JPH0696147B2 - イオン交換樹脂組成物を用いた超純水の製造法 - Google Patents

イオン交換樹脂組成物を用いた超純水の製造法

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JPH0696147B2
JPH0696147B2 JP1118788A JP11878889A JPH0696147B2 JP H0696147 B2 JPH0696147 B2 JP H0696147B2 JP 1118788 A JP1118788 A JP 1118788A JP 11878889 A JP11878889 A JP 11878889A JP H0696147 B2 JPH0696147 B2 JP H0696147B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は水中の全有機性炭素量(以下TOCという)を低
減させた純水または超純水の製造方法に関し、より詳し
くはイオン交換樹脂からのTOCの溶出を最少減にさせた
イオン交換樹脂組成物を用いた純水または超純水の製造
方法に関する。
〔従来の技術および発明が解決しようとする課題〕
従来、電子工業における半導体の洗浄用水、医薬製造工
業における工程水、原子力発電所の工程供給水やボイラ
ーには、高度に精製された純水または超純水が要求され
る。この水の製造法として、例えば逆浸透、イオン交
換、限外濾過、紫外線殺菌等を組み込んだ第1図に示さ
れる方法がある。
第1図において、 イ)前処理の種類は原水水質にしたがって選択され、凝
集沈殿、砂濾過、活性炭処理などが用いられる。
ロ)ポストフィルターとしては、孔径0.2〜2μm程度
のミクロフィルターが用いられる。
ハ)イオン交換樹脂カートリッジは再生型強酸性陽イオ
ン交換樹脂(I)と再生型陰イオン交換樹脂(II)の混
系[混合比(体積割合):(I)/(II)=1/1]カー
トリッジである。
しかるに、近年これらに用いる水の純度を極度に高めた
ものが要求されるようになってきた。たとえば半導体製
造においては集積度を更に高めた1メガ、4メガ、また
は16メガビットのVLSI(超LSI)の時代へと突入したた
め、ウエハーの洗浄水の純度は更に高いものが要求さ
れ、特にユースポイントでの水のTOCは50ppb以下で、可
能な限りTOCの低い純水が求められている。このため、
ファイナルフィルターとしては最近は逆浸透膜(以下RO
という)が使用され始めたが、それでもTOCを完全に除
くことはできない。
そこで、純水製造システムを構成する逆浸透膜、イオン
交換樹脂等(配管系を含む)からのTOCの溶出を極限ま
で低減させるべく、種々の方法が検討されている。特に
イオン交換樹脂自身からのTOCの溶出は従来より所謂TOC
スルーとして知られており(これは交換基の自然分解や
樹脂骨格の酸化分解により起る)、強酸性陽イオン交換
樹脂からはスルホン酸イオンやベンゼンスルホン酸等
が、強塩基性陰イオン交換樹脂からは、I型樹脂の場合
のトリメチルアミン等、II型樹脂の場合のエチレングリ
コール、その他メタノール、アセトアルデヒド、ジオキ
サン、エチルアルコール等の溶出が知られている。
イオン交換樹脂からのTOCの溶出は、樹脂の使用初期に
特に著しく、樹脂の使用が進むにしたがって低減してく
る。したがって、その解決策としては: i)このイオン交換樹脂の溶出有機物の不溶化を図る目
的で、前処理として自然劣化を強制的に行ったり、 ii)使用前に予めカチオンとアニオン交換樹脂を長期間
混合状態にしておき、カチオンとアニオンをおびたイオ
ン交換樹脂の溶出物の静電的特性を利用して、それらを
一緒に静電的に吸着除去してしまおうとする方法 が提案されている。
i)の方法としては次の2つが知られている。
a)強塩基性アニオン交換樹脂の安定化法(特公昭63-5
9743)。これは樹脂を再生型とし、水の存在下で加熱処
理し、使用前にあらかじめ官能基を適度に分解劣化せし
めることにより不純物の溶出の少ないものにする方法で
ある。
b)特開昭60-166040:これはイオン交換樹脂を液化ガス
あるいは超臨界ガスと接触させることにより、樹脂の表
面状態を改質し、溶出量を低減させる方法である。
ii)の方法としては種々提案されており、たとえば特開
昭62-114662、同62-4447に示される方法がある。また、
超純水製造システムにより得られた超純水のTOCを低減
させる方法として、ユースポイントにおいて活性炭また
はそれを内包したマイクロカプセルと接触させる方法も
提案されている(特開昭62-53786および61689)が、活
性炭類も微量のTOCを持っており、活性炭類による超純
水からのTOCの除去は、実質的には活性炭類からのTOCの
放出と超純水中のTOCの吸着の差し引き勘定となってい
る。これらの方法は、いずれもイオン交換樹脂の本来の
機能である水中の各種イオンのイオン交換の定量的関
係、すなわち通常水中のアニオン種、カチオン種は等量
含まれており、水のpHとしてはほゞ中性を示すイオン除
去を基本としている関係上、イオン交換樹脂の混合比と
しては、イオン交換除去を過不足なく行い、かつイオン
交換速度のことも加味すると、強酸性陽イオン交換樹脂
(以下SACERという)と強塩基性陰イオン交換樹脂(以
下SBAERという)との体積比が1:1.7を基本としている
が、実際には1:2で広く用いられている。たゞ、例外的
に原子力発電所の復水処理においては、復水中のイオン
除去、特に系内配管系の腐食を引き起すCI-,SO4--の最
適除去のため、上記体積比が2:1で使用されている。こ
れらの比率は、最適とは云えないまでも、今日まで一応
満足できるような結果が得られてきた実績から行われて
きたものであり、換言すれば、前記i),ii)に示され
るような樹脂溶出成分低減法は必ずしも最適とは云い難
いにも拘らず、上記伝統的な体積比によるイオン交換樹
脂の使用という既成概念からの飛躍ができないでいるの
が現状である。
元来イオン交換樹脂は、水中の各種イオンの完全除去を
目的として使用されるものである。一方、最近の半導体
製造や原子力発電のような高度な科学技術産業分野で必
要な純水または超純水の製造システムでは、水中のイオ
ン除去は段階的に行なわれている。特に第1図に示すよ
うなサブシステムでのイオンの除去は、水中のイオン濃
度がppbレベルあるいはそれ以下であるので、イオン交
換樹脂の使用量は、そのイオン交換能力から考えると大
過剰であると云える。したがって、イオン交換樹脂の溶
出物の低減法については、今後はこの使用量の観点から
も検討する必要がある。
従来より、混床のイオン交換樹脂、特にMR型に代表され
る、多量に孔を有する樹脂は、水中のイオンの除去以外
に、水中のTOCの吸着を行うことが知られている(イオ
ン交換樹脂、その技術と応用;オルガノ(株)編;P249〜2
51)が、今日、より精製された純水を作る上で問題とな
っているのは、樹脂自身から自然溶出する極微量TOC
で、このTOCの除去、ならびにこの溶出TOCの、より少な
い、具体的には50ppb以下の、極限まで低下させた樹脂
を合成ないしは樹脂の後処理により作ることが、超純水
製造における今日的課題である。
また、イオン交換樹脂からのTOCの放出は水温の関数で
もある。最近の半導体製造工業において超純水製造装置
内に発生、増殖する生菌の殺菌に、系内の高温処理を行
っているが、できればその後直ちに超純水の製造を再開
したいのであるが、イオン交換樹脂からの溶出物の放出
を避けるため水温を一旦常温まで下げねばならず、操作
性、コスト等、多くの困難があった。
さらに最新の研究(Pef.J.R.Stohlkush,R.M.Strom,J.B.
Henry and N.E.Skelly;Identifica-tion,predication a
nd consequence of the de-composition products from
cation exchangeresins,Ion Exchange for Industry;S
CI for the application of chemistry and related sc
iences;The Society of Chemical Industry;London(19
88))によれば、イオン交換樹脂の溶出物中には分子量
数百ないし数十万の高分子量のものが存在しており、こ
れらは、イオン性の強い各種低分子量溶出物が対電荷を
持つ強塩基性陰イオン交換樹脂に容易に静電気に吸着除
去されるのにくらべると、除去が極めて困難であると報
告されている。
強塩基性陰イオン交換樹脂からの溶出物についても全く
同様なことが推定され、したがって従来のイオン交換樹
脂からの溶出物の低減法i),ii)とは全く異なる低減
法が希求されている。
本発明は、上述の問題点に鑑み、イオン交換樹脂から溶
出するTOCが最少となるような樹脂組成物を調整するこ
と、およびその組成物を用いた超純水の製造法を提供す
ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] イオン交換樹脂からのTOCの溶出挙動,樹脂の効果的洗
浄方法および溶出物の効果的除去方法等に関する本発明
者らの検討の結果、イオン交換樹脂の基準型の粒径すな
わちHarmonic MeanParticle Size(以下HMPSという)の
1/2値に基づいた表面積の値を、強酸性陽イオン交換樹
脂(SACER)と強塩基性陰イオン交換樹脂(SBAER)でそ
れぞれSCとSAとしたとき、両樹脂の混合割合が、その表
面積比で、再生型SACER:再生型SBAER=10×SC:SAないし
4×SC:SAになるようにした混合物とした場合に、樹脂
から放出されるTOCが極小となること、およびこの混合
比において、さらに合成炭素質吸着剤を少量添加すると
実質的に溶出物質量が50ppb以下となることがわかっ
た。
本発明に用いられるイオン交換樹脂および合成炭素質吸
着剤を具体的に例示すれば、イオン交換樹脂は東京有機
化学工業(株)社製アンバーライト(Amberlite,アンバー
ライトは米国ローム・アンド・ハース社登録商標)シリ
ーズで示すと、SACERではゲル型のIR-120B,122,124,XT-
1006,1013,MR型のアンバーライト200C,200CT,200CP,XT-
1026,1031等であり、SBAERではゲル型のIRA-400,402,40
2BL,410,XT-5016,5017,MR型のIRA-900,910,XT-5028,503
0等,デュオライト(Duolite,デュオライトは米国ロー
ム・アンド・ハース社登録商標)シリーズやダイヤイオ
ン(Diaion,ダイヤイオンは三菱化成(株)登録商標)シ
リーズ等の市販品も挙げられる。合成炭素質吸着剤とし
ては石油ピッチを球状に成型し、常法に従い炭化、賦活
した炭素質吸着剤、その商品化されているものとしては
クレハ(株)製球状活性炭バック(BAC)がある。また、
東ドイツ特許No.27022および63768に示されるような実
質的に孔のないゲイ型イオン交換樹を炭化した炭素質吸
着剤や、特公昭63-17485および特開昭62-72093に示され
る多孔性球状架橋共重合体を炭化し、または必要に応じ
て賦活した合成炭素質吸着剤である。このうちでも吸着
剤の疎水性の高いものがより好ましい。商品化されてい
るものとしてはローム・アンド・ハース社製アンバーソ
ーブ(Ambersorb,アンバーソーブは米国ローム・アンド
・ハース社登録商標)シリーズがある。この合成炭素質
吸着剤中でも使用条件により通常の活性炭のような細菌
類の温床となる可能性が高い不定形や破砕形は好ましく
なく、また、イオン交換樹脂との混合系で使用されるこ
とから、使用中破砕され、水質を悪化させるような微粒
子の生成され易い物理強度の著しく弱いものであっては
ならない。すなわち少なくともイオン交換樹脂と同等以
上の押しつぶし強度シャチロン値で500g/粒子以上さら
に好ましくは1kg/粒子以上でなければならない。また、
この炭素質吸着剤による水中の微量有機物の吸着は物理
吸着および有機物中の疎水基と吸着剤表面との疎水性結
合に起因するので、これらの吸着効果のさまたげとなる
炭素質吸着剤の表面酸性官能基や灰分は少ないほど望ま
しい。具体的には、通常のピッツバーグ活性炭のそれら
の値、すなわちそれぞれ約5meq/gおよび約5%であり、
少なくともこれらの10分の1以下、さらに好ましくはそ
れぞれ0.2meq/g以下および0.2%以下が望ましい。ま
た、炭素質吸着剤の疎水性の度合を示唆する炭素:水素
元素比は上記の活性炭では30:1以上であるがこの値が2
0:1以下さらに好ましくは10:1以下が最適である。
本発明で用いるイオン交換樹脂組成物は、常法により再
生した、または公知の方法により再生後、溶出物低減の
ための各種前処理を施した強酸性陽イオン交換樹脂と、
強塩基性陰イオン交換樹脂との混合物であるが、その混
合割合を前述の如くそれらの表面積比が特定の比率の範
囲内になるようにし、これに合成炭素質吸着剤を少量
(使用する全イオン交換樹脂量の25%以下で十分)混合
して使用する。したがって従来のイオン交換樹脂塔また
はカートリッジの装置がそのまま使用でき、きわめて簡
単である。もちろん合成炭素質吸着剤を単独で詰めた塔
またはカートリッジを該イオン交換樹脂混合物の塔また
はカートリッジの直後に組み込むことも可能である。
さらに該イオン交換樹脂組成物を用いた純水または超純
水の製造法は、逆浸透膜装置、イオン交換樹脂塔または
カートリッジ、限外濾過膜装置、紫外線殺菌器を組み合
せて成るシステムにおいて、一般にユースポイント直前
に設置されている限外濾過膜装置または逆浸透膜装置の
前でかつイオン交換樹脂塔またはカートリッジの直後に
当該イオン交換樹脂組成物を詰めた塔またはカートリッ
ジを設けることになる。もちろん第1図に示される一次
純水タンク以降のサブシステムにおける水中のイオン濃
度は当然ppbレベルのきわめて低いものであることか
ら、サブシステム内のカートリッジポリッシャーに代え
て当該イオン交換樹脂組成物のカートリッジを組み込ん
でもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、イオン交換樹脂から純水への有機物
の溶出が容易に50ppb以下となり、このイオン交換樹
脂組成物を塔に、もしくはカートリッジに詰め、既存の
超純水製造システムに組み込むことにより、既存のイオ
ン交換樹脂のカートリッジポリッシャーから溶出するTO
Cの吸着量が増加するので、TOCのより低減された超純水
が得られ、このイオン交換樹脂の混合比に於いては水
温の比較的高い条件下でもTOCの溶出がほとんどないの
で常温以上の高い温度条件下でも超純水の製造が可能と
なる。
これらの効果により、現状レベルの半導体製造において
は、製品の信頼性および歩留りの向上が可能であり、さ
らに次世代VLSIの量産を可能なものとする。
試験例1 SACERとしてアンバーライト200(MR型)とデュオライト
C-20(ゲル型)各33ml、SBAERとしてIRA-900(MR型)と
デュオライトA-101D(ゲル型)各66mlを用意した。常法
に従い、SACERは1N HClで1樹脂当り10当量で室温に
てSV=4で再生し、脱イオン水でHClが完全になくなる
まで洗浄した。SBAERは1N NaOHで1樹脂当り20当量で
50℃にてSV=4で再生し、脱イオン水でNaOHが完全にな
くなるまで洗浄した。
この混合物を500mlメスフラスコに入れ、純水(TOC 100
ppb以下、溶存酸素0.1ppm以下)を加え500mlとした。こ
のメスフラスコを50℃の恒温槽中に30日間振とうしつつ
放置し、適時上澄み液を採取しTOCを測定した。また30
日後の液中の溶出物をゲルフィルトレーションクロマト
グラフィー(GFC)により分析した。その結果は時間経
過に従って増加し(第2図)、GFC分析の結果より、TOC
成分中に見かけ分子量(ポリスチレンスルホン酸ソーダ
として)2,200の高分子物質が検出され(第3図)、こ
の成分は各SBAERを単独で純水中に放出した場合の主な
高分子量成分であり、見かけ分子量2,200、4,000、5,90
0のうち1つと一致した。
なお、低分子量溶出物である硫酸、トリメチルアミンは
30日後の上澄液はほとんど存在せず、p−ヒドロキシベ
ンゼンスルホン酸とp−スルホ安息香酸と推定される物
質、その他未知物質が微量逆相クロマトクラフィー(RP
C)により検出された(第4図)。
GFCおよびRPCの分析条件は以下の通りである。
高速液体クロマトクラフィー装置:HLC-803D(東洋ソー
ダ) 検出器:SPD-6A(島津製作所(株);UV210nm GFC カラム:PWXL4000+PWXL2500(直列つなぎ)(東ソー
(株)) 溶離液:0.2M・Na2SO4+10%アセトニトリル 流速:0.5ml/min 注入量:100μ RPC カラム:Silica ODS-80TM(東ソー(株)) 溶離液:45%アセトニトリル 流速:0.5ml/min 注入量:50μ 試験例2 試験例1の樹脂において、下記の基準型HMPSのものを、 HMPS 値 アンバーライト 200C 0.76 〃 IRA-900 0.72 デュオライト C-20 0.72 〃 A101D 0.61 基準型で全量50mlになるようかつその混合比がその表面
積比でSACER:SBAER=10:0,9:1,4:1,2:1,1:1,1:2,1:4,1:
9および0:10になるように変化させ、これら各樹脂組成
物を試験例1と同様に再生,洗浄し、メスフラスコに入
れ、50℃恒温槽中に放置し、適時上澄み液を採取し、そ
のTOCを測定した(第5図および第6図)。これより両
樹脂の面積比がSACER:SBAER=10:1〜4:1で溶出TOCが最
小となることが明らかとなった。
試験例3 試験例2において、表面積比でSACER:SBAER=1:1の30日
後の溶出液各25mlに対して下記表1の炭素系吸着剤各1g
を添加し、25℃にて溶出物の平衡吸着量とTOC除去率を
求めた(混合比(SACER:SBAER)が9/1の場合はTOC量が
低すぎて実験不能)。結果を表2に示す。
*1:CA-1の炭素系吸着剤は以下のように合成されたもの
である。
ポリビニルアルコール5.0g、カルボキシメチルセルロー
ス2g、NaCl56gを蒸留水1.5に溶解し、スチレン200g、
ジビニルベンゼン(市販品;純度59%)132g、ブタノー
ル240g、過酸化ベンゾイル1.5gを混合したものを加え撹
拌下85℃において6時間反応させた。得られた多孔性架
橋重合体40gを15%発煙硫酸500g中で110℃にて6時間ス
ルホン化反応を行い、H2SO4で洗浄後水洗いし、乾燥を
行い、ついでN2中300℃/Hrの昇温速度で950℃まで焼成
した。見かけ比重は0.5であった。この多孔性球状炭素
を水蒸気雰囲気で800℃において2時間賦活を行なっ
た。この合成炭素系吸着剤(CA-1)を三口丸底フラスコ
に入れ、吸着剤50mlに対して蒸留水を1加え、煮沸条
件下で加熱し洗浄した。デカンテーションにより上澄液
を捨て、新たに蒸留水を加え同様な操作により充分洗浄
し、乾燥して試験に供した。他の炭素系吸着剤について
も同様な蒸留水による洗浄を行った。
試験例4 表3,4,5および6に記載した各混合比での各種イオン交
換樹脂組成物(使用した各樹脂は、試験例1(HMPSは試
験例2と同じ)で使用したものと同一であり、かつ同一
条件で再生し、再生後の樹脂について、その表面積比が
表3,4,5および6に記載した割合になるように混合した
もの)300mlを内径1インチ高さ1.2mのガラスカラムに
詰め、実験室用簡易脱イオン水製造装置アンバーライト
IR-120B塔(10)、次いでIRA-400塔(10)、次いで
アンバーライトIR-120B/IRA-402BLモノベツド(混合体
積比1:1,合計8)に通水して得た脱イオン水(インラ
インの純度:18M Ωcm以上、TOC220ppb)を、上記各カラ
ムにSV=20にて室温にて通水し、20分後の流出液のTOC
を東レーアストロTOCメーター1800にて測定した。結果
は以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施する1態様を示す工程図であ
る。 第2〜4図は試験例1によって得られた結果を、第5〜
6図は試験例2によって得られた結果をそれぞれ示す図
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換樹脂塔またはカートリッジと、
    逆浸透装置、限外濾過装置、紫外線殺菌器の各単位操作
    装置もしくは器具の単独または組み合せにより純水また
    は超純水を製造する方法において、該イオン交換樹脂塔
    またはカートリッジに充填する再生型強酸性陽イオン交
    換樹脂と再生型強塩基性陰イオン交換樹脂との混合物に
    おける両者の混合比が、その各々の基準型の平均粒径値
    に基づいた表面積をそれぞれSCとSAとしたとき、両樹脂
    の混合割合を再生型強酸性陽イオン交換樹脂:再生型強
    塩基性陰イオン交換樹脂=10×SC:SAないし4×SC:SA
    し、イオン交換樹脂塔またはカートリッジに、表面酸性
    官能基量が0.2meq/g以下、または灰分含有量が0.2%以
    下、または炭素:水素の元素比が10:1以下の少なくとも
    いずれか一の条件を満たす合成炭素質吸着剤をイオン交
    換樹脂とともに混合するか、またはイオン交換樹脂塔ま
    たはカートリッジのあとに、該吸着剤を充填したカート
    リッジを組み込み、該吸着剤の混合割合を全イオン交換
    樹脂量の25%以下とすることを特徴とする純水または超
    純水の製造法。
  2. 【請求項2】イオン交換樹脂塔またはカートリッジの上
    流側直前に更に通常のイオン交換樹脂塔またはカートリ
    ッジが設けられている請求項1の製造法。
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