JPH0696576B2 - チエニルアゾール化合物 - Google Patents

チエニルアゾール化合物

Info

Publication number
JPH0696576B2
JPH0696576B2 JP63126701A JP12670188A JPH0696576B2 JP H0696576 B2 JPH0696576 B2 JP H0696576B2 JP 63126701 A JP63126701 A JP 63126701A JP 12670188 A JP12670188 A JP 12670188A JP H0696576 B2 JPH0696576 B2 JP H0696576B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower alkyl
acid
compound
substituted
halogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63126701A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01294676A (ja
Inventor
稔 森脇
透 中島
道夫 寺澤
哲治 田原
Original Assignee
吉富製薬株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 吉富製薬株式会社 filed Critical 吉富製薬株式会社
Priority to JP63126701A priority Critical patent/JPH0696576B2/ja
Publication of JPH01294676A publication Critical patent/JPH01294676A/ja
Publication of JPH0696576B2 publication Critical patent/JPH0696576B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は医薬として有用な新規チエニルアゾール化合物
に関する。
〔従来の技術・発明が解決すべき課題〕
特公昭55−12434号公報には抗痙攣作用などの中枢神経
に対する作用を示す5位が低級アルキル基により置換さ
れた2−チエニルトリアゾール化合物が記載されてい
る。
近年、心不全、狭心症、脳卒中などの循環器系疾患が急
増しており、これら疾病を予防し、または治療するため
に種々の薬剤が研究開発されてきている。また、これと
は別に血小板活性化因子(platelet activating facto
r、以下PAFと称することもある。)のアレルギー、ショ
ックなどに対する生理的役割が解明されてきており、PA
F拮抗作用薬の開発も望まれている。本発明の課題は、
これら循環器系疾患の治療薬またはPAFにより惹起され
る各種疾患の治療薬として有用な新規化合物を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、この課題を解決するために鋭意研究した
結果、以下に示す一般式(I)の化合物がカルモジュリ
ン拮抗作用、冠および脳血管拡張作用を有し、各種循環
器疾患治療薬として、さらにPAF拮抗作用を示し、PAFに
より惹起される各種疾患の治療薬として有用であること
を見出し、本発明を完成した。本発明は一般式 により表わされるチエニルアゾール化合物またはその酸
付加塩に関する。
上記式中、Arはフェニル、置換フェニル、またはピリジ
ルを示す。R1は水素、ハロゲン、低級アルキルを、R2
アラルキルあるいは置換アラルキルを示す。
R3、R4はそれぞれ水素またはハロゲンにより置換されて
いてもよい低級アルキルを示す。
X、Yはともに窒素を示すか、一方がC−R5〔ここで、
R5は水素、低級アルキル(任意個の水酸基またはアミノ
により置換されていてもよい。)、低級アルコキシまた
はシクロアルキルを示す。〕で、他方が窒素を示すか、
またはXが窒素で、YがC−COOR6(ここで、R6は水素
または低級アルキルを示す。)を示す。
Zはハロゲン、水酸基、−OSO2R7(ここで、R7は低級ア
ルキル、トリフルオロメチル、フェニルまたは置換フェ
ニルを示す。)または−N(R8)(R9)(ここで、R8
R9はそれぞれ水素、低級アルキル、シクロアルキル、ア
ラルキルまたは置換アラルキルを示すか、R8とR9とが隣
接する窒素原子と結合して任意個の低級アルキル、水酸
基、オキソ基もしくはアミド基により置換されていても
よく、さらに環内にヘテロ原子として低級アルキルもし
くはヒドロキシ低級アルキルにより置換されていてもよ
い窒素、酸素または硫黄を有していてもよいヘテロ環を
形成する基を示す。
本明細書中、ハロゲンとは塩素、臭素、フッ素、ヨウ素
を;低級アルキルとはメチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチルなどの炭
素数1〜4個の直鎖または分枝鎖状のアルキルを;ハロ
ゲンにより置換されていてもよい低級アルキルとは前記
低級アルキルに加えてトリフルオロメチル、2,2,2−ト
リクロロエチル、2,2,2−トリフルオロエチルなどを;
水酸基またはアミノ基により置換されていてもよい低級
アルキルとは、前記低級アルキルに加えてヒドロキシメ
チル、2−ヒドロキシエチル、4−ヒドロキシブチル、
アミノメチル、2−アミノエチルなどを;低級アルコキ
シとはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、イソブトキシ、第3級ブトキシなどの炭
素数1〜4個の直鎖または分枝鎖状のアルコキシを;シ
クロアルキルとはシクロプロピル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチルなどの炭素数3〜7個の
シクロアルキルを;ピリジルとは2−ピリジル、3−ピ
リジル、4−ピリジルを示す。アラルキルとは、ベンジ
ル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フ
ェニルプロピル、4−フェニルブチルなどを示し、置換
アラルキルとはフェニル核上にハロゲン、水酸基、任意
個のアミド基、水酸基もしくはオキソ基により置換され
ていてもよい低級アルキル(メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第3級ブチ
ル、カルバモイルメチル、N,N−ジメチルカルバモイル
メチル、モルホリノカルボニルメチル、ピペリジノカル
ボニルメチル、(4−イソブチル−1−ピペラジニル)
メチル、2−カルバモイルエチル、2−ピペリジノカル
ボニルエチル、4−モルホリノカルボニルブチル、ヒド
ロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシ
プロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−ヒ
ドロキシブチル、4−ヒドロキシブチル、1−ヒドロキ
シ−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチル
プロピル、3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−オキソプロピル、1,2−
ジヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシ−
2−ヒドロキシメチルプロピルなど)、トリフルオロメ
チル、低級アルコキシ、フェニル、置換フェニル、フェ
ノキシ、置換フェノキシ、アラルキル、置換アラルキ
ル、アラルキルオキシ(ベンジルオキシ、2−フェニル
エトキシ、3−フェニルプロポキシ、4−フェニルブト
キシなど)または置換アラルキルオキシから任意に選ば
れる1〜3個の置換基を有しており、かつ、アルキル鎖
が任意個のアミド基または水酸基により置換されていて
もよい。置換フェニル、置換フェノキシ、置換アラルキ
ルオキシおよび置換ピリジルの置換基としては1〜3個
の同一または異なってハロゲン、水酸基、低級アルキ
ル、トリフルオロメチル、低級アルコキシ、ニトロ、ア
ミノ、シアノから選ばれる。置換フェニルの場合、さら
に隣接する炭素原子がメチレンジオキシ、エチレンジオ
キシなどのアルキレンジオキシにより置換されていても
よい。隣接する窒素原子と結合して形成されるヘテロ環
とは1−アジリジニル、1−アゼチジニル、1−ピロリ
ジニル、ピペリジノ、1−ピペラジニル、4−メチル−
1−ピペラジニル、1−アゼピニル、1,4−ジアゼピン
−1−イル、モルホリノ、チオモルホリノ、3−ヒドロ
キシ−1−ピロリジニル、4−メチルピペリジノ、4−
ビス(4−フルオロフェニル)メチルピペリジノ、フタ
ルイミド、スクシンイミド、2,5−ジオキソイミダゾリ
ジン−1−イルなどが例示される。
一般式(I)の化合物の酸付加塩としては塩酸硫酸、リ
ン酸、臭化水素酸、硝酸などの無機酸との塩、またはマ
レイン酸、フマール酸、リンゴ酸、シュウ酸、酒石酸、
コハク酸、クエン酸、酢酸、乳酸、メタンスルホン酸、
パラトルエンスルホン酸、パモ酸などの有機酸との塩が
あげられる。
本発明化合物が1個またはそれ以上の不斉炭素原子を有
する場合にはラセミ体、ジアステレオ異性体および個々
の光学異性体が存在し得るが、本発明はそれらすべてを
包含する。
本発明の一般式(I)の化合物はたとえば、一般式 〔式中、Wはハロゲンまたは−OSO2R10(ここで、R10
低級アルキル、トリフルオロメチル、フェニルまたは置
換フェニルを示す。)を示し、他の記号は前記と同義で
ある。〕 により表わされる化合物と一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) により表わされる化合物とを反応させることにより得ら
れる。
反応は通常不活性溶媒ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセタミド、ジメチルスルホキサイド、トルエン、ベン
ゼン、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ヘキサメチルホスホルアミドあ
るいはこれらの混合溶媒など)中、好ましくはアルカリ
金属類(たとえば金属ナトリウム、金属カリウム、ナト
リウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム第
三ブトキシド、水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、
金属リチウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウムな
ど)やピリジン、トリエチルアミン、ジアザビシクロウ
ンデセンなどの脱酸剤の存在下、化合物によっては冷却
が必要な場合もあるが、通常0〜150℃で、10分〜3時
間で進行する。
原料化合物(II)は2−アミノ−3−アシルチオフェン
化合物をザンドマイヤー反応に付すか、3−アシルチオ
フェン化合物をハロゲン化するかまたは2−ハロゲノチ
オフェン化合物をフリーデルクラフツ反応に付すことに
より合成される。
Zがアミノである化合物は一般式 (式中、各記号は前記と同義である。) により表わされる化合物を加水分解反応に付すことによ
り得られる。
反応は通常、鉱酸(塩酸、硫酸、リン酸など)あるいは
有機酸(p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸な
ど)の存在下に、水溶媒中で容易に進行する。さらに一
般式(IV)の化合物の溶解性を増すために、メタノー
ル、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、
テトラヒドロフランなどを混合することもできる。
酸の濃度および反応温度は、使用する一般式(IV)の化
合物のトリアゾール環の安定性に左右されるが、一般に
pH5以下で室温〜溶媒の還流下に、30分〜数時間反応し
て行われる。
反応終了後、目的化合物を単離するには、この化合物の
遊離塩基は容易に脱水閉環し、出発物質(IV)にもどる
性質があるため、反応液を濃縮し、使用した酸の塩にす
るか、低温で中和後、水に不溶性の溶媒で抽出し、可及
的速やかに所望の酸を加え、酸付加塩とすることによっ
て行われる。
また、Zがジメチルアミノである化合物は一般式(IV)
の化合物にギ酸およびホルムアルデヒドを作用させるこ
とにより得られる。
使用するギ酸は、工業的に入手の容易な、60〜90%の濃
度のものでよいが、もちろん、これ以下、あるいはこれ
以上の濃度のものでも差支えない。また、ホルムアルデ
ヒドも通常ホルマリンと呼ばれる水溶液性のものでも、
パラホルムアルデヒドのように固体のものでもよいが、
ギ酸およびホルムアルデヒドは、通常、一般式(IV)の
化合物1モルに対して、2〜10倍モルが使用されるが、
特に3〜5倍モルを使用するのが有利である。
反応は、ギ酸とホルムアルデヒドを溶媒を兼ねて使用す
るのが好ましいが、種々の不活性溶媒(メタノール、エ
タノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベンゼ
ン、ジメチルホルムアミドなど)中で実施することもで
きる。通常1〜24時間、加熱還流するのが、最も有利で
あるが、これより低い温度で実施することもできる。
なお、化合物(IV)はギ酸により一たん加水分解され、
Zがアミノである化合物が生成し、これにギ酸とホルム
アルデヒドが反応してZがジメチルアミノである化合物
(I)が得られる。これらの反応により得られる化合物
はギ酸塩であるため、アルカリで中和することにより遊
離塩基とすることができる。
さらに、Zが−N(R8)(R9)であって、このR8、R9
ともに水素ではない化合物(I)は、Zがハロゲンまた
は−OSO2R7である化合物(I)と一般式 (式中、▲R8 a▼、▲R9 a▼は前記したR8、R9と同義で
あるがともに水素ではない。) により表わされる化合物とを反応させることにより得ら
れる。
反応は一般には溶媒中、5〜150℃、0.5〜48時間程度で
行われる。溶媒としては、反応を妨げないかぎりいかな
るものでもよく、原料、反応条件等に応じて適宜選択さ
れ、たとえばアルコール、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、クロ
ロホルム、ピリジンまたはこれらの混合体が用いられ
る。
アミン(V)は通常、脱酸剤を兼ねさせて、化合物
(I)に対して2〜5倍モル用いられるが、所望によ
り、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、トリエチルアミンなどの脱酸剤を用
いてもよい。
Zがハロゲンまたは水酸基である化合物は、化合物(I
V)を加水分解反応に付し、ついで亜硝酸アルカリ金属
塩を作用することにより得られる。
一般式(IV)の化合物の加水分解反応は常法により行な
うことができる。即ち、一般には、ハロゲン化水素酸
(塩酸、臭化水素酸など)の存在下に不活性溶媒(水、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノー
ル、アセトン、ベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン、ジメチルホルムアミド、酢酸など)中、室温〜溶
媒還流温度で、30分後〜数十時間行われる。ついで、こ
の反応液に亜硝酸アルカリ金属塩(亜硝酸カリウムな
ど)を加え、室温〜加熱下に数分間反応させる。得られ
る混合物(Z=ハロゲンおよび水酸基)は、シリカゲ
ル、アルミナなどの担体を用いて液体カラムクロマトグ
ラフィーなどを行っても分離精製できるが、一般式
(I)のZがハロゲンである化合物は希鉱酸に難溶、一
方、一般式(I)のZが水酸基である化合物は易溶のた
め、容易に分離することができる。なお、上記の加水分
解反応をハロゲン化水素酸以外の酸(硫酸など)の存在
下に行なうと、一般式(I)のZが水酸基である化合物
のみを得ることができる。
Zがハロゲンである化合物(I)は、さらにZが水酸基
である化合物(I)にハロゲン化剤を作用させることに
よっても得られる。
この反応は一般に無溶媒または溶媒(水、エーテル、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、クロロホル
ム、ピリジンなど)中、室温から溶媒の還流温度で、数
分から数時間行われる。ハロゲン化剤としては塩化チオ
ニル、オキシ塩化リン、五塩化リン、三塩化リン、三臭
化リン、臭化水素酸−硫酸、塩酸−塩化亜鉛などがあげ
られる。
Zが−OSO2R7である化合物は、Zが水酸基である化合物
と一般式 R7SO2−V (VI) (式中、Vはハロゲンを示し、R7は前記と同義であ
る。) により表わされる化合物とを反応させることにより製造
される。
このようにして得られる一般式(I)の化合物は常法に
より塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、硝酸などの無機
酸またはマレイン酸、フマール酸、リンゴ酸、シュウ
酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、乳酸、メタン
スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、パモ酸などの有
機酸と処理することにより対応する酸付加塩とすること
ができる。
本発明の化合物(I)は通常ラセミ体として得られる
が、常法により光学活性体に分割することができるし、
この光学活性体は光学活性な原料を用いることによって
も得られる。また、ジアステレオ異性体も分けることが
できる。
本発明に包含される化合物は以下の表に例示する通りで
あるが、これらにより限定されるものではない。
表中、Me、Et、Pr、iPr、Bu、iBuはそれぞれメチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルを
意味する。
〔作用および発明の効果〕
本発明化合物(I)およびその塩は冠血管拡張作用およ
び椎骨血流増加作用を示し、かつカルモジュリン拮抗作
用、未血球変形能改善作用、PAF拮抗作用などを示し、
さらにそれらの作用が持続的であり、また低毒性を示
し、かつ鎮静などの中枢抑制作用、筋弛緩作用などを実
質的に示さない。さらに、本発明のある種の化合物は生
体内で一部代謝をうけ、強力なPAF拮抗作用を示すこと
も明らかにされている。従って、化合物(I)およびそ
の製薬上許容されうる塩は、冠血管拡張剤、脳血管拡張
剤として心不全、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞な
ど)または脳循環障害(脳梗塞、脳動脈硬化症、脳出
血、頭部障害など)もしくはそれに基づく疾患(自発性
低下、うつ状態、記憶障害など)などの循環器系疾患の
治療薬としてまたはPAFにより惹起される各種疾患(炎
症性疾患、アレルギー性疾患、アナフィラキシーショッ
ク、心筋系疾病、喘息、肺浮腫、成人性呼吸器疾患な
ど)の治療薬として有用である。
本発明化合物(I)およびその製薬上許容されうる塩は
その治療上有効量と適宜賦形剤、増量剤、希釈剤、溶解
補助剤などの医薬用添加剤とを混合し、錠剤、丸剤、散
剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤、吸入剤、坐剤、経皮吸
収剤または注射剤として、経口的または非経口的に安全
に投与することができる。投与量は選択する化合物、疾
病の重症度、年齢などにより異なるが、通常成人1日当
たり、0.1〜500mgを1回または数回に分けて投与するこ
とができる。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本
発明は何らこれらに限定されるものではない。
実施例1 4−(2−クロロフェニル)−2−〔2−(4−イソブ
チルフェニル)エチル〕−9−メチル−6H−チエノ〔3,
2−f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕(1,4〕ジアゼ
ピン2.76gをギ酸3.2ml、37%ホルマリン6mlに溶解し、
4.5時間加熱還流する。反応液を氷水100mlにあけ、炭酸
カリウムでアルカリ性とし、遊離する油状物を酢酸エチ
ルで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥す
る。濾別後、減圧濃縮し、油状残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーに付して油状目的物2.5gを得る。シュウ
酸0.5gをエタノールに溶解して加え、析出する塩を濾取
し、エタノールから再結晶すると、無色結晶性粉末とし
て4−〔3−(2−クロロベンソイル)−5−{2−
(4−イソブチルフェニル)エチル}−2−チエニル〕
−3−ジメチルアミノメチル−5−メチル−4,2,1−ト
リアゾール・シュウ酸塩1.0gを得る。融点159〜161℃ 実施例2 4−(2−クロロフェニル)−2−〔2−(4−イソブ
チルフェニル)エチル〕−9−メチル−6H−チエノ〔3,
2−f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕ジアゼ
ピン26.26gを2規定塩酸400mlに溶解し、3時間加熱還
流する。冷後、亜硝酸ナトリウム9gを水30mlにとかした
溶液をゆっくりと滴下し、2時間室温で撹拌する。水30
0mlを加えて、炭酸カリウムでアルカリ性にし、遊離す
る油状物を酢酸エチルで抽出し、水洗後、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥する。
濾別後、減圧濃縮し、油状残留物をシリカゲルクロマト
グラフィーに付し、イソプロピルエーテルから晶出させ
ると、無色結晶性粉末として4−〔3−(2−クロロベ
ンゾイル)−5−{2−(4−イソブチルフェニル)エ
チル}−2−チエニル〕−3−ヒドロキシメチル−5−
メチル−4,2,1−トリアゾール9.73gを得る。融点127〜1
30℃ また、副生成物として油状の、4−〔3−(2−クロロ
ベンゾイル)−5−{2−(4−イソブチルフェニル)
エチル}−2−チエニル〕−3−クロロメチル−5−メ
チル−4,2,1−トリアゾール8.64gを得る。
実施例3 実施例2により副生するクロロメチル化合物4.32gをエ
タノール50mlに溶解し、モルホリン1.5gを加え、4時間
加熱還流する。反応液を氷水300mlにあけ、遊離する油
状物を酢酸エチル100mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥する。濾別後、減圧濃縮し、油状残留
物をシリカゲルクロマトグラフィーに付して、油状目的
物4.6gを得る。シュウ酸1.2gをエタノールに溶解して加
え、析出する塩を濾取し、エタノール−酢酸エチルから
再結晶すると、無色結晶性粉末として4−〔3−(2−
クロロベンゾイル)−5−{2−(4−イソブチルフェ
ニル)エチル}−2−チエニル〕−5−メチル−3−モ
ルホリノメチル−4,2,1−トリアゾール・シュウ酸塩、
2.27gを得る。融点131〜133℃ 実施例4 実施例3と同様に、クロロメチル化合物4.32gにN−メ
チル−N−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチルア
ミン4.65gを炭酸カリウム存在下に反応を行い、カラム
精製後、淡黄色結晶性粉末として、4−〔3−(2−ク
ロロベンゾイル)−5−{2−(4−イソブチルフェニ
ル)エチル}−2−チエニル〕−5−メチル−3−〔N
−メチル−N−2−(3,4−ジメトキシフェニル)エチ
ルアミノ〕メチル−4,2,1−トリアゾール・3/2シュウ酸
塩、2.88gを得る。融点68〜71℃ 実施例5 4−(2−クロロフェニル)−2−〔4−(4−イソブ
チルフェニル)ブチル〕−9−メチル−6H−チエノ〔3,
2,f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕(1,4〕ジアゼピ
ン3.6gをギ酸4mlおよび37%ホルマリン7.4mlに溶解し、
3.5時間加熱還流する。反応液を氷水100mlにあけ、炭酸
カリウムでアルカリ性にし、遊離する油状物を酢酸エチ
ル100mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥する。濾別後、減圧濃縮を行い、油状残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付し、ジメチルアミノ化合物
2.3gを得る。当量のシュウ酸をエタノールに溶解して加
え、析出する塩を濾取し、エタノール−酢酸エチルから
再結晶すると、無色結晶性粉末として4−〔3−(2−
クロロベンゾイル)−5−{4−(4−イソブチルフェ
ニル)ブチル}−2−チエニル〕−3−ジメチルアミノ
メチル−5−メチル−4,2,1−トリアゾール・シュウ酸
塩1.3gを得る。融点140〜142℃ 実施例6 4−(2−ブロモフェニル)−2−〔2−(4−イソブ
チルフェニル)エチル〕−9−メチル−6H−チエノ〔3,
2,f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕ジアゼピ
ン5.6gをギ酸6mlおよび37%ホルマリン12mlに溶解し、
2.5時間加熱還流する。反応液を氷水200mlにあけ、炭酸
カリウムでアルカリ性にし、遊離する油状物を酢酸エチ
ル100mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥する。濾別後、減圧濃縮を行い、油状残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付すことによって、油状物と
してジメチルアミノ化合物4.6gを得る。当量のシュウ酸
をエタノールに溶解して加え、析出する塩を濾取し、エ
タノール−酢酸エチルから再結晶すると、無色結晶性粉
末として4−〔3−(2−ブロモベンゾイル)−5−
{2−(4−イソブチルフェニル)エチル}−2−チエ
ニル〕−3−ジメチルアミノメチル−5−メチル−4,2,
1−トリアゾール・シュウ酸塩2.92gを得る。融点159〜1
62℃ 実施例7 2−〔2−(4−イソブチルフェニル)エチル〕−4−
(2−メチルフェニル)−9−メチル−6H−チエノ〔3,
2−f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕ジアゼ
ピン2.9gをギ酸4mlおよび37%ホルマリン8mlに溶解し、
3時間加熱還流する。反応液を氷水100mlにあけ、炭酸
カリウムでアルカリ性にし、遊離する油状物を酢酸エチ
ル100mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾
燥する。濾別後、減圧濃縮を行い、油状残留物をシリカ
ゲルクロマトグラフィーに付して、ジメチルアミノ化合
物2.46gを得る。当量のシュウ酸をエタノールに溶解し
て加え、析出する塩を濾取し、エタノール−酢酸エチル
から再結晶すると、無色結晶性粉末として4−〔5−
{2−(4−イソブチルフェニル)エチル}−3−(2
−メチルベンゾイル)−2−チエニル〕−3−ジメチル
アミノメチル−5−メチル−4,2,1−トリアゾール・シ
ュウ酸塩1.66gを得る。融点150〜152℃ 実施例8 2−〔2−(4−ヘキシルフェニル)エチル〕−4−
(2−メトキシフェニル)−9−メチル−6H−チエノ
〔3,2,f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕ジア
ゼピン2.4gをギ酸3.5mlおよび37%ホルマリン7mlに溶解
し、4時間加熱還流する。反応液を氷水100mlにあけ、
炭酸カリウムでアルカリ性にし、遊離する油状物を酢酸
エチル100mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウム
で乾燥する。濾別後、減圧濃縮を行い、油状残留物をシ
リカゲルクロマトグラフィーに付して、油状物としてジ
メチルアミノ化合物を2.25g得る。当量のシュウ酸をエ
タノールに溶解して加え、析出する塩を濾取し、エタノ
ール−酢酸エチルから再結晶すると、無色結晶性粉末と
して4−〔5−{2−(4−ヘキシルフェニル)エチ
ル}−3−(2−メトキシベンゾイル)−2−チエニ
ル〕−3−ジメチルアミノメチル−5−メチル−4,2,1
−トリアゾール・シュウ酸塩1.4gを得る。融点136〜138
℃ 実施例9 2−〔2−(4−イソブチルフェニル)エチル〕−4−
(2−メトキシフェニル)−9−メチル−6H−チエノ
〔3,2−f〕〔1,2,4〕トリアゾロ〔4,3−a〕〔1,4〕ジ
アゼピン1.22gをギ酸2mlおよび37%ホルマリン4mlに溶
解し、4時間加熱還流する。反応液を氷水100mlにあ
け、炭酸カリウムでアルカリ性とし、遊離する油状物を
酢酸エチル50mlで抽出し、水洗後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥する。濾別後、減圧濃縮を行い、油状残留物を
シリカゲルクロマトグラフィーに付して、油状物として
ジメチルアミノ化合物1gを得る。当量のシュウ酸をエタ
ノールに溶解して加え、析出する塩を濾取し、エタノー
ル−酢酸エチルから再結晶すると、無色結晶性粉末とし
て4−〔5−{2−(4−イソブチルフェニル)エチ
ル}−3−(2−メトキシベンゾイル)−2−チエニ
ル〕−3−ジメチルアミノメチル−5−メチル−4,2,1
−トリアゾール・シュウ酸塩0.79gを得る。融点130〜13
2℃
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/44 ABN 9454−4C (56)参考文献 特開 昭49−36677(JP,A) 特開 昭49−61197(JP,A) 特開 昭49−69667(JP,A) 特開 昭50−58098(JP,A) 特開 昭50−89369(JP,A) 特開 昭50−100094(JP,A) 特開 昭55−105681(JP,A) 特開 昭55−105682(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 により表わされるチエニルアゾール化合物またはその酸
    付加塩。 上記式中、Arはフェニル、置換フェニルまたはピリジル
    を示す。R1は水素、ハロゲン、低級アルキルを、R2はア
    ラルキルあるいは置換アラルキルを示す。 R3、R4はそれぞれ水素またはハロゲンにより置換されて
    いてもよい低級アルキルを示す。 X、Yはともに窒素を示すか、一方がC−R5〔ここで、
    R5は水素、低級アルキル(任意個の水酸基またはアミノ
    により置換されていてもよい。)、低級アルコキシまた
    はシクロアルキルを示す。〕で、他方が窒素を示すか、
    またはXが窒素で、YがC−COOR6(ここで、R6は水素
    または低級アルキルを示す。)を示す。 Zはハロゲン、水酸基、−OSO2R7(ここで、R7は低級ア
    ルキル、トリフルオロメチル、フェニルまたは置換フェ
    ニルを示す。)または−N(R8)(R9)(ここで、R8
    R9はそれぞれ水素、低級アルキル、シクロアルキル、ア
    ラルキルまたは置換アラルキルを示すか、R8とR9とが隣
    接する窒素原子と結合して任意個の低級アルキル、水酸
    基、オキソ基もしくはアミド基により置換されていても
    よく、さらに環内にヘテロ原子として低級アルキルもし
    くはヒドロキシ低級アルキルにより置換されていてもよ
    い窒素、酸素または硫黄を有していてもよいヘテロ環を
    形成する基を示す。
JP63126701A 1988-05-23 1988-05-23 チエニルアゾール化合物 Expired - Lifetime JPH0696576B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63126701A JPH0696576B2 (ja) 1988-05-23 1988-05-23 チエニルアゾール化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63126701A JPH0696576B2 (ja) 1988-05-23 1988-05-23 チエニルアゾール化合物

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10508194A Division JPH0819127B2 (ja) 1994-05-19 1994-05-19 チエニルアゾール化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01294676A JPH01294676A (ja) 1989-11-28
JPH0696576B2 true JPH0696576B2 (ja) 1994-11-30

Family

ID=14941708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63126701A Expired - Lifetime JPH0696576B2 (ja) 1988-05-23 1988-05-23 チエニルアゾール化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0696576B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1995032963A1 (fr) * 1994-06-01 1995-12-07 Yoshitomi Pharmaceutical Industries, Ltd. Compose de thienylazole et compose de thienotriazolodiazepine
AU779426B2 (en) * 1999-11-15 2005-01-27 Janssen Pharmaceutica N.V. Triazoles as farnesyl transferase inhibitors

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5512434B2 (ja) * 1972-08-08 1980-04-02
JPS5543477B2 (ja) * 1972-10-12 1980-11-06
JPS4969667A (ja) * 1972-11-06 1974-07-05
JPS5745753B2 (ja) * 1973-09-20 1982-09-29
JPS5546399B2 (ja) * 1973-12-15 1980-11-22
JPS5745754B2 (ja) * 1974-01-08 1982-09-29
JPS55105682A (en) * 1979-11-24 1980-08-13 Yoshitomi Pharmaceut Ind Ltd Production of thienylimidazoles
JPS55105681A (en) * 1979-11-24 1980-08-13 Yoshitomi Pharmaceut Ind Ltd Production of novel thienyltriazoles

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01294676A (ja) 1989-11-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR870000809B1 (ko) 1,4-디하이드로피리딘의 제조방법
US5576318A (en) Benzimidazolone derivatives
EP0674641B1 (en) Pyrrolopyrimidines as crf antagonists
KR900007780B1 (ko) 축합된 피롤리논 유도체의 제조방법
JPH0647586B2 (ja) 1−ヘテロアリ−ル−4−〔(2.5−ピロリジンジオン−1−イル)アルキル〕ピペラジン誘導体
JP3397320B2 (ja) 縮合イミダゾリウム誘導体
JP2006516137A (ja) Cb−1リガンドとしての4,5−ジアリールチアゾール誘導体
JPH09500883A (ja) α1A−アドレナリン受容体アンタゴニストとしてのピペラジン誘導体
JPH0780853B2 (ja) ヒドロキシキノロン誘導体
JP3939246B2 (ja) インドロキナゾリノン類
JPH08506354A (ja) 5−[2−(4−(ベンゾイソチアゾール−3−イル)−ピペラジン−1−イル)エチル−6−クロロ−1,3−ジヒドロ−インドール−2−オンの製造方法及び製造用中間体
JP2002508780A (ja) 新規な化合物
EP4180423A1 (en) Novel tnf activity inhibitor compound, and pharmaceutically acceptable salt thereof
JP2506541B2 (ja) イミダゾピリジンpaf/h▲下1▼拮抗薬
JPH0367071B2 (ja)
JP2006519812A (ja) フェニルスルホン誘導体およびcns障害の治療におけるその使用
JP4917428B2 (ja) 2−置換フェニル−5,7−ジアルキル−3,7−ジヒドロピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−オン誘導体、その製法およびその医薬用途
WO1994022871A1 (en) THIENO-INDOLE DERIVATIVES AS 5HT2c AND 5HT2b ANTAGONISTS
RU2188197C2 (ru) 1,4-дизамещенные пиперазины, способ их получения, фармацевтическая композиция и способ лечения нейрогенного воспаления
JPH10504820A (ja) N−置換されたフェノチアジン類の使用
JPH05140108A (ja) ピリジニルピペラジン誘導体
FR2593818A1 (fr) Derives d'acylaminomethyl-3 imidazo(1,2-a)pyridine, leur preparation et leur application en therapeutique
US6242448B1 (en) Trisubstituted-oxazole derivatives as serotonin ligands
JP2959598B2 (ja) 光学活性なチエノトリアゾロジアゼピン化合物
PL186885B1 (pl) Pochodne indoliny użyteczne jako antagoniści receptora 5-HT-2C