【0051】
【発明の効果】本発明の電力ケーブルとその接続部は、
絶縁体層や半導電層を構成する樹脂組成物に、その架橋
剤である有機過酸化物による「焼け」を抑制し、かつ架
橋度を高くするジイソプロペニルベンゼンが含有されて
いるので、その樹脂組成物で導体や導体接合部近傍を被
覆形成するときに、従来の電力ケーブルの場合に比べ
て、押出機の設定温度をより高く設定することができ
る。このため、従来は適用が困難であった融点の高いオ
レフィン系樹脂(約m.p.110℃以上)を用いることが
できる。これにより、電力ケーブルの高温におけるAC
破壊強度,インパルス破壊強度を向上させ、異物からの
トリー発生を減少させることができ、電力ケーブルの信
頼性を大幅に向上させることができる。本発明の電力ケ
ーブルおよびその接続部は、特に高電圧用として有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の適用時に用いる装置例を示す概略
図である。
【図2】本発明に係る電力ケーブルの構成を示す断面図
である。
【図3】本発明に係る電力ケーブルの接続部の構成を示
す部分断面図である。
【符号の説明】
1 ホッパ 2 押出機 3 タンク 3a 撹拌機 3b ヒータ 4 ポンプ 5 押出機(内部半導電層用) 6 押出機(外部半導電層用) 7 クロスヘッド 8 導体 9 電力ケーブル 10 電力ケーブル 11 導体 12 内部半導電層 13 絶縁体層 14 外部半導電層 20 電力ケーブル 21 導体 22 内部半導電層 23 絶縁体層 24 外部半導電層 30 電力ケーブルの接続部 32 内部半導電層 33 絶縁体層 34 外部半導電層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02G 1/14 7028−5G 15/196 7028−5G // C08K 5/01 KEH 7242−4J C08L 23/02 LDD 7107−4J (72)発明者 佐久間 進 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体の外周に、内部半導電層,絶縁体
    層、必要に応じて外部半導電層をこの順序で形成したゴ
    ム・プラスチック絶縁電力ケーブルにおいて、前記各層
    の少なくとも1つの層が、オレフィン系樹脂,有機過酸
    化物,抗酸化剤およびジイソプロペニルベンゼンを含有
    するオレフィン系樹脂組成物の架橋体から成ることを特
    徴とするゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル。
  2. 【請求項2】 前記オレフィン系樹脂組成物には、更に
    2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが含有
    されている請求項1のゴム・プラスチック絶縁電力ケー
    ブル。
  3. 【請求項3】 前記絶縁体層の架橋体は、融点が105
    ℃以上で、かつ、キシレン抽出法で測定された架橋度が
    83%以上の架橋体である請求項1または請求項2のゴ
    ム・プラスチック絶縁電力ケーブル。
  4. 【請求項4】 押出機を用いて、導体上に、内部半導電
    層用オレフィン系樹脂組成物、絶縁体層用オレフィン系
    樹脂組成物、必要に応じて外部半導電層用オレフィン系
    樹脂組成物をこの順序で押出被覆したのち架橋処理を施
    して内部半導電層,絶縁体層、必要に応じて外部半導電
    層を形成するゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルの製
    造方法において、前記各樹脂組成物の少なくとも1つを
    押出被覆する際に、予め、有機過酸化物と抗酸化剤の少
    なくとも1種の全部または一部をジイソプロペニルベン
    ゼンまたはジイソプロペニルベンゼンと2,4−ジフェ
    ニル−4−メチル−1−ペンテンとの混合物に溶解して
    液状組成物を調製し、前記液状組成物を前記押出機に直
    接注入することを特徴とするゴム・プラスチック絶縁電
    力ケーブルの製造方法。
  5. 【請求項5】 2つのゴム・プラスチック絶縁電力ケー
    ブルの導体接合部および導体接合部近傍の外周に、内部
    半導電層,絶縁体層、必要に応じて外部半導電層をこの
    順序で形成したゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルの
    接続部において、前記各層の少なくとも1つの層が、オ
    レフィン系樹脂,有機過酸化物,抗酸化剤、およびジイ
    ソプロペニルベンゼンを含有するオレフィン系樹脂組成
    物の架橋体から成ることを特徴とするゴム・プラスチッ
    ク絶縁電力ケーブル接続部。
  6. 【請求項6】 前記オレフィン系樹脂組成物には、更に
    2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンが含有
    されている請求項5のゴム・プラスチック絶縁電力ケー
    ブル接続部。
  7. 【請求項7】 前記絶縁体の架橋体は、融点が105℃
    以上で、かつ、キシレン抽出法で測定された架橋度が8
    3%の架橋体である請求項5または請求項6のゴム・プ
    ラスチック絶縁電力ケーブル接続部。
  8. 【請求項8】 押出機を用いて、導体接合部および導体
    接合部近傍に、内部半導電層用オレフィン系樹脂組成
    物、絶縁体層用オレフィン系樹脂組成物、必要に応じて
    外部半導電層用オレフィン系樹脂組成物をこの順序で押
    出被覆したのち架橋処理を施して内部半導電層,絶縁体
    層、必要に応じて外部半導電層を形成するゴム・プラス
    チック絶縁電力ケーブルの接続部の製造方法において、
    前記各樹脂組成物の少なくとも1つを押出被覆する際
    に、予め、有機過酸化物と抗酸化剤の少なくとも1種の
    全部または一部をジイソプロペニルベンゼンまたはジイ
    ソプロペニルベンゼンと2,4−ジフェニル−4−メチ
    ル−1−ペンテンとの混合物に溶解して液状組成物を調
    製し、前記液状組成物を前記押出機に直接注入すること
    を特徴とするゴム・プラスチック絶縁電力ケーブル接続
    部の製造方法。
JP4623293A 1992-03-13 1993-03-08 ゴム・プラスチック絶縁電力ケーブルとその接続部、ならびに、それらの製造方法 Pending JPH0696625A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0972795A1 (en) * 1998-07-13 2000-01-19 Toray Industries, Inc. Curable and foamable polyolefinic resin composition, cured foam of polyolefinic resin and method for producing it
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JP2018200905A (ja) * 2018-09-28 2018-12-20 日立金属株式会社 送電ケーブルの製造方法
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